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JP4174764B2 - 紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法 - Google Patents
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JP4174764B2 - 紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法 - Google Patents

紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法 Download PDF

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本発明は、紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法に係り、特に、印刷媒体に照射した光の反射光を用いて印刷媒体表面の印刷状態を検出する印刷状態検出用光学式センサ(以下、「光センサ」ともいう。)を利用した紙送り誤差検出装置及び紙送り誤差検出方法、並びに、そのような紙送り誤差検出装置を搭載した印刷装置に関する。
多数のインク吐出部としてのノズルが配設された印刷ヘッドを備えた印刷装置としてのインクジェットプリンタは、印刷ヘッドの各ノズルからインク滴を吐出して、印刷用紙等の印刷媒体に滴下することにより画像や文字等を印刷する。
ところが、インクの粘度の増加やインクへの気泡の混入等の原因によって、印刷ヘッドに設けられた多数のノズルのうちのいずれかが目詰まりしてインク滴を吐出できなくなる場合がある。
ノズルが目詰まりしてインク滴を吐出できなくなると、インク滴により形成される多数のドットから構成される画像内にドット抜けが生じ、画質の劣化を招くこととなる。
ノズルからのインク滴の吐出状態を検査し判定する装置としては、印刷媒体に1ノズルごとに一つの印刷ブロックを形成する判定用パターンを印刷し、かつ、印刷媒体に照射した光の反射光の強度を検出することにより各ノズルからのインク吐出の有無を判定するインク吐出判定装置を搭載した印刷装置が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
斯かるインク吐出判定装置は、発光部と受光部とを有する光学式センサを内蔵しており、各ノズルに対応してそれぞれ印刷媒体上に形成された判定用パターンに発光部から光を照射し、判定用パターンの印刷状態に応じた強度を有する反射光を受光した受光部の出力に基づいて各ノズルからのインク吐出の有無を判定する。
特開平6−297728号公報
ところで、印刷装置における印刷媒体、例えば印刷用紙は、紙送りモータ及び紙送りローラによって搬送される。
その紙送り動作における紙送り量は、印刷装置全体の動作を制御するシステムコントローラからの指令に基づき、紙送り方向における駆動動作を制御する副走査ドライバによって制御されるが、最終的には紙送りローラによって印刷媒体に伝達される。
しかし、その紙送りローラにおいては、製造プロセスばらつきに起因して使用開始前から偏心が生じていることがある。また、使用開始後の偏摩耗によって結果的に偏心と同様の状態となってしまうこともある。
偏心又は偏摩耗の生じた紙送りローラは部位によって半径が異なり、一定の中心角に対する弧の長さも部位によって異なるので、設計データ上の半径又は均等に摩耗したときの半径から想定される円周の長さと実際の円周の長さとの間に誤差が生ずることとなる。
従って、そのような偏心又は偏摩耗の生じた紙送りローラを使用して紙送り動作を行うと、指令された紙送り量と実際の紙送り量との間に誤差が生ずる結果となる。
紙送り量の誤差、即ち、紙送り誤差は印刷画質の低下を招くため、印刷装置においては、紙送り誤差が最小限に抑制されるように紙送り制御が調整されることが望ましい。
そのためには、先ず、個々の印刷装置においてどの程度の紙送り誤差が生じているかを正確に検出する必要がある。
紙送り誤差は、印刷画質の低下として印刷媒体表面の印刷状態に反映されることから、一定のパターンを印刷してその印刷状態を調査することにより、紙送り誤差を検出できる可能性がある。
一方、前述のインク吐出判定装置は、反射光の強度に反映される印刷媒体表面の印刷状態を検出するものであるから、ノズルからのインク吐出状態の判定に限らず、印刷媒体表面の印刷状態に反映される印刷装置の種々の動作状態を検出する印刷動作状態検出装置として広く使用できる可能性がある。
本発明の目的は、印刷媒体に照射した光の反射光を用いて印刷媒体表面の印刷状態を検出する印刷状態検出用光学式センサを用いて、印刷装置における紙送り誤差を検出し、かつ、紙送り誤差が最小限に抑制されるように紙送り動作制御を調整することを可能とする紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法を提供することである。
本発明の実施の一形態に係る印刷装置の第一の観点によれば、
印刷媒体を搬送する印刷媒体搬送機構と、
印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドと、
印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドの上記複数のインク吐出部の一部により構成される上流側ノズル列により印刷され、上記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターン、及び、上記上流側ノズル列より上記搬送方向下流側に位置する上記複数のインク吐出部の一部により構成される下流側ノズル列により上記基準パターンに重なるように印刷され、上記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷した印刷媒体に対し照射光を出射する発光部と、
上記印刷媒体表面において反射された反射光を受光して検出し、上記紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度を反映する上記反射光の強度に応じた値の受光出力信号を変換生成する受光部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係る印刷装置の第二の観点によれば、
印刷媒体を搬送する印刷媒体搬送機構と、
印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドと、
上記印刷ヘッドの中央部より上記搬送方向上流側に位置する複数の上記インク吐出部としての下端部ノズル列により印刷され、上記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターン、及び、上記印刷ヘッドの中央部より上記搬送方向下流側に位置する複数の上記インク吐出部としての上端部ノズル列により上記基準パターンに重なるように印刷され、上記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷した印刷媒体に対し照射光を出射する発光部と、
上記印刷媒体表面において反射された反射光を受光して検出し、上記紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度を反映する上記反射光の強度に応じた値の受光出力信号を変換生成する受光部と、
を備えていることを特徴とする。
上記本発明の実施の一形態に係る印刷装置の構成において、上記紙送り誤差検出用印刷パターンは、上記基準パターンの印刷と上記調整用パターンの印刷との間に実行される紙送り動作の紙送り量を段階的に変動させながら複数印刷されたものとするとよい。
また、上記調整用パターンは、上記下端部ノズル列又は上記上流側ノズル列直下に位置していた印刷媒体領域が上記上端部ノズル列又は上記下流側ノズル列直下に位置することとなる基本紙送り量の紙送り動作又は上記基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作の後に印刷されたものとするとよい。その場合、上記補正値は、上記インク吐出部の配置間隔を1単位として±1/2の範囲において変動させられるものとするとよい。
また、印刷濃度が最低である上記紙送り誤差検出用印刷パターンを特定することにより、紙送り誤差が最小となる上記補正値を決定する紙送り誤差判定部をさらに備えているものとするとよい。
本発明の実施の一形態に係る紙送り誤差検出方法の第一の観点によれば、
印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドの上記複数のインク吐出部の一部により構成される上流側ノズル列により、上記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターンを印刷する過程と、
上記上流側ノズル列直下に位置していた印刷媒体領域が、上記上流側ノズル列より上記搬送方向下流側に位置する上記複数のインク吐出部の一部により構成される下流側ノズル列直下に位置することとなる基本紙送り量の紙送り動作又は上記基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作を行う過程と、
上記基準パターンに重なるように、上記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンを上記下流側ノズル列により印刷し、上記基準パターン及び上記調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを形成する過程と、
を備えていることを特徴とする。
本発明の実施の一形態に係る紙送り誤差検出方法の第二の観点によれば、
印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドの中央部より上記搬送方向上流側に位置する複数の上記インク吐出部としての下端部ノズル列により、上記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターンを印刷する過程と、
上記下端部ノズル列直下に位置していた印刷媒体領域が、上記印刷ヘッドの中央部より上記搬送方向下流側に位置する複数の上記インク吐出部としての上端部ノズル列直下に位置することとなる基本紙送り量の紙送り動作又は上記基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作を行う過程と、
上記基準パターンに重なるように、上記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンを上記上端部ノズル列により印刷し、上記基準パターン及び上記調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを形成する過程と、
を備えていることを特徴とする。
上記本発明の実施の一形態に係る紙送り誤差検出方法の構成において、上記補正値を変動させながら、一連の上記過程を繰り返す過程をさらに備えているものとするとよい。その場合、上記インク吐出部の配置間隔を1単位として±1/2の範囲において上記補正値を変動させるものとするとよい。さらに、それらの場合において、印刷濃度が最低である上記紙送り誤差検出用印刷パターンを特定することにより、紙送り誤差が最小となる上記補正値を決定する過程をさらに備えているものとするとよい。
また、上記紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷した印刷媒体に対し照射光を照射する過程と、
上記印刷媒体表面において反射された反射光を受光して検出し、上記紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度を反映する上記反射光の強度に応じた値の受光出力信号を変換生成する過程と、
をさらに備えているものとするとよい。
その場合においても、印刷濃度が最低である上記紙送り誤差検出用印刷パターンを特定することにより、紙送り誤差が最小となる上記補正値を決定する過程をさらに備えているものとするとよい。
本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法によれば、印刷媒体に照射した光の反射光を用いて印刷媒体表面の印刷状態を検出する印刷状態検出用光学式センサを用いて、印刷装置における紙送り誤差を検出し、かつ、紙送り誤差が最小限に抑制されるように紙送り動作制御を調整することができる。
以下、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
最初に、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法の構成の主な適用対象であるインクジェットプリンタの概略構成について説明する。
図1は、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法の構成の主な適用対象であるインクジェットプリンタにおける主要部の概略構成を示す斜視図である。
インクジェットプリンタの一例としてのプリンタ20は、用紙スタッカ22と、図示しないモータにより駆動され、印刷媒体としての印刷用紙Pを搬送する搬送ローラ24と、プラテン板26と、キャリッジ28と、キャリッジモータ30と、キャリッジモータ30により駆動される牽引ベルト32と、キャリッジ28を案内するためのガイドレール34とを備えている。
キャリッジ28には、印刷用紙Pの搬送方向(以下、副走査方向ともいう。)に沿って配設されたインク吐出部としての複数個のノズルをそれぞれ含む複数列のノズル列を有する印刷ヘッド36,各ノズルからのインク吐出の有無を判定する判定装置としての光センサ41,及び、符号板33を読み取るためのリニアエンコーダ29が搭載されている。
搬送ローラ24の軸にはロータリーエンコーダ25が設けられており、このロータリーエンコーダ25の出力に基づいて印刷用紙Pの搬送量を制御している。従って、印刷用紙の搬送方向と直交する方向(以下、主走査方向ともいう。)におけるキャリッジ28の位置はリニアエンコーダ29により検知し、印刷用紙Pの位置はロータリーエンコーダ25により検知することが可能である。即ち、プリンタ20は、エンコーダ25,29の出力信号に基づいて、キャリッジ28と印刷用紙Pとの相対位置を正確に認識可能な構成とされている。
印刷用紙Pは、図示しない給紙ローラにより用紙スタッカ22から給紙されて搬送ローラ24により搬送され、プラテン板26の表面上を副走査方向SSへ送られる。
キャリッジ28は、キャリッジモータ30により駆動される牽引ベルト32に牽引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向MSに移動する。主走査方向MSと副走査方向SSとは直交している。
図2は、印刷ヘッド36を上方から見た際のノズルと光センサ41との配置を示す透視図である。
印刷ヘッド36には、淡ブラックインクを吐出するための淡ブラックインクノズル列KLと、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズル列MLと、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズル列CLと、主に自然画を印刷する際に用いるブラックインクを吐出するためのフォトブラックインクノズル列KPと、濃ブラックインクを吐出するための濃ブラックインクノズル列KDと、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズル列CDと、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズル列MDと、イエローインクを吐出するためのイエローインクノズル列YDと、が設けられている。尚、この例では、印刷用紙Pの搬送方向下流側に1番ノズル#1が配置されている。
キャリッジ28に搭載された光センサ41は、印刷ヘッド36の最も反ホームポジション側に位置するイエローインクノズル列YDの1番ノズル#1より搬送方向下流側であって、さらに反ホームポジション側に配置されている。この例では、例えば、イエローインクノズル列YDの1番ノズルより搬送方向下流側に8.58mm、反ホームポジション側に51.75mmの位置に設けられている。
ガイドレール34に沿って移動するキャリッジ28の移動範囲内における印刷領域外部には、キャリッジ28に搭載された印刷ヘッド36の下方にクリーニング機構200が設けられている。尚、図1においては、クリーニング機構200はヘッドキャップ210のみ示し、他の構成は省略している。
ヘッドキャップ210は、機密性のあるキャップであり、印刷をしていないときに印刷ヘッド36に被せてノズル内のインクの乾燥を防止するものである。そのため、ヘッドキャップ210は、キャリッジ28の待機位置、いわゆるホームポジション側に設けられている。また、ノズルが詰まった場合にも印刷ヘッド36にヘッドキャップ210を被せてノズルからインクを吸引し、クリーニングを実行する。
各ノズルからのインク吐出の有無を判定する光センサ41については、後に詳述する。
図3は、プリンタ20の電気的構成を示すブロック図である。
プリンタ20は、ホストコンピュータ100から供給された信号を受信する受信バッファメモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ52と、プリンタ20全体の動作を制御するシステムコントローラ54と、メインメモリ56とを備えている。
システムコントローラ54には、キャリッジモータ30を駆動する主走査ドライバ61と、搬送モータ31を駆動する副走査ドライバ62と、光センサ41を駆動する光センサドライバ63と、印刷ヘッド36を駆動するヘッドドライバ66とが接続されている。
光センサドライバ63は、光センサ41に備えられた発光部41aの発光量を調整可能な光量制御部と、同じく光センサ41に備えられた受光部41bの出力を調整可能な出力制御部とを備えている。
従って、例えば、所定の印刷用紙により反射した光を受けた受光部41bの出力が所定の値となるように、発光部41aの発光量又は受光部41bの出力を調整することが可能である。調整は、システムコントローラ54が光センサドライバ63を制御することにより行う。
ホストコンピュータ100のプリンタドライバ(図示せず)は、ユーザの指定した印刷モード(高速印刷モード、高画質印刷モード等)に基づいて、印刷動作を規定する各種のパラメータ値を決定する。このプリンタドライバは、さらに、これらのパラメータ値に基づいて、その印刷を行うための印刷データを生成し、プリンタ20に転送する。
転送された印刷データは、一旦、受信バッファメモリ50に蓄えられる。プリンタ20内では、システムコントローラ54が、受信バッファメモリ50に蓄えられた印刷データの中から必要な情報を読み取り、それに基づいて各ドライバに対して制御信号を送る。
イメージバッファ52には、受信バッファメモリ50において受信された印刷データを色成分ごとに分解して得られた複数の色成分の印刷データが格納される。
ヘッドドライバ66は、システムコントローラ54からの制御信号に従って、イメージバッファ52から各色成分の印刷データを読み出し、これに応じて印刷ヘッド36に設けられた各色のノズル列を駆動する。尚、プリンタ20各部を制御するのは、システムコントローラ54である。
また、ホストコンピュータ100から転送される印刷データは、ホストコンピュータ100からの転送前に色成分ごとに分解されている印刷データであってもよい。
図4は、インク吐出判定用光学式センサの二種類の構成を模式的に示す説明図である。
本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法においては、印刷媒体表面の印刷状態に反映される印刷装置の種々の動作状態を検出する印刷動作状態検出装置、特に紙送り誤差検出装置として光学式センサを使用するが、インク吐出判定装置として光学式センサを用いる場合においても光学式センサの構成自体は全く同様であるので、ここでは光学式センサをインク吐出判定用光学式センサとして説明する。
インク吐出判定用光学式センサとしては、図4(a)に示すように、照射光Laが印刷媒体としての印刷用紙表面に対し垂直に照射されるように発光部41aの向きが設定されている構成のものと、図4(b)に示すように、照射光41aが印刷媒体としての印刷用紙表面に対し斜めに照射されるように発光部41aの向きが設定されている構成のものとがある。
ノズルからのインク吐出の有無を判定するための光センサ41は、図4(a)及び図4(b)に示すように、発光部41aと受光部41bとを備えている。本実施の形態においては、受光部41bとして、主に反射光の拡散反射成分を受光するための受光部が一つ設けられた例を示しているが、このほかに、主に反射光の正反射成分を受光するための別の受光部を設けた構成としてもよい。
発光部41aは、印刷用紙に向けて光を照射するための発光装置である。インク吐出判定の際には、ノズルから吐出したインクにより各ノズルに対応してそれぞれ印刷形成される印刷ブロックを含む印刷パターンが印刷されているべき印刷用紙の領域に向けて光が照射される。
光センサ41の通常の構成においては、発光部からの照射光の焦点が印刷媒体表面上に合わせられたときに、当該照射光により印刷用紙が照射される領域(以下、「スポット」という。)内に上記印刷パターンの印刷ブロックBLが1個含まれるようにスポットが設定されている。
尚、印刷パターンの詳細は、後述する。
発光部41aには、発光ダイオード、レーザダイオード、白熱電球等の任意の発光装置を用いることができる。発光部41aからの照射光の色は、印刷パターン等の判定対象印刷画像の色に対して補色の関係にある色であることが好ましい。例えば、シアンの印刷画像を検出するには赤色の照射光を用い、マゼンタの印刷画像を検出するためには緑色の照射光を用い、イエローの印刷画像を検出するには青色の照射光を用いるとよい。
照射光の色と印刷画像の色とを補色の関係にすると、そうでない場合に比べて高いレベルの出力信号を得ることができる。
従って、いずれの色の印刷画像に対しても安定した出力を得るためには、照射光が白色である発光装置を用いるとよい。
受光部41bは、印刷パターンにより反射された反射光を検出して電気的信号に変換する光電変換装置である。受光素子としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ等を用いるとよい。好ましくは、可視光に対し良好な感度特性を有する受光素子を用いるとよい。
主に拡散反射成分を受光するための受光部41bの位置は、発光部41aに対し正反射の位置にないことが望ましい。
例えば、図4(a)に示すように、発光部41aからの照射光が印刷媒体としての印刷用紙表面に対し垂直に照射されるように発光部41aの向きを設定すると共に、印刷用紙表面から斜めに反射された反射光を検出するように受光部41bの向きを設定するとよい。又は、図4(b)に示すように、発光部41aからの照射光が印刷媒体としての印刷用紙表面に対し斜めに照射されるように発光部41aの向きを設定すると共に、印刷用紙表面に対し垂直な反射光を検出するように受光部41bの向きを設定してもよい。
特に光沢系印刷用紙のように、表面にコーティング層が形成されている印刷媒体においては、入射光の大半が表面のコーティング層により正反射されてしまうが、受光部41bを発光部41aに対して正反射の位置に取り付けない場合は、コーティング層の下にある印刷ブロックの色も確実に判別することができる。
発光部41aから出射された照射光は、印刷ブロックが印刷された印刷用紙により反射され、その反射光の拡散反射成分が受光部41bに到達する。受光部41bは、検出した反射光の強度に応じた電気的信号を発生し、出力信号として出力する。
この出力信号のレベルが予め設定された閾値より小さい場合には、発光部41aからの照射光により照射された印刷ブロックを形成すべきノズルからインクが正常に吐出されたと判定し、出力信号のレベルが閾値以上である場合には、当該ノズルからインクが正常に吐出されなかったと判定する。
このとき、光センサ41は、例えば、所定の未使用印刷用紙や、所定の印刷媒体上に印刷された各色の印刷パターン等により反射された反射光を検出した受光部41bからの出力信号のレベルが所定値となるように、システムコントローラ54によって制御される光センサドライバ63の光量制御部により発光部41aの発光量が調整されるか、又は、光センサドライバ63の出力制御部により受光部41bの出力が調整されている。
尚、複数の発光装置を比較すると、同じ白色の発光装置であっても個体差があり、特定の印刷パターンを照射した際の出力値に差が生ずる。
従って、実際に搭載された光センサと、実際の印刷媒体と、実際のインクにより印刷された印刷パターンとを使用して、発光部の発光量又は受光部の出力を調整することにより、発光装置の個体差、印刷媒体の種類、インク色の種類等により発生し得る誤判定を防止することが可能となる。
図5は、一色のインクにより印刷形成された検査用パターンの一例を模式的に示す説明図であり、図6は、検査用パターンを構成する検査用印刷ブロックBLを模式的に示す説明図である。
インク吐出検査に際しては、先ず、検査用パターンを作成する。この検査用パターンは、各色のインクを吐出するノズル列によりインク色ごとにそれぞれ印刷形成される検査用パターンである。即ち、総てのノズルのインク吐出状態を検査する場合には、印刷ヘッド36が有するノズル列から吐出されるインクの色数分の検査用パターンが形成される。
従って、本実施の形態においては、八つの検査用パターンが作成されることになる。また、一色のノズル列にN個のノズルが配列されていて、それらN個のノズルの検査を行う場合の検査用パターンには、N個の印刷ブロックBLが印刷されることになる。
検査用パターンは、各ノズルから吐出されるインクによりノズルごとにそれぞれ形成される複数の検査用印刷ブロックBLにより構成され、一つの印刷ブロックBLは、図6に示すように、複数のインクドットPXにより形成される。
一つの印刷用検査ブロックBLは一つのノズルから吐出されるインクのみによって印刷形成されるので、一つの印刷用検査ブロックBLはそれに対応する一つのノズルの検査に用いられる。図5は、54個のノズルを有するノズル列により形成される検査用パターンを示している。
この検査用パターンは、主走査方向(左右方向)に9個、副走査方向に6個の検査用印刷ブロックBLが配置されて構成されている。即ち、主走査方向に配列された9個の検査用印刷ブロックにより構成される検査用印刷ブロックアレイが、副走査方向に6段形成されている。
搬送方向の最も下流側に位置する1段目の検査用印刷ブロックアレイは、9番ノズル#9から1番ノズル#1までにより印刷され、2段目の検査用印刷ブロックアレイは、18番ノズル#18から10番ノズル#10までにより印刷され、以下同様に、6段目の検査用印刷ブロックアレイは54番ノズル#54から46番ノズル#46までにより印刷される。
検査用パターンを構成する各検査用印刷ブロックアレイの印刷に際しては、所定の位置に位置決めされた印刷用紙に対し、例えばキャリッジ28を図5における左側から右側へ走査しつつ、54番、45番、36番、27番、18番、9番ノズル#54、#45、#36、#27、#18、#9からインクを吐出して所定数のドットを形成し、検査用印刷ブロックBLの主走査方向の幅の分だけ印刷する。キャリッジ28は走査を継続しつつ、53番、44番、35番、26番、17番、8番ノズル#53、#44、#35、#26、#17、#8からインクを吐出して、第2列の検査用印刷ブロックを形成するための所定数のドットによりドット列又はラインを形成する。
このように、ノズル列を構成する各ノズルは、検査用パターンの主走査方向に配置される検査用印刷ブロック数に等しい数ごとのノズルを順にそれぞれグループ化してサブノズルグループとされ、各サブノズルグループの副走査方向において同一の順番に位置するノズルごとにインクを吐出して各検査用印刷ブロックを形成していく。
図5における左側から右側へのキャリッジ28による走査が終了すると、印刷用紙を副走査方向にノズルピッチ分だけ搬送する。その後、右側から左側へキャリッジ28による走査を行い、直前の走査と逆の順序で所定のノズルからインクを吐出してドット列又はラインを形成する。
このように、印刷用紙を副走査方向にノズルピッチ分だけ搬送する動作と、各サブノズルグループの副走査方向における同一の順番に位置するノズルごとにインクを吐出しながら主走査方向における走査を行う動作とを繰り返し、9本のドット列又はラインを形成すると検査用印刷ブロックが形成される。総てのノズルから正常にインクが吐出されると、最終的に54個の検査用印刷ブロックを有する検査用パターンが印刷される。
尚、図5からも分かるように、主走査方向(左右方向)において相互に隣接する検査用印刷ブロック、例えば、54番ノズル#54により形成された検査用印刷ブロックと、53番ノズル#53により形成された検査用印刷ブロックとは、副走査方向にノズルピッチ分だけずれた位置に印刷される。
各検査用印刷ブロックを形成するドットは、相互に隣接する検査用印刷ブロック間においても等間隔に形成され、各検査用印刷ブロック間には余白部分は生じない。
本実施の形態では、キャリッジ28の各走査の間に実行される印刷用紙の搬送における搬送量をノズルピッチ分としたが、当該搬送量は任意であり、例えば搬送量をノズルピッチの半分とすると、各検査用印刷ブロックを構成するドットの数が多くなり、各検査用印刷ブロックの濃度は高くなる。このとき、各検査用印刷ブロックを構成するドット列又はラインの数は18本となる。
図7は、光センサによる走査の際の検査用パターン上におけるスポットの軌跡を模式的に示す説明図である。尚、図5の説明において前述したように、主走査方向において相互に隣接する検査用印刷ブロックは、厳密には、副走査方向にノズルピッチ分だけずれた位置に印刷されるのであるが、図7においては簡略化のため、各検査用印刷ブロックがずれのないマトリクス状に配置形成された状態の検査用パターン71を示している。
インク吐出の有無の判定に際しては、キャリッジ28(図1)に取り付けられた光センサ41と印刷用紙Pとを相対的に移動させ、検査用印刷ブロックBL上を光センサ41により走査する。
このとき、光センサ41の発光部41aからの照射光La(図4)のスポットを、図7の軌跡XYのように各検査用印刷ブロックBLに順次当てていき、検査用印刷ブロックBLからの反射光Lbを受光部41bにより検出し、検出した反射光Lbの強度に応じて受光部41bから出力された電気信号のレベルを所定の閾値と比較することによりインク吐出の有無を判定する。出力信号レベルと所定の閾値との比較は、各検査用印刷ブロックBLごとに行う。
尚、図2に示すように、本実施の形態においては、光センサ41は、印刷ヘッド36が有する総てのノズルより下流側に配置されているので、下流側の一部の印刷ブロックBLについては、上流側の一部の印刷ブロックBLを印刷する際のキャリッジ28の移動動作において光センサ41による走査を行い、同時にインク吐出の有無を判定する。
尚、光センサ41の発光部41aからの照射光により印刷用紙が照射される領域は、印刷用紙上において円形のスポットとなるが、本実施の形態においては、スポット内に検査用印刷ブロックBLが1個含まれるようにスポットが設定されている。
図8は、インク吐出の有無の判定における出力信号レベルと判定閾値との関係を示すグラフである。
目詰まりによりインクが吐出されないノズルが存在する場合、印刷用紙上に形成される検査用印刷ブロックBLのうち当該ノズルに対応する印刷ブロックは、インクが滴下されない空白印刷ブロックBLaとなる。
光センサ41の発光部41aから出射された照射光のスポットにより照射される印刷ブロックが空白印刷ブロックBLaである場合は、光センサ41の受光部41bが検出する反射光Lbの強度が増加するので、検出した反射光Lbの強度に応じて変換される出力信号レベルは上昇する。
一方、スポットにより照射される印刷ブロックが正常に印刷された正常印刷ブロックBLbである場合は、受光部41bが検出する反射光Lbの強度が減少するので、検出した反射光Lbの強度に応じて変換される出力信号レベルは低下する。
即ち、発光部41aにより形成されたスポットが空白印刷ブロックBLaを走査した際の出力信号レベルVLは相対的に高い値となり、スポットが正常印刷ブロックBLbを走査した際の出力信号レベルV0は相対的に低い値となる。
従って、図8に示すように、空白印刷ブロックBLaに対応する出力信号レベルVLと正常印刷ブロックBLbに対応する出力信号レベルV0との間に、判定閾値Vthを設定しておくことにより、出力信号レベルと判定閾値Vthとを比較して、各ノズルにおけるインク吐出の有無を正確に判定することができる。
以上のようなインク吐出の有無の判定を行う際におけるハードウェアの動作は、以下の通りである。
システムコントローラ54(図3)の判定部54aは、インク吐出の有無を判定するために、光センサ41からの出力信号レベルと、予め設定されメインメモリ56に記憶された判定閾値Vthとを比較する。
出力信号レベルが閾値Vthより小さい場合、スポットに含まれている印刷ブロックは正常に印刷された正常印刷ブロックであり、当該印刷ブロックの印刷に用いられたノズルからはインクが正常に吐出されていると判定する。逆に、出力信号レベルが閾値Vthより大きい場合、スポットに含まれている印刷ブロックはインクが滴下されなかった空白印刷ブロックであり、当該印刷ブロックの印刷に用いられたノズルからはインクが正常に吐出されていないと判定する。
プリンタ20は、発光部41aからの照射光により印刷用紙が照射される領域、即ち、スポット内に一つの印刷ブロックが含まれる構成とすると共に、リニアエンコーダ29の出力とロータリーエンコーダ25の出力とにより、キャリッジ28と印刷用紙との相対位置を認識可能とし、さらに、総てのノズルより搬送方向の下流側に設けた光センサ41と各ノズルとの相対位置が予め正確に調整され且つ認識されているものとする。
従って、インク吐出の有無を判定するために、キャリッジ28の走査動作によって、光センサ41による検査用印刷ブロックの走査を行った結果、インクが滴下されなかった空白印刷ブロックが検出された場合には、リニアエンコーダ29及びロータリーエンコーダ25の出力に基づいて、当該空白印刷ブロックに対応するノズルを、インク吐出が正常に行われない異常ノズルとして特定することが可能である。
インク吐出が正常に行われない異常ノズルが特定されたときは、当該異常ノズルのみに対しフラッシング等を実行して良好な状態に回復させたり、あるいは、当該異常ノズルが本来形成すべきドットを他のノズルを用いて形成させて印刷することも可能である。
ところで、図1及び図3を参照した印刷装置の全体構成の説明において述べたように、印刷装置における印刷媒体、例えば印刷用紙は、紙送りモータ(搬送モータ31)及び紙送りローラ(搬送ローラ24)によって搬送される。
また、紙送り動作における紙送り量は、印刷装置全体の動作を制御するシステムコントローラ54からの指令に基づき、紙送り方向(副走査方向)における駆動動作を制御する副走査ドライバ62によって制御される。
紙送りモータ及び紙送りローラは、システムコントローラ54及び副走査ドライバ62による制御に従って正確に動作するが、紙送り動作における紙送り量は、最終的には紙送りローラによって印刷媒体に伝達される。
従って、製造プロセスばらつきに起因する偏心や使用状態に起因する偏摩耗が紙送りローラに生じている場合には、指令された紙送り量と実際の紙送り量との間に誤差が発生することとなる。
偏心又は偏摩耗の生じた紙送りローラは部位によって半径が異なり、一定の中心角に対する弧の長さも部位によって異なるので、実際の円周の長さが、設計データ上の半径又は均等に摩耗したときの半径から想定される円周の長さとは異なったものとなるからである。
紙送り量の誤差、即ち、紙送り誤差は、紙送り方向におけるインク滴下位置のずれを発生させ、印刷画質の低下を招くため、印刷装置においては、紙送り誤差が最小限に抑制されるように紙送り制御を調整する必要がある。
そのためには、先ず、個々の印刷装置においてどの程度の紙送り誤差が生じているかを正確に検出する必要がある。
そこで、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法においては、印刷ヘッドの上端部ノズル列と下端部ノズル列とを使用して一定の印刷パターンを重ねて印刷媒体表面に印刷し、印刷媒体表面の印刷状態から紙送り誤差を検出し、紙送り動作において紙送り誤差を最小限に抑制するための最適な補正値を決定する。
尚、上述のインク吐出判定装置は、反射光の強度に反映される印刷媒体表面の印刷状態を検出するものであるから、ノズルからのインク吐出状態の判定に限らず、印刷媒体表面の印刷状態に反映される印刷装置の種々の動作状態を検出する印刷動作状態検出装置として使用可能であるので、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法においては、紙送り誤差を反映する印刷パターンを光学式センサにより走査することにより紙送り誤差を検出する。
図9は、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法において使用する印刷ヘッドの上端部ノズル列及び下端部ノズル列の形成領域を示す平面図である。尚、図面の簡略化のため、図9においては、印刷ヘッドのノズル列を1列分だけ示している。
紙送り方向(副走査方向)における印刷ヘッド36の長さが1インチ(inch)であるとすると、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法では、印刷ヘッド36を副走査方向において4等分して長さ1/4インチの4個の部分ノズル列に区切る。そして、それら4個の部分ノズル列のうち下端部ノズル列36R及び上端部ノズル列36Aを使用して、後述する印刷パターンを印刷する。
また、本実施の形態においては、副走査方向、即ち、紙送り方向下流側に上端部ノズル列36Aが、上流側に下端部ノズル列36Rが位置するように印刷ヘッドを配置するものとする。
図9からも明らかなように、印刷媒体を副走査方向に3/4インチだけ紙送りすると、紙送り前に下端部ノズル列36Rの直下に位置していた印刷媒体領域はちょうど上端部ノズル列36Aの直下に位置することとなる。もし当該領域が上端部ノズル列36Aの直下に位置していないとすれば、紙送り量に誤差が生じていることになる。
尚、本実施の形態における印刷ヘッド36のノズルピッチ、即ち、ノズルの配置間隔は1/180インチであるものとする。
図10は、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法において印刷する紙送り誤差検出用印刷パターンの構成を模式的に示す平面図である。
本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法においては、先ず、下端部ノズル列36Rによりライン状の基準パターンR(N)を印刷した後、下端部ノズル列36Rの直下に位置していた印刷媒体領域がちょうど上端部ノズル列36Aの直下に位置することとなる紙送り量の理論値に補正値を適宜加算しながら紙送り動作を実行する。
ここで、紙送り量の理論値とは、紙送りローラが偏心又は偏摩耗等の生じていない設計データ通りの寸法のものであると仮定した場合において、印刷しようとする画像データから算出された紙送り量の値をいう。尚、以下の実施の形態の説明において、紙送り量の理論値を、基本紙送り量と称することがある。
そして、基準パターンR(N)と同様のライン状の調整用パターンA(N)を上端部ノズル列36Aにより基準パターンR(N)に重ねて印刷する。
このとき、紙送り誤差が最小限に抑制されている場合、即ち、紙送り量に全く誤差が生じていない場合には、図10(b)に示すように、基準パターンR(N)と調整用パターンA(N)とはちょうど重なり合って印刷され、基準パターンR(N)及び調整用パターンA(N)からなる紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度は最小となる。
一方、ノズルピッチの範囲内で最大限の紙送り誤差が生じている場合、即ち、ノズルピッチの1/2だけ紙送り誤差が生じている場合には、図10(a)に示すように、基準パターンR(N)を構成するラインと調整用パターンA(N)を構成するラインとが交互に印刷され、基準パターンR(N)及び調整用パターンA(N)からなる紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度は最大となる。
本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法は、上述のようなライン状の基準パターンR(N)及び調整用パターンA(N)からなる紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度を検出することにより実際に発生している紙送り誤差を検出し、紙送り動作を実行する際に紙送り量の理論値に加算すべき補正値を決定する。
具体的には、紙送り量の理論値に加算する補正値をノズルピッチの±1/2の範囲で変動させながら、紙送り動作の前に基準パターンR(N)を、紙送り動作の後に調整用パターンA(N)をそれぞれ印刷し、各補正値に対応する紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度を検出して、最も印刷濃度の低い紙送り誤差検出用印刷パターンを特定することにより、紙送り量の理論値に加算すべき補正値の最適値を決定する。
補正値を±1/2ノズルピッチの範囲、即ち、1ノズルピッチの範囲で変動させることとしたのは、その範囲で補正値を変動させれば、必ずいずれかの値の補正値を用いたときに、基準パターンR(N)と調整用パターンA(N)とがちょうど重なり合って印刷されるはずだからである。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置の動作並びに紙送り誤差検出方法の過程を模式的に示す説明図である。
本発明の第1の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法においては、基本紙送り量、即ち、紙送り量の理論値を3/4=540/720インチとし、この基本紙送り量に加算する補正値を±1/2ノズルピッチの範囲で変動させながら、「基準パターンR(N)の印刷−紙送り動作−調整用パターンA(N)」という一連の動作及び過程を繰り返すことにより、各補正値に対応する紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷する。
上述のように、本実施の形態における印刷ヘッド36のノズルピッチは1/180インチであるものとしているので、紙送り量の理論値に加算する補正値は、±1/2ノズルピッチの範囲、即ち、±1/360インチの範囲で変動させる。補正値の1段階の変動幅は可能な限り小さい方が、補正値の最適値をより正確に決定することができるが、本実施の形態においては、1/16ノズルピッチ、即ち、1/2880インチずつ補正値を変動させていくこととする。従って、補正値は、±8/2880インチの範囲で変動させることとなる。
本発明の第1の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置の動作並びに紙送り誤差検出方法の過程の具体的な内容は、以下の通りである。
図11に示すように、先ず最初に、印刷ヘッドの初期位置P(−8)において、印刷ヘッドの下端部ノズル列により基準パターンR(−8)を印刷媒体に印刷する。
基準パターンR(−8)を印刷後、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量(540/720−8/2880)インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(−7)において、基準パターンR(−8)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(−8)を印刷すると同時に、基準パターンR(−8)及び調整用パターンA(−8)より3/4=540/720インチだけ紙送り方向上流側に下端部ノズル列により基準パターンR(−7)を印刷する。
従って、調整用パターンA(−8)は、基準パターンR(−8)に対して8/2880インチだけ紙送り方向下流側にずれて印刷されていることとなる。
尚、図11においては、理解を容易にするため、紙送り動作の前後における印刷ヘッド及び印刷パターンの位置を印刷ヘッドの幅だけ左右にずらして表示しているが、実際には、印刷パターンは、主走査方向において同一の位置に印刷されている。
調整用パターンA(−8)及び基準パターンR(−7)を印刷後、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量(540/720−7/2880)インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(−6)において、基準パターンR(−7)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(−7)を印刷すると同時に、基準パターンR(−7)及び調整用パターンA(−7)より3/4=540/720インチだけ紙送り方向上流側に下端部ノズル列により基準パターンR(−6)を印刷する。
従って、調整用パターンA(−7)は、基準パターンR(−7)に対して7/2880インチだけ紙送り方向下流側にずれて印刷されていることとなる。
以下、基本紙送り量、即ち、紙送り量の理論値540/720インチに加算する補正値を1/2880インチずつ変動させながら、上記同様の動作及び過程を繰り返す。
最後は、印刷ヘッドの位置P(+8)において調整用パターンA(+7)及び基準パターンR(+8)を印刷後、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量(540/720+8/2880)インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(+9)において、基準パターンR(+8)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(+8)を印刷すると、基準パターンR(N)及び調整用パターンA(N)からなる紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷に関する一連の動作及び過程が終了する。
尚、調整用パターンA(+8)は、基準パターンR(+8)に対して8/2880インチだけ紙送り方向上流側にずれて印刷されていることとなる。
そして、紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷と並行して、又は、紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷終了後に、各紙送り誤差検出用印刷パターンを光学式センサにより走査して、各紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度をそれぞれ検出する。即ち、光学式センサの発光部からの照射光のスポット10を各紙送り誤差検出用印刷パターンに順次当てていき、各紙送り誤差検出用印刷パターンからの反射光を受光部により検出し、検出した反射光の強度に応じた電圧レベルの受光出力信号を変換生成する。
前述の原理に従って、光学式センサが印刷濃度の低い印刷パターンを走査したときには、受光出力信号レベルは高くなり、光学式センサが印刷濃度の高い印刷パターンを走査したときには、受光出力信号レベルは低くなる。
ここでは、紙送り誤差が最小限に抑制されて印刷された紙送り誤差検出用印刷パターン、即ち、印刷濃度が最低の紙送り誤差検出用印刷パターンを特定したいのであるから、光学式センサによる走査の結果、最も高い受光出力信号レベルが得られた紙送り誤差検出用印刷パターンを、紙送り誤差判定部としての判定部54a(図3参照)により特定する。
そして、特定された最低濃度の紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷する直前の紙送り動作において紙送り量の理論値に加算された補正値が、当該印刷装置における紙送り誤差を最小限に抑制するための最適補正値ということになる。この最適補正値の決定も、紙送り誤差判定部としての判定部54aによって行うものとするとよい。
従って、当該印刷装置において、以後、印刷を実行する際には、指令する紙送り量の理論値に当該最適補正値を加算することにより、紙送り誤差を最小限に抑制し、印刷画質の向上を図ることができる。
尚、印刷濃度が最低の紙送り誤差検出用印刷パターンの特定は、光学式センサを使用せずに、目視によって行ってもよい。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置の動作並びに紙送り誤差検出方法の過程を模式的に示す説明図である。
本発明の第2の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法においては、紙送り量の理論値、即ち、基本紙送り量を第1の実施の形態の1/3である1/4=180/720インチとし、この基本紙送り量に補正値を加算する頻度を3回の紙送り動作につき1回とし、基本紙送り量に加算する補正値を±1/2ノズルピッチの範囲で変動させながら、「基準パターンR(N)の印刷−紙送り動作−調整用パターンA(N)」という動作及び過程を繰り返すことにより、各補正値に対応する紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷する。
第2の実施の形態においても、紙送り量の理論値に加算する補正値は、±1/2ノズルピッチの範囲、即ち、±1/360インチの範囲で変動させることとし、補正値の1段階の変動幅は、1/16ノズルピッチ、即ち、1/2880インチとする。従って、補正値は、±8/2880インチの範囲で変動させることとなる。
本発明の第2の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置の動作並びに紙送り誤差検出方法の過程の具体的な内容は、以下の通りである。
図12に示すように、先ず最初に、印刷ヘッドの初期位置P(−8−2)において、印刷ヘッドの下端部ノズル列により基準パターンR(−8−2)を印刷媒体に印刷する。
基準パターンR(−8−2)を印刷後、補正値を加算しない基本紙送り量180/720インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(−8−1)において、印刷ヘッドの下端部ノズル列により基準パターンR(−8−1)を印刷する。
基準パターンR(−8−1)を印刷後、補正値を加算しない基本紙送り量180/720インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(−8)において、印刷ヘッドの下端部ノズル列により基準パターンR(−8)を印刷する。
従って、ここまでの動作及び過程により、3個の基準パターンR(−8−2)、R(−8−1)、R(−8)が、補正値を加算しない一定の基本紙送り量ごとに印刷されたことになる。
尚、図12においても、理解を容易にするため、紙送り動作の前後における印刷ヘッド及び印刷パターンの位置を印刷ヘッドの幅だけ左右にずらして表示しているが、実際には、印刷パターンは、主走査方向において同一の位置に印刷されている。
基準パターンR(−8)を印刷後、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量(180/720−8/2880)インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(−7−2)において、基準パターンR(−8−2)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(−8−2)を印刷すると同時に、基準パターンR(−8−2)及び調整用パターンA(−8−2)より3/4=540/720インチだけ紙送り方向上流側に下端部ノズル列により基準パターンR(−7−2)を印刷する。
調整用パターンA(−8−2)及び基準パターンR(−7−2)を印刷後、補正値を加算しない基本紙送り量180/720インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(−7−1)において、基準パターンR(−8−1)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(−8−1)を印刷すると同時に、基準パターンR(−8−1)及び調整用パターンA(−8−1)より3/4=540/720インチだけ紙送り方向上流側に下端部ノズル列により基準パターンR(−7−1)を印刷する。
調整用パターンA(−8−1)及び基準パターンR(−7−1)を印刷後、補正値を加算しない基本紙送り量180/720インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(−7)において、基準パターンR(−8)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(−8)を印刷すると同時に、基準パターンR(−8)及び調整用パターンA(−8)より3/4=540/720インチだけ紙送り方向上流側に下端部ノズル列により基準パターンR(−7)を印刷する。
従って、3個の基準パターンR(−7−2)、R(−7−1)、R(−7)は、補正値を加算しない一定の基本紙送り量ごとに印刷されたことになるが、基準パターンR(−8)と基準パターンR(−7−2)との間の紙送り量は、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量(180/720−8/2880)インチとなっている。即ち、3個の基準パターンR(−8−2)、R(−8−1)、R(−8)のグループと、3個の基準パターンR(−7−2)、R(−7−1)、R(−7)のグループとは、(3×180/720−8/2880)=(540/720−8/2880)インチだけずれて印刷されていることとなる。
一方、3個の調整用パターンA(−8−2)、A(−8−1)、A(−8)のグループは、3個の基準パターンR(−8−2)、R(−8−1)、R(−8)のグループに対して8/2880インチだけ紙送り方向下流側にずれて印刷されていることとなる。
以下、3回の紙送り動作につき1回の紙送り動作において、基本紙送り量の理論値180/720インチに加算する補正値を1/2880インチずつ変動させながら、上記同様の動作及び過程を繰り返す。
一連の動作及び過程の最終段階では、印刷ヘッドの位置P(+8)において調整用パターンA(+7)及び基準パターンR(+8)を印刷後、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量(180/720+8/2880)インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(+9−2)において、基準パターンR(+8−2)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(+8−2)を印刷する。
調整用パターンA(+8−2)を印刷後、補正値を加算しない基本紙送り量180/720インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(+9−1)において、基準パターンR(+8−1)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(+8−1)を印刷する。
調整用パターンA(+8−1)を印刷後、補正値を加算しない基本紙送り量180/720インチだけ印刷媒体を紙送りし、印刷ヘッドの位置P(+9)において、基準パターンR(+8)に重なるように印刷ヘッドの上端部ノズルにより調整用パターンA(+8)を印刷すると、基準パターンR(N)及び調整用パターンA(N)からなる紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷に関する一連の動作及び過程が終了する。
そして、紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷と並行して、又は、紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷終了後に、各紙送り誤差検出用印刷パターンを光学式センサにより走査して、各紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度をそれぞれ検出する。即ち、光学式センサの発光部からの照射光のスポット10を各紙送り誤差検出用印刷パターンに順次当てていき、各紙送り誤差検出用印刷パターンからの反射光を受光部により検出し、検出した反射光の強度に応じた電圧レベルの受光出力信号を変換生成する。
前述のように、光学式センサが印刷濃度の低い印刷パターンを走査したときには、受光出力信号レベルは高くなり、光学式センサが印刷濃度の高い印刷パターンを走査したときには、受光出力信号レベルは低くなる。
ところで、上述のように、第2の実施の形態においては、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作の直前又は直後に連続して印刷された3個の基準パターンR(N)とそれらに対応する3個の調整用パターンA(N)とからなる3個の紙送り誤差検出用印刷パターンにおいては、各基準パターンR(N)と各調整用パターンA(N)とのずれの量は、理論上、同一である。
従って、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作の直前又は直後に連続して印刷された3個の紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度は、理論上、同一になるはずであり、それら3個の紙送り誤差検出用印刷パターンを走査した結果得られる受光出力信号レベルも同一になるはずである。
しかしながら、紙送りローラに偏心又は偏摩耗等が生じていた場合には、それら3個の紙送り誤差検出用印刷パターンの間でも、印刷濃度、受光出力信号レベルに若干のばらつきが生ずることがある。
そこで、第2の実施の形態においては、基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作の直前又は直後に連続して印刷された3個の紙送り誤差検出用印刷パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターングループごとに受光出力信号レベルの平均値、即ち、平均受光出力信号レベルを算出する。
そして、各紙送り誤差検出用印刷パターングループの平均受光出力信号レベルを比較した結果、最も高い平均受光出力信号レベルが得られた紙送り誤差検出用印刷パターングループを特定することにより、平均印刷濃度が最低の紙送り誤差検出用印刷パターングループを特定することができる。また、平均印刷濃度が最低の紙送り誤差検出用印刷パターングループが、紙送り誤差が最小限に抑制されて印刷された紙送り誤差検出用印刷パターングループということになる。
即ち、特定された最低濃度の紙送り誤差検出用印刷パターングループを印刷する直前の紙送り動作において紙送り量の理論値に加算された補正値が、当該印刷装置における紙送り誤差を最小限に抑制するための最適補正値ということになる。
従って、当該印刷装置において、以後、印刷を実行する際には、指令する紙送り量に当該最適補正値を加算することにより、紙送り誤差を最小限に抑制し、印刷画質の向上を図ることができる。
第2の実施の形態においては、複数の紙送り誤差検出用印刷パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターングループの平均印刷濃度、即ち、平均受光出力信号レベルを用いて最適補正値を決定しているので、より正確かつ確実に最適補正値を決定することができ、紙送り誤差を最小限に抑制して印刷画質の向上を図ることができる。
図13は、印刷ヘッドがマルチヘッドである場合に、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法において使用する印刷ヘッドの上端部ノズル列及び下端部ノズル列の形成領域を示す平面図である。尚、図面の簡略化のため、図13においては、印刷ヘッドのノズル列を1列分だけ示している。
印刷装置の機種によっては、複数の印刷ヘッド、即ち、マルチヘッドが搭載されているものがあり、図13に示すように、例えば2個の印刷ヘッド136,236が副走査方向、即ち、紙送り方向に縦列に配置されて、キャリッジ28に搭載されているものがある。
本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法は、このようなマルチヘッドを搭載した印刷装置においても適用することができる。印刷ヘッドがマルチヘッドである場合、紙送り方向に縦列に配置されている複数の印刷ヘッド全体を1個の印刷ヘッドとして捉え、その下端部ノズル列236R及び上端部ノズル列136Aを使用して、上述の紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷する。
尚、印刷ヘッドが単一ヘッド、マルチヘッドのいずれの場合でも、紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷に使用する下端部ノズル列及び上端部ノズル列は、必ずしも最下端ノズル及び最上端ノズルを含む必要はないが、下端部ノズル列と上端部ノズル列との距離が大きい方が、補正値を加算する紙送り動作間の紙送り量が大きくなり、最適補正値の精度を向上させることができる。
そこで、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法の本実施の形態においては、印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部(ノズル)を有する印刷ヘッドの中央部より搬送方向上流側に位置する複数のインク吐出部からなるノズル列を下端部ノズル列として使用し、印刷ヘッドの中央部より搬送方向下流側に位置する複数の上記インク吐出部からなるノズル列を上端部ノズル列として使用する。
以上に説明した実施の形態においては、最適補正値の精度を向上させるべく、印刷ヘッドの中央部より印刷媒体搬送方向上流側に位置する複数のインク吐出部からなるノズル列を下端部ノズル列として使用し、印刷ヘッドの中央部より印刷媒体搬送方向下流側に位置する複数のインク吐出部からなるノズル列を上端部ノズル列として使用するものとしている。
しかし、下端部ノズル列が、印刷ヘッドの中央部より印刷媒体搬送方向上流側に位置する複数のインク吐出部からなるノズル列であること、及び、上端部ノズル列が、印刷ヘッドの中央部より印刷媒体搬送方向下流側に位置する複数のインク吐出部からなるノズル列であることは、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法を実施する上で、必須の条件というわけではない。
即ち、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法は、印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドの複数のインク吐出部のうち相対的に印刷媒体搬送方向上流側に位置する複数のインク吐出部の一部により構成される上流側ノズル列を下端部ノズル列の代わりに使用し、かつ、印刷ヘッドの複数のインク吐出部のうち上流側ノズル列より相対的に搬送方向下流側に位置する複数のインク吐出部の一部により構成される下流側ノズル列を上端部ノズル列の代わりに使用しても、同様に実施することができ、同様の効果を得ることができる。
本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法は、インクジェットプリンタに限らず、反射光の強度に反映される印刷媒体表面の印刷状態を検出することにより印刷装置の種々の動作状態を判定するための印刷動作状態判定装置として光学式センサを搭載している印刷装置全般の紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法に適用することが可能である。
本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法の構成の主な適用対象であるインクジェットプリンタにおける主要部の概略構成を示す斜視図である。 印刷ヘッド36を上方から見た際のノズルと光センサ41との配置を示す透視図である。 プリンタ20の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の適用対象であるインク吐出判定用光学式センサの通常の構成を模式的に示す説明図である。 一色のインクにより印刷形成された検査用パターンの一例を模式的に示す説明図である。 検査用パターンを構成する検査用印刷ブロックBLを模式的に示す説明図である。 光センサによる走査の際の検査用パターン上におけるスポットの軌跡を模式的に示す説明図である。 インク吐出の有無の判定における出力信号レベルと判定閾値との関係を示すグラフである。 本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法において使用する印刷ヘッドの上端部ノズル列及び下端部ノズル列の形成領域を示す平面図である。 本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法において印刷する紙送り誤差検出用印刷パターンの構成を模式的に示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置の動作並びに紙送り誤差検出方法の過程を模式的に示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置の動作並びに紙送り誤差検出方法の過程を模式的に示す説明図である。 印刷ヘッドがマルチヘッドである場合に、本発明に係る紙送り誤差検出装置及び印刷装置並びに紙送り誤差検出方法において使用する印刷ヘッドの上端部ノズル列及び下端部ノズル列の形成領域を示す平面図である。
符号の説明
10 照射領域(スポット)
20 プリンタ
22 用紙スタッカ
24 搬送ローラ
25 ロータリーエンコーダ
26 プラテン板
28 キャリッジ
29 リニアエンコーダ
30 キャリッジモータ
31 搬送モータ
32 牽引ベルト
33 符号板
34 ガイドレール
36 印刷ヘッド
41 光センサ
41a 発光部
41b 受光部
50 受信バッファメモリ
52 イメージバッファ
54 システムコントローラ
54a 判定部
61 主走査ドライバ
62 副走査ドライバ
63 光センサドライバ
66 ヘッドドライバ
71 印刷パターン
100 ホストコンピュータ
200 クリーニング機構
210 ヘッドキャップ
36A,136A 上端部ノズル列
36R,236R 下端部ノズル列
136,236 マルチヘッドを構成する印刷ヘッド
BL 印刷ブロック
BLa 空白印刷ブロック
BLb 正常印刷ブロック
CD 濃シアンインクノズル列
CL 淡シアンインクノズル列
KD ブラックインクノズル列
KL 淡ブラックインクノズル列
KP フォトブラックインクノズル列
MD 濃マゼンタインクノズル列
ML 淡マゼンタインクノズル列
YD イエローインクノズル列
La 照射光
Lb 反射光
MS 主走査方向
P 印刷用紙
SS 副走査方向
Vth 閾値
V0 空白印刷ブロックの出力信号レベル
VL 正常印刷ブロックの出力信号レベル
R(N) 基準パターン
A(N) 調整用パターン
P(N) 印刷ヘッド位置

Claims (8)

  1. 印刷媒体を搬送する印刷媒体搬送機構と、
    印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドと、
    印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドの前記複数のインク吐出部の一部により構成される上流側ノズル列により印刷され、前記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターン、及び、前記上流側ノズル列より前記搬送方向下流側に位置する前記複数のインク吐出部の一部により構成される下流側ノズル列により前記基準パターンに重なるように印刷され、前記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷した印刷媒体に対し照射光を出射する発光部と、
    前記印刷媒体表面において反射された反射光を受光して検出し、前記紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度を反映する前記反射光の強度に応じた値の受光出力信号を変換生成する受光部と、
    を備えていることを特徴とする印刷装置。
  2. 印刷媒体を搬送する印刷媒体搬送機構と、
    印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドの中央部より前記搬送方向上流側に位置する複数の前記インク吐出部としての下端部ノズル列により印刷され、前記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターン、及び、前記印刷ヘッドの中央部より前記搬送方向下流側に位置する複数の前記インク吐出部としての上端部ノズル列により前記基準パターンに重なるように印刷され、前記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを印刷した印刷媒体に対し照射光を出射する発光部と、
    前記印刷媒体表面において反射された反射光を受光して検出し、前記紙送り誤差検出用印刷パターンの印刷濃度を反映する前記反射光の強度に応じた値の受光出力信号を変換生成する受光部と、
    を備えていることを特徴とする印刷装置。
  3. 前記紙送り誤差検出用印刷パターンは、前記基準パターンの印刷と前記調整用パターンの印刷との間に実行される紙送り動作の紙送り量を段階的に変動させながら複数印刷されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記調整用パターンは、前記下端部ノズル列又は前記上流側ノズル列直下に位置していた印刷媒体領域が前記上端部ノズル列又は前記下流側ノズル列直下に位置することとなる基本紙送り量の紙送り動作又は前記基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作の後に印刷されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 前記補正値は、前記インク吐出部の配置間隔を1単位として±1/2の範囲において変動させられるものであることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
  6. 印刷濃度が最低である前記紙送り誤差検出用印刷パターンを特定することにより、紙送り誤差が最小となる前記補正値を決定する紙送り誤差判定部をさらに備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載の印刷装置。
  7. 印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドの前記複数のインク吐出部の一部により構成される上流側ノズル列により、前記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターンを印刷する過程と、
    前記上流側ノズル列直下に位置していた印刷媒体領域が、前記上流側ノズル列より前記搬送方向下流側に位置する前記複数のインク吐出部の一部により構成される下流側ノズル列直下に位置することとなる基本紙送り量の紙送り動作又は前記基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作を行う過程と、
    前記基準パターンに重なるように、前記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンを前記下流側ノズル列により印刷し、前記基準パターン及び前記調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを形成する過程と、
    を備えていることを特徴とする紙送り誤差検出方法。
  8. 印刷媒体搬送方向に沿って配設された複数のインク吐出部を有する印刷ヘッドの中央部より前記搬送方向上流側に位置する複数の前記インク吐出部としての下端部ノズル列により、前記搬送方向に交差する複数ライン状の基準パターンを印刷する過程と、
    前記下端部ノズル列直下に位置していた印刷媒体領域が、前記印刷ヘッドの中央部より前記搬送方向下流側に位置する複数の前記インク吐出部としての上端部ノズル列直下に位置することとなる基本紙送り量の紙送り動作又は前記基本紙送り量に補正値を加算した紙送り量の紙送り動作を行う過程と、
    前記基準パターンに重なるように、前記基準パターンに平行な複数ライン状の調整用パターンを前記上端部ノズル列により印刷し、前記基準パターン及び前記調整用パターンからなる紙送り誤差検出用印刷パターンを形成する過程と、
    を備えていることを特徴とする紙送り誤差検出方法。
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