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JP4183382B2 - マイクロ波回路 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FETやHEMT等のマイクロ波デバイスを実装したマイクロ波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
衛星放送や衛星通信を受信して中間周波数信号に変換して出力する低雑音ダウンコンバータ(以下「LNB」という)の低雑音高周波増幅部(以下「LNA」という)は、基板上に形成されたマイクロストリップラインに素子が組み込まれたマイクロ波回路から成っている。
【0003】
LNAでは、アンテナにより受信された12GHz帯のRF信号が入力端子から入力される。入力信号は、マイクロストリップラインに組み込まれた2つのアンプにより増幅して出力される。該アンプはGaAsFET(ガリウムヒ素電界効果トランジスタ)やHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)等のマイクロ波デバイスから成っている。
【0004】
特に、HEMTは、化合物半導体のヘテロ接合面に蓄積する高移動度の電子をキャリアとした半導体デバイスであり、高周波増幅、高速演算に適しているため広く用いられる。
【0005】
HEMTを実装した従来のマイクロ波回路を図8に示すと、マイクロ波回路1は、絶縁体から成る基板2上に、所謂リードレス型のHEMT5が配置されている。HEMT5の裏面には、ゲート5G、ドレイン5D及び2つのソース5Sが露出している。
【0006】
基板2に形成されたマイクロストリップライン上にはゲート用ランド7及びドレイン用ランド8が設けられ、マイクロストリップラインの両側に2つのソース用ランド9a、9bが設けられている。ソース用ランド9a、9b内には、基板2を貫通するスルーホール10a、10bが形成され、基板2の裏面の略全面に形成されたグランドパターン(不図示)に連結されている。
【0007】
HEMT5のゲート5G、ドレイン5D及び2つのソース5Sはそれぞれゲート用ランド7、ドレイン用ランド8及びソース用ランド9a、9bにハンダ付けされている。この際にスルーホール10a、10bにはハンダが充填され、ソース用ランドa、bとグランドパターンとが導通される。これにより、HEMT5のソース5Sが接地されるようになっている。
【0008】
そして、HEMT5のゲート5G及びドレイン5Dにそれぞれ負電圧、正電圧のバイアス電圧が印加されると、ゲート5Gから入力した信号が増幅されてドレイン5Dから出力されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来のマイクロ波回路1によると、ソース用ランド9a、9b内にスルーホール10a、10bが設けられているため、ソース用ランド9a、9bに塗布されたハンダがスルーホール10a、10bを介して基板2の裏面に流出する。このため、ソース5Sの接合強度が弱くなり、マイクロ波回路1の信頼性が低い問題があった。
【0010】
ハンダの流出を抑制するために、図9に示すようにソース用ランド9a、9bの外側に接してスルーホール10a、10bを設ける方法が考えられる。しかし、この場合、HEMT5のソース5Gとスルーホール10a、10bとの距離L1、L2が長くなる。
【0011】
このため、HEMT5の取付位置やソース用ランド9a、9b大きさの違いにより距離L1、L2にばらつきがあると、インダクタンスの違いにより2つのソース5S間に電位差が生じる。その結果、HEMT5の異常発振を引き起こす問題がある。
【0012】
本発明は、異常発振を発生させることなくマイクロ波デバイスを強固に接合して信頼性を向上させることのできるマイクロ波回路を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、裏面にグランドパターンを形成した基板の表面にリードレス型HEMTのソース、ドレイン及びゲートをそれぞれハンダ付けするためのソース用ランド、ドレイン用ランド、ゲート用ランドを形成し、前記グランドパターンと連結するスルーホールを内側に設けた前記ソース用ランドに前記ソースをハンダ付けして接地するマイクロ波回路において、前記ドレイン用ランド及び前記ゲート用ランドの長手方向の長さよりも前記ソース用ランドの長手方向の長さを長くすることで、前記ソース用ランドの面積を前記ドレイン用ランド及び前記ゲート用ランドの面積よりも広くしたことを特徴としている。
【0021】
この構成によるとHEMTのドレイン及びゲートがそれぞれドレイン用ランド及びゲート用ランドにハンダ付けされる。HEMTのソースはドレイン用ランド及びゲート用ランドよりも面積が広く塗布されるハンダ量の多いソース用ランドにハンダ付けされる。そして、ソース用ランドと基板の裏面に形成されたグランドパターンとがソース用ランド内に形成されたスルーホール内のハンダにより導通されてHEMTのソースが接地される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。説明の便宜上、従来例の図8、図9と同一の部分については同一の符号を付している。図1は第1実施形態のマイクロ波回路を含むLNAを備えたLNBを示す構成図である。
【0023】
21はパラボラアンテナ(不図示)に連結されたフィードホーン(1次放射器)であり、フィードホーン21から伝送線路31にRF信号が取り出される。RF信号は12.25〜12.75GHz帯域内の信号であり、LNA22で増幅された後、バンドパスフィルタ23に伝送される。
【0024】
LNA22はRF信号を増幅するアンプ22a、22bから成っている。バンドパスフィルタ23を通過した信号は、混合増幅部(MMIC)24のミキサ25へ伝送される。ミキサ25は局部発信器(LO:Local Ocsillator)27から与えられる11.3GHzの局部発信信号と入力されたRF信号との周波数差の中間信号(IF)を出力する。このため、ミキサ25から出力される中間周波信号の周波数帯域は、950〜1450MHzとなる。
【0025】
ミキサ25の中間周波信号出力はアンプから成る中間周波増幅回路26で増幅された後、結合コンデンサC1を介して出力端子29へ導出される。出力端子29はチューナ(不図示)の入力端子に接続される。チューナでは入力された中間周波信号の1つを選択することによって選局が行われる。
【0026】
出力端子29には、チューナから15Vの直流電圧が印加されるようになっている。出力端子29には高周波チョークコイルLの一端が接続され、他端にパワーサプライ28が接続されている。パワーサプライ28は印加された直流電圧に基づいてLNA22、局部発信器27及び混合増幅部24に電源を供給するようになっている。
【0027】
LNA22のアンプ22a、22bはHEMTから成っている。図2、図3はこのHEMTを実装したマイクロ波回路を示す側面断面図及び平面図である。マイクロ波回路1は、絶縁体から成る基板2上に、所謂リードレス型のHEMT5が配置されている。HEMT5は、図4の裏面図に示すように、裏面にゲート5G、ドレイン5D及び2つのソース5Sが露出している。
【0028】
基板2に形成されたマイクロストリップライン上にはゲート用ランド7及びドレイン用ランド8が設けられ、マイクロストリップラインの両側に2つのソース用ランド9a、9bが設けられている。ソース用ランド9a、9b内には、基板2を貫通するスルーホール10a、10bが形成され、基板2の裏面の略全面に形成されたグランドパターン4に連結されている。
【0029】
HEMT5のゲート5G、ドレイン5D及び2つのソース5Sはそれぞれゲート用ランド7、ドレイン用ランド8及びソース用ランド9a、9bにハンダ付けされている。スルーホール10a、10bには導電性ペースト11が充填され、ソース用ランドa、bとグランドパターンが導通されている。これにより、HEMT5のソース5Sが接地されるようになっている。
【0030】
そして、HEMT5のゲート5G及びドレイン5Dにそれぞれ負電圧、正電圧のバイアス電圧がパワーサプライ28(図1参照)により印加されると、ゲート5Gから入力した信号が増幅されてドレイン5Dから出力されるようになっている。
【0031】
本実施形態によると、スルーホール10a、10bに導電性ペースト11が充填されているため、ソース用ランド9a、9bに塗布されたハンダはスルーホール10a、10bへの流入が導電性ペースト11により遮られる。従って、ハンダ量を十分確保してソース5Sを強固にハンダ付けし、マイクロ波回路1の信頼性を向上させることができる。
【0032】
次に、図5は第2実施形態のマイクロ波回路を示す裏面図である。本実施形態は前述の図2、図3の第1実施形態に対して導電性ペースト11を省くとともに、基板2の裏面の略全面に形成されるグランドパターン4上に開口したスルーホール10a、10bの周囲にレジスト13を塗布している。その他の構成は第1実施形態と同一である。
【0033】
そして、ソース用ランド9a、9b上に塗布されたハンダによりHEMT5のソース5Sがハンダ付けされる。この時、スルーホール10a、10bにハンダが流入するが、基板2の裏面でレジスト13に遮られてスルーホール10a、10bからの流出を防止することができる。従って、ハンダ量を十分確保してソース5Sを強固にハンダ付けし、マイクロ波回路1の信頼性を向上させることができる。
【0034】
次に、図6は第3実施形態のマイクロ波回路を示す平面図である。本実施形態は、前述の図2、図3の第1実施形態に対して導電性ペースト11を省くとともに、ゲート用ランド7及びドレイン用ランド8よりもソース用ランド9a、9bの面積を広くしている。その他の構成は第1実施形態と同一である。
【0035】
そして、ソース用ランド9a、9b上に塗布されたハンダによりHEMT5のソース5Sがハンダ付けされる。この時、ソース用ランド9a、9bの面積が広いためソース用ランド9a、9b上に塗布されたハンダ量が多くなる。これにより、スルーホール10a、10bを介して基板2の裏面にハンダが流出しても、十分な量のハンダによりソース5Sをハンダ付けすることができる。従って、ハンダ量を十分確保してソース5Sを強固にハンダ付けし、マイクロ波回路1の信頼性を向上させることができる。
【0036】
次に、図7は第4実施形態のマイクロ波回路を示す平面図である。本実施形態は前述の図2、図3の第1実施形態に対して導電性ペースト11を省くとともに、スルーホール10a、10bをソース用ランド9a、9bの外周に接して設け、ソース用ランド9a、9bを導電性パターンから成る連結部9cにより連結している。その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0037】
スルーホール10a、10bをソース用ランド9a、9bの外周に接して設けているので、ソース用ランド9a、9bに塗布されたハンダのスルーホール10a、10bへの流入が抑制される。また、ソース5Sとスルーホール10a、10bとの距離L1、L2が長くなり、HEMT5の取付位置やソース用ランド9a、9b大きさの違いにより距離L1、L2にばらつきがあると、距離L1、L2の間でインダクタンスの違いが生じる。
【0038】
しかし、連結部9cにより2つのソース5Sが同電位に維持される。従って、ハンダ量を十分確保してソース5Sを強固にハンダ付けし、マイクロ波回路1の信頼性を向上させることができるとともに、HEMT5の異常発振を防止することができる。
【0039】
尚、第1〜第4実施形態において、リードレス型のHEMTを実装したマイクロ波回路について説明したが、ゲート、ドレイン及びソースからリードが延出されたリード付き型のHEMT、GaAsFET等の他のマイクロ波デバイスを実装したマイクロ波回路においても同様の構成により同様の効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によると、ゲート用ランド及びドレイン用ランドよりもソース用ランドの面積が広いため、ソース用ランド上に塗布されたハンダ量が多くなる。これにより、スルーホールを介して基板の裏面にハンダが流出しても、十分な量のハンダによりリードレス型HEMTのソースをハンダ付けすることができる。従って、ハンダ量を十分確保してソースを強固にハンダ付けし、マイクロ波回路の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のマイクロ波回路を含むLNAを備えたLNBを示す構成図である。
【図2】 本発明の第1実施形態のマイクロ波回路を示す側面断面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態のマイクロ波回路を示す平面図である。
【図4】 本発明の第1実施形態のマイクロ波回路のHEMTを示す裏面図である。
【図5】 本発明の第2実施形態のマイクロ波回路を示す裏面図である。
【図6】 本発明の第3実施形態のマイクロ波回路を示す平面図である。
【図7】 本発明の第4実施形態のマイクロ波回路を示す平面図である。
【図8】 従来のマイクロ波回路を示す平面図である。
【図9】 従来の他のマイクロ波回路を示す平面図である。
【符号の説明】
1 マイクロ波回路
2 基板
4 グランドパターン
5 HEMT
5G ゲート
5D ドレイン
5S ソース
7 ゲート用ランド
8 ドレイン用ランド
9a、9b ソース用ランド
9c 連結部
10a、10b スルーホール
11 導電性ペースト
13 レジスト
21 フィードホーン
22 LNA
23 バンドパスフィルタ
24 混合増幅部
25 ミキサ
26 中間周波増幅回路
27 局部発信器
28 パワーサプライ
29 出力端子

Claims (1)

  1. 裏面にグランドパターンを形成した基板の表面にリードレス型HEMTのソース、ドレイン及びゲートをそれぞれハンダ付けするためのソース用ランド、ドレイン用ランド、ゲート用ランドを形成し、前記グランドパターンと連結するスルーホールを内側に設けた前記ソース用ランドに前記ソースをハンダ付けして接地するマイクロ波回路において、
    前記ドレイン用ランド及び前記ゲート用ランドの長手方向の長さよりも前記ソース用ランドの長手方向の長さを長くすることで、前記ソース用ランドの面積を前記ドレイン用ランド及び前記ゲート用ランドの面積よりも広くしたことを特徴とするマイクロ波回路。
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