JP4190945B2 - 除雪機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クローラ等の走行体を備えるとともに除雪用のオーガを備えた、自力走行する形式の除雪機に関する。
【0002】
【従来の技術】
除雪機において、走行体及びオーガを備えた自力走行する形式の小型除雪機の技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭63−223207号公報(第3−5頁、第7図)
【0004】
特許文献1に示される従来の除雪機の概要を、次の図17に基づき説明する。図17は従来の除雪機の概要図であり、特開昭63−223207号公報の第7図を再掲した。なお、符号は振り直した。
従来の除雪機300は、エンジン301の動力をベルト式走行動力伝達機構302、走行用クラッチ303、変速機304を介して走行体305の駆動スプロケット306,306に伝達するとともに、エンジン301の動力をベルト式オーガ動力伝達機構311、オーガ用クラッチ312、回転軸313を介してオーガ314及びブロア315に伝達するというものである。
【0005】
シフトレバー321を中立位置から任意の変速位置に操作することで、変速機304を変速操作することができる。
シフトレバー321が変速位置にあるという条件と、走行レバー322がオン位置にあるという条件とが達成されたときだけ、すなわち走行クラッチオン条件が満たされたときに走行用クラッチ303はオンであり、エンジン301の動力を走行体305に伝達することができる。一方、クラッチレバー323がオン位置にあるときだけ、オーガ用クラッチ312はオンであり、エンジン301の動力をオーガ314及びブロア315に伝達することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術は、作業者が走行レバー322から手を放すと、走行レバー322がオフ位置に切り替わるので、走行用クラッチ303をオフにすることができる。この場合に、シフトレバー321は変速位置にそのまま残る。
その後、作業者が走行レバー322を再び握ることで、走行レバー322はオン位置に切り替わる。この結果、上記走行クラッチオン条件が満たされるので、走行用クラッチ303は再びオンになる。
【0007】
このように、シフトレバー321を中立位置に戻さなくても、走行レバー322から手を放すだけで、走行レバー322がオフ位置に戻って走行用クラッチ303をオフにすることができる。従って、除雪機300の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0008】
しかし、走行レバー322から手を放すと、走行用クラッチ303はオフに戻ってしまう。除雪機300を走行中に、作業者は片手で走行レバー322を握り続けなければならない。除雪機300には、走行レバー322の他にシフトレバー321やオーガ用クラッチレバー323など、他の操作部材も有る。これら他の全ての操作部材を、残りの片手だけで操作することになるので、操作性を高めるには限界がある。
【0009】
そこで本発明の目的は、緊急停止機能を有する除雪機に備えた操作部材の操作性を、より高めることができる技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、機体に動力源、走行体及びオーガを備え、動力源から前記走行体へ動力を伝達する走行動力伝達機構に変速機及び走行用クラッチを設け、変速機を変速操作する変速レバーを備えた除雪機において、変速レバーに、作業者が変速レバーと共に握ることで走行用クラッチをオン状態にし握りを解くと走行用クラッチをオフ状態にする補助操作部材を備えたことを特徴とする。
【0011】
作業者が変速レバーと共に補助操作部材を握ることで、走行用クラッチをオン状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ動力を伝達して、除雪機を走行させることができる。
その後、作業者が変速レバー及び補助操作部材を放すことで、走行用クラッチをオフ状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ伝達する動力を遮断して、除雪機を停止させることができる。従って、除雪機の走行を緊急停止させる場合に便利である。
しかも、除雪機の操作部材のうち特に操作頻度が高い変速レバーに、変速レバーと共に握ることができる補助操作部材を備えたので、変速レバーと補助操作部材とを片手で握って変速操作をしながら、残りの片手によって操作頻度が比較的低い他の操作部材を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機に備えた操作部材の操作性を、より高めることができる。
【0012】
請求項2は、機体に動力源、走行体及びオーガを備え、動力源から走行体へ動力を伝達する走行動力伝達機構に変速機及び走行用クラッチを設け、変速機を変速操作する変速レバーを備えた除雪機において、この除雪機に、
変速レバーを任意の位置に固定するレバー固定機構を備え、
このレバー固定機構が非作動状態にあるときには変速レバーを中立位置に強制的に戻すレバー戻し機構を備え、
変速レバーに作業者が変速レバーと共に握ることができる補助操作部材を備え、
この補助操作部材を作業者が変速レバーと共に握っているときにはレバー固定機構の作動状態を維持させるとともに走行用クラッチをオン状態にし、その後に握りを解いたときにはレバー固定機構を非作動状態にするとともに走行用クラッチをオフ状態にするように制御する制御部を備えたことを特徴とする。
【0013】
作業者が変速レバーと共に補助操作部材を握っているときには、レバー固定機構の作動状態を維持させることで、変速レバーを任意の位置に固定することができる。この結果、変速機を任意の変速状態に維持させることができる。しかも、走行用クラッチをオン状態にすることで、動力源から走行体へ動力を伝達して、除雪機を走行させることができる。
その後、作業者が変速レバー並びに補助操作部材を放すことで、レバー固定機構は非作動状態になる。レバー固定機構を非作動状態にすることで、変速レバーを固定状態から開放することができる。この結果、レバー戻し機構によって、変速レバーを中立位置に強制的に戻すことができる。変速機は中立状態に戻る。しかも、走行用クラッチをオフ状態にすることで、動力源から走行体へ伝達する動力を遮断して、除雪機を停止させることができる。
従って、除雪機の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0014】
しかも、除雪機の操作部材のうち特に操作頻度が高い変速レバーに、変速レバーと共に握ることができる補助操作部材を備えたので、変速レバーと補助操作部材とを片手で握って変速操作をしながら、残りの片手によって操作頻度が比較的低い他の操作部材を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機に備えた操作部材の操作性を、より高めることができる。
【0015】
さらには、補助操作部材を作業者が変速レバーと共に握っているときには、レバー固定機構の作動状態を維持させることで、変速レバーを任意の位置に固定することができる。その後に、握りを解いたときには、レバー固定機構を非作動状態にすることにより、変速レバーを固定状態から開放することができる。このため、レバー戻し機構によって、変速レバーを中立位置に強制的に戻すことができる。除雪機を再び走行させるときには、変速レバーの位置を任意に設定すればよい。このように、変速レバーを常に作業者の意図した位置に設定することができるので、操作性をより一層高めることができる。
【0016】
請求項3は、機体に動力源、走行体、動力源から走行体へ動力を伝達する走行動力伝達機構を備え、この走行動力伝達機構に変速機及び走行用クラッチを設けるとともに、機体にオーガ並びにブロアを囲う除雪部ハウジングを備え、この除雪部ハウジングに雪を投射するシュータを備えた除雪機であって、変速機を変速操作する変速レバー、走行体を左右へ旋回させるように操作する旋回レバー、除雪部ハウジングの姿勢を調節するハウジング姿勢調節レバー、及び、シュータの方向を調節するシュータ方向調節レバーを備えた除雪機において、
旋回レバー、ハウジング姿勢調節レバー並びにシュータ方向調節レバーの少なくとも1つと変速レバーとに、それぞれのレバーと共に握ることができる補助操作部材を個別に備え、
これらの補助操作部材のうち少なくとも1つを、この1つの補助操作部材に対応するレバーと共に握っているときには、オン作動中の走行用クラッチをそのままオン状態で維持させ、その後に握りを解いたときには、走行用クラッチをオフ状態にするように制御する制御部を備えたことを特徴とする。
【0017】
旋回レバー、ハウジング姿勢調節レバー並びにシュータ方向調節レバーの少なくとも1つに備えた補助操作部材、又は、変速レバーに備えた補助操作部材を、レバーと共に握ることで、走行用クラッチをオン状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ動力を伝達して、除雪機を走行させることができる。その後、作業者が握っていたレバー及び補助操作部材を放すことで、走行用クラッチをオフ状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ伝達する動力を遮断して、除雪機を停止させることができる。
従って、除雪機の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0018】
しかも、複数の操作部材のうち、除雪機の作業中や移動中に操作頻度が高い旋回レバー、ハウジング姿勢調節レバー並びにシュータ方向調節レバーの少なくとも1つと変速レバーとに、それぞれのレバーと共に握ることができる補助操作部材を個別に備えたので、これらのレバーの少なくとも1つと補助操作部材とを片手で握って操作をしながら、残りの片手によって他の操作部材を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機に備えた操作部材の操作性を、より高めることができる。
【0019】
請求項4は、補助操作部材が、レバーを握った手の接触や押し力によってオン・オフする押釦スイッチ等の手動スイッチであり、走行用クラッチが、握りが解かれたときの手動スイッチのスイッチ信号に応じてオフ状態となる電磁クラッチであることを特徴とする。
【0020】
補助操作部材を、レバーを握った手の接触や押し力によってオン・オフする押釦スイッチ等の手動スイッチにて構成したので、補助操作部材を比較的小型にすることができる。小型の補助操作部材であるから、レバーの比較的狭いスペースに容易に備えることができる。
さらには、走行用クラッチを、手動スイッチのスイッチ信号に応じてオン・オフする電磁クラッチにより構成したので、電気信号によってクラッチのオン・オフ動作を行うことができる。このため、走行用クラッチを切換え操作するのに、手動スイッチをオン・オフ操作する、極めて小さい操作力だけですむ。従って、作業者の負担を、より軽減することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0022】
先ず、除雪機の第1例について、図1〜図9に基づき説明する。
図1は本発明に係る除雪機(第1例)の左側面図であり、この除雪機10は、機体11に動力源としてのエンジン14、走行体20、オーガ31及びブロア32を備えたクローラ式作業機である。
機体11は、走行フレーム12と、走行フレーム12の上部後部に上下スイング可能に連結した機台フレーム13とからなる。
【0023】
走行フレーム12は、走行体20及び変速機56を備える。走行体20は、前部の遊動輪21、下部3個の下部転輪22・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)、後部の駆動輪23、駆動輪23と遊動輪21とに掛けたクローラベルト24からなる。
【0024】
機台フレーム13は、エンジン14、オーガ31、ブロア32、除雪部ハウジング33、及びシュータ34を備える。オーガ31で路上の雪を中央に掻き集めてブロア32に送り込み、ブロア32でシュータ34を通じて雪を投射することができる。
除雪部ハウジング33は、オーガ31並びにブロア32を囲う(収納する)とともに、シュータ34を取付けたハウジングである。油圧シリンダ等からなるハウジング駆動部37によって、除雪部ハウジング33の姿勢を調節することができる。また、電動モータ等からなるシュータ駆動部38によって、シュータ34の方向を調節するすることで、雪を投射する方向を調整することができる。
【0025】
以上をまとめて説明すると、除雪機10は、機体11にエンジン14、走行体20、エンジン14から走行体20へ動力を伝達する走行動力伝達機構51(後述する図2参照)を備え、この走行動力伝達機構51に変速機56及び走行用クラッチ53(後述する図2参照)を設けるとともに、機体11にオーガ31並びにブロア32を囲う除雪部ハウジング33を備え、この除雪部ハウジング33に、雪を投射するシュータ34を備える。
【0026】
さらに除雪機10は、機台フレーム13の後上部に操作パネル41を備えるとともに、機台フレーム13から後方へ操作ハンドル42を延し、この操作ハンドル42を作業者Mnが歩行しつつ操作するようにした自走式歩行型除雪機である。操作パネル41は制御部43を備える。44はカバーである。
【0027】
図2は本発明に係る除雪機(第1例)の駆動系統図であり、この駆動系統50は、エンジン14から走行体20へ動力を伝達する走行動力伝達機構51、エンジン14からオーガ用伝動軸35を介してオーガ31及びブロア32へ動力を伝達するオーガ動力伝達機構71からなる。
【0028】
走行動力伝達機構51は、第1ベルト式伝動機構52、走行用クラッチ53、中間軸54、第2ベルト式伝動機構55及び変速機56を設けたものである。
第1ベルト式伝動機構52は、エンジン14の出力軸14aに取付けた駆動プーリ61と、中間軸54に回転可能に取付けた従動プーリ62と、これらのプーリ61,62間に掛けたベルト63とからなる。
【0029】
走行用クラッチ53は、従動プーリ62と中間軸54との間に介在した電磁クラッチであって、後述する補助操作部材59の信号によってオフ状態(断状態)となるものである。すなわち走行用クラッチ53は、後述するように、レバーの握りが解かれたときの、手動スイッチ59のスイッチ信号に応じてオフ状態となる。
第2ベルト式伝動機構55は、中間軸54に取付けた駆動プーリ65と、変速機56の入力軸56aに取付けた従動プーリ66と、これらのプーリ65,66間に掛けたベルト67とからなる。
【0030】
変速機56は、入力軸56aから取り入れたエンジン動力に対して、左右の出力軸56b,56bの回転を停止させる中立位置と、これらの出力軸56b,56bを正転で無段階に変速させる正転変速ゾーンと、出力軸56b,56bを逆転で無段階に変速させる逆転変速ゾーンとに変速制御することができる、無段変速機である。中立位置においてはクラッチオフと同等の状態になり、正転変速ゾーン並びに逆転変速ゾーンにおいてはクラッチオンと同等の状態になる。
【0031】
このように、左右の出力軸56b,56bの回転を停止させる中立位置を有する無段変速機を採用した。このような無段変速機としては、例えば周知の静油圧無段変速機がある。左右の出力軸56b,56bは左右の駆動輪23,23に動力を伝達する駆動軸である。
【0032】
さらに変速機56は、左右のサイドクラッチ56d,56dを備える。
左のサイドクラッチ56dは、通常のオン作動時にエンジン14から左の出力軸56bへ動力を伝達するとともに、オフ作動することによってエンジン14から左の出力軸56bへ伝達する動力を遮断するものである。
一方、右のサイドクラッチ56dは、通常のオン作動時にエンジン14から右の出力軸56bへ動力を伝達するとともに、オフ作動することによってエンジン14から右の出力軸56bへ伝達する動力を遮断するものである。
【0033】
変速レバー57により、ロッド58を介して変速機56の変速操作アーム56cをスイング作動させることで、変速機56をクラッチオン・オフ操作並びに変速操作することができる。
【0034】
一方、オーガ動力伝達機構71は、ベルト式伝動機構72及びオーガ用クラッチ73を設けたものである。
ベルト式伝動機構72は、エンジン14の出力軸14aに取付けた駆動プーリ76と、オーガ用伝動軸35に取付けた従動プーリ77と、これらのプーリ76,77間に掛けたベルト78とからなる。
【0035】
オーガ用クラッチ73は、オーガスイッチ74の操作に応じて、ベルト式伝動機構72のベルト78にテンションローラ82を押し付けて張ることで動力を伝達し、テンションローラ82を戻してベルト78を緩めることで動力を非伝達とする、ベルトテンション機構である。
【0036】
このようなオーガ用クラッチ73は、クラッチアーム81に取付けたテンションローラ82と、テンションローラ82をクラッチアーム81を介して戻すリターンスプリング(引張ばね)83と、クラッチアーム81に連結したワイヤ84を巻き取るワイヤ巻取ドラム85と、ワイヤ巻取ドラム85を正逆転させる電動モータ86と、からなる。
【0037】
オーガスイッチ74は例えば押釦スイッチである。この押釦スイッチ74は、押釦を押しているときにオン信号を発するとともに、手を放すことでオフ信号を発する形式の、接点自動復帰式スイッチである。
【0038】
オーガスイッチ74のオン操作によって、電動モータ86でワイヤ巻取機85を正転させ、ワイヤ84を一定量だけ巻取って引くことで、テンションローラ82をベルト78に押し付けて張ることができる。
一方、オーガスイッチ74のオフ操作によって、電動モータ86でワイヤ巻取機85を逆転させ、ワイヤ84を一定量だけ緩めることで、リターンスプリング83の弾発力によって、テンションローラ82を戻してベルト78を緩めることができる。
ワイヤ84を一定量だけ引く又は一定量だけ緩めたことを、図示せぬリミットスイッチにて検出したときに、電動モータ86の正転、逆転動作は停止する。
【0039】
ところで、除雪機10は変速レバー57に設けた補助操作部材59、イグニッションキースイッチ91(以下、単にキースイッチ91と言う。)、駐車ブレーキレバー92、駐車ブレーキレバー92をブレーキ側に操作したことを検知する駐車ブレーキスイッチ93、後方物検知部材120、後方物検知部材120が前方へ移動したことを検知する後方物検知スイッチ125、レバー固定機構150のソレノイド162を備える。
なお、駐車ブレーキスイッチ93及び後方物検知スイッチ125は、例えばリミットスイッチである。
【0040】
制御部43は、補助操作部材59、オーガスイッチ74、キースイッチ91、駐車ブレーキスイッチ93、及び、後方物検知スイッチ125、の各スイッチ信号を入力信号とし、電磁クラッチからなる走行用クラッチ53、オーガ用クラッチ73の電動モータ86及びソレノイド162をそれぞれ制御するものである。
【0041】
図3は本発明に係る操作パネル(第1例)の斜視図であり、後上方から見た操作パネル41のうち、左側部に駐車ブレーキレバー92を前後スイング可能に配置し、左上にオーガスイッチ74を配置し、左端に左旋回用の左旋回レバー(左サイドクラッチレバー)94並びに右旋回用の右旋回レバー(右サイドクラッチレバー)95を配置し、右上にキースイッチ91を配置し、右端に変速レバー57を前後スイング可能に配置するとともに、中央部にハウジング姿勢調節レバー96並びにシュータ方向調節レバー97を配置したことを示す。
【0042】
すなわち除雪機10は、変速機を変速操作する変速レバー57、走行体を左右へ旋回させるように操作する旋回レバー94,95、除雪部ハウジングの姿勢を調節するハウジング姿勢調節レバー96、及び、シュータの方向を調節するシュータ方向調節レバー97を備える。
【0043】
変速レバー57を、前へ倒すことで除雪機10を前進させ、後へ倒すことで後進させることができる。
オーガスイッチ74を押すことで、オーガ用クラッチ73(図2参照)をオン操作することができる。
駐車ブレーキレバー92を前へ倒すことで、図示せぬブレーキをオン操作し、この結果、除雪機10にブレーキを掛けることができる。
【0044】
左・右旋回レバー94,95は前後スイング可能なレバーである。
左旋回レバー94を前へ倒すことで、図2に示す左のサイドクラッチ56dをオフ操作し、この結果、左の駆動輪23への動力伝達を遮断して、除雪機10を左旋回(左折走行)させることができる。すなわち、左旋回レバー94によって、走行体20を左旋回させるように操作することができる。
一方、右旋回レバー95を前へ倒すことで、図2に示す右のサイドクラッチ56dをオフ操作し、この結果、右の駆動輪23への動力伝達を遮断して、除雪機10を右旋回(右折走行)させることができる。すなわち、右旋回レバー95によって、走行体20を右旋回させるように操作することができる。
【0045】
ハウジング姿勢調節レバー96は、前・後・左・右の4方向にスイング可能なレバーである。ハウジング姿勢調節レバー96を前・後・左・右へ倒すことで、図1に示すハウジング駆動部37を駆動させ、この結果、除雪部ハウジング33の姿勢を調節することができる。すなわち、除雪する路面の起伏や傾斜に合わせて、除雪部ハウジング33を上昇、下降、左へ傾斜、又は右へ傾斜させることができる。
【0046】
シュータ方向調節レバー97は、前・後・左・右の4方向にスイング可能なレバーである。シュータ方向調節レバー97を前・後・左・右へ倒すことで、図1に示すシュータ駆動部38を駆動させ、この結果、シュータ34を旋回させることができる。このようにして、シュータ34による雪の投射方向を調節することができる。
【0047】
操作ハンドル42は、機台フレーム13から後方へ延ばした左右のハンドル部101,101と、これらのハンドル部101,101の後端間に掛け渡したグリップ102と、からなる平面視コ字状部材である。左右のハンドル部101,101は、基部から下方へ延ばした平板状のブラケット103,103を備える。
【0048】
後方物検知部材120は、操作ハンドル42の下方に且つ操作ハンドル42に概ね沿って設けた平面視コ字状の部材である。具体的は、後方物検知部材120は、左右のブラケット103,103の下部にそれぞれ平行リンク機構130,130を介して前後移動可能に取付けた左右の平板状のアーム部121,121と、後方へ延びたアーム部121,121の後端間に掛け渡した水平なバー122とからなる。このようにして、前後に平行移動可能な後方物検知部材120を、機体11(図1参照)の後端部に備えることができる。
【0049】
図4は本発明に係る操作ハンドル、変速レバー、オーガスイッチ及び後方物検知部材周り(第1例)の左側面であり、除雪機10に、変速レバー57を任意の位置に固定するレバー固定機構150、このレバー固定機構150が非作動状態にあるときには変速レバー57を中立位置(オフ位置)に強制的に戻すレバー戻し機構170、作業者が変速レバー57と共に握ることでレバー固定機構150を作動状態にし握りを解くとレバー固定機構150を非作動状態にする補助操作部材59、及び、後方物検知部材120を備えたことを示す。
【0050】
補助操作部材59は、変速レバー57を握った手の接触や押し力によってオン・オフする押釦スイッチ等の手動スイッチである。より具体的には、補助操作部材59は、例えば図4に示すように、変速レバー57のグリップ57aの先端に設けた補助的なスイッチである。この補助的なスイッチ59は、押釦59aを手で押しているときにオン信号を発するとともに、手を放すことでオフ信号を発する形式の、接点自動復帰式・押釦スイッチ(プッシュ式補助操作部材)である。補助操作部材59のことを、説明に応じて適宜「補助スイッチ59」又は「押釦スイッチ59」と言うことにする。
【0051】
なお、上記手動スイッチ59としては、押釦スイッチの他に、(1)層からなる接点を有する薄膜スイッチ(例えば、手を接触させたことを検出してオン・オフする、通称「タッチスイッチ又はタッチセンサ」)や、(2)変速レバー57と共に握った力を歪みゲージ等で検出してオン・オフする小型の物理的スイッチであってもよい。これらの薄膜スイッチや物理的スイッチを総称して薄型スイッチと言うことにする。
【0052】
平行リンク機構130は、ブラケット103の下部に上部連結ピン131,132で前後スイング可能に取付けた前後2個のリンク(前部リンク133及び後部リンク134)と、前部リンク133の下端及び後部リンク134の下端に後方物検知部材120を連結した下部連結ピン135,136と、上部連結ピン132と下部連結ピン136との間に設けた連結バー137(ピンを含む)と、連結バー137と前部リンク133の下部連結ピン135との間に掛けた引張ばね(リターンスプリング)138と、からなる。
前部リンク133と後部リンク134とは、互いに同一寸法であり、平行に組合わせたものである。
【0053】
後方物検知部材120に後方から力Fwが作用したときに、後方物検知部材120は前方へ移動し、平行リンク機構130を前方にスイングさせることができる。操作パネル41に取付けた後方物検知スイッチ125によって、平行リンク機構130が前方にスイング移動したことを検出することができる。このようにして、後方物検知スイッチ125は、後方物検知部材120が前方へ移動したときに、オン信号を発する。
【0054】
図5は本発明に係る走行クラッチレバー、レバー固定機構及びレバー戻し機構(第1例)の断面図であり、変速レバー57、レバー固定機構150及びレバー戻し機構170を組合わせて、変速レバー機構140としたことを示す。
【0055】
変速レバー機構140は、操作パネル41に軸受141を介してレバー軸142を回転可能に取付け、レバー軸142に変速レバー57を取付け、変速レバー57に操作アーム143を設け、操作アーム143にロッド58を連結し、さらに、レバー軸142にレバー固定機構150のブレーキドラム157及びレバー戻し機構170のカム171を取付けたものである。
【0056】
レバー固定機構150は、ブレーキドラム157を覆う固定盤151を操作パネル41に取付けるとともに、固定盤151にブレーキ作動軸155を支持した、ブレーキ機構である。
【0057】
図6(a),(b)は本発明に係る走行クラッチレバー、レバー固定機構及びレバー戻し機構(第1例)の構成図であり、(a)に示すレバー固定機構150と(b)に示すレバー戻し機構170とを関連付けて表した。
【0058】
(a)のレバー固定機構150は、拡径式ドラムブレーキであり、固定盤151にアンカピン152で取付けるブレーキシュー153,153と、ブレーキシュー153,153を拡径するカム154と、カム154と一体のブレーキ作動軸155(図5参照)と、ブレーキ作動軸155を回転するブレーキ作動アーム156と、ブレーキシュー153,153を囲うブレーキドラム157と、ブレーキシュー153,153を縮径するリターンスプリング158,158とからなる。
【0059】
この(a)に示すレバー固定機構150は、ブレーキ作動アーム156が想像線にて示すブレーキ位置にあり、ブレーキ作用を働かせた状態(作動状態)を示す。
ブレーキ作動アーム156にてブレーキシュー153,153を拡径させることで、ブレーキシュー153,153とブレーキドラム157との間の摩擦力によって、ブレーキ作用を働かせることができる。このときの摩擦力については、(b)に示す変速レバー57を一定以上の操作力でスイングさせることが可能な程度の大きさに設定してある。
【0060】
このようにして、レバー固定機構150でレバー軸142を任意の位置に固定することにより、(b)の変速レバー57を任意の位置に固定することができる。
ブレーキ作動アーム156を想像線にて示すブレーキ位置から、図時計回りにスイングさせることで、レバー固定機構150を非ブレーキ状態(非作動状態)にすることができる。
【0061】
(b)は、レバー戻し機構170によって変速レバー57を中立位置(オフ位置)に保持した状態を示す。
詳しく説明すると、レバー戻し機構170は、側面視略扇側状のカム171と、カム171の外周面に形成したカム面172に接触するローラ173と、ローラ173を回転自在に取付ける細長いスイングアーム174と、スイングアーム174をカム面172に対して接離方向にスイング可能に操作パネル41(図5参照)に取付ける支持軸175と、カム面172にローラ173を接触させる方向にスイングアーム174を弾発するリターンスプリング(引張ばね)176とからなる。
【0062】
カム面172は、円形状のローラ173が係止する側面視V字状の第1カム面177と、レバー軸142に対し第1カム面177と反対側にオフセットさせた位置Pを中心とする円弧状の第2カム面178とからなる。
第2カム面178の円弧の半径r1は、レバー軸142を中心とする円弧Qの半径r2と同一又はほぼ同一である。このようにすることで、第2カム面178を、第1カム面177へ向かって下り勾配となる傾斜面にすることができる。
【0063】
カム171の中央における第1カム面177にローラ173を係止させることで、変速レバー57のオフ位置(すなわち、中立位置)を設定することができる。
一方、カム171がスイングした状態、すなわち、第1カム面177へ向かって下り勾配となる第2カム面178にローラ173が載り上がっているときには、リターンスプリング176で弾発されたローラ173が第2カム面178をレバー軸142側へ押すことで、カム171を(b)の中立位置に強制的に戻すことができる。
【0064】
以上の説明から明らかなように、レバー戻し機構170は、レバー固定機構150が非ブレーキ状態、すなわち非作動状態にあるときには変速レバー57をオフ位置(中立位置)に強制的に戻すことができる。
【0065】
ここで一旦図4に戻って説明を続ける。
レバー固定機構150は、ブレーキ作動アーム156を図4に示すブレーキ位置に保持するリターンスプリング(引張ばね)161と、ブレーキ作動アーム156を図時計回りにスイングさせて非ブレーキ位置に作動させるソレノイド(固定解除部材)162とを、備える。ソレノイド162は、制御部43の制御信号に応じてロッド162aを引くアーム駆動機構であり、ピン163を支点にしてスイング可能である。
リターンスプリング161によってレバー固定機構150を作動状態に維持し、ソレノイド162によってレバー固定機構150を非作動状態にすることができる。
【0066】
次に、上記図2に示す制御部43をマイクロコンピュータとした場合の制御フローについて、図2を参照しつつ図7〜図9に基づき説明する。図中、ST××はステップ番号を示す。特に説明がないステップ番号については、番号順に進行する。
【0067】
図7は本発明に係る制御部(第1例)の制御フローチャート(その1)である。
ST01;初期設定をする。例えばフラグFを「0」とし、カウント値Nを「0」とする。
ST02;補助スイッチ59、オーガスイッチ74、キースイッチ91、駐車ブレーキスイッチ93及び後方物検知スイッチ125の、各スイッチ信号を入力信号として読み込む。
【0068】
ST03;後方物検知スイッチ125がオフであるか否かを調べ、YESならST04に進み、NOならST02に戻る。後方物検知部材120が機体後方の物体(例えば作業者)に当たっていないときにYESの判断となる。
ST04;補助スイッチ59がオフであるか否かを調べ、YESならST05に進み、NOならST02に戻る。作業者が補助スイッチ59を握っていないときにYESの判断となる。
【0069】
ST05;オーガスイッチ74がオフであるか否かを調べ、YESならST06に進み、NOならST02に戻る。
ST06;キースイッチ91がオンであるか否かを調べ、YESならST07に進み、NOならST02に戻る。
【0070】
ST07;ソレノイド162をオン作動させる。
ST08;制御部43に内蔵されたタイマの経過時間Tcを0にリセットし、タイマをスタートさせる。
ST09;経過時間Tcをカウントする(Tc=Tc+1)。
ST10;経過時間Tcが予め設定された一定の基準時間Ts(0.5sec程度)に達したか否かを判断し、YESならST11に進み、NOならST09に戻る。
ST11;ソレノイド162をオフ作動させた後に、出結合子A1に進む。
【0071】
以上の説明のように、ST03〜ST05は、エンジン14を始動させる始動条件を判断するステップである。ST06は、エンジン14を始動させるステップである。ST07〜ST11は、極く短時間である基準時間Tsだけ、ソレノイド162を一時的にオン作動させるソレノイド一時オン作動ステップである。
【0072】
図8は本発明に係る制御部(第1例)の制御フローチャート(その2)であり、上記図7の出結合子A1又は後述する図9の出結合子A1と、本図の入結合子A1とを経てST21に進んだことを示す。
【0073】
ST21;再び補助スイッチ59、オーガスイッチ74、キースイッチ91、駐車ブレーキスイッチ93及び後方物検知スイッチ125の、各スイッチ信号を入力信号として読み込む。
【0074】
ST22;後方物検知スイッチ125がオンであるか否かを調べ、YESならST23に進み、NOならST25に進む。後方物検知部材120が機体後方の物体(例えば作業者)に当たっているときにYESの判断となる。
ST23;電磁クラッチからなる走行用クラッチ53をオフ作動させる。すなわち、エンジン14から走行体20への動力伝達を遮断する。
【0075】
ST24;オーガ用クラッチ73をオフ作動させた後に、この制御部43の制御を終了する。すなわち、エンジン14からオーガ31及びブロア32への動力伝達を遮断する。
ST25;キースイッチ91がオンであるか否かを調べ、YESなら出結合子A2に進み、NOならST23に進む。すなわち、エンジン14を停止させたときにNOの判断となる。
【0076】
以上の説明のように、ST22〜ST24は、除雪機を後退時等で後方の物体(障害物)を検知したときに除雪機を緊急停止させる緊急停止ステップである。ST25、ST23〜ST24は、作業終了時等に除雪機を停止させる作業終了ステップである。
【0077】
図9は本発明に係る制御部(第1例)の制御フローチャート(その3)であり、上記図8のST25から出結合子A2及び本図の入結合子A2を経てST31に進んだことを示す。
【0078】
ST31;駐車ブレーキスイッチ93がオフであるか否かを調べ、YESならST32に進み、NOならST42に進む。駐車ブレーキレバー92を非ブレーキ側に操作したときにYESの判断となる。
ST32;補助スイッチ59がオンであるか否かを調べ、YESならST33に進み、NOならST43に進む。作業者が補助スイッチ59を握っているときにYESの判断となり、放しているときにNOの判断となる。
ST33;電磁クラッチからなる走行用クラッチ53をオン作動させる。すなわち、エンジン14から走行体20へ動力を伝達させる。
ST34;ソレノイド162をオフ作動させる。
ST35;フラグFを「1」とする。
【0079】
ST36;オーガスイッチ74から1パルスのオン信号(オンパルス信号)が有ったか否かを調べ、YESならST37に進み、NOなら出結合子A1に進む。作業者がオーガスイッチ74を1回押す毎に、1パルスのオン信号をスイッチ信号として判断する。
ST37;上記ST36で作業者がオーガスイッチ74を1回押す毎に、カウント値Nを「1」だけ加算する。
【0080】
ST38;カウント値Nが「1」であるか否かを調べ、YESならオーガスイッチ74をオン操作したと判断してST39に進み、NOならオーガスイッチ74をオフ操作したと判断してST40に進む。
ST39;オーガスイッチ74がオンであるとして、オーガ用クラッチ73をオン作動させた後に、出結合子A1に進む。
ST40;オーガスイッチ74がオフであるとして、オーガ用クラッチ73をオフ作動させた後に、ST41に進む。
ST41;カウント値Nを「0」にリセットした後に、出結合子A1に進む。
【0081】
以上の説明のように、ST36〜ST41は、オーガスイッチ74を1回押す毎に、スイッチオンとスイッチオフとに切換え、この結果、オーガ用クラッチ73をオン・オフ作動させるオーガ用クラッチ切換えステップである。
【0082】
ST42;フラグFを「1」とする。このST42は、上記ST31において、駐車ブレーキレバー92をブレーキ側へ操作したと判断したときに、走行用クラッチ53及びオーガ用クラッチ73を確実にオフ作動させるために、フラグFを設定するステップである。
【0083】
ST43;電磁クラッチからなる走行用クラッチ53をオフ作動させる。すなわち、エンジン14から走行体20への動力伝達を遮断する。
ST44;フラグFが「1」であるか否かを調べ、YESならST45に進み、NOならST52に進む。
ST45;フラグFを「0」に戻す。
【0084】
ST46;ソレノイド162をオン作動させる。
ST47;タイマの経過時間Tcを0にリセットし、タイマをスタートさせる。
ST48;経過時間Tcをカウントする(Tc=Tc+1)。
ST49;経過時間Tcが予め設定された一定の基準時間Ts(0.5sec程度)に達したか否かを判断し、YESならST50に進み、NOならST48に戻る。
ST50;ソレノイド162をオフ作動させる。
【0085】
以上の説明のように、ST46〜ST50は、極く短時間である基準時間Tsだけ、ソレノイド162を一時的にオン作動させるソレノイド一時オン作動ステップである。
【0086】
ST51;オーガ用クラッチ73をオフ作動させた後に、出結合子A1に進む。
ST52;オーガスイッチ74がオンであるか否かを調べ、YESならST53に進み、NOならST51に進む。作業者がオーガスイッチ74を押しているときだけYESの判断となる。
ST53;オーガ用クラッチ73をオン作動させた後に、出結合子A1に進む。
【0087】
次に、上記構成からなる第1例の除雪機10の作用について、図2〜図4及び図6に基づき説明する。
図3は、作業者Mn(図1参照)が一方の手である右手HRによって変速レバー57のグリップ57aを握るとともに、同じ右手HRの親指Fiで補助スイッチ59の押釦59aを押していることを示す。
【0088】
このように、変速レバー57と共に補助スイッチ59を握っているときには、図2に示すように、レバー固定機構150の作動状態を維持させることで、変速レバー57を任意の位置に固定することができる。この結果、変速機56を任意の変速状態に維持させることができる。しかも、走行用クラッチ53をオン状態にすることで、エンジン14から走行体20へ動力を伝達して、除雪機10を走行させることができる。
【0089】
その後、作業者Mnが変速レバー57並びに補助スイッチ59を放すことで、レバー固定機構150は非作動状態になる。レバー固定機構150を非作動状態にすることで、変速レバー57を固定状態から開放することができる。この結果、レバー戻し機構170によって、変速レバー57を中立位置に強制的に戻すことができる。変速機56は中立状態に戻る。しかも、走行用クラッチ53をオフ状態にすることで、エンジン14から走行体20へ伝達する動力を遮断して、除雪機10を停止させることができる。従って、除雪機10の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0090】
しかも、除雪機10の操作部材57,74,94〜97(図3参照)のうち、特に操作頻度が高い変速レバー57に、変速レバー57のグリップ57aと共に握ることができる補助スイッチ59を備えたので、片手で変速レバー57と補助スイッチ59とを握って変速操作をしながら、残りの片手によって操作頻度が比較的低い他の操作部材74,94〜97を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機10に備えた操作部材57,74,94〜97の操作性を、より高めることができる。
【0091】
さらには、補助スイッチ59を作業者Mnが変速レバー57と共に握っているときには、レバー固定機構150の作動状態を維持させることで、変速レバー57を任意の位置に固定することができる。その後に、握りを解いたときには、レバー固定機構150を非作動状態にすることにより、変速レバー57を固定状態から開放することができる。このため、レバー戻し機構170によって、変速レバー57を中立位置に強制的に戻すことができる。除雪機10を再び走行させるときには、変速レバー57の位置を任意に設定すればよい。このように、変速レバー57を常に作業者Mnの意図した位置に設定することができるので、操作性をより一層高めることができる。
【0092】
また、補助スイッチ59を、変速レバー57を握った手の接触や押し力によってオン・オフする押釦スイッチ等の手動スイッチにて構成したので、補助スイッチ59を比較的小型にすることができる。小型の補助スイッチ59であるから、変速レバー57の比較的狭いスペースに容易に備えることができる。
さらにまた、走行用クラッチ53を、手動スイッチ59のスイッチ信号に応じてオン・オフする電磁クラッチにより構成したので、電気信号によってクラッチのオン・オフ動作を行うことができる。このため、走行用クラッチ53を切換え操作するのに、手動スイッチ59をオン・オフ操作する、極めて小さい操作力だけですむ。従って、作業者Mnの負担を、より軽減することができる。
【0093】
また、図4に示すようにレバー固定機構150は、ソレノイド162がオフになって、ロッド162aを引く力が解消したときに、リターンスプリング161の弾発力によってブレーキ作動アーム156をブレーキ位置に作動させるものである。この結果、レバー固定機構150は、内蔵したリターンスプリング158,158(図6参照)の弾発力によって、再びブレーキ作用をなす。補助スイッチ59から手を放したときに、ソレノイド162を極く短時間だけオンさせるようにしたので、ソレノイド162の耐久性をより高めることができる。
【0094】
次に、除雪機の第2例について、図10〜図16に基づき説明する。なお、上記図1〜図9に示す第1例と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。基づき説明する。
【0095】
図10は本発明に係る除雪機の操作パネル(第2例)の斜視図であり、後上方から見た操作パネル41のうち、左側部に駐車ブレーキレバー92を前後スイング可能に配置し、中央上部に走行スイッチ201並びにオーガスイッチ74を配置し、右上にキースイッチ91を配置し、左端に左旋回レバー94並びに右旋回レバー95を配置し、中央部に変速レバー57を配置し、右端にハウジング姿勢調節レバー96並びにシュータ方向調節レバー97を配置したことを示す。
【0096】
走行スイッチ201は例えば押釦スイッチである。この押釦スイッチ201は、押釦を押しているときにオン信号を発するとともに、手を放すことでオフ信号を発する形式の、接点自動復帰式スイッチである。
【0097】
ここで、第2例の変速レバー57、左・右旋回レバー94,95及びハウジング姿勢調節レバー96について、図10を参照しつつ図11〜図13にて更に詳しく説明する。
【0098】
図11は本発明に係る変速レバー(第2例)の斜視図であり、変速レバー57のグリップ57a周りを示す。変速レバー57は、作業者が変速レバー57と共に握ることができる補助操作部材202(以下、「第1補助操作部材202」と言う)を備える。具体的には、第1補助操作部材202は、変速レバー57のグリップ57aの先端面に設けた補助的なスイッチであって、上記図3に示す第1例の補助操作部材59の代わりに設けたものである。
【0099】
変速レバー57については、作業者が手HRの平(ひら)でグリップ57aの先端部分を握って操作することが多い。このために、グリップ57aの先端面に第1補助操作部材202を設けた。第1補助操作部材202のことを、説明に応じて適宜「第1補助スイッチ202」と言うことにする。
【0100】
図12(a),(b)は本発明に係る左・右旋回レバー(第2例)の斜視図であり、左・右旋回レバー94,95の先端にグリップ94a,95aを設けたことを示す。
左旋回レバー94は、作業者が左旋回レバー94と共に握ることができる複数の補助操作部材203・・・(以下、「第2補助操作部材203」と言う)を備える。右旋回レバー95も、作業者が右旋回レバー95と共に握ることができる複数の補助操作部材204・・・(以下、「第3補助操作部材204」と言う)を備える。
【0101】
具体的には、複数の第2補助操作部材203・・・は、左旋回レバー94のグリップ94aの前面、後面及び先端面(上端面)の3つの面に設けた補助的なスイッチである。複数の第3補助操作部材204・・・は、右旋回レバー95のグリップ95aの前面、後面及び先端面(上端面)の3つの面に設けた補助的なスイッチである。
【0102】
左・右旋回レバー94,95については、(a)に示すように作業者が手HLの平(ひら)と指とでグリップ94a,95aの側面(前面並びに後面を含む)を握りしめて前後にスイング操作する、又は(b)に示すように作業者が手HLの平(ひら)でグリップ94a,95aの先端部分を握って前後にスイング操作することが多い。このために、グリップ94a,95aの前面、後面及び先端面に第2・第3補助操作部材203,204を設けた。
説明に応じて適宜、第2補助操作部材203のことを「第2補助スイッチ203」と言い、第3補助操作部材204のことを「第3補助スイッチ204」と言うことにする。
【0103】
図13は本発明に係るハウジング姿勢調節レバー(第2例)の斜視図であり、ハウジング姿勢調節レバー96のグリップ96a周りを示す。ハウジング姿勢調節レバー96は、作業者がハウジング姿勢調節レバー96と共に握ることができる補助操作部材205(以下、「第4補助操作部材205」と言う)を備える。具体的には、第4補助操作部材205は、ハウジング姿勢調節レバー96のグリップ96aの先端面に設けた補助的なスイッチである。
【0104】
ハウジング姿勢調節レバー96については、作業者が手HRの平(ひら)でグリップ96aの先端部分を握って操作することが多い。このために、グリップ96aの先端面に第4補助操作部材205を設けた。第4補助操作部材205のことを、説明に応じて適宜「第4補助スイッチ205」と言うことにする。
【0105】
ここで一旦図10に戻って説明する。第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205は、レバー57,94〜96を握った手の接触や押し力によってオン・オフする、押釦スイッチ等の手動スイッチである。
より具体的には、第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205は、右手HRや左手HL(図11〜図13参照)で押しているときにオン信号を発するとともに、手HR,HLを放すことでオフ信号を発する形式の、接点自動復帰式スイッチである。
【0106】
このようなスイッチとしては例えば、(1)層からなる接点を有する薄膜スイッチ(例えば、手を接触させたことを検出してオン・オフする、通称「タッチスイッチ又はタッチセンサ」)、(2)握った力を歪みゲージ等で検出してオン・オフする小型の物理的スイッチ、(3)押釦スイッチ(プッシュ式補助操作部材)がある。薄膜スイッチや物理的スイッチを総称して薄型スイッチと言うことにする。
なお、第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205がオンであるときには、対応する各表示灯206・・・が個別に点灯するようにしてもよい。
【0107】
図14は本発明に係る除雪機(第2例)の駆動系統図である。
走行スイッチ201を押すことで、制御部43を介して走行用クラッチ53をオン操作することができる。
第2例の制御部43は、オーガスイッチ74、キースイッチ91、駐車ブレーキスイッチ93、後方物検知スイッチ125、走行スイッチ201及び第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205の各スイッチ信号を入力信号とし、電磁クラッチからなる走行用クラッチ53、オーガ用クラッチ73の電動モータ86及びソレノイド162をそれぞれ制御するものである。
【0108】
次に、上記図14に示す制御部43をマイクロコンピュータとした場合の制御フローについて、図14を参照しつつ図8〜図9及び図15〜図16に基づき説明する。図中、ST××はステップ番号を示す。特に説明がないステップ番号については、番号順に進行する。
【0109】
図15は本発明に係る制御部(第2例)の制御フローチャート(その1)である。図15に示す第2例の制御フローチャートは、上記図7に示す第1例の制御フローチャートにおけるST04を、想像線の枠B1にて囲ったST041〜ST045に置換したことを特徴とする。このため、ST05〜ST11については図7に示す第1例と同じなので、説明を省略する。
【0110】
ST01;初期設定をする。例えばフラグFを「0」とし、カウント値Nを「0」とし、カウント値Mを「0」とする。
ST02;オーガスイッチ74、キースイッチ91、駐車ブレーキスイッチ93、後方物検知スイッチ125、走行スイッチ201及び第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205の、各スイッチ信号を入力信号として読み込む。
【0111】
ST03;後方物検知スイッチ125がオフであるか否かを調べ、YESならST041に進み、NOならST02に戻る。後方物検知部材120が機体後方の物体(例えば作業者)に当たっていないときにYESの判断となる。
ST041;第1補助スイッチ202がオフであるか否かを調べ、YESならST042に進み、NOならST02に戻る。作業者が第1補助スイッチ202を握っていないときにYESの判断となる。
【0112】
ST042;第2補助スイッチ203がオフであるか否かを調べ、YESならST043に進み、NOならST02に戻る。作業者が第2補助スイッチ203を握っていないときにYESの判断となる。
ST043;第3補助スイッチ204がオフであるか否かを調べ、YESならST044に進み、NOならST02に戻る。作業者が第3補助スイッチ204を握っていないときにYESの判断となる。
【0113】
ST044;第4補助スイッチ205がオフであるか否かを調べ、YESならST045に進み、NOならST02に戻る。作業者が第4補助スイッチ205を握っていないときにYESの判断となる。
ST045;走行スイッチ201がオフであるか否かを調べ、YESならST05に進み、NOならST02に戻る。
【0114】
以上の説明のようにST03、ST041〜ST045、ST05は、エンジン14を始動させる始動条件を判断するステップである。
さらにST05〜ST11のステップを実行した後に、本図の出結合子A1及び上記図8の入結合子A1を経て、上記図8のST21に進む。
【0115】
ST21;再びオーガスイッチ74、キースイッチ91、駐車ブレーキスイッチ93、後方物検知スイッチ125、走行スイッチ201及び第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205の、各スイッチ信号を入力信号として読み込む。
【0116】
さらに、図8に示すST22〜ST25のステップを実行し、その後に図8の出結合子A2及び上記図9の入結合子A2を経て、図9のST31に進む。その後に、図9のST31〜ST53を実行した後に出結合子A1に進む。
ところで、第2例の制御フローは、上記図9に示す第1例のST31〜ST53のうち、ST32を次の図16に示す内容に変更したものである。
【0117】
図16は本発明に係る制御部(第2例)の制御フローチャート(その2)である。図16に示す第2例の制御フローチャートは、上記図9に示す第1例の制御フローチャートにおけるST32を、想像線の枠B2にて囲ったST321〜ST328に置換したことを特徴とする。以下、ST321〜ST328について説明する。
【0118】
ST321;ST31でYESの判断となったときに、第1補助スイッチ202ががオンであるか否かを調べ、YESならST325に進み、NOならST322に進む。作業者が第1補助スイッチ202を握っているときにYESの判断となり、放しているときにNOの判断となる。
ST322;第2補助スイッチ203ががオンであるか否かを調べ、YESならST325に進み、NOならST323に進む。作業者が第2補助スイッチ203を握っているときにYESの判断となり、放しているときにNOの判断となる。
【0119】
ST323;第3補助スイッチ204ががオンであるか否かを調べ、YESならST325に進み、NOならST324に進む。作業者が第3補助スイッチ204を握っているときにYESの判断となり、放しているときにNOの判断となる。
ST324;第4補助スイッチ205ががオンであるか否かを調べ、YESならST325に進み、NOならST328に進む。作業者が第4補助スイッチ205を握っているときにYESの判断となり、放しているときにNOの判断となる。
【0120】
ST325;走行スイッチ201から1パルスのオン信号(オンパルス信号)が有ったか否かを調べ、YESならST326に進み、NOならST327に進む。作業者が走行スイッチ201を1回押す毎に、1パルスのオン信号をスイッチ信号として判断する。
ST326;上記ST325で作業者が走行スイッチ201を1回押す毎に、カウント値Mを「1」だけ加算する。
【0121】
ST327;カウント値Mが「1」であるか否かを調べ、YESなら走行スイッチ201をオン操作したと判断してST33に進み、NOなら走行スイッチ201をオフ操作したと判断してST328に進む。
ST328;カウント値Mを「0」にリセットした後に、ST43に進む。
【0122】
以上の説明のように、ST321〜ST324は、第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205の少なくとも1つをオン操作しているか否かを判断する補助スイッチ判断ステップである。
また、T325〜ST328は、走行スイッチ201を1回押す毎に、スイッチオンとスイッチオフとに切換える走行スイッチ切換えステップである。
【0123】
次に、上記構成からなる第2例の除雪機10の作用について、図10及び図14に基づき説明する。
第2例の除雪機10は図10に示すように、変速レバー57、左旋回レバー94、右旋回レバー95及びハウジング姿勢調節レバー96に、それぞれのレバー57,94〜96と共に握ることができる補助操作部材202〜205を個別に備え、これらの補助操作部材202〜205のうち少なくとも1つを、この1つの補助操作部材に対応するレバー57,94〜96と共に握っているときには、オン作動中の走行用クラッチ53(図14参照)をそのままオン状態で維持させ、その後に握りを解いたときには、走行用クラッチ53をオフ状態にするように制御する制御部43(図14参照)を備えたことを特徴とする。
【0124】
作業者が変速レバー57、左・右旋回レバー94,95及びハウジング姿勢調節レバー96の少なくとも1つと共に、これと対応する補助操作部材202,203,204又は205を握ることで、走行用クラッチ53をオン状態にすることができる。この結果、図14に示すエンジン14から走行体20へ動力を伝達して、除雪機10を走行させることができる。
その後、作業者が握っていたレバー57,94〜96及び補助操作部材202〜205を放すことで、走行用クラッチ53をオフ状態にすることができる。この結果、エンジン14から走行体20へ伝達する動力を遮断して、除雪機10を停止させることができる。
従って、除雪機10の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0125】
しかも、複数の操作部材57,74,94〜97,201のうち、除雪機10の作業中や移動中に操作頻度が高い変速レバー57、左・右旋回レバー94,95及びハウジング姿勢調節レバー96に、これらのレバー57,94〜96と共に握ることができる補助操作部材202〜205を個別に備えたので、これらのレバー57,94〜96の少なくとも1つと補助操作部材202〜205とを片手で握って操作をしながら、残りの片手によって他の操作部材を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機10に備えた操作部材57,74,94〜97,201の操作性を、より高めることができる。
【0126】
さらには、作業者がレバー57,94〜96の少なくとも1つと共に、これと対応する補助操作部材202,203,204又は205を握っているときには、レバー固定機構150(図14参照)の作動状態を維持させることで、変速レバー57を任意の位置に固定することができる。その後に、握りを解いたときには、レバー固定機構150を非作動状態にすることにより、変速レバー57を固定状態から開放することができる。このため、レバー戻し機構170(図14参照)によって、変速レバー57を中立位置に強制的に戻すことができる。除雪機10を再び走行させるときには、変速レバー57の位置を任意に設定すればよい。このように、変速レバー57を常に作業者の意図した位置に設定することができるので、操作性をより一層高めることができる。
【0127】
また、第1・第2・第3・第4補助スイッチ202〜205を、レバー57,94〜96を握った手の接触や押し力によってオン・オフする押釦スイッチ等の手動スイッチにて構成したので、これらの補助スイッチ202〜205を比較的小型にすることができる。小型の補助スイッチ202〜205であるから、レバー57,94〜96の比較的狭いスペースに容易に備えることができる。
【0128】
さらにまた、走行用クラッチ53を、手動スイッチ202〜205のスイッチ信号に応じてオン・オフする電磁クラッチにより構成したので、電気信号によってクラッチのオン・オフ動作を行うことができる。このため、走行用クラッチ53を切換え操作するのに、手動スイッチ202〜205をオン・オフ操作する、極めて小さい操作力だけですむ。従って、作業者の負担を、より軽減することができる。
【0129】
なお、上記本発明の実施の形態において、動力源はエンジン14に限定されるものではなく、例えば電動モータであってもよい。また、走行体20はクローラに限定されるものではなく、例えば車輪であってもよい。
また、オーガ用クラッチ73はベルトテンション機構に限定されるものではなく、例えば電磁クラッチであってもよい。
また、補助操作部材59,202〜205は、それぞれレバー57,94〜96と共に握ることができる位置に備えればよく、グリップ57a,94a〜96aに備える構成に限定されるものではない。
【0130】
また、走行体20を左へ旋回させるように操作する左旋回レバー94と、走行体20を右へ旋回させるように操作する右旋回レバー95とを、1つの旋回レバーとして集約した構成にしてもよい。その場合には、走行体20を左右へ旋回させる1つの旋回レバーに、図10に示す補助操作部材203又は204を備えればよい。
【0131】
また、上記第1例及び第2例において、図3や図10に示す各レバー57,94〜97同士を互いに集約した構成にしてもよい。例えば、変速レバー57のグリップ57aの先端に、ハウジング姿勢調節レバー96と同等の操作機構を設けることができる。このようにすれば、ハウジング姿勢調節レバー96を廃止することができる。その場合には、グリップ57aの側部に補助操作部材202を備えることになる。
【0132】
また、上記図10〜図16に示す第2例の除雪機10、すなわち請求項3の発明においては、旋回レバー94,95(1つの旋回レバーとして集約した構成を含む。)、ハウジング姿勢調節レバー96並びにシュータ方向調節レバー97の少なくとも1つと変速レバー57とに、それぞれのレバーと共に握ることができる補助操作部材202〜205を個別に備え、これらの補助操作部材のうち少なくとも1つを、この1つの補助操作部材に対応するレバーと共に握っているときには、オン作動中の走行用クラッチ53をそのままオン状態で維持させ、その後に握りを解いたときには、走行用クラッチ53をオフ状態にするように制御する制御部43を備えた構成であればよい。
例えば、図10に示すシュータ方向調節レバー97にもハウジング姿勢調節レバー96と同様に補助操作部材205を備えることができる。
【0133】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、変速レバーに、作業者が変速レバーと共に握ることで走行用クラッチをオン状態にし握りを解くと走行用クラッチをオフ状態にする補助操作部材を備えたので、作業者が変速レバーと共に補助操作部材を握ることで、走行用クラッチをオン状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ動力を伝達して、除雪機を走行させることができる。
その後、作業者が変速レバー及び補助操作部材を放すことで、走行用クラッチをオフ状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ伝達する動力を遮断して、除雪機を停止させることができる。
従って、除雪機の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0134】
しかも、除雪機の操作部材のうち特に操作頻度が高い変速レバーに、変速レバーと共に握ることができる補助操作部材を備えたので、変速レバーと補助操作部材とを片手で握って変速操作をしながら、残りの片手によって操作頻度が比較的低い他の操作部材を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機に備えた操作部材の操作性を、より高めることができる。
【0135】
請求項2は、除雪機に、変速レバーを任意の位置に固定するレバー固定機構を備え、このレバー固定機構が非作動状態にあるときには変速レバーを中立位置に強制的に戻すレバー戻し機構を備え、変速レバーに作業者が変速レバーと共に握ることができる補助操作部材を備え、この補助操作部材を作業者が変速レバーと共に握っているときにはレバー固定機構の作動状態を維持させるとともに走行用クラッチをオン状態にし、その後に握りを解いたときにはレバー固定機構を非作動状態にするとともに走行用クラッチをオフ状態にするように制御する制御部を備えたことを特徴とする。
【0136】
作業者が変速レバーと共に補助操作部材を握っているときには、レバー固定機構の作動状態を維持させることで、変速レバーを任意の位置に固定することができる。この結果、変速機を任意の変速状態に維持させることができる。しかも、走行用クラッチをオン状態にすることで、動力源から走行体へ動力を伝達して、除雪機を走行させることができる。
その後、作業者が変速レバー並びに補助操作部材を放すことで、レバー固定機構は非作動状態になる。レバー固定機構を非作動状態にすることで、変速レバーを固定状態から開放することができる。この結果、レバー戻し機構によって、変速レバーを中立位置に強制的に戻すことができる。変速機は中立状態に戻る。しかも、走行用クラッチをオフ状態にすることで、動力源から走行体へ伝達する動力を遮断して、除雪機を停止させることができる。
従って、除雪機の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0137】
しかも、除雪機の操作部材のうち特に操作頻度が高い変速レバーに、変速レバーと共に握ることができる補助操作部材を備えたので、変速レバーと補助操作部材とを片手で握って変速操作をしながら、残りの片手によって操作頻度が比較的低い他の操作部材を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機に備えた操作部材の操作性を、より高めることができる。
【0138】
さらには、補助操作部材を作業者が変速レバーと共に握っているときには、レバー固定機構の作動状態を維持させることで、変速レバーを任意の位置に固定することができる。その後に、握りを解いたときには、レバー固定機構を非作動状態にすることにより、変速レバーを固定状態から開放することができる。このため、レバー戻し機構によって、変速レバーを中立位置に強制的に戻すことができる。除雪機を再び走行させるときには、変速レバーの位置を任意に設定すればよい。このように、変速レバーを常に作業者の意図した位置に設定することができるので、操作性をより一層高めることができる。
【0139】
請求項3は、除雪機の旋回レバー、ハウジング姿勢調節レバー並びにシュータ方向調節レバーの少なくとも1つと変速レバーとに、それぞれのレバーと共に握ることができる補助操作部材を個別に備え、これらの補助操作部材のうち少なくとも1つを、この1つの補助操作部材に対応するレバーと共に握っているときには、オン作動中の走行用クラッチをそのままオン状態で維持させ、その後に握りを解いたときには、走行用クラッチをオフ状態にするように制御する制御部を備えたことを特徴とする。
【0140】
旋回レバー、ハウジング姿勢調節レバー並びにシュータ方向調節レバーの少なくとも1つに備えた補助操作部材、又は、変速レバーに備えた補助操作部材を、レバーと共に握ることで、走行用クラッチをオン状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ動力を伝達して、除雪機を走行させることができる。その後、作業者が握っていたレバー及び補助操作部材を放すことで、走行用クラッチをオフ状態にすることができる。この結果、動力源から走行体へ伝達する動力を遮断して、除雪機を停止させることができる。
従って、除雪機の走行を緊急停止させる場合に便利である。
【0141】
しかも、複数の操作部材のうち、除雪機の作業中や移動中に操作頻度が高い旋回レバー、ハウジング姿勢調節レバー並びにシュータ方向調節レバーの少なくとも1つと変速レバーとに、それぞれのレバーと共に握ることができる補助操作部材を個別に備えたので、これらのレバーの少なくとも1つと補助操作部材とを片手で握って操作をしながら、残りの片手によって他の操作部材を操作することができる。従って、緊急停止機能を有する除雪機に備えた操作部材の操作性を、より高めることができる。
【0142】
請求項4は、補助操作部材を、レバーを握った手の接触や押し力によってオン・オフする押釦スイッチ等の手動スイッチにて構成したので、補助操作部材を比較的小型にすることができる。小型の補助操作部材であるから、レバーの比較的狭いスペースに容易に備えることができる。
さらには、走行用クラッチを、手動スイッチのスイッチ信号に応じてオン・オフする電磁クラッチにより構成したので、電気信号によってクラッチのオン・オフ動作を行うことができる。このため、走行用クラッチを切換え操作するのに、手動スイッチをオン・オフ操作する、極めて小さい操作力だけですむ。従って、作業者の負担を、より軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除雪機(第1例)の左側面図
【図2】本発明に係る除雪機(第1例)の駆動系統図
【図3】本発明に係る操作パネル(第1例)の斜視図
【図4】本発明に係る操作ハンドル、変速レバー、オーガスイッチ及び後方物検知部材周り(第1例)の左側面
【図5】本発明に係る走行クラッチレバー、レバー固定機構及びレバー戻し機構(第1例)の断面図
【図6】本発明に係る走行クラッチレバー、レバー固定機構及びレバー戻し機構(第1例)の構成図
【図7】本発明に係る制御部(第1例)の制御フローチャート(その1)
【図8】本発明に係る制御部(第1例)の制御フローチャート(その2)
【図9】本発明に係る制御部(第1例)の制御フローチャート(その3)
【図10】本発明に係る除雪機の操作パネル(第2例)の斜視図
【図11】本発明に係る変速レバー(第2例)の斜視図
【図12】本発明に係る左・右旋回レバー(第2例)の斜視図
【図13】本発明に係るハウジング姿勢調節レバー(第2例)の斜視図
【図14】本発明に係る除雪機(第2例)の駆動系統図
【図15】本発明に係る制御部(第2例)の制御フローチャート(その1)
【図16】本発明に係る制御部(第2例)の制御フローチャート(その2)
【図17】従来の除雪機の概要図
【符号の説明】
10…除雪機、11…機体、14…駆動源(エンジン)、20…走行体、31…オーガ、43…制御部、51…走行動力伝達機構、53…走行用クラッチ、57…変速レバー、59…補助操作部材、94,95…左・右旋回レバー、96…ハウジング姿勢調節レバー、150…レバー固定機構、170…レバー戻し機構、202〜205…補助操作部材、Mn…作業者。
Claims (4)
- 機体に動力源、走行体及びオーガを備え、前記動力源から前記走行体へ動力を伝達する走行動力伝達機構に変速機及び走行用クラッチを設け、前記変速機を変速操作する変速レバーを備えた除雪機において、前記変速レバーは、作業者が変速レバーと共に握ることで前記走行用クラッチをオン状態にし握りを解くと前記走行用クラッチをオフ状態にする補助操作部材を備えたことを特徴とする除雪機。
- 機体に動力源、走行体及びオーガを備え、前記動力源から前記走行体へ動力を伝達する走行動力伝達機構に変速機及び走行用クラッチを設け、前記変速機を変速操作する変速レバーを備えた除雪機において、この除雪機は、
前記変速レバーを任意の位置に固定するレバー固定機構を備え、
このレバー固定機構が非作動状態にあるときには前記変速レバーを中立位置に強制的に戻すレバー戻し機構を備え、
前記変速レバーに作業者が変速レバーと共に握ることができる補助操作部材を備え、
この補助操作部材を作業者が前記変速レバーと共に握っているときには前記レバー固定機構の作動状態を維持させるとともに前記走行用クラッチをオン状態にし、その後に握りを解いたときには前記レバー固定機構を非作動状態にするとともに前記走行用クラッチをオフ状態にするように制御する制御部を備えたことを特徴とする除雪機。 - 機体に動力源、走行体、前記動力源から前記走行体へ動力を伝達する走行動力伝達機構を備え、この走行動力伝達機構に変速機及び走行用クラッチを設けるとともに、前記機体にオーガ並びにブロアを囲う除雪部ハウジングを備え、この除雪部ハウジングに雪を投射するシュータを備えた除雪機であって、前記変速機を変速操作する変速レバー、前記走行体を左右へ旋回させるように操作する旋回レバー、前記除雪部ハウジングの姿勢を調節するハウジング姿勢調節レバー、及び、前記シュータの方向を調節するシュータ方向調節レバーを備えた除雪機において、
前記旋回レバー、ハウジング姿勢調節レバー並びにシュータ方向調節レバーの少なくとも1つと前記変速レバーとに、それぞれのレバーと共に握ることができる補助操作部材を個別に備え、
これらの補助操作部材のうち少なくとも1つを、この1つの補助操作部材に対応するレバーと共に握っているときには、オン作動中の前記走行用クラッチをそのままオン状態で維持させ、その後に握りを解いたときには、前記走行用クラッチをオフ状態にするように制御する制御部を備えたことを特徴とする除雪機。 - 前記補助操作部材は、レバーを握った手の接触や押し力によってオン・オフする押釦スイッチ等の手動スイッチであり、前記走行用クラッチは、握りが解かれたときの前記手動スイッチのスイッチ信号に応じてオフ状態となる電磁クラッチであることを特徴とした請求項1、請求項2又は請求項3記載の除雪機。
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