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JP4200450B2 - チップ型ヒューズの製造方法 - Google Patents
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本発明は、例えばプリント基板上に装着されるチップ型ヒューズの製造方法に関し、特に、その電極の形成に関するものである。
ヒューズ線を使用したチップ型ヒューズとしては、例えば特許文献1、2に開示されているようなものがある。
特許文献1のチップ型ヒューズは、絶縁体製のほぼ直方体状のベースを有している。このベースの上面の中央には、上面側で開口した凹部が形成されている。ベースの上面に、絶縁体製のほぼ直方体状の蓋の下面が接している。この蓋には、ベースの凹部に対応する位置に、蓋の下面で開口した凹部が形成されている。これら凹部によって中空部が形成されている。金属端子が、ベースの凹部の両側の上面から、ベースの両端まで伸び、そこからベースの端面に沿って下方に伸びている。中空部の両端を跨いで、ヒューズ線が配置され、その両端が端子部材にそれぞれはんだ付けされている。
特許文献2のチップ型ヒューズでは、絶縁体の直方体状のベースの上面中央に内部空間形成用の凹部が形成されている。その両側に金属端子収容用の凹部がそれぞれ形成されている。金属端子収容用の凹部には、金属端子の内方端部が配置され、この金属端子は、内方端部から外方に伸び、ベースの端面で下方に折り曲げられ、さらにベースの底面に沿ってベースの内側に折り曲げられている。金属端子の内方端部間に、内部空間形成用の凹部を跨いでヒューズ線が配置され、その両端が、金属端子の内方端部にはんだ付けされている。ベースの上面は蓋によって被われるが、その蓋の下面にも、ベースの内部空間形成用の凹部に対応するように内部空間形成用の凹部が形成されている。
米国特許明細書第4608548号 実開昭59−119545号公報
特許文献1、2に示したチップ型ヒューズでは、ベース、蓋、金属端子、ヒューズ線を個別に形成した上で、ベース上にヒューズ線、金属端子を配置し、ヒューズ線と金属端子とをはんだ付けしなければならず、その生産に手間がかかり、量産には不向きであった。
本発明は、量産が可能なチップ型ヒューズの製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるチップ型ヒューズの製造方法では、まずヒューズ半製品を製造する。このヒューズ半製品では、少なくとも1つの列状体を有している。列状体では、絶縁基板の上下面間を貫通する複数の貫通孔が所定の間隔をおいて一列に形成されている。列状体では、さらに、隣接する前記貫通孔間の前記絶縁基板内それぞれに中空部が形成されている。この列状体において、前記各貫通孔及び前記各中空部を直線状に通ってヒューズ線が挿通されている。ヒューズ線は、中空部内において何者とも非接触となるように配置することが望ましい。前記各貫通孔の上下面周囲、前記各貫通孔内及び前記各貫通孔内に突出している前記ヒューズ線が一体にめっきされる。前記各貫通孔を通る切断線に沿って前記基板が切断される。
この製造方法によれば、各貫通孔の上下面周囲、前記各貫通孔内及び前記各貫通孔内に突出している前記ヒューズ線が一体にめっきされるので、このめっきという1工程によって、後に基板を切断することによってチップ型ヒューズの端子となる部分が形成されると共に、この端子となる部分にヒューズ線が電気的に接続される。従って、特許文献1、2のように、金属端子を予め形成した上で、これをベースに配置し、ヒューズ線と半田付けするというような複数の工程が不要となり、チップ型ヒューズの量産に適している。
前記基板には、複数の前記列状体を互いに平行に設けることができる。この場合、前記切断は、前記各列状体の対応する貫通孔を通る切断線と、前記各列状体間を通る切断線とに沿って、行われる。このように複数の列状体を設けることによって更にチップ型ヒューズを量産することができる。
或いは、前記基板を、上部基板及び下部基板とに分割形成することができる。この場合、前記上部及び下部基板には、複数の上部貫通孔と複数の下部貫通孔とが形成されている。これら上部基板と下部基板とは接着されているが、この接着は、上部貫通孔と下部貫通孔とのうち互いに対応するものが、一致するように行われる。少なくとも前記下部基板の前記下部貫通孔間に前記中空部形成用の凹部が形成されている。前記下部基板の中空部形成用の凹部と対応する上部基板の位置にも、中空部形成用の凹部を設けることもできる。前記接着の前に前記ヒューズ線が前記列状体中の前記下部基板の下部貫通孔及び下部基板の前記中空部形成用凹部に位置するように配置される。
このように構成すると、1つの列状体の下部基板上に1本のヒューズ線を配置するだけでよく、製造が容易になる。
以上のように、本発明によれば、チップ型ヒューズを容易に量産することができる。
本発明の1実施形態のチップ型ヒューズの製造方法によって製造されたチップ型ヒューズを図1(a)乃至(c)に示す。このチップ型ヒューズ1は、絶縁体製、例えばガラスエポキシ基板製の本体2を有している。この本体2は、例えば概略直方体状に形成され、その内部に中空部4を有している。この中空部4内に、中空部4の内周面と非接触にヒューズ線6が配置されている。ヒューズ線6の両端は、本体2の両端から外方に突出している。その突出端は、本体2の下面及び上面にめっきで形成された端子8a、8bと電気的に接続されている。
詳細には、本体2は、下部本体2aと、上部本体2bとからなり、両者はそれぞれ同じ、長さ、幅及び高さを持っている。下部本体2aの上面の中央には、下部本体2aの長さ方向に沿って下部凹所4aの概略矩形状の開口が形成されている。この開口から下部凹所4aは、下部本体2aの下面側にほぼ垂直に窪んでいる。同様に上部本体2bの下面中央にも、上部本体2bの長さ方向に沿って上部凹所4bの概略矩形状の開口が形成され、この開口から上部凹所4bは、上部本体2bの上部側にほぼ垂直に窪んでいる。これら上部本体2a、2bが重ね合わせた状態で、下部凹所4aと上部凹所4bとが一致し、これらが中空部4を形成している。なお、下部本体2aと上部本体2bとの両端部の中央には、それぞれ円弧状の切欠10a、10bが互いに一致するように形成されている。
ヒューズ線6は、直線状で、下部本体2aと上部本体2bとの接合面に、中空部4のいずれの部分とも非接触の状態で配置され、その両端部が切欠10a、10b内に突出している。
下部端子8a、上部端子8bは、下部切欠10a、10bを包囲するようにめっきによって形成されている。このめっきは、図1(b)に示すように下部切欠10a、上部切欠10bの内周面にもおよび、さらに下部切欠10a、上部切欠10bの接合部から突出しているヒューズ線6の全周にも及んでいる。この切欠内周面面のめっき層を符号12a、12bで示し、ヒューズ線6の突出端のめっき層を符号14で示す。
この下部端子8a、上部端子8b、めっき層12a、12b、14は、同図(c)に拡大して示すように、いずれもが複数のめっき層からなる。下部端子8a、8bは、無電解銅めっき層16a、16bとその外面に形成された電解銅めっき層18a、18bと、その外面側に形成された電解ニッケルめっき層20a、20bと、その外面側に形成された電解錫めっき層22a、22bとからなる。
めっき層12a、12bは、上部および下部切欠10a、10bの内周面に、無電解銅めっき層16a、16bと一体に形成された無電解銅めっき層24a、24bと、この無電解銅めっき層24a、24bの外面側に、電解銅めっき層18a、18bと一体に形成された電解銅めっき層26a、26bと、この電解銅めっき層26a、26bの外面側に、電解ニッケルめっき層20a、20bと一体に形成された電解ニッケルめっき層28a、28bと、この電解ニッケルめっき層28a、28bの外面側に電解錫めっき層22a、22bと一体に形成された電解錫めっき層30a、30bとからなる。
めっき層14は、ヒューズ線6の突出端の全周囲に形成され、無電解銅めっき層24a、24bと一体に形成された無電解銅めっき層32と、この無電解銅めっき層32の外面側に、電解銅めっき層26a、26bと一体に形成された電解銅めっき層34と、この電解銅めっき層34の外面側に電解ニッケルめっき層28a、28bと一体に形成された電解ニッケルめっき層36と、この電解ニッケルめっき層36の外面側に電解錫めっき層30a、30bと一体に形成された電解錫めっき層38とからなる。
無電解銅めっき層16a、16b、24a、24b、32は同時に形成されている。同様に、電解銅めっき層18a、18b、26a、26b、34は同時形成されている。電解ニッケルめっき層20a、20b、28a、28b、36も、同時に形成され、電解錫めっき層22a、22b、30a、30b、38も同時に形成されている。なお、同図(c)では、各めっき層の厚さをかなり誇張して描いてある。
このチップ型ヒューズは、例えば次のようにして製造される。まず、図4(c)に示すような半製品40を製造する。この半製品40は、基板42と長尺ヒューズ線44とからなる。
基板42は、絶縁体、例えばガラスエポキシ樹脂製の下部基板42aと上部基板42bとからなる。図2(a)、(b)に示すように、下部基板42aは平面形状が概略長方形または正方形状のもので、その一辺に沿って予め定めた間隔ごとに下部貫通孔46aが一列に、それぞれの中心が同一直線上に位置するように形成されている。これら下部貫通孔46aは、いずれも下部基板42aの上下面を貫通する円形孔である。隣接する下部貫通孔46aの間に、中空部形成用の下部凹部48aが形成されている。下部凹部48aは、隣接する下部貫通孔46aとそれぞれ等距離に位置し、下部基板42aの上面において長孔状に開口し、所定の深さだけ下部基板42aの下面側に向かってほぼ垂直に窪んでいる。下部凹部48aは、その長手方向が上記一辺に沿うように、かつ、その長手方向の中心線が各下部貫通孔46aの中心を繋ぐ直線上に位置するように形成されている。このように下部貫通孔46aと下部凹部48aとが一列に形成されている。この列が、上記一辺と直交する他の一辺の方向に所定の間隔をおいて、複数列形成されている。
上部基板42bは、下部基板42aと同じ大きさ、同じ材質で、各下部貫通孔46aと対応する位置に、これと同じ大きさで上部貫通孔46bが形成され、下部凹部48aに対応する位置にこれと同じ大きさで上部凹部48bが形成されている。但し、上部凹部48bは、その下面側に開口し、上面側に窪んでいる(図4(b)参照)。
図3(a)、(b)に示すように、下部基板42aの上面側には、各列における下部貫通孔46a、下部凹所48aの中心を繋ぐ直線状に、上面側に開口した溝50aが上記他方の辺から、これと対向する辺まで形成される。これら溝50aは、図3(c)に示すように所定間隔ごとに複数形成されている、上部基板42bにも、同様に各列における上部貫通孔46b、下部凹所48bの中心を繋ぐ直線状に、上面側に開口した溝50bが上記他方の辺から、これと対向する辺まで形成される。
次に、図4(a)に示すように下部基板42aの各溝50a上に長尺のヒューズ線44を上記他方の辺から、これに対向する辺まで配置する。次に、同図(b)に示すように、上部基板42bの下面における上部貫通孔46b、上部凹所48a以外の部分に接着剤52を塗布し、各下部貫通孔46a、上部貫通孔46bの対応するものが一致し、かつ各下部凹所48aと各上部凹所48bとの対応するものが一致するように、同図(c)に示すように貼り合わせる。
これによって、対応する下部貫通孔46aと上部貫通孔46bとのよって縦横に配列された貫通孔46が形成され、対応する下部凹所48aと上部凹所48bとによって縦横に配列された複数の中空部48が形成され、同一列にある貫通孔46と中空部48の内部に長尺のヒューズ線44とが挿通されている。この挿通位置は、下部基板42aと上部基板42との接合面上にある。この状態では、長尺のヒューズ線44は、各中空部48内において中空部48とは全く接触していない。また、長尺のヒューズ線44のうち中空部48から伸びた部分は、各貫通孔46における下部貫通孔46aと上部貫通孔46bとの接合部を通過して、隣接する中空部48内に侵入している。この同一列の貫通孔46と中空部48と長尺のヒューズ線44とによって一列の列状体が形成されている。この列状体が、他方の辺に沿って所定間隔をおいて複数形成されている。このようにして半製品40が製造される。
次に、同図(e)に示すように、下部基板42aの下面における各下部貫通孔46aの周囲、上部基板42aの上面における各上部貫通孔46bの周囲、各下部貫通孔46aの内周面、各上部貫通孔46bの内周面および長尺のヒューズ線46のうち各貫通孔46内にある部分に、一体にめっき層54が形成されている。このめっき層54は、上述したように無電解銅めっき層、電解銅めっき層、電解ニッケルめっき層、電解錫めっき層を、下部基板42a、上部基板42bから外方に向かって上記の順に重ねることによって形成されている。なお、めっき層54は、図5に示すように、隣接する列状体の対応する貫通孔46の周囲のめっき層54と繋がるように形成されている。
そして、図5および図4(e)に点線で示す切断線に沿って、基板42を切断することによって、チップ型ヒューズ1が、多量に同時に形成される。なお、切断線は、各列状体における対応する貫通孔46の中心を通るものと、隣接する列状体の間の間隔の中央をそれぞれ通るものとがあり、さらに、基板42の各辺に沿って切断するものもある。
このようなチップ型ヒューズ1の製造方法によれば、切断することによってチップ型ヒューズ1の端子8a、8bとなる部分と、これら端子8a、8bとヒューズ線6との接続部分との形成を、めっき層54を形成することによって行っているので、チップ型ヒューズ1の本体2と別個に端子を形成したり、この端子とヒューズ線とを接続したりする作業が不要であるので、量産を容易に行うことができる。
上記の実施の形態では、図1に示すように下部基板42a、上部基板42bそれぞれに凹部48a、48bを形成したが、例えば下部基板42aのみに凹部を形成することもできる。但し、この場合には、下部基板42aの高さを、上記の実施の形態に示した下部基板42aよりも高くし、下部凹部48aの深さも深くし、長尺のヒューズ線44は、下部凹部48aの高さのほぼ中央に位置させることが望ましい。そのため、下部基板48aに形成する溝50aは、上記の実施の形態の場合よりも深く形成することが望ましい。但し、上部基板48bの溝50bは不要になる。このように構成すると、上部基板42bには、上部貫通孔46bのみを形成すればよいので、その製造が容易になる。
上記の実施の形態では、絶縁基板42に複数の列状体を形成したが、最低限度1つの列状体を形成するだけでもよい。
本発明の1実施形態の製造方法によって製造されたチップ型ヒューズの斜視図、中央縦断面図、中央縦断面図の拡大図である。 本発明の1実施形態の製造方法の初期の過程を示す図である。 本発明の1実施形態の製造方法の中間の過程を示す図である。 本発明の1実施形態の製造方法の残りの過程を示す図である。 発明の1実施形態の製造方法の最終過程を示す図である。
符号の説明
42 絶縁基板
44 長尺のヒューズ線
46 貫通孔
48 中空部

Claims (3)

  1. 絶縁基板の上下面間を貫通する複数の貫通孔が所定の間隔をおいて一列に形成され、隣接する前記貫通孔間の前記絶縁基板内にそれぞれ中空部が形成された列状体において、前記各貫通孔及び前記各中空部を直線状に通って長尺のヒューズ線が挿通されたヒューズ半製品を形成する過程と、
    前記各貫通孔の上下面周囲、前記各貫通孔内及び前記各貫通孔内に突出している前記ヒューズ線を一体にめっきする過程と、
    前記各貫通孔を通る切断線に沿って前記基板を切断する過程とを、
    具備するチップ型ヒューズの製造方法。
  2. 請求項1記載のチップ型ヒューズの製造方法において、前記基板には、複数の前記列状体が互いに平行に設けられ、前記切断は、前記各列状体の対応する貫通孔を通る切断線と、前記各列状体間を通る切断線とに沿って、行われるチップ型ヒューズの製造方法。
  3. 請求項1記載のチップ型ヒューズの製造方法において、前記基板は、上部基板及び下部基板とに分割形成され、前記上部及び下部基板には、複数の上部貫通孔と複数の下部貫通孔とが形成され、これら上部貫通孔と下部貫通孔とのうち互いに対応するものを、一致させて上部基板及び下部基板が接着されており、少なくとも前記下部基板には、前記下部貫通孔間に前記中空部形成用の凹部が形成され、前記接着の前に前記ヒューズ線が前記列状体中の下部貫通孔及び前記中空部形成用の凹部に位置するように配置されるチップ型ヒューズの製造方法。
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