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JP4244895B2 - 物理量センサおよびその製造方法 - Google Patents
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JP4244895B2 - 物理量センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、物理量センサにおいて、センサ出力の温度依存成分を補正する物理量センサおよびその製造方法に関する。
従来より、物理量、例えば圧力媒体の圧力を検出する圧力センサ等の物理量センサが知られている。このような物理量センサにおいては、半導体基板にセンシング部が形成されており、このセンシング部にて所望の物理量が検出されるようになっている。
しかしながら、上記物理量センサがさらされる温度によって、物理量センサのセンサ出力に温度に依存したオフセット成分が含まれてしまう。これは、物理量センサが半導体で形成されていることに基づいている。このような温度に依存したセンサ出力のオフセット成分には、温度に対して変化する一次成分や二次成分が含まれている。この一次成分とはセンサ出力が温度に線形に依存して変化する成分であり、二次成分とはセンサ出力が温度の二乗に依存して変化する成分である。したがって、各成分の温度特性をそれぞれ補正することで高精度のセンサ出力を得ることができる物理量センサを実現できると考えられる。
ところで、物理量センサによっては、センサ出力の温度特性において二次成分の特性が大きいものがあり、このような物理量センサでは精度の良いセンサ出力を得ることができない。そこで、物理量センサ、特に圧力センサのセンサ出力の温度特性において二次成分を補正する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。以下、センサ出力の温度特性の二次成分の補正方法ついて、図7および図8を参照して説明する。
図7は、従来のセンサ出力の温度特性の二次成分を補正する補正工程を示した図である。また、図8は、圧力センサのオフセット温度特性の調整の様子を示した図である。図8(a)は図7(a)の感度調整(室温)の様子を示した図である。また、図8(b)は、図7(b)、(c)のオフセット温度特性調整(室温−高温)およびオフセット特性調整(室温)の様子を示した図である。
まず、半導体基板に圧力センサを形成したものが用意され、室温においてセンサ出力の感度調整が行われる(図7(a))。この感度調整によって、図8(a)に示されるように、センサ出力が最適な値に調整される。この後、この圧力センサのセンサ出力の温度特性が調べられる。
続いて、オフセット温度特性調整(室温−高温)が行われる(図7(b))。すなわち、図8(a)に示される圧力がゼロ(P=0)の状態で、室温−高温の温度領域におけるセンサ出力の補正が行われる。
図8(b)に示されるように、室温−高温領域に対するセンサ出力の傾きがフラットになるように調整される。具体的には、図8(a)に示される破線の反転特性が作り出され、この反転特性がセンサ出力に加算される。これにより、温度に依存して変化するセンサ出力の二次成分が相殺される。
この後、オフセット特性調整(室温)が行われる(図7(c))。すなわち、センサ出力が室温において狙い値となるように、センサ出力がオフセット補正される。このようにして、センサ出力の温度特性の二次成分が補正される。
特開2002−286573号公報
しかしながら、上記従来の技術では、センサ出力の温度特性の二次成分を補正するために多くの回路を必要とし、その回路を形成するために多くの回路構成要素(オペアンプや抵抗等)を用意しなければならない。また、多くの回路構成要素および回路構成要素にて構成される回路を必要とすることから、二次成分を補正する回路のみならず物理量センサ全体の回路構成が煩雑になってしまう。
さらに、回路構成が煩雑になることから、センサ出力の補正方法において補正工程が煩雑になる。すなわち、図8(b)に示されるように、センサ出力の二次成分においては、室温近辺のセンサ出力の温度依存性は無くなっているものの、低温および高温領域では、センサ出力に温度依存する成分が残ってしまっている。
本発明は、上記点に鑑み、温度特性の二次成分を高精度に補正することができる物理量センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、センサ出力の温度特性の二次成分を補正する二次成分補正回路(40)を有する物理量センサであって、二次成分補正回路は、温度特性を有すると共に温度に対して二次的に変化する二次成分を有する抵抗(R11、R13)と、温度特性を有する抵抗に対して直列に接続されると共に温度特性を有しない抵抗(R12、R14)と、複数のダイオード(DI1〜DI4)と、オペアンプ(41)と、を備え、これらが反転増幅回路である半波整流回路として構成されると共に、ダイオードの整流特性によってオペアンプに入力される入力電圧Viの値が所定の電圧値を超えると出力電圧Voを一定値として出力する温度特性調整回路(CI)と、を有し、温度特性を有する抵抗と温度特性を有しない抵抗との間の電位をVRとし、この電位VRは温度特性調整回路のオペアンプの入力端子に接続されており、温度特性を有する抵抗が受ける温度が高くなることで温度特性を有する抵抗の抵抗値が変化して電位VRが前記出力電圧Voよりも大きくなる場合、温度特性調整回路は、ダイオードの整流特性に応じた一定電圧を出力電圧Voとして出力し、温度特性を有する抵抗が受ける温度が低くなることで温度特性を有する抵抗の抵抗値が変化して電位VRが出力電圧Voよりも小さくなる場合、温度特性調整回路は、温度特性を有する抵抗の温度特性に応じた電圧を出力電圧Voとして出力するようになっており、出力電圧Voにおいて温度に対して一定値を示す直線波形と温度に対して変化する直線波形との接続点を折れ曲がり点とすると、温度特性調整回路は、電位VRが出力電圧Voよりも小さくなる場合、入力電圧Viの値を変更して入力することで、折れ曲がり点を温度に対して低温側に移動させると共に、出力電圧Voを温度に対して一定とすることでセンサ出力の温度特性の二次成分を補正するようになっていることを特徴としている。
このように、ダイオードを用いると共に半整流回路である温度特性調整回路によって、温度特性によって変化する電位VRを一定値として出力することができる。これにより、複雑な回路を用いる必要はなく、安価で容易に温度特性の二次成分を補正することができる。したがって、温度特性の高温側においてはダイオードの整流特性、低温側においては入力電圧Viによる調整により、温度特性の二次成分を確実に補正することができる。
請求項2に記載の発明では、温度特性調整回路は、温度特性を有する抵抗の温度係数の極性に応じて切り換えられる極性スイッチ(SW1、SW2)を備えていることを特徴としている。
このように、抵抗が有する温度係数の極性(正または負)に応じて、極性スイッチを切り換える。これにより、抵抗がどちらの極性を有していても、温度特性調整回路により温度特性の二次成分を補正できる。
請求項3に記載の発明では、出力電圧Voは、物理量センサのセンサ出力に加算されるようになっていることを特徴としている。
このように、補正した出力電圧Voを物理量センサのセンサ出力に加算する。これにより、物理量センサが有する温度特性の二次成分をキャンセルすることができる。
請求項4に記載の発明では、温度特性を有すると共に温度に対して二次的に変化する二次成分を有する抵抗(R11、R13)と、温度特性を有する抵抗に対して直列に接続されると共に温度特性を有しない抵抗(R12、R14)と、複数のダイオード(DI1〜DI4)と、オペアンプ(41)と、を備え、これらが反転増幅回路である半波整流回路として構成されると共に、ダイオードの整流特性によって、オペアンプに入力される入力電圧Viの値が所定の電圧値を超えると出力電圧Voを一定値として出力する温度特性調整回路(CI)と、を有し、温度特性を有する抵抗と温度係数を有しない抵抗との間の電位をVRとし、この電位VRが温度特性調整回路のオペアンプの入力端子に接続される二次成分補正回路(40)を備えた物理量センサの製造方法であって、温度特性を有する抵抗が受ける温度が高くなることで電位VRが出力電圧Voよりも大きくなる場合、温度特性調整回路においてダイオードの整流特性に応じた一定電圧を出力し、温度特性を有する抵抗が受ける温度が低くなることで電位VRが出力電圧Voよりも小さくなる場合、温度特性調整回路において温度特性を有する抵抗の温度特性に応じた電圧を出力電圧Voとして出力する補正工程と、出力電圧Voにおいて温度に対して一定値を示す直線波形と温度に対して変化する直線波形との接続点を折れ曲がり点とし、温度特性調整回路において入力電圧Viの値を変更して折れ曲がり点を温度に対して低温側に移動させることで温度に依存しない出力電圧Voを出力する補正工程と、を含むことを特徴としている。
このように、ダイオードで構成される回路を用いて温度特性を補正する。これにより、二次成分補正回路を安価で簡易な構成とすることができるので、補正工程数を減らすことができる。また、ダイオードの整流特性を利用しているので、出力電圧Voを一定値にすることができる。これについては、高温側ではダイオードの整流特性、低温側では温度特性調整回路の入力電圧Viの値を変えることで容易に実現できる。このようにして温度特性の二次成分を補正することができる。
請求項5に記載の発明では、温度に依存しない出力電圧Voを出力する補正工程に、出力電圧Voを物理量センサのセンサ出力に加算する補正工程が含まれることを特徴としている。
このように、出力電圧Voを物理量センサのセンサ出力に加算する。これにより、物理量センサのセンサ出力が持つ温度特性の二次成分をキャンセルすることができる。
請求項6に記載の発明では、入力電圧Viに温度特性を有する抵抗の極性に応じた信号が含まれた信号がオペアンプに入力されることを特徴としている。
このように、入力電圧Viに温度特性を有する抵抗の温度係数の極性(正または負)に応じた信号を含ませる。これにより、温度特性を有する抵抗がどちらの極性を有していても、温度特性調整回路により温度特性の二次成分を補正できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態について図を参照して説明する。本実施形態では、物理量センサとして圧力センサについて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る圧力センサの全体回路図である。図1に示されるように、圧力センサは、メモリ回路10と、圧力検出部20と、一次成分補正回路30と、二次成分補正回路40と、加算器50と、アンプ60と、を備えて構成される。
メモリ回路10は、TRIM端子から入力される信号に基づき所望の制御信号を出力するものである。具体的には、メモリ回路10は、圧力検出部20に圧力を検出する指令信号、一次成分補正回路30に入力電圧V、二次成分補正回路40に入力電圧Viおよび極性信号、加算器50にオフセット成分を補正する信号(オフセット補正電圧)、をそれぞれD/A変換して出力する。
圧力検出部20は、圧力を検出してその検出値に応じたレベルの電気信号を発生するものである。この圧力検出部20は、例えば、ピエゾ抵抗効果を利用した周知構成のもので、その上面に圧力を受けて歪むダイアフラムおよび拡散抵抗などにより形成されたブリッジ回路21を備えた構成となっている。また、このブリッジ回路21に駆動電流を出力するセンサ駆動電流回路22とブリッジ回路21の出力信号を増幅するアンプ23とが備えられている。
一次成分補正回路30は、上述した圧力検出部20出力されるセンサ出力信号の一次成分を補正するものである。図2は、一次成分補正回路30の回路図である。図2に示されるように、一次成分補正回路30は、温度特性がそれぞれ異なる2つの抵抗R1、R2とオペアンプ31とを備え、反転増幅回路として構成されている。したがって、この一次成分補正回路30では、メモリ回路10から入力電圧Vが入力されると、出力電圧VT0=(―R2/R1)Vが出力されることとなる。そして、この出力電圧VT0に入力電圧Vが加算された値V+VT0=(1−(R2/R1))Vが計算され、この計算された値がセンサ出力に加算されることで、センサ出力の温度特性の一次成分がキャンセルされるのである。
二次成分補正回路40は、上述した圧力検出部20から出力されるセンサ出力信号の二次成分を補正するものである。図3は、図1に示される圧力センサの二次成分補正回路40の回路図である。図3に示されるように、二次成分補正回路40は、第1〜第4抵抗R11〜R14と、第1、第2調整用抵抗R21、R22と、温度特性調整回路CIと、出力用抵抗R40と、を備えて構成されている。
第1、第2抵抗R11、R12は、温度に応じて変化する電位V1を作り出すものである。このような第1、第2抵抗R11、R12のうち、第1抵抗R11は温度依存性を有しており、第2抵抗R12は温度依存性を有していない。また、第1抵抗R11の一端側が接地され、その他端側が第2抵抗R12の一端側に接続された状態となっている。そして、第1抵抗R11の他端側と第2抵抗R12の一端側との間が電位V1とされる。なお、電位V1は、後述する電位V2と共に、本発明の電位VRに相当する。
このような接続形態により、第1、第2抵抗R11、R12が受ける温度が変化すると、第1抵抗R11の抵抗値が温度に応じて変化する。これに伴い、電位V1の値も変化するようになっている。例えば、第1抵抗R11が正の温度係数を有しているとすると、第1、第2抵抗R11、R12が受ける温度が高いほど第1抵抗R11の抵抗値が上がり、電位V1の値も上昇する。なお、本実施形態では、第1抵抗R11(および後述する第3抵抗R13)の温度係数が正の場合、極性が正であるという。
第1調整用抵抗R21は、電位V1と温度特性調整回路CIとを繋ぐ役割を果たすものである。
温度特性調整回路CIは、第1抵抗R11の温度特性を無くす、すなわち温度特性の二次成分を補正する機能を有するものであり、第1極性スイッチSW1と、オペアンプ41と、抵抗R31〜R33と、第1、第2ダイオードDI1、DI2と、を備えて構成される。
第1極性スイッチSW1は、入力される信号に応じて第1極性スイッチSW1の一端側と他端側とを接続(導通)または開放(断線)するものである。この第1極性スイッチSW1は、例えば半導体基板にMOSトランジスタとして形成される。また、オペアンプ41は、入力される電圧を所定の増幅率で増幅して出力するものである。この第1極性スイッチSW1は、後述するオペアンプ41の出力側に配置されるものと、上記電位V1と温度特性調整回路CIとを繋ぐものと、の2つのスイッチが採用される。
抵抗R31、R33は、上記オペアンプ41が反転増幅回路として機能したときの増幅率(=R33/R31)をコントロールするものである。また、抵抗R32は、第1ダイオードDI1を保護するものである。なお、これらの抵抗R31〜R33は、温度特性を有しない。
第1、第2ダイオードDI1、DI2は、順方向に電圧が印加される場合、これらダイオードDI1、DI2に流れる電流が所定値を超えると、一定の電圧値を出力するものである。逆に、逆方向に電圧が印加される場合、これらダイオードDI1、DI2には電流が流れない。
この温度特性調整回路CIは、オペアンプ41、抵抗R31〜R33、そして第1、第2ダイオードDI1、DI2によって反転増幅回路が構成される。すなわち、温度特性調整回路CIの出力電圧Vcは、温度特性調整回路CIに入力される入力電圧Viが抵抗R31、R33の値(詳しくはR33/R31)によって増幅された値として出力される。
さらに、温度特性調整回路CIは、第1、第2ダイオードDI1、DI2の存在により、整流回路としての機能も有する。具体的には、第1抵抗R11が受ける温度が上昇すると抵抗値が上昇して電位V1の値も上昇する。これに伴い、V1>Voとなって、第1、第2ダイオードDI1、DI2がオンになることで、図3に示される電位Vcは一定値となる。つまり、第1抵抗R11が受ける温度が室温−高温領域では、温度特性調整回路CIにおいて電位Vcは一定値となる。
逆に、第1抵抗R11が受ける温度が下がると抵抗値が下がり、電位V1の値も下がる。これに伴い、V1<Voとなって、第1、第2ダイオードDI1、DI2がオフとなり、第1、第2抵抗R11、R12の温度特性を反転した出力が電位Vcとなる。すなわち、電位Vcは、室温−低温領域では、温度に依存した電圧値となる。
図4は、温度特性調整回路CIにおいて第1抵抗R11が受ける温度と電位Vcとの関係を示した図である。図4(a)は、第1極性スイッチSW1がオンになった場合の第1抵抗R11の温度変化に対する電位Vcを示した図である。図4(a)に示されるように、第1抵抗R11の温度が室温−高温領域では、第1、第2ダイオードDI1、DI2の整流特性によって電位Vcの値は温度に依存せずに一定値になっている。一方、第1抵抗R11の温度が低温−室温領域では、第1抵抗R11の温度特性に応じて電位Vcの値は温度に依存して変化する。
図4(a)において、電位Vcの値が一定値を示す線と温度に依存する線との接続点(以下、折れ曲がり点という)は、上記温度特性調整回路CIの入力電圧Viの値が変わると移動する。例えば、入力電圧Viが上昇すると、入力電圧Viと電位V1との電位差が小さくなり、第1、第2ダイオードDI1、DI2に流れる電流も減少する。これにより、ダイオードDI1、DI2の整流特性を得られずに、電位Vcは温度に応じて変化する。逆に、入力電圧Viが減少すると、入力電圧Viと電位V1との電位差が大きくなり、第1、第2ダイオードDI1、DI2に流れる電流が増える。これにより、ダイオードDI1、I2の整流特性によって、電位Vcは一定値が保たれる。
以上のことから、入力電圧Viの値が上昇すると、第1、第2ダイオードDI1、DI2の整流特性によって折れ曲がり点は高温側に移動し、入力電圧Viの値が減少すると折れ曲がり点は低温側に移動する。したがって、入力電圧Viの値を減少させることで、折れ曲がり点を低温側に移動させ、電位Vcの温度特性を無くすことができる。この電位Vcは、二次成分補正回路の出力電圧Voとして、抵抗R40を介して後述する加算器50に出力されることとなる。
本実施形態では、入力電圧Viは、上記第1極性スイッチSW1を接続する信号を含んだ値としてメモリ回路10から温度特性調整回路CIに入力されるようになっている。つまり、入力電圧Viは、折れ曲がり点を移動させるDAC値(例えば7bit)と第1極性スイッチSW1(もしくは後述する第2極性スイッチSW2)を接続状態とする極性信号(例えば1bit)とが合わさった信号(合計8bit)とされ、温度特性調整回路CIのオペアンプ41に入力される。
抵抗R40は、温度特性調整回路CIの出力電圧Voを加算器50に出力する役割を果たすものである。
以上は、極性が正の場合(第1極性スイッチSW1が接続された状態)における二次成分補正回路40の構成となっている。本実施形態では、第1抵抗R11や以下で述べる第3抵抗R13の温度係数が負である場合もあり得る。このような極性が負の場合に対応するため、図3に示される二次成分補正回路40には、第1、第3抵抗R11、R13の極性が逆の場合に対応する回路が設けられている。
したがって、極性が負の場合、二次成分補正回路40は、上記温度特性を有する第3抵抗R13と、温度特性を有しない第4抵抗R14と、第2調整用抵抗R22と、を備えている。また、二次成分補正回路の温度特性調整回路CIは、第2極性スイッチSW2と、第3、第4ダイオードDI3、DI4と、を備えている。
第3、第4抵抗R13、R14は、第1、第2抵抗R11、R12と同様に、温度に応じて変化する電位V2を作り出すものである。本実施形態では、第4抵抗R14の一端側が接地され、その他端側が第3抵抗R13の一端側に接続された状態となっている。そして、第4抵抗R14の他端側と第3抵抗R13の一端側との間が電位V2とされる。
第2調整用抵抗R22は、電位V2と温度特性調整回路CIの第2極性スイッチSW2とを繋ぐ役割を果たすものである。また、第3、第4ダイオードDI3、DI4は、第1、第2ダイオードDI1、DI2と同様の機能を有する。なお、二次成分補正回路40が有する抵抗R31〜R33、オペアンプ41、そして抵抗R40は、極性に関係ない共通の構成要素である。
このように、第2極性スイッチSW2を接続状態とする回路を形成する場合、温度特性調整回路CIの電位Vcは、温度に対して図4(b)に示される波形となる。図4(b)は、第2極性スイッチSW2がオンになった場合の第3抵抗R13の温度変化に対する電位Vcを示した図である。図4(b)に示されるように、入力電圧Viの値を減らすことで、折れ曲がり点を低温側に移動させることができ、第3抵抗R13の温度特性の二次成分を補正することができるようになっている。
このように、第1、第3抵抗R11、R13の極性によって、第1極性スイッチSW1、第2極性スイッチSW2のいずれか一方のスイッチが接続状態とされ、第1、第3抵抗R11、R13の温度特性の二次成分の補正がなされることとなる。
加算器50は、圧力検出部20のセンサ出力信号、一次および二次成分補正回路30、40の温度特性補正信号、オフセット補正電圧をそれぞれ加算し、出力するものである。また、アンプ60は、加算器50から入力される信号を所望の増幅率で増幅して圧力センサのセンサ出力として出力するものである。以上が、圧力センサの構成である。
次に、圧力センサの製造方法において、圧力センサの温度特性を補正する方法について図5および図6を参照して説明する。なお、以下では、相対圧を検出する圧力センサの温度特性の補正について説明する。
図5は、圧力センサの温度特性の補正工程を示した図である。また、図6は図5に示される各工程におけるセンサ出力を示した図である。図6(a)は図5の感度調整の様子を示した図である。図6(b)は、図5のオフセット温度特性調整およびオフセット特性調整の様子を示した図である。図6(c)は図5のオフセット特性調整(低温)の様子を示した図である。また、図6に示されるセンサ出力とは、図1に示される圧力センサの出力端子VOUTから出力される信号(電圧値)を指す。
まず、図1に示される圧力センサが半導体基板に形成されたものを用意する。そして、図5(a)に示される工程では、室温における圧力センサの感度調整がなされる。すなわち、圧力センサが形成された時点では、圧力センサのセンサ出力に感度のバラツキが存在する。つまり、本工程では、この感度のバラツキを最小限に抑えるように感度調整がなされる。具体的には、メモリ回路10からセンサ駆動電流回路22に信号が出力されて、ブリッジ回路21の出力が最適な値となるように調整される。これにより、図6(a)に示されるように、圧力センサのセンサ出力の初期値(破線)が調整後(直線)のようになる。
図5(b)に示される工程では、オフセット温度特性調整(室温−高温)がなされる。この工程では、まず、圧力センサに圧力が印加されていない状態(P=0)でのセンサ出力の温度特性が調べられる。こうして得られた温度特性は、例えば図6(b)に示される初期値(破線)として得られる。
続いて、圧力センサのセンサ出力の温度特性の一次成分が補正される。つまり、圧力センサのセンサ出力に対して、一次成分補正回路30から出力される信号が加算される。具体的には、メモリ回路10から一次成分補正回路30の各抵抗値R1、R2の値を変化させる共に入力電圧Vの所望の値が決められ、上述のように入力電圧Vと出力電圧VT0との和(V+VT0)に圧力センサのセンサ出力が加算されることでセンサ出力の温度特性の一次成分がキャンセルされる。ここで、各抵抗R1、R2や入力電圧Vの値は固定される。この時点において、センサ出力は図6(b)の調整後(直線)の波形とされる。
この後、図5(c)に示される工程では、オフセット特性調整(室温)がなされる。これは、室温においてメモリ回路10から出力されるオフセット補正電圧が図6(b)の調整後(直線)の波形に加算器50にて加算されることでなされる。すなわち、加算器50にてセンサ出力に所望のオフセット補正電圧が加算されると図6(b)調整後(直線)の波形が狙い値にシフトされる。そして、オフセット補正電圧の値が固定される。
次に、図5(d)に示される工程では、オフセット特性調整(低温)がなされる。すなわち、圧力センサのセンサ出力の温度特性の二次成分が補正される。これは、以下のようになされる。まず、メモリ回路10から二次成分補正回路40の温度特性調整回路CIに入力電圧Vi(DAC値)が入力される。この入力電圧Viには、温度特性調整回路CIの第1または第2極性スイッチSW1、SW2のいずれか一方のスイッチを接続する極性信号が含まれる。本実施形態では、図6(b)に示されるオフセット補正の波形の低温側の傾きから、第2極性スイッチSW2を接続することとする。したがって、二次成分補正回路40には入力電圧Viおよび第2極性スイッチSW2を接続する極性信号が入力される。
そして、二次成分補正回路40において、入力電圧Viが温度特性調整回路CIに入力されると、第2極性スイッチSW2が接続状態となる。これにより、温度特性調整回路CIの第3、第4ダイオードDI3、DI4の整流特性によって温度特性の室温−高温側の出力電圧Voが温度に対してフラットになる。一方、温度特性の低温側は、入力電圧Viの値、すなわちDAC値が下げられ、折れ曲がり点が低温側にシフトされる。このように折れ曲がり点を低温側にシフトした出力電圧Voが二次成分補正回路40から出力され、図5(c)の工程を終えたセンサ出力に加算される。したがって、図6(c)に示されるように、センサ出力の調整前の波形が調整後のように温度に対してフラットになる。ここで、折れ曲がり点を低温側にシフトしたときの入力電圧Viが固定される。以上のようにして、センサ出力の温度特性が補正される。
以上、説明したように、本実施形態では、二次成分補正回路40においてダイオードDI1〜DI4の整流特性を利用して圧力センサ出力の温度特性の二次成分を補正している。このように、ダイオードDI1〜DI4を用いると共に半整流回路である温度特性調整回路CIによって、温度特性によって変化する電圧V1(または電圧V2)を一定値として出力することができる。これにより、複雑な回路を用いる必要はなく、安価で容易に温度特性の二次成分を補正することができる。したがって、温度特性の高温側においてはダイオードDI1〜DI4の整流特性、低温側においては温度特性調整回路に入力する入力電圧Viの調整により、圧力センサのセンサ出力の温度特性の二次成分を確実に補正することができる。
また、抵抗R11、R13が有する温度係数の極性(正または負)に応じて、極性スイッチSW1、SW2を切り換える。これにより、抵抗R11、R13がどちらの極性を有していても、温度特性調整回路CIにより温度特性の二次成分を補正できる。そして、得られた出力電圧Voを圧力検出部20のセンサ出力に加算することにより、圧力センサが有する温度特性の二次成分をキャンセルすることができる。
上述のように、ダイオードで構成される回路を用いて温度特性を補正する。これにより、二次成分補正回路40を安価で簡易な構成とすることができるので、補正工程数を減らすことができる。
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、物理量センサとして圧力センサを例に説明したが、図3に示される二次成分補正回路40は、センサ出力の温度特性に二次成分をもつ物理量センサすべてに採用することができる。
上記第1実施形態に示される温度特性の補正方法において、オフセット補正(図5(c)の工程)は、オフセット特性調整(図5(d)の工程)の後に実施しても良い。
本発明の一実施形態に係る物理量センサの全体回路図である。 図1に示される一次成分補正回路の回路図である。 図1に示される二次成分補正回路の回路図である。 図3の温度特性調整回路において第1抵抗の温度と電位Vcとの関係を示した図であり、(a)は第1極性スイッチを接続した場合、(b)は第2極性スイッチを接続した場合の第1抵抗の温度と電位Vcとの関係を示した図である。 圧力センサの温度特性の二次成分の補正工程を示した図である。 図5に示される各工程におけるセンサ出力を示した図であり、(a)は図5の感度調整の様子を示した図、(b)は図5のオフセット温度特性調整(室温−高温)およびオフセット特性調整(室温)の様子を示した図、(c)は図5のオフセット特性調整(低温)の様子を示した図である。 従来のセンサ出力の温度特性の二次成分を補正する補正工程を示した図である。 圧力センサのオフセット温度特性の調整の様子を示した図であり、(a)は図7の感度調整(室温)の様子を示した図、(b)は図7のオフセット温度特性調整(室温−高温)およびオフセット特性調整(室温)の様子を示した図である。
符号の説明
10…メモリ回路、20…圧力検出部、30…一次成分補正回路、
31、41…オペアンプ、40…二次成分補正回路、50…加算器、60…アンプ、
R11〜R14…第1〜第4抵抗、R21、R22…第1、第2調整用抵抗、
CI…温度特性調整回路、SW1、SW2…第1、第2極性スイッチ、
R31〜R33、R40…抵抗、DI1〜DI4…第1〜第4ダイオード。

Claims (6)

  1. センサ出力の温度特性の二次成分を補正する二次成分補正回路(40)を有する物理量センサであって、
    前記二次成分補正回路は、
    温度特性を有すると共に温度に対して二次的に変化する二次成分を有する抵抗(R11、R13)と、前記温度特性を有する抵抗に対して直列に接続されると共に温度特性を有しない抵抗(R12、R14)と、
    複数のダイオード(DI1〜DI4)と、オペアンプ(41)と、を備え、これらが反転増幅回路である半波整流回路として構成されると共に、前記ダイオードの整流特性によって前記オペアンプに入力される入力電圧Viの値が所定の電圧値を超えると出力電圧Voを一定値として出力する温度特性調整回路(CI)と、を有し、
    前記温度特性を有する抵抗と前記温度特性を有しない抵抗との間の電位をVRとし、この電位VRは前記温度特性調整回路の前記オペアンプの入力端子に接続されており、
    前記温度特性を有する抵抗が受ける温度が高くなることで前記温度特性を有する抵抗の抵抗値が変化して前記電位VRが前記出力電圧Voよりも大きくなる場合、前記温度特性調整回路は、前記ダイオードの整流特性に応じた一定電圧を出力電圧Voとして出力し、前記温度特性を有する抵抗が受ける温度が低くなることで前記温度特性を有する抵抗の抵抗値が変化して前記電位VRが前記出力電圧Voよりも小さくなる場合、前記温度特性調整回路は、前記温度特性を有する抵抗の温度特性に応じた電圧を出力電圧Voとして出力するようになっており、
    前記出力電圧Voにおいて温度に対して一定値を示す直線波形と温度に対して変化する直線波形との接続点を折れ曲がり点とすると、
    前記温度特性調整回路は、前記電位VRが前記出力電圧Voよりも小さくなる場合、前記入力電圧Viの値を変更して入力することで、前記折れ曲がり点を前記温度に対して低温側に移動させると共に、前記出力電圧Voを温度に対して一定とすることでセンサ出力の温度特性の二次成分を補正するようになっていることを特徴とする物理量センサ。
  2. 前記温度特性調整回路は、前記温度特性を有する抵抗の温度係数の極性に応じて切り換えられる極性スイッチ(SW1、SW2)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の物理量センサ。
  3. 前記出力電圧Voは、前記物理量センサのセンサ出力に加算されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の物理量センサ。
  4. 温度特性を有すると共に温度に対して二次的に変化する二次成分を有する抵抗(R11、R13)と、前記温度特性を有する抵抗に対して直列に接続されると共に温度特性を有しない抵抗(R12、R14)と、
    複数のダイオード(DI1〜DI4)と、オペアンプ(41)と、を備え、これらが反転増幅回路である半波整流回路として構成されると共に、前記ダイオードの整流特性によって、前記オペアンプに入力される入力電圧Viの値が所定の電圧値を超えると出力電圧Voを一定値として出力する温度特性調整回路(CI)と、を有し、
    温度特性を有する抵抗と前記温度係数を有しない抵抗との間の電位をVRとし、この電位VRが前記温度特性調整回路の前記オペアンプの入力端子に接続される二次成分補正回路(40)を備えた物理量センサの製造方法であって、
    前記温度特性を有する抵抗が受ける温度が高くなることで前記電位VRが前記出力電圧Voよりも大きくなる場合、前記温度特性調整回路において前記ダイオードの整流特性に応じた一定電圧を出力し、温度特性を有する抵抗が受ける温度が低くなることで前記電位VRが前記出力電圧Voよりも小さくなる場合、前記温度特性調整回路において前記温度特性を有する抵抗の温度特性に応じた電圧を出力電圧Voとして出力する補正工程と、
    前記出力電圧Voにおいて温度に対して一定値を示す直線波形と温度に対して変化する直線波形との接続点を折れ曲がり点とし、前記温度特性調整回路において前記入力電圧Viの値を変更して前記折れ曲がり点を前記温度に対して低温側に移動させることで温度に依存しない出力電圧Voを出力する補正工程と、を含むことを特徴とする物理量センサの製造方法。
  5. 前記温度に依存しない出力電圧Voを出力する補正工程に、前記出力電圧Voを前記物理量センサのセンサ出力に加算する補正工程が含まれることを特徴とする請求項4に記載の物理量センサの製造方法。
  6. 前記入力電圧Viに前記温度特性を有する抵抗の極性に応じた信号が含まれた信号が前記オペアンプに入力されることを特徴とする請求項4または5に記載の物理量センサの製造方法。
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