JP4248765B2 - 生化学特異的結合反応を利用する試料物質の検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体起因物質もしくはその複製物などの試料物質を分析する方法に関し、特に放射性物質で標識した試料物質を、生化学的特異的結合反応を介して多孔性検出用シートに結合固定させ、その結合固定された放射性標識を蓄積性蛍光体シートを用いて検出する操作を利用する試料物質の検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、生物学や医学の分野において遺伝子解析を行うために、マクロアレイおよびマイクロアレイが広範に用いられている。いずれも生化学的特異的結合の一種であるハイブリダイゼーションを利用して、DNA、RNAなどの核酸もしくはその断片あるいはそれらの複製物を検出して解析するための分析用具である。従来より一般に、前者のマクロアレイは、ポリアミド樹脂などを材料とする多孔性のシートからなり、それを用いた検出解析は、多数のDNA断片などの核酸断片(プローブ分子)を多孔性シートの細孔に絡ませるようにして固定し、解析対象(ターゲット分子)としてラジオアイソトープ(RI)などの放射性物質で標識した試料核酸断片を用いて行われる。一方、後者のマイクロアレイは、表面処理されたスライドガラスなどの固相担体からなり、その検出解析は通常、固相担体表面にプローブ分子を固定し、ターゲット分子として蛍光物質で標識した試料核酸断片を用いて行われる。ただし、マクロアレイの名称とマイクロアレイの名称との使い分けは、一般には、必ずしも厳密になされてはいないようである。
【0003】
マクロアレイによる遺伝子解析は、従来のオートラジオグラフィー技術を利用して簡便に実施することができるところに利点がある。
【0004】
上記マクロアレイを用いるDNAなどの核酸の解析は通常、下記の方法により実施される。
(1)まず、複数種の核酸断片について、多数の一本鎖核酸断片(プローブ分子;通常は、その塩基配列が既知であるものを用いる)を用意し、それぞれを含む水溶液を、スポッタを用いてマクロアレイ上に、高密度かつマトリックス状に順次点着することにより、プローブ分子を多孔性シートの点着位置の細孔に絡ませるように付着させ、ドット状の多数のプローブ分子スポットを形成させる。
(2)次に、解析対象の核酸断片試料について放射性同位元素(RI:32P、33Pなど)で標識して調製した放射性標識一本鎖核酸断片試料を、このマクロアレイに液相にて接触させて(例えば、特定の容器を用いて放射性標識核酸断片試料の水溶液中にマクロアレイを浸漬する)、検出対象のターゲット分子をプローブ分子とハイブリダイゼーションさせて結合固定させる。すなわち、核酸断片試料中の、プローブ分子と相補的な塩基配列をもつターゲット分子を、スポットのプローブ分子と相補的に結合(ハイブリダイズ)させる。
(3)次いで、マクロアレイから、ハイブリダイズしなかった放射性標識核酸断片試料を洗浄除去する。
(4)洗浄乾燥したマクロアレイを放射線感受性写真フィルムと重ね合わせ、オートラジオグラフィーを利用して、放射性標識ターゲット分子からの放射線を検出することにより、各プローブ分子についてのハイブリダイゼーションによるターゲット分子の結合情報(結合の有無や強度など)を検出する。
(5)ターゲット分子が結合したプローブ分子の塩基配列が既知であれば、相補性の原理を利用することによりターゲット分子の少なくとも一部の塩基配列が決定される。
すなわち、このような技術を利用して、特定の遺伝子の発現、変異、多型性などを多数の遺伝子について同時に解析することができる。
【0005】
これまでに、放射性標識した生物試料や生体高分子を対象とする一般的なオートラジオグラフィーにおいて、放射線写真フィルムを用いる方法の代わりに、放射線像変換パネル(イメージングプレート、あるいは蓄積性蛍光体シートともいう)を用いる放射線画像記録再生方法が開発されている。この放射線画像記録再生方法は、X線などの放射線の照射を受けると放射線エネルギーの一部を吸収蓄積し、そののち可視光線や赤外線などの電磁波(励起光)の照射を受けると蓄積した放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す性質を有する輝尽性蛍光体(蓄積性蛍光体)を使用するものであり、輝尽性蛍光体を含有するシート状の放射線像変換パネルに、被検体を透過したあるいは被検体から発せられた放射線を照射して被検体の放射線画像情報を一旦蓄積記録した後、パネルにレーザ光などの励起光を走査して順次輝尽発光光として放出させ、そしてこの輝尽発光光を光電的に読み取って電気的画像信号(デジタル信号)を得、次いで得られたデジタル信号を、そのままで、あるいは種々の信号処理を施した後、可視画像化するなどして再生したり、適当な記録媒体に保存することからなる。
【0006】
上記放射線画像記録再生方法を利用するオートラジオグラフィーは、試料からの放射線量が極微量であっても、高感度でその放射線画像を得ることができる、画像情報がデジタル信号として得られるので画像処理や保存が容易となる、など数々の利点があるため、現在では重要なオートラジオグラフィー技術となっている。
【0007】
放射性標識したターゲット分子からの放射線を測定する方法としては、放射線像変換パネルを用いる方法も提案されている。例えば、Human Molecular Genetics, 1999, Vol.8, No.9, 1715-1722には、多孔性シートの表面にDNA断片(プローブ分子)を多数個のスポットとして固定し、このDNA断片と相補性を有する放射性標識試料DNA断片とを多孔性シート上でハイブリダイズさせ、そののち、この多孔性シートと蓄積性蛍光体を用いた放射線像変換パネルとを積層し、放射線画像情報読取装置を用いてオートラジオグラフィーを行うことによって、ターゲット分子を検出できることが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のマクロアレイなどの多孔性シートを用いる遺伝子解析では、蓄積性蛍光体を含む放射線像変換パネルを用いるオートラジオグラフィーを利用することにより、高い感度で放射性標識した試料物質(ターゲット分子)を検出することが可能となる。
【0009】
しかしながら、本発明者の検討によると、多孔性シートのプローブ分子との生化学特異的反応により多孔性シートに結合した放射性標識試料物質(ターゲット分子)を上記の蓄積性蛍光体シートを用いたオートラジオグラフィーによって検出することによって、放射線検出材料として放射線写真フィルムを用いる方法よりも高感度とはなるが、得られる放射性標識試料物質が結合固定された多孔性シートにおける当該放射性標識試料物質の位置を示す画像情報が充分な解像度あるいは鮮鋭度を示さないことが多いことが判明した。
【0010】
本発明者は、上記の不充分な解像度あるいは鮮鋭度の原因を研究した結果、多孔性シートに重ね合わされた蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層に、該多孔性シートに結合した放射性標識試料物質のスポットから発生する放射線エネルギーが到達する過程で広がり、多孔性シート上の当該放射性標識試料物質のスポットに隣接する放射性標識試料物質のスポットから発生する放射線エネルギーとの分離が充分でなくなること、そして隣接するスポット間の中間領域に少量付着した放射性標識試料物質からの放射線エネルギーもまた蓄積性蛍光体層に到達してノイズとなることなどが、その主要な原因であることを見出した。
【0011】
従って、本発明の目的は、多孔性シート上に生化学特異的反応により結合した放射性標識試料物質を蓄積性蛍光体シートを用いたオートラジオグラフィーによって検出する方法であって、得られる放射性標識試料物質が結合固定された多孔性シートの当該放射性標識試料物質のスポットの位置を示す画像情報を、より正確に、かつ高い解像度と鮮鋭度をもって得ることのできる方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、多孔性シートに生化学特異的反応により結合した放射性標識を付した試料物質の検出を、蓄積性蛍光体層を海島状に互いに分離して構成した蓄積性蛍光体シートを用いるオートラジオグラフィーを利用して行なうことにより、多孔性シートの多孔性構造体の所定位置に生化学特異的反応により結合した試料物質の存在位置及び/又は存在量を示す放射線画像を高感度かつ高精度に得ることができ、これによりプローブ分子に生化学特異的に結合する試料物質を容易かつ確実に検出できることを見出した。
【0013】
従って、本発明は、多孔性シートの所定の位置に試料物質と生化学特異的反応に結合し得るプローブ分子を付着(固定ともいえる)させてなる多孔性シート、そして該多孔性シートのプローブ分子付着位置のそれぞれに対応する位置に互いに独立して設けられた複数の蓄積性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートとを用意する工程;該多孔性シートと放射性標識を持つ試料物質とを、水性媒体の存在下にて接触させて、該試料物質を多孔性シートのプローブ分子に生化学特異的に結合させる工程;該多孔性シートと上記蓄積性蛍光体シートとを、多孔性シートのプローブ分子付着位置と蓄積性蛍光体シートの各蓄積性蛍光体層とが対向する位置関係となる配置にて重ね合せ、この重ね合せた状態にて放置することによって、多孔性シートの多孔性構造体領域に結合した試料物質の放射性標識より発せられる放射線エネルギーを蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放射線エネルギーを吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して、該蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層のそれぞれから輝尽発光光を発生させる工程;該輝尽発光光を集光し、この集光光を光電変換により電気信号に変換する工程;そして該電気信号を処理する工程からなる、生化学的特異的結合反応を利用する試料物質の検出方法にある。
【0014】
本明細書はまた、多孔性シート、そして互いに独立して設けられた複数の蓄積性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートからなる試料物質検出キットも記載する。
【0015】
本発明はまた、試料物質と生化学特異的反応に結合し得るプローブ分子を付着させてなる多孔性シート、そして該多孔性シートのプローブ分子の存在位置のそれぞれに対応する位置に互いに独立して設けられた複数の蓄積性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートからなる検出キットにもある。
【0016】
本発明において、多孔性シートの解析対象となる試料物質は、好ましくは生体に起因する物質であり、生体からの抽出、単離などにより直接採取されたもの、これに更に化学的処理や化学修飾などが施されたもの、およびこれら生体由来の物質のPCR法などの複製技術を利用して得た複製物が含まれ、その代表的な例としては、ポリヌクレオチド(DNA、RNA)などの核酸もしくはその断片;抗原、抗体、腫瘍マーカ、酵素、アブザイム、ホルモン類およびその他の蛋白質を挙げることができる。
【0017】
また、本発明で利用できる生化学特異的結合には、前述した塩基配列の相補性によって生じるハイブリダイゼーション、および抗原−抗体反応などの免疫特異的結合が含まれ、更に特定の蛋白質間における立体構造などに基づく蛋白質特異的結合も含まれる。
【0018】
本発明の蓄積性蛍光体シートは、点状に形成された蓄積性蛍光体層が平均密度が0.6g/cm3以上の隔壁で互いに隔離されていることが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる多孔性シートは、プローブ分子を結合固定することのできる微細な細孔を多数有する多孔性フィルムであって、この目的のためには、既に各種の多孔性フィルムが市販されている。多孔性フィルムを形成しうる材料の例としては、酢酸セルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体;6−ナイロン、6,6−ナイロンなどのポリアミド(ナイロン);ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデンなどの弗素系ポリマー;およびポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンからなる有機高分子材料;並びにセラミックなどの無機材料を挙げることができる。また、所望により、これらの材料を併用することもできる。
【0020】
本発明の多孔性シートに固定されるプローブ分子としては、例えば、従来よりマクロアレイのプローブ分子として使用可能な各種のポリヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドを用いることができる。例えば、cDNA(mRNAを鋳型にして合成した相補的DNA)、cDNAの一部、ESTなどのPCR法によって増幅して調製したポリヌクレオチド(「PCR産物」)、および合成したオリゴヌクレオチドを挙げることができる。また、DNAのホスホジエステル結合をペプチド結合に変換した人工核酸、すなわちペプチド核酸(PNA)、もしくはそれらの誘導体であってもよい。さらに、抗原、抗体など生化学的特異的結合を生じうる蛋白質も用いることが可能である。
【0021】
プローブ分子とターゲット分子との具体的な組合せの例としては、DNA(DNA、もしくはその断片、またはオリゴDNA)とDNA、DNAとRNA、PNAとDNAまたはRNA、PNAとPNA、抗原と抗体、アビジンとビオチンなどを挙げることができる。
【0022】
本発明の多孔性シートを検出用シートとして用い、生体高分子物質あるいはその断片、もしくはその複製物などの検出する方法としては、通常、多孔性シートの所定位置にプローブ分子を点着付着させた放射性標識多孔性シートを調製し、この放射性標識多孔性シートを、検出対象の物質に放射性標識を付けて得た放射性標識ターゲット分子(試料物質)に水の存在下で接触させて該多孔性シート上でハイブリダイゼーションを実施した後、該多孔性シートと蓄積性蛍光体シート(放射線像変換パネル)と重ね合わせて、オートラジオグラフィーを行なう方法が利用される。この蓄積性蛍光体シートを用いるオートラジオグラフィーは、検出操作が室温で実施可能で、かつ検出感度が高いことなどの利点を持つ。
【0023】
蓄積性蛍光体シートの一般的構成については、前述のように、すでに各種の刊行物に記載されており、また蓄積性蛍光体シートを用いるオートラジオグラフィーについても実用化されている。
【0024】
蓄積性蛍光体シートは通常、支持体の上に、蓄積性蛍光体粒子(例、輝尽性蛍光体粒子)と結合剤とからなる蛍光体層形成用の分散液を塗布乾燥して蓄積性蛍光体層を形成し、次いでその蓄積性蛍光体層の上に保護層を設ける方法によって製造される。なお、蓄積性蛍光体層は、別に独立して蓄積性蛍光体シートを製造し、これを支持体の上に貼りつける方法によっても、支持体上に形成することができる。
【0025】
本発明において用いる蓄積性蛍光体シートは、多孔性シートのプローブ分子の所定の結合固定位置のそれぞれに対応する位置に、互いに独立して設けられた複数の蓄積性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートである。すなわち、蓄積性蛍光体層は連続層として形成されるのではなく、支持体の上に、一般的に海島構造とよばれるような、微小の点状の蓄積性蛍光体層として、互いに分離独立した状態で存在する。
【0026】
図1と図2に、本発明で用いる蓄積性蛍光体シートの代表的構造の断面図を示す。図1と図2において、蓄積性蛍光体シート13は、支持体14と、互いに独立して支持体14の表面に形成された複数の点状の蓄積性蛍光体層15とから構成されている。
【0027】
本発明で用いる蓄積性蛍光体シートは、特に図3に示すように、支持体24の上の複数の点状の蓄積性蛍光体層15が放射線を透過しないような高密度(たとえば、0.6g/cm2以上)の隔壁16によって互いに隔離されて配置され、さらにカバーシート17が保護層として付設されていることが望ましい。
【0028】
なお、本発明で用いる蓄積性蛍光体シートにおける蓄積性蛍光体層の点在構造(海島構造)は、必ずしも蓄積性蛍光体シートの全体にわたって設けられる必要はなく、部分的にそのような海島構造の蓄積性蛍光体層が形成されているものであってもよい。
【0029】
蓄積性蛍光体としては、波長が400〜900nmの範囲の励起光の照射により、300〜500nmの波長範囲に輝尽発光を示す輝尽性蛍光体が好ましい。そのような輝尽性蛍光体の例は、特開平2−193100号公報及び特開平4−310900号公報に詳しく記載されている。好ましい輝尽性蛍光体としては、ユーロピウムあるいはセリウムによって付活されているアルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体(例、BaFBr:Eu、およびBaF(Br,I):Eu)、そしてセリウム付活希土類オキシハロゲン化物系輝尽性蛍光体を挙げることができる。
【0030】
これらのうちでも、基本組成式(I):
MIIFX:zLn ‥‥(I)
で代表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIIはBa、Sr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属を表し、LnはCe、Pr、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Nd、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表す。Xは、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表す。zは、0<z≦0.2の範囲内の数値を表す。
【0031】
上記基本組成式(I)中のMIIとしては、Baが半分以上を占めることが好ましい。Lnとしては、特にEu又はCeであることが好ましい。また、基本組成式(I)では表記上F:X=1:1のように見えるが、これはBaFX型の結晶構造を持つことを示すものであり、最終的な組成物の化学量論的組成を示すものではない。一般に、BaFX結晶においてX-イオンの空格子点であるF+(X-)中心が多く生成された状態が、600〜700nmの光に対する輝尽効率を高める上で好ましい。このとき、FはXよりもやや過剰にあることが多い。
【0032】
なお、基本組成式(I)では省略されているが、必要に応じて下記のような添加物を基本組成式(I)に加えてもよい。
bA, wNI, xNII, yNIII
ただし、AはAl2O3、SiO2及びZrO2などの金属酸化物を表す。MIIFX粒子同士の焼結を防止する上では、一次粒子の平均粒径が0.1μm以下の超微粒子でMIIFXとの反応性が低いものを用いることが好ましい。NIは、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属の化合物を表し、NIIは、Mg及び/又はBeからなるアルカリ土類金属の化合物を表し、NIIIは、Al、Ga、In、Tl、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属の化合物を表す。これらの金属化合物としては、特開昭59−75200号公報に記載のようなハロゲン化物を用いることが好ましいが、それらに限定されるものではない。
【0033】
また、b、w、x及びyはそれぞれ、MIIFXのモル数を1としたときの仕込み添加量であり、0≦b≦0.5、0≦w≦2、0≦x≦0.3、0≦y≦0.3の各範囲内の数値を表す。これらの数値は、焼成やその後の洗浄処理によって減量する添加物に関しては最終的な組成物に含まれる元素比を表しているわけではない。また、上記化合物には最終的な組成物において添加されたままの化合物として残留するものもあれば、MIIFXと反応する、あるいは取り込まれてしまうものもある。
【0034】
その他、上記基本組成式(I)には更に、必要に応じて、特開昭55−12145号公報に記載のZn及びCd化合物;特開昭55−160078号公報に記載の金属酸化物であるTiO2、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Y2O3、La2O3、In2O3、GeO2、SnO2、Nb2O5、Ta2O5、ThO2;特開昭56−116777号公報に記載のZr及びSc化合物;特開昭57−23673号公報に記載のB化合物;特開昭57−23675号公報に記載のAs及びSi化合物;特開昭59−27980号公報に記載のテトラフルオロホウ酸化合物;特開昭59−47289号公報に記載のヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸、及びヘキサフルオロジルコニウム酸の1価もしくは2価の塩からなるヘキサフルオロ化合物;特開昭59−56480号公報に記載のV、Cr、Mn、Fe、Co及びNiなどの遷移金属の化合物などを添加してもよい。さらに、本発明においては上述した添加物を含む蛍光体に限らず、基本的に希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体とみなされる組成を有するものであれば如何なるものであってもよい。
【0035】
上記基本組成式(I)で表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体は、通常は、アスペクト比が1.0乃至5.0の範囲にある。本発明の蓄積性蛍光体シートに用いる輝尽性蛍光体粒子は一般に、アスペクト比が1.0乃至2.0(好ましくは、1.0乃至1.5)の範囲にあり、粒子サイズのメジアン径(Dm)が1μm乃至10μm(好ましくは、2〜7μm)の範囲にあり、そして粒子サイズ分布の標準偏差をσとしたときのσ/Dmが50%以下(好ましくは、40%以下)のものである。また、粒子形状としては、直方体型、正六面体型、正八面体型、14面体型、これらの中間多面体型および不定型粉砕粒子などがあるが、それらのうちでは14面体型が好ましい。但し、上記アスペクト比、粒子サイズおよび粒子サイズ分布を満たす蓄積性蛍光体粒子であれば、必ずしも14面体型でなくとも用いることができる。
【0036】
本発明で用いる蓄積性蛍光体シートは、前述のように、点在する蓄積性蛍光体層のそれぞれが放射線エネルギー不透過性の材料(例、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮などの金属材料、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ケイ素、カーボン等のセラミック材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂などの高分子材料)からなる壁が設けられていることが好ましく、あるいは蓄積性蛍光体が放射線エネルギー不透過性の材料からなるシートにドット状に分離して埋設されているような構成であることが好ましい。
【0037】
また、本発明の蓄積性蛍光体シートと共に、多孔性シートのプローブ分子結合固定位置に対応する位置に透孔を有する薄いフィルムもしくはシートから構成されるスペーサを用いることも好ましい。
【0038】
本発明で用いる蓄積性蛍光体シートは、蓄積性蛍光体層が多孔性シートのプローブ分子結合固定位置に対応する位置に蓄積性蛍光体層が存在し、該多孔性シートのプローブ分子結合固定位置間の領域に対応する領域には蓄積性蛍光体層が存在しないように構成した海島構造に構成されていることが好ましい。このような海島構造の蓄積性蛍光体層は、例えば、支持体表面に、蓄積性蛍光体層材料塗布液をスクリーン印刷などによって海島状に印刷し、印刷された塗布液を乾燥する方法、表面に凹部を形成した支持体を用意し、その支持体表面に蓄積性蛍光体層材料塗布液を塗布した後、凹部にのみ塗布液が残るように、支持体表面を拭き取り、次いで、塗布液を乾燥させる方法、多数の透孔を有するシートの透孔に蓄積性蛍光体を埋め込み、これを支持体に貼りつける方法などを利用して製造することができる。
【0039】
蓄積性蛍光体シートの一方の側の表面には、励起光および/または輝尽発光光を反射する材料からなる光反射層を設けることもできる。なお、蓄積性蛍光体シートに支持体が設けられる場合には、光反射層は通常、支持体と蓄積性シートとの間に設けられる。光反射層の付設により、励起光率および発光光の取り出し効率を高めることができ、結果として更に高感度であって高画質とすることができる。
【0040】
蓄積性蛍光体シートは、必ずしも支持体や保護膜を備えている必要はないが、蓄積性蛍光体シートの搬送や取扱い上の便宜や特性変化の回避のために、すなわち耐水性、耐久性、耐候性、そして耐汚れ性を高めるために、支持体と保護膜とを備えていてもよい。さらに、支持体は透明であってもよく、その場合には輝尽発光光の取り出しを蓄積性蛍光体シートの両側から行う両面集光方式による読取方法に適している。
【0041】
支持体は通常、柔軟な樹脂材料からなる厚みが50μm乃至1mmのシートあるいはフィルムである。支持体は透明であってもよく、あるいは支持体に、励起光もしくは輝尽発光光を反射させるための光反射性材料(例、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、硫酸バリウム粒子)を充填してもよく、あるいは空隙を設けてもよい。または、支持体に励起光もしくは輝尽発光光を吸収させるため光吸収性材料(例、カーボンブラック)を充填してもよい。支持体の形成に用いることのできる樹脂材料の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂などの各種樹脂材料を挙げることができる。必要に応じて、支持体は金属シート、セラミックシート、ガラスシート、石英シートなどであってもよい。
【0042】
保護膜は、励起光の入射や輝尽発光光の出射に殆ど影響を与えないように、透明であることが望ましく、また外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響(例えば、水分の接触)から、蓄積性蛍光体シートを充分に保護することができるように、化学的に安定でかつ高い物理的強度を持つことが望ましい。保護膜としては、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂などのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成されたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護膜形成用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などによって蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。また、保護膜中には酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、アルミナ等の光散乱性微粒子、パーフルオロオレフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、およびポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が分散含有されていてもよい。保護膜の膜厚は一般に約0.1μm乃至20μmの範囲にある。
【0043】
保護膜の表面にはさらに、保護膜の耐汚染性を高めるためにフッ素樹脂塗布層を設けてもよい。フッ素樹脂塗布層は、フッ素樹脂を有機溶媒に溶解(または分散)させて調製したフッ素樹脂溶液を保護膜の表面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。フッ素樹脂は単独で使用してもよいが、通常はフッ素樹脂と膜形成性の高い樹脂との混合物として使用する。また、ポリシロキサン骨格を持つオリゴマーあるいはパーフルオロアルキル基を持つオリゴマーを併用することもできる。フッ素樹脂塗布層には、干渉むらを低減させて更に放射線画像の画質を向上させるために、微粒子フィラーを充填することもできる。フッ素樹脂塗布層の層厚は通常は0.5μm乃至20μmの範囲にある。フッ素樹脂塗布層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変防止剤などのような添加成分を用いることができる。特に架橋剤の添加は、フッ素樹脂塗布層の耐久性の向上に有利である。
【0044】
蓄積性蛍光体シートの構成としては多様な構成が知られており、例えば、接着層、着色層、帯電防止層、励起光反射層、輝尽発光光反射層などの補助層を設ける構成も知られている。本発明において用いる蓄積静蛍光体シートは、必要に応じて、それらの補助層を付設してもよい。
【0045】
蓄積性蛍光体シートは一般に、上述のように、その下側表面に支持体が設けられ、上側表面に保護膜が設けられた基本構成を有する。また、蓄積性蛍光体シートは通常、輝尽性蛍光体粒子と、これを分散状態で含有支持する結合剤とからなる。ただし、蓄積性蛍光体シートとしては、蒸着法や焼結法などによって形成される結合剤を含まないで蓄積性蛍光体の凝集体からなるものや、この蓄積性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質を浸透させたものも知られている。
【0046】
次に、多孔性シートに結合固定するプローブ分子として合成オリゴヌクレオチドを用い、試料物質してDNA断片を用いる検出方法を例にして、本発明の検出方法を説明する。
【0047】
蓄積性蛍光体シートを用いるオートラジオグラフィーは、たとえば、放射性標識を付した試料物質(ターゲット分子)がハイブリダイゼーションにより結合固定された多孔性シートと蓄積性蛍光体シートとを、図4に示すように、検出用シート(多孔性シート)10のプローブ分子付着領域12と蓄積性蛍光体シート13の点状蓄積性蛍光体層15とが対向するような配置にて、かつ互いに密着するように積層し、この積層状態で、例えば、0〜30℃にて一定時間(例、1時間〜120時間)保存することにより行なう。この保存処理により、蓄積性蛍光体シートに、多孔性シートに結合固定された放射性物質から発せられる放射線エネルギーがその位置情報と共に吸収記録(蓄積)される。このようなオートラジオグラフィー操作により多孔性シートからの放射線エネルギーを位置情報とともに吸収蓄積して内部に潜像が形成された蓄積性蛍光体シートは、次に放射線画像形成工程を経て、目的の画像の可視化(あるいはデジタル画像情報のデータ形成)ができる。
【0048】
図5は、上記のオートラジオグラフィー操作を行なった蓄積性蛍光体シートを用いた本発明の放射線画像形成方法について説明するための概略図である。
【0049】
まず、放射性標識ターゲット分子が固定された多孔性シートと蓄積性蛍光体シートとの積層体(図4参照)から蓄積性蛍光体シートを引き剥がし、これを図5の放射線画像読取装置に装填する。
【0050】
図5において、蓄積性蛍光体シート13は、二組のニップローラからなる移送手段41、42により矢印の方向に移送される。一方、レーザビーム等の励起光43は、蓄積性蛍光体シート13の保護層側表面(蓄積性蛍光体層側表面)より照射される。励起光43の照射を受けた蓄積性蛍光体シート13の蓄積性蛍光体層内の領域からは、蓄積されたエネルギーレベルに応じた(すなわち、潜像として記録された放射線のエネルギー分布情報を持った)輝尽発光光44が発せられる。輝尽発光光44は、直接あるいはミラー49で反射されて、上方に設けられた集光ガイド45により集光され、その集光ガイド45の基部に備えられた光電変換装置(フォトマルチプライヤ)46にて電気信号に変換され、増幅器47で増幅され信号処理装置48に送られる。
【0051】
信号処理装置48では、増幅器47から送られてきた電気信号について、目的とする放射線画像の種類や放射線像変換パネルの特性に基づいて予め決められている加算、減算などの適当な演算処理を行い、処理後の信号を画像信号として送り出す。
【0052】
送り出された画像信号は画像再生装置(図示なし)にて可視画像として再生され、これによりDNA多孔性シートに関する放射線の空間的エネルギー分布に対応した画像が再構成される。再生装置は、CRT等のディスプレイ手段であってもよいし、感光フィルムに光走査記録を行う記録装置であってもよいし、あるいはまた、そのために画像信号を一旦光ディスク、磁気ディスク等の画像ファイルに記憶させる装置に置き換えられてもよい。
【0053】
一方、蓄積性蛍光体シート13は、ニップローラ41、42により矢印の方向にさらに移動していき、読取工程に供されたシートの領域は、次いで、ナトリウムランプ、蛍光灯、赤外線ランプ等の消去光源(図示なし)を利用する消去工程に供される。これにより、読取工程の後なおパネルに残存している蓄積エネルギーが放出除去され、次回の放射線画像の記録(撮影)工程において、残存エネルギーによる潜像が悪影響を及ぼすことがないようにされる。この残存エネルギーの除去は、放射線画像の記録(撮影)工程の直前に行なってもよく、あるいは放射線画像の記録(撮影)工程の前後の両時点で実施してもよい。
【0054】
なお、蓄積性蛍光体シートとして、励起光照射側表面に、該励起光に対する反射率がその入射角増大に応じて増大し、一方では輝尽発光光に対する反射率がその入射角に依存することない多層膜フィルタが付設されているものを用いて、放射線のエネルギー分布情報が潜像として蓄積記録された蓄積性蛍光体シートをその平面方向に移送しながら、もしくは励起光照射装置を蛍光体シートの平面方向に移動させながら、蛍光体シートに対して、励起光を、LDアレイ、LEDアレイ、蛍光導光シート等を用いて移送方向と直交する方向に線状に照射し、蛍光体シートの励起光照射部分の潜像から放出される輝尽発光光を、多数の固体光電変換素子を線状に配置してなるラインセンサ等を用いて逐次一次元的に光電検出して、その放射線エネルギー分布情報を電気的画像信号として得る放射線画像情報読取方法を利用することもできる。
【0055】
【実施例】
[実施例1]
市販のナイロン6製の多孔性シートの所定位置に、常法に従って一本鎖核酸断片(プローブ分子)を点着により付着させた後、この多孔性シートを、該プローブ分子に相補性を示す一本鎖核酸ターゲット分子に放射性標識を付けた試料分子の水溶液に浸漬し、ハイブリダイゼーションを行なった。
次いで、多孔性シートを水溶液から取り出し、水洗し、乾燥させ、次に、支持体上に点状に形成された蓄積性蛍光体層とカバーシートを有する蓄積性蛍光体シート(図3参照)と該多孔性シートとを、多孔性シートのプローブ分子固定領域と蓄積性蛍光体層領域とが対向する位置関係になるように位置合せして積層し、室温でのオートラジオグラフィー操作を行なった(図4参照)。
オートラジオグラフィー操作後の蓄積性蛍光体シートについて、図5の放射線像再生装置を用いて放射線像再生処理を施したところ、多孔性シートの多孔性領域(プローブ分子に放射性標識試料分子がハイブリダイゼーションにより結合固定された領域)の放射線画像が、高感度かつ高精度にて得られた。
【0056】
[実施例2]
酢酸セルロース(酢化度:60%)を原料として多孔性フィルム(多孔性シート)を製造し、所定位置に、常法に従って一本鎖核酸断片(プローブ分子)を点着により付着させた後、この多孔性シートを、該プローブ分子に相補性を示す一本鎖核酸ターゲット分子に放射性標識を付けた試料分子の水溶液に浸漬し、ハイブリダイゼーションを行なった。
次いで、多孔性シートを水溶液から取り出し、水洗乾燥させ、次に、支持体上に点状に形成された蓄積性蛍光体層とカバーシートを有する蓄積性蛍光体シート(図3参照)と該多孔性シートとを、多孔性シートのプローブ分子付着領域と蓄積性蛍光体層領域とが対向する位置関係になるように位置合せして積層し、室温でのオートラジオグラフィー操作を行なった(図4参照)。オートラジオグラフィー操作後の蓄積性蛍光体シートについて、図5の放射線像再生装置を用いて放射線像再生処理を施したところ、多孔性シートの多孔性領域(プローブ分子に放射性標識試料分子がハイブリダイゼーションにより結合した領域)の放射線画像が、高感度かつ高精度にて得られた。
【0057】
【発明の効果】
本発明の多孔性シートと、蓄積性蛍光体層が該多孔性シートのプローブ分子の付着領域に対応する位置に点在するように構成した蓄積性蛍光体シートと組合せて用いることにより、分解能が更に高められた放射線画像を得ることができるため、生体物質の検出および解析の精度を顕著に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる蓄積性蛍光体シートの一例を示す概略斜視図である。
【図2】図1におけるI−I線に沿った拡大部分断面図である。
【図3】本発明で用いる蓄積性蛍光体シートの別の例の部分断面図である。
【図4】本発明の検出操作における多孔性シートと蓄積性蛍光体シートとの積層状態の例を示す断面図である。
【図5】オートラジオグラフィー操作を実施した後の蓄積性蛍光体シートから放射線像を再生するための装置の概念図である。
【符号の説明】
10 多孔性シート(検出用シート)
11 プローブ分子非存在領域
12 プローブ分子結合固定領域
13 蓄積性蛍光体シート
14 蓄積性蛍光体シートの支持体
15 点状蓄積性蛍光体層
16 蓄積性蛍光体シートの隔壁
41 ニップローラ
42 ニップローラ
43 励起光
44 輝尽発光光
45 集光ガイド
46 光電変換装置(フォトマルチプライヤ)
47 増幅器
48 信号処理装置
49 ミラー
Claims (3)
- 所定の位置に試料物質と生化学特異的反応に結合し得るプローブ分子を付着させた多孔性シート、そして該多孔性シートのプローブ分子付着位置のそれぞれに対応する位置に互いに独立して設けられた複数の蓄積性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートとを用意する工程;該多孔性シートと放射性標識を持つ試料物質とを、水性媒体の存在下にて接触させて、該試料物質を多孔性シートのプローブ分子に生化学特異的に結合させる工程;該多孔性シートと上記蓄積性蛍光体シートとを、多孔性シートのプローブ分子付着位置と蓄積性蛍光体シートの各蓄積性蛍光体層とが対向する位置関係となる配置にて重ね合せ、この重ね合せた状態にて放置することにより、多孔性シートの多孔性構造体領域に結合した試料物質の放射性標識より発せられる放射線エネルギーを蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放射線エネルギーを吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して、該蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層のそれぞれから輝尽発光光を発生させる工程;該輝尽発光光を集光し、この集光光を光電変換により電気信号に変換する工程;そして該電気信号を処理することによって、放射性標識を有する試料物質が結合固定された多孔性構造体領域の位置を検出する工程からなる、生化学的特異的結合反応を利用する試料物質の検出方法。
- それぞれの蓄積性蛍光体層が平均密度が0.6g/cm3以上の隔壁で互いに隔離されている蓄積性蛍光体シートを用いる請求項1に記載の検出方法。
- 試料物質と生化学特異的反応を介して結合し得るプローブ分子を付着してなる多孔性シート、そして該多孔性シートのプローブ分子の存在位置のそれぞれに対応する位置に互いに独立して設けられた複数の蓄積性蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートからなる検出キット。
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