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JP4250541B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法ならびに記録システム - Google Patents
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インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法ならびに記録システム Download PDF

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Description

本発明はインクジェット記録装置及び該装置を用いたインクジェット記録方法に関し、詳しくは、記録に使用するインク色数に応じて記録方法を異ならせたインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法ならびに記録システムに関する。
デジタルカメラの普及に伴い、撮像した映像を家庭で手軽に紙などの記録媒体に出力できるインクジェット記録装置に対しても、銀塩写真並の画質が求められている。そこで、従来は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色インクのほかに、淡シアン、淡マゼンタといった低濃度インクを加えた6色記録を行うことで、カラー写真調画像の記録結果における画質の向上を図っている。
また、デジタルカメラも一眼レフタイプのものが比較的低価格で提供されるようになった昨今、カラー写真調画像だけでなく、モノクロ写真調画像の記録もインクジェット記録装置で行われている。このモノクロ写真調画像の記録においては、一般にはブラックインクを主として用いられるが、ブラックインクのみモノクロ画像がわずかながら色味を帯びて視認されることから、モノクロ画像の基調となるブラックインクだけでなく、色調補正のためのシアン(もしくはマゼンタ)、イエローが用いられている。さらに、低、中間階調での粒状感を緩和するために、淡シアン、イエローを用いてグレーを表現することも行われている。つまり、モノクロ写真調の画像の記録においても、無彩色のブラックだけでなく、複数の有彩色を加えた多色記録を行うことで画質の向上を図っている。しかしながら、吐出されたインクによって形成されるドットの着弾位置ずれが起こると、求める色が形成されず、モノクロ画像の記録において基調となる無彩色以外の色が記録画像に現れた場合、その点が画像中で非常に目立ってしまう。したがって、モノクロ記録を行う場合は、有彩色のインクを極力使用しないことが望ましい。
また、シアン、マゼンタ、イエロー等の複数の有彩色インクのかわりに、濃度の異なる無彩色インク(グレーインクなど)を複数搭載して、この濃度の異なる複数の無彩色インクを用いてモノクロ画像の階調を表現するよう記録を行うことで、画質の向上を図っているものもある(特許文献1参照)。また、このようにブラックについて濃度の異なる複数のインクを搭載した製品も近年において市場に投入されている。
一方、基調となる色の最高記録濃度を出力できるインク(例えばモノクロ写真調の画像ではブラックインクが相当)のみを用いて、ハイライト部から最高記録濃度までの全階調を記録する場合には、特に中間階調において、ドットの着弾位置ずれが目立ってしまう。例えば、モノクロ画像の場合、白い記録媒体上の黒インクであるために、コントラストがカラーインクに比べて高く、着弾位置ずれによって局所的にドットが集中した箇所が黒スジなどになって目立ちやすい。
この着弾位置ずれは、主にインクジェット記録ヘッドの製造工程で発生するノズル形状のばらつきや記録動作時における装置の振動などのノイズ成分に起因して発生する。
特開2000-177150号公報
ところで、上述したように、単色インクのみを用いた場合に象徴されるように、使用するインク色数が少なくなるほど、中間階調においてドットの着弾位置ずれが目立ちやすくなる傾向にある。つまり、使用するインク色数が多いほど、記録媒体の所定領域に付与するインクの総量が多くなる傾向にあり、結果、記録媒体表面のインクの被覆率が高くなる。逆に、使用するインク色数が少なくなると、記録媒体の所定領域に付与するインクの総量も少なくなり、被覆率も低くなる傾向にある。被覆率が高い状態での着弾ずれはそれほど画像品位に影響しない。しかし、被覆率が低い状態で着弾ずれが起きると、画像品位に影響を与える。これは被覆率が低い状態では高い状態に比べて記録媒体そのものの色が多く見える確率が高くなるため、ドットの着弾ずれによって周期的に記録媒体そのものの色の見え方が変動するためである。さらに、モノクロ画像の場合、もともと黒色インクのみの記録でインク被覆率が低い上に、上述の記録媒体の色とインク色とのコントラストが強いために、よりドットの着弾ずれが目立つことになる。
なお、装置において実際に起こり得る着弾位置のズレについては、ノズル列固有の着弾ズレが要因として考えられる。この、ノズル列に固有の着弾位置がばらつく問題は、記録ヘッドの製造工程におけるばらつきに起因するものであり、記録ヘッド毎に着弾位置、吐出量などのヘッドの吐出特性によるものである。また、着弾位置のドットのずれについては、他に、インク滴吐出時に主となるインク滴以外にサブ的に吐出されてしまうサテライトの影響や、走査中のキャリッジの速度の変動などが想定される。
本発明は、上述した、ノズル列固有の特性によって生じる着弾位置のずれが要因となって、モノクロ記録モードのように使用するインクの色数が比較的少ないモードにおいて目立つ画質の劣化を問題点として捉えたものであり、このような使用するインク色数と画質劣化との関係に基づく問題について、記録に使用するインク色数が少なくても、ドットの着弾位置のずれが目立たずに高い画像品位の記録結果を出力するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向と異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が第1の数である第1記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数である第2記録モードとを実行可能であり、前記第2記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数、前記第1記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数よりも多ことを特徴とする。
また、前記第1記録モードおよび前記第2記録モード前記所定領域に対する前記記録ヘッドの複数回の走査によって前記所定領域に記録すべき画像を完成させるものであってもよい。
本発明の記録システムは、複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向と異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置と、当該インクジェット記録装置を制御するためのホスト装置とを含む記録システムであって、前記画像を記録するに使用可能なインク色数が第1の数である第1の記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数である第2記録モードと、を含む複数の異なる記録モードうち、使用する記録モードを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された記録モードを実行するための手段とを具え、前記第2記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数前記第1記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数よりも多いことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向とは異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録方法であって、前記画像記録する使用可能なインクの色数が第1の数である第1の記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数である第2記録モードと、を含む複数の異なる記録モードから、前記画像の記録に用いる記録モードを選択する選択工程と、前記選択工程において選択された記録モードに従って前記記録媒体上に画像を記録する記録工程とを有し、前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数、前記第1の記録モードよりも前記第2の記録モードの方が多いことを特徴とする。
本発明を用いることによって、記録に使用するインク色数が少ないため、記録媒体の所定領域におけるインク被覆率が比較的低い第記録モードにおいては、記録に使用するインク色数が多いため、インク被覆率が比較的高い第記録モードに比べて、所定領域の主走査回数を増やすことによって、記録に使用するインク色数が少なくても、ドットの着弾位置のずれが目立たずに高い画像品位の記録結果を出力することができる。
本発明の実施形態について、以下に図面を参照して説明する。
図1は本発明に適用可能なインクジェット記録装置の一例である。1は紙やプラスチックシート等のシート状の記録媒体(以下、「記録シート」ともいう)であって、カセット等に複数枚積層されたシート1が給紙ローラ(不図示)によって一枚ずつ供給される。3は第1搬送ローラであり、4は第2搬送ローラである。これらは一定間隔を隔てて配置され、夫々個々のステッピングモータ(図示せず)によって駆動して、記録シート1を矢印A方向に搬送する。
5a〜5dはインクを吐出するノズルを複数配列した記録ヘッドに連結したインクタンクである。6はインクタンク5および記録ヘッドを搭載したキャリッジであり、記録ヘッドは記録シート1に対峙する位置にノズル面がくるようにして、キャリッジ6に搭載されている。
キャリッジ6は、ベルト7及びプーリ8a,8bを介してキャリッジモータ10と連結している。従って、前記キャリッジモータ10の駆動により前記キャリッジ6がガイドシャフト9に沿って往復走査するように構成されている。
前記構成により、キャリッジ6がホームポジションから記録シートの一方端を経由して矢印B方向に移動(これを「主走査」と呼ぶ)する。このとき記録ヘッドは吐出信号に応じてインクを記録シート1に吐出する。キャリッジ6が記録シート1の他方端まで移動すると、必要に応じてキャリッジ6はホームポジションに戻ってインク回復装置2によりノズルの目づまりを解消すると共に、搬送ローラ対3,4が駆動して記録シート1を矢印A方向に1行分搬送(これを「副走査」と呼ぶ)する。これら記録走査と紙送りとを交互に繰り返すことによって記録シート1全体に所定の記録を行う機構となっている。
本実施形態では、インクタンク5として、黒(Bk)インクタンク5a、シアン(C)インクタンク5b、マゼンタ(M)インクタンク5c、イエロー(Y)インクタンク5dの4筐体が搭載されている。ここでシアンインクタンク5bはシアンインクよりも低濃度の淡シアン(lc)インクタンクとの2槽構造となっており、マゼンタインクタンク5cも同様にマゼンタインクよりも低濃度の淡マゼンタ(lm)インクタンクとの2槽構造となっている。なお、搭載するインク色はこれらに限らずいかなる構成であってもよい。また、本実施形態ではシアン、マゼンタに関し、淡インクと濃インクの2槽からなる1筐体としたが、本発明はこれに限らず、インク色ごとにインクタンクが別筐体となっていてもよい。
また、インクタンクの並びは、ホームポジション側から順に、5a、5b、5c、5dの順としているが、本発明はこれに限らず、他の並び順であってもよいのは言うまでもない。
次に本実施形態の記録ヘッドの構造について説明する。
図2は本実施形態の記録ヘッドの模式図であり、紙に正対する面すなわちノズル面を示している。記録ヘッドは、搬送される記録シートの記録面に対してノズル面が対向するよう記録装置に装着される。本実施形態における記録ヘッドは、ノズル面に設けられる複数のノズルが吐出するインク色別に1列に配列されており、また、複数のノズルの配列方向は記録ヘッドの走査方向に垂直となっている。これにより、1回の記録走査で効率よく広範囲に記録を行うことができる。そして、各ノズル列は記録ヘッドの走査方向に並べられている。図2に示されるように、記録ヘッドには、シアン吐出ノズル列11C、淡シアン吐出ノズル列11lc、マゼンタ吐出ノズル列11M、淡マゼンタ吐出ノズル列11lm、イエロー吐出ノズル列11Y、ブラック吐出ノズル列11Bkが図のように配置される。シアン吐出ノズル列11Cおよび淡シアン吐出ノズル列11lcはインクタンク5bと、マゼンタ吐出ノズル列11Mおよび淡マゼンタ吐出ノズル列11lmはMインクタンク5cと、イエロー吐出ノズル列11Yはインクタンク5dと、ブラック吐出ノズル列11Bkはインクタンク5aとそれぞれ連結している。
それぞれのノズル列には、1200dpiピッチの間隔で、512ノズルが配列されている。また、ノズルごとにヒータが設けられており、インク吐出時は、このヒータの発熱によって吐出口付近のインクに気泡を発生させ、この気泡の生成圧力によって所定量のインクを所定方向にインク滴として吐出する。このように、本実施形態ではバブルジェット方式のインク吐出方法を用いているが、本発明はこれに限らず、ピエゾ方式など他のインク吐出方法を用いてもよいのは言うまでもない。
各ノズルは、画像データに基づいて対応するヒータを別々に駆動することでインクを吐出する。各ノズルは約2ngの吐出量の小ドットを生成することが可能である。
次に、ホストコンピュータとインクジェット記録装置からなる記録システムの構成について説明する。
図3は本実施形態における記録システムを示すブロック図である。
システムはホストコンピュータ101とインクジェット記録装置201からなり、ホストコンピュータ101はCPU102、メモリ103、外部記憶104、入カ部105、インクジェット記録装置とのインタフェース部106とを備えている。一方、インクジェット記録装置201は、装置全体の制御を行うCPU202、制御プログラムが格納されたROM203、ワークメモリであるRAM204、記録ヘッドの駆動を制御するヘッド駆動部205を代表する各種駆動部材の駆動を制御する駆動部(不図示)、ホストコンピュータ101とのインタフェースを行うI/F部206、記録モードに応じて記録方法を決定する記録方法決定部207などを具えている。
ホストコンピュータ101のCPU102はメモリ103に格納されたプログラムを実行することで後述する色処理、量子化処理の手順などを実現する。このCPU内の色変換処理を行う部分を色処理部、色処理されたデータを量子化する部分を量子化処理部とする。また、各処理部に対応するプログラムは外部記憶104に記憶され、或いは外部装置から供給される。ホストコンピュータ101はインタフェース106を介してインクジェット記録装置201と接続されており、色処理等を施した記録データをインクジェット記録装置201に送信する。記録データを受信したインクジェット記録装置201側は、記録データにしたがって、記録方法決定部207によって記録方法を決定し、各ノズルに対応した吐出データを作成し、ヘッド駆動部205がこの吐出データに基づいて各ノズルを駆動させて記録を行う。
本実施形態のシステムは、記録結果に必要とする特徴ごとに複数の記録モードを有しており、少なくとも、通常のカラー写真調の画像を記録するカラー記録モードとモノクロ写真調の画像を記録するモノクロ記録モードとを具えている。そして、ユーザによって選択されたモードに従って、各モードに適した記録方法で記録が行われるものとする。
次にホストコンピュータにおける画像処理の流れを具体的に説明する。
図4は画像処理を説明するフローチャートで、入力されるRGB各色8ビット(256階調)画像データをC、M、Y、lc、lm、Bk各色1ビットデータとして出力する処理フローである。
RGB各色8ビットデータはまず色処理部における、3次元のルックアップテーブル(LUT)で記録装置の出力色に合わせたC、M、Y、lc、lm、Bk各色8ビットデータに変換される(ステップ401)。この処理は入力系のRGB系カラーから出力系のCMY系カラーに変換する処理である。具体的には、入力データはディスプレイなど発光体の加法混色の3原色(RGB)であるので、インクジェット記録装置で用いるCMYの色材にあわせたものに変換する処理である。
色処理に用いられる3次元LUTは離散的にデータを保持しており、保持しているデータ間は補間処理で求めるが、該補間処理は公知の技術であり、ここでの詳細な説明は省略する。
色処理が施されたC、M、Y、lc、lm、Bk各色8ビットデータは、1次元LUTによって出力ガンマ(γ)補正が施される(ステップ402)。単位面積当たりの記録ドット数と出力特性(反射濃度など)の関係は多くの場合に線形関係とはならないので、出力γ補正を施すことで各色8ビットの入力レベルと、その時の出力特性との線形関係とを保証する。
以上が色処理部の動作説明で、入力RGB各色8ビットのデータが出力機器の有する色材C、M、Y、lc、lm、Bk各色8ビットのデータに変換される。
本実施形態におけるインクジェット記録装置は2値記録装置であるので、上記各色8ビットのデータは量子化処理部で各色2値データに量子化処理される(ステップ403)。量子化方法は従来公知の誤差拡散法やディザ法が用いられる。
なお、色処理を行う3次元LUTは変換後のインク色の構成や記録結果に求める条件ごとに複数設けられており、記録モードなどに応じて使い分けられる。具体的には、本実施形態では少なくともカラー記録モード用とモノクロ記録モード用の2種類の3次元LUTが設けられており、LUTごとに処理パラメータが異なる。例えば、6色カラー記録モード用の3次元LUTはRGB8ビットデータをC、M、Y、lc、lm、Bkの8ビットデータに変換する。なお、カラー記録モードはこの6色に限らず、さらにレッドなどを具えた7色構成となっていてもよい。あるいは、C,M,Y,Bkの4色のみの構成であってもよい。加えてカラー記録モードは6色モードとこの4色モードなどさらにモードが細分化されていてもよいのは言うまでもない。モノクロ記録モード用の3次元LUTはRGB8ビットデータを、Bk、C,Yの8ビットデータに変換する。なお、本実施形態では、モノクロ記録モードでのインク色に、色調補正のためのシアン、イエローを加えているが、ブラックのみでもよい。
3次元LUT以降の1次元LUTは、同様にモードごとに複数設けられていてもよいし、各モード共通の構成となっていてもよい。
ユーザのモード選択から記録データ生成までの流れについて説明する。
図5は本実施形態におけるモード選択から記録データ生成までの流れを示すフローチャートである。
ユーザはホストコンピュータ上の操作画面もしくは操作ボタンなどによって記録モードを選択する(ステップ501)。例えば、カラー記録モードが選択された場合(ステップ502)、カラー記録モード用の3次元LUTによって色変換処理が行われる(図4のステップ401の処理に相当)(ステップ503)。一方、モノクロ記録モードが選択された場合(ステップ504)、モノクロ記録モード用の3次元LUTによって色変換処理が行われる(ステップ505)。ステップ503もしくはステップ505での色変換処理が終了すると、上述の出力γ補正や量子化補正などが行われて、記録データが生成される(ステップ506)。この生成された記録データが記録装置へ転送され、記録装置によって記録が行われる。
本発明は、記録モードに応じて記録方法を異ならせるものである。そこでこの記録データを受け取ったインクジェット記録装置側は、記録モードに応じて記録方法を異ならせるために、記録データに加工を施して各ノズルに対応した吐出データを作成する。
以下に、記録モードごとの記録方法について説明する。具体的には以下の実施例に基づいて説明する。なお、図5におけるインクジェット記録装置側の処理(ステップ507以下の処理)は実施例1中で説明する。
(実施例1)
記録に使用するインク数が少なくなるほど、記録媒体へ付与されるインク総量が少なくなり、記録媒体表面のインクの被覆率が低くなる。このため、使用するインク数が多いカラー記録モードと、使用するインク数が少ないモノクロ記録モードとを同じ記録方法で記録すると、モノクロ記録モードにおける記録結果の方がカラー記録モードの記録結果に比べてドットの着弾位置ずれが目立ちやすい。
そこで、本実施例におけるモノクロ記録モードでは、カラー記録モードよりも記録ヘッドが所定領域を走査する回数(以下「パス数」という)を多くして画像を完成させることによって、ドットの着弾位置ずれを目立ちにくくする。つまり、本実施例は、記録に使用されるインクの色数が、カラー記録モードに対して少ないモノクロ記録モードにおいて、画像完成のために所定領域へ走査する回数が多い方式として画像の記録を行うものである。本実施例は、ドットの着弾位置のずれが目立ちやすいモノクロ記録モードにおいて、画質の劣化を低減可能とするものである。
図6は各モードにおける黒の階調とインク使用率との関係を示した図である。同図(a)はカラー記録モードにおけるものであり、(b)はモノクロ記録モードにおけるものである。
具体的には、図6(a)では、カラー記録モードにおける黒の階調値に対応した各インク色の出力値を示したものである。ここでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)のほかに、より色材濃度の低い淡シアン(lc)および淡マゼンタ(lm)を用いている。図によれば、低濃度領域では、lc、lmおよびYの3色を用いて階調表現を行なっている。低濃度から高濃度へと徐々に濃度が上昇していく過程では、ドットが離散的に記録されがちであるので、より濃度の低いインクを用いて粒状感を低減する。淡色のインクで形成されるインクドットは、記録媒体上で目立ちにくいので、これを利用するのである。
また、図6(b)は、モノクロ記録モードにおける黒の階調値に対応した各インク色の出力値を示したものである。図6(b)によれば、濃度値の低いハイライト領域においても、また濃度の高い高濃度領域においても、安定してブラックインクが他のインク色よりも高い出力値を維持し、且つ単調に増加している。この図6(b)において、ブラック以外に適用されるインク色は、シアンおよびイエローの2色のみであり、これらの出力信号値は低レベルを保っている。本実施形態において、これら2色の有彩色は、黒画像の「発色ずれ」を調色するために加えられている。この図6(b)の例では、2種類の有彩色インク(ここでは、シアンおよびイエローインク)のうち1種類の有彩色インク(ここでは、イエローインク)については、ブラックインクと同様、低濃度領域から高濃度領域に至る全濃度領域において使用され、残りの有彩色インク(ここでは、シアンインク)についてはもう一方の有彩色インク(イエロー)よりも使用する量が抑えられている。
なお、図6(b)では、使用する有彩色をイエローとシアンの2色としたが、使用するブラックインクの成分によっては、調色のために用いる有彩色をイエローとマゼンタとしてもよい。
図6(a)、(b)の中間階調を比較すると、記録媒体に付与されるインク量がモノクロ記録モードの方が明らかに少ないのが理解されるであろう。また、モノクロ記録モードでは、低階調から中間階調においても、ブラックインクを積極的に用いており、付与インク総量におけるブラックインクの比率は非常に高いものとなっている。
詳しくは、黒インクはハイライト部分から最高濃度部分まで、輝度γ=1.8程度になるように使用している。無彩色インクとして使用される黒インクでも単位面積当たりのインクの使用量が増大すれば、記録媒体の種類によっては、多少の彩度を持つことになり、モノクロ写真としては相応しくない色調に仕上がることがある。そのため、本来の無彩色にするために調色成分として、本実施例ではシアン、イエローを用い、モノクロ画像の記録の際に、シアン、イエローが微量加わるように記録を行っている。本実施例ではシアン、イエローを用いているが、記録媒体によってはその限りではなく、マゼンタなど他の色を用いてよいのは言うまでもない。ここで重要なことは、これら有彩色インクはあくまで調色成分として用いるのみであり、階調変化を滑らかにするためにグレーやプロセスブラックを生成するためのものではないということである。これは有彩色のドットが着弾位置ずれによって、そのインク本来の色が紙面上に現れてしまい、モノクロ写真画像中で有彩色インクによるドットが目立って画像品位が劣化するのを防止するためである。
さらにモノクロ写真の色調と階調性を作成しやすくするためにハイライト部分から最高濃度部分までのインクの使用量を、それぞれのインクで、単調増加にするように設計している。こうすることで、インクジェット記録装置の量産ばらつきがあっても、ハイライト部分、中濃度部分、最高濃度部分の各色調を、そろえることができるのである。
ここで、このようなインク使用比率での各記録モードの記録方法における、パス数の変化について説明する。
一回の主走査で記録ヘッドのノズル全てを用いて記録を行い、このノズル列幅分だけ紙送りをするという1パス記録は、1回の記録幅が広いので、記録に要する時間は短くてすむが、ドットの着弾位置ずれがそのまま記録画像に反映されてしまう。例えば、着弾位置ずれによるスジムラなどが挙げられる。そこで、このような着弾誤差による画像品位の劣化を防止するために、上述の所定領域のパス数を増やして画像を完成させるマルチパス記録方法が取り入れられている。
図5に示すように、本実施例では、インクジェット記録装置の記録方法決定部207が、ホストコンピュータから送信された記録データに基づいて、記録方法を決定する。なお、カラー記録モードであるか、モノクロ記録モードであるか、といった記録装置による記録モードの選択は、ホストコンピュータから転送された記録データから判断してもよく、ホストコンピュータから記録モードとともにモードを示すコマンドを送信し、記録装置によってそのコマンドを解析した結果に従って記録モードを選択するようにしてもよい。このようにして記録を行う記録モードが決定され、続いて記録モードに従った処理が行なわれる。
本実施例において、カラー記録モードでは、4回の主走査とノズル列の1/4幅の紙送りで所定領域の画像が完成するように、ランダムに1/4に分割された記録データを用いた4パス記録方法を選択する(ステップ508)。この記録方法は、マルチパス記録と称されるものであり、記録ヘッドの走査による記録動作と、1回の記録ヘッドの走査によって記録される紙送り方向の記録幅よりも少ない幅の紙送り動作とを繰り返すことにより、記録媒体上の所定の領域に対する画像の記録を複数回の記録ヘッドの走査によって完成させる。
一方、モノクロ記録モードでは、カラー記録モードのパス数の倍に相当する8パス記録方法を選択する(ステップ510)。そしてそれぞれの記録方法に対応した吐出データを作成し(ステップ509および511)、この吐出データに基づいて記録を行う(ステップ512)。なお、本実施例では、吐出データの作成はインクジェット記録装置側としたが、本発明はこれに限らず、ホストコンピュータ側で作成してもよい。
モノクロ記録モードで記録パス数を多くすると、中間階調の部分にもっとも効果を発揮する。
例えば、図6(a)に示すように、カラー記録モードでは、中間階調部分はほとんどが淡シアンインクと淡マゼンタインクにて画像が記録される。したがって、図2で示すような吐出ノズル列11lcと吐出ノズル列11lmの2列分のインク滴の着弾ずれが主走査毎に1/4に間引かれた状態で記録される。これは、単に着弾ずれのみで比較すれば、1パス1吐出ノズル列記録の着弾ずれと比較すると、8倍に分散されていることになる。
一方、モノクロ記録モードの場合は、図6(b)に示すように、ほぼブラックインク単独にて画像が記録される。したがって、仮にカラーモードと同じ4パスで記録するとした場合は、図2で示すような吐出ノズル列11Bkの1列分のインク滴の着弾ずれが主走査毎に1/4に間引かれた状態で記録される。これは、1パス1吐出ノズル列記録の着弾位置ずれと比較すると、該着弾位置ずれが4倍に分散されているにすぎない。ここにさらにブラックの持つコントラストの要素が加味されるので、カラー記録モードで4パス記録を行った記録結果に比べて、モノクロ記録モードで4パス記録を行った記録結果は画像品位が低下している。
しかしながら、本実施例で示すように、モノクロ記録モードの記録を8パスで行うことにより、ドットの着弾位置ずれは、1パス1吐出ノズル列記録の着弾位置ずれに比べて8倍に分散されることになり、カラー記録モードと同程度の高い画像品位が確保される。
また、8パスでなくさらなる多パスで記録すればなおよい画質になることはいうまでもない。さらに、カラー記録モードでも6パスを必要とする装置においては、モノクロ記録モードは12パス以上が望ましい。
なお、モノクロ記録モードで記録する場合、記録媒体によっては有彩色による調色を必要とせず、ブラックインクのみでよい場合もある。この場合、インクの使用方法は、図6(b)のブラックインクの使用方法と同様に、階調性を作成しやすくするためにハイライト部分から最高濃度部分までのインクの使用量を単調増加にする。
この場合も、カラー記録モードの4パス記録に対し、モノクロ記録モードでは8パス記録を行えば、中間階調の記録においても、着弾ずれによる画質劣化は起こらない。
さらに、モノクロ記録モードにとどまらず、商業的にはカラー単色記録が求められる場合もある。このような場合にも、パス数をカラー記録モードに比べて多くして、求められる記録色相に相当する色相のインクのみを用いて記録すればよい。
(実施例2)
実施例1では、モノクロ記録モードとカラー記録モードとの記録方法について説明したが、本発明の特徴である、記録に使用するインク色数が少ない記録モードにおいては、記録に使用するインク色数が多い記録モードに比べて、パス数を多くした記録を行うという手段は、C,M,Y,Bkの4色のみを使用するカラー記録モード(以下、「4色記録モード」と言う)と上述の6色もしくは7色を使用するカラー記録モード(以下、「6色記録モード」という)との関係においても有効である。
すなわち、4色記録モードでは、6色記録モードに比べて、同一階調における記録媒体に付与するインク総量が少ない傾向にあるため、結果としてインク被覆率も低い。したがって、4色記録モードにおいては、6色記録モード時よりもパス数を多くして記録を行うことによって、ドットの着弾位置ずれが目立ちにくい、高品位な記録結果を提供することができる。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置を示す斜視図である。 記録ヘッドのノズル列を示す模式図である。 実施形態におけるインクジェット記録システムを示すブロック図である。 色変換処理、量子化処理の流れを示すフローチャートである。 記録モードごとの記録までの流れを示すフローチャートである。 階調値とインク使用比率との関係を示すグラフ図であり、(a)はカラー記録モードでの関係を示し、(b)はモノクロ記録モードでの関係を示す。
符号の説明
1 記録媒体(記録シート)
2 ヘッド回復位置
3 第1搬送ローラ
4 第2搬送ローラ
5 インクタンク
6 キャリッジ
7 ベルト
8 プーリ
9 ガイドシャフト
10 キャリッジモータ
101 ホストコンピュータ
102 CPU
103 メモリ
104 外部記憶装置
105 入力部
106 インタフェース部
201 インクジェット記録装置
202 CPU
203 ROM
204 RAM
205 ヘッド駆動部
206 インタフェース部
207 記録方法決定部

Claims (9)

  1. 複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向と異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が第1の数である第1記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数である第2記録モードとを実行可能であり
    前記第2記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数、前記第1記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数よりも多ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第1記録モードおよび前記第2記録モード前記所定領域に対する前記記録ヘッドの複数回の走査によって前記所定領域に記録すべき画像を完成させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1記録モードは、複数の有彩色のインクが使用可能であり、
    前記第2記録モードは、前記第1記録モードよりも少ない色数の有彩色のインクと無彩色のインクが使用可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第2記録モードにおける画像の記録では、前記無彩色インクの量前記有彩色のインクの量に比べて多く使用されることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記複数色のインクに対応した複数のノズル列を有し、
    前記複数のノズル列は、前記所定方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向と異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置と、当該インクジェット記録装置を制御するためのホスト装置とを含む記録システムであって、
    前記画像を記録するに使用可能なインク色数が第1の数である第1の記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数である第2記録モードと、を含む複数の異なる記録モードうち、使用する記録モードを選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された記録モードを実行するための手段とを具え、
    前記第2記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数前記第1記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数よりも多いことを特徴とする記録システム。
  7. 複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向とは異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記画像記録する使用可能なインクの色数が第1の数である第1の記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数である第2記録モードと、を含む複数の異なる記録モードから、前記画像の記録に用いる記録モードを選択する選択工程と、
    前記選択工程において選択された記録モードに従って前記記録媒体上に画像を記録する記録工程とを有し、
    前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数、前記第1の記録モードよりも前記第2の記録モードの方が多いことを特徴とするインクジェット記録方法。
  8. 複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向とは異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が第1の数であるカラー記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数であるモノクロ記録モードとを実行可能であり、
    前記モノクロ記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数は、前記カラー記録モードにおける前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数よりも多いことを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 複数色のインクを吐出するための記録ヘッドを記録媒体に対して所定方向に走査させながら前記記録ヘッドから前記記録媒体へインクを吐出する動作と、前記記録ヘッドの走査と走査の間に、前記所定方向とは異なる方向に前記記録媒体を搬送させる動作とを行うことにより、前記記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が第1の数であるカラー記録モードと、前記画像を記録するのに使用可能なインクの色数が前記第1の数よりも少ない第2の数であるモノクロ記録モードと、を含む複数の異なる記録モードから、前記画像の記録に用いる記録モードを選択する選択工程と、
    前記選択工程において選択された記録モードに従って、前記記録媒体上に画像を記録する記録工程とを有し、
    前記記録媒体の所定領域に対する前記記録ヘッドの走査の回数は、前記カラー記録モードよりも前記モノクロ記録モードの方が多いことを特徴とするインクジェット記録方法。
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