JP4256969B2 - 身障者トイレ用制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車椅子に乗ったままの状態で入退室が可能な身障者トイレに関し、さらに詳しく言えば、身障者に付き添った介護者の一時的な途中入退室を可能とした身障者トイレ用制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1994年9月に「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建物の建築の推進に関する法律」、いわゆるハートビル法が施行されて以来、数多くの建物物で身障者にとって好ましい設計が採用されつつあり、その一環として身障者トイレが数多く設置されるようになった。
【0003】
身障者トイレは、一般の公衆トイレとは異なり、身障者が車椅子に乗った状態で入退室することができるように隔離された部屋となっており、その入退室口には、自動ドアとそのドア開閉ボタンとが設けられている。
【0004】
ここで、身障者が身障者トイレに入室し退室するまでの一連の動作を図5により説明する。まず、身障者が入室するにあたって、外部操作パネル2に設けられいる外部開ボタン21を押すと、そのドア開信号が制御部5に送られ、自動ドア1が開かれるとともに、照明機器61や換気扇62などの室内機器6がオンにされる。
【0005】
そして、身障者が入室した後、内部操作パネル3の内部閉ボタン32を押すことにより、自動ドア1が閉じられるとともに、外部操作パネル2の表示部23に例えば「使用中」の表示がなされ、また、内部操作パネル3の表示部33に「施錠中」の表示がなされる。
【0006】
このように、内部閉ボタン32により自動ドア1が閉じられると、制御部5はそれ以後の外部開ボタン21からのドア開信号を無効とする。すなわち、外部から自動ドア1は開けられない状態になる。
【0007】
トイレの使用後に退室するには、内部操作パネル3の内部開ボタン31を押して自動ドア1を開ける。この内部開ボタン31の操作により、制御部5はそれ以後において、外部開・閉ボタン21,22の操作信号を有効として扱う。
【0008】
したがって、退室後に外部操作パネル2の外部閉ボタン22を押すことにより、自動ドア1が閉じられるとともに、所定時間後に室内機器6の電源がオフとされる。また、表示部23,33の表示も消されるか、もしくは「空室」を意味する表示がなされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、身障者が介護者を伴なって入室し、介護者が身障者の用便の準備を済ませた後、一時的に退室しようとする場合、上記の従来例では次のような課題があった。
【0010】
すなわち、介護者が途中退室して外部閉ボタン22により自動ドア1を閉じると、制御装置5はトイレ内に身障者がいるにもかかわらず、身障者が退室したものと見なし、室内機器6の電源をオフにしてしまうため、トイレ内が暗闇となってしまう。
【0011】
そればかりでなく、外部閉ボタン22により自動ドア1が閉じられた場合、制御装置5は内部開・閉ボタン31,32の操作信号を無効として処理するため、中にいる身障者が介護者の助けを借りることなく自分自身で退室しようとしてもドアを開けることができない。
【0012】
また、希なケースとして、介護者が内部開ボタン31により自動ドア1を開けて退室し、自動ドア1を閉めようとする際、何らかの拍子により外部閉ボタン22ではなく、内部閉ボタン32を押して素早く退室して自動ドア1を閉じたとすると、制御部5はそれ以後の外部開ボタン21からのドア開信号を無効とするため、介護者が再度トイレ内に入れなくなり、身障者がトイレ内に閉じ込められてしまうことになる。
【0013】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的は、身障者に付き添ってトイレ内に入った介護者が身障者に支障を与えることなく、その途中での入退室を可能とする特殊操作モードを備えた身障者トイレ用制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、身障者トイレの室内側および室外側の各ドア開閉スイッチの操作信号に基づいて、上記身障者トイレに設けられている自動ドア、換気扇・照明機器などの室内機器および在室・空室などを表示する表示部を制御する制御手段を備え、基本的動作として、上記室内側ドア開閉スイッチのドア閉信号により上記自動ドアが閉じられた場合、上記室外側ドア開閉スイッチの操作信号を無効として、室外側から上記自動ドアが開けられない状態に設定する身障者トイレ用制御装置で、上記室内側ドア開閉スイッチとは別に、上記身障者トイレの室内側に設けられる介護者専用ドア開スイッチを有し、上記介護者専用ドア開スイッチが操作された場合、上記制御手段は、上記自動ドアを「開」にするとともに、その後の上記室外側ドア開閉スイッチによる操作信号を有効として扱い、介護者の途中入退室を可能にする身障者トイレ用制御装置において、上記身障者トイレが男子トイレ側と女子トイレ側とに通じる2つの自動ドアを有し、上記身障者トイレ内には上記各自動ドアごとに上記室内側ドア開閉スイッチが設けられ、上記男子トイレ内と上記女子トイレ内とにそれぞれ上記室外側ドア開閉スイッチが設けられているとともに、上記各自動ドアごとに上記介護者専用ドア開スイッチが設けられ、上記制御手段は、上記男子トイレ内もしくは上記女子トイレ内の上記室外側ドア開閉スイッチよりいずれか一方の上記自動ドアに対して「開」信号が出力された場合、その一方の自動ドアの上記室内・室外側ドア開閉スイッチおよび上記介護者専用ドア開スイッチの操作信号に基づいて所定の制御を行ない、いずれか他方の上記自動ドアの上記室内・室外側ドア開閉スイッチおよび上記介護者専用ドア開スイッチの操作信号を無効にすることを特徴としている。
【0015】
本発明は、介護者専用ドア開スイッチの操作により介護者の途中入退室を可能とした場合、室内機器を継続的に動作させることを特徴としており、これによれば、介護者が退室したとしてもトイレ内が換気されるとともに、暗闇となることもない。
【0016】
また、本発明の特徴の一つとして、介護者専用ドア開スイッチの操作により介護者の途中入退室を可能とした場合、表示部に特定の介護モード表示を行なうことを挙げることができ、これによれば、外部の第三者に対しても介護モード中であることを知らせることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明するが、まず、本発明の基本的な構成を図1の参考実施例により説明する。図1は本発明の参考実施例に係る身障者トイレ用制御装置の構成を概略的に示した斜視図であり、先に説明した図5の従来例と同一の構成要素にはそれと同じ参照符号が付されている。
【0018】
すなわち、この身障者トイレHTの入退出口には自動ドア1が設けられているとともに、この身障者トイレHT内には室内機器6として例えば照明機器61および換気扇62が設けられている。
【0019】
身障者トイレHTの室外の自動ドア1の近傍には、外部開ボタン21、外部閉ボタン22および表示部23を有する外部操作パネル2が設けられており、その各々はCPU(Central Processing Unit)などからなる制御部5に接続されている。
【0020】
外部開ボタン21は、身障者トイレHTに入る際に自動ドア1を開とするためのスイッチであり、外部閉ボタン22は、身障者トイレHTから退室する際に自動ドア1を閉じるためのスイッチである。
【0021】
また、身障者トイレHTの室内側の自動ドア1の近傍には、内部開ボタン31、内部閉ボタン32および表示部33を有する内部操作パネル3が設けられており、その各々も制御部5に接続されている。
【0022】
内部閉ボタン32は、身障者トイレHTに入った後に自動ドア1を閉じるとするためのスイッチであり、内部開ボタン31は、身障者トイレHTから退室する際に自動ドア1を開けるためのスイッチである。
【0023】
制御部5は、外部操作パネル2および内部操作パネル3の各開閉ボタン21,22:31,32からの操作信号を受けて自動ドア1および室内機器6を所定に制御するが、内部操作パネル3には介護者が途中入退室する際に操作される介護者専用開ボタン7が設けられている。
【0024】
次に、この参考実施例の制御動作について、図2に示すフローチャートにしたがって説明する。まず、ステップST80では自動ドア1が閉で、室内機器6がオフの初期状態であり、ステップST81で外部開ボタン21が押されたかの判断待ちとなる。
【0025】
ここで、外部開ボタン21が押されると、ステップST82が実行され、自動ドア1が開かれるとともに、室内機器6がONとされる。次に、ステップST83で内部閉ボタン32が押されたかの判断待ちとなる。
【0026】
このステップST83でYESの場合、すなわち内部閉ボタン32が押されると、次段のステップST84で自動ドア1が閉じられるとともに、外部開ボタン21が無効とされる。また、この参考実施例では制御部5に長時間タイマが設けられており、ステップST84で長時間タイマがスタートする。
【0027】
この長時間タイマのセット時間が例えば20分間であるとすると、ステップST85で20分経過(タイムアップ)したかが判断される。そして、この長時間タイマのカウント中に、ステップST86で介護者専用開ボタン7が押されたか、また、ステップST87では内部開ボタン32が押されたかが判断される。
【0028】
介護者専用開ボタン7もしくは内部開ボタン32が押されることなく、長時間タイマがタイムアップした場合には、ステップST85からステップST851に移行し、内外の各表示器23,33が点滅状態にされるとともに、外部開ボタン21が有効とされる。すなわち、異常が発生したものと見なし外部から自動ドア1を開けることができる状態となる。
【0029】
長時間タイマのカウント中に、ステップST86でNO、ステップST87でYES、すなわち内部開ボタン32が押されたとすると、ステップST88において、自動ドア1が開けられるとともに、外部閉ボタン22の操作が有効とされる。なお、長時間タイマはリセットされる。
【0030】
そして、次段のステップST89で再度介護者専用開ボタン7が押されたかが判断され、押されていない場合にはステップST90で外部閉ボタン22が押されたかの判断待ち状態となり、外部閉ボタン22が押されたら、ステップST80に戻り、自動ドア1が閉じられるとともに、室内機器6がオフとされる。
【0031】
以上が通常の操作モードであるが、上記ステップST86で介護者専用開ボタン7が押されたと判断されると、ステップST861〜ST866の特殊操作モードが実行される。なお、この特殊操作モード時において、室内機器6はオン状態に保たれる。
【0032】
すなわち、介護者専用開ボタン7が押されると、長時間タイマがリセットされ、ステップST861で自動ドア1が開けられるとともに、外部開ボタン21および外部閉ボタン22の操作が有効とされる。次に、ステップST862で内外の各表示器23,33に例えば「介護中」なる文字が点滅表示される。
【0033】
しかる後、ステップST863で外部閉ボタン22が押されたかの判断待ちとなり、外部閉ボタン22が押されたことをもって、ステップST864で自動ドア1が閉じられる。そして、ステップST865で外部開ボタン21が押されたかの判断待ちとなり、外部開ボタン21が押されると、ステップST866で自動ドア1が開かれ、その後に通常操作モードのステップST83に戻る。
【0034】
なお、ステップST87で内部開ボタン32が押され、続いてステップST89でさらに介護者専用開ボタン7が押された場合には、ステップST862にジャンプし、それ以後は上記の特殊操作モードが実行される。
【0035】
本発明において、上記の制御装置は、図3の実施例に示されているように、男子トイレMTと女子トイレLTとの間に設けられ、そのいずれからでも入退室可能ないゆわる中性の身障者トイレHTに適用される。
【0036】
すなわち、この身障者トイレHTは、男子トイレMT側から入退室する自動ドア1Mと、女子トイレLT側から入退室する自動ドア1Lとを備えている。男子トイレMT側および女子トイレLT側には、それぞれ外部操作パネル2M,2Lが設けられている。
【0037】
また、身障者トイレHT内において、その自動ドア1M側には男子用の内部操作パネル3Mが設けられ、自動ドア1L側には女子用の内部操作パネル3Lが設けられており、外部操作パネル2M,2Lおよび内部操作パネル3M,3Lの各々は制御部5に接続されている。
【0038】
なお、外部操作パネル2M,2Lおよび内部操作パネル3M,3Lはともに、上記参考実施例で説明した外部操作パネル2および内部操作パネル3と同じ構成であり、説明の便宜上、その各押しボタンには男子トイレMT側には参照符号の末尾にMを付し、女子トイレLT側には参照符号の末尾にLを付している。
【0039】
本発明においても、制御部5は、男子トイレMT側からの入退室および女子トイレLT側からの入退室を、基本的には先に説明した図2のフローチャートにしたがってそれぞれ制御するが、この場合には、その双方からの使用がかち合わないように、図4に示されている制御手順が採用されている。
【0040】
すなわち、トイレMT,LT側の各制御フローにおいて、初期状態であるステップST80と、外部開ボタン21M,21Lが押されたかの判断待ち状態のステップST81との間に、身障者トイレHTが相手側で使用されているかを監視する監視ステップST91が設けられている。
【0041】
例えば、男子トイレMT側の外部開ボタン21Mが押されたとすると、そのドア開信号が制御部5に送られる。これにより、女子トイレLT側ではステップST91で男子側使用中と判断し、ステップST92で女子トイレLT側のすべてのボタン操作を無効(ただし、マスタキースイッチは除く)としたうえで、ステップST93で男子側の使用が終了したかの判断待ち状態となる。
【0042】
男子側でトイレの使用が終了し、外部閉ボタン22Mが押されると、そのドア閉信号が制御部5に送られる。これにより、女子トイレLT側ではステップST93において男子側の使用終了と判断し、ステップST94で女子トイレLT側のすべてのボタン操作を有効としたうえで、初期状態のステップST80に戻る。
【0043】
これに対して、監視ステップST91で相手方が使用していないと判断した場合には、図2のフローチャートにしたがってステップST81以下の通常操作モードもしくは特殊操作モードによる処理を行なう。
【0044】
なお、相手方の使用中で、長時間タイマがタイムアップした場合には、男子側および女子側の各表示部を点滅させて、異常表示することが安全上好ましい。また、上記実施例の身障者トイレHTにさらに外部から直接入退室する出入り口を設けるような場合にも、本発明を適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、身障者トイレ内に介護者専用開ボタンを設けたことにより、換気扇や照明機器の電源をオフとすることなく、介護者の途中入退室が可能となり、また、身障者がトイレ内に閉じ込められるおそれもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考実施例に係る身障者トイレの各機器の配置を模式的に示した斜視図。
【図2】上記参考実施例の身障者トイレの制御動作を説明するためのフローチャート。
【図3】本発明の実施例に係る身障者トイレの各機器の配置を模式的に示した斜視図。
【図4】上記実施例の制御動作を説明するためのフローチャート。
【図5】従来の身障者トイレの各機器の配置を模式的に示した斜視図。
【符号の説明】
1 自動ドア
2 外部操作パネル
21 外部開ボタン
22 外部閉ボタン
23 表示部
3 内部操作パネル
31 内部開ボタン
32 内部閉ボタン
33 表示部
5 制御部
6 室内機器
7 介護者専用開ボタン
HT 身障者トイレ
Claims (3)
- 身障者トイレの室内側および室外側の各ドア開閉スイッチの操作信号に基づいて、上記身障者トイレに設けられている自動ドア、換気扇・照明機器などの室内機器および在室・空室などを表示する表示部を制御する制御手段を備え、基本的動作として、上記室内側ドア開閉スイッチのドア閉信号により上記自動ドアが閉じられた場合、上記室外側ドア開閉スイッチの操作信号を無効として、室外側から上記自動ドアが開けられない状態に設定する身障者トイレ用制御装置で、上記室内側ドア開閉スイッチとは別に、上記身障者トイレの室内側に設けられる介護者専用ドア開スイッチを有し、上記介護者専用ドア開スイッチが操作された場合、上記制御手段は、上記自動ドアを「開」にするとともに、その後の上記室外側ドア開閉スイッチによる操作信号を有効として扱い、介護者の途中入退室を可能にする身障者トイレ用制御装置において、
上記身障者トイレが男子トイレ側と女子トイレ側とに通じる2つの自動ドアを有し、上記身障者トイレ内には上記各自動ドアごとに上記室内側ドア開閉スイッチが設けられ、上記男子トイレ内と上記女子トイレ内とにそれぞれ上記室外側ドア開閉スイッチが設けられているとともに、上記各自動ドアごとに上記介護者専用ドア開スイッチが設けられ、
上記制御手段は、上記男子トイレ内もしくは上記女子トイレ内の上記室外側ドア開閉スイッチよりいずれか一方の上記自動ドアに対して「開」信号が出力された場合、その一方の自動ドアの上記室内・室外側ドア開閉スイッチおよび上記介護者専用ドア開スイッチの操作信号に基づいて所定の制御を行ない、いずれか他方の上記自動ドアの上記室内・室外側ドア開閉スイッチおよび上記介護者専用ドア開スイッチの操作信号を無効にすることを特徴とする身障者トイレ用制御装置。 - 上記制御手段は、上記介護者専用ドア開スイッチの操作により介護者の途中入退室を可能とした場合、上記室内機器を継続的に動作させることを特徴とする請求項1に記載の身障者トイレ用制御装置。
- 上記制御手段は、上記介護者専用ドア開スイッチの操作により介護者の途中入退室を可能とした場合、上記表示部に特定の介護モード表示を行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の身障者トイレ用制御装置。
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