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JP4257120B2 - 熱可塑性樹脂ジャケットベルト - Google Patents
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JP4257120B2 - 熱可塑性樹脂ジャケットベルト - Google Patents

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Description

本発明は、動力伝達ベルト、特に超高分子量ポリエチレン熱可塑性樹脂層を含むジャケットを備えるベルトに関する。
歯付き動力伝達ベルトは、ゴム、熱可塑性樹脂、またはウレタンのように高分子材料から形成されるベルト本体を有し、そのベルトの少なくとも片側または両側において形成される複数の歯またはコグを備える。抗張部材は、引張り荷重受け部材として、通常ベルト本体に埋設される。
剪断強さと耐摩耗性を高めるため、または噛み合わせる歯付きプーリとの摩擦係数を変えるために、ベルト歯は材料によって強化されることが好ましい。この材料は、一般的には、帆布、伸縮性のあるナイロンをけん縮したもの、またはからみ織その他の種類の織り方をした布であって、1×1のリブニットのようなメリヤス生地の布であることが多い。ベルトにおいて、このような布は、ベルト歯のある外側の表面に配置され、このような布は1層構造を有する布、織物により形成される多層、布により形成される接合層であっても良い。
ベルト使用中、布の補強材は摩耗し、チリや細かい破片を出す。このチリや破片は、近傍にある部品の操作に対して害を及ぼし、装置のある種の操作に対してはずっと妨害し続けるかもしれない。例えば、いくつか名前をあげると、プリンタ、コピー機、およびカメラである。また、従来のベルトから生じるチリや細かい破片は、ベルト材料によっては、電気的伝導性がある場合がある。ベルトが適用されるものによっては、電気装置の部品に電気的伝導性がある物質が覆うことを望ましくない。
外側に不浸透性の熱可塑性フィルムが積層された布ジャケットを有するベルトが知られている。このフィルムは、布の外側の補強層として、製作過程においてベルト本体材料を保護するために使用される。外側のフィルム層は、耐摩耗性が乏しい。一度用いると、このフィルムは、擦り切れ、その下の布層が露出する。
特に、関連した従来技術は、米国特許第3,964,328号(レッドモンド(Redmond))に記載される。ここでは、布が熱可塑性樹脂層を有する伸縮性のあるナイロンから形成されることが開示され、熱可塑性樹脂層は、例えば、それの外側の表面に接合されたポリエチレンである。布は、耐摩耗性布や摩擦性改質補強材としてベルト歯のある外側の表面に配置される。熱可塑性樹脂の表面は、低い摩耗抵抗を有し、ベルト使用中に摩滅する。
必要なものは、UHMWPEの熱可塑性樹脂フィルムを含有するフィルムジャケットを有するベルトである。必要なものは、プーリとの係合面上にUHMWPEの熱可塑性樹脂フィルムを含有するフィルムジャケットを有するベルトである。必要性なものは、UHMWPEの熱可塑性樹脂フィルムを含有するフィルムジャケットを有し、かつ高い耐摩耗性を持つベルトである。本発明は、これらの必要なものに合致する。
本発明は、超高分子量ポリエチレン熱可塑性樹脂フィルムを備えるフィルムジャケットを有するベルトを提供することが主要な手段である。
本発明の他の手段は、プーリとの係合面に超高分子量ポリエチレン熱可塑性樹脂フィルムを備えるフィルムジャケットを有するベルトを提供することである。
本発明の他の手段は、高い耐摩耗性を有する超高分子量ポリエチレン熱可塑性樹脂フィルムジャケットを備えるベルトを提供することである。
これらや他の手段および発明の優れている点は、図面や以下詳細に述べられた明細書を熟読することによって理解できるだろう。
本発明は、ベルトに関するものであり、ベルトは、ベルト本体、抗張部材、および外表面を有する。外表面は、ベルト歯を有する。超高分子量ポリエチレンフィルム熱可塑性樹脂フィルム(UHMWPE)は、荷重を受ける外表面に接合される。その外表面は、好ましい実施形態においては歯を有する。外表面に接合される熱可塑性樹脂フィルムは、低い軟化点を有し、したがって、ゴムベルト本体の材料加硫前に、モールドの形状に応じて成形される。UHMWPEフィルムは、3−6百万の範囲内の分子量を有するが、その範囲は、250,000まで引き下げられても良い。フィルムベルトは、布ジャケットベルトに比べ、1ベルトあたりのコストを減少させるにもかかわらず、耐摩耗性に優れる。フィルムジャケットベルトは、ベルト使用中のくずや破片の発生を顕著に減少させる。
図1は、熱可塑性樹脂ジャケット動力伝達ベルトの斜視図である。ベルトは、上ゴム12を有するベルト本体を備える。上ゴム12は、ゴム原料、または以下述べる他のエラストマー材料で構成される。好ましい実施形態においては、ベルトエラストマーは、EPDMを含有する。コグまたは歯15は、ベルト10の長手方向の軸Lを横切って設けられる。歯底部17は、1組の隣接するコグ15の間にそれぞれ配置される。コグ15は、エラストマーまたは熱可塑性樹脂の材料を含有し、その材料はベルト本体10のエラストマー材料と相溶性があり、またはベルト本体10のエラストマー材料と同一である。
抗張部材20は、ベルトの長手方向に延び、上ゴム12の中に入れられる。抗張部材は、ベルト使用中にベルトにかかる引張荷重に抵抗する。エラストマー層21は、抗張部材と熱可塑性樹脂ジャケットの間に広がる。層21は、ベルト使用中抗張部材がジャケット30に擦り当たるのを防ぎ、それによって、ベルト寿命を顕著に延ばす。
熱可塑性樹脂ジャケット30は、以下述べるように、歯15の外表面35において、ベルト本体に接合される。
従来技術と異なり、ここに開示されるジャケットの構成は、ベルトを補強するための歯の表面上に設けられる外布層を必要としない。布層の削除は、1本のベルトあたりの材料、製造コストを削減する。ここで開示される熱可塑性樹脂ジャケットベルトの構成は、従来から知られている綿、ポリエステル、ポリアミド、麻、ジュート、ガラス繊維、アラミド、または、他の天然および合成の繊維で構成される類似の布ジャケットを有するベルトに比べ、18%から24%の範囲でコストを下げる。
好ましい形態においては、ジャケット30は、例えば、D/W 402(商標名、ディワールインダストリィ(DeWal Industries, Inc.)社製)のような超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の熱可塑性樹脂フィルムを含む。UHMWPEのフィルムは、その分子量が3百万から7百万の範囲であり、伸び率(%)が初期長さに対して375%を上限とする範囲にある。適切なポリエチレンジャケット材料の比重の範囲は、0.93から0.95グラム/ccの範囲である。ジャケット30の熱可塑性樹脂材料は、ベルト本体に使用されるゴム原料の加硫温度未満の軟化点の温度を有する材料であってもよい。ジャケットは、例えば、BFI 2287(ブルーリッジィフィルム(Blueridge Films, Inc.)社製)のような従来から知られている他のポリエチレンフィルムであっても良く、このフィルムが含まれていても良い。BFI 2287の分子量は、約250,000であって、その破断点伸びは、初期長さに対して500%を上限とする範囲にある。ジャケットは、他のポリエチレンの配合物や混合物であっても良く、これらが含まれていても良い。配合物の例としては、HDPE中にUHMWPE粒子(UHMWPE particle)が混合されたものがある。適切なUHMWPE粒子は、例えば、GUR 4150(ティコナ(Ticona)社製)である。GUR 4150は、分子量が3百万〜7百万の範囲であり、粒度が約125ミクロンである。BFI 2287にGUR 4150をおよそ30wt%添加するのが、ジャケット材料としてふさわしいことがわかった。UHMWPEの使用は、同じ構成の他の熱可塑性樹脂に比べ、剛性を著しく減少させる。
ポリエチレンフィルムは、ベルトの加硫温度より一般的に低い軟化点を有する。低い軟化点は、加硫によりゴムとフィルムの架橋が始まる前に、フィルムをモールドの形に一致させるために、熱可塑性樹脂フィルムを軟らかくし、流動性を持たせることができる。
ポリエチレン材料は、ベルト本体の加硫温度より大きい軟化温度を有していても良い。その実施形態においては、フィルムは、後述するようにベルトビルド内に取り付けられる前に、例えば歯の形のような形にあらかじめ成形される。
ゴム原料をジャケットに使用される熱可塑性樹脂フィルムに接着させるとき、ゴム原料は、付加的な接着剤を使用しないでも高い接着強さを有する場合がある。例えば、過酸化物加硫されるEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)と過酸化物加硫されるニトリルは、未処理のUHMWPEに対して特に良好な接着性を有する。この高い接着性は、ゴムの加硫過程において、架橋されたゴムの高分子鎖の中にとても長いUHMWPEの高分子鎖が分子的にからみ合うことによって得られる。
SBR、ポリクロロプレン、イソブテンイソプレンゴムのような他のゴム原料も、UHMWPEに対して高い接着性を有することが知られおり、UHMWPEジャケットとともに使用されるゴム原料として用いることができる材料である。ゴム原料は、低コスト、混合およびカレンダー時の作業効率、接着性、長いスコーチ時間、低モジュラス等の種々のファクターの調和を保てるように配合される。
この好ましい実施形態においては、熱可塑性樹脂フィルムとゴム原料との良好な接着性を達成するために、接着剤やプライマー(下塗り剤)は、必要とされない。ただし、異なる実施形態においては、ゴム原料にUHMWPEを接着させるために接着剤が使用される。ベルトのゴムボディにUHMWPEジャケットを接着させる接着剤は、ポリオレフィンの接着に適しているものである。好ましい接着剤は、クロロスルフォン化ポリエチレンのような変性ポリオレフィンエラストマーを材料として作られる溶剤ベースの接着剤である。この接着剤は、例えばMaster Bond Polymer System X17(商標名)である。他の性能が低いが適している接着剤としは、EPDMまたはニトリルゴムとアルキル化フェノール樹脂のようなゴムとある樹脂から構成される溶剤ベースのエラストマー接着剤がある。この接着剤は、例えばMaster Bond Polymer System X5(商標名)である。溶剤ベースの接着剤に適している溶剤としては、例えばアセトン、キシレン、そしてメチルエチルケトンである。ポリエチレンジャケットのベルトのベルト本体への接着性は、従来知られている溶剤による洗浄や蒸気脱脂のような他のポリエチレンの前処理と同様に、ポリエチレンの表面の酸化処理によっても改善される。酸化処理は、例えば、コロナ放電暴露、火炎酸化、酸素雰囲気下におけるプラズムエッチングである。
熱可塑性樹脂ジャケットは、ベルト歯の外形の種類を限定して使用されない。例えば、従来から知られている標準台形、正方形、および曲線から成る形をした多くの種類の歯は、熱可塑性樹脂ジャケットの使用を適用することができる。歯ピッチの大きさは、1mmから32mmの範囲が好ましい。
特定の用途の使用に適合させるために、ジャケット材料には、例えば、グラファイト、ワックス、オイル、二硫化モリブデン、PTFE、雲母滑石、カーボンブラック、および上述の材料の様々な混合物のような摩擦改質剤または導電薬剤が配合されていても良い。これらの添加剤は、摩擦係数を改質するためや所望の導電率を達成するために使用される。これらの添加剤が配合されたベルトは、摩擦特性がシステムの作動に強い影響を与える場所や、静電気の電荷を散逸させるためにベルトが導電することが望ましくない場所で使用される場合に適用される。
熱可塑性樹脂ジャケットは、抗張部材の種類を限定して使用されない。抗張部材に使用するものとして知られているすべての材料は、適用することができる。これらの材料には、ガラス繊維、アラミド、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、PBO、PEN、カーボン、メタルワイヤ/ケーブル、綿、レーヨン、抗張部材の材料として知られている他の材料が含まれる。熱可塑性樹脂ジャケットは、抗張部材の構造、ジオメトリー、および/または形状もまた限定して使用されない。つまり、抗張部材としては、単糸、諸撚糸、ケーブル心線、撚り心線、織り心線、織物、ラウンド&マルティロバール(round & multilobal)モノフィラメント、テープ、フィルム、およびリボンのすべてが好適である。
実施例ベルトは、EPDMを過酸化物で加硫して生産された。EPDMは、ジャケットとして使用される材料への接着性が良好なために選択された。
図2は、図1における2−2線に沿ったベルトの拡大断面図である。抗張部材20は、ユーザーの要求に応じてジャケット30に押し当てられていても良く、押し当てられてなくとも良い。
図3は、従来のナイロン布ジャケットベルトに対する発明ベルトの寿命比較試験を示すチャートである。
屈曲試験装置は、1セットのプーリを備え、プーリにはベルトが巻き付けられている。それぞれのベルトは、22℃の雰囲気下、1201N(270ポンド)の全張力によって、2点駆動で3600rpmにて走行させられる。それぞれのスプロケットは22の溝を有し、それぞれの試験用ベルトは120の歯を有する。屈曲試験は、ジャケットの耐摩耗性を評価するために行われる。テスト中、トルクは伝達されない。
ベルト荷重試験は、22℃の温度下、1716N(385ポンド)の全張力および張力割合3.5(これは約12馬力である)によって、2点駆動で2500rpmにて走行させられる。それぞれのスプロケットは、28の溝を有し、それぞれの試験ベルトは120の歯を有する。このテストにおいては、トルクが伝達される。
特に、屈曲寿命試験において、従来のナイロン布ジャケットが約133時間であったのに対して、発明ベルトについては約735時間であり、UHMWPEのベルトは、約452%の屈曲寿命の増加を示した。また、荷重寿命は、304時間から771時間に154%の増加を示した。
図4は、従来のナイロン布ジャケットベルトに対する発明ベルトの質量損失を示すチャートである。特に、UHMWPEベルトについて、屈曲試験の100時間後の質量損失は、従来の布ベルトに対しておよそ1/4に等しいことを示す。これは、使用中における摩耗率が低い点および質量損失が少ない点について特に発明ベルトが優れていることを説明している。
[製造方法]
ベルトは、熱可塑性樹脂材料のロール状のシートと、圧延されたゴムを使用して積層方式により製造される。ベルトの加硫は、蒸気加硫釜において行われる。モールドは2つの主要部、すなわち、内部マンドレルと外部シェルを有する。内部マンドレルは、その表面が切りこまれることにより、所望の歯の形状を有しており、外部シェルは、蒸気がベルト材料に接触しないでベルトに圧力を加えるために、伸縮自在の空気袋(加硫バッグ)を有する。
ジャケットは、組み立てられたマンドレルの周りに取り付けられる最初の層である。ジャケットは、複数層取り付けられても良いし、単層取り付けられても良い。さらに特に、単数のシートとして取り付けられても良いし、お互いに積み上げられた連続するフィルム層として取り付けられても良い。また、歯の形状にすでに成形された予成形ジャケットが予め成形されていない層の代わりに取り付けられても良い。
図5は、巻かれたフィルム層の断面図である。複数の層がある場合、所望の層の数や厚さが達成されるまでマンドレルの周りに材料が巻かれる。この巻状材の端部100は、スポットタックや接着剤によって固定される。この好ましい実施形態では、ベルトが加硫されたとき層において厚くなる部分が存在することを避けるために、マンドレルにおいて、この層の巻状材の端部は、この層の導入端部200とA−Aの一直線上に配置させられる。もし、層が単層ならば、UHMWPEフィルムは、突き合わせて継ぎ合わされることにより、適当な円形のチューブになり、そしてこのチューブは、心線が巻き付けられる前に、組み立てられたマンドレルに据え付けられる。この継ぎ合わせは、例えば、従来知られているホットナイフまたはホットプレートを使用する方法のように、熱可塑性樹脂を溶着する方法によって完成させられる。
次に、ジャケット材料の上に、抗張部材が取り付けられ、その後1または2以上の層のエラストマーまたはゴム原料が取り付けられる。屈曲寿命および荷重寿命を改善するためには、ジャケットフィルムと抗張心線の間にゴムの薄層21が取り付けられる。層21は、抗張部材がジャケットに擦り当たるのを防止することによってベルト寿命を増加させる。抗張部材とゴムは、布ジャケットを有するベルトの生産に使用される公知の方法によって、取り付けられる。未加硫の組み立てられたベルトが設けられたマンドレルは、加硫のために外部シェルの内部に置かれる。
なお、ジャケット30は、単層として置かれても良いし、また多数の層を備えるラミネートとして置かれても良い。それぞれの層の厚さは、適切な熱可塑性樹脂フィルムの入手可能性のみによって限られるが、一般的には、1層あたり0.025mmから1.27mmの範囲である。ジャケット30の厚さ合計は、0.025mmから2.8mmの範囲であり、この厚さは、デザインおよびベルトが置かれる操作上の要求に左右される。これは、ジャケット厚さが、ベルト厚さに対して、25%から35%の割合であることを現している。操作上の要求とは、例えば高いMTBF(平均故障間隔)、またはチリやベルト破片の削減である。ここで示された範囲は、例示でありこれらに限定されない。なお、ラミネート工程において、所望のジャケット厚さを達成するためには、厚さの組み合わせおよび層の数はいかなるものでも良い。
ベルト材料はマンドレルに取り付けられ、マンドレルはモールドの中に置かれ、そしてベルトは典型的には以下の工程により製造される。
1)モールド内部から空気が排出され、そして1から5分間保持され、
2)外部シェルへの蒸気圧が175から235psig(12.3-16.5kg/cm2)の範囲に増加させられ、
3)2から10分経過後、モールド内部への蒸気圧が85から210psig(6.0-14.8kg/cm2)の範囲に増加させられ、
4)10から20分の間加硫させられ、
5)モールド内部への蒸気圧が大気圧まで減少させられ、
6)モールド外部への蒸気圧が大気圧まで減少させられ、
7)水のような冷たい流体の中でマンドレルが急冷させられ、
8)マンドレルから加硫ベルトブランクが取り除かれる。
歯の形は、製造工程内における圧力の範囲の上限において、最適に形成される。
蒸気加圧加硫の代わりに、電気熱を与えることにより加硫すると同時に、液圧または従来から知られている他の方法(空気圧、電気的方法)により、ベルトに圧力を付与しても良い。液圧による加硫の圧力の範囲は、85から500psig(6.0-35.2kg/cm2)である。温度の範囲は、250から500°Fである。この加硫方法は、フィルムやゴム原料の選択を広げる。
典型的なベルトのエラストマー組成と、フィルムのタイプは以下の通りである。
[ベルトエラストマーEPDMの組成]

一般的な態様 好ましい態様
EPDM 100-70重量部 Vistalon 606(商標名) 70重量部
EP共重合体 0-30 Trilene CP80(商標名) 30
シリカ 30-70 Hisil 190G(商標名) 50
TiO2 2-10 TiO2 4
ZMTI 1
Navgard 455 1
酸化防止剤 0.5-5.0 Ethanox 702 0.5
滑剤 1-5 ステアリン酸亜鉛 1.5
加硫促進剤 2-10 酸化亜鉛 5
過酸化物 2-10 Vulcup 4
Co-Agent 0-20 Saret 708(商標名) 15
[ベルトフィルム]
材料 商標名 伸び率 分子量の範囲
UHMWPE D/W 402 300% 3百万〜7百万
HMW-HDPE BFI 2287 500% 250,000
GUR 4150 + BFI 2287 (混合) 300〜500% 250,000〜3百万
それぞれの融点ピークは、およそD/W 402が132℃、BFI 2287が128℃である。この分野の当業者ならば、500,001以上2,999,999以下の分子量を有するポリエチレンシートまたはフィルムも本発明ベルトに適用できると理解できる。
他の本発明に使用できるエラストマーの組成は、米国特許番号5,610,217号公報(ヤーネル(Yarnell)等)に開示されている。本発明のエラストマー組成を形成するために、エチレン−α−オレフィンエラストマーは、第2のエラストマー材料の組成の全エラストマー成分に対して50wt%より少なく、好ましくは25wt%を上限とし、最も好ましくは約5から10wt%までの範囲で、任意に配合されていても良い。高温性能および接着性のようなある機械的特性を微調整するために、第2のエラストマー成分には、シリコンゴム、ポリクロロプレン、エピクロロヒドリン、水素化ニトリルブタジエンゴム、天然ゴム、エチレンビニルアセテート共重合体、エチレンメタクリレート共重合体・三元重合体、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルフォン化ポリエチレン、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレン、トランスポリオクテナマー(transpolyoctenamer)、ポリアクリルゴム、ブタジエンゴム、またはこれらの混合物が含まれるがこれらに限定されるわけではない。
本発明のエラストマー成分には、α,β−不飽和有機酸の金属塩が混合されていても良い。本発明に使用できるα,β−不飽和有機酸の金属塩は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、エタクリル酸、ビニルアクリル酸、イタコン酸、メチルイタコン酸、アコニット酸、メチルアコニット酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、桂皮酸、および2,4−ジヒドロキシ桂皮酸のような酸の金属塩である。これらの塩は、亜鉛、カドミウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、またはアルミニウムの塩であり、亜鉛が好ましい。好ましいα,β−不飽和有機酸の金属塩は、ジアクリル酸亜鉛およびジメチルアクリル酸亜鉛である。他の助剤(co-agent)には、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメチルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、トリメチルプロパントリメタクリレート、グリセロールトリアクリレート、グリセロールトリメタクリレート、トリメチルエタントリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、EO変性トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタアクリレートエステル、1,2−ポリブタジエン、N,N’−m−フェニレンビスマレインイミドが含まれるが、これらに限定されない。
最も好ましい不飽和有機酸の金属塩は、ジメタクリレート亜鉛である。本発明で使用される金属塩の量は、約1から約30重量部であり、好ましくは約5から約20重量部である。シリコンゴムが約10%を上限として混合されるEPDMとともに使用される場合、金属塩は、ジメタクリレート亜鉛が約5重量部の量で使用され、本発明に使われる他のエチレン−α−オレフィンエラストマーとともに使用される場合、約10から約20重量部、さらに好ましくは約15重量部の量で使用される。
本発明の無端状ベルトで使用されるエチレン−α−オレフィンエラストマー成分には、約40から150重量部のカーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、クレー、水和シリカ、またはこれらの混合物のような補強充填剤がさらに含まれる。過酸化物によって加硫されるエチレン−α−オレフィンエラストマー成分に、1から30重量部の不飽和有機酸の金属塩と、約25から約250重量部、好ましくは約25から約100重量部の補強充填剤が混合されることにより、硫黄による加硫で通常得られる引裂強さと動的性質を提供しつつ、従来の過酸化物によって加硫されるエラストマーの熱安定性を保つ。
本発明で使用される硬化剤から生じるフリーラジカルは、エチレン−α−オレフィンエラストマーを加硫するのに適しており、例えば、有機過酸化物や電離線(ionizing radiation)である。好ましい硬化剤は、有機過酸化物であって、ジクルミパーオキサイド、ビス〔(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピル〕ベンゼン、t−ブチルパーベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼンを含むが、これらに限定されるわけではない。好ましい有機過酸化物硬化剤は、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼンである。本発明の目的のために、加硫するのに有機過酸化物の効果的な量は、一般的には約2から約10重量部である。有機過酸化物の好ましいレベルは、約2から約10重量部である。硫黄は、混合加硫機構の一部として、任意に、約0.01から約1.0重量部の量が有機過酸化物加硫剤に加えられても良く、これは、引裂抵抗に悪い影響を与えずに、加硫されたエラストマーのヤング率を改善するためである。
他の従来のエチレン−α−オレフィンエラストマーの添加剤、製造工程、エキステンダー油、酸化防止剤、ワックス、ピグメント、可塑剤、軟化剤、その他は、本発明の構成に関係なく周知のゴム製造方法に従って添加される。例えば、本発明の好ましい実施形態においては、エラストマー成分には、約0.5から約5.0重量部のオゾン亀裂防止剤または酸化防止剤、および約10から約50重量部のパラフィン系石油の可塑剤(軟化剤)が含まれる。
本発明で使用されるエチレン−α−オレフィンエラストマー成分は、例えば、密閉式ミキサーまたはミルで配合剤が混合されるように、いかなる従来の手法により用意されても良い。
他の実施形態においては、抗張部材20はベルト10から省略される。ジャケット30は、ベルト使用中にベルトに持たらされた引張荷重を支持する。製造方法は、抗張部材を設けるステップを削除する点を除いては、上述した方法と同様である。この他の実施形態は、例えばプリンタのように低動力のアプリケーションのベルトを生産できる。
使用中、発明ベルトは高い耐摩耗性と低摩耗率を示し、発生するチリや微細な破片は非常にわずかな量である。その場合、チリや破片は近接する部材に積もり、ベルト材料の薄い層を形成する。また、物理上、使用上の制約によりこのチリ層を取り去ることを不可能または実行困難である場合、ずっとチリ層が積もらされる。熱可塑性樹脂フィルムは、相対誘電率(比誘電率)εが約2から3の範囲であって、絶縁個体に適している。このフィルムは誘電体であるから、ベルト使用中に発生したいかなるフィルムチリは、より導電性があるチリをより多量に発生させるポリスルフィドベルトに比べて、導電性を有さない。総合的に考えると、絶縁の挙動は、時間や頻度に依存するが、誘導体のチリは、チリが電気的部材に影響を及ぼし、干渉をする可能性を顕著に減少させまたは除去する。
また、他の実施形態においては、ジャケット30は、ポリアミド、ポリエステル熱可塑性樹脂フィルムを備える。他のベルト部材は、図1で述べたものと同様である。ジャケット30は、ベルト本体10の外表面35に接続する。外表面35は、ベルトの周方向に延びる。歯15は、周方向を横切るように設けられる。
ジャケット30には、いろいろの種類のポリアミドが使用することができる。ポリアミドの例としては、特に限定されるわけではないが、ポリアミド6,6、例えば、Dartek EN560(商標名、エンハンスパッケージングテクノロジーズ(Enhance Packaging Technologies)社製)、ポリアミド6、例えば、Capran 100(商標名、アライドシグナル(Allied Signal)社製)、またポリアミド12、例えばGrilamid L25FVS10(商標名、イーエムエスケミ(EMS Chemie)社製)が挙げられる。他に様々の共重合体が例として挙げられ、ポリエーテルルブロックアミド、例えば、融点ピークが138℃から205℃の範囲にあるPebax grades(エルフアトケム(Elf Atochem)社製)またはポリアミド4,6、例えばStanyl(ディエスエム(DSM)社製)が挙げられる。ジャケットフィルム材料には、例えばモリブデンジスルフィド、PTFE、グラファイト、およびこれらと同等の材料である摩擦改質剤、結晶化度改質剤、または導電性薬剤がさらに配合されても良い。
ベルトに使用されるポリアミドフィルムの厚さは、可変でなければならない。高い結晶性を有するポリアミドの多くのグレードは、およそ0.025mmから0.1mmの厚さの範囲のとても薄いフィルムが使用される。他の結晶性が低いグレードのものは、さらに厚さを変更することができ、さらに厚く約3mmの厚さを上限として使用可能である。厚さが充分にあることは、より高い耐摩耗性、耐荷重性を得るのに望ましい。最終的には、厚さは、デザイン、ベルトの使用要求により決定される。
流し込み工程によりベルトが製造される場合、ポリアミドのグレードは、ベルトのエラストマー本体の加硫温度と実質的に同等の範囲の軟化点を有するものが選ばれるべきである。もし軟化点が高すぎれば、フィルムが流れ出しそしてベルト歯が形成されるほど軟らかくなる前にエラストマー本体は加硫される。もし軟化点が低すぎれば、ベルトの使用温度を、望ましいレベル以下、例えば充分な自動車への適用のための要求される温度より低い温度に下げなさればならない。融点が260℃を上限とするポリアミドフィルムは、流し込み工程において、うまく使用することができる。ポリアミド4,6のように260℃から300℃の範囲で溶融するポリアミドフィルムにとっては、予成形工程があること、すなわちジャケット層が、ベルトが加硫される前に、歯の形に予成形されることが好ましい。流し込み工程とは、加硫工程において、ゴムが抗張部材を通って流れ歯の中に流れ込む工程をいう。
すなわち、本実施形態のポリアミドフィルムは、この明細書中の他の箇所で述べたUHMWPEフィルムに比べ、より高い軟化点を有する。ここで述べたUHMWPEの実施形態に使用した好適なエラストマー成分は、わずかに変更され、ポリアミドの実施形態に使用される。以下に示すように加硫温度およびスコーチ時間は、より高いポリアミドの軟化点に合わせて上昇させられる。以下に示す例は、詳しい説明により示されるが、これらに限定されるものではない。前述したものを利用する他の組み合わせおよび形状は、可能である。以下に示す例のそれぞれのベルトは、すばらしい歯の構造、ジャケットの接着性、および屈曲性を示した。
[実施例1]
3ミル(mil)(0.076mm)のポリアミド6,6(Dartek EN560)の熱可塑性樹脂フィルムが9層積層された(合計の層厚1.1mm)。融点ピークは、約220℃である。フィルム層の上には、3mmのEPDMの厚い層が置かれ、このEPDMの層は、Vulcup4重量部の代わりに3.1重量部のVarox 130XL(バンダービルト(Vanderbilt)社製、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシン)が、配合される以外は、上述と同様に配合される。この過酸化物は、ベルト本体の加硫温度を約20℃上昇させ、ポリアミドフィルムの使用をさらに好適にさせる。250psi(17.6kg/cm2)の圧力下で、材料と内部モールドは、バッグモールドの中に入れられる。モールドは、およそ210℃の温度にさせられ、フィルムを軟らかくし、歯を形成させ、ベルト本体を加硫する。ベルトが取り出される前に、モールドは250psi(17.6kg/cm2)の圧力が保たれつつ175℃に冷却される。この冷却は、より良い歯の形状の定着のために、熱可塑性樹脂フィルムを再固化させる。このためには、低い溶融粘度と狭い融点幅を有する結晶質の熱可塑性樹脂材料が必要とされる。
[実施例2]
実施例1と同様に変更されたEPDMのベルト本体ゴムとともに、260℃の融点ピークを有する2.1ミル(0.053mm)のポリアミド6,6(Dartek SF502)の熱可塑性樹脂フィルムを11層(合計の層厚0.9mm)モールドの中に取り付けられる。200psi(14.0kg/cm2)の圧力下、材料と内部モールドは、バッグモールド内に入れられる。モールドは、できるだけ早く(約8分)約240℃の温度にさせられ、フィルムを軟らかくし、歯を形成し、ベルト本体を加硫する。急速な加熱は、ベルトが加硫される前に、良い歯の形状を得るために必要とされる。その後、ベルトが取り出される前に、モールドは圧力付与下、200℃まで冷やされる。出来たベルトは、すばらしい歯の構造と接着性を示すが、このポリアミドフィルムの脆性により屈曲性は限られる。ただし、このポリアミドフィルムの全フィルム厚さが0.1mmから0.2mmである場合、充分に屈曲性のあるベルトが得られると予想される。
[実施例3]
実施例1、2と同様に変更されたベルト本体ゴムとともに、220℃の融点ピークを有する1ミル(0.025mm)のポリアミド6(Capran 100)の熱可塑性樹脂フィルムを20層(合計の層厚1.2mm)モールドの中に取り付ける。250psi(17.6kg/cm2)の圧力下、材料と内部モールドは、バッグモールド内に入れられる。モールドは、およそ210℃の温度にさせられ、フィルムを軟らかくし、歯を形成し、ベルト本体を加硫する。その後、取り出される前に、モールドは、所定の圧力下(250psi(17.6kg/cm2))、175℃に冷却される。
[実施例4]
174℃の融点ピークを有する10ミル(0.25mm)のポリアミド12(Grilamid L25FVS10)の熱可塑性樹脂フィルムを3層(合計の層厚1.2mm)、実施例1、2、および3と同様に、モールド内に取り付ける。しかし、ベルト本体ゴムは、HNBRを基に作られる。この例のゴムは、実施例1および2のEPDMと同様に同じ過酸化物の加硫方法により得られる。材料は、250psi(17.6kg/cm2)の圧力下バッグモールドの中で成型される。モールドは、およそ180℃の温度にさせられ、フィルムを軟らかくし、歯を形成し、ベルト本体を加硫する。その後、ベルトが取り出されるに、モールドは、フル圧力(250psi(17.6kg/cm2))下、150℃まで冷やされる。
[実施例5]
170℃の融点ピークを有する5ミル(0.13mm)のポリエーテルブロックアミド(Pebek 7033(商標名))の熱可塑性樹脂フィルムの5層(合計の層厚1mm)は、実施例4と同様にベルト本体ゴムとともに、成型される。材料とモールドは、250psi(17.6kg/cm2)の圧力下、バッグモールドの中に取り付けられる。モールドは、およそ181℃の温度にさせられ、フィルムを軟らかくし、歯を形成し、ベルト本体を加硫する。その後、ベルトが取り出される前に、モールドは、フル圧力(250psi(17.6kg/cm2))下、140℃まで冷やされる。
他の実施形態においては、ジャケット30は、ポリエステル熱可塑性樹脂フィルムを備える。様々な種類のポリエステルが使用される。例としては、Hytrel(商標名、デュポン(DuPont)社製)やArnitel(商標名、ディエスエム(DSM)社製)のポリエステル共重合体が挙げられるが、これらに限定はされない。ポリエステル熱可塑性樹脂フィルムは、融点ピークがおよそ148℃から219℃の範囲にあるグレードのものであれば、利用可能である。ポリエステルフィルムは、大変屈曲可能で耐久性あるベルトを作ることができる。
[実施例6]
およそ150℃の融点ピークを有する5ミル(0.13mm)のポリエステル共重合体(Hytrel 4056(商標名))の熱可塑性樹脂フィルムの6層(合計の層厚1.2mm)は、実施例4および5と同様にHNBRベルト本体ゴムととともに成型される。しかし、低温度で加硫するために、Varox 130XLからVulcupに変更される。250psi(17.6kg/cm2)の圧力下、材料と内部モールドは、バックモールドの中に設置される。モールドは、約156℃の温度にさせられ、フィルムを軟らかくし、歯を形成し、ベルト本体を加硫する。その後、ベルトが取り出される前に、モールドは、フル圧力(250psi(17.6kg/cm2))下、100℃まで冷やされる。
実施例4から6において使用されたHNBR組成は以下の通りである。
Therban C3467(バイエル(Bayer)社製) 100
カーボンブラック 5
酸化亜鉛 10
ステアリン酸 2
可塑剤 5
ジアクリレート亜鉛(Sartomer) 39
酸化防止剤 4
硫黄と促進剤 2.25
Varox 130XL(Vanderbilt) 9
本発明は、当業者がこの明細書を読むことによって、はっきりと理解できる変更例や変形例も含むと理解すべきである。そのような変更例、変形例および同等のものは、ここの添付した請求の範囲によって定義付けされる発明の範囲の一部を意味するものである。
フィルム補強ベルトの斜視図である。 図1の線2−2の沿って取られたフィルムの拡大横断面図である。 従来の布ジャケットベルトに対する発明ベルトの寿命比較試験を示すチャートである。 従来の布ジャケットベルトに対する発明ベルトの摩耗を示すチャートである。 巻かれたフィルム層の断面図である。

Claims (11)

  1. エラストマー材料を含むベルト本体と、
    前記ベルト本体の長さ方向に沿って長手に配置される抗張部材と、
    前記ベルト本体の長手方向に沿って配置され、前記ベルト本体の長手方向を横切って設けられる複数の歯と、
    前記歯に接合される所定の厚さを有する熱可塑性樹脂層と、
    前記抗張部材と前記熱可塑性樹脂層の間に配置されるエラストマー材料層を備え、
    前記熱可塑性樹脂層は、ベルト全周にわたって複数層になるように巻かれた熱可塑性樹脂フィルムが加熱・加圧により軟化され一体的にされて、形成されたものであり、
    前記熱可塑性樹脂フィルムは、HDPEに、 3,000,000 から 7,000,000 の範囲内の分子量を有する超高分子量ポリエチレン粒子が混合されたものであることを特徴とする無端状のベルト。
  2. 前記ベルト本体、前記抗張部材、前記エラストマー材料層、及び前記熱可塑性樹脂層はマンドレルに取り付けられて加熱・加圧されて加硫成型されたものであり、
    前記熱可塑性樹脂層は、前記マンドレルに巻かれた複数層の前記熱可塑性樹脂フィルムが前記加熱・加圧により軟化され一体化されて形成されたものであること特徴とする請求項1に記載のベルト。
  3. 前記複数層に巻かれた熱可塑性樹脂フィルムの両端部は、前記熱可塑性樹脂層に厚くなる部分が存在することを避けるように、一直線上に配置されることを特徴とする請求項1に記載のベルト。
  4. 前記熱可塑性樹脂層はさらに、伸び率が375%を上限とすることを特徴とする請求項1に記載のベルト。
  5. 前記熱可塑性樹脂層の融点ピークは、およそ128℃から132℃であることを特徴とする請求項1に記載のベルト。
  6. 前記熱可塑性樹脂層の厚さは、0.025から3.0mmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載のベルト。
  7. 前記熱可塑性樹脂層は、軟化点が、ベルト本体の加硫温度未満であることを特徴とする請求項1に記載のベルト。
  8. 前記エラストマー材料は、EPDMゴムを含み、前記EPDMゴムには2%から10%の過酸化物が含有されることを特徴とする請求項1に記載のベルト。
  9. 前記熱可塑性樹脂層は、変性ポリオレフィンエラストマーから作られる溶剤ベースの接着剤を介して前記エラストマー材料の層に接合されることを特徴とする請求項1に記載のベルト。
  10. 前記エラストマー材料層は、前記抗張部材と前記熱可塑性樹脂層との間において前記接着剤を介して前記熱可塑性樹脂層に取り付けられた状態で加硫されて、前記ベルト本体に接触するように形成されることを特徴とする請求項9に記載のベルト。
  11. 可塑性樹脂フィルムをベルト全周にわたって複数層になるようにマンドレルの外表面に巻き付ける工程と、
    前記熱可塑性樹脂フィルムの上にエラストマー材料層を取り付ける工程と、
    前記エラストマー材料層の上に抗張部材を取り付ける工程と、
    前記抗張部材の上にエラストマー材料層を取り付ける工程と、
    ベルトを加熱・加圧により加硫する工程と、
    冷却流体の中で前記マンドレルを冷却する工程と、
    マンドレルから加硫されたベルトを取り去る工程とを備え、
    前記マンドレルに前記複数層巻かれた熱可塑性樹脂フィルムが前記加熱・加圧により軟化され一体化されて、ベルト歯の外周面に熱可塑性樹脂ジャケットが形成されるとともに、
    前記熱可塑性樹脂フィルムは、HDPEに、 3,000,000 から 7,000,000 の範囲内の分子量を有する超高分子量ポリエチレン粒子が混合されたものであることを特徴とする歯付きベルトの製造方法。
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