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JP4287765B2 - 衝撃検知光ファイバセンサ及びそれを用いたシステム - Google Patents
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JP4287765B2 - 衝撃検知光ファイバセンサ及びそれを用いたシステム - Google Patents

衝撃検知光ファイバセンサ及びそれを用いたシステム Download PDF

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Description

本発明は、測定対象物の受ける衝撃をセンシングすることを目的とした衝撃検知光ファイバセンサ及びそれを用いたシステムに関するものである。
従来の衝撃センサにおいて電気式のセンサでは、圧力センサ、加速度センサ及び歪ゲージを用いて衝撃による圧力、加速度及び歪を検知する方法が一般的である。
光ファイバ式のセンサにおいては、石英又はプラスチック材質の光ファイバへ圧力、加速度及び歪等の衝撃を印加して、光ファイバ中の光を曲げ損失及び圧縮損失によって光量変化させることにより検知するセンサがある。
光ファイバ方式で一般的に考えられるのは、軟質円筒状筒の周囲に螺旋状に光ファイバを巻き付け、衝突の外力によって筒が変形した際の光ファイバの曲げ半径小径化に伴う光の損失増加により衝突、衝撃を検出する方法がある。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開平9−26370号公報 特開平5−249352号公報 特表2002−531812号公報
しかしながら、上記の従来技術において電気式衝撃センサの場合、電気信号により衝撃を検知するためセンサ自身が電磁ノイズに弱く、検出したい信号とノイズの識別が困難になるという問題がある。
また、検出信号を伝送するにあたり、伝送路が外部からの電磁ノイズを受け易く、このノイズによる影響も無視できないという問題もある。
電気信号は、伝送路における伝送損失が大きいという問題もある。
石英を用いた光ファイバ式の場合には、曲げ及び圧縮により光の伝送損失が発生するものの、石英という材質の特性上、曲げや圧縮により光ファイバが機械的強度の劣化を起こし、衝撃印加時に石英ガラス光ファイバが切断する可能性があるという問題もある。
また、プラスチック光ファイバの場合、曲げや圧縮により切断する可能性は低いが、剛性も強いため曲げや圧縮により光の伝送損失が発生し難くセンサの精度に欠けるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、電磁ノイズに強く、衝撃による機械的劣化の少ない高精度の衝撃検知光ファイバセンサ及びそれを用いたシステムを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、第1の発明は、衝撃を検知するためのプラスチック光ファイバと、該プラスチック光ファイバの外周部に所定の厚さで被覆するゴム層と、該ゴム層によって被覆されたプラスチック光ファイバの外周部をその長手方向に沿って露出させて収容する樋状に形成されたラック部材と、該ラック部材の内側に形成され、収容される上記プラスチック光ファイバに衝撃に応じた変形を与える凸状部材とを備えた衝撃検知光ファイバセンサである。
第2の発明は、上記ラック部材は、上記ゴム層を被覆したプラスチック光ファイバの長手方向に沿って設けられると共に、上記プラスチック光ファイバの露出部を衝撃方向に臨ませるように構成されたものである。
第3の発明は、上記ラック部材は、上記溝長手方向と直交する断面が略コ字状或いは略U字状の溝に形成されたものである。
第4の発明は、上記プラスチック光ファイバが、上記ラック部材の溝に対して着脱自在であるものである。
第5の発明は、上記ラック部材は、硬質製プラスチックまたはステンレス鋼、真鍮等の金属で形成されたものである。
第6の発明は、上記プラスチック光ファイバは、架橋アクリル樹脂をコア材とし、水分を透過しないフッ素樹脂をクラッド材とするものである。
第7の発明は、上記凸状部材が、上記溝長手方向に複数設けられたものである。
第8の発明は、上記凸状部材は、半円柱状に形成されるものである。
第9の発明は、上記ゴム層が、エチレンプロピレンゴムで形成されたものである。
第10の発明は、第1〜10の発明いずれかに記載の衝撃検知光ファイバセンサから上記プラスチック光ファイバをそれぞれ延出し、そのプラスチック光ファイバの一方に発光素子を、他方に受光素子を接続し、発光素子からの光を上記プラスチック光ファイバに入射し、その光を受光素子で受光し、受光した光の光量変化を検出することで、上記プラスチック光ファイバの歪を検出し、その歪から上記衝撃検知光ファイバセンサが受けた上記衝撃を検知する衝撃検知光ファイバセンサシステムである。
第11の発明は、第1〜10の発明いずれかに記載の衝撃検知光ファイバセンサから上記プラスチック光ファイバをそれぞれ延出し、そのプラスチック光ファイバの一方に発光素子を、他方に受光素子を接続し、発光素子からの光を上記プラスチック光ファイバに入射し、その光を受光素子で受光し、受光した光の光量変化を検出し、他方上記衝撃検知光ファイバセンサを取り付けた測定対象物の速度、重量、堅さに応じた光損失パターンを光量変化から予め求めておき、上記衝撃を受けた時に検出される光損失パターンを検出し、その光損失パターンと上記予め求めた光損失パターンとを比較し速度、重量、堅さを識別する衝撃検知光ファイバセンサシステムである。
本発明によれば、電磁ノイズに強く、衝撃による機械的劣化の少ない高精度の衝撃検知光ファイバセンサ及びそれを用いたシステムを得られる。
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適実施である衝撃検知光ファイバセンサ10を用いた衝撃検知光ファイバセンサシステム1を示す構成図である。
図示したように衝撃検知光ファイバセンサ10は、プラスチック光ファイバ12の外周部に一定厚のゴム層18(図4参照)が被覆された衝撃を検知する検知ファイバ12aと、検知ファイバ12aの長手方向に沿って、その検知ファイバ12aを露出させて収容する樋状のラック部材17と、そのラック部材17の内側に形成され、収容されるプラスチック光ファイバ12に衝撃に応じた変形を与える凸状部材19(図2、図3、図5参照)とを備えて構成される。
検知ファイバ12aは、図4に示すように屈折率の高いコア15(例えば、コア径φ1.5mm)と、コア15の周囲に設けられた屈折率の低いクラッド16(例えば、クラッド径φ2.2mm)からなるプラスチック光ファイバ12の外周部にゴム層18が一定厚さで被覆(例えば、被覆厚さ0.4mm)されて構成される。
この検知ファイバ12aは、例えばエチレンプロピレン被覆耐熱性プラスチック光ファイバ(EPHPOF:Ethylene Propylene Highly Heat-resistant Plastic Optical Fiber)が用いられ、一例として、コア15が、架橋アクリル樹脂(熱硬化アクリル樹脂)、シリコーン樹脂等のコア材で形成され、クラッド16が、水分を透過しないフッ素樹脂等のクラッド材で形成された耐熱性プラスチック光ファイバ12で構成され、その耐熱性プラスチック光ファイバ12の外周部に、ショア硬度(JIS K 7215 Aタイプ)が45前後の所定硬さのエチレンプロピレンゴム等のゴム層18が被覆されて構成される。
検知ファイバ12aは、衝撃を検知する測定対象物60に対してU字状に折り返されて配置されると共に、その各直線部の検知ファイバ12aがラック部材17に収容されてセンサ部10aが構成される。
センサ部10aは、図3(a)に示すように、樋状、図では略コ字状(若しくは、アルファベットの略U字状)の溝17aを有するラック部材17の溝17a底部に凸状部材19を設け、その溝17aに検知ファイバ12aを、ラック部材17から所定距離の露出量hだけ突出するように着脱自在に組み込んだものである。
凸状部材19は、図2に示すように、半円柱体の形状に形成され、溝17a底部に所定間隔をおいてラック部材17と一体に形成される。
このラック部材17には、硬質製のプラスチック(ロックウェル硬度(JIS K 7202)Rスケール118、Mスケール80程度のもの)、真鍮(BS)、ステンレス鋼(SUS)等が用いられる。
図1に示すように、測定対象物60に配置された検知ファイバ12aの両端からそれぞれ延出されたプラスチック光ファイバ12i、12o(ゴム層18は被覆されていてもいなくてもよい)が延出され、その一方のプラスチック光ファイバ12iの端部に発光素子11が接続され、他方のプラスチック光ファイバ12oの端部には受光素子13が接続される。発光素子11及び受光素子13には、それぞれ電気信号線14が接続され、発光素子11に電力を供給するための図示しない電源や、受光素子13で受光した光量を処理するための図示しない衝撃検知部等に接続される。
次に本発明の作用を説明する。
検知ファイバ12aには、発光素子11からの光が常時入力され、検知ファイバ12aの他端の受光素子13で、その光を受光し、その光の光量変化を検出することで、測定対象物60に加わった衝撃を検知できるようになっている。
図3(a)は、衝撃検知光ファイバセンサが衝撃を受けない状態を示す断面図である。
衝撃を受けない状態では、検知ファイバ12aは何ら応力を受けないため、コア15、クラッド16、ゴム層18何れも歪を殆ど生じない。
この測定対象物60に加わる衝撃は、図2、図3(b)に示したように、センサ部10aの検知ファイバ12aに加わる押圧力であり、これにより、検知ファイバ12aは、その下部が所定間隔で凸状部材19に接しているため、凸状部材19に接した箇所では、凸状部材19とラック部材17の上端までの距離以上に変形することはなく、また凸状部材19に接していない部分では、ラック部材17の溝17a内に押し込まれることになる。これにより、検知ファイバ12aは、各凸状部材19によるマイクロベンド効果で、凸状部材19を起点として屈曲されるため、検知ファイバ12aには、曲げにより曲げ損失や圧縮損失が発生して伝送損失が大きくなる。
すなわち、衝撃検知光ファイバセンサ10のセンサ部10aが矢印33の方向に衝撃を受けたときに、凸状部材19に接した部分を支点として検知ファイバ12aに最も効果的に応力が集中し、コア15、クラッド16、ゴム層18に発生する歪により検知ファイバ12aの伝送損失が増加する。この伝送損失の増加により検知ファイバ12aを通過する光量が減少する。
この伝送損失は、測定対象物60に加わる衝撃の大きさに関係するため、伝送損失の経時的変化を計測することで、衝撃の大きさや測定対象物60の速度等が検知できる。
図6は、衝撃検知光ファイバセンサ10の検知ファイバ12aを通過する光量すなわち受光素子13の受光量の経時変化を示す図で、図中横軸は時間を示し、縦軸は受光量yを示し、実線は本発明の実施の形態であり、破線はプラスチック光ファイバを2枚の板ではさんで衝撃センサを形成した従来例であり、それぞれの線は同じ衝撃を加えたときの経時変化を示す。
衝撃が加わらないときは、本発明(実線)も従来例(破線)も受光量yは一定であるが、時刻t1で衝撃が加わると、共に受光量yが減少する。
従来例では、凸状部材がないのでセンサ部に生じる応力が光ファイバに分散するためセンサ部に生じる歪は小さく、図中折れ破線で示したように応力による光損失の検知が小さい。
この場合、本発明では、R形状の凸状部材で、検知ファイバにマイクロベンドを与えるため、従来例に比べて大きな伝送損失を得ることができ、衝撃を検知する感度が高くなりより正確に衝撃を検知することができる。
また、衝撃が加わったときに、時刻t1から、時刻t2にて伝送損失が最大(受光量y小)に達し、その後、時刻t3で衝撃がなくなると受光量も元の値に戻る特性となるため、時刻t1から時刻t2、時刻t2から時刻t3の伝送損失(受光量y)の傾きを検出することで、測定対象物60に加わる異なる衝撃時の速度、重量、堅さなどを識別することができる。
そこで、時刻t1〜t3の光量変化の状態(光損失パターン)を予め記憶させておき、実際に加わった受光量の変化(光損失変化)を、予め記憶させた光損失パターンと比較させることで、測定対象物60に加わる衝撃時の速度、重量、堅さなどを簡単に識別することができる。
すなわち、例えば、同じ大きさの衝撃が測定対象物60である自動車に加えられた場合でも、自動車に搭載された衝撃検知光ファイバセンサ10で検知される光量変化は、自動車の走行する速度により図中の光量の変化の傾きや大きさが異なったり、ピークに達するまでの時刻t2などが異なったりするため、得られる光量の変化は速度に対応して固有の光損失パターンとなる。
同じ大きさの衝撃が自動車に加えられた場合でも、自動車の質量が異なるケースでは、衝撃検知光ファイバセンサ10で検知される光量変化は、自動車の質量により図中の光量の変化の傾きや大きさが異なったり、ピークに達するまでの時刻t2が異なったりする。すなわち、得られる光量の変化は自動車の質量に対応して固有の光損失パターンとなる。
また、同じ大きさの衝撃が自動車に加えられた場合でも、自動車のバンパーや車体の堅さが異なれば、得られる光量の変化は同様に車体等の堅さに対応して固有のパターンとなる。
以上において、本発明では、凸状部材19により、検知ファイバ12aに衝撃が加わったときにマイクロベンド効果を与えて衝撃に応じた変形を付与するものであるが、ラック部材17からの検知ファイバ12aの露出量hと、凸状部材19の形状とその大きさについてさらに説明する。
図5は、検知ファイバ12aが、上述したように、コア径φ1.5mm、クラッド径φ2.2mm、ゴム層18の被覆厚さ0.4mmとしたとき、検知ファイバ12aの直径がφ3.0mmのときの凸状部材19の形状と寸法を示したものである。
図中、凸状部材19は、半径がr=1.8mmの半円柱で、半円柱が溝17a底部から出た部分の高さがH=0.9mmの寸法のR形状(半円曲面)を有する形状とし、凸状部材19の間隔は、例えばピッチP=6.3mmとするとよく、また露出量hは、h=1.2mmとすると、衝撃で検知ファイバ12aが破断することなく衝撃を検知することができる。
この凸状部材19は、半径r=0.5〜10mmの範囲、高さH=0.1〜5mmの範囲、露出量hも、h=0〜3mm範囲で選択できる。またピッチPも、P=1〜20mmの範囲で選択できる。
次に、本発明の参考例について説明する。
図7は、本発明の参考例である衝撃検知光ファイバセンサ20を用いた衝撃検知光ファイバセンサシステム2を示す構成図である。
図示したように衝撃検知光ファイバセンサ20は、衝撃を検知するためのプラスチック光ファイバ22と、プラスチック光ファイバ22の長手方向に沿って設けられる平板部材27(図9、図10参照)と、平板部材27に設けられた上記プラスチック光ファイバ22に衝撃に応じた変形を与える凸状部材29(図9、図10参照)と、プラスチック光ファイバ22及び平板部材27の周囲を被覆するクッション部材28とを備えて構成される。
プラスチック光ファイバ22は、図8に示すように屈折率の高いコア25(例えば、コア径φ1.5mm)と、コア25の周囲に設けられた屈折率の低いクラッド26(例えば、クラッド径φ2.2mm)からなる衝撃検知用の光ファイバである。
このプラスチック光ファイバ22は、一例として、コア15が、架橋アクリル樹脂(熱硬化アクリル樹脂)、シリコーン樹脂等のコア材で形成され、クラッド16が、水分を透過しないフッ素樹脂等のクラッド材で形成された光ファイバで構成される
プラスチック光ファイバ22は、衝撃を検知する測定対象物60に対してU字状に折り返されて配置されると共に、その各直線部のプラスチック光ファイバ22が平板部材27と共にクッション部材28で被覆されてセンサ部20aが構成される。
センサ部20aは、図10(a)に示すように、プラスチック光ファイバ22の長手方向に沿って平板部材27が設けられ、プラスチック光ファイバ22が設けられる片面に凸状部材29が設けられて、プラスチック光ファイバ22と凸状部材29が接するように構成され、プラスチック光ファイバ22と平板部材27とが周囲を被覆されたものである。
凸状部材29は、図9に示すように、半円柱体の形状に形成され、所定間隔をおいて平板部材27と一体に形成される。
この凸状部材29は、衝撃検知光ファイバセンサ10のセンサ部10aに設けられた凸状部材19の形状・寸法及び間隔と同様とするとよい(図5参照)。
この平板部材27には、硬質製のプラスチック(ロックウェル硬度(JIS K 7202)Rスケール118、Mスケール80程度のもの)、真鍮(BS)、ステンレス鋼(SUS)等が用いられる。
図7に示すように、測定対象物60に配置されたプラスチック光ファイバ22の両端からそれぞれ延出されたプラスチック光ファイバ22i、22oが延出され、その一方のプラスチック光ファイバ22iの端部に発光素子11が接続され、他方のプラスチック光ファイバ22oの端部には受光素子13が接続される。発光素子11及び受光素子13には、それぞれ電気信号線14が接続される。
次に本発明の参考例の作用を説明する。
プラスチック光ファイバ22には、発光素子11からの光が常時入力され、プラスチック光ファイバ22の他端の受光素子13で、その光を受光し、その光の光量変化を検出することで、測定対象物60に加わった衝撃を検知できるようになっている。
図10(a)は、衝撃検知光ファイバセンサが衝撃を受けない状態を示す断面図である。
衝撃を受けない状態では、プラスチック光ファイバ22は何ら応力を受けないため、コア25、クラッド26何れも歪を殆ど生じない。
この測定対象物60に加わる衝撃は、図9、図10(b)に示したように、センサ部20aのプラスチック光ファイバ22に加わる押圧力であり、これにより、プラスチック光ファイバ22は、その下部が所定間隔で凸状部材29に接しているため、凸状部材29に接した箇所では、凸状部材29とプラスチック光ファイバ22の断面上端までの距離以上に変形することはなく、また凸状部材29に接していない部分では、平板部材27に押し込まれることになる。これにより、プラスチック光ファイバ22は、各凸状部材29によるマイクロベンド効果で、凸状部材29を起点として屈曲されるため、プラスチック光ファイバ22には、曲げにより歪みが発生して伝送損失が大きくなる。
すなわち、衝撃検知光ファイバセンサ20のセンサ部20aが矢印33の方向に衝撃を受けたときに、凸状部材29に接した部分を支点としてプラスチック光ファイバ22に最も効果的に応力が集中し、コア25、クラッド26に発生する歪によりプラスチック光ファイバ22の伝送損失が増加する。この伝送損失の増加によりプラスチック光ファイバ22を通過する光量が減少する。
この伝送損失は、測定対象物60に加わる衝撃の大きさに関係するため、伝送損失の経時的変化を計測することで、衝撃の大きさや測定対象物60の速度等が検知できる。
図11は、衝撃検知光ファイバセンサ20のプラスチック光ファイバ22の光量(すなわち、受光素子13の受光量)の経時変化を示す図で、図中横軸は、時間を示し、縦軸は受光量yを示し、実線は本発明の参考例であり、破線はプラスチック光ファイバを2枚の板ではさんで衝撃センサを形成した従来例であり、それぞれの線は同じ衝撃を加えたときの経時変化を示す。
衝撃が加わらないときは、本発明(実線)も従来例(破線)も受光量yは一定であるが、衝撃が加わると、共に受光量yが減少する。
この場合、衝撃検知光ファイバセンサ20では、衝撃検知光ファイバセンサ10と同様に、凸状部材でプラスチック光ファイバにマイクロベンドを与えるため、従来例に比べて大きな伝送損失を得ることができ、衝撃を検知する感度が高くなりより正確に衝撃を検知することができる。
また、図6の場合と同様に、伝送損失(受光量y)の傾きを検出することで、測定対象物60に加わる異なる衝撃時の速度、重量、堅さなどを識別することができる。
そこで、図11に示すような光量変化の状態(光損失パターン)を予め記憶させておき、実際に加わった受光量の変化を、予め記憶させた光損失パターンと比較させることで、測定対象物60に加わる衝撃時の速度、重量、堅さなどを簡単に識別することができる。
センサ部20aは、図に示した構造に限定されるものではない。例えば、図9に示した各センサ部20aでは、平板部材27を1枚使用しているが、これを2枚使用することで、より衝撃検知の効果を高めることもできる。2枚の平板部材27を凸状部材29の在る面を互いに対向させて、これらの平板部材27の間にプラスチック光ファイバ22を挟み込む構造とすると、曲げ歪、圧縮歪がより強くプラスチック光ファイバ22にかかり、センサ部20aの光の伝送損失の変化が顕著になる。
これらの参考例の作用は、基本的に衝撃検知光ファイバセンサ10と同様である。
ここで、衝撃検知光ファイバセンサ10、20は、図1、図7に示した形状に限定されるものでない。図ではセンサ部10a、20aは略直線状に形成されており、センサ部10a、20aの長手方向と直交する向きで検知ファイバ12a、プラスチック光ファイバ22が最も凸状部材19、29により曲げ歪を受け易くなっており、センサ部10a、20aはこの方向からの衝撃を最も感知し易い構造である。
複数のセンサ部10a、20aを例えば円弧状に設けることで、衝撃を一方向のみでなく、円弧に直交する多方向からの衝撃を検知することのできる衝撃検知光ファイバセンサ10、20の構造としてもよい。
また、ラック部材17に凸状部材19を設ける代わりに、ラック部材17の溝底部、溝側壁の表面を波打たせた形状とし、この波打たせたことにより設けられた山状の部分に接するように検知光ファイバ12aを溝に組み込んで、この波打ち形状の山状の部分が凸状部材と同様の効果を得ることでもよい。
また、平板部材27に凸状部材29を設ける代わりに、平板部材17の表面を波打たせた形状とし、この波打たせたことにより設けられた山状の部分に接するようにプラスチック光ファイバ22を接して組み込んで、この波打ち形状の山状の部分が凸状部材と同様の効果を得ることでもよい。
本発明では、検知ファイバ12a、プラスチック光ファイバ22を通過する光の強度変化によって受けた衝撃を検知するため、衝撃検知光ファイバセンサ10、20近傍の電磁ノイズの影響を受けずに衝撃を検知することが可能である。
なお、発光素子11及び受光素子13は、電気−光変換を行う光部品であるため、電磁的ノイズの影響を全くない状態にすることは困難であるが、電磁ノイズの影響を受けないプラスチック光ファイバ12i、12o、22i、22oを伸ばし発光素子11及び受光素子13を衝撃検知光ファイバセンサ10、20から離れた場所に設けることで電磁ノイズの影響を無視できる。
さらに、発光素子11及び受光素子13と、センサ部10a、20aとは異なる場所に設置することができる。このため、発光素子11、受光素子13を金属板などで覆うことで、電磁ノイズを遮蔽することができる。
本発明を用いることにより、従来の電気式衝撃センサで問題であった電磁ノイズ及び伝送損失の影響を排除することができる。
また、石英ガラス光ファイバを用いた衝撃センサに比べて、本発明による衝撃検知光ファイバセンサ10、20は曲げ及び圧縮によるプラスチック光ファイバ12,22の疲労切断等が起こり難く、高信頼性のセンサシステムを構成することができる。
衝撃検知光ファイバセンサ10、20は、従来の光ファイバを用いた衝撃センサと比して、その構造により衝撃による光ファイバへの曲げや圧縮の程度が効率的に生じる。従って、衝撃検知光ファイバセンサ10、20は、加えられた衝撃を精度良く検知することのできる高感度センサとなっている。
架橋アクリル樹脂をコア材とし、水分を透過しないフッ素樹脂をクラッド材とする光ファイバ12、22は、電磁的ノイズの影響を受けないうえ湿気等にも強い衝撃検知光ファイバセンサ10、20の良好な部材として用いることができる。
衝撃検知光ファイバセンサ10、20は、センサ部10a、20aが複数設けられることにより、測定対象物60の多点、多方向の衝撃を検知することができる。
衝撃検知光ファイバセンサ10、20は、凸状部材を有した構造となっているため、衝撃検知の感度を向上させることができる。
また、衝撃検知光ファイバセンサは簡易な構成であり、ワンタッチ組立容易な構造となっており、量産化が可能な低コストの衝撃検知光ファイバセンサシステムを容易に実現することができる。
本発明の好適実施である衝撃検知光ファイバセンサ及びシステムを示す構成図である。 衝撃検知光ファイバセンサの衝撃検知状態を示す説明図である。 図3(a)は、衝撃検知光ファイバセンサが衝撃を受けない状態を示す断面図である。図3(b)は、衝撃検知光ファイバセンサが衝撃を受けた状態を示す断面図である。 図1に示す衝撃検知光ファイバセンサに用いる検知ファイバの構造を示す断面図である。 溝底部に設けられた凸状部材の断面を示す断面図である。 本実施の形態の衝撃検知光ファイバセンサ及び従来例のセンサを通過する光量の変化を示す経時変化図である。 本発明の参考例である衝撃検知光ファイバセンサ及びシステムを示す概観図である。 図7に示す衝撃検知光ファイバセンサに用いるプラスチック光ファイバの構造を示す断面図である。 参考例である衝撃検知光ファイバセンサの衝撃検知状態を示す説明図である。 図10(a)は、参考例である衝撃検知光ファイバセンサが衝撃を受けない状態を示す断面図である。図10(b)は、衝撃検知光ファイバセンサが衝撃を受けた状態を示す断面図である。 参考例である衝撃検知光ファイバセンサ及び従来例のセンサを通過する光量の変化を示す経時変化図である。
符号の説明
1 衝撃検知光ファイバセンサシステム
10 衝撃検知光ファイバセンサ
10a センサ部
11 発光素子
12 プラスチック光ファイバ
12a 検知ファイバ
12i、12o プラスチック光ファイバ
13 受光素子
14 電気信号線
17 ラック部材
17a 溝

Claims (11)

  1. 衝撃を検知するためのプラスチック光ファイバと、該プラスチック光ファイバの外周部に所定の厚さで被覆するゴム層と、該ゴム層によって被覆されたプラスチック光ファイバの外周部をその長手方向に沿って露出させて収容する樋状に形成されたラック部材と、該ラック部材の内側に形成され、収容される上記プラスチック光ファイバに衝撃に応じた変形を与える凸状部材とを備えたことを特徴とする衝撃検知光ファイバセンサ。
  2. 上記ラック部材は、上記ゴム層を被覆したプラスチック光ファイバの長手方向に沿って設けられると共に、上記プラスチック光ファイバの露出部を衝撃方向に臨ませるように構成された請求項1記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  3. 上記ラック部材は、上記溝長手方向と直交する断面が略コ字状或いは略U字状の溝に形成された請求項1または2記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  4. 上記プラスチック光ファイバが、上記ラック部材の溝に対して着脱自在である請求項1〜3いずれか記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  5. 上記ラック部材は、硬質製プラスチックまたはステンレス鋼、真鍮等の金属で形成された請求項1〜3いずれか記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  6. 上記プラスチック光ファイバは、架橋アクリル樹脂をコア材とし、水分を透過しないフッ素樹脂をクラッド材とする請求項1〜5いずれか記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  7. 上記凸状部材が、上記溝長手方向に複数設けられた請求項1〜6いずれか記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  8. 上記凸状部材は、半円柱状に形成される請求項1〜7いずれか記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  9. 上記ゴム層が、エチレンプロピレンゴムで形成された請求項1〜8いずれか記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  10. 請求項1〜9いずれかに記載の衝撃検知光ファイバセンサから上記プラスチック光ファイバをそれぞれ延出し、そのプラスチック光ファイバの一方に発光素子を、他方に受光素子を接続し、発光素子からの光を上記プラスチック光ファイバに入射し、その光を受光素子で受光し、受光した光の光量変化を検出することで、上記プラスチック光ファイバの歪を検出し、その歪から上記衝撃検知光ファイバセンサが受けた上記衝撃を検知することを特徴とする衝撃検知光ファイバセンサシステム。
  11. 請求項1〜9いずれかに記載の衝撃検知光ファイバセンサから上記プラスチック光ファイバをそれぞれ延出し、そのプラスチック光ファイバの一方に発光素子を、他方に受光素子を接続し、発光素子からの光を上記プラスチック光ファイバに入射し、その光を受光素子で受光し、受光した光の光量変化を検出し、他方上記衝撃検知光ファイバセンサを取り付けた測定対象物の速度、重量、堅さに応じた光損失パターンを光量変化から予め求めておき、上記衝撃を受けた時に検出される光損失パターンを検出し、その光損失パターンと上記予め求めた光損失パターンとを比較し速度、重量、堅さを識別することを特徴とする衝撃検知光ファイバセンサシステム。
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