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JP4728705B2 - 衝撃検知光ファイバセンサ並びに荷重集中板 - Google Patents
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Description

本発明は、衝撃を検知するための衝撃検知光ファイバセンサ及びその製造方法並びに荷重集中板に関する。
衝撃検知センサは、自動車等の車両に備えられ、他の車両や障害物等との衝突時の衝撃を検知(センシング)するためのものである。
衝撃検知センサとしては、圧力センサ、加速度センサ或いはひずみゲージを備え、それらセンサにより測定された圧力、加速度或いはひずみの変化を観測することで衝撃を検知する電気式のものが一般に知られている。また、ガラス(石英等)やプラスチックからなる光ファイバを備え、その光ファイバを伝搬する光の透過光量の変化を観測することで衝撃を検知する光ファイバ式のものも一般に知られている。
光ファイバ式の衝撃検知センサとしては、軟質の円筒体の外周に対して螺旋状に光ファイバを巻付け、円筒体が衝撃により変形した際の光ファイバの曲げ半径小径化に伴う曲げ損失増加により衝撃を検知するものがある。また、光ファイバを波打ち板により挟み込み、光ファイバの曲げ損失或いは圧縮損失の変化により衝撃を検知するものがある。この種の光ファイバ式の衝撃検知センサは、特許文献1にも記載されている。
特表2002−531812号公報
ところで、上述した従来の衝撃検知センサのうち電気式のものでは、衝撃を検出するセンサや、そのセンサにより検出した電気信号が電磁ノイズの影響を受け易く、検出したい電気信号と電磁ノイズとの識別が困難となることがあるという問題があった。また、電気信号は伝送損失が大きいといった問題があった。
そこで本出願人らは、これら課題を解決すべく、電磁ノイズの影響を受けにくく、且つ、伝送損失の小さい光ファイバを用いた衝撃検知光ファイバセンサを先に提案した(特願2004−261232)。
図7に示すように、衝撃検知光ファイバセンサ70は、衝撃を検知するための光ファイバ71と、光ファイバ71の一端に接続された光源(図示せず)と、光ファイバ71の他端に接続された受光機(図示せず)と、光ファイバ71の長手方向に沿って設けられた荷重集中板72とを備えている。光ファイバ71と荷重集中板72とはモールド材73により被覆されて一体化されており、これら光ファイバ71、荷重集中板72及びモールド材73がセンサ部74を構成している。
荷重集中板72の片面(図7中の上側)には、光ファイバ71の長手方向に沿って所定間隔を隔てて複数の突起75が形成されている。各突起75の高さは全て等しく、光ファイバ71と各突起75とが当接するようになっている。
他の車両や障害物等との衝突によってセンサ部74に衝撃荷重が加わると、光ファイバ71が荷重集中板72の突起75側に押しつけられて曲がったり圧縮される。そうなると、光ファイバ71に衝撃に応じた曲げ損失及び圧縮損失が発生するので、それら損失量から衝撃の有無、大きさを検知することができる。光ファイバ71の損失量は、光ファイバ71を伝搬する光の透過光量の変化を観測することで測定できる。
しかしながら、図7で示した衝撃検知光ファイバセンサ70では、衝撃の印加方向によって検出感度にバラツキが発生するという問題があった。即ち、衝撃がセンサ部74の正面(図7中の上側)に対して傾斜して加わると、光ファイバ71が荷重集中板72の横方向(幅方向)にわずかにずれて、衝撃がセンサ部74の正面から真直に加わった場合に比べて、光ファイバ71を荷重集中板72の突起75側に押しつける力が小さくなってしまう。従って、衝撃印加方向によっては光ファイバ71に作用する曲げや圧縮が不十分となり、衝撃が過小に評価されるおそれがあった。
そこで、本発明の目的は、衝撃印加方向のズレによる検出感度のバラツキを抑制することができる衝撃検知光ファイバセンサを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、衝撃を検知するための光ファイバと、該光ファイバの一端に接続された光源と、上記光ファイバの他端に接続された受光機と、上記光ファイバの長手方向に沿って所定間隔を隔てて設けられ上記光ファイバに当接する複数の突起を有する荷重集中板とを備え、上記突起に、上記光ファイバの横ズレを防止するための溝を形成した衝撃検知光ファイバセンサにおいて、上記溝が、上記光ファイバの外周に対して面接触で当接する接触面を有することを特徴とする衝撃検知光ファイバセンサである。
請求項の発明は、上記光ファイバ及び荷重集中板を被覆するモールド材をさらに備えた請求項1記載の衝撃検知光ファイバセンサである。
請求項の発明は、光ファイバの長手方向に沿って所定間隔を隔てて設けられ上記光ファイバに当接する複数の突起を有、上記突起に、上記光ファイバの横ズレを防止するための溝を形成した荷重集中板において、上記溝が、上記光ファイバの外周に対して面接触で当接する接触面を有することを特徴とする荷重集中板である。
本発明によれば、衝撃印加方向のズレによる検出感度のバラツキを抑制することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
本実施形態の衝撃検知光ファイバセンサは、自動車等の車両に備えられ、他の車両や障害物等との衝突時の衝撃の有無、大きさを検知するためのものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る荷重集中板を備えた衝撃検知光ファイバセンサの概略図である。図2はセンサ部を示し、(a)は側面断面図であり、(b)は図2(a)のIIb−IIb線矢視断面図であり、(c)は図2(a)のIIc−IIc線矢視断面図である。図3は荷重集中板を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面断面図である。
図1に示すように、本実施形態の衝撃検知光ファイバセンサ1は、衝撃を検知するためのプラスチック光ファイバ(以下POFという)2を有するセンサ部3と、POF2の一端に接続された光源4と、POF2の他端に接続された受光機5とを備えて主に構成されている。本実施形態では、POF2はU字折返し状に配置されており、そのPOF2の直線部にセンサ部3がそれぞれ形成されている。光源4及び受光機5には、これら光源4及び受光機5とセンサ外部とを繋ぐ信号線6がそれぞれ接続されている。
本実施形態では、POF2として耐熱性を有する耐熱性プラスチック光ファイバ(以下HPOFという)を用いた。また、光源4として半導体レーザや発光ダイオード等の発光素子(以下LEDという)を用い、受光機5としてフォトダイオード等の受光素子(以下PDという)を用いた。また、信号線6としてメタル信号線等の電気信号線を用いた。ここで、これらLED4、PD5及び電気信号線6は、衝撃が加わらない場所に配置されるため、電磁ノイズを遮へいする構造とすることも可能である。
図2に示すように、本実施形態のHPOF2は、光を伝搬するための断面略円形状のコア部7と、コア部7の外周に被覆させて設けられた断面略円形状のクラッド部8とから構成されている。クラッド部8は、コア部7に対して同心上に設けられる。
コア部7としては、耐熱性に優れた合成樹脂(例えば、アクリル樹脂、架橋アクリル樹脂(熱硬化アクリル樹脂)、或いは、シリコーン樹脂)を用いることができる。クラッド部8としては、コア部7よりも屈折率が低く、且つ、耐熱性、耐水性及び機械的特性に優れた合成樹脂(例えば、ふっ化エチレンプロピレン樹脂等のふっ素系樹脂)を用いることができる。
センサ部3は、HPOF2の長手方向に沿って延出させて設けられる荷重集中板10と、HPOF2と荷重集中板10とを被覆して、これらを一体化するモールド材11とを有している。荷重集中板10には、HPOF2に付与される衝撃荷重を支持すべく、HPOF2の長手方向に沿って所定間隔を隔てて、HPOF2に当接する複数の突起12が形成されている。荷重集中板10としては、鉄(例えば、冷間圧延鋼板)、硬質性のプラスチック、真ちゅう或いはステンレス鋼等のHPOF2よりも硬い材料を用いることができる。また、モールド材11としては、HPOF2よりも軟らかく、可撓性を有する合成樹脂(例えば、シリコーンゴム等)を用いることができる。
図3に示すように、本実施形態の荷重集中板10は、長手方向に所定間隔を隔てて形成された複数の略I字状の孔13と、それら隣接する孔13間に形成される接続部14と、その接続部14の両端に形成され、長手方向に延出する突出部15とを有している。これら接続部14及び突出部15が突起12を構成している。
突起12には、荷重集中板10の長手方向に沿って、HPOF2の横ズレ(荷重集中板10の幅方向へのズレ)を防止するための溝16が形成されている。溝16は、HPOF2の外周に対して面接触で当接する接触面17を有している(図3(b)参照)。本実施形態では、接触面17をHPOF2の半径と略等しい曲率半径で湾曲する断面R形状に形成することで、接触面17がHPOF2の外周に対して面接触で当接するようになっている。なお、接触面17がHPOF2の半径よりも(わずかに)大きい曲率半径で湾曲する断面R形状に形成されていても良い。
溝16の長手方向中央の底部には、HPOF2を保持すべく側面視平面状の平面部16aが形成されている(図3(c)参照)。また、溝16の長手方向両端の底部には、HPOF2が曲げられた際にそのHPOF2が切断されるのを防止すべく、側面視R形状のR部16bが形成されている(図3(c)参照)。
ここで、本実施形態では、HPOF2は、コア部7の直径d1が1.5mm、クラッド部8の直径d2(つまりHPOF2の直径)が2.2mmのものを使用した。その場合、荷重集中板10の形状は、厚さ(板厚)T1を0.6〜2mmの範囲内(本実施形態では1.5mm)とし、幅(板幅)Wを5〜14mmの範囲内(本実施形態では10mm)とし、平面部16aの長さLを3〜5mmの範囲内(本実施形態では5mm)とし、平面部16aのピッチPを12.5〜20mmの範囲内(本実施形態では20mm)とし、R部16bの曲率半径R1を1〜2mmの範囲内(本実施形態では1.8mm)とし、接触面17の曲率半径R2をクラッド部8の半径(d2/2)と略等しい値(つまり本実施形態では1.1mm)とし、溝16の深さDを0.1〜1.1mmの範囲内(本実施形態では0.7mm)とするのが望ましい。
また、モールド材11は、厚さT2を5mm以下(本実施形態では5mm)とし、硬度を35°〜75°の範囲内(本実施形態では53°前後)とすることが望ましい。その際、衝撃が加わるHPOF2上方のモールド材11の肉厚aを、荷重集中板10下方のモールド材11の肉厚bよりも厚く形成することが望ましい。本実施形態では、HPOF2上方のモールド材11の肉厚aを、荷重集中板10下方のモールド材11の肉厚bの約二倍に設定している。
次に、衝撃検知光ファイバセンサ1の製造方法を説明する。
本実施形態では、衝撃検知光ファイバセンサ1を製造すべくHPOF2及び荷重集中板10をモールド材11により被覆する際に、押出し工法を用いた。この押出し工法は、HPOF2及び荷重集中板10を押出し機(図示せず)の挿入口から差し込んで、生ゴム(モールド材11)で覆われたHPOF2及び荷重集中板10を押出し機の排出口側へと押し出すようにするものである。この押出し工法を行う際、押出し機の排出口側には、モールド材11の形状を制御(成形)するための心口金(図示せず)が設けられる。よって、押出し工法を行う際には、荷重集中板10と心口金との寸法誤差(位置ズレ)を小さくしておく必要がある。
そこで、本実施形態では、HPOF2及び荷重集中板10を生ゴムにより被覆する際に、HPOF2を荷重集中板10の溝16に係合させて、それらHPOF2及び荷重集中板10を押出し機の挿入口側から差し込んで排出口側へと押し出すと共に、マンドレル等の案内部材(図示せず)を押出し方向上流側の荷重集中板10の溝16に係合させて、荷重集中板10を案内部材によりガイドさせるようにした。そして、全長にわたって荷重集中板10を生ゴムにより被覆したら、それらを高温放置して、生ゴムを硬化させる。このようにすることで、荷重集中板10と心口金との寸法誤差を小さくしておくことができると共に、荷重集中板10に対するHPOF2の位置精度を確保することができ、製造バラツキが小さく(つまり個体差が小さく)、且つ、寸法精度が良い衝撃検知光ファイバセンサ1を製造することができる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
LED4より出力された光は、HPOF2を介してPD5に入射される。PD5により検出された透過光量(光強度)は、電気信号線6により電気信号としてセンサ外部へ送信される。
他の車両や障害物等との衝突によってセンサ部3に衝撃荷重が加わると、HPOF2が、図4に示すように荷重集中板10の突起12間で曲げられたり、図5に示すように突起12に押しつけられて圧縮される。そうなると、HPOF2に衝撃に応じた曲げ損失(マイクロベンド損失)或いは圧縮損失が発生し、図6に示すようにそれら曲げ損失或いは圧縮損失に応じてHPOF2を伝搬する光の透過光量に変化が生じる。
ここで、本実施形態では、荷重集中板10の突起12に溝16を設け、その溝16にHPOF2を係合させている。そのため、衝撃がセンサ部3の正面(図2中の上側)に対して図5中の矢印で示すように傾斜して加わったとしても、HPOF2が溝16の内周に押しつけられることとなり、衝撃印加方向のズレによる検出感度のバラツキを抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、溝16がHPOF2の外周に対して面接触で当接する接触面17を有するため、HPOF2を溝16に対して面接触で保持することができ、衝撃荷重が加わった際のHPOF2の応力集中発生を防止して、HPOF2が破断することを防止することが可能となる。
一方、衝撃印加から時間が経過すると、図6に示すように、モールド材11の弾性力によりHPOF2の形状が復元されるため、衝撃検知光ファイバセンサ1を繰返し使用することが可能である。
ところで、車両等のレイアウト上の都合により、搭載可能なセンサ部3の厚さ(モールド材11の厚さT2(図3(b)参照))に制限がある場合がある。その場合従来、センサ部3の耐荷重性(耐衝撃性)が低下するもののモールド材11の厚さT2を薄くせざるを得なかった。しかしながら、本実施形態によれば、HPOF2の下部が溝16に没入されるため、センサ部3全体の厚さ(モールド材11全体の厚さD)を厚くすることなく、HPOF2上方のモールド材11の肉厚a、或いは、荷重集中板10下方のモールド材11の肉厚b(図3(b)参照)のみを肉厚化することができ、センサ部3の耐荷重性(耐衝撃性)を向上させることが可能となる。
本発明は以上説明した実施形態には限定はされない。
例えば、上述の実施形態では、光ファイバ2がU字折返し状に配置されるとしたが、これには限定はされない。例えば、光ファイバ2が直線状に配置されていても良い。
また、コア部7、クラッド部8及び溝16の断面形状は上述の実施形態には限定はされない。例えば、コア部7、クラッド部8及び溝16が断面矩形状や断面楕円形状等の他の形状に形成されていても良い。
また、突起12の形状は、上述の実施形態には限定はされない。つまり複数の突起12が光ファイバ2の長手方向に沿って形成されていれば良く、例えば、各突起12が荷重集中板10の上部に突出する山形状に形成されていても良い(図7参照)。
また、上述の実施形態では光ファイバ2としてプラスチック光ファイバを用いたが、光ファイバ2としてガラス光ファイバを用いることも可能である。しかしながら、ガラスの特性上、ガラス光ファイバは曲げや圧縮により機械的強度劣化を起こし易く、衝撃印加時にガラス光ファイバが切断されるおそれがある。そのため、光ファイバ2としては、本実施形態のように機械的強度低下が起こりにくいプラスチック光ファイバをを用いることが望ましい。
さらに、上述の実施形態では、信号線6として電気信号線を用いるとしたが、これには限定はされない。例えば、信号線6として光ファイバ等の光信号線を用いても良い。
本発明の一実施形態に係る荷重集中板を備えた衝撃検知光ファイバセンサの概略図である。 センサ部を示し、(a)は側面断面図であり、(b)は図2(a)のIIb−IIb線矢視断面図であり、(c)は図2(a)のIIc−IIc線矢視断面図である。 荷重集中板を示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面断面図である。 光ファイバが衝撃印加により曲げられた状態を示す、センサ部の側面断面図である。 光ファイバが衝撃印加により圧縮された状態を示す、センサ部の正面断面図である。 衝撃印加時の透過光量の時間変化を示すグラフである。 本出願人らが先に提案した衝撃検知光ファイバセンサを示し、(a)は側面断面図であり、(b)は図7(a)のVIIb−VIIb線矢視断面図であり、(c)は図7(a)のVIIc−VIIc線矢視断面図である。
符号の説明
1 衝撃検知光ファイバセンサ
2 光ファイバ(POF、HPOF)
4 光源(LED)
5 受光機(PD)
10 荷重集中板
11 モールド材
12 突起
16 溝
17 接触面

Claims (3)

  1. 衝撃を検知するための光ファイバと、該光ファイバの一端に接続された光源と、上記光ファイバの他端に接続された受光機と、上記光ファイバの長手方向に沿って所定間隔を隔てて設けられ上記光ファイバに当接する複数の突起を有する荷重集中板とを備え、上記突起に、上記光ファイバの横ズレを防止するための溝を形成した衝撃検知光ファイバセンサにおいて、
    上記溝が、上記光ファイバの外周に対して面接触で当接する接触面を有することを特徴とする衝撃検知光ファイバセンサ。
  2. 上記光ファイバ及び荷重集中板を被覆するモールド材をさらに備えた請求項1記載の衝撃検知光ファイバセンサ。
  3. 光ファイバの長手方向に沿って所定間隔を隔てて設けられ上記光ファイバに当接する複数の突起を有、上記突起に、上記光ファイバの横ズレを防止するための溝を形成した荷重集中板において、
    上記溝が、上記光ファイバの外周に対して面接触で当接する接触面を有することを特徴とする荷重集中板。
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