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JP4287872B2 - フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法 - Google Patents
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JP4287872B2 - フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法 - Google Patents

フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法 Download PDF

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Description

本発明は、医薬,特に吸入麻酔薬として広く利用されているフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法に関する。
従来、フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルは使用上安全な吸入麻酔薬として広く利用されている。その製造方法は特許文献1に詳しく述べられ、濃硫酸、フッ化水素をパラホルムアルデヒドに添加し、この反応混合物を加熱したところへ1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを滴下する方法で発生するガスを捕集すると、目的とする生成物の他に未反応の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、副生したホルマールとアセタール等が有機副生成物として回収される。
また、特許文献2には、ビスフルオロメチルエーテルと1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールと硫酸を混合することでフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルが未反応のビスフルオロメチルエーテルやアセタールとともに得られることが記載されている。
これらの製造方法において、原料である1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールは目的生成物とほぼ同じ沸点(約58.6℃)を持つため、反応条件により多寡の違いはあるものの回収有機物には含まれるものと考えられる。
しかしながら、有機物精製方法として最も一般的な蒸留法では、沸点がほぼ同じであるため分離は困難であり、凝固点の違い(−68℃と−3.3℃)を利用した析出法によっても分離できず、また、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールは水とどの様な割合にでも溶解しうる水溶性物質であるにも拘わらず、水での洗浄では十分に除去することができない。
米国特許第4,250,334号明細書 国際公開第97/25303号パンフレット
蒸留によっても、水洗浄によっても十分に除去できないフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル中の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの濃度を医薬品として許容される濃度以下に低下させる。
本発明者らは、かかる従来技術の問題点に鑑み、有用なフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに悪影響を及ぼす事無く、実質的に1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含まないフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを得る精製方法につき鋭意検討した。その結果、少なくとも1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを塩基性水溶液と接触させて処理する、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量が1ppm以下であるフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを得ることを特徴とするフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法であって、次の第1工程および第2工程
(第1工程)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%を超えるフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを前もって塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比(「当量」は、「1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを一塩基酸とした酸塩基当量」をいう。)が1以上の塩基性物質を含む塩基性水溶液と接触させて処理して、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%以下のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを調製する工程
(第2工程)前記第1工程で得た、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%以下のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを、塩基性水溶液と接触させて処理する工程であって、該塩基性水溶液が塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比(「当量」は、「1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを一塩基酸とした酸塩基当量」をいう。)が1以上の量の塩基性物質を含む塩基性水溶液であり、かつ該接触が0〜60℃の温度範囲で行われることを特徴とする工程、
を含む方法によって、フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに含まれる1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールは、効率的に除去されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、少なくとも1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを塩基性水溶液と接触させて処理する、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量が1ppm以下であるフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを得ることを特徴とするフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法であって、次の第1工程および第2工程、
(第1工程)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%を超えるフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを前もって塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比(「当量」は、「1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを一塩基酸とした酸塩基当量」をいう。)が1以上の塩基性物質を含む塩基性水溶液と接触させて処理して、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%以下のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを調製する工程
(第2工程)前記第1工程で得た、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%以下のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを、塩基性水溶液と接触させて処理する工程であって、該塩基性水溶液が塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比(「当量」は、「1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを一塩基酸とした酸塩基当量」をいう。)が1以上の量の塩基性物質を含む塩基性水溶液であり、かつ該接触が0〜60℃の温度範囲で行われることを特徴とする工程、
を含む方法である。
本発明の精製方法により得られた実質的に1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含まないフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルは、必要に応じて蒸留での分離困難な他の成分などを除去し、次いで蒸留することでフルオロメチルヘキサフルオロイソプロピルエーテルより低沸点または高沸点を有する成分を分離して、高純度のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルとすることができる。しかし、予め蒸留により精製してあるため1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール以外の不純物を含まない場合には、本発明の方法の後に蒸留は必要としないことがある。
本発明において1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを除去するために使用する塩基性水溶液は、塩基性物質の水溶液からなっている。塩基性物質としては、水溶液として塩基性を示す物質であるので特に限定されないが、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選ばれた金属、その水酸化物、酸化物、または炭酸塩が使用できる。アルカリ金属とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムであり、アルカリ土類金属とは、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムである。好ましい塩基性物質としては、具体的には、水酸化ナトリウム、酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、水酸化ルビジウム、酸化ルビジウム、炭酸ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどである。これらの塩基性物質から選ばれた一種もしくは二種以上を組み合わせて使用することもできる。これらのうち水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが最も好適に用いられる。
塩基性水溶液の濃度は、フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに含まれる1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量によって調整することが好ましく、「高濃度」、すなわち、1重量%程度以上である場合には、0.01〜20重量%程度のものが好ましい。塩基性物質の含有量が0.01重量%に満たない濃度でも処理効果は満足すべきものであるが、塩基性水溶液の量が多くなり装置上から好ましくない。また、20重量%を超えると僅かではあるがフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルと反応することがあり好ましくない。
一方、被処理フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに含まれる1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量が、「低濃度」、すなわち、1重量%程度以下である場合には、塩基性水溶液の濃度は0.001〜20重量%程度のものであるが、0.01〜5重量%程度のものが好ましく、0.01〜3重量%程度のものがより好ましい。塩基性物質の含有量が0.01重量%に満たない濃度でも処理効果は満足すべきものであるが、塩基性水溶液の量が多くなり装置上から好ましくない。また、20重量%を超えると僅かではあるがフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルと反応することがあり好ましくない。
また、塩基性水溶液に含まれる塩基性物質の量はフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに含まれる1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量によって調整することが必要であるが、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール1当量に対し1当量以上であって、1〜10当量程度が好ましく、1〜3当量程度がより好ましい。フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに含まれる1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量が、「低濃度」の場合には、塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比を1〜2程度の実質上等量とすることが1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量を低下させる観点から好ましく、その上、本発明の方法からなる工程に続く工程の簡略化の点からも好ましい。上記において、フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル中に酸が存在する場合には、その中和に要する塩基性物質の付加量が必要となる。
本発明の精製方法を行う温度は0〜60℃であるが、通常特に加熱または冷却する必要はなく、10℃〜50℃程度のいわゆる室温で行えばよい。60℃をこえると僅かではあるがフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの分解を惹き起こすことがあるため好ましくない。処理圧力は処理結果には特に効果を持たないので任意の圧力でよいが、通常9.8×10Pa〜9.8×10Pa(1〜10kg/cm2)で行なう。
本発明の方法は、実質的に1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含まない(1ppm以下の含有量をいう。本明細書において同じ。)フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを得ることを目的とすることから見て、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量が高い場合には、前もって塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比が1以上の量の塩基性物質を含む塩基性水溶液と接触させて処理して「低濃度(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%以下)」に調整した上で、さらに塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比が1以上の量の塩基性物質を含む低濃度塩基性水溶液と接触させて処理する。
本発明の精製方法は、少なくとも1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを塩基性水溶液と接触させて処理する精製方法であるが、この処理は無機酸根の実質的に存在しない系中において行うことが好ましい。ここで無機酸根とは、反応もしくはその後処理工程において添加・使用された結果混入する可能性のある硫酸、フッ酸などの無機酸根をいうが他の酸根であってもよい。したがって、本発明の精製方法は、予め少なくとも酸性物質を除いておいた1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに対して適用するのが特に好適である。また、ここで「実質的に存在しない」とは前記した反応もしくはその後処理工程で使用された結果混入する可能性のある酸根が水または塩基性水溶液による洗浄で除去された結果殆ど存在しないことをいい、完全に酸根がないことは要しない。
本発明の方法は気−液または液−液接触による処理であるので、この様な処理の効率を高めるために使用される慣用の手段は適宜選択して使用できる。例えば、撹拌、スパージャー、ラインミキサー、ポンプ循環などが挙げられるがこれらに限定されない。
本発明を実施例をもって詳細に説明するが、本発明の実施態様はこれに限られない。
〔実施例〕
還流冷却器と攪拌機を備えた300mlのフラスコに0.25重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル100gをいれ、そこへ71gの0.1重量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、35℃に保ちながら3時間撹拌した。水酸化ナトリウム/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比は1.2であった。撹拌を止めて二層として下層の有機物をガスクロマトグラフで分析したところ1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールは検出限界(1ppm)以下であった。この時、ガスクロマトグラムには新たな物質は見られなかった。
〔比較例1〕
還流冷却器と攪拌機を備えた300mlのフラスコに10重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル100gをいれ、そこへ95gの5重量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、35℃に保ちながら20分間撹拌した。水酸化ナトリウム/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比は2であった。撹拌を止めて二層として下層の有機物をガスクロマトグラフで分析したところ0.1重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールが含まれていた。この時、ガスクロマトグラムには新たな物質は見られなかった。
〔比較例2〕
還流冷却器と攪拌機を備えた300mlのフラスコに10重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル100gをいれ、そこへ126gの5重量%炭酸ナトリウム(Na2CO3)水溶液を加え、35℃に保ちながら20分間撹拌した。炭酸ナトリウム/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比は2であった。撹拌を止めて二層として下層の有機物をガスクロマトグラフで分析したところ0.8重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールが含まれていた。この時、ガスクロマトグラムには新たな物質は見られなかった。
〔比較例3〕
還流冷却器と攪拌機を備えた300mlのフラスコに10重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル100gをいれ、そこへ95gの純水を加え、35℃に保ちながら20分間撹拌した。撹拌を止めて二層として下層の有機物をガスクロマトグラフで分析したところ3.4重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールが含まれていた。この時、ガスクロマトグラムには新たな物質は見られなかった。
〔比較例4〕
還流冷却器と攪拌機を備えた300mlのフラスコに0.25重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル100gをいれ、そこへ71gの純水を加え、35℃に保ちながら3時間撹拌した。撹拌を止めて二層として下層の有機物をガスクロマトグラフで分析したところ、処理する前と同量の0.25重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールが含まれていた。この時、ガスクロマトグラムには新たな物質は見られなかった。
〔比較例5〕
攪拌機を備えた300mlのオートクレーブに5重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテル100gをいれ、そこへ119gの5重量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、70℃に保ちながら20分間撹拌した。水酸化ナトリウム/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比は5であった。撹拌を止めて二層として下層の有機物をガスクロマトグラフで分析したところ0.05重量%の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールが含まれていた。この時、ガスクロマトグラムには0.12%に相当する新たなピークが見られた。
本発明の精製方法では、簡便な方法であるにも拘わらず、他の方法では除去の困難な1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを医薬品に要求される程度にまで高純度化することができる。

Claims (6)

  1. 少なくとも1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを塩基性水溶液と接触させて処理する、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの含有量が1ppm以下であるフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを得ることを特徴とするフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法であって、次の第1工程および第2工程を含む方法
    (第1工程)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%を超えるフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを前もって塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比(「当量」は、「1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを一塩基酸とした酸塩基当量」をいう。)が1以上の塩基性物質を含む塩基性水溶液と接触させて処理して、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%以下のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを調製する工程
    (第2工程)前記第1工程で得た、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール含量が1重量%以下のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを、塩基性水溶液と接触させて処理する工程であって、該塩基性水溶液が塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比(「当量」は、「1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを一塩基酸とした酸塩基当量」をいう。)が1以上の量の塩基性物質を含む塩基性水溶液であり、かつ該接触が0〜60℃の温度範囲で行われることを特徴とする工程。
  2. 請求項1において、塩基性物質/1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールの当量比が1〜3であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 塩基性水溶液が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選ばれた金属の水酸化物、酸化物、または炭酸塩を含む水溶液である請求項1または2に記載のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法。
  4. 塩基性水溶液が、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、酸化リチウム、炭酸リチウム、水酸化ルビジウム、酸化ルビジウム、炭酸ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムから選ばれる塩基を含む水溶液であることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法。
  5. 前記第2工程に用いる塩基性水溶液が0.001〜20重量%の濃度である、請求項1〜4の何れかに記載のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法。
  6. 少なくとも1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコールを含むフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルを塩基性水溶液と接触させて処理する精製方法であって、処理が無機酸根の実質的に存在しない系中において行われることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のフルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法。
JP2006235350A 2006-08-31 2006-08-31 フルオロメチル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルエーテルの精製方法 Expired - Lifetime JP4287872B2 (ja)

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