JP4288931B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、ディスプレイ・光通信やO A 機器又は携帯機器の光源に最適な紫外域光から赤色光を発光する発光ダイオードに係わり、特に優れた放熱経路を有し且つ外部からの機械的応力等の耐久性に優れた発光装置及びその発光装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、発光装置としてRGB(赤、緑、青色)がそれぞれ高輝度に発光可能な発光ダイオードに加え紫外線が発光可能な発光ダイオード、白色発光が可能な発光ダイオードやレーザダイオードが開発された。これらの半導体発光素子は高輝度、低消費電力かつ長寿命という優れた特性を有している。そのため、屋外や屋内の各種ディスプレイ、交通や鉄道などの信号機、各種インジケータや標示や液晶装置のバックライトだけでなく、照明自体として利用されはじめている。
【0003】
このような発光装置として、図14および15に示す表面実装型発光装置が用いられている。図14および15の表面実装型発光装置は、フレームインサートタイプと呼ばれ、発光素子が電気的に接続される正負一対のリード電極が、樹脂によって上下方向から挟み込まれるように、射出成形によってリード電極が樹脂パッケージと一体化される。リード電極の端部は外部へ突出しており、後に端部が折り曲げられることによって配線パターン等と接続される。この樹脂パッケージは開口部が形成され、リード電極上に発光素子が載置されるようにリード電極が露出している。この開口部はテーパー形状を有しており、内壁が傾斜されることで発光素子からの光を効率よく反射させることができる。また、発光素子は、対向面に正負一対の電極が形成されており、上記の樹脂パッケージのリード電極上に、発光素子の一方の電極が接続され、もう一方の電極は、導電性ワイヤーによって他のリード電極に接続されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−87780号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、窒化ガリウム系化合物半導体など、両面に電極を形成することが困難である発光素子を用い、フレームインサートタイプの樹脂パッケージに載置する場合、フェイスアップによる実装形態であると同一面に電極を形成し2本のワイヤによって電気的に接続する必要がある。このように、ワイヤを2本形成すると、ワイヤが陰となり光の取りだし効率が悪くなるばかりか、ワイヤの断線等による不良が生じ歩留まりが低くなる。そのため、フェイスダウンによる発光素子の実装が好ましいものとなる。しかしながら、フレームインサートタイプでは、0.15mm厚の銅合金属を用いる場合、正負のリード電極の間隔は約0.15mmとするのが限度であり、正負の電極間が0.1mm以下である発光素子をフェイスダウンで安定性良く載置可能な距離とすることは難しい。また、リード電極は樹脂パッケージとの密着性は、必ずしも良好なものとは言えず、発光素子とリード電極との接合時に与えられる熱、加重および超音波による影響を受け、対向する双方のリード電極がそれぞれ微振動してしまうことで充分に合金化することができない。そこで、本発明は、フリップチップ方式による発光素子を用いて、安定性がよく、極めて信頼性に富んだ表面実装型発光装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に関わる半導体発光装置は、凹部を有し、その凹部の底面に正負一対のリード電極が配置されたパッケージと、前記リード電極上にフェイスダウン実装されてなる発光素子と、を有する発光装置であって、前記リード電極と前記発光素子との間に、該発光素子を実装可能なサブマウントを有し、該サブマウントは厚さ方向に貫通する貫通孔を有し、前記貫通孔は、前記サブマウントの上面から下面に向かって傾斜して形成されており、その内壁に導電性部材を有し、前記貫通孔内部に導電性接合部材が設けられており、前記導電性部材と前記導電性接合部材とが接して固着されていることを特徴とする。このような構成からなると、フェイスダウンによる実装で、発光素子とリード電極とを安定性良く電気的に接続することができるため、信頼性に富んだ表面実装型発光装置とする事ができる。
前記貫通孔は、前記サブマウントの前記下面に近づくにつれて小さく形成されていることが好ましい。
また、本発明の発光装置の製造方法は、凹部を有し、その凹部の底面に正負一対のリード電極が配置されるパッケージと、前記リード電極上に、サブマウントを介してフェイスダウン実装されてなる発光素子と、を有する発光装置の製造方法であって、前記サブマウントの上面及び下面に導電性部材を形成する工程と、前記サブマウントの前記上面から前記下面に向かって傾斜する貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔の内壁に、前記サブマウントの前記上面から前記下面まで連続するように前記導電性部材を形成する工程と、前記貫通孔の前記導電性部材と導電性接合部材とが接するように固着する工程と、前記導電性接合部材を硬化して前記貫通孔に引っかけて硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、サブマウントは、リード電極間方向へ延長された矩形形状からなることが好ましい。このような構成からなると、サブマウントが正電極上から負電極上を渡って配され、発光素子をリード電極と電気的に接続することができる。
【0008】
また、サブマウントは、短辺の長さが発光素子の対角線より長い事が好ましい。このような構成からなると、導電性接合部材によってサブマウント表面上に形成された導電性部材と発光素子との密着性を高め、安定性良く用いることができる。
【0009】
また、サブマウントは、発光素子の少なくとも2倍以上の面積を有することが好ましい。このような構成からなると、放熱性が向上し、リード電極上に載置する際などにおいて取り扱いもしやすくなる。
【0010】
また、サブマウントは、厚さ方向に貫通する貫通孔を有し、該貫通孔は内壁に導電性部材を有し、該貫通孔を介して該サブマウントの上面と下面は導通されていることが好ましい。このような構成からなると、発光素子と近い位置に放熱経路をさらに設けることができ、放熱効率を高めることができる。
【0011】
また、貫通孔が複数形成される事が好ましい。このような構成からなると、上記した放熱効率をさらに高めることができる。
【0012】
また、発光素子の中心軸がサブマウントの中心軸と一致し、貫通孔は、発光素子の外周部において、中心軸に対して対称な位置に形成されている事が好ましい。このような構成からなると、発光素子の載置部の安定性が増し、密着性や放熱経路などにおいても偏りがない。
【0013】
また、貫通孔が、円柱形状からなる事が好ましい。このような構成からなると、発光素子が載置されているサブマウントの上面および下面に形成されている導電性部材の導通を取りやすく、熱の流れもよりスムーズなものとなる。
【0015】
また、サブマウントが、ガラスエポキシ樹脂或いはB T レジンからなる事が好ましい。このような構成からなると比較的容易にサブマウントを形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に関わる実施の形態について説明する。
【0017】
図1および2に本発明の実施の形態に関わる発光装置を示す。
リード電極が一体成形されたパッケージの内部に、リード電極の正負の両電極間を跨るようにサブマウントが配置されている。サブマウントの上面および下面には、導電性部材が形成されいる。サブマウント下面の導電性部材は、リード電極と導通された状態となっている。また、サブマウント上面の導電性部材は、発光素子が電極形成面側を対向させて載置され電気的に接続可能となるように、離間して形成されている。
【0018】
このような構成とすることで、発光素子をフェイスダウンで安定性良く載置することが可能となる。発光素子からの光は、基板側から外部へ出射されることで、外部への光のとりだし効率が良くなり、また、導通させるためのワイヤーを必要としないことから、断線等による不良を出さず、歩留まりを上げることもできる。さらに、サブマウントは比較的硬質な絶縁性基板などに薄い金属薄膜からなる導電性部材が形成されているため、発光素子の電極と導電性部材とを接合させる際に起こる微振動の影響を受けることなく合金化することができる。そのため、発光素子の剥離やずれ等を防ぐことができるため、極めて信頼性の良好な発光装置を提供することが可能となる。
【0019】
また、図3のようにサブマウントに、貫通孔が形成されていると、貫通孔内部にも導電性材料を設けることが可能となり、放熱性を高めることもでき、さらにリード電極上に配される際に用いられる導電性接合部材を貫通孔内部にまで設けることができるため、密着性もよくなる。
【0020】
また、図4の断面図に示されるパッケージ凹部を発光素子が載置されたサブマウントが、リード電極の両電極間を渡るように設置された後、エポキシ樹脂或いはシリコーン樹脂などの透光性樹脂で封止することもできる。このようにすると、発光素子およびサブマウントを保護することができ、また、ガラスフィラーなどを混入させることで光の輝度を高めることもできる。
【0021】
また、図7のようにパッケージ凹部に配する前に、予め発光素子とサブマウントとを封止樹脂によって一体化しておくことも可能である。このようにすると、発光素子とサブマウントの密着性はさらに向上し剥離などを防ぐことができるため、取り扱いやすくなり、蛍光物質や拡散剤などを封止樹脂内部に含有させることで、さらに発光特性を高めることもできる。以下、本発明の実施の形態における各構成について詳述する。
【0022】
(発光素子)
本発明において、発光素子 は特に限定されないが、正負一対の電極を同一面に有するものであり、蛍光物質を用いた場合、前記蛍光物質を励起可能な発光波長を発光することのできる発光層を有する半導体発光素子が好ましい。このような半導体発光素子としてAlInGaPやGaNなど種々の半導体を挙げることができるが、蛍光物質を効率よく励起できる短波長が発光可能な窒化物半導体(InXAlYGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)が好適に挙げられる。半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造、あるいはダブルヘテロ構造のものが挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることもできる。
【0023】
窒化物半導体を使用した場合、半導体基板にはサファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO等の材料が好適に用いられる。結晶性の良い窒化物半導体を量産性良く形成させるためにはサファイア基板を用いることが好ましい。このサファイア基板上にGaN、AlN、GaAlN等のバッファー層を形成しその上にpn接合を有する窒化物半導体を形成させる。
【0024】
窒化物半導体を使用したpn接合を有する発光素子の例として、バッファ層上に、n型窒化ガリウムで形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジウム・ガリウムで形成した活性層、p型窒化アルミニウム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガリウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させたダブルヘテロ構造などが挙げられる。
【0025】
窒化物半導体は、不純物をドープしない状態でn型導電性を示す。発光効率を向上させるなど所望のn型窒化物半導体を形成させる場合は、n型ドーパントとしてSi、Ge、Se、Te、C等を適宜導入することが好ましい。一方、p型窒化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントであるZn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせる。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉による加熱やプラズマ照射等により低抵抗化させることが好ましい。電極形成後、半導体ウエハーからチップ状にカットさせることで窒化物半導体からなる発光素子を形成させることができる。
【0026】
本発明の発光ダイオードにおいて、白色系を発光させるには、蛍光物質からの発光波長との補色関係や透光性樹脂の劣化等を考慮して、発光素子の発光波長は400nm以上530nm以下が好ましく、420nm以上490nm以下がより好ましい。発光素子と蛍光物質との励起、発光効率をそれぞれ向上させるためには、450nm以上475nm以下がさらに好ましい。
【0027】
(サブマウント)
図2に示すように本発明の実施の形態のサブマントは、上面に形成された導電性部材上に発光素子が載置され、下面に形成された導電性部材は、パッケージと一体化されたリード電極と接合される。導電性部材は、サブマウントの表面に形成された銅などの薄膜をエッチングによってパターン形成されるため、パッケージ内の正負のリード電極間と比較すると、より間隔を狭くして設けることができる。このような構成からなると、発光素子とリード電極とを、安定性良く電気的に接続することができる。サブマントの材料については、加工が容易で耐久性のある材料であれば任意のものを用いることができる。具体例としては、後述するガラスエポキシ樹脂や、或いは銅、アルミニウムや各種合金、セラミックなど種々のものを利用することができる。
【0028】
サブマウントが金属材料などの導電性材料から成るものであると、絶縁性のものと比較して、熱伝導率が高いため、発光素子に生じた熱を効率的に外部へ導くことができる。導電性部材に用いる材料としては、発光素子からの熱を効率よく外部へ取り出すため、熱伝導性の良い材料が好ましく、Au、Cu、Alやこれらの合金などを好適に利用することもできる。特に、銅やアルミニウムは加工のしやすさなどから好適に利用することができる。このようにサブマウントとして導電性材料を用いる場合は、電気的に絶縁すべくSiO2やSiNXなどの絶縁膜を形成後、銅、金、銀などの薄膜パターンやこれらの金属を含む合金、これらの金属を含む積層膜などCVDやスパッタ或いはメッキによって形成させたものを好適に利用することができる。また反射率の高い金属や合金を発光波長に応じて適宜利用することができる。
【0029】
サブマウントが半導体材料から成るものであると、サブマウント内部に保護素子を備えることも可能であり、静電耐圧を高めることができる。
【0030】
また、絶縁性材料からなるものであると、取り扱いやすくなるため好ましい。例えば上述したガラスエポキシ樹脂の平板に導電性部材を形成することでサブマウントとすることができる。このような導電性部材は、発光素子に設けられた電極と、パッケージのリード電極とを導通させるために、サブマウントの上面から下面まで、連続するように設けられている。導電性部材は、サブマウントの側面に露出するように設けてもよく、図5のように貫通孔を設ける場合、貫通孔内部に設けてもよい。貫通孔を介して設ける場合、図6のように発光素子が配置される側にだけ設けてもよいが、貫通孔の内壁全てを覆うことでより放熱効果を得ることができる。サブマウント上面の導電性部材は、発光素子の正および負の電極間が0.1mmである場合、これら電極と接合できるように約0.05から0.08mm程度の間隔を設けることも可能であるため、フェイスダウンでの実装も可能となる。
【0031】
上述した貫通孔は、あらかじめ導電性部材を形成するための銅薄膜が表面に形成されたガラスエポキシ樹脂からなる平板をドリルやレーザ、打ち抜き加工によってなどを用いて形成することができる。貫通孔を設けることで、より放熱性を高め、貫通孔内壁と導電性接合部材とが接して固着することでリード電極との接合をより強固なものとすることができる。
【0032】
このような貫通孔は、発光素子を載置するサブマウントの上面と下面とに開口部を有するように形成されている。サブマウントが発光素子と電気的に接続されるのであれば、発光素子の載置部近傍に貫通孔を設けることもできるが、貫通孔が発光素子と離間して形成されていると、安定性良く発光素子をサブマウント上に載置することができるため好ましい。
【0033】
また、貫通孔の個数や大きさは限定されない。貫通孔を1つのみ設けることもできるが、複数の貫通孔を設けると、導電性材料によって覆われる部分が多くなり、放熱経路が拡大されるため、放熱性が向上する。またリード電極と接合されるために設けられる接合部材と、貫通孔の内壁との接触面積が増加するため、密着性が良くなる。貫通孔の位置は、偶数個設けられる場合などは、サブマウントの中心部、あるいはサブマウントの中心部に載置される発光素子の中心軸に対して対称に設けられると、安定性や放熱性において好ましい。図5では貫通孔は上面から下面に向かって同じ形状でほぼ直下方向に形成されているが、上面から下面まで傾斜して形成されてもよい。また、貫通孔が円柱形状からなると、応力が部分的に集中しにくいため不具合の起因とならず、均一に放熱させることができるため好ましい。しかし、このような形状に限らず、楕円や四角形、三角形など選択することができ、開口部の形状や貫通孔の側面の角度等は特に限定されない。また、図9のように下面に近づくにつれて小さくなるように形成させると、導電性接合部材が、硬化した際に貫通孔内部に引っかかるようになるため、より安定し、剥がれ難くなる。
【0034】
サブマウントの大きさ等は、発光素子やパッケージに合わせて、適宜決定することができる。リード電極間を渡って設置することができ、発光素子の載置且つ導通が可能であれば、サブマウントの幅は発光素子より狭いものであってもかまわない。発光素子と同等かそれ以上で、またサブマウントが略矩形から成る場合、短辺の長さが発光素子の対角線よりも長いものであると、扱いやすく、また安定性良くリード電極上に配することができる。サブマウントの面積は、2倍以上或いは、パッケージの凹部底面の面積に対して5〜100%、であると放熱性が良好となる。図10のようにサブマウントをパッケージの凹部を覆うように全面に配することもできる。サブマウントがリード電極間において露出されるパッケージの一部分或いは全部分を覆い、サブマウント表面の導電性部材が、反射率の高いものとすることで、パッケージによる光の吸収を抑えて反射させることができるため、効率よく外部へ光を取り出すことが可能である。また、リード電極の間のパッケージ露出部が、サブマウントによって5〜100%好ましくは50%以上覆われることで前述したように反射率を高めることができる。
【0035】
サブマウントの厚さは、パッケージ内に納まり、発光装置の指向性に影響を与えない範囲であれば特に限定されないが、0.2〜0.3mmであると、放熱性が良好なものとなり、パッケージの深さに対して中間部に発光素子が位置するため、発光素子に対するパッケージを封止する樹脂の熱応力の影響が小さくなり好ましい。
【0036】
(パッケージ)
本発明のパッケージは、凹部形状を有し、凹部の底面に正負一対のリード電極が露出されてなるものである。このようなパッケージが樹脂からなるものであると、リード電極を形成金型により挟み込み、閉じられた前記金型内にゲートから溶融させた樹脂を注入し、硬化させるインサート成形によって比較的容易に形成することができる。
【0037】
リード電極は、鉄入り銅等の高熱伝導体を用いて構成することができる。また、発光素子からの光の反射率の向上や、リード基材の酸化防止等のために、リード電極の表面に銀、アルミニウム、銅や金等の金属メッキを施すこともできる。また、リード電極の表面の反射率を向上させるため平滑にすることが好ましい。また、リード電極の面積は大きくすることが好ましく、このようにすることで、放熱性を高めることができ、サブマウントを介して配置される発光素子の温度上昇を効果的に抑制することができる。これによって、発光素子に比較的多くの電力を投入することが可能となり光出力を向上させることができる。
【0038】
リード電極は、長尺金属板をプレスを用いた打ち抜き加工により各パッケージ成形体の正負のリード電極となる部分を形成する。プレス加工後の長尺金属板の各パッケージ成形体に対応する部分において、正のリード電極は、成形後のパッケージ凹部の底面でその一端面が負のリード電極の一端面と対向するように負のリード電極とは分離されている。
【0039】
上記のリード電極がインサート成形されるパッケージに用いられる材料は、液晶ポリマー、ポリフタルアミド、ポリブチレンテレフタレート等が用いられる、好ましくは、ポリフタルアミドであり、このような樹脂からなるパッケージは、発光素子からの熱や光に対して劣化しにくく、リードフレームを曲げる際などの応力にも耐えるものとなる。
【0040】
また、パッケージ凹部の内部は、発光素子を載置したサブマウントをリード電極と接合後、モールド樹脂によって封止することもできる。
【0041】
(導電性接合部材)
本発明の発光装置の実施の形態に関わる導電性接合部材は、発光素子とサブマウント上面の導電性部材とを接合する第1の接合部材と、サブマウントの下面の導電性部材とパッケージと一体成形されたリード電極とを接合する第2の接合部材とがある。
【0042】
第1の接合部材は、アルミニウムや金、はんだ等によるバンプによって形成される。このようなバンプを発光素子の電極上に置き、サブマウントの発光素子載置面の配線パターンと対向させて置き、約50〜150℃の温度下において、0.5〜2Wの超音波を与えながら発光素子に荷重をかけ、発光素子およびサブマウントの間の導電性接合部材の合金化によって接合される。
【0043】
第2の接着部材は、銀や金、銅の導電性ペーストによって接合される。このような導電性ペーストをサブマウント載置部の2箇所に適量を塗布した後、サブマウントを実装し、150℃で1時間熱硬化を行うことで接合が可能となる。
【0044】
また、サブマウントとリード電極との間の、第2の接着部材が設けられている部分以外に絶縁性接着材などからなる固定部を設けることも可能である。この際、リード電極間に露出したパッケージ部に絶縁性材料による固定部を設けると、両リード電極上に置かれた導電性接着材が流れ出したりすることによる短絡などを防ぐことができる。
【0045】
(封止部材)
本発明の実施の形態においては、発光素子をサブマウント上に載置した後、図7に示すように封止部材によって発光素子を少なくとも一部を被覆しておくこともできる。このような封止部材は、発光素子を保護すると共に、サブマウントと発光素子とを固着させるための接着剤としての機能も有している。第1の接合部材のみでも発光素子とサブマウントを接着させることは出来るが、より強力な接着性が必要な場合は、封止部材を発光素子とその周辺を覆うように設けることで、接着性を向上させることができる。本発明では貫通孔を設け、内部にまで連続するように形成させると、サブマウントと接触する面積が大きくなり、しかも、立体的に接することが出来るので、強固な接着力が得られるため好ましい。
【0046】
封止部材として用いる材料は、発光素子からの光を反射させる光反射部材を含むものや、その逆に光を透過させることができる透光性部材を用いることができ、熱又は光などで硬化可能な樹脂を用いることができる。光反射部材を含む封止部材を用いる場合は、発光素子の上面には設けないようにすればよく、素子の側面から貫通孔に連続するように設ける。光反射部材を含む封止部材を発光素子の側面に設けることで、発光素子の上面からのみ光を放出させることができる。封止部材として用いられる樹脂は、発光素子から放出される光の波長によっては劣化し易い場合があるので、側面だけでも光反射部材含む封止部材を用いることで、劣化を抑制することができる。樹脂が劣化して黄変してしまうと、光を吸収してしまうので、発光効率が低下するが、劣化を抑制することでそのような問題も回避することができる。
【0047】
また、図8のように、光反射部材を含む封止部材を用いる場合は、発光素子の側面だけではなく底面にも設けることで、サブマウント側へ光が放出されるのを防ぐこともできる。サブマウントと発光素子の間には、第1の導電性部材が設けられているが、隙間が有る場合にはその隙間を埋めるように光反射部材を設けるのが好ましい。発光素子の底面とサブマウントとの距離は短いので、光が発光素子の底部から放出されると、反射を繰り返して樹脂が劣化し易くなるので、光反射部材を含む封止部材を用いることでそのような劣化を防ぐことができる。この場合、発光素子の側面から連続するように光反射部材を含む封止部材を設け、更に貫通孔まで連続するように設けることで、サブマウントとの接着性を有すると共に光の取り出し効率も向上させることができる。また、発光素子の底部から貫通孔まで連続するように設けても光の取り出し効率を向上させることができる。
【0048】
光反射部材としては、酸化ケイ素、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも1つを用いるのが好ましい。これらの部材からなる粒子を光反射部材として封止部材に混入させて用いることができる。
【0049】
また、透光性部材を用いる場合は、発光素子の上面から貫通孔まで連続して設けることが出来るので、より強固な接着力が得られる。そして、上記のような光反射部材と透光性部材の両方を有する封止部材を用い、例えば、図11、12のように発光素子の側面にのみ光反射部材を設けて、透光性部材を発光素子の上面から貫通孔に達するように形成させてもよい。このように、貫通孔に充填されるのは、透光性部材でも光反射部材を含むものであってもよく、発光素子の少なくとも側面から連続して設けられていれば接着力を向上させる効果は得られる。
【0050】
図7に示すように透光性部材を用いる場合は、光を拡散させる光拡散材を混入させてもよい。これにより、光の分散性が向上し、均一な発光装置とすることができる。また、発光素子からの光によって励起されてその波長よりも長波長の光が発光可能な蛍光物質を混入させてもよい。これにより、発光素子からの光と蛍光物質からの光との混色光を発することができるので、様々な発光波長を有する発光装置とすることができる。蛍光物質は、発光素子が載置されたサブマウントをパッケージ凹部内に配した後、凹部を封止する樹脂に含有させることもできるが、このようにすることで、蛍光物質の使用量を減らし、また均一に混入させることができるため、輝度ムラ等を防ぐこともできる。
【0051】
封止部材は、発光素子の少なくとも側面から貫通孔まで連続していればよく、更に下面まで連続している場合でも、貫通孔の一部の側面を介して連続するように形成されていればよい。また、第2の接合部材を貫通孔内部にまで設けることができるように、第2の接合部材のためのスペースを設けて封止することもできる。このような封止部材は、ポッティングによって設けることもできるし、発光素子の上面をマスク等で保護してから印刷塗布などの方法で設けることもできる。
【0052】
(蛍光物質)
本発明に利用可能な蛍光物質は、発光素子から発せられる発光波長によって励起され、その光よりも長波長の可視光を発光可能な蛍光物質ならば無機蛍光体でも有機蛍光体でもよく、また、発光色は紫色〜赤色までの全ての可視光のものが適用できる。具体的には、無機蛍光体としてはケイ酸塩系蛍光体、リン酸塩系蛍光体、アルミン酸系蛍光体、希土類系蛍光体、酸希土類系蛍光体、硫化亜鉛系蛍光体などが挙げられる。具体的には緑色系発光蛍光体では、Y2SiO5:Ce,Tb、MgAl11O19:Ce,Tb、BaMg2Al16O27:Mn、(Zn,Cd)S:Ag、ZnS:Au,Cu,Al、ZnS:Cu,Al、SrAl2O4:Eu、青色系発光蛍光体では(SrCaBa)5(PO4)3Cl:Eu、(BaCa)5(PO4)3Cl:Eu、BaMg2Al16O27:Eu、Sr5(PO4)3Cl:Eu、Sr2P2O7:Eu、ZnS:Ag、Al、ZnS:Ag,Al(pigmented)、ZnS:AgCl、ZnS:AgCl(pigmented)、赤色系発光蛍光体ではY2O2S:Eu、Y2O2S:Eu(pigmented)、Y2O3:Eu、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn、Y(PV)O4:Eu、5MgO・3Li2O・Sb2O5:Mn、Mg2TiO4:Mn等が挙げられる。比較的発光効率が高いものとしては、緑色系発光蛍光体ではSrAl2O4:Eu、青色系発光蛍光体ではSr5(PO4)3Cl:Eu、赤色系発光蛍光体ではY2O2S:Euが挙げられる。
【0053】
【実施例】
(実施例1)
サブマウントとして、ガラスエポキシからなる平板を用いる。この平板の上面および下面に導電性部材として銅薄膜を接着或いは積層などの方法で形成させる。次いで、平板にネガフィルムを貼り付けて露光し、ケミカルエッチング等によって除去することで図13(a)の斜線部のような銅薄膜パターンを形成する。この銅薄膜形成板にドリル、エッチングやレーザなどを用いて図13(b)のようにX方向およびY方向に複数の貫通孔が並ぶように形成させる。次に、これら貫通孔を介して図13(c)に示す断面図のように、銅薄膜が貫通孔を介して上面から下面まで連続するように形成する。これにより、X方向に並ぶ貫通孔同士は連続するよう設けられているが、上面および下面で互いに離れてガラスエポキシ樹脂が露出するような銅薄膜が形成される。すなわち、X方向に並んだ4つの貫通孔の銅薄膜は連続しており、Y方向に並んだ2つの貫通孔の銅薄膜は、接することなく形成されている。
【0054】
次いで、図13(d)のように、Y方向に並んだ貫通孔の間で、且つ離れて形成された銅薄膜の両方と接するように発光素子が銅薄膜上に配される。この時、100℃に加熱されたヒーター上にガラスエポキシの平板を置き、バンプボンダーによって、1Wの超音波と60gfの荷重とを加えながら、ガラスエポキシ平板の発光素子の載置部に金バンプを形成する。その後、ガラスエポキシ平板上に発光素子をマウンターによって熱、荷重および超音波を印可しながら合金化する。
【0055】
次いで、光反射部材としてTiO2を含む樹脂を図13(f)のように貫通孔上にポッティングする。この時、TiO2含有樹脂が発光素子の上面を覆わないように、樹脂の量を制御しておく必要がある。TiO2含有樹脂を硬化させた後、図13(f)の破線部で平板を切断することで、図13(g)のような、発光素子が載置された個々のサブマウントとすることができる。このようにして形成されたサブマウントは、短辺が0.6mm、長辺が1.4mm、厚さが0.3mmの形状を有し、サブマウント上面の銅薄膜の間隔は0.08mmである。また載置されている発光素子の電極間は0.1mmである。
【0056】
次に、リード電極がインサート成形された樹脂パッケージ内に載置する。樹脂パッケージは、0.15mm厚の銅合金属からなる金属板をプレスを用いた打ち抜き加工によってリード電極となる部分を形成し、このように形成された正負一対のリード電極部を金型内にインサートして閉じ、金型内に樹脂を流し込み、硬化させて形成する。樹脂パッケージは凹部形状を有しており、正負一対のリード電極と、0.15mmのリード間には、パッケージの一部が露出されている。このようなパッケージ内の正負のリード電極を渡るように、前述の発光素子が載置されたサブマウント下面の銅薄膜と各リード電極とを、銀ペーストによって接合した後、パッケージ凹部内をエポキシ樹脂によって封止することで、本発明の発光装置とすることができる。
【0057】
(実施例2)
実施例1において、銅薄膜からなる導電性部材が形成されたガラスエポキシ樹脂の平板上に金バンプによって発光素子が載置されたものを、切断することによって発光素子が載置された個々のサブマウントとして分割した。次に、導電性接合部材として銀ペーストを用いて、サブマウントと樹脂パッケージのリード電極との接合を行った。導電性接合部材は、貫通孔内部に入り込んだ後に硬化するため、サブマウントとリード電極との接合は強固なものとすることができる。次に、パッケージの凹部内をエポキシ樹脂により封止する。エポキシ樹脂には重量比に対して5%のYAGが含有されている。このような構成とすることで本発明の発光装置とすることができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明は、リード電極間に対し、載置するのに十分な長さを有するサブマウントを用いることによって、発光素子をフェイスダウン実装により安定性良く電気的に接続することができるため、信頼性に富んだ表面実装型発光装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光装置を示す模式的斜視図
【図2】本発明の発光装置を示す模式的平面図
【図3】本発明の他の発光装置を示す模式的平面図
【図4】図3のA−Aを示す模式的断面図
【図5】本発明の他の発光装置を示す模式的断面図
【図6】本発明の他の発光装置を示す模式的断面図
【図7】本発明の他の発光装置を示す模式的断面図
【図8】本発明の他の発光装置を示す模式的断面図
【図9】本発明の他の発光装置を示す模式的断面図
【図10】本発明の他の発光装置を示す模式的平面図
【図11】本発明の他の発光装置を示す模式的断面図
【図12】本発明の他の発光装置を示す模式的断面図
【図13】本発明の発光装置の形成工程を示す工程図。
(a)導電性部材が形成された平板の模式図
(b)貫通孔が形成された平板の模式図
(c)図13(b)の断面図
(d)発光素子が配された平板の模式図
(e)図13(d)の断面図
(f)光反射部材が形成された基板の模式図
(g)図13(f)の断面図
【図14】本発明と比較のために示す発光装置を示す模式的平面図
【図15】図14のA−Aを示す模式的断面図
【符号の説明】
1.発光素子
2.サブマウント
3.導電性部材
4.リード電極
5.第1の接合部材
6.第2の接合部材
7.パッケージ
8.ワイヤ
9.貫通孔
10.透光性部材
11.光反射部材を含む封止部材
Claims (3)
- 凹部を有し、その凹部の底面に正負一対のリード電極が配置されたパッケージと、前記リード電極上にフェイスダウン実装されてなる発光素子と、を有する発光装置であって、
前記リード電極と前記発光素子との間に、該発光素子を実装可能なサブマウントを有し、該サブマウントは厚さ方向に貫通する貫通孔を有し、
前記貫通孔は、前記サブマウントの上面から下面に向かって傾斜して形成されており、その内壁に導電性部材を有し、
前記貫通孔内部に導電性接合部材が設けられており、前記導電性部材と前記導電性接合部材とが接して固着されていることを特徴とする発光装置。 - 前記貫通孔は、前記サブマウントの前記下面に近づくにつれて小さく形成されている請求項1に記載の発光装置。
- 凹部を有し、その凹部の底面に正負一対のリード電極が配置されるパッケージと、前記リード電極上に、サブマウントを介してフェイスダウン実装されてなる発光素子と、を有する発光装置の製造方法であって、
前記サブマウントの上面及び下面に導電性部材を形成する工程と、
前記サブマウントの前記上面から前記下面に向かって傾斜する貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔の内壁に、前記サブマウントの前記上面から前記下面まで連続するように前記導電性部材を形成する工程と、
前記貫通孔の前記導電性部材と導電性接合部材とが接するように固着する工程と、
前記導電性接合部材を硬化して前記貫通孔に引っかけて硬化させる工程と、
を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
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