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JP4292466B2 - サイドエアバッグモジュール装備自動車用シート - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エアバッグをインフレータのガス圧で膨張展開させるエアバッグモジュールをシートクッションの側面部に備えるサイドエアバッグモジュール装備自動車用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアバッグをインフレータのガス圧で膨張展開させるエアバッグモジュールをシートクッションの側面部に備えるサイドエアバッグモジュール装備自動車用シートは知られている(特許文献1)。
【0003】
その自動車用シートにおいては、エアバッグの収容ケースをシートクッションの側面部に組み付け、シート表皮を立体形に縫製する座面ピースと土手面ピースとの縫い目線によりエアバッグ展開用の破断部を形成し、この破断部をエアバッグの膨張に伴って開放する収容ケースのリッドで押圧切開させるようエアバッグモジュールが装備されている。
【0004】
一般に、自動車用シートのシート表皮は、縫い糸が座者の荷重でほつれ出さないよう各ピースの内側に折り返す端末相互を二重または多重縫いすることから立体形に縫製されている。このシート表皮を立体形に縫製する縫い目線からエアバッグ展開用の破断部を形成すると、エアバッグを低い圧力で膨張展開可能に備えるとの要請には応じられない。
【0005】
その要請に応じるため、シート表皮を立体形に縫製する縫い糸と、エアバッグ展開用の破断部を形成する縫い糸とを大小の番手に換え、シート表皮を座者の荷重に耐えられるよう立体形に縫製すると共に、エアバッグ展開用の破断部をエアバッグの低い膨張圧で切開可能に縫製することが提案されている(特許文献2)。
【0006】
然し、縫い糸の番手に換えることから、シート表皮を全体的に縫製するには手間の掛かる作業となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−356246号
【特許文献2】
特開平10−129398号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、シート表皮を座者の荷重に耐えられるよう立体形に縫製できることは勿論、エアバッグ展開用の破断部をエアバッグの低い膨張圧で切開可能に縫製することから、エアバッグモジュールをシートクッションの側面部に備えられるサイドエアバッグモジュール装備自動車用シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るサイドエアバッグモジュール装備自動車用シートにおいては、エアバッグをインフレータのガス圧で膨張展開させるエアバッグモジュールをシートクッションの側面部に備えるもので、
カバー部材をシートクッションの側面部に備え、シート表皮を複数のピースから立体形に縫製する縫い目線と重ならない一本の縫い目線により、前記カバー部材の上端末をシート表皮の側面ピースに縫い付けてエアバッグを膨張展開させる破断部を形成し、且つ、前記カバー部材の下端末を該側面ピースの下端部とともにクッションフレームの下部側に配置されるスライドレールと外装カバーとの間に設けた共通の支持ワイヤに掛け止め、
前記エアバッグモジュールを前記カバー部材の内側で前記シート表皮の側面ピースとの間に収容配置すると共に、前記破断部となる縫い目線を露出させて、前記カバー部材の前記エアバッグ,インフレータを被包する部分を前記外装カバーの内側に収容配置し、前記破断部となる縫い目線と前記外装カバーの上端部との間から前記エアバッグを前記シートの側方に展開可能に組み付けることにより構成されている。
【0010】
本発明の請求項2に係るサイドエアバッグモジュール装備自動車用シートにおいては、一本の縫い目線により、カバー部材の内側に折り返した上端末をシート表皮の側面ピースと縫い付けてエアバッグ展開用の破断部を形成することにより構成されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して説明すると、図示実施の形態は、右ハンドル車のアシスタントシートとして構成されている。そのシートクッション1は、座面ピース2a,土手面ピース2b,側面ピース2c,前面ピース2dから縫製したシート表皮2で通常通り被包し、エアバッグモジュール3を左サイドに装備することにより構成されている。
【0012】
エアバッグモジュール3は、図1で示すようにエアバッグ3a,ガス発生用のインフレータ3bを備え、衝撃センサー(図示せず)をインフレータ3bと電気的に接続することから備え付けられている。エアバッグ2aは、ほぐれ出し可能に折り畳んで基部側に挿通するインフレータ3bで保持されている。インフレータ3bは、前端側をクッションフレーム1aにあてがい固定するブラケット1bで保持し、後端側をリクライニングデバイスのバネカバー1cにあてがい固定することからシートクッション1の前後方向に取り付けられている。
【0013】
そのエアバッグモジュール3は、インフレータ3bの前,後端側を除くエアバック3a,インフレータ3bを被包するカバー部材4の内側でシート表皮2の側面ピース2cとの間に収容配置されている。カバー部材4は、シート表皮1と同材質のシート材料から略四辺形に裁断形成され、シート表皮2を形成する複数のピース2a〜2dとは別ものとして備え付けられている。
【0014】
そのカバー部材4は、シート表皮2を立体形に縫製する縫い目線2e(実線参照)と重ならない一本の縫い目線5(破線参照)により、上端末4aをシート表皮2の側面ピース2cに縫い付けると共に、下端末4bをクッションフレーム1aの下部側に掛け止めてシートクッション1の側面部に張設されている。この構成により、一本の縫い目線5はエアバッグ2aを膨張展開させるカバー部材4の破断部として形成されている。
【0015】
上端末4aの縫い目線5は、カバー部材4が座者の荷重に大きく左右されないシートクッション1の側面部に配置されるため、シート表皮2を立体形に縫製する縫い糸と同じか否か番手を問わず、大きい番手の縫い糸によっても形成するようにできる。下端末4bは、図2で示すように複数の掛止めフック6を備え、その掛止めフック6によりシート表皮2の端末を掛止めフック7で止着するのと共通の支持ワイヤ1dの軸線上に吊り込んで止着するようにできる。
【0016】
図1並びに図2中、8はスライドレール、符号9はクッションパッド、10はシート表皮1を吊込み止着するトリムコード、11はクッションパッド9にインサート装着した吊込みワイヤ、12はトリムコード10を吊込みワイヤ11に絡め止めるCリング、13は外装カバーを示す。上述した支持ワイヤ1dは、クッションフレーム(図示せず)の下部側に配置されるスライドレール8と外装カバー13との間に設けられている。
【0017】
カバー部材4の上端末4aは、図3で示すように所定幅を内側に折り返し、一本の縫い目線5でシート表皮2の側面ピース2c(図1参照)と縫い付けることから、エアバッグ展開用の破断部として形成されている。このカバー部材4の上端末4aは、折り返さずに延ばしたままシート表皮2の側面ピース2cと縫い付けるようにもできる。
【0018】
但し、カバー部材4の上端末4aを折り返した状態で縫い付けると、カバー部材3の端末縁や縫い目線5の縫い糸が外部に露出しないため、体裁を良好に保てる。また、カバー部材4の上端末4aを延ばしたままシート表皮2の側面ピース2cと縫い付ける場合には、エアバッグ3aの膨張圧が縫い目線5を押し開くよう作用するに対し、カバー部材4の上端末4aを折り返した状態で縫い付ける場合には、エアバッグ3aの膨張圧が縫い目線5をめくり引張るように作用するから、縫い目線5の縫い糸を切れ出し易くできる。
【0019】
このように構成するエアバッグモジュールを備える自動車用シートでは、図4で示すように樹脂製の外装カバー13を備え、破断部となる縫い目線5を露出させて、カバー部材3のエアバッグ2a,インフレータ2bを被包する部分が外装カバー13の内側に収容配置されている。同図中、符号14は外装カバー13の外部に突出させて備えるリクライニングデバイスの操作レバーを示す。
【0020】
エアバッグモジュール3では、衝撃センサーが作動すると、エアバッグ3aがインフレータ3bから発生するガス圧で膨張し、エアバッグ3aの膨張圧がシート表皮2の側面ピース2cとカバー部材4の内面とに対向するよう作用し、カバー部材4の上端末4aをシート表皮2の側面ピース2cに縫い付ける縫い目線5に集中する。これにより、縫い目線5の縫い糸がエアバッグ3aの膨張圧で確実に切開し、また、エアバッグ3aがシート表皮2の側面ピース2cにより側面方向にガイドされるため、図5で示すようにエアバッグ3aがカバー部材4の上端末4aより上方へスムースに膨張展開できる。
【0021】
その縫い目線5は、シート表皮2を立体形に縫製する縫い目線2eと重ならない一本で形成され、また、シート表皮2を立体形に縫製する縫い糸と同じか否か番手を問わず、大きい番手の縫い糸によっても形成できるため、エアバッグ3aの膨張圧を低く設定しても速やかに切開させられる。
【0022】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係るサイドエアバッグモジュール装備自動車用シートに依れば、エアバッグの膨張圧がシート表皮の側面ピースとカバー部材の内面とに対向するよう作用し、カバー部材の上端末をシート表皮の側面ピースに縫い付ける縫い目線に集中することから、エアバッグ展開用の破断部をエアバッグの低い膨張圧で切開可能に形成しても、破断部となる縫い目線の縫い糸がエアバッグの膨張圧で確実に切開し、また、エアバッグがシート表皮の側面ピースと外装カバーによりガイドされることから、エアバッグがカバー部材の上端末より上方へスムースに膨張展開できる。
【0023】
本発明の請求項2に係るサイドエアバッグモジュール装備自動車用シートに依れば、一本の縫い目線により、カバー部材の内側に折り返した上端末をシート表皮の側面ピースと縫い付けてエアバッグ展開用の破断部を形成するため、カバー部材の端末縁や縫い目線の縫い糸が外部に露出せず、体裁を良好に保てるばかりでなく、エアバッグの膨張圧が縫い目線をめくり開くよう作用するから、縫い目線の縫い糸を切れ出し易くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用シートに備え付けられるサイドエアバッグモジュールを主に示す斜視図である。
【図2】図1の自動車用シートを正面から示す断面図である。
【図3】図1の自動車用シートに備え付けられるカバー部材の縫付け構造を示す説明図である。
【図4】図1の自動車用シートを外観的に示す斜視図である。
【図5】図1の自動車用シートをエアバッグの膨張展開状態で示す説明図である。
【符号の説明】
1 シートクッション
2 シート表皮
2a〜2d シート表皮の形成ピース
2c シート表皮の側面ピース
2e シート表皮の縫い目線
3 エアバッグモジュール
3a エアバッグ
3b インフレータ
4 カバー部材
4a カバー部材の上端末
4b カバー部材の下端末
5 カバー部材の縫い目線(破断部)

Claims (2)

  1. エアバッグをインフレータのガス圧で膨張展開させるエアバッグモジュールをシートクッションの側面部に備える自動車用シートにおいて、
    カバー部材をシートクッションの側面部に備え、シート表皮を複数のピースから立体形に縫製する縫い目線と重ならない一本の縫い目線により、前記カバー部材の上端末をシート表皮の側面ピースに縫い付けてエアバッグを膨張展開させる破断部を形成し、且つ、前記カバー部材の下端末を該側面ピースの下端部とともにクッションフレームの下部側に配置されるスライドレールと外装カバーとの間に設けた共通の支持ワイヤに掛け止め、
    前記エアバッグモジュールを前記カバー部材の内側で前記シート表皮の側面ピースとの間に収容配置すると共に、前記破断部となる縫い目線を露出させて、前記カバー部材の前記エアバッグ,インフレータを被包する部分を前記外装カバーの内側に収容配置し、前記破断部となる縫い目線と前記外装カバーの上端部との間から前記エアバッグを前記シートの側方に展開可能に組み付けたことを特徴とするサイドエアバッグモジュール装備自動車用シート。
  2. 上記一本の縫い目線により、カバー部材の内側に折り返した上端末をシート表皮の側面ピースと縫い付けてエアバッグ展開用の破断部を形成したことを特徴とする請求項1にサイドエアバッグモジュール装備自動車用シート。
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