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JP4293538B2 - 車両用内燃機関の潤滑装置 - Google Patents
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本発明は、車両用内燃機関の潤滑装置に関する。
従来から、車両用内燃機関の潤滑装置として、オイルパンを小型化する一方、オイルを溜めるオイルタンクを別に設けこれらをホース等で連通し、オイルパン内にオイルを溜め置かない潤滑装置が知られている。この種の潤滑装置はいわゆるドライサンプ方式と呼ばれている。この方式は、オイルパンを小型化、薄型化できることからエンジン搭載位置を下げ、低重心化できる等の利点を有する。しかし、この方式はオイルパンとは別にオイルを溜めるオイルタンクが必要になるので、これを設置するスペースを確保しなければならない。そこで、このオイルタンクとして、フロントサスペンションメンバーの閉空間を利用することが提案されている(特許文献1参照)。その他本発明に関連する先行技術文献として特許文献2がある。
特公昭62−20361号公報 実開平2−137507号公報
しかしながら、これらの文献に記載された潤滑装置では、オイルタンクの容量を増やすためには、オイルタンクとして利用する閉空間を車体構成部材の長手方向に広げる必要がある。このため、タンク内のオイルが滞留し易く良好な潤滑性能を確保できないおそれがある。
そこで、本発明は、オイルの滞留を抑制し、潤滑性能を向上させることが可能な車両用内燃機関の潤滑装置を提供することを目的とする。
本発明の潤滑装置は、車両用内燃機関の潤滑装置であって、前記内燃機関の近傍に配置された閉空間を有する車体構成部材であり、かつ車両後方の後端部が車両下方に垂れ下がっているサイドメンバーにオイル流入口及びオイル流出口を設けて該閉空間をオイルタンクとして利用するとともに、前記閉空間内にオイル流路を形成する区画壁を、前記サイドメンバーの長手方向に延びるように設け、前記サイドメンバーの前記後端部にはドレンホールが形成されている、ことにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の潤滑装置によれば、区画壁によって車体構成部材の閉空間内にオイル流路が形成され、これによりオイルが案内されるので、たとえオイルタンクとして利用する閉空間を車体構成部材の長手方向に広げてもオイルの滞留が生じにくい。従ってタンク容量によらず良好な潤滑性能を確保することができる。両のサイドメンバーには内燃機関に必要な量のオイルを蓄えるのに十分な容積があり、しかも、サイドメンバーには内燃機関が取り付けられるので、内燃機関とオイルタンクとの距離を短くできて好都合である。また、区画壁は前記サイドメンバーの長手方向に延びているため、サイドメンバー及び区画壁をいわゆる押出加工により一括して製造することが可能となるので、量産に適している。更に、サイドメンバーの後端部にドレンホールが形成されているので、オイル交換等のメインテナンスが容易になる。
本発明の潤滑装置において、前記区画壁は、前記閉空間を車両上下方向の2層に区画しかつ両端が解放された状態で、一方の端部が前記サイドメンバーの前記後端部に臨むことにより、前記後端部においてオイルの流れが折り返されるように前記オイル流路を形成し、前記ドレンホールは、前記区画壁の前記端部よりも車両下方に位置してもよい(請求項2)。
また、本発明の潤滑装置において、前記サイドメンバーにはオイルフィルタ及びリザーブタンクがそれぞれ固定されており、前記内燃機関から回収されたオイルが前記オイルフィルタ及び前記リザーブタンクを順次経由して前記オイル流入口から前記オイルタンク内に流入するように前記オイルの流れの経路が定められていることが好ましい(請求項)。サイドメンバーは車両の前後方向に比較的長いため、その周囲にさほど部品が密集していない。従って、この態様によれば、オイル流入口及び流出口の設置箇所の選択の自由度が増すので、潤滑装置を構成する他の部品等を適切に配置することが可能となる。
また、本発明は、ドライサンプ方式の潤滑装置に適用することが好ましい(請求項)。もっとも、外部オイルタンクを必要とする他方式の潤滑装置に対して本発明の適用を排除するものではない。
本発明によれば、オイルの滞留を抑制し、潤滑性能を向上することが可能な車両用内燃機関の潤滑装置を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る潤滑装置1を車両用内燃機関としてのエンジン2に適用したシステム構成図である。この図に示したように、エンジン2の各部を潤滑し終えたオイルはオイルパン3に集められる。オイルパン3に集められたオイルはスカベンジポンプP1より吸い上げられ、オイルフィルタ4及び消泡器5により異物及び気泡が除去された後、リザーブタンク6に導かれる。リザーブタンク6に導かれたオイルは、オイルタンク7に溜められる。そして、オイルタンク7に溜められたオイルはタンク内に形成された後述する流路に沿って流れ、オイルフィードポンプP2により吸い上げられ、エンジン2の各部に供給された後、オイルパン3に再び戻る。スカベンジポンプP1及びオイルフィードポンプP2は、主としてエンジン2の運転状態を制御するエンジンコントロールユニット(ECU)8によりそれぞれ制御される。
このように、オイルパンにオイルを溜めることなくオイルタンクへ汲み出す方式はいわゆるドライサンプ方式と呼ばれている。
図2は、本実施形態に係る潤滑装置を適用した車両ボデーBのフロント部を示す斜視図である。周知のように、車両ボデーBは車両の強度、剛性を確保するための車体構成部材として、バンパーリインホースメント9、パネルメンバー10、サイドメンバー11、及びサスペンションタワー12等をそれぞれ含んでいる。本実施形態では、上述したオイルタンク7として、このサイドメンバー11の閉空間を利用している。図3にこのサイドメンバー11の周辺部を拡大し、一部を切断して示す。図3(a)は側面図、図3(b)は上面図、図3(C)はI−Iで切断した断面図である。
これらの図に示したように、サイドメンバー11は側壁13に囲まれた中空構造である。また、サイドメンバー11を横断する方向に沿って設けられた端部壁14、14を有する。上記側壁13と端部壁14、14とはそれぞれ隙間なく接合されている。これによりサイドメンバー11内にオイルを溜める閉空間Sが形成される。
閉空間Sは区画壁15により区画されている。区画壁15はサイドメンバー11の長手方向に延びるように設けられており、閉空間Sを上下2層に区画している。この区画壁15の長手方向の両端はそれぞれ開放されている。そして、側壁13にはこれを貫通する流入口16及び流出口17がそれぞれ形成されている。これにより、サイドメンバー11内にオイルが流れる流路が形成される。この流路は、図3(a)に示したように、図中の矢印に示した経路をとる。上記流入口16から流入したオイルは、この経路に沿って閉空間S内を流れ上記流出口17から流出する。従って、区画壁15を設けない場合と比べ、タンク(サイドメンバー11)内でオイルが滞留しにくい。よって、タンク内のオイルを満遍なく潤滑に使用することができるので、仮にタンクの容積を増大させたとしても、良好な潤滑効率を確保することができる。また、タンク内に区画壁15を設けることによりタンク内部の流路を長くできるので、回収されたオイルの熱が放熱し易い。特に、本実施形態の潤滑装置1では、サイドメンバー11の側面に冷却フィン18を取り付け、更なる熱交換率の向上を図っている。
また、本実施形態では、上記区画壁15がサイドメンバー11の長手方向に延びるように設けられているので、区画壁15が設けられた箇所について、この区画壁15をサイドメンバー11の製造と一括して押出加工により製造することができ、量産性に適している。
このように構成されたサイドメンバー11には、その上面にリザーブタンク6が搭載されるとともに、側面にオイルフィルタ4及び消泡器5がそれぞれ取り付けられている。スカベンジポンプP1より吸い上げられたオイルはオイルフィルタ4により異物が除去された後、消泡器5によりオイル内の気泡が除去されてからリザーブタンク6の入口に導かれる。一方、リザーブタンク6の出口は、サイドメンバー11の流入口16と直結されている。従って、各構成部品間をホース等の長い配管を引き回して接続する必要がないので潤滑装置1の構成をシンプルにすることができる。また、本実施形態では、オイルタンク7として、車両の前後方向に比較的長く周囲にさほど部品が密集していないサイドメンバー11を利用しているので、上述したオイル流入口16及び流出口17の設置箇所の選択の自由度が増し、潤滑装置1の各構成部品を適切に配置することができる。さらに、サイドメンバー11には、エンジンマウント19あるいはエンジン支持メンバーが設けられ、これにエンジン2が搭載される。従って、オイルタンクとエンジンとの距離を短くすることができる。
また、一般にサイドメンバー11は、これよりも下方に位置するフロアリインホースメントと接続されるため、下方に垂れ下がっている。本実施形態においてはこの垂れ下がった部分に上記端部壁14の一方を設けて不純物が溜まるように構成している。そして、当該端部壁14付近にドレンホール20を形成し、これにドレンプラグ21を取り付けている。これにより、オイル交換等のメインテナンスを効果的に行うことができる。
以上本発明の潤滑装置1を実施形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施形態に限定されない。上述した実施形態では、区画壁15によりサイドメンバー11の閉空間Sを2つの層に分けたが、例えば、これを3つ以上の層に分けてもよい。また、図4に示したように、サイドメンバー11を横切る方向に区画壁15を互い違いに設け、オイルの流路を蛇行させてもよい。
また、上述した実施形態では、サイドメンバー11の閉空間Sをオイルタンクとして利用する形態としたが、例えばサスペンションメンバー等の他の車体構成部材の閉空間をオイルタンクとして利用してもよい。この場合はエンジン2の近傍に配置される車体構成部材を採用することがより好ましい。
本発明に係る潤滑装置のシステム構成図。 車両のボデーBのフロント部を示した斜視図。 本発明に係る潤滑装置の一実施形態を示した図。 区画壁15の他の例を示した説明図。
1 潤滑装置
2 エンジン(車両用内燃機関)
4 オイルフィルタ
6 リザーブタンク
7 オイルタンク
11 サイドメンバー(車体構成部材)
15 区画壁
16 流入口
17 流出口
20 ドレンホール
S 閉空間

Claims (4)

  1. 車両用内燃機関の潤滑装置であって、
    前記内燃機関の近傍に配置された閉空間を有する車体構成部材であり、かつ車両後方の後端部が車両下方に垂れ下がっているサイドメンバーにオイル流入口及びオイル流出口を設けて該閉空間をオイルタンクとして利用するとともに、前記閉空間内にオイル流路を形成する区画壁を、前記サイドメンバーの長手方向に延びるように設け
    前記サイドメンバーの前記後端部にはドレンホールが形成されている、ことを特徴とする車両用内燃機関の潤滑装置。
  2. 前記区画壁は、前記閉空間を車両上下方向の2層に区画しかつ両端が解放された状態で、一方の端部が前記サイドメンバーの前記後端部に臨むことにより、前記後端部においてオイルの流れが折り返されるように前記オイル流路を形成し、
    前記ドレンホールは、前記区画壁の前記端部よりも車両下方に位置している、請求項1に記載の車両用内燃機関の潤滑装置。
  3. 前記サイドメンバーにはオイルフィルタ及びリザーブタンクがそれぞれ固定されており、前記内燃機関から回収されたオイルが前記オイルフィルタ及び前記リザーブタンクを順次経由して前記オイル流入口から前記オイルタンク内に流入するように前記オイルの流れの経路が定められていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用内燃機関の潤滑装置。
  4. 前記潤滑装置は、ドライサンプ方式の潤滑装置であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用内燃機関の潤滑装置。
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