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JP4295637B2 - 走行車輌の旋回装置 - Google Patents
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JP4295637B2 - 走行車輌の旋回装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンバイン等の走行車輌に係り、詳しくは操向レバーにより旋回操作される旋回装置に関する。
従来、コンバイン等の移動農機(走行車輌)において、走行駆動系(トランスミッション)に、左右サイドクラッチ、サイド油圧クラッチ、クラッチ・ブレーキ(ソフトクラッチ)及びスピンターン切換えクラッチを備え、操向レバー(マルチステアリングレバー)の操作により、左右サイドクラッチの一方を切ると共に該一方側のサイド油圧クラッチを接続し、この状態でクラッチ・ブレーキのクラッチを接続することにより、一方の駆動車輪への回転を他方の駆動車輪の回転(走行回転数)に比して減速して、緩旋回し、上記クラッチ・ブレーキのブレーキを作動することにより一方の駆動車輪を停止して急旋回し、更にスピンターン切換えクラッチを切換えることにより一方の駆動車輪を逆転して、その場旋回(スピンターン)する旋回装置が案出されている(特許文献1参照)。
上記旋回装置において、サイド油圧クラッチへの油圧を操向レバーの操作角に基づき操作される比例制御弁(調圧弁)により制御して、該油圧クラッチを徐々に係合することにより、滑らかに緩旋回に移行する油圧制御装置が提案されている。
特開平11−291934号公報
上記油圧制御装置は、直進状態から緩旋回状態への移行時、サイド油圧クラッチの油圧を比例制御弁により徐々に上昇して、略々最大値においてサイド油圧クラッチを完全に接続する。この状態で、旋回装置は緩旋回するが、更に操向レバーを操作すると、クラッチ・ブレーキが、クラッチ接続状態からブレーキ作動状態に切換わり、急旋回状態に移行する。
この際、上記サイド油圧クラッチは、上記比例制御弁の略々最大値に基づく完全接続状態にあり、この状態で上記クラッチ・ブレーキが切換わるので、クラッチが完全に切断されない状態でブレーキが作動することがある。これにより、トランスミッション内に瞬間的なロック状態が発生し、ショックを発生すると共に、トランスミッションの故障及び寿命の短縮化の原因になっている。
そこで、本発明は、クラッチ・ブレーキの切換え時、サイド油圧クラッチの油圧を一時的に減圧することにより、上記課題を解消した走行車輌の旋回装置を提供することを目的とするものである。
発明は、駆動源と左右駆動輪(20l,20r)との間の走行駆動系(13)に介在するサイド油圧クラッチ(19l,19r)と、
前記サイド油圧クラッチの伝動上流側の走行駆動系に介在するクラッチ・ブレーキ(17)と、を備え、
前記クラッチ・ブレーキ(17)のクラッチ(25)を接続した状態で、前記サイド油圧クラッチの一方(例えば右)(19r)を接続することにより、前記左右駆動輪の一方(例えば右)(20r)の回転を他方(20l)の回転に比して減速して緩旋回し、前記クラッチ・ブレーキ(26)のブレーキを作動することにより、前記左右駆動輪の一方(20r)を停止して急旋回してなる、走行車輌(1)の旋回装置において、
操向レバー(12)の操作角を検出する操作角検出手段(53)と、
該操作角検出手段からの信号に基づき前記サイド油圧クラッチの油圧を制御する調圧弁(65)と、
前記クラッチ・ブレーキがクラッチ作動とブレーキ作動とに切換わる際に対応して、前記調圧弁を一時的に減圧するように制御する制御手段(66)(例えば図5のD,E,F参照)と、を備え
そして(例えば図6参照)、前記制御手段(66)は、前記操作角検出手段(53)からの所定信号に基づき、前記調圧弁(65)を減圧しかつ所定時間該減圧状態に保持し、該所定時間内に前記クラッチ・ブレーキ(17)を切換え操作してなる、
ことを特徴とする
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、クラッチ・ブレーキをクラッチからブレーキに切換えて、緩旋回から急旋回に移行する際、又はブレーキからクラッチに切換えて、急旋回から緩旋回に移行する際、調圧弁によりサイド油圧クラッチの油圧を一時的に減圧するので、上記クラッチ・ブレーキの切換えに際して駆動源から旋回側走行車輪への動力伝達を一瞬中断した状態で、上記クラッチ・ブレーキの切換えが行われ、急旋回から緩旋回への移行又は緩旋回から急旋回の移行を滑らかに行うことができる。
更に、上記クラッチ・ブレーキの作動切換えに際して、クラッチ・ブレーキの同時係合により走行駆動系に大きな負荷が作用することを防止して、走行駆動系の故障の発生を防止し、かつ寿命を向上することができる。
更に、操向レバーの所定操作位置にて前記調圧弁を減圧制御する際、まず該調圧弁を減圧作動して該減圧状態に保持し、その間にクラッチ・ブレーキを切換え、その後前記調圧弁の減圧作動を戻してサイド油圧クラッチの油圧を操向レバーに応じた油圧に上昇するので、操作角検出手段からの信号に基づく調圧弁による油圧制御に遅れが生じても、上述したサイド油圧クラッチの一時的な減圧作動を常に適正なタイミングにて確実に行うことができ、信頼性を向上することができる。
以下、図面に沿って本発明の好ましい実施の形態について説明する。走行車輌(移動農機)であるコンバイン1は、図1に示すように、左右のクローラ走行装置2に支持されている本機3を有しており、本機3は、前部右側に運転部5、後部右側にグレンタンク6、左側に脱穀装置を有しており、かつ該本機3の前方に前処理部9が昇降自在に支持されている。上記運転部5は、図2に詳示するように、運転席10の左側に主変速レバー11等の各操作レバーが配置されており、前部にマルチステアリングレバー12が配置されている。該マルチステアリングレバー12は、左右方向の操作により走行装置を旋回操作して操向レバーを構成すると共に、前後方向操作により前処理部9の昇降等を行う。
本機3には、図3に示すように、エンジンからの出力を前記クローラ走行装置2に伝達するトランスミッション(走行駆動系)13が設置されている。該トランスミッション13は、油圧式無段変速装置(HST)15及びミッションケース16に収納・支持されている第1軸A,第2軸B,第3軸C,第4軸D,第5軸E,第6軸F,第7軸G及び左右駆動軸Hl,Hrを有しており、各軸A〜Hにはそれぞれ適宜噛合するギヤが支持されている。そして、第3軸Cには3段に切換えられる副変速機構16が配置されており、第5軸Eにはクラッチ・ブレーキ(ソフトクラッチ)17が配置されており、第6軸には左右のサイド油圧クラッチ19l,19r及びスピンターン切換え用クラッチ20が配置されており、第7軸Gには左右サイドクラッチ21l,21rが配置されている。
クラッチ・ブレーキ17は、第3軸Dからギヤ22,23を介して伝動される入力側と第5軸Eに連動する出力側との間を接離する多板クラッチ25と、固定側に対して第5軸Eに連動する回転側を接離する多板ブレーキ26と、を有しており、油圧アクチュエータ(油圧サーボ;操作ロッド28を示す)の油圧供給により上記クラッチ25を接続すると共に、該油圧サーボの解放により、スプリング27に基づきブレーキ26が作動する。第5軸Eにはギヤ29が固定されており、該ギヤは、第6軸Fに回転自在に支持されたスピンターン用クラッチ20の大ギヤ30に噛合している。一方、該スピンターン用クラッチ20の小ギヤ31は第4軸Dのギヤ32からチェーン33を介して直接動力伝達されており、スピンターン用クラッチ20は、第6軸Fに固定されるハブ20aに上記大ギヤ30及び小ギヤ31のいずれか一方を連結するように切換える。
左右サイド油圧クラッチ19l,19rは、第6軸Fに連結している入力側と、それぞれ左右のサイドクラッチ21l,21rの出力側とギヤ35,36を介して連動している出力側とを接離する多板クラッチからなり、それぞれ油圧アクチュエータ(油圧サーボ;操作ロッド37を示す)により操作される。第7軸Gは同軸上にそれぞれ回転自在に支持されたセンタ軸39及び左右サイドクラッチ軸38l,38rからなり、該センタ軸には前記第4軸Dのギヤ32からチェーン40を介して直接連動されているセンタギヤ41が固定されている。該センタギヤと上記左右サイドクラッチ軸Gl,Grとの間にはそれぞれ前記左右サイドクラッチ21l,21rが介在しており、これらサイドクラッチはソレノイドバルブにより操作される噛合いクラッチからなる。更に、これら左右サイドクラッチ軸38l,38rはそれぞれギヤ45,45を介して左右駆動軸Hl,Hrに連動しており、これら駆動軸は、前記左右クローラ走行装置20の駆動輪20l,20rに連結している。
ついで、上記トランスミッション(走行駆動系)13の作動について説明する。エンジンからの動力はベルトを介してHST15の入力側に伝達され、主変速レバー11の操作に基づくHST15の変速回転が出力側(第1軸A)から出力されて、第2軸B,第3軸Cに伝達される。更に、副変速機構16により適宜変速された回転が第4軸Dに伝達され、ギヤ32,チェーン40を介してセンタギヤ41に伝達される。直進走行時にあっては、左右サイドクラッチ21l,21rが接続状態にあり、左右サイドクラッチ軸38l,38r及び左右駆動軸Hl,Hrを介して左右クローラ走行装置20に同速回転を伝達する。
オペレータの操向レバー12による緩旋回時は、クラッチ・ブレーキ17のクラッチ25が接続し、かつ左右サイドクラッチ21l,21rの一方(以下右旋回時について説明するが、左旋回時も同様)21rが切断すると共に、右サイド油圧クラッチ19rが接続する。なおこの際、スピンクラッチ20は大ギヤ30に接続した状態にある。従って、第4軸Dの回転は、ギヤ22,23,クラッチ・ブレーキ17のクラッチ25,第5軸E,ギヤ29,30,スピンクラッチ20,右サイド油圧クラッチ19r,ギヤ35,右サイドクラッチ軸38rを介して右駆動軸Hrに伝達される。該右経路の動力伝達は、上記直進時のセンタギヤ41を介して伝達される左駆動軸Hlの回転よりも減速された回転に設定されており、左右走行装置20は、同方向の回転差に基づき緩旋回する。
急旋回する場合、オペレータの操向レバー12の更なる操作により、クラッチ・ブレーキ17は、クラッチ25を解放すると共にブレーキ26を作動する。すると、上述した右サイド油圧クラッチ19rを介して連動している右経路は、停止状態となって右走行車輪20rが停止する。これにより、コンバイン1は、右クローラ走行装置が停止して左走行装置が回転することにより急旋回する。
スピン旋回する場合、スピンターン用クラッチ20が小ギヤ31側に切換えられる。なおこの際、右サイドクラッチ21rが切断すると共に右サイド油圧クラッチ19rが接続した状態にある。すると、第4軸Dの回転は、ギヤ32,チェーン33,小ギヤ31,スピンターン用クラッチ20のセンタハブ20a,右サイド油圧クラッチ19r,ギヤ36,35を介して右サイドクラッチ軸38rに伝達される。該右サイドクラッチ軸38rの回転は、チェーン40を介して直接伝達される左経路に比し、第6軸Fを介するため逆回転となり、左駆動輪20lが前方向に回転するのに対し、右駆動輪20rは後方向に回転し、コンバイン1は、スピンターン(その場)で旋回する。
前記マルチステアリングレバー(操向レバー)12は、図4に示すように、平面視において直交する2本の軸50,51を中心に前後方向及び左右方向に操作可能であり、前後方向の操作角を検出し得るポテンショメータ(操作角検出手段)52を有していると共に、左右方向の操作角を検出し得るポテンショメータ(操作角検出手段)53を有している。レバー12の前後方向操作に関しては、前処理部の昇降等に関係するが、本発明とは直接関連しないので説明を省略する。マルチレバー12が操向レバーとなる左右方向操作に関しては、該操向レバー12は軸50を中心に回動し、かつ左右方向操作に関して該レバー12と一体のアーム12aに突起55及びピン56が突設されている。突起55には、操作レバー12の中立位置にてその両側に当接するようにバネ57が付勢されており、操向レバー12は該バネ57に抗して左右方向に回動し得る。操作ボックス59には上記ポテンショメータ53が設置されており、該ポテンショメータには2本の作動アーム53a,53bが上記ピン56を挟むように延びている。従って、操向レバー12の左右方向の操作量(操作角)は、左右方向の作動アーム53a,53bをそれぞれ介して左又は右方向の電気量としてポテンショメータ53に検出される。
そして、上記左右作動アーム53a,53bは、操作レバー12の中立位置にてピン56の左右を挟む位置になるように付勢・位置決めされており、更に操作レバーが左右方向に所定角度(例えば12度)操作すると、比較的強いスプリングに当接して、該所定角度を境としてそれより小さい角度における操作荷重と大きい角度の操作荷重とが異なるディテント手段を構成している。該ディテント手段61を等価の実施例として模式的に示すと、前記操向レバー12の軸50に一体にカム62が設けられてあり、該カムの外郭面にスプリング63で付勢されているボール65が付勢されている。カム62は低位部62a,高位部62b及びこれら低位部と高位部との間で僅かな凹みのあるディテント部62c,62cを有している。上記ディテント部が上記所定角度(例えば12度)に設定されており、操向レバー12は、ボール65が低位部62aから僅かな凹みを通って高位置に乗り上がる際、大きな操作荷重が発生し、オペレータは、該所定位置を越えるか否かをその操作荷重により明確に認識し得る。
ポテンショメータ53からの操作角電気信号は、制御手段66に伝達され、更に該制御手段にて、マップ又は演算により所定信号に処理される。制御手段66は、ON・OFF信号を各ソレノイドバルブ64に出力し、各ソレノイドバルブは、クラッチ・ブレーキ(ソフトクラッチ)17及び左右サイドクラッチ21l,21rの油圧サーボ68にそれぞれ油圧を供給し又はドレーンする。また、制御手段66から、前記ポテンショメータ53に基づく連続変化信号(電圧)からなる調圧信号が、比例制御弁(調圧弁)65に出力され、該比例制御弁は、上記調圧信号に基づき、ポンプ67からの油圧を所定油圧に調圧して前記サイド油圧クラッチ19l,19rの油圧アクチュエータ(油圧サーボ)69に供給される。なお、比例制御弁は、電気信号により油圧を調圧する、可変リリーフ弁タイプ又はリニアソレノイドバルブ等が用いられる。また、左右のサイド油圧クラッチ19l,19rに対して、それぞれ比例制御弁66を備えてもよいが、比例制御弁66と油圧サーボ69との間に切換え弁を介在し、1個の比例制御弁にて左右のサイド油圧クラッチ19l,19rの両方を制御するようにしてもよい。
ついで、図5〜図8に沿って、本発明の作動について説明する。旋回制御S1は、図7に示すように、比例弁の圧力制御S2、即ちサイド油圧クラッチ19l,19r(図3)の制御と、ソフトクラッチ制御S3、即ちクラッチ・ブレーキ17(図3)の制御からなる。なお以下、主に、図5に示すチャートに沿って説明し、その際適宜図8,図9のフローチャートを利用する。図5は、横軸に操向レバー角度、即ちポンテンショメータ53の操作角電気量の値であり、縦軸は、制御部66からの電気信号に基づく各油圧サーボの圧力、即ちサイド油圧クラッチ19l,19r用の油圧サーボへの比例(制御)弁の圧力、サイドクラッチ21l,21r用油圧サーボへの圧力、ソフトクラッチ(クラッチ・ブレーキ)17用油圧サーボへの圧力を示す。
図5に示すように、操向レバー12が左右一方向(例えば右方向)に順次操作角度が増加することに基づき説明する。まず、操向レバーが不感帯を越え、ソフトクラッチ17が、スプリング27に基づくブレーキ26の作動状態からクラッチ25が作動する所定油圧(例えば75kgf/cm)に切換えられる。ついで直ちに(P点)にて、サイドクラッチ21rが切れるように一方の油圧サーボに所定油圧が供給され、ついで(A点)にて、比例弁圧力が立上り、該比例弁圧力は、操向レバー12の操作角に応じて徐々に増加する。なお、ソフトクラッチ17用のクラッチ圧力及びサイドクラッチ用の切油圧は、供給状態にあっても一定圧に保持される。上記比例弁の圧力は、B点にて変曲して、A−B間の勾配よりB−Cが大きくなるが、操向レバーの操作角に応じて徐々に増大して、サイド油圧クラッチ19rは徐々にそのトルク容量を増大して、滑らかに(ショックを伴うことなく)かつ操作角に応じて確実に係合する。
即ち、図8に示すように、レバー角度が不感帯以下の場合、比例弁(調圧弁)65は最低圧(例えば10kgf/cm)以下の圧力OFF状態にあり(S2,S4,S5)、かつ操向レバーが角度増加方向に操作されている場合(S6,S7)、比例弁65は、直ちに(S8;0)圧力目標値計算(例えば130[kgf/cm]/400[ms])(ソフトモード)により上昇する(S9)。また、図9に示すように、レバー角度がP点以下の場合(S10)、ソフトクラッチ(クラッチ・ブレーキ)17はブレーキ26の作動状態にあり(S11)、レバー角度がP点以上でD点以下の場合で(S10,S12)かつ操向レバーが角度増加方向に操作されている場合(S12,S13)、直ちに(S14;0)、ソフトクラッチ17はクラッチ作動(ソフト)状態になる(S15)。
そして、レバー角度がC点になると、比例弁(調圧弁)65は略々最大値(最大値は130kgf/cmであるが、安全率等をみて通常使用範囲での最大値[例えば100kgf/cm])となり、サイド油圧クラッチ19rは完全に係合した状態となる。レバー角がC点からD点である所定量にあっては、比例弁65は上記略々最大値に保持される。該略々最大値になるレバー角度、例えばC点(操作角12度)において、前記ディテント手段61がディテント部62c(又は作動アーム53aが比較的強いスプリングに当接するディテント位置)に設定されている。この際、ソフトクラッチ17はクラッチ25が入(ON)状態にあり、従ってオペレータは、操向レバー12に作用するディテント荷重により、緩旋回(ソフトターン)状態であることを明確に認知し得る。
更に、操向レバー12を上記ディテント荷重に抗して更に回動操作してD点を超えると、ソフトクラッチ(クラッチ・ブレーキ)17の油圧サーボが解放されて、クラッチ25を切断すると共にブレーキ26が作動する。この際、比例弁(調圧弁)65は、一時点に減圧し、該減圧状態において上記クラッチ・ブレーキの切換えが行われる。従って、例え油温低下による粘度の増加等によりクラッチ25及びブレーキの同時係合が生じても、サイド油圧クラッチ19rが一時的に低トルク容量状態となるので、上記クラッチ・ブレーキ17の切換えに基づく緩旋回と急旋回の切換えに際してショックを生じることがなく、かつトランスミッション13にロック状態を発生することはない。
即ち、比例弁圧力制御にあっては(S2,図8参照)、レバー角度が操作角増加方向にD点を越えると(S6,S17)、レバー遅延タイマが所定時間(例えば100[ms])設定され(S18)、圧力目標値が最低値となるように制御される(S19)。次からの制御サイクルにあっては、前回レバー角度はD点以上となるので、レバー遅延タイマの所定時間内かが判断され(S20)、遅延タイマの所定時間(100ms)経過後であれば、比例弁66は、圧力目標計算に基づき略々最大値に向って上昇する(ブレーキモード)(S21)。
一方、ソフトクラッチ制御にあっては(S3,図9参照)、同じくレバー角度が操作角増加方向にD点を越えると(S12,S22)、レバー遅延タイマが所定時間(例えば50[ms])設定され(S23)、ソフトクラッチ17はクラッチ接続(ソフト)状態が保持される(S25)。次からの制御サイクルにあっては、前回レバー角度はD点以上となるので、上記レバー遅延タイマ2が上記50[ms]以内か判断され(S26)、50[ms]を越えると、ソフトクラッチ17はクラッチ25からブレーキ26に切換えられる(S27)。この際、ステップS18に示す比例弁に対するレバー遅延タイマは100[ms]にあるので、上記ソフトクラッチは、圧力目標値が最低値に保持されている間(S19)にソフトクラッチ17が切換えられる。
なお、上述説明は、操向レバーが操作角増加方向にD点を越えた場合について説明したが、反対に操向レバーが操作角減少方向にD点を越えた場合(S6,S12;D点以下,S7,S17;D点以上)、レバー遅延タイマが100[ms]に設定されると共に(S29)、レバー遅延タイマ2が50[ms]に設定されて(S30)、比例弁の圧力目標値が最低に設定されている間に(S31)、ソフトクラッチ17がブレーキからクラッチ(ソフト)に切換えられ(S32,S15)、その後比例弁の目標値がソフト(クラッチ)モードに設定される(S9)。
上記状態(図5のイ部分)を図6に示すタイムチャートに基づき説明する。操向レバーをD点を越えて操作角増加方向(D→F)又は減少方向(F→D)に操作した場合、共に所定時間(100[ms])の遅延タイマ(時間制御範囲)が設定され、その中間の50[ms]において、ソフトクラッチ17の切換えが出力される。これにより、操向レバー12の所定操作位置にて前記比例弁(調圧弁)を減圧制御する際、まず該比例弁(調圧弁)を減圧作動して該減圧状態に保持し、その間にソフトクラッチ(クラッチ・ブレーキ)を切換え、その後前記調圧弁の減圧作動を戻してサイド油圧クラッチの油圧を操向レバーに応じた油圧に上昇するので、操作角検出手段からの信号に基づく調圧弁による油圧制御に遅れが生じても、上述したサイド油圧クラッチの一時的な減圧作動を常に適正なタイミングにて確実に行うことができ、信頼性を向上することができる。
なお、上記実施の形態は、コンバインについて説明したが、これに限らず、バーベスタ等の移動農機、更に操向レバーにより操作する運転機械等のあらゆる走行車輌の旋回装置に適用可能である。
本発明の適用し得るコンバインを示す平面図。 その運転席部分の拡大平面図。 コンバインに搭載されるトランスミッション(走行駆動系)を示す概略図(スケルトン)。 その操向レバーを構成するマルチステアリングレバーを示す斜視図。 操向レバーのレバー角に対する各油圧の変化を示す図(チャート)。 図5のイ部分のタイムチャート。 本発明に係るメインフローチャート。 比例(制御)弁(調圧弁)の圧力制御を示すフローチャート。 ソフトクラッチ(クラッチ・ブレーキ)の制御を示すフローチャート。
符号の説明
1 走行車輌(コンバイン)
12 操向レバー(マルチステアリングレバー)
13 走行駆動系(トランスミッション)
17 クラッチ・ブレーキ(ソフトクラッチ)
19l,19r サイド油圧クラッチ
20l,20r 駆動車輪
21l,21r サイドクラッチ
25 クラッチ
26 ブレーキ
53 操作角検出手段(ポテンショメータ)
61 ディテント手段
65 調圧弁(比例制御弁)
66 制御手段
69 油圧アクチュエータ(油圧サーボ)

Claims (1)

  1. 駆動源と左右駆動輪との間の走行駆動系に介在するサイド油圧クラッチと、
    前記サイド油圧クラッチの伝動上流側の走行駆動系に介在するクラッチ・ブレーキと、を備え、
    前記クラッチ・ブレーキのクラッチを接続した状態で、前記サイド油圧クラッチの一方を接続することにより、前記左右駆動輪の一方の回転を他方の回転に比して減速して緩旋回し、前記クラッチ・ブレーキのブレーキを作動することにより、前記左右駆動輪の一方を停止して急旋回してなる、走行車輌の旋回装置において、
    操向レバーの操作角を検出する操作角検出手段と、
    該操作角検出手段からの信号に基づき前記サイド油圧クラッチの油圧を制御する調圧弁と、
    前記クラッチ・ブレーキがクラッチ作動とブレーキ作動とに切換わる際に対応して、前記調圧弁を一時的に減圧するように制御する制御手段と、を備え
    前記制御手段は、前記操作角検出手段からの所定信号に基づき、前記調圧弁を減圧しかつ所定時間該減圧状態に保持し、該所定時間内に前記クラッチ・ブレーキを切換え操作してなる、
    ことを特徴とする走行車輌の旋回装置。
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