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JP4301975B2 - ダイヤフラムポンプ - Google Patents
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本発明は、対向して配置された2つのダイヤフラムが交互に作動することによって液体を吸引し吐出するダイヤフラムポンプに関する。
従来において、印刷のためのインク、潤滑油、薬品など液体を送りだすために、また、油水分離装置における油分の回収用ポンプ、切削液や潤滑油などの回収用ポンプとして、圧縮空気により駆動されるダイヤフラムポンプがしばしば用いられる。
そのようなダイヤフラムポンプは、2つのダイヤフラムが対向して配置され、それらのダイヤフラムが互いにスプールにより連結されるように構成される(特許文献1〜2)。一方のダイヤフラムの側に圧縮空気が供給されると、その方向にダイヤフラムが移動し、これとともにスプールおよび他方のダイヤフラムも同時に移動する。スプールがストローク端まで移動するとそれによってパイロット流路が切り替わり、パイロット空気圧によって動作するメインバルブが切り替えられる。メインバルブが切り替わることによって、他方のダイヤフラムの側に圧縮空気が供給され、ダイヤフラムは逆方向に移動する。ポートから圧縮空気の供給を受けている限り、このような動作が自動的に繰り返され、2つのダイヤフラムによって液体が連続的に送り出される。
特開2003−201968 特開平8−200211
さて、このようなダイヤフラムポンプを油分の回収のために用いた場合に、液面に浮上する上澄み液を吸引する際に空気を一緒に吸い込むため、負荷が軽くなり過ぎてダイヤフラムの時間当たりの作動回数が必要以上に上昇するおそれがある。また、液体の量が少なく液面が低い場合にも同様の状態になることがある。そのような状態になると、空気消費量が多くなって効率が大きく低下するばかりでなく、ダイヤフラムの寿命が短くなり、その結果、ダイヤフラムポンプの寿命が短くなる。しかし、供給する圧縮空気の圧力を下げると作動不良を発生する可能性がある。
このような問題に対処するために、ダイヤフラムポンプの内部に圧縮空気の流路を絞るスピードコントローラ(絞り調整弁)を内臓することが考えられる。その場合に、どのようなスピードコントローラをどこに設けるかが問題である。スピードコントローラを設ける場所によっては、パイロット流路を絞って作動不良を起こす可能性がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、ダイヤフラムポンプが作動不良を発生することなく、作動回数が不必要に上昇しないように調整することが可能なダイヤフラムポンプを提供することを目的とする。
本発明に係るダイヤフラムポンプは、圧縮空気を供給するための第1のポートと、圧縮空気を排出するための第2のポートと、対向して配置された2つのダイヤフラムと、前記2つのダイヤフラムを互いに連結するスプールと、前記スプールの移動により切り替わるパイロット流路と、第1のポートから前記パイロット流路を介して供給されるパイロット空気圧により切り替えられて前記2つのダイヤフラムに交互に圧縮空気を給排するメインバルブとを有するダイヤフラムポンプであって、前記第1のポートから供給される圧縮空気をメータインで絞って調整するための第1の絞り調整弁、または前記メインバルブの排出ポートから排出される圧縮空気をメータアウトで絞って調整するための第2の絞り調整弁の、少なくともいずれか一方が設けられ、しかも前記第1の絞り調整弁の場合には、前記第1のポートから前記メインバルブに至る流路に対してそれに接続されるパイロット流路が分岐した後の流路において設けられ、前記第2の絞り調整弁の場合には、前記メインバルブから前記第2のポートに至る流路に対してそれに接続されるパイロット流路が合流する前の流路において設けられ、いずれの場合も、前記第1の絞り調整弁または前記第2の絞り調整弁は前記メインバルブのパイロット流路には介在しないように設けられる。
そして、例えば、前記メインバルブとして、5ポート2ポジション切り替え弁を用いる。その場合に、排出ポートである2つのポートからの流路が互いに合流した後の流路に前記第2の絞り調整弁を設ける。
また、前記メインバルブは、第1のパイロット室と、前記第1のパイロット室よりも受圧面積が大きい第2のパイロット室とを有し、前記第1のパイロット室は、前記第1のポートに接続され、これによってパイロット空気圧が常時供給され、前記第2のパイロット室は、前記スプールの移動により切り替わるパイロット流路に接続され、これによって前記スプールの移動に応じてパイロット空気圧の供給と排出とが交互に行われる。
本発明によると、ダイヤフラムポンプが作動不良を発生することなく、作動回数が不必要に上昇しないように調整することが可能なダイヤフラムポンプを提供することができる。
図1は本発明に係るダイヤフラムポンプDPの流体回路図、図2はダイヤフラムポンプDPの概略の構造を示す正面断面図、図3はダイヤフラムポンプDPの側面断面図である。
本実施形態のダイヤフラムポンプDPは、本体の全体がアルミニウム合金またはステンレス合金などの金属材料、またはポリプロピレンなどの合成樹脂からなる。
図1に示すように、ダイヤフラムポンプDPは、圧縮空気を供給するための第1のポートPA1、および圧縮空気を排出するための第2のポートPA2を有する。これら第1のポートPA1および第2のポートPA2は、ダイヤフラムポンプDPの本体のメインバルブ1が取り付けられた近辺に設けられている。第2のポートPA2には、必要に応じて、排気音を低減するためのマフラーが取り付けられる。
図1〜図3に示すように、ダイヤフラムポンプDPは、対向して配置された2つのダイヤフラム11a,11bを有し、これらの中心部分がスプール12により互いに連結されている。各ダイヤフラム11a,11bの内側が駆動のための圧縮空気が給排される空気室21a,21bであり、外側が吐出液体が吸入または排出されるポンプ室22a,22bである。
スプール12は、それが移動することにより、補助バルブ10の流路を切り替えることとなる。すなわち、補助バルブ10は、3ポート3ポジション切り替え弁であり、3つのポートPC1〜3に接続されたパイロット流路51〜53を切り替え接続する。
スプール12が図1および図2の左右方向の中央位置にあるときには、全てのパイロット流路51〜53は閉塞される。スプール12が図の左端位置にあるときには、パイロット流路51とパイロット流路53とが接続され、パイロット流路52は閉塞される。スプール12が図の右端位置にあるときには、パイロット流路52とパイロット流路53とが接続され、パイロット流路51は閉塞される。
ここで、左側の空気室21aに圧縮空気が供給されたとすると、その圧力によってダイヤフラム11aが図1および図2の左方に移動し、これにともなってスプール12および右側のダイヤフラム11bも左方に移動する。これによって、ポンプ室22aにある液体が押されて上方へ移動し、図2および図3に示すチェック弁14aおよび管路14を通って排出口PT2から圧送される。右側のポンプ室22bには、吸入口PT1から管路13およびチェック弁13bを通って液体が吸入される。
スプール12がストロークの左端まで移動すると、それによってパイロット流路53がパイロット流路51に接続されるよう切り替わり、パイロット圧により動作するメインバルブ1の流路が切り替えられる。
すなわち、メインバルブ1は、パイロット作動式の5ポート2ポジション切り替え弁であり、供給ポートPB1は、流路41を介して第1のポートPA1に接続され、2つの給排ポートPB2,PB3は、それぞれ流路43,44を介して上に述べた2つの空気室21a,21bに接続され、2つの排出ポートPB4,PB5は、それぞれに接続された流路42a,42bが互いに合流した後に流路42を介して第2のポートPA2に接続されている。そして、パイロット室PP1は、パイロット流路54を介して流路41に接続され、パイロット室PP2は、上に述べたパイロット流路53に接続されている。
ここで、パイロット室PP2は、パイロット室PP1よりも受圧面積が大きくなっている。したがって、これらのうちの一方のパイロット室PP1,2のみにパイロット圧が加えられた場合には、それによる推力によってスプールが作動して切り替えられ、両方のパイロット室PP1,2に同時にパイロット圧が加えられた場合には、受圧面積が大きいパイロット室PP2のパイロット圧による推力によってスプールが作動して切り替えられる。
さらに、供給ポートPB1の近辺において、つまり流路41に対してパイロット流路54が分岐した後の流路41aにおいて、第1のポートPA1から供給される圧縮空気をメータインで絞って調整するための第1の絞り調整弁46が設けられている。また、流路42において、排出ポートPB4,PB5から排出される圧縮空気をメータアウトで絞って調整するための第2の絞り調整弁47が設けられている。このように、第1の絞り調整弁46および第2の絞り調整弁47は、パイロット流路51〜54には介在しないように設けられている。なお、このような絞り調整弁46,47それ自体は、一般にスピードコントローラまたはスピコンなどと呼称され且つ市販されている。
したがって、第1のポートPA1からの圧縮空気がパイロット流路53に供給されると、そのパイロット圧によってメインバルブ1が切り替わり、供給ポートPB1から給排ポートPB3に接続され、流路44から右側の空気室21bに圧縮空気が供給される。これによって、ダイヤフラム11bが右方に移動する。これによって、ポンプ室22bにある液体が押されて上方へ移動し、チェック弁14bおよび管路14を通って排出口PT2から圧送される。左側のポンプ室22aには、吸入口PT1から管路13およびチェック弁13aを通って液体が吸入される。
スプール12がストロークの右端まで移動すると、それによってパイロット流路53がパイロット流路52に接続されるよう切り替わり、パイロット室PP2のパイロット圧は第2のポートPA2から排出される。これによって、パイロット室PP2のパイロット圧が無くなり、結果としてパイロット室PP1のパイロット圧による推力が大きくなり、メインバルブ1が再度切り替わる。
第1のポートPA1から圧縮空気の供給を受けている限り、このような動作が自動的に繰り返され、2つのダイヤフラム11a,11bによって液体が排出口PT2から連続的に送り出される。
さて、ダイヤフラム11a,11bの単位時間当たりの作動回数(振動数)は、第1の絞り調整弁46または第2の絞り調整弁47によって調整される。
すなわち、第1の絞り調整弁46を絞ることによって、空気室21a,21bに供給される圧縮空気の流量が減少し、これによってスプール12が切り替わる時間間隔が長くなる。また、第2の絞り調整弁47を絞ることによって、空気室21a,21bから排出される圧縮空気の流量が減少し、これによってもスプール12が切り替わる時間間隔が長くなる。このように、2つの絞り調整弁46,47のいずれかの絞り度合いを調整することによって、ダイヤフラムポンプDPにおける単位時間当たりの作動回数を微妙に調整することが可能である。通常、絞り調整弁として、これら2つの絞り調整弁46,47のいずれか1つのみが設けられている。
したがって、例えば、ダイヤフラムポンプDPによって液体と一緒に空気を吸い込むような場合などにおいて、絞り調整弁46または47の絞り度合いを調整することによって、作動回数が必要以上に上昇しないように、適切な作動回数となるように、調整することができる。これによって、空気消費量の増大や効率の低下が起こらないようにし、動作を安定させるとともに、ダイヤフラムの寿命を延ばしダイヤフラムポンプDPの寿命を延ばすことができる。
しかも、これらの絞り調整弁46,47は、いずれも、メインバルブ1が切り替わり動作を行うためのパイロット流路51〜54には介在しないため、これら絞り調整弁46,47を絞ってもメインバルブ1が作動不良となることはなく、したがってダイヤフラムポンプDPが作動不良となることはない。また、第1のポートPAに供給する圧縮空気の圧力を下げる必要がないので、これによっても作動不良の要因は生じることはなく、ダイヤフラムポンプDPの動作は安定である。
ダイヤフラムポンプDPは圧縮空気のみによって自動的に作動するので、それ自体で防爆構造となっており、爆発性のある液体に対しても安全に使用できる。
上に述べた実施形態においては、2つの流路42a,42bが合流した後の流路42に1つの第2の絞り調整弁47を設けたが、合流する前の2つの流路42a,42bにそれぞれ別個に合計2個の第2の絞り調整弁を設けてもよい。このようにすると、さらに微妙な調整を行うことが可能である。ポートPA2は、空気を排出するところが実際のポートPA2ということになる。したがって、実際には、ポートPA2は、1箇所のみでなく、複数箇所に存在することがある。
上に述べた実施形態において、補助バルブ10、メインバルブ1、ダイヤフラムポンプDPの全体または各部の構造、形状、寸法、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
種々の液体を圧送するためのダイヤフラムポンプとして利用される。特に、液面に浮上する上澄み液を吸引する場合のように、空気を一緒に吸い込んだり負荷が非常に軽くなるおそれのあるときでも、作動回数の異常な上昇や作動不良の発生を起こすことのないように調整して使用することができる。
本発明に係るダイヤフラムポンプの流体回路図である。 ダイヤフラムポンプの概略の構造を示す正面断面図である。 ダイヤフラムポンプの側面断面図である。
符号の説明
DP ダイヤフラムポンプ
PA1 第1のポート
PA2 第2のポート
PB1 供給ポート
PB2,PB3 排出ポート
PP1 パイロット室(第1のパイロット室)
PP2 パイロット室(第2のパイロット室)
1 メインバルブ
10 補助バルブ
11a,11b ダイヤフラム
12 スプール
41,42 流路
41a,42a,42b 流路
46 第1の絞り調整弁
47 第2の絞り調整弁
51,52,53 パイロット流路
54 パイロット流路

Claims (3)

  1. 圧縮空気を供給するための第1のポートと、圧縮空気を排出するための第2のポートと、対向して配置された2つのダイヤフラムと、前記2つのダイヤフラムを互いに連結するスプールと、前記スプールの移動により切り替わるパイロット流路と、第1のポートから前記パイロット流路を介して供給されるパイロット空気圧により切り替えられて前記2つのダイヤフラムに交互に圧縮空気を給排するメインバルブとを有するダイヤフラムポンプであって、
    前記第1のポートから供給される圧縮空気をメータインで絞って調整するための第1の絞り調整弁、または前記メインバルブの排出ポートから排出される圧縮空気をメータアウトで絞って調整するための第2の絞り調整弁の、少なくともいずれか一方が設けられ、
    しかも前記第1の絞り調整弁の場合には、前記第1のポートから前記メインバルブに至る流路に対してそれに接続されるパイロット流路が分岐した後の流路において設けられ、前記第2の絞り調整弁の場合には、前記メインバルブから前記第2のポートに至る流路に対してそれに接続されるパイロット流路が合流する前の流路において設けられ、いずれの場合も、前記第1の絞り調整弁または前記第2の絞り調整弁は前記メインバルブのパイロット流路には介在しないように設けられている、
    ことを特徴とするダイヤフラムポンプ。
  2. 少なくとも前記第2の絞り調整弁が設けられており、
    前記メインバルブは、5ポート2ポジション切り替え弁であり、前記排出ポートである2つのポートからの流路が互いに合流した後の流路に前記第2の絞り調整弁が設けられてなる、
    請求項1記載のダイヤフラムポンプ。
  3. 前記メインバルブは、第1のパイロット室と、前記第1のパイロット室よりも受圧面積が大きい第2のパイロット室とを有し、
    前記第1のパイロット室は、前記第1のポートに接続され、これによってパイロット空気圧が常時供給され、
    前記第2のパイロット室は、前記スプールの移動により切り替わるパイロット流路に接続され、これによって前記スプールの移動に応じてパイロット空気圧の供給と排出とが交互に行われる、
    請求項1または2記載のダイヤフラムポンプ。
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