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JP4325901B2 - 表面処理ドクターブレード - Google Patents
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JP4325901B2 - 表面処理ドクターブレード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に2層めっきが施された表面処理ドクターブレードに関し、さらに詳しく言えば、連続印刷時に発生するドクターブレードに起因する印刷不良の抑制に優れた表面処理ドクターブレードに関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】
グラビア(凹版)印刷では、図1および図2(図1の部分拡大図。但し、図1、2共に理解を容易にするためにブレード部分をシリンダーに対して極端に拡大して描いている。)に示すように円筒表面に画像に対応するセルと呼ばれる微小な凹部(図示せず)を多数形成したシリンダー(1)を用い、このシリンダーの円周面にスチール製またはステンレス製のドクターブレード(2)を一定の圧力で押圧しておいて、版面の非画像部に付着しているインキ(3)を掻き落とし除去している。このドクターブレードは非画像部のインキを完全に除去すると共に、画像部に所定量のインキを残す機能を有するものであるから、シリンダーとドクターブレードとの接触圧は常に一定に維持されなければならず、その先端部(刃先)には耐磨耗性が要求され、一般的にはブレードに表面処理を施したドクターブレードが利用されている。
【0003】
例えば、(1)特開平4−296556には、刃先部の表面が撥インキ性を有する材質(高分子粒子を含有する金属めっき)からなるドクターブレード、
(2)特開2001-80230には、表面に含フッ素処理(例えば、4フッ化エチレン樹脂粒子を共析した金属めっき)を施したヘラウラ防止用のドクター、
(3)特表2000-507523には、ブレード表面に表面エネルギーが10〜60mN/mの表面エネルギーの乏しいポリマーを被覆したドクターブレード、
(4)特開平3-64595には、第1層のニッケル系合金と、その上層のクロムめっきとよりなる発錆び性、耐磨耗性に優れた表面処理ドクターブレードが提案されている。
(5)特許第2952333号には、第1層にNiめっき、その上層にセラミック粉を含有させたNiめっきの2層めっきよりなるドクターブレードの製造方法が提案されている。
(6)特開2001-1664にはブレード芯金表面に、芯金より硬くダイヤモンドライクカーボン被膜よりも軟らかい下地被膜の上層にダイヤモンドライクカーボン被膜が被覆されたドクターブレードが提案されている。
【0004】
しかし、これら従来技術には以下のような問題があった。
(1)で提案されている技術は、刃先表面を撥インキ性とし、版のセルに入っているインキを引張り出すことなくドクタリングすることにより、良好にセルにインキを詰めることを可能とし、精密印刷においても画素の形状を良好に再現することを狙いとするものであるが、撥インキ性高分子粒子含有金属の単層処理であるため、耐磨耗性が十分ではなく、連続印刷に伴ない刃先の磨耗が急激に進行し、頻繁にブレードを交換する必要があり生産効率を落すものであった。
【0005】
(2)で提案されている技術は、ブレードに4フッ化エチレン樹脂粒子を含有した金属めっきのみを単層で施すことにより、連続印刷時に刃先の裏側(シリンダー回転方向裏側)に塗工液が蓄積成長することにより、蓄積した液滴が原版上に不規則に転移し、点状、筋状に盛り上がるヘラウラという印刷の欠陥防止には有効ではあるが、4フッ化エチレン樹脂粒子を共析せしめた金属めっきのみでは、めっきが比較的柔らかいため、耐磨耗性が十分ではなく、連続印刷に伴ない刃先の磨耗が急激に進行し、頻繁にブレードを交換する必要があり生産効率を落すものであった。また、この単層めっきのみでは、シリンダーからのインキの掻き落し不良が生じやすく、連続印刷時における比較的早い段階から掻き落とし不良に起因すると考えられる印刷不良(カブリ等)が生じるという問題があった。
【0006】
(3)で提案されている技術は、ブレード表面に表面エネルギーが乏しいポリマーを被覆することにより、高粘度のインキを使用した際のインキ溜まりを防止するものであるが、ブレードに施された処理物がポリマーであるため、ブレードの耐磨耗性は全く向上せず、刃先の磨耗によるブレードの交換を頻繁に行う必要があり、生産効率の悪いものであった。また、シリンダーからの薬液の掻き落し不良が生じやすく、印刷の比較的初期の段階で印刷不良(カブリ等)が生じるという問題があった。
【0007】
(4)および(5)で提案されている技術は、2層めっきすることにより、上層のめっきの密着力を向上させ、かつ最表層のめっきであるクロムめっき、あるいはセラミック含有ニッケルめっきにより刃先の耐磨耗性を向上させたものであり、ブレードの磨耗の減少には有効であるが、最表層のめっき皮膜が硬いため、シリンダー自体の磨耗促進、シリンダーの損傷、めっき皮膜自体の剥離等による印刷不良が生じやすいという問題があった。
【0008】
(6)で提案されている技術は、セラミック複合ニッケル被膜とダイヤモンドライクカーボン被膜の2層処理とすることにより、水性インキ使用時の、インキ掻き取り不良による版カブリを防止しようというものであるが、この技術は、ダイヤモンドライクカーボン被膜とセラミック複合ニッケル被膜との密着性が充分でなく、連続印刷時の刃先の磨耗にともない、上層が剥離しやすくなり、この剥離粉のインキへの混入により、印刷不良が生じやすいという問題があった。また、ダイヤモンドライクカーボン被膜をつける生産効率が悪く、かつそれをつけるためにはプラズマ蒸着装置等の特別な装置が必要となり、生産自体が高コストとなる等の問題があった。
【0009】
また、近年、ユーザーニーズが高度化し、画像形状のより精密な再現性が要求されてきており、従来は問題とされなかったミクロなレベルの画像のニジミ、カスレ等の形状不良までも問題とされるようになってきており、従来技術ではこの問題を解消することが出来なかった。
【0010】
したがって、本発明の課題は、上記従来技術の問題を改善し、刃先の耐磨耗性を向上させるとともに、連続印刷時の印刷不良の発生を抑止することを可能とする表面処理ドクターブレードを提案することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、連続印刷時に生じる印刷不良の発生要因を検討した結果以下のことが判明した。
連続印刷初期〜中期段階で発生する画像のニジミ、カスレ、カブリ等の印刷不良は、主にブレードによるインキの掻き取り不良に起因しているものと考えられ、これを解決するためには以下の▲1▼、▲2▼の対策が有効であることを見出した。
【0012】
▲1▼少なくともインキと接する刃先の表側(シリンダー回転方向表側)のブレードの最表層処理面の表面エネルギーを下げること。表面エネルギーを下げることによって、皮膜の撥インキ性により非画像部より掻き取った余剰インキが滞留せず、シリンダー/ブレード接触界面領域(図2のa部)より系外への排出が促進される結果、内部へのインキの巻き込み(ブレードによる掻き取り不良)が抑制されるものと考えられる。
【0013】
▲2▼処理後のブレードの表面硬度を特定の範囲とすること。めっきの硬度を特定の範囲とすることにより、安定、均一かつ十分な圧力をブレードよりシリンダーに加圧できることになり、インキの掻き落し性能が向上するものと考えられる。
【0014】
また、連続印刷後期に発生する印刷不良の主な要因は、刃先の磨耗、めっきの欠落、シリンダーの損傷および磨耗によるものであり、これらを抑止するには、
▲3▼ブレード表面の摩擦係数を低下させる、すなわち、表面の潤滑性を上げ、ブレードとシリンダーの接点での、凝着磨耗を抑制すること、
▲4▼表面硬度を特定の範囲とすること、および
▲5▼膜厚を特定の範囲とすることが有効であることが判明した。
【0015】
以上のように連続印刷時に良好な印刷性能を得るには、ドクターブレードとして上記▲1▼〜▲5▼のすべてを同時に満足する必要があるが、従来技術では上記条件すべてを満足することは困難であり、本発明で提案した2層めっき構造として、それぞれのめっき層に機能を分担させることによって初めて可能になることを見出した。
【0016】
すなわち、本願発明のドクターブレードは、以下の構成よりなる。
1.少なくとも刃先部の表面が、第1層としてニッケル系めっきまたはクロム系めっき(ただし、めっき中に有機樹脂粒子が分散した有機樹脂分散複合めっきは除く。)、その上層に第2層としてフッ素系樹脂粒子を含有する有機樹脂分散複合めっきよりなる表面処理ドクターブレード。
2.ビッカース硬度(Hv)がHv400〜1500である前項1に記載の表面処理ドクターブレード。
3.第1層のめっきが、SiC粒子を含有したニッケル−リン系複合めっきである前項1または2に記載の表面処理ドクターブレード。
4.第2層のめっきが、0.05〜10μmのフッ素系樹脂粒子を含有する有機樹脂分散複合めっきである前項1から3のいずれか1項に記載の表面処理ドクターブレード。
5.フッ素系樹脂の粒子径が、第2層のめっき厚(B)の1.2倍以下である前項4に記載の表面処理ドクターブレード。
6.フッ素系樹脂粒子が4フッ化エチレン樹脂、パーフロロアルコキシ樹脂およびフッ化エチレンプロピレン樹脂の中から選ばれる少なくとも1種の樹脂粒子である前項1から5のいずれか1項に記載の表面処理ドクターブレード。
7.第1層のめっき厚(A)および第2層のめっき厚(B)の合計が、2μm≦A+B≦30μmである前項1から6のいずれか1項に記載の表面処理ドクターブレード。
8.第1層のめっき厚(A)および第2層のめっき厚(B)の比(B/A)が0.02≦B/A≦1.3である前項7に記載の表面処理ドクターブレード。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細を説明する。
本発明に使用されるドクターブレード基材は、印刷用、塗装用に使用されている公知のスチール製およびまたはステンレス製基材であればいずれも使用可能である。
また、通常、ドクターブレード用基材は、刃先部となる側縁が薄刃状になるように段付け形成される等の加工が施されていて、その刃の形状の違いにより平行刃、傾斜刃、丸刃、角刃があり、いずれの形状のものも使用することが可能である。また、このような刃先加工を、ブレードの片側のみに行った片刃タイプのもの、両側に行った両刃タイプのものがあり、本発明では用途に応じていずれのものも使用することが可能である。
【0018】
本発明ではブレード基材寸法は何ら制限は無く利用可能であるが、代表的なブレード基材は厚さが0.15mm〜0.6mm、幅が40〜60mmの帯状鋼板よりなる。
本発明による表面処理ドクターブレードは、上記ドクターブレード基材の表面に第1層として特定のニッケル系めっきまたはクロム系めっき、その上層に第2層としてフッ素系樹脂粒子を含有する有機樹脂分散複合めっきを施した表面処理ドクターブレードよりなる。
【0019】
第1層のめっきは、主にブレードに硬度を付与する機能を有し、ニッケル系めっきおよびまたはクロム系めっきが有効である。ただし、めっき中に有機樹脂粒子が分散したニッケル系複合めっき、および上記以外のめっきでは所定の硬度を得ることが出来ないか、ブレード基材に対するめっきの密着性が劣るため適さないので本発明では除外される。
【0020】
ここでいうニッケル系めっきとは、純ニッケルめっき、ニッケル−コバルト、ニッケル−鉄、ニッケル−クロム、ニッケル−タングステン、ニッケル−マンガン、ニッケル−スズ、ニッケル−リン、ニッケル−ボロン、ニッケル−リン−ボロン等の合金めっき、およびこれらニッケル系金属よりなるマトリックス中に有機樹脂以外の粒子、例えば、Al23、Cr23、Fe23、TiO2、ZrO2、ThO2、SiO2、CeO2、BeO2、MgO、CdO、ダイヤモンド、SiC、TiC、WC、VC、ZrC、TaC、Cr32、B4C、BN、ZrB2、TiN、Si34、WSi2等の中から選ばれる少なくとも1種の粒子が分散したニッケル系分散めっきのことをいい、いずれのものを使用してもよい。
【0021】
また、クロム系めっきとは、純クロムめっき、クロム−タングステン、クロム−鉄等の合金めっき、およびこれらクロム系金属マトリックス中に有機樹脂以外の粒子、例えばAl23、TiO2、ZrO2、SiO2、CeO2、UO2、SiC、WC、ZaB2、TiB2等中から選ばれる少なくとも1種の粒子が含有したクロム系分散めっきのことをいい、いずれのものを使用してもよい。
なお、ニッケル系めっき、クロム系めっき、いずれの場合にも上記微粒子のほかに本発明に支障のない範囲であれば、有機樹脂等のその他成分を微量含有させることが可能である。
【0022】
これらニッケル系めっき、クロム系めっきの中でも第1層のめっきとして、SiCが分散したニッケル系複合めっきが好ましく、特にSiCが分散したニッケル−リン合金めっきが好ましい。
なお、本発明で使用するセラミック粒子の粒子径は0.05μm〜6μmが好ましく、さらに0.1μm〜3μmが好ましく、特に0.15μm〜1μmが好ましい。
【0023】
第2層のめっきは、(1)ブレード表面の表面エネルギーを下げ、撥インキ性を持たせることにより非画像部より掻き取った余剰インキを滞留させず、シリンダー/ブレード接触界面領域(図2のa)から系外への排出を促進し、ブレード/シリンダー接点内部へのインキの進入を抑制する機能および(2)ブレード/シリンダー接点部での潤滑性を向上させることにより、ブレード/シリンダー接点部での凝着によるブレードおよびシリンダーの磨耗を低減させる機能を有し、フッ素系樹脂粒子を含有する有機樹脂分散複合めっきが最適である。分散物質がフッ素系樹脂粒子を含有する有機樹脂ではない複合めっきでは、本発明に必要な低表面エネルギー、高潤滑の表面を得ることが出来ず本発明には適さない。また、フッ素系樹脂粒子以外の樹脂では、めっき中にフッ素系樹脂粒子と同1量の樹脂を含有させても、フッ素系樹脂粒子と同一レベルまで表面エネルギーを下げたり、潤滑性を向上させたりすることができず、たとえフッ素系樹脂と同一レベルの低表面エネルギーを得ることができたとしても、そのときのめっき中での樹脂含有量は、かなり過剰の含有量となるため、本発明で必要とするめっき密着性、耐磨耗性が得られなくなる。
【0024】
本発明で使用するフッ素系樹脂粒子の粒子径は、0.05〜10μmが好ましい。粒子径が0.05μm未満では、下地めっきとの密着性が劣るので好ましくない。一方、10μmを超えると、樹脂粒子がめっき中から欠落しやすくなり、本発明の効果が得られず本発明には適さない。中でも好ましい粒子径は0.07〜5μmであり、さらに好ましくは0.1〜1μm、最も好ましくは0.15μm〜0.5μmである。
さらに、本発明では、フッ素系樹脂の樹脂粒子径を、樹脂粒子が分散しているめっき層のめっき膜厚の1.2倍以下とする。1.2倍を超えるとフッ素系樹脂がめっき中から欠落しやすくなり、本発明の効果が得られなくなるだけでなく、フッ素系樹脂がめっきから過度に突き出した状態となるため、突き出したフッ素系樹脂による印刷スジの発生が生じやすくなり本発明では好ましくない。特に好ましい粒子径は、めっき厚の0.8倍以下であり、最も望ましくは0.5倍以下である。
【0025】
本発明でいうフッ素系樹脂粒子とは、例えば、4フッ化エチレン樹脂、パーフロロアルコキシ樹脂、フッ化エチレンプロピレン樹脂、4フッ化エチレンーパーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂、4フッ化エチレンーエチレン共重合樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂等の樹脂粒子であり、これらのなかでも4フッ化エチレン樹脂、パーフロロアルコキシ樹脂、フッ化エチレンプロピレン樹脂が好ましく、特に4フッ化エチレン樹脂が好ましい。
【0026】
また、フッ素系樹脂粒子が分散している金属マトリックスとしては、純ニッケルめっき、ニッケル−コバルト、ニッケル−鉄、ニッケル−クロム、ニッケル−タングステン、ニッケル−マンガン、ニッケル−スズ、ニッケル−リン、ニッケル−ボロン、ニッケル−リン−ボロン等のニッケル系合金が好ましく、特にニッケル−リン合金が好ましい。
【0027】
フッ素系樹脂粒子のめっき中での含有量としては、めっき中2〜50vol%、好ましくは10%〜40%、さらに好ましくは20〜30vol%である。
2vol%未満では、表面エネルギーを下げたり、潤滑性を向上させたりする効果は得られず、50vol%を超えると、めっきの密着性が劣る。
但し、本発明に支障のない範囲であれば、めっき中にフッ素系樹脂粒子以外の成分を微量含有させることは可能である。
【0028】
本発明では、以上説明したような第一層の特定のニッケル系めっきおよびクロムめっきと、第2層のフッ素系樹脂分散複合めっきの両者が組み合わさって初めて本発明の複合効果が得られるものであり、それぞれ単独では、本発明の効果は得られない。
【0029】
本発明では、めっき後の少なくとも刃先部分の表面硬度をビッカース硬度(Hv)で400〜1500とする。硬度が400未満では、掻き取り不良が生じ易く連続印刷初期段階で、画像の形状不良等の印刷不良が生じやすくなるだけでなく、耐磨耗性にも劣るため本発明には適さない。また、ビッカース硬度が1500を超えると、めっきが脆く剥離しやすくなるばかりか、シリンダーの版面を傷つけてしまい、印刷不良が生じやすくなるので本発明には適さない。特に好ましいビッカース硬度(Hv)は700〜1300であり、さらに好ましくはHv800〜1150である。
【0030】
なお、本発明におけるビッカース硬度(Hv)とは、JIS Z 2251の微小硬さ試験方法のビッカース硬さ試験に準拠しておこなうものである(試験荷重に関しては、めっき厚に応じて50gf未満の荷重を利用して測定することも可能である。)。
【0031】
本発明におけるめっきの膜厚は、第1層のめっき厚(A)および第2層のめっき厚(B)のトータルの膜厚(A+B)を2μm〜30μmとする。2層トータルでのめっき厚が2μm未満では、耐磨耗性の効果が得られず本発明には適さない。また、30μmを超えると経済的に不利であるばかりか、めっきの密着性が劣ってくるので本発明には適さない。特に好ましい膜厚は、3μm≦A+B≦15μm、さらに5μm≦A+B≦10μmが好ましい。さらに、第1層のめっき厚(A)および第2層のめっき厚(B)の比(B/A)が0.02≦B/A≦1.3を満足することが好ましい。めっき厚の比が0.02未満では、インキ掻き取り不良が生じやすく、また、1.3を超えると耐磨耗性が劣る。さらに好ましいめっき厚比は、0.05≦B/A≦0.6であり、特に好ましいめっき厚の比は0.1≦B/A≦0.3である。
【0032】
めっき厚の測定方法としては、公知の測定方法が利用できる。
例えば、(1)蛍光X線測定装置を用いてめっきから放射される蛍光X線量を測定して、めっきの厚さを測定する方法、(2)めっきの垂直断面を光学顕微鏡、電子顕微鏡で観察しめっき厚を測定する方法等、JIS H 8501に示されているめっきの厚さ試験方法の中から適宜選択することにより測定可能である。
【0033】
本発明の表面処理ドクターブレードを製造する手段としては、公知の製造技術のいずれの手段を利用して行うことも可能である。本発明によれば生産効率および生産コストを著しく劣化させることはなく表面処理ドクターブレードの製造が可能である。
製造法としては、例えば、脱脂→水洗→活性化処理→水洗→めっき→水洗→めっき→水洗→乾燥→焼鈍→所定寸法への剪断、あるいは脱脂→水洗→活性化処理→水洗→めっき→水洗→脱脂、酸処理、研磨、水洗等何れか少なくとも一つによる表面調整→めっき→水洗→乾燥→焼鈍→所定寸法への剪断等により製造可能であり、さらに、前記の工程の焼鈍前およびまたは焼鈍後に、刃先研磨による刃先調整、表面研磨による表面調整を行ってもよいし、焼鈍工程を省略してもよい。
【0034】
めっきの手段としては、電気めっき、無電解めっき等のいずれの公知のめっき技術を利用することができる。
さらに、本発明では、ブレード基材と第1層のめっき、およびまたは第1層めっきと第2層めっきの密着性を上げたり、これらめっき皮膜の析出を促進させたりすることを狙いとして、予め第一層めっきおよびまたは第2層めっきの下地処理として、ニッケル系めっき、銅系めっき等による下地めっきを行うことも可能である。特に、ブレード基材としてステンレス素材を利用する場合は、第一層のめっき前の下地めっきとしてニッケルストライクめっきが有効である。
本発明の表面処理ドクターブレード実施の態様としては以下のものが挙げられ、いずれの態様をとっても支障がない。
【0035】
(1)ブレード両側(シリンダー回転方向表側(図2のS側)および裏側(図2のR側))全面に本発明による2層めっきを施した態様、
(2)ブレード全面の片側に本発明による2層めっきを施した態様、具体的には刃先の表側(図2のS側)に本発明による2層めっきを施し、刃先の裏側(図2のR側)にニッケル系めっき、またはクロム系めっき施すか、またはめっき無しスチールのままのもの、
(3)少なくとも刃先のみの両側(図2のS側およびR側)に本発明による2層めっきを施したもの、
(4)少なくとも刃先の片側に本発明による2層めっきを施した態様、具体的に刃先の表側(図2のS側)に本発明による2層めっきを施し、刃先の裏側(図2のR側)にニッケル系めっき、またはクロム系めっきを施すか、またはめっき無しスチールのままのもの。
【0036】
印刷メーカーでは、連続印刷時、寿命のきたブレードを新しいブレードに交換する際、新しいブレードの刃先とシリンダーとの接触不良により生じるスジ等の印刷欠陥を防止するため、30分〜60分の空運転を行い、シリンダーとブレードとの接触(以下なじみ)をよくした後、印刷を行うのが通常であり、空運転時間分のロスが発生し、印刷効率を落としている。そこで、このなじみ性をよくするため、本発明による表面処理ブレードの刃先先端部分を予めパフ、サンドペーパー等により研磨して、刃先先端のブレード基材を露出させておくことにより、刃先のなじみ性を向上(空運転時間の短縮)させることも可能である。
【0037】
本発明で得られる表面処理ドクターブレードは、グラビア印刷等の印刷用の用途に使用可能であるが、塗装用途、画像形成装置等に装備される残留トナー除去用途等のその他の用途にも適宜使用可能である。また、印刷あるいは塗装時に利用される、インキあるいは塗料は、水性のものであれ、油性のものであれいずれも利用可能である。
【0038】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明は以下の記載により限定されるものではない。
なお、実施例および比較例による表面処理ドクターブレードめっき厚および表面硬度は下記の方法により測定した。
[ビッカース硬度]
下記条件で、5点測定し、その平均値をビッカース硬度(Hv)とした。
測定箇所:刃先表側(ロール回転方向表側)の刃先部、
測定機:株式会社 島津製作所製 HMV−2000、
測定条件:試験荷重25gf、保持時間10秒。
[めっき厚]
刃先の断面を電子顕微鏡で観察し、めっき厚を測定した。
【0039】
実施例1
めっき工程1:板幅50mm、板厚0.15mm、刃先長さ1.4mm、刃先先端厚0.07mm、片側、平行刃のドクターブレードスチール基材(鋼帯、全長50m)を、エンボス加工により表面に凹凸を付与した金属鋼帯よりなるスペーサーとともにリールに渦巻状に巻き取り、リールに巻いた状態のまま、50℃のアルカリ脱脂液(パクナRT-T60g/L)に15分間浸漬し、水洗後、塩酸活性液中で15分間、塩酸活性処理し、さらに水洗した。その後、SiCを分散させた無電解Niめっき液(日本カニゼン(株)社製のめっき液、シューマ−SC−80−1:20vol%、シューマ−SC−80−4:2vol%)中に87℃でめっき厚が所定膜厚になるまで浸漬し、SiCを含有したセラミック分散ニッケル複合めっきを行い水洗後、乾燥を行った。その後、スペーサーとブレードを巻き戻し分割し、SiC粒子含有ニッケル−リン系複合(Ni−P−SiC)単層めっきブレード1を得た。
【0040】
表面調整工程:上記単層めっきブレード1にバフ研磨を行い表面のめっき残渣等を完全に除去し、平滑な単層めっきブレード2を得た。
めっき工程2:
単層めっきブレード2を、再度、エンボス加工により表面に凹凸を付与した金属鋼帯よりなるスペーサーとともにリールに渦巻状に巻き取り、リールに巻いた状態のまま、50℃のアルカリ脱脂液(パクナRT-T 50g/L)に5分間浸漬し、水洗後、塩酸活性液中で3分間、塩酸活性処理し、さらに水洗した。その後、4フッ化エチレン樹脂(1)を分散させた無電解Niめっき液(日本カニゼン(株)社製のめっき液(カニフロン−0:20vol%、カニフロン−4A(4フッ化エチレン樹脂(1)分散液):2vol%、pH5)中に86℃で、めっき厚が所定膜厚になるまで浸漬し、4フッ化エチレン樹脂を含有した有機樹脂分散ニッケル複合めっきを行い水洗後、乾燥を行った。その後、スペーサーとブレードを巻き戻し分割して、第1層のNi−P−SiCめっき上に第2層の4フッ化エチレン樹脂(1)粒子含有ニッケル−リン系複合めっき層(Ni−P−PTFE(1))を有する2層めっきブレード1を得た。
後処理工程:上記2層めっきブレード1に300℃×1時間の焼鈍処理を行った後、所定の寸法に剪断した。この表面処理ドクターブレードのビッカース硬度(Hv)およびめっき厚を測定した。表1に第1層の膜厚(A)、第2層の膜厚(B)、トータル膜厚(A+B)、膜厚比(B/A)、第2層の4フッ化エチレン樹脂含有量、第2層の膜厚(B)に対する4フッ化エチレン樹脂粒子径の比、ビッカース硬度(Hv)の値をまとめて示す。
【0041】
(1)連続印刷特性
実施例1のブレードを装着した印刷機により油性インキおよび水性インキを使用して印刷を行い、印刷物にスジ、カブリ、カスレ、ニジミ等の印刷欠陥が発生した時点をブレードの寿命とし、後述のSiC分散ニッケル−リン複合単層めっきブレード(比較例1)の寿命と比較して下記に示す基準により評価した。
【0042】
Figure 0004325901
【0043】
[評価基準]
1:寿命がSiC分散ニッケル−リン複合めっきブレード(比較例1)より格段に優れる。
2:寿命がSiC分散ニッケル−リン複合めっきブレード(比較例1)より若干優れる。
3:寿命がSiC分散ニッケル−リン複合めっきブレード(比較例1)と同等。
4:寿命がSiC分散ニッケル−リン複合めっきブレード(比較例1)より劣る。
【0044】
(2)インキの掻き取り性
水性インキを使用し、実施例1のブレードを装着したグラビア印刷機による印刷時の印刷速度を徐々に変化させ、インキの掻き取り不良(カブリ等)が生じ始める印刷速度を測定し、それを限界印刷速度とし、めっき処理していないスチール品と下記の基準で比較して評価した。
◎:限界印刷速度がスチール品の1.4倍以上
○:限界印刷速度がスチール品の1.1倍以上1.4倍未満
△:限界印刷速度がスチール品の1.0倍以上1.1倍未満
×:限界印刷速度がスチール品の1.0倍未満
【0045】
(3)めっき密着性
めっきを施したドクターブレードを、JIS H 8504に準拠し、所定角度に曲げ、次いで曲げられた、曲げ部にテープ剥離試験を実施し、めっきの剥離の有無を目視で観察し、下記の基準により評価した。
○:良好(めっき剥離無し)、
△:やや不良(めっき剥離若干あり)、
×:不良(めっき剥離大)。
上記の結果をまとめて表1に示す。
【0046】
実施例2
めっき工程:板幅50mm、板厚0.15mm、刃先長さ1.4mm、刃先先端厚0.07mm、片側、平行刃のドクターブレードスチール基材(鋼帯、全長50m)を、荒いメッシュ状の金網よりなるスペーサーとともにリールに渦巻状に巻き取り、リールに巻いた状態のまま、50℃のアルカリ脱脂液(パクナRT-T 60g/L)に15分間浸漬し、水洗後、塩酸活性液中で15分間、塩酸活性処理し、さらに水洗した。その後、SiCを分散させた無電解Niめっき液(日本カニゼン(株)社製のめっき液、シューマ−SC−80−1:20vol%、シューマ−SC−80−4:2vol%)中に87℃でめっき厚が所定膜厚になるまで浸漬し、SiCを含有したセラミック分散ニッケル複合めっきを行い、水洗後、4フッ化エチレン樹脂(1)を分散させた無電解Niめっき液(日本カニゼン(株)社製のめっき液((カニフロン−0:20vol%、カニフロン−4A(4フッ化エチレン樹脂(1)分散液):2vol%、pH5)中に86℃で、めっき厚が所定膜厚になるまで浸漬し、4フッ化エチレン樹脂を含有した有機樹脂分散ニッケル複合めっきを行い水洗後、乾燥を行った。その後、スペーサーとブレードを巻き戻し分割して、第1層のNi−P−SiCめっき上に第2層の4フッ化エチレン樹脂(1)粒子含有ニッケル−リン系複合めっき層(Ni−P−PTFE(1))を有する2層めっきブレード1を得た。
後処理工程:上記2層めっきブレード1に300℃×1時間の焼鈍処理を行った後、所定の寸法に剪断した。この表面処理ドクターブレードのビッカース硬度(Hv)、めっき厚、連続印刷特性、インキの掻き取り性およびめっき密着性等を実施例1と同様にして測定評価した結果を表1に示す。
【0047】
比較例1
めっき工程1:板幅50mm、板厚0.15mm、刃先長さ1.4mm、刃先先端厚0.07mm、片側、平行刃のドクターブレードスチール基材(鋼帯、全長50m)を、エンボス加工により表面に凹凸を付与した金属鋼帯よりなるスペーサーとともにリールに渦巻状に巻き取り、リールに巻いた状態のまま、50℃のアルカリ脱脂液(パクナRT-T60g/L)に15分間浸漬し、水洗後、塩酸活性液中で15分間、塩酸活性処理し、さらに水洗した。その後、SiCを分散させた無電解Niめっき液(日本カニゼン(株)社製のめっき液、SC−80−1:20vol%、SC−80−4:2vol%、pH4.7)中に87℃で、めっき厚が所定膜厚になるまで浸漬し、SiCを含有したセラミック分散ニッケル複合めっきを行い水洗後、乾燥を行った。その後、スペーサーとブレードを巻き戻し分割し、Ni−P−SiC単層めっきブレード1を得た、
表面調整工程:上記単層めっきブレード1にバフ研磨を行い表面のめっき残渣等を完全に除去し、Ni−P−SiC単層めっきブレード2を得た。
後処理工程:上記Ni−P−SiC単層めっきブレード2に300℃×1時間の焼鈍処理を行った後、所定の寸法に剪断した。この表面処理ドクターブレードのビッカース硬度(Hv)、めっき厚、連続印刷特性、インキの掻き取り性およびめっき密着性を実施例1と同様にして測定評価した結果を表1に示す。
【0048】
比較例2
めっき工程:板幅50mm、板厚0.15mm、刃先長さ1.4mm、刃先先端厚0.07mm、片側、平行刃のドクターブレードスチール基材(鋼帯、全長50m)を、エンボス加工により表面に凹凸を付与した金属鋼帯よりなるスペーサーとともにリールに渦巻状に巻き取り、リールに巻いた状態のまま、50℃のアルカリ脱脂液(パクナRT-T60g/L)に15分間浸漬し、水洗後、塩酸活性液中で15分間、塩酸活性処理し、さらに水洗した。その後、4フッ化エチレン樹脂を分散させた無電解Niめっき液(日本カニゼン(株)社製のめっき液((カニフロン−0:20vol%、カニフロンー4A(4フッ化エチレン樹脂(1)分散液):2vol%、pH5)中に86℃で、めっき厚が所定膜厚になるまで浸漬し、4フッ化エチレン樹脂を含有した有機樹脂分散ニッケル複合めっきを行い水洗後、乾燥を行った。その後、スペーサーとブレードを巻き戻し分割し、4フッ化エチレン樹脂(1)粒子含有ニッケル−リン系複合めっき(Ni−P−PTFE(1))単層めっきブレード1を得た。
表面調整工程:上記単層めっきブレードにバフ研磨を行い表面のめっき残渣等を完全に除去し、単層めっきブレード2を得た。
後処理工程:上記単層めっきブレード2に300℃×1時間の焼鈍処理を行った後、所定の寸法に剪断し。この表面処理ドクターブレードのビッカース硬度(Hv)、めっき厚、連続印刷特性、インキの掻き取り性およびめっき密着性等を実施例1と同様にして測定評価した結果を表1に示す。
【0049】
比較例3〜4,実施例3〜33
実施例1と同様に板幅50mm、板厚0.15mm、刃先長さ1.4mm、刃先先端厚0.07mm、片側、平行刃のドクターブレードスチール基材(鋼帯、全長50m)に適宜前処理を行った後、各種めっきを施して、表1に示す比較例3〜4および実施例3〜33の表面処理ドクターブレードを作成した。これら表面処理ドクターブレードについてビッカース硬度(Hv)、めっき厚、連続印刷特性、インキの掻き取り性およびめっき密着性を実施例1と同様にして測定評価した結果を表1に示す。また、表2にめっき中に分散させた8種類の4フッ化エチレン樹脂粒子(PTFE(1)〜PTFE(8))の平均粒子径を示す。
【0050】
実施例34
めっき工程1:板幅50mm、板厚0.15mm、刃先長さ1.4mm、刃先先端厚0.07mm、片側、平行刃のドクターブレードスチール基材(鋼帯、全長50m)を、連続的に電解処理(パクナエクレーターJ:50m/l、NaOH:50g/l、30℃,2.5A)し水洗後、電気クロムめっき(無水クロム酸:250g/l、H2SO4:2.5g/L、HEEF25C:20ml/l、浴温50℃)でめっき厚が所定膜厚になるようにめっき電流およびめっき時間を調整し、単層クロムめっきブレード1を作成した。
表面調整工程:上記単層クロムめっきブレード1にバフ研磨を行い表面のめっき残渣等を完全に除去し、単層クロムめっきブレード2を得た。
めっき工程2:単層クロムめっきブレード2を、再度、エンボス加工により表面に凹凸を有した金属鋼帯よりなるスペーサーとともにリールに渦巻状に巻き取り、リールに巻いた状態のまま、50℃のアルカリ脱脂液(パクナRT-T50g/L)に5分間浸漬し、水洗後、塩酸活性液中で3分間、塩酸活性処理し、さらに水洗した。その後、4フッ化エチレン樹脂(1)を分散させた無電解Niめっき液(日本カニゼン(株)社製のめっき液(カニフロン−0:20vol%、カニフロン−4A(4フッ化エチレン樹脂(1)分散液):2vol%、pH5)中に86℃で、めっき厚が所定膜厚になるまで浸漬し、4フッ化エチレン樹脂を含有した有機樹脂分散ニッケル複合めっきを行い水洗後、乾燥を行った。その後、スペーサーとブレードを巻き戻し分割して第1層のクロム(Cr)めっき上に第2層の4フッ化エチレン樹脂(1)粒子含有ニッケル−リン系複合めっき層(Ni−P−PTFE(1))を有する2層めっきブレード1を得た。
後処理工程:上記2層めっきブレード1に300℃×1時間の焼鈍処理を行った後、所定の寸法に専断した。この表面処理ドクターブレードのビッカース硬度(Hv)、めっき厚、連続印刷特性、インキの掻き取り性およびめっき密着性等を実施例1と同様にして測定評価した結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0004325901
【0052】
【表2】
Figure 0004325901
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、寿命が向上し、高品質の印刷を安定して行える表面処理ドクターブレードを低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ドクターブレードを使用するグラビア(凹版)印刷の説明図である。
【図2】 図1の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 シリンダー
2 ドクターブレード
3 インキ
4 めっき層
a ブレード/シリンダ接触界面領域

Claims (7)

  1. 少なくとも刃先部の表面が、第1層としてニッケル系めっきまたはクロム系めっき(ただし、めっき中に有機樹脂粒子が分散した有機樹脂分散複合めっきは除く。)、その上層に第2層としてフッ素系樹脂粒子を含有する有機樹脂分散複合めっきよりなり、第1層は第2層よりも硬度が高く、第1層のめっき厚(A)および第2層のめっき厚(B)の合計が2μm≦A+B≦30μmであり、第1層のめっき厚(A)および第2層のめっき厚(B)の比(B/A)が0.05≦B/A≦0.6である表面処理ドクターブレード。
  2. ビッカース硬度(Hv)が400〜1500である請求項1に記載の表面処理ドクターブレード。
  3. 第1層のめっきが、SiC粒子を含有したニッケル−リン系複合めっきである請求項1または2に記載の表面処理ドクターブレード。
  4. 第2層のめっきが、0.05〜10μmのフッ素系樹脂粒子を含有する有機樹脂分散複合めっきである請求項1から3のいずれか1項に記載の表面処理ドクターブレード。
  5. フッ素系樹脂の粒子径が、第2層のめっき厚の1.2倍以下である請求項4に記載の表面処理ドクターブレード。
  6. フッ素系樹脂粒子が4フッ化エチレン樹脂、パーフロロアルコキシ樹脂およびフッ化エチレンプロピレン樹脂の中から選ばれる少なくとも1種の樹脂粒子である請求項1から5のいずれか1項に記載の表面処理ドクターブレード。
  7. 第1層のめっき厚(A)および第2層のめっき厚(B)の比(B/A)が0.1≦B/A≦0.3である請求項1から6のいずれか1項に記載の表面処理ドクターブレード。
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