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JP4330004B2 - 鉄道車両用灯具 - Google Patents
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本発明は鉄道車両の車室内を照明するための灯具に関する。
鉄道車両の客室には、一般に、その天井部に蛍光ランプを光源とする灯具が取り付けられ、その光源の蛍光ランプとしては直管が多用されており、蛍光ランプの両端を支持して給電する一対のランプソケットを備えた灯具が用いられる(例えば特許文献1参照)。
このような灯具は、従来、上記特許文献1にも記載されているように、例えばSPCCなどの圧延鋼板を用いたプレス成形品が主として用いられている。その構成例を図6および図6にそれぞれ斜視図(A)および要部拡大側面図図(B)で示す。
図6の例においては、圧延鋼板のプレス成形品からなる灯具本体61の両端に一対のランプソケット62が固着され、その各ランプソケット62に蛍光ランプ63の両端部が支持されている。そして、各ランプソケット62は、蛍光ランプ63の両端部の一部とともに、その下方に設けられているソケットカバー64によって覆われ、このソケットカバー64により、万が一蛍光ランプ53がランプソケット62から外れても、蛍光ランプ63が落下することを防止するように構成されている。ソケットカバー64は、従来、樹脂製であって、灯具本体61にランプソケット62とともに取り付けられている支持機構(図示せず)により支持されている水平軸65の回りに回動して開閉することにより、蛍光ランプ63の交換を可能としている。
また、図7の例においては、同じく圧延鋼板のプレス成形品からなる灯具本体71の両端に、ランプソケット72を含む端部ユニット720を固定し、その端部ユニット720の各ランプソケット72に蛍光ランプ73両端部を支持するとともに、各端部ユニット720にはガイド溝を設けて、ソケットカバー74をスライド可能に支持し、このスライドによりソケットカバー74を開閉できるように構成している。
ここで、鉄道車両用の灯具としては、蛍光ランプからの光を和らげるなどの目的で、蛍光ランプの全体を覆うグローブを設けた構成のもの(例えば特許文献2参照)も知られており、このようなグローブを備えたものにあっては上記したようなソケットカバーが不要となるものの、近年、樹脂の長尺物は火災の発生時における安全等の観点から極力車室内に配置しないことが望ましいとされ、このようなことから、鉄道車両の室内照明用の灯具としては、グローブを持たないものが主流となると予想される。
特開平10−134628号公報 特開2001−184931号公報
ところで、ソケットカバーにより蛍光ランプの落下を防止する構成の図6,図7に例示した従来の鉄道車両用灯具においては、いずれも、灯具本体が圧延鋼板を用いたプレス成形品であるため、そのデザインの自由度が低く、かつ、複雑な形状をある程度高い精度のもとに得ることが困難であるが故に、ソケットカバーの開閉機構を灯具本体とは別に用意して取り付ける必要があるなど、部品点数が多く組立工数も多くなるという問題がある。
また、金属プレス成形品からなる灯具本体の両端部に樹脂製のソケットカバーを装着したデザインは、例え灯具本体を鉄道車両の天井部に長手方向に連続的に取り付けたとしても、個々の灯具が離散的に配置されている感を消し去ることはできず、連続感が生じることがない。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、従来の鉄道車両用灯具に比してより多様なデザインとすることができ、しかも、ソケットカバーの開閉機構を別部材を用いることなく灯具本体に直接的に設けて構造の簡素化と部品点数の削減を図ることのできる鉄道車両用灯具の提供をその課題としている。
また、本発明の他の課題は、上記に加えて鉄道車両の天井部に取り付けたときに灯具の連続感を持たせることができ、使用状態におけるトータルデザイン性をも向上させることのできる鉄道車両用灯具を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の鉄道車両用灯具は、蛍光ランプの両端部を支持して給電するための2つのランプソケットが長手方向両端部近傍に装着される灯具本体が、アルミ押出成形材により形成され、その灯具本体には、長手方向に沿い、かつ、蛍光ランプの両側を通るように2条の溝が形成され、その各溝に、上記各ランプソケットおよび蛍光ランプの端部の一部を下方から覆うためのアルミ押出成形材からなるソケットカバーが摺動自在に嵌まり込んでいるとともに、そのソケットカバーを上記ランプソケットの下方位置で係止するための位置決め機構を備え、その位置決め機構は、灯具本体側に取り付けられたボールプランジャと、ソケットカバー側に設けられた孔からなり、その孔にボールプランジャのボールが入り込むことによって当該ソケットカバーが係止されることによって特徴づけられる(請求項1)。
また、上記した他の課題を解決するため、請求項に係る発明は、上記灯具本体の複数個が長手方向に隣接して、上記各溝が各灯具本体間で連続するように配置され、互いに隣接する2つの灯具本体においてその境界部分を挟んでその両側に設けられている2つのランプソケットを含む領域が、共通のソケットカバーにより覆われていることによって特徴づけられる。
本発明は、断面形状のデザインの自由度が高く、かつ、その形状精度の高いアルミ押出成形材を灯具本体に採用して、その灯具本体にソケットカバーを開閉のために摺動自在に支持するための2条の溝を形成するとともに、ソケットカバーについてもアルミ押出成形材とし、そのソケットカバーをその2条の溝に摺動自在に嵌め込み、そのソケットカバーをランプソケットの下方位置で係止するための位置決め機構には、ボールプランジャを用いた機構を採用することによって、上記した課題を解決しようとするものである。
すなわち、本発明においては、長手方向両端部近傍に蛍光ランプ用のランプソケットが装着される灯具本体をアルミ押出成形材によって形成し、その灯具本体には、蛍光ランプの両側を通る位置にそれぞれ長手方向に沿った溝を形成して、その各溝に灯具本体両端部に装着されているプラグソケットとその近傍の下方を覆うソケットカバーを摺動自在に嵌め込み、更にそのソケットカバーを所要位置で係止するための位置決め機構を設ける。この構成により、灯具本体に対して従来のようなソケットカバーの開閉用の水平軸やソケットカバーをスライドさせるための端部ユニット等の他の部材を取り付けることなく、灯具本体自体にソケットカバーの開閉機構を持たせることができ、これらの他の部材を不要とすることができる。
また、ソケットカバーについてもアルミ押出成形材としているので、灯具本体とソケットカバーの一体感を生じさせることが可能となり、全体のデザイン性を良好なものとすることができると同時に、従来の樹脂製のソケットカバーを用いる場合に比して、その強度を向上させることもできる。
更に、ソケットカバーを灯具本体上で位置決めする機構として、ボールをその支持筒(ねじ)の軸方向に付勢するボールプランジャと、ソケットカバーに設けた孔によって構成しているため、市販品を用いた簡単な構成のもとに振動等によりソケットカバーがずれることを確実に防止することができる。
そして、請求項に係る発明のように、複数個の灯具本体を長手方向に隣接して、2条の溝がそれぞれ複数個の灯具本体間で連続するように配置した状態において、互いに隣接する灯具本体でその境界部分を挟んで両側で背向する2つのランプソケットを、共通のソケットカバーで覆うように構成すれば、隣接する灯具本体どうしの境界をそのソケットカバーで覆い隠すことができ、灯具の連続感を持たせることができる。
本発明によれば、アルミ押出成形材により灯具本体を形成し、その灯具本体にソケットカバーを開閉するべくスライドさせるための溝を形成しているので、従来のように灯具の端部にソケットカバーを開閉するための水平軸とその支持機構や、スライド機構を備えた端部ユニットなどの別部材を必要とせず、その結果、灯具の構造の簡素化と部品点数の削減、並びに組立工数の削減等に基づくコストダウンを達成することができると同時に、外観のシンプル化に伴うデザイン性の向上をも達成することができる。
また、ソケットカバーについてもアルミ押出成形材としているので、灯具本体とソケットカバーの一体感を生じさせることができると同時に、ソケットカバーの強度向上をも達成することができる。
更に、複数の灯具本体を長手方向に隣接して並べて配置し、互いに隣接する灯具本体においてその境界部を挟んで背向する2つのプラグソケットを共通のソケットカバーで覆うように構成する請求項2に係る発明によれば、隣接する灯具本体の境界部を覆って目立たなくすることができ、車室内における灯具の連続感を生じさせることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態を側面から見た図を部分省略して示す図であり、図2はそのA−A拡大断面図である。
灯具本体1は一様な断面形状を有するアルミ押出成形材からなり、コ字形断面部11の開口端両側に、外側に斜めに突出する反射板12が一体に形成され、その各反射板12のコ字形断面部11に対する付け根部には、長手方向に沿った溝13がそれぞれ形成されている。
灯具本体1の両端近傍には、それぞれランプソケット2がコ字形断面部11の内側に固定され、その各ランプソケット2に蛍光ランプ3の両端部が差し込まれる。各ランプソケット2は、灯具本体1のコ字形断面部11の外側上方に配置された安定器5に接続されており、蛍光ランプ3はランプソケット2を介して安定器4から給電されて点灯する。
灯具本体1には、各ランプソケット2が配設されている両端部を除いてその中間部分に、コ字形断面部11の開口部を塞ぐ蓋6が適当なスペーサを介して複数箇所において当該コ字形断面部11の底面にねじ止めされており、このコ字形断面部11と蓋6で囲まれた空隙は配線スペースとして用いられる。
さて、灯具本体1の両端部の各ランプソケット2およびその近傍の蛍光ランプ3の両端部近傍の下方は、若干の隙間を介してソケットカバー4で覆われている。ソケットカバー4は、断面略U字形をなし、そのU字形の開口端両側に外側に向けて突出した耳部41が一体に形成されたアルミ押出成形材であって、両側の耳部41が灯具本体1に形成されている前記した溝13に嵌まり込み、この溝13をスライドガイドとして灯具本体1の長手方向に摺動自在に支持されている。
ソケットカバー4の耳部41の断面形状は、図3にその近傍の拡大断面図を示すように、U字形の開口部分から水平に突出する平板部41aの先端に長手方向に沿った円筒状の膨らみ部41bを有する形状とされており、また、溝13の断面形状は、耳部41の平板部41aを支持する平坦部13aの奥側に膨らみ部41bを収容する円筒孔部13bを備えた形状とされている。この耳部41と溝13の断面形状により、ソケットカバー4は溝13に直交する上下並びに左右方向への変位が規制されて振動等を生じることなく、また、溝13をガイドとしてスムーズに摺動することが可能となる。
ソケットカバー4の溝13上での定常的な位置、つまりプラグソケット2とその近傍の蛍光ランプ3の端部の下方を覆う位置への位置決め機構は、ボールプランジャ7と耳部41の平板部41aに設けられている孔41cによって構成されている。すなわち、灯具本体1には、上から溝13内に臨むようにボールプランジャ7がねじ込まれ、ナット8によって固定されている。ボールプランジャ7は、外周面に雄ねじ7aが刻まれた円筒体7bの内部に軸方向に変位自在にボール7cを収容するとともに、そのボール7cを円筒体7bの一端側から外部に臨ませるとともに、そのボール7cを圧縮コイルバネ7dによって外部側に付勢した構造を持つ公知のものであり、このボールプランジャ7のボール7cが溝13内に僅かに突出している。一方、ソケットカバー4の耳部41の平板部41aには、そのボール7cが嵌まり込む孔41cが形成されており、この孔41cにボール7cが嵌まり込んだ状態では、ソケットカバー4は振動や多少の外力では移動せず、ソケットカバー4を意図的にずらすべく力を加えることによってはじめてスライドする。
以上の本発明の実施の形態は、図4に鉄道車両の天井部を下から見た部分図を例示するように、例えば天井部の車幅方向両側に、それぞれ車両の長手方向に沿って各灯具本体1の端部が相互に密着するように連続して取り付けられる。従って、各灯具本体1に形成されている溝13は、互いに隣接するものどうしで連続したものとなる。そして、図5にその鉄道車両への装着状態における要部縦断面図を示すように、上記したソケットカバー4は、長手方向に密着状態で端部どうしが接合するように取り付けられている2つの灯具本体1において互いの接合面を挟んで背向状態で配置されている2つのプラグソケット2に対しては、これら双方の下方を覆うことのできる長さを持つ共通のものが用いられている。この構成において、互いに隣接する2つの灯具本体1のうち、一方の灯具本体1の蛍光ランプ3を交換する場合には、他方の灯具本体1側にソケットカバー4を移動させればよい。
以上の本発明の実施の形態によると、灯具本体1の両端部のランプソケット2の下方を覆うソケットカバー4が、灯具本体1自体に形成されている溝13に沿って移動して開閉するため、従来のようにソケットカバーの開閉のための水平軸とその支持機構やスライド機構を備えた樹脂製の端部ユニットなどが不要となり、部品点数および組立工数の削減を達成できると同時に、断面形状の自由度の高いアルミ押出成形材からなる灯具本体1の両端部に樹脂などからなる他部材が存在しないため、すっきりした良好なデザインとなっている。
また、ソケットカバー4についてもアルミ押出形成材としているため、灯具本体1との一体感が生じ、上記したデザイン性がより一層良好なものとなると同時に、従来の樹脂製のソケットカバーに比してその強度が向上する。
そして、灯具本体1に全長にわたって形成されている溝13にスライドカバー4を摺動自在に支持しているため、複数の灯具本体1を互いに端部が接するように鉄道車両の天井部等に取り付けた状態では、各灯具本体1を通じて溝13が連通する結果、互いに隣接する灯具本体1の接合面を跨ぐように共通のスライドカバー4を設けて、接合面を挟んで背向する2つのソケットカバー4を覆うように構成することが可能となり、このようなソケットカバー4を設けることによって、複数の灯具本体1の連続感が顕著に現れる。
本発明の実施の形態を側面から見た図を部分省略して示す図である。 図1のA−A拡大断面図である。 ソケットカバー4の耳部41の近傍の拡大断面図である。 本発明の実施の形態を鉄道車両の天井部に取り付けた例の説明図であり、天井部を下から見た部分図である。 本発明の実施の形態を鉄道車両の天井部に取り付けた状態の要部縦断面図である。 従来の鉄道車両の灯具の例を示す図であり、(A)は斜視図で、(B)はその端部の拡大側面図である。 従来の鉄道車両の灯具の他の例を示す図であり、(A)は斜視図で、(B)はその端部の拡大側面図である。
符号の説明
1 灯具本体
11 コ字形断面部
12 反射板
13 溝
13a 平坦部
13b 円筒孔部13b
2 ランプソケット
3 蛍光ランプ
4 ソケットカバー
41 耳部
41a 平板部
41b 膨らみ部
41c 孔
5 安定器
6 蓋
7 ボールプランジャ
8 ナット

Claims (2)

  1. 鉄道車両の客室内の天井部に取り付けられる灯具であって、
    蛍光ランプの両端部を支持して給電するための2つのランプソケットが長手方向両端部近傍に装着される灯具本体が、アルミ押出成形材により形成され、その灯具本体には、長手方向に沿い、かつ、蛍光ランプの両側を通るように2条の溝が形成され、その各溝に、上記各ランプソケットおよび蛍光ランプの端部の一部を下方から覆うためのアルミ押出成形材からなるソケットカバーが摺動自在に嵌まり込んでいるとともに、そのソケットカバーを上記ランプソケットの下方位置で係止するための位置決め機構を備え、その位置決め機構は、灯具本体側に取り付けられたボールプランジャと、ソケットカバー側に設けられた孔からなり、その孔にボールプランジャのボールが入り込むことによって当該ソケットカバーが係止されることを特徴とする鉄道車両用灯具。
  2. 上記灯具本体の複数個が長手方向に隣接して、上記各溝が各灯具本体間で連続するように配置され、互いに隣接する2つの灯具本体においてその境界部分を挟んでその両側に設けられている2つのランプソケットを含む領域が、共通のソケットカバーにより覆われていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用灯具。
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