JP4332938B2 - 樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂発泡体の製造方法に関し、詳しくは、微細気泡を高気泡密度で有する樹脂発泡体の製造方法に関する。
【従来の技術】
【0002】
近年、樹脂発泡体の製造方法として、従来の化学的発泡法や物理的発泡法に加えて、超臨界状態の不活性物質(二酸化炭素や窒素など)を用いて微細気泡を高気泡密度で有する発泡体を製造する超臨界発泡法が開発されたが[例えば、マテリアル アンド マニュファクチャリング プロセス(Materials &Manufacturing Processes、4(2)、253−262(1989))や米国特許第5160674号を参照]、より高い気泡密度を達成することができる方法の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、微細気泡をより高気泡密度で有する樹脂発泡体を製造する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、微細気泡をより高気泡密度で有する樹脂発泡体の製造方法について鋭意検討を行った結果、結晶性熱可塑性樹脂と非晶性熱可塑性樹脂とを特定の比率で含有する樹脂組成物に、これに含浸させるべき物質の臨界圧力以上の加圧下で該物質の流体を含浸させ、次いで該物質が含浸した前記樹脂組成物を前記加圧状態から開放することにより、上記目的を達成し得ることを見出し本発明を完成した。
【0005】
すなわち本発明は、結晶性熱可塑性樹脂60〜90重量部と非晶性熱可塑性樹脂10〜40重量部とからなる樹脂組成物に、これに含浸させるべき物質の臨界圧力以上の加圧下で該物質の流体を含浸させる工程、および該物質を含浸させた前記樹脂組成物を前記加圧状態から開放する工程とからなることを特徴とする樹脂発泡体の製造方法である。
上記方法によれば、上記樹脂組成物以外の樹脂材料を発泡させる場合に比べてより高い気泡密度の樹脂発泡体を得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、まず結晶性熱可塑性樹脂60〜90重量部と非晶性熱可塑性樹脂10〜40重量部とからなる樹脂組成物に、これに含浸させるべき物質(以下、含浸物質)の臨界圧力以上の加圧下で該含浸物質の流体を含浸させる工程を行う。以下、この工程を含浸工程と称する。
【0007】
前記結晶性熱可塑性樹脂は、例えばポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂など)、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、シンジオタクチックポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等である。該結晶性熱可塑性樹脂は、結晶相のみからなる樹脂であってもよいし、結晶相と非晶相とからなる樹脂であってもよいが、後者がより好ましい。結晶性熱可塑性樹脂は、1種類のみでもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0008】
本発明に適用可能なポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体やプロピレンに由来する繰り返し単位を50重量%以上含むプロピレンと重合性モノマーとの共重合体が挙げられるが、これに限定されるものではない。上記重合性モノマーは、プロピレンと重合可能である限り特に制限されないが、好ましくは、エチレンやα−オレフィン(典型的には、1−ブテン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の炭素原子数が4〜10のα−オレフィン)が挙げられる。共重合体中の重合性モノマーに由来する繰り返し単位の含有量は、該重合性モノマーがエチレンの場合には10重量%以下、他のエチレン以外の重合性モノマーの場合には30重量%以下が好ましい。
【0009】
ポリプロピレン系樹脂としては、特開昭62−121704号公報に開示されているごとき、低レベルの電子線架橋によって長鎖分岐が導入されたポリプロピレン樹脂も好ましく用いられる。また、超高分子量成分が導入されたポリプロピレン樹脂も好ましく用いられ、その好ましい例としては、第一段階でプロピレンを主成分とするモノマーを重合して超高分子量成分である極限粘度が5dl/g以上のポリプロピレン系重合体(I)を製造し、第二段階以降でプロピレンを主成分とするモノマーを重合して極限粘度が3dl/g未満のポリプロピレン系重合体(II)を連続的に製造して得られる重合体であって、ポリプロピレン系重合体(I)のブロック及びポリプロピレン系重合体(II)のブロックからなり、重合体(I)のブロックの濃度が0.05重量%以上35重量%未満、重合体全体の極限粘度が3dl/g未満、Mw/Mnが10未満であるものが挙げられる。
【0010】
前記樹脂組成物が含有する非晶性熱可塑性樹脂は、その好ましい例としてポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどの熱可塑性エラストマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上に例示した非晶性熱可塑性樹脂のうち、ポリエステル系エラストマーは結晶性ポリエステル系樹脂と、ポリアミド系エラストマーは結晶性ポリアミド系樹脂と、ポリオレフィン系エラストマーは結晶性ポリオレフィン系樹脂との組み合わせとして好ましく用いられる。前記結晶性熱可塑性樹脂が結晶相と非晶相とからなるとき、前記非晶性熱可塑性樹脂の一部または全部は、前記結晶性熱可塑性樹脂の非晶相と相溶してこれを拡大させることができる。従って、結晶相と非晶相とからなる結晶性熱可塑性樹脂と非晶性熱可塑性樹脂とを併用することにより、結晶性熱可塑性樹脂の非晶相の大きさを適宜調節することができる。
【0011】
特に、結晶性ポリプロピレン系樹脂とポリオレフィン系エラストマーとが組み合わせて用いられる場合、該ポリオレフィン系エラストマーは、例えばエチレン/α−オレフィン共重合体、プロピレン/α−オレフィン共重合体、、エチレン/プロピレン/ジエン/メチレン共重合体(EPDMR)、ポリブタジエン及びその水素添加物、スチレン/イソプレン/スチレン共重合体、スチレン/エチレン/ブタジエン/スチレン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/エチレン/プロピレン/スチレン共重合体、およびスチレン/ブタジエン/スチレン共重合体及びその水素添加物が好ましく、より好ましくはスチレン/ブタジエン共重合体、プロピレン/ブテン共重合体である。スチレン由来の繰り返し単位を10重量%程度含有するスチレン/ブタジエン共重合体の水素添加物が特に好ましく用いられる。
【0012】
前記樹脂組成物における前記非晶性熱可塑性樹脂の量は、これと前記結晶性熱可塑性樹脂との合計を100重量部としたときに、10〜40重量部、より好ましくは10〜30重量部である。非晶性熱可塑性樹脂の量が10重量部未満では、気泡密度の向上効果を十分にに享受できなくなり、40重量部を超えると、併せて使用される結晶性熱可塑性樹脂の特性が損なわれる傾向がある。例えば、ポリプロピレン系樹脂と非晶性熱可塑性樹脂とからなる樹脂組成部においては、非晶性熱可塑性樹脂の含有量が40重量部を超えると、ポリプロピレン系樹脂の耐熱性および耐油性が損なわれる。
【0013】
前記樹脂組成物がポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂およびポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有する場合、該ポリエチレン系樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の0.01〜30重量%が好ましく、3〜20重量%がより好ましい。かかる量のポリエチレン系樹脂を配合することにより、優れた気泡密度向上効果を得ることができる。エチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましく用いられる。ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、1g/10分以上10g/10分以下が好ましい。
【0014】
前記樹脂組成物全体のMFRは、0.1g/10分以上50g/10分以下の範囲にあることが好ましい。MFRが0.1g/10分未満では、押出加工性の低下が顕著となり、MFRが50g/10分を超えると、発泡時の膨張ガス圧に樹脂組成物が耐えられず破泡が起こり、均一な微細気泡を有する発泡体を得るのが難しくなる傾向がある。
【0015】
結晶性熱可塑性樹脂と非晶性熱可塑性樹脂とからなる前記樹脂組成物は結晶相と非晶相とからなるが、該非晶相の大きさが10〜200nmである場合に良好な気泡密度向上効果が得られ、非晶相の大きさが15〜100nmであることがより好ましい。ここで、非晶相の大きさとは、次の方法で求められる平均値である。まず、冷却固化させた樹脂組成物をミクロトームを用いて切断し、断面を染色剤(例えばRuO4)で染色する。染色部分を冷却下に1000Å以下の厚みに薄切する。得られた切片を透過型顕微鏡(通常は倍率50000〜60000倍程度)により写真撮影する。写真中、50個程度の非晶相断面を含む正方形視野において、それぞれの非晶相断面に内包される最大円の直径を測定し、それらの平均値を算出する。この平均値を該樹脂組成物の非晶相の大きさと定義する。
【0016】
前記樹脂組成物の調製方法は特に限定されず、例えば樹脂材料の混練に通常用いられる単軸あるいは二軸押出機を用いて結晶性熱可塑性樹脂と非晶性熱可塑性樹脂とを溶融混練することにより製造することができる。得られた樹脂組成物は、押出しによりペレット状やシート状に成形することができる。溶融混練は、バンバリー型ミキサーなどの混練機を用いて行うこともできる。
【0017】
含浸工程では、前記樹脂組成物に、これに含浸させるべき物質(含浸物質)の臨界圧力以上の加圧下において該含浸物質の流体(すなわち、液体または超臨界流体)を含浸させる。好ましく用いられる物質としては、常温常圧下で気体状の物質、例えばブタン、ペンタン等の有機化合物、あるいは二酸化炭素、空気、水素、窒素、ネオン、アルゴン等の無機化合物が挙げられる。前記含浸物質は、2種以上の混合物であってもよい。扱い易さの観点からは、二酸化炭素、空気、窒素、ネオン、アルゴン等の不活性物質が好ましい。特に、経済性および安全性の観点から二酸化炭素が好ましく用いられる。
【0018】
前記含浸物質の樹脂組成物への含浸量は、その含浸物質の種類、目的とする樹脂発泡体の発泡倍率、気泡密度等に応じて適宜設定され、含浸量の下限は、通常は十分な発泡倍率で微細気泡が形成されるだけの量である。含浸量の上限は特にないが、通常は含浸物質の樹脂組成物に対する飽和溶解量またはそれに近い量である。含浸量は、必ずしも飽和溶解量に達する必要はない。例えばポリオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物に二酸化炭素を含浸させる場合の好ましい含浸量は、樹脂組成物100重量部に対して、0.1重量部以上20重量部以下の範囲、より好ましくは0.1〜15重量部の範囲である。
【0019】
含浸物質を樹脂組成物に含浸させる際の圧力(以下、含浸圧力)、温度、および含浸に要する時間等は所望の含浸量により異なる。例えば、臨界圧力が約7.5MPaである二酸化炭素を樹脂組成物に含浸させる場合、含浸圧力はこの臨界圧力以上であればよいが、10MPa以上が好ましい。また含浸圧力の上限値は装置等の能力に依存するが、通常は50MPa程度である。
【0020】
含浸物質を樹脂組成物に含浸させる際の温度(以下、含浸温度)は、該含浸物質が液体または超臨界流体となる温度であり、該含浸物質の臨界温度以上であることが好ましい。含浸温度の上限値は使用する樹脂組成物が分解しない温度であればよく、通常は300℃以下である。臨界温度が約31℃である二酸化炭素を用いる場合、含浸温度はこの臨界温度以上であることが好ましく、特に、樹脂組成物への二酸化炭素の浸透速度と生産性の観点から60℃以上が好ましく、また、樹脂組成物への溶解量の観点から230℃以下が好ましい。
【0021】
含浸物質を樹脂組成物に含浸させるのに費やす時間(以下、含浸時間)は、含浸物質の樹脂組成物への浸透速度により異なり、上記含浸圧力と含浸温度に依存する。含浸操作を継続すると含浸量は通常飽和溶解量まで増加するが、含浸時間は、通常は長くとも含浸物質の含浸量が飽和溶解量に達するまでの時間に設定され、通常は数時間までである。生産性の観点からは含浸時間は短いほど好ましく、必ずしも飽和溶解量に達するまで含浸させる必要はない。例えば超臨界状態の二酸化炭素の場合の含浸時間は、通常は数分から5時間程度であり、生産性と含浸量のバランスの観点からは数分程度から3時間程度が好ましい。
【0022】
本発明の方法では、前記含浸工程に引き続いて、含浸物質が含浸した樹脂組成物を前記加圧状態から開放する工程が行われる。以下、この工程を圧力開放工程と称する。圧力開放工程において、加圧状態から開放された樹脂組成物の内部で発泡が起こる。圧力開放工程の後に樹脂組成物を更に加熱してもよい。前記圧力開放工程において、加圧状態からの開放はできるだけ短時間で行うのが好ましい。この操作が緩慢に行われると、所望の気泡密度を有する発泡体が得られないこともある。通常は、含浸圧力から常圧付近まで瞬間的に圧力を開放する。ここで、「圧力を瞬間的に開放する」とは、できるだけ短時間に含浸圧力から常圧付近まで圧力を低下させることを意味する。含浸物質の含浸に用いた容器の容量、排ガス管の太さ等にもよるが、含浸圧力から常圧付近までの圧力低下時間は、通常は10秒間未満であり、約3秒間以下が好ましい。
【0023】
上記圧力開放工程における圧力の急激な開放は、含浸工程よりも高い温度で行ってもよいし、含浸工程よりも低い温度で行ってもよく、あるいは含浸工程と同じ温度で行なってもよい。より微細な気泡径と高い気泡密度を達成するために、含浸工程よりも低い温度で含浸工程の圧力開放を行なうことが好ましい。
【0024】
例えば、含浸工程を含浸物質の臨界温度以上かつ樹脂組成物の融点以下の温度で行い、圧力開放工程において、含浸工程の温度よりも高い温度、例えば樹脂組成物の融点以上の温度で圧力を急激に開放することにより気泡核を生成、成長させ、圧力の急激な開放による温度低下を利用して気泡核の成長を適度に制御することにより発泡体を得ることができる。また、含浸工程において樹脂組成物をその融点以上とし、圧力開放工程において該樹脂組成物を一旦含浸工程よりも低い温度、例えば樹脂組成物の融点以下の温度まで冷却し、その後に圧力を急激に開放して気泡核を生成させ、更に該気泡核を適度に成長させて発泡体を得ることもできる。更には、含浸工程で温度を樹脂組成物の融点以下とし、その温度で圧力開放工程を行なってもよい。より微細な気泡径と高い気泡密度を得るためには、含浸工程よりも低い温度で圧力の開放を行なうことが好ましい。
【0025】
破泡をできるだけ抑制するためには、圧力開放時の樹脂組成物の温度は、樹脂組成物の融点以下が好ましく、微細な気泡径と高い気泡密度を達成するためには、(結晶性熱可塑性樹脂の融点−100℃)以上、結晶性熱可塑性樹脂の融点以下の範囲が好ましく、(結晶性熱可塑性樹脂の融点−50℃)以上、結晶性熱可塑性樹脂の融点以下の範囲が特に好ましい。圧力を開放するときの温度は必ずしも一定である必要はなく、通常は圧力開放と共に温度低下が起こる。この温度の低下を必ずしも制御する必要はないが、気泡密度の制御の観点からは、温度の低下を制御する方が好ましい。
【0026】
また、気泡密度をより適切に制御するために圧力開放工程において、気泡核を生成させる過程に続いて行われる気泡核を成長させる過程、および気泡の成長を停止させる過程の両過程の温度、時間を更に制御することが好ましい。
【0027】
上記気泡核成長の過程において、気泡核を成長させる温度は、破泡をできるだけ抑制するために、樹脂組成物の結晶化温度以上、融点以下の範囲内に制御することが好ましい。また気泡核を成長させる時間は、所望の気泡密度に応じて適宜設定されるが、通常は20秒〜30秒である。
【0028】
気泡の過度の成長による破泡を抑制するために、気泡核成長の過程の温度と共に、気泡の成長停止の過程の温度をも制御することが好ましい。気泡の成長を止める時の温度は、樹脂組成物の結晶化温度以下が好ましく、発泡体全体が結晶化温度以下になるまで十分に冷却することが好ましい。
なお、以上の説明においては、主に本発明の方法を回分方式で行う態様について述べたが、本発明の方法には、例えば単軸あるいは多軸押出機を用いて含浸工程および圧力開放工程を連続的に行う連続方式を適用することもできる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、結晶性熱可塑性樹脂60〜90重量部と非晶性熱可塑性樹脂10〜40重量部とからなる樹脂組成物を発泡させることにより、これ以外の材料を用いた場合に比べて、より高い気泡密度の樹脂発泡体を得ることができる。得られた樹脂発泡体は例えば、自動車用材、食品用トレーまたは容器、建材、緩衝材、断熱材等に好適に用いることができる。
【0030】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0031】
非晶相の大きさ
冷却固化させた樹脂組成物をミクロトームを用いて切断し、断面をRuO4で染色した。染色した部分を冷却下にミクロトームを用いて1000Å以下の厚みに薄切し、得られた切片を倍率60000倍の透過型電子顕微鏡を用いて写真撮影した。該写真を用いて、非晶相の大きさ(平均値)を求めた。
【0032】
平均気泡径
樹脂発泡体を液体窒素で冷却後、剃刀で切断しその断面を走査型電子顕微鏡にて撮影した。倍率は電子顕微鏡の視野内に約50個程度の気泡が見えるように調節した。撮影した発泡体断面の写真より、視野内の各気泡の最大長さを測定し、更にその平均値を求めて平均気泡径(2r)とした。
【0033】
平均気泡密度
平均気泡径の測定に用いた電子顕微鏡による写真を用いて発泡体の断面積1cm2当たりの気泡数(n)を算出し、それを3/2乗して単位体積当たりの気泡数(N)を算出した。この気泡数(N)と、上記で求めた平均気泡径(2r)から該発泡体を構成する樹脂組成物の単位実体積当たりの気泡数、すなわち平均気泡密度(単位:個気泡/cm3材料)を求めた。
【0034】
実施例1〜6
ポリプロピレン(住友化学工業製住友ノーブレンW101;MFR=8〜10g/10分)90重量部および水添スチレン/ブタジエン共重合体(JSR社製1320P;スチレン量=10%;MFR=3.5g/10分)10重量部を二軸押出機により溶融混合し、押し出してシート(厚さ1.5mm、縦4cm、横2cm、非晶相の大きさ:15nm)を得た。このシートを耐圧容器内に置き、更に同容器内に超臨界状態の二酸化炭素を導入して前記シートに含浸させた。含浸時の圧力、温度、時間は表1の通りであった。所定の含浸時間の経過後、耐圧容器内の圧力を開放し、樹脂発泡体を得た。
【0035】
【表1】
【0036】
比較例1〜5
ポリプロピレン(住友化学工業製住友ノーブレンW101;MFR=8〜10g/10分)のみからなるシート(厚さ1.5mm、縦4cm、横2cm、非晶相の大きさ:9nm)を耐圧容器内に置き、更に同容器内に超臨界状態の二酸化炭素を導入して前記シートに含浸させた。含浸時の圧力、温度、時間は表2の通りであった。所定の含浸時間の経過後、耐圧容器内の圧力を開放した。比較例5においては、圧力解放後にシートを170℃のオイルバスに30秒間漬して発泡させた。
【0037】
【表2】
「−」は、気泡が生成しなかったことを意味する。
【0038】
比較例6、7
ポリプロピレン(住友化学工業製住友ノーブレンW101;MFR=8〜10g/10分)90重量部とポリスチレン(GPPS)10重量部とからなるシート(厚さ1.5mm、縦4cm、横2cm、非晶相の大きさ:1000nm)を耐圧容器内に置き、更に同容器に超臨界状態の二酸化炭素を導入し該シートに含浸させた。含浸時の圧力、温度、時間は下記表3の通りとした。所定の含浸時間の経過後、耐圧容器内の圧力を開放した。圧力解放後にシートを170℃のオイルバスに30秒間浸した。
【0039】
【表3】
Claims (1)
- 結晶相と非晶相からなり、該非晶相の大きさが10〜200nmであり、かつ、結晶性熱可塑性樹脂60〜90重量部と非晶性熱可塑性樹脂10〜40重量部とを含有する樹脂組成物からなるシートに、これに含浸させるべき物質の臨界圧力以上の加圧下でかつ、60〜230℃の含浸温度で、該物質の流体を含浸させる工程と、
該物質を含浸させた前記樹脂組成物を前記加圧状態から開放する工程と、
からなることを特徴とする樹脂発泡体の製造方法。
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