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JP4345102B2 - ガラスレンガ構築体 - Google Patents
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Description

本発明は、建物の内外装材として使用されるガラスレンガ構築体に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
耐火性容器内に複数個のガラス粒を充填し、熱処理して融着一体化する、いわゆる集積法によって作製されたガラスレンガは、耐火性容器と接触する面が粗面となり、また、ガラスレンガの中に多くの気泡を含有し、透光不透視となるため、焼成したクレーレンガやガラスブロックとは異なった意匠性を有する。そのため、このガラスレンガは、その透光性を利用して床や壁の躯体に固定され、建築用ガラスレンガと躯体との間に光源(照明)を設置した誘導灯、歩道灯、足元灯の面材として使用されてきた(例えば、特許文献1参照。)。
【0002】
【特許文献1】
特開2002−33002号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載のガラスレンガを縦横方向に積層配列してガラスレンガ壁を構築する場合、焼成したクレーレンガを用いて壁を構築するようにモルタルを目地材に用いてガラスレンガを躯体の表面に沿って積層配列してガラスレンガ壁を構築することは可能であるが、ガラスレンガ壁の背面側には隙間がなく、背面側に光源を設置してガラスレンガ壁を通して光源からの光を意匠面側から放射させることはできなかった。
【0004】
また、背面側に光源を設置することのできる空間を設けて複数個のガラスレンガを積層配列してガラスレンガ壁を構築する場合、ガラスレンガ壁は透光性を有するものの、ガラスレンガ間に目地材を充填したり鉄筋等の補強筋を配設したりしたとしても、ガラスレンガが略直方体であるため、ガラスレンガ同士の結合を高めることができず、このガラスレンガ壁は強度の点で問題があった。
【0005】
本発明の目的は、背面側に光源を設置することのできる空間を設けて構築しても充分な強度と、透光性を有するガラスレンガ構築体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガと支柱とからなり、複数本の支柱が略平行に躯体に固定されてなり、透光性を有する複数個のガラスレンガの背面に、金具が接着されており、該ガラスレンガが前記支柱間に配設され、前記金具を介して前記支柱に固定されてなり、複数本の支柱と交差するように配設されて支柱を連結するつなぎ筋が、ガラスレンガ構築体の背面側にガラスレンガ間の目地部と同じ位置に固定されてなることを特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガと支柱とからなり、複数本の支柱が略平行に躯体に固定されてなり、透光性を有する複数個のガラスレンガの背面に、金具が接着されており、該ガラスレンガが前記支柱間に配設され、前記金具を介して前記支柱に固定されてなり、複数本の支柱と交差するように配設されて支柱を連結するつなぎ筋が、ガラスレンガ構築体の背面側にガラスレンガ間の目地部と同じ位置に固定されてなるため、背面側に光源を設置することのできる空間を設けて構築しても充分な強度と、透光性を有する。すなわち、本発明のガラスレンガ構築体は、躯体に固定された支柱の間にガラスレンガが固定されているため、ガラスレンガ構築体の強度が高くなり、また、支柱の間に固定されたガラスレンガが透光性を有し、ガラスレンガの意匠面側および背面側に光を遮る障害物が存在しないためガラスレンガ構築体も透光性を有する。
【0008】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガが、400〜700nmの波長において肉厚7mmで15%以上の可視光線の平均透過率を有するガラスからなると、充分な透光性が得られやすいため好ましい。
【0009】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガが1kgあたり100〜1012個の気泡を含有するガラスからなると透光不透視となるため、透光性を有しながら人物や物体を明瞭に視認することができないという、いわゆるプライバシー性が得られやすいとともに、ガラスレンガ構築体の背面側に光源を設置した場合、光源からの光がガラスレンガ中の気泡によって散乱されて、意匠面側からあたかもガラスレンガ自体が発光しているように見えるため意匠的に好ましい。気泡の数が1kgあたり100個よりも少ないガラスからなると上記した効果が得られにくく、1kgあたり1012個よりも多いガラスからなると、肉厚7mmで可視光線の平均透過率が15%よりも低くなりやすいとともに機械的強度が損なわれやすい。なお、気泡とは0.01mm以上の直径を有するものを指す。
【0010】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガが30〜380℃における平均熱膨張係数が70×10-7/℃以下のガラスからなると、成形後の冷却時や、激しい気温変化による熱衝撃によって破損しにくい。具体的には、質量%で、SiO2 65〜75%、Al23 3〜7%、B23 10〜15%、CaO 0〜3%、Na2O 4〜8%、K2O 0〜4%を含有するホウケイ酸ガラスや、SiO2 50〜65%、Al23 15〜25%、B23 2〜5%、MgO8〜15%、CaO 3〜7%、SrO 0〜7%、BaO 0〜4%、Na2O 0〜2%を含有するアルミノケイ酸ガラスや、SiO2 50〜65%、Al23 10〜20%、B23 7〜12%、MgO 0〜5%、CaO 0〜7%、SrO 0〜7%、BaO 0〜4%、Na2O 0〜3%を含有するアルミノホウケイ酸ガラスが使用可能である。
【0011】
支柱は、角柱状の支柱であってもよいが、断面が略T字型の支柱や略L字型の支柱であると省スペースで軽量であるにもかかわらず高い強度を有するため好ましい。支柱としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等が使用可能である。
【0012】
支柱に孔や突起が設けられていると、支柱の所定の位置にガラスレンガを固定することができるため好ましい。
【0013】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガが、金具を介して支柱に固定されてなると、ガラスレンガを支柱に固定しやすいため好ましい。
【0014】
金具が、ビスやボルトで支柱に螺着するための貫通孔を有する、または支柱に設けられた孔に挿通するためのかぎ状部を有すると、ガラスレンガを支柱に固定しやすくなるとともに容易に取り外すことができ、特定のガラスレンガだけを容易に交換することができるため好ましい。
【0015】
金具がガラスレンガの背面に、貫通孔やかぎ状部をガラスレンガから突出させて接着剤で接着されていると、ガラスレンガに破損の原因となる傷がつきにくく、ガラスレンガを支柱に固定しやすいため好ましい。接着剤としては、エポキシ系接着剤、シリコーン系接着剤、アクリル系接着剤等が使用可能であるが、特に構造用シリコーン系接着剤を使用すると、接着性や耐候性に優れ、また、弾力性を有するためガラスレンガに負荷が加わっても傷がつきにくく好ましい。
【0016】
本発明のガラスレンガ構築体は、複数本の支柱と交差するようにつなぎ筋が配設され、支柱を連結するように固定されてなると、支柱が一体化され、ガラスレンガ構築体の強度を高めることができるため好ましい。つなぎ筋としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等の棒またはパイプが使用可能である。
【0017】
また、ガラスレンガ構築体の背面側に光源を設置した場合、つなぎ筋がガラスレンガ構築体の背面側にガラスレンガ間の目地部と同じ位置に固定されていると、意匠面側からつなぎ筋が目立ちにくいため好ましい。
【0018】
ガラスレンガ構築体の背面側に設置する光源としては、蛍光灯、電球、発光ダイオード、照明用光ファイバー等が使用可能である。
【0019】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガ間の目地部に目地棒が配設されてなると、ガラスレンガの間隔を等しく保ちやすく、ガラスレンガ同士が接触することを防ぎやすいとともに、ガラスレンガを支え、ガラスレンガと金具との間にせん断応力がかかりにくくなるため、ガラスレンガの脱落を防止しやすい。
【0020】
目地棒としては、EPDMゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴムや、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等の樹脂が使用可能である。
【0021】
本発明のガラスレンガ構築体は、ガラスレンガ間の目地部に目地材が充填されてなると、止水性が向上するとともに、ガラスレンガ間の結合が強固になりガラスレンガ構築体の強度が向上しやすいため好ましい。特に目地材がシリコーンシーリング材であると、撥水性や耐候性に優れるため長期間にわたって止水性能を維持しやすいため好ましい。
【0022】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明のガラスレンガ構築体について詳細に説明する。
【0023】
図1の(A)は本発明のガラスレンガ構築体の横断面図、図1の(B)は本発明のガラスレンガ構築体のA−A´縦断面図であり、図2は、金具を接着固定したガラスレンガを示す斜視図である。
【0024】
図1に示すように、ガラスレンガ構築体1は、ガラスレンガ2と、金具3と、T字型の支柱4と、L字型の支柱5と、つなぎ筋6とからなり、躯体7の凹部7aに設置されている。複数本のステンレスからなる支柱5、4…4、5は等間隔で平行に、T字型の支柱4の端部4a、4aおよびL字型の支柱5の端部(図示せず)が躯体7の凹部7aに固定されている。また、ガラスレンガ構築体1の背面側1aに、支柱5、4…4、5と直交するように配設されたステンレスからなるつなぎ筋6が、支柱5、4…4、5と連結するために溶接されて固定されている。
【0025】
図2に示すように、ガラスレンガ(197×97×60mm)2の背面2aには貫通孔3aを有するアルミ製の金具(25×100×2mm)3、3がガラスレンガ2から貫通孔3aを有する先端部3bを突出させて構造用シリコーン接着剤8で接着されている。
【0026】
なお、ガラスレンガ2は、質量%でSiO2 70%、Al23 5%、B23 14%、CaO 0.5%、BaO 1.5%、Na2O 7%、K2O 2%の組成を含有するホウケイ酸ガラスからなり、肉厚7mmで可視光線の平均透過率が70%であり、30〜380℃における平均熱膨張係数が32×10-7/℃であり、1kgあたり4×104個の気泡を含有する。
【0027】
T字型の支柱4、4間およびT字型の支柱4とL字型の支柱5との間には、金具3が接着固定された複数個のガラスブロック2、2…が配設されており、金具3の貫通孔3aとT字型の支柱4またはL字型の支柱5に設けられたビス孔4b、5aにビス9が挿通され、螺着されてなりガラスレンガ2がT字型の支柱4またはL字型の支柱5に固定されている。
【0028】
ガラスレンガ2と躯体7またはガラスレンガ2、2同士が接触しないようにガラスレンガ2と躯体7との間またはガラスレンガ2、2の間にクロロプレン製の目地棒10が配設されている。
【0029】
また、複数個のガラスレンガ2、2…の間またはガラスレンガ2と躯体7との間の目地部11には、シリコーンシーリング材が充填されており、シリコーン目地12が形成されている。
【0030】
なお、可視光線の平均透過率は、光学研磨された20×20×7mmの試料を作製し、分光光度計(株式会社島津製作所製 UV2500PC)を用いて測定した。
【0031】
また、30〜380℃における平均熱膨張係数はディラトメーター(理学製)を用いて測定した。
【0032】
また、気泡の数は、光学研磨された30×30×10mmの試料を作製し、実体顕微鏡を用いて0.01mm以上の直径を有する気泡の数を測定し、1kgあたりに換算した。
【0033】
上記のガラスレンガ構築体1は、躯体7に固定されたT字型の支柱4およびL字型の支柱5に透光性を有するガラスレンガ2が固定されてなるためガラスレンガ構築体1の背面側1aに光源を設置することのできる空間を設けて構築しても充分な強度を有し、また、T字型の支柱4、4間にまたはT字型の支柱4とL字型の支柱5の間に固定されたガラスレンガ2が透光性を有し、ガラスレンガ2の意匠面側または背面側には光を遮るものがないため透光性を有する。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明のガラスレンガ構築体は、背面側に光源を設置することのできる空間を設けて構築しても充分な強度と、透光性を有するため、建物の内外装材として、特に背面側に設置した光源から光を取り出せる化粧壁、化粧床または柱に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラスレンガ構築体を示し、(a)は、横断面図であり、(b)は、A−A´縦断面図である。
【図2】金具を接着固定したガラスレンガを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ガラスレンガ構築体
1a 背面側
2 ガラスレンガ
2a 背面
3 金具
3a 貫通孔
3b 先端部
4、5 支柱
4a 端部
4b、5a ビス孔
6 つなぎ筋
7 躯体
7a 凹部
8 構造用シリコーン接着剤
9 ビス
10 目地棒
11 目地部
12 シリコーン目地

Claims (4)

  1. ガラスレンガと支柱とからなり、複数本の支柱が略平行に躯体に固定されてなり、透光性を有する複数個のガラスレンガの背面に、金具が接着されており、該ガラスレンガが前記支柱間に配設され、前記金具を介して前記支柱に固定されてなり、複数本の支柱と交差するように配設されて支柱を連結するつなぎ筋が、背面側のガラスレンガ間の目地部と同じ位置に固定されてなることを特徴とするガラスレンガ構築体。
  2. ガラスレンガが、400〜700nmの波長において肉厚7mmで15%以上の可視光線の平均透過率を有するガラスからなることを特徴とする請求項1に記載のガラスレンガ構築体。
  3. 背面側に光源が設置されてなることを特徴とする請求項1または2に記載のガラスレンガ構築体。
  4. ガラスレンガが1kgあたり100〜1012個の気泡を含有するガラスからなり、金具が支柱に固定するための貫通孔又はかぎ状部を有し、ガラスレンガから貫通孔又はかぎ状部を突出させて接着されており、支柱は断面が略T字型又は略L字型であり、孔又は突起が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のガラスレンガ構築体。
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