[第1の課題]
機密文書のような複写禁止文書を判定するために、特許文献1、2では、入力された画像データを予め登録してある特定のマーク(パターンデータ)とパターンマッチング法で比較し、特許文献3、4では、マル秘マーク等のような機密文書であることを示すマークを検出している。この場合、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データ、一例として、原稿移動型読取動作を行うスキャナで画像読み取りした原稿画像の画像データとセンサ移動型読取動作を行うスキャナで画像読み取りした原稿画像の画像データとを比較した場合、マーク検出等の検出精度に差が出ることが予想される。
[第2の課題]
前述したように、入力された画像データを予め登録してある特定のマーク(パターンデータ)とパターンマッチング法で比較し、合致した場合に複写を禁止することで、紙幣や有価証券等の特殊原稿の複写を防止することができる(特許文献1、2)。しかしながら、このような手法によって複写を禁止するとなると、複写を禁止したい原稿のパターンデータを全て予め登録しておかなければならない。したがって、紙幣や有価証券等の特殊原稿に対しては有効であるとしても、不特定多数の一般原稿、例えば機密文書に対して適用することは極めて困難である。
また、前述したように、マル秘マーク等のような機密文書であることを示すマークを検出したときに複写を禁止することで、機密文書の複写を防止することができる(特許文献3、4)。しかしながら、この場合には、マル秘マーク等のような機密文書であることを示すマークの部分を紙などで覆い隠して画像読み取り動作が実行された場合には、当然のことながら機密文書であることを示すマークの存在を判定することができず、よって、複写を禁止すべき機密文書であってもその複写を防止することができないという問題がある。
さらに、前述したように、例えば機密文書については背景に地紋パターンを埋め込んだ原稿画像として生成し、そのような機密文書が複写されると地紋パターンの一部が浮かび上がるようにした場合には、心理的に、複写に対する規制力を生じさせることができる(特許文献5、6)。しかしながら、このような地紋パターンによる手法では、複写抑制効果が得られるに過ぎず、複写行為そのものを規制することができるわけではない。このため、地紋パターンが浮き上がることを気にしない者にとっては、機密文書の複写が可能になってしまうという問題がある。
本発明の目的は、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、画像中の情報を抽出できるようにすることである。
本発明の目的は、機密文書等の複写禁止文書の再現行為に対してより強い抑止力を及ぼし得るようにすることである。
請求項1記載の画像処理装置の発明は、複数種類の画像読取動作を選択可能な画像入力手段と、前記画像入力手段で得た画像データに対して、1又は2以上の前処理を選択的に実行する画像前処理手段と、前記画像入力手段で得た画像データに対して、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出手段と、前記画像入力手段によって選択された画像読取動作に応じた前処理を選択し、選択した前処理を前記画像前処理手段に実行させる前処理選択手段と、を具備する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段は、画像データに含まれる特定の情報として、その画像データに含まれているある特徴を抽出する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴は、ドットの配列によって示されている。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットは、単一色材で表現されている。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の背景に重畳されている。
請求項6記載の発明は、請求項3記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の前面に重畳されている。
請求項7記載の発明は、請求項3記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットの配列は、画像データの元となる原稿画像に重畳されている複数種類のドットパターンのうちの一種類ドットパターンである。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の画像処理装置において、複数種類のドットパターンとして、複写再現され易いサイズのドットで構成されたドットパターンと、複写再現されにくいサイズのドットで構成されたドットパターンとを含む。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか一記載の画像処理装置において、前記画像入力手段による複数種類の画像読取動作は、センサが原稿に対して移動することによって画像データを得る動作と、センサに対して原稿が移動することによって画像データを得る動作とを含む。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし9のいずれか一記載の画像処理装置において、前処理選択手段は、前記画像入力手段によってある種類の画像読取動作が選択された場合にノイズ除去処理を行う。
請求項11記載の発明は、請求項1ないし9のいずれか一記載の画像処理装置において、前処理選択手段は、前記画像入力手段によってある種類の画像読取動作が選択された場合に第一の濃度補正を行い、前記画像入力手段によって別の種類の画像読取動作が選択された場合に第一の濃度補正とは異なる第二の濃度補正を行う。
請求項12記載の画像処理装置の発明は、複数種類の画像読取動作を選択可能な画像入力手段と、前記画像入力手段で得た画像データに対して、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出手段と、を具備し、前記情報抽出手段は、前記画像入力手段によって選択された画像読取動作に応じた情報抽出処理を実行する。
請求項13記載の発明は、請求項12記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段は、画像データに含まれる特定の情報として、その画像データに含まれているある特徴を抽出する。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴は、ドットの配列によって示されている。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットは、単一色材で表現されている。
請求項16記載の発明は、請求項14記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の背景に重畳されている。
請求項17記載の発明は、請求項14記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の前面に重畳されている。
請求項18記載の発明は、請求項14記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段が抽出する特徴を構成するドットの配列は、画像データの元となる原稿画像に重畳されている複数種類のドットパターンのうちの一種類ドットパターンである。
請求項19記載の発明は、請求項18記載の画像処理装置において、複数種類のドットパターンとして、複写再現され易いサイズのドットで構成されたドットパターンと、複写再現されにくいサイズのドットで構成されたドットパターンとを含む。
請求項20記載の発明は、請求項12ないし19のいずれか一記載の画像処理装置において、前記画像入力手段による複数種類の画像読取動作は、センサが原稿に対して移動することによって画像データを得る動作と、センサに対して原稿が移動することによって画像データを得る動作とを含む。
請求項21記載の発明は、請求項12ないし20のいずれか一記載の画像処理装置において、前記情報抽出手段は、前記画像入力手段によって選択された画像読取動作に応じて、画像データに含まれる特定の情報を抽出するための閾値を変更する。
請求項22記載の発明は、請求項21記載の画像処理装置において、前記特定の情報を抽出するための閾値は、ドット検出信号の有無を判定するための閾値である。
請求項23記載の発明は、請求項1ないし22のいずれか一記載の画像処理装置において、前記画像入力手段で得た画像データに必要な出力用画像処理を施して出力する画像出力手段と、前記画像出力手段による画像出力の態様を前記画像抽出手段が得た特定の情報に応じて変更する出力態様変更手段と、を具備する。
請求項24記載の発明は、請求項23記載の画像処理装置において、前記出力態様変更手段は、前記画像抽出手段が得た特定の情報が忠実な再現の禁止を表現するものである場合に、出力画像を複写物としての使用に耐えない画像に加工することを特徴とする。
請求項25記載の発明は、請求項23記載の画像処理装置において、前記出力態様変更手段は、前記画像抽出手段が得た特定の情報が忠実な再現の禁止を表現するものである場合に、出力画像を判読できない画像に加工する。
請求項26記載の発明は、請求項23記載の画像処理装置において、前記出力態様変更手段は、前記画像抽出手段が得た特定の情報が複写の禁止を表現するものである場合に、前記画像出力手段による紙出力処理を停止する。
請求項27記載の発明は、請求項23記載の画像処理装置において、前記出力態様変更手段は、前記画像抽出手段が得た特定の情報が複写の禁止を表現するものである場合に、複写を禁止する原稿が画像読み取りされたことを外部に通知する。
請求項28記載の画像処理法方の発明は、複数種類の画像読取動作を選択可能な画像入力工程と、前記画像入力工程で得た画像データに対して、1又は2以上の前処理を選択的に実行する画像前処理工程と、前記画像入力工程で得た画像データに対して、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出工程と、前記画像入力工程によって選択された画像読取動作に応じた前処理を選択し、選択した前処理を前記画像前処理工程で実行させる前処理選択工程と、を具備する。
請求項29記載の発明は、請求項28記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程では、画像データに含まれる特定の情報として、その画像データに含まれているある特徴を抽出する。
請求項30記載の発明は、請求項29記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴は、ドットの配列によって示されている。
請求項31記載の発明は、請求項30記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットは、単一色材で表現されている。
請求項32記載の発明は、請求項30記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の背景に重畳されている。
請求項33記載の発明は、請求項30記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の前面に重畳されている。
請求項34記載の発明は、請求項30記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットの配列は、画像データの元となる原稿画像に重畳されている複数種類のドットパターンのうちの一種類ドットパターンである。
請求項35記載の発明は、請求項34記載の画像処理方法において、複数種類のドットパターンとして、複写再現され易いサイズのドットで構成されたドットパターンと、複写再現されにくいサイズのドットで構成されたドットパターンとを含む。
請求項36記載の発明は、請求項28ないし35のいずれか一記載の画像処理方法において、前記画像入力工程による複数種類の画像読取動作は、センサが原稿に対して移動することによって画像データを得る動作と、センサに対して原稿が移動することによって画像データを得る動作とを含む。
請求項37記載の発明は、請求項28ないし36のいずれか一記載の画像処理方法において、前処理選択工程では、前記画像入力工程によってある種類の画像読取動作が選択された場合にノイズ除去処理を行う。
請求項38記載の発明は、請求項28ないし36のいずれか一記載の画像処理方法において、前処理選択工程では、前記画像入力工程によってある種類の画像読取動作が選択された場合に第一の濃度補正を行い、前記画像入力工程によって別の種類の画像読取動作が選択された場合に第一の濃度補正とは異なる第二の濃度補正を行う。
請求項39記載の画像処理法方の発明は、複数種類の画像読取動作を選択可能な画像入力工程と、前記画像入力工程で得た画像データに対して、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出工程と、を具備し、前記情報抽出工程では、前記画像入力工程によって選択された画像読取動作に応じた情報抽出処理を実行する。
請求項40記載の発明は、請求項39記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程では、画像データに含まれる特定の情報として、その画像データに含まれているある特徴を抽出する。
請求項41記載の発明は、請求項40記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴は、ドットの配列によって示されている。
請求項42記載の発明は、請求項41記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットは、単一色材で表現されている。
請求項43記載の発明は、請求項41記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の背景に重畳されている。
請求項44記載の発明は、請求項41記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の前面に重畳されている。
請求項45記載の発明は、請求項41記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程で抽出する特徴を構成するドットの配列は、画像データの元となる原稿画像に重畳されている複数種類のドットパターンのうちの一種類ドットパターンである。
請求項46記載の発明は、請求項45記載の画像処理方法において、複数種類のドットパターンとして、複写再現され易いサイズのドットで構成されたドットパターンと、複写再現されにくいサイズのドットで構成されたドットパターンとを含む。
請求項47記載の発明は、請求項39ないし46のいずれか一記載の画像処理方法において、前記画像入力工程による複数種類の画像読取動作は、センサが原稿に対して移動することによって画像データを得る動作と、センサに対して原稿が移動することによって画像データを得る動作とを含む。
請求項48記載の発明は、請求項39ないし46のいずれか一記載の画像処理方法において、前記情報抽出工程は、前記画像入力工程で選択された画像読取動作に応じて、画像データに含まれる特定の情報を抽出するための閾値を変更する。
請求項49記載の発明は、請求項47記載の画像処理方法において、前記特定の情報を抽出するための閾値は、ドット検出信号の有無を判定するための閾値である。
請求項50記載の発明は、請求項28ないし49のいずれか一記載の画像処理方法において、前記画像入力手段で得た画像データに必要な出力用画像処理を施して出力する画像出力工程と、前記画像出力工程による画像出力の態様を前記画像抽出工程が得た特定の情報に応じて変更する出力態様変更工程と、を具備する。
請求項51記載の発明は、請求項50記載の画像処理方法において、前記出力態様変更工程では、前記画像抽出工程が得た特定の情報が忠実な再現の禁止を表現するものである場合に、出力画像を複写物としての使用に耐えない画像に加工する。
請求項52記載の発明は、請求項50記載の画像処理方法において、前記出力態様変更工程では、前記画像抽出工程が得た特定の情報が忠実な再現の禁止を表現するものである場合に、出力画像を判読できない画像に加工する。
請求項53記載の発明は、請求項50記載の画像処理方法において、前記出力態様変更工程では、前記画像抽出工程が得た特定の情報が複写の禁止を表現するものである場合に、前記画像出力工程による紙出力処理を停止する。
請求項54記載の発明は、請求項50記載の画像処理方法において、前記出力態様変更工程では、前記画像抽出工程が得た特定の情報が複写の禁止を表現するものである場合に、複写を禁止する原稿が画像読み取りされたことを外部に通知する。
請求項55記載の発明は、複数種類の画像読取動作を選択可能な画像入力機能を有する画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、このコンピュータに、前記画像入力機能で得た画像データに対して、1又は2以上の前処理を選択的に実行する画像前処理機能と、前記画像入力機能で得た画像データに対して、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出機能と、前記画像入力機能によって選択された画像読取動作に応じた前処理を選択し、選択した前処理を前記画像前処理機能に実行させる前処理選択機能と、を実行させるコンピュータ読み取り可能なコンピュータプログラムである。
請求項56記載の発明は、請求項55記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能は、画像データに含まれる特定の情報として、その画像データに含まれているある特徴を抽出する。
請求項57記載の発明は、請求項56記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴は、ドットの配列によって示されている。
請求項58記載の発明は、請求項57記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットは、単一色材で表現されている。
請求項59記載の発明は、請求項57記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の背景に重畳されている。
請求項60記載の発明は、請求項57記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の前面に重畳されている。
請求項61記載の発明は、請求項57記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットの配列は、画像データの元となる原稿画像に重畳されている複数種類のドットパターンのうちの一種類ドットパターンである。
請求項62記載の発明は、請求項61記載のコンピュータプログラムにおいて、複数種類のドットパターンとして、複写再現され易いサイズのドットで構成されたドットパターンと、複写再現されにくいサイズのドットで構成されたドットパターンとを含む。
請求項63記載の発明は、請求項55ないし62のいずれか一記載のコンピュータプログラムにおいて、前記画像入力機能による複数種類の画像読取動作は、センサが原稿に対して移動することによって画像データを得る動作と、センサに対して原稿が移動することによって画像データを得る動作とを含む。
請求項64記載の発明は、請求項55ないし63のいずれか一記載のコンピュータプログラムにおいて、前処理選択機能は、前記画像入力機能によってある種類の画像読取動作が選択された場合にノイズ除去処理を行う。
請求項65記載の発明は、請求項55ないし63のいずれか一記載のコンピュータプログラムにおいて、前処理選択機能は、前記画像入力機能によってある種類の画像読取動作が選択された場合に第一の濃度補正を行い、前記画像入力機能によって別の種類の画像読取動作が選択された場合に第一の濃度補正とは異なる第二の濃度補正を行う。
請求項66記載の発明は、複数種類の画像読取動作を選択可能な画像入力機能を有する画像処理装置が備えるコンピュータにインストールされ、このコンピュータに、前記画像入力機能で得た画像データに対して、前記画像入力機能によって選択された画像読取動作に応じて、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出機能を実行させるコンピュータ読み取り可能なコンピュータプログラムである。
請求項67記載の発明は、請求項66記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能は、画像データに含まれる特定の情報として、その画像データに含まれているある特徴を抽出する。
請求項68記載の発明は、請求項67記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴は、ドットの配列によって示されている。
請求項69記載の発明は、請求項68記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットは、単一色材で表現されている。
請求項70記載の発明は、請求項68記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の背景に重畳されている。
請求項71記載の発明は、請求項68記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットは、画像データの元となる原稿画像の前面に重畳されている。
請求項72記載の発明は、請求項68記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能が抽出する特徴を構成するドットの配列は、画像データの元となる原稿画像に重畳されている複数種類のドットパターンのうちの一種類ドットパターンである。
請求項73記載の発明は、請求項72記載のコンピュータプログラムにおいて、複数種類のドットパターンとして、複写再現され易いサイズのドットで構成されたドットパターンと、複写再現されにくいサイズのドットで構成されたドットパターンとを含む。
請求項74記載の発明は、請求項66ないし73のいずれか一記載のコンピュータプログラムにおいて、前記画像入力機能による複数種類の画像読取動作は、センサが原稿に対して移動することによって画像データを得る動作と、センサに対して原稿が移動することによって画像データを得る動作とを含む。
請求項75記載の発明は、請求項66ないし74のいずれか一記載のコンピュータプログラムにおいて、前記情報抽出機能は、前記画像入力機能によって選択された画像読取動作に応じて、画像データに含まれる特定の情報を抽出するための閾値を変更する。
請求項76記載の発明は、請求項75記載のコンピュータプログラムにおいて、前記特定の情報を抽出するための閾値は、ドット検出信号の有無を判定するための閾値である。
請求項77記載の発明は、請求項55ないし76のいずれか一記載のコンピュータプログラムにおいて、前記画像入力手段で得た画像データに必要な出力用画像処理を施して出力する画像出力機能と、前記画像出力機能による画像出力の態様を前記画像抽出機能が得た特定の情報に応じて変更する出力態様変更機能と、をコンピュータに実行させる。
請求項78記載の発明は、請求項77記載のコンピュータプログラムにおいて、前記出力態様変更機能は、前記画像抽出機能が得た特定の情報が忠実な再現の禁止を表現するものである場合に、出力画像を複写物としての使用に耐えない画像に加工する。
請求項79記載の発明は、請求項77記載のコンピュータプログラムにおいて、前記出力態様変更機能は、前記画像抽出機能が得た特定の情報が忠実な再現の禁止を表現するものである場合に、出力画像を判読できない画像に加工する。
請求項80記載の発明は、請求項73記載のコンピュータプログラムにおいて、前記出力態様変更機能は、前記画像抽出機能が得た特定の情報が複写の禁止を表現するものである場合に、前記画像出力機能による紙出力処理を停止する。
請求項81記載の発明は、請求項73記載のコンピュータプログラムにおいて、前記出力態様変更機能は、前記画像抽出機能が得た特定の情報が複写の禁止を表現するものである場合に、複写を禁止する原稿が画像読み取りされたことを外部に通知する。
請求項82記載の発明は、請求項55ないし81のいずれか一記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体である。
請求項1、12、21、22、28、39、48、49、55、66、75、76記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、画像中の情報を抽出することができる。
請求項2、13、29、40、56、67記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項3、14、30、41、57、68記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、ドットで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項4、15、31、42、58、69記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、単一色材のドットで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項5、16、32、43、59、70記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、文書の背景にドットで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項6、17、33、44、60、71記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、文書の前面にドットで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項7、18、34、45、61、72記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、複数のドットパターンで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項8、19、35、46、62、73記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、複写時の隠蔽文字列顕在化効果のあるドットパターンで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項9、20、36、47、63、74記載の発明によれば、原稿移動型読取動作とセンサ読取型読取動作という複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、画像中の情報、特にドットで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項10、37、64記載の発明によれば、読取動作に応じたノイズ除去をすることで、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、画像中の情報、特にドットで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項11、38、65記載の発明によれば、読取動作に応じた濃度補正を行うことで、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、画像中の情報、特にドットで表現された特定の原稿であることを抽出することができる。
請求項23、50、77記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、画像中の情報を抽出することができ、該情報を利用した画像処理が行える。
請求項24、51、78記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、忠実な再現が禁止された原稿であることを判定でき、該判定結果によって、出力画像を複写物として使用に耐えないものへ加工することができる。
請求項25、52、79記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、忠実な再現が禁止された原稿であることを判定でき、該判定結果によって、出力画像を可読できないように加工することができる。
請求項26、53、80記載の発明によれば、複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、複写が禁止された原稿であることを判定でき、該判定結果によって、画像形成を中断することができる。
請求項27、54、81記載の発明によれば、原稿移動型読取動作とセンサ読取型読取動作という複数種類の読取動作を選択可能な画像入力手段で得た画像データにおいても、精度よく、画像中の情報、特にドットで表現された特定の原稿であることを抽出し、それを外部に通知することができる。
請求項82記載の発明によれば、請求項55ないし81のいずれか一記載のコンピュータプログラムと同一の作用効果を有する。
本発明の実施の形態を図1ないし図17に基づいて説明する。
1.原稿画像
まず、本実施の形態における画像処理装置、画像処理方法等に用いられる原稿画像について図1ないし図12を参照しながら説明する。
図1は、原稿画像を例示する正面図である。図2は、原稿画像に埋め込まれたドットパターンが浮き上がって見えている原稿画像の複写物の一例を示す模式図である。図3は、原稿画像に埋め込まれたドットパターンが浮き上がって見えている原稿画像の複写物の別の一例を示す模式図である。図4は、図3に例示するドットパターンを拡大して示す模式図である。図5は、図2に例示するドットパターンを拡大して示す模式図である。
原稿画像101、図1に示す例では契約書である原稿画像101を作成する原稿用紙102として、その背景に、出力禁止判定用のドット配列、つまりドットパターン103が埋め込まれた原稿用紙102が用いられている。もっとも、別の実施の形態として、ドットパターン103が形成されていない原稿用紙102を用い、契約書である原稿画像101を作成するに際して同時にドットパターン103を形成するようにしても良い。つまり、ドットパターン103は、原稿用紙102に予め印刷形成されていても良く、原稿用紙102に文字や図形等を画像形成するに際して同時に画像形成するようにしても良い。
図1ないし図5を参照して説明するドットパターン103は、ベース領域104とメッセージ領域105とを含んでいる。ベース領域104は、原稿用紙102の大部分を占める地部分の領域である。メッセージ領域105は、そのようなベース領域104中に分散されたメッセージを表現する領域である。これらのベース領域104とメッセージ領域105とは、ドットパターン103それ自体の基本的な構成そのものを異にするわけではなく、ドットパターン103に対する人間の価値判断としてベース領域104とメッセージ領域105とに別れているに過ぎない。本実施の形態において、メッセージ領域105は「複写禁止」という文字から構成されている。このようなメッセージ領域105を構成する文字としては、「複写禁止」の他、いかなる文字や記号その他のものをも用い得る。
このような原稿用紙102を用いて作成された原稿画像101は、この原稿画像101が複写等されると、ドットパターン103の一部が浮かび上がる。この場合、図2に例示する原稿画像101では、「複写禁止」という文字で表現されたメッセージ領域105が浮かび上がり、図3に例示する原稿画像101では、ベース領域104が浮かび上がる。
このように、ドットパターン103が埋め込まれた原稿画像101が複写されると、ドットパターン103においてメッセージ領域105とベース領域104との何れか一方が浮かび上がるのは、他方の領域104又は105が複写(再現)されにくいからである。換言すると、浮かび上がらない方の領域104又は105が消えることによって、残った方の領域104又は105が浮かび上がって見えるわけである。
このような現象を生じさせるドットパターン103は、例えば、図4及び図5に例示するように、大きさが異なる二種類のドット106の集合によって構成されている。つまり、これらの二種類のドット106のうち、小さなドット106bは複写(再現)されにくく、大きなドット106aは複写(再現)される。そこで、複写後にメッセージ領域105が浮き上がる図2に例示するドットパターン103では、図5に示すように、ベース領域104を構成する方に小さなドット106bが用いられ、メッセージ領域105を構成する方に大きなドット106aが用いられている。反対に、複写後にベース領域104が浮き上がる図3に例示するドットパターン103では、図4に示すように、メッセージ領域105を構成する方に小さなドット106bが用いられ、ベース領域104を構成する方に大きなドット106aが用いられている。
ドットパターン103の他の構成例として、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104は、ドットに限らず、細線パターンや特定の模様パターン等によっても構成可能である。
ここで、本実施の形態では、メッセージ領域105又はベース領域104を特徴量として扱う。ここでいう特徴量は、例えば原稿画像101を画像読み取りして得た画像データに含まれているある特徴をなす。このようなある特徴は、画像データに含まれている所定の情報として機能させることが可能である。例えば、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104がドット106で構成されているとすると、そのサイズ、密度(単位面積当たりにおけるドット数)、ドット間距離、ドット配置を、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104が細線パターンで構成されているとすると、その線の幅を、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104が特定の模様パターンで構成されているとすると、その模様の特徴等を、それぞれ特徴量として用いることができる。
以上の例では、浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104についての特徴量について限定したが、このような特徴量として、浮かび上がらないベース領域104又はメッセージ領域105、あるいは浮かび上がるメッセージ領域105又はベース領域104と浮かび上がらないベース領域104又はメッセージ領域105との双方について、それぞれの特徴量を求めても良い。要は、ドットパターン103が埋め込まれた画像データが記録された原稿画像101が読み取られた際にそのベース領域104又はメッセージ領域105の何れか一方又は両方がデータとして判読できるものであれば、それを特徴量として扱うことが可能である。又は、データの形態で存在するドットパターン103が埋め込まれた画像データにおいて、そのドットパターン103を構成するベース領域104又はメッセージ領域105の何れか一方又は両方がデータとして判読できるものであれば、それを特徴量として扱うことが可能である。
別の実施の形態としては、前述した通り、ドットパターンとして、図6及び図7に例示するように、ベース領域104及びメッセージ領域105を有するドットパターン103ではないパターンを持ち得る。図6は、図1ないし図5を参照して説明したものとは別の実施の形態として、原稿画像とそのドットパターンとを例示する正面図、図7は図6とは異なる原稿画像とそのドットパターンとを例示する正面図である。図6及び図7に例示するドットパターン103は、単一の大きさのドット106から構成されている。このような図6及び図7に例示するドットパターン103は、いわば、図2ないし図5に例示するドットパターン103におけるベース領域104のみに相当するパターン、メッセージ領域105のみに相当するパターンと同様のものとして把握することが可能である。つまり、ベース領域104に相当するドットパターン103又はメッセージ領域105に相当するドットパターン103であっても、そのようなドットパターン103を有する原稿画像101が読み取られた際にそのドットパターン103がデータとして判読できれば、それを特徴量として扱うことが可能である。
ここで、図6に例示するドットパターン103は、原稿用紙102に描画された原稿画像101の背景画像として構成されている。この意味で、図2ないし図5に例示するドットパターン103と同様に、背景ドットパターンとなる。これに対して、図7に例示するドットパターン103は、原稿用紙102に描画された原稿画像101の上に描画されている。したがって、図7に例示するドットパターン103は、背景ドットパターンではなく、いわば前景ドットパターンである。この前景ドットパターンは、図2ないし図5に例示するメッセージ領域105とベース領域104との二種類の領域で構成されたドットパターン103に対しても適用可能である。つまり、図2ないし図5に例示するドットパターン103に対して、背景ドットパターン又は前景ドットパターンという異なる二種類のドットパターン構成を同じように適用することが可能である。
ここで、図2ないし図5、図6、図7に示すドットパターン103は、いずれも、ドットパターン103を構成する単一のドット106同士の関係が特徴量を持つドットパターン103である。つまり、図2ないし図5、図6、図7に示すドットパターン103の特徴量としては、ドット密度(単位面積当たりにおけるドット数)とドット間距離とを挙げることができるが、これらの特徴量は、いずれも、ドットパターン103を構成する単一のドット106同士の関係に含まれている。そこで、ドット密度という特徴量とドット間距離という特徴量とを比較して考察する。
まず、ドット106の密度であるドット密度は、前述したように、単位面積当たりにおけるドット数である。この特徴量は、判定対象となるある単位面積中のドットの数を計数することで判定可能である。実際のドット数を計数する場合、ある程度の検出漏れや誤検出が生ずる。そこで、計数したドット数の多少に対してある程度の許容値(閾値)を設定することで、ドット106の密度を特徴量としてその特徴量の検出が可能となる。この場合、計数したドット数の多少に対して設定する閾値が厳しい値、つまり許容範囲が小さい値であれば、判定漏れが生じ易く、反対に、計数したドット数の多少に対して設定する閾値が緩い値、つまり許容範囲が大きい値であれば、判定漏れが生じにくくなる。
ところが、図6に例示するドットパターン103を参照すると、ドットパターン103が含むあるドット106は原稿用紙102に描画された原稿画像101によって検出不可能な状態となっている。これに対して、図7に例示するドットパターン103では、原稿用紙102に描画された原稿画像101の上にドットパターン103が描画されていることから、図6に例示するドットパターン103よりは各ドット106を検出し易い状態である。しかしながら、原稿用紙102に描画された原稿画像101と重なるドット106については、必ずしも正しく検出できるとは限らない。このため、ドット数を検出することができる程度は、原稿用紙102に描画された原稿画像101の態様に大きく影響される。したがって、ドット密度を特徴量とした場合には、計数したドット数の多少に対してある程度の許容値(閾値)を設定したとしても、その特徴量の判定に判定漏れが生じ易いと言える。
次いで、隣接するドット106の間の距離dであるドット間距離を特徴量とする場合について図8ないし図10を参照して説明する。図8はドット間距離をdとするドットパターン103を例示する模式図、図9はドット間距離を横軸に取りその出現頻度を縦軸に取って隣接するドット106の間の距離分布を表現するグラフである。図10はドットパターンを例示する模式図である。
図8に示すように、隣接する二つのドット106の間の距離dが一定であるドットパターン103(図10(a)参照)において、このドットパターン103を構成するドット106のうち、隣接する二つのドット106の間の距離dであるドット間距離は特徴量となる。この場合、ドットパターン103からドット106を検出し、隣接するドット106の間の距離dを複数判定した場合には、図9(a)のグラフに示すように、正しいドット106の間の距離dをピーク値とする尖った山形の分布を描く。そこで、距離dに対してある程度の許容値(閾値)を設定することで、ドット106の間の距離dを特徴量としてその検出が可能となる。この場合、図9(a)のグラフから明らかなように、距離dに対して設定する閾値が厳しい値、つまり許容範囲が小さい値であれば、判定漏れが生じ易く、反対に、距離dに対して設定する閾値が緩い値、つまり許容範囲が大きい値であれば、判定漏れが生じにくくなる。
しかしながら、隣接する二つのドット106の間の距離dが一定であるドットパターン103における二つのドット106の間の距離dを特徴量とする場合、図10(a)に例示するパターンと図10(b)に例示するパターンとの区別が付かなくなる。ここに、図10(a)は、注目ドット106から見て、距離dだけ離れた他のドット106が四つあるドットパターンを例示し、図10(b)は、注目ドット106から見て、距離dだけ離れた他のドット106が三つあるドットパターンを例示する。この場合、一例として、図10(a)が検出対象となっているドットパターン103であるとして、原稿用紙102に描画された原稿画像101に図10(b)に例示するようなドット106のパターンが含まれている場合、あるいはその逆の場合、ドット密度を特徴量とした場合には検出対象であるドットパターン103の検出を行なうことができるのに対して、ドット間距離を特徴量とした場合には検出対象であるドットパターン103の検出を行なうことができなくなってしまう。つまり、隣接する二つのドット106の間の距離dが一定であるドットパターン103を検出対象とする場合には、過検出が生じ易くなる。
そこで、図10(c)には、ドット間距離を特徴量とし、検出対象であるドットパターン103の検出を正しく行ない得るようなドットパターン103を例示する。図10(c)に例示するドットパターン103は、ドットの間の距離dが複数種類設定され、しかも、各種類のドット間距離dの頻度が異なるように設定されている。このため、図9(b)に示すように、隣接ドット間距離のピーク値分布が特徴量を持つ。そこで、このような隣接ドット間距離のピーク値分布という特徴量を検出することで、過検出なく検出対象となるドットパターン103を検出することができる。
以上説明したように、図2ないし図5、図6、図7に示すドットパターン103は、いずれも、ドットパターン103を構成する単一のドット106同士の関係が特徴量を持っている。これに対して、図11及び図12には、ドットパターン103それ自体、あるいはドットパターン103の集合が特徴量を持っている例を示す。つまり、図11に例示するように、ドット106αとドットβとの間の距離α−βと、ドットβとドットγとの間の距離β−γと、ドットαとドットγとの間の距離α−γとは、それぞれ異なるように設定されており、これらのドットα、β、γで一組のドットパターン103が構成されている。このようなドットパターン103は、一例として、パターンマッチングによって容易に判定可能である。そして、図11に例示するようなドットパターン103それ自体、あるいはそのようなドットパターン103の集合は、特徴量を持つ。ドットパターン103の集合に特徴量を持たせる手法としては、一例として、図11に例示するようなドットパターン103の単位面積当りの密度を採用し得る。
なお、本実施の形態におけるドットパターン103は、画像データに含まれる特定の情報、つまり画像データに含まれているある特徴の一態様であるドットの配列を例示しているに過ぎない。画像データに含まれる特定の情報、つまり画像データに含まれているある特徴としては、ドット以外の線やその他の形状の表現でもよいし、形状以外の色やその他の画像特徴であってもよい。また、後述する抽出対象となる画像上の特徴として、画像データに含まれている原稿のID等の情報や、原稿の付属情報、例えば作成者等の情報であってもよい。また、画像上の特徴として、原稿種類であっても、複数種類の原稿を示す特徴であってもよい。さらに、該種類は階層的な種類構成を持つものであってもよい。
2.本実施の形態の概要
本実施の形態の画像処理装置は、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のパターン、一例としてドットパターン103(例えば、図6に例示する背景ドットパターン103、図7に例示する前景ドットパターン103)が有する特徴量(ドット密度、ドット間距離、特定ドットパターン、特定ドットパターンの単位面積当り密度等)を画像データから検出し、検出した特徴量を出力禁止ドットパターンの特徴量として記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較し、検出した特徴量と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する処理を実行する。この処理によって、原稿画像101の画像データに対して、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出手段の機能、情報抽出工程、情報抽出機能が実行されることになる。そして、このような情報抽出処理に際して、同一性の判定は、一例として、検出した特徴量と基準特徴量との間の差がある閾値よりも小さいかどうかをもってなされる。つまり、そのような差がある閾値よりも小さければ同一であると判定する。
そして、本実施の形態の画像処理装置は、複数種類の読取動作、例えば、原稿移動型読取動作とセンサ移動型読取動作とを選択可能な画像入力手段、例えばスキャナで得た画像データに対して、その画像読取動作がいずれの種類の読取動作によって得られたものであっても、精度よく、画像中の情報を抽出できるようにしている。
そのための手法として、本実施の形態では、例えばスキャナで得た画像データに対して、1又は2以上の前処理を選択的に実行する画像前処理手段を設け、画像前処理工程、画像前処理機能を実行する。このような前処理としては、一例として、ノイズ除去処理、自動濃度補正処理が選択される。原稿移動型読取動作を行う場合、原稿台(コンタクトガラス)にゴミが付着していると、そのゴミの影響で読取画像に縦筋が生ずることがある。そこで、このような場合には、ノイズ除去処理という前処理を実行した後に、画像データに特定の情報が含まれているかどうかを判定する情報抽出処理を実行することが望ましい。また、原稿移動型読取動作を行って得た画像データとセンサ移動型読取動作を行って得た画像データとの間には、同一の原稿画像101に基づく画像データであっても、画像データ中における原稿画像101の背景に微妙な明暗が生ずる。そこで、画像データに対して自動濃度補正を行うに際して、原稿移動型読取動作を行って得た画像データに対しては第一の濃度補正を行い、センサ移動型読取動作を行って得た画像データに対しては第一の濃度補正とは異なる第二の濃度補正を行う。この場合、第一の濃度補正の程度は第二の濃度補正の程度よりも軽くすることが好適である。そして、本実施の形態において重要なことは、スキャナによって選択された種類の画像読取動作に応じた種類の前処理を選択し、選択した前処理を画像前処理手段に実行させる、ということである。例えば、原稿移動型読取動作が選択された場合には、前処理としてノイズ除去処理の実行を選択し、自動濃度補正の程度として第一の濃度補正を実行する。これに対して、センサ移動型読取動作が選択された場合には、前処理としてノイズ除去処理の実行を選択せず、自動濃度補正の程度として第二の濃度補正を実行する。ここに、画像入力手段、例えばスキャナによって選択された画像読取動作に応じた前処理を選択し、選択した前処理を画像前処理手段に実行させる前処理選択手段の機能、前処理選択工程、前処理選択機能が実行される。
本実施の形態において、複数種類の読取動作のいずれの種類の読取動作によって得られた画像データであっても、精度よく画像中の情報を抽出できるようにしている別の手法の一例としては、情報抽出手段に、スキャナ等の画像入力手段によって選択された画像読取動作に応じた情報抽出処理を実行させることも行っている。つまり、原稿移動型読取動作時には、原稿用紙102とスキャナのセンサとの間の距離は比較的一定であるのに対して、センサ移動型読取動作時には、原稿用紙102が原稿台(コンタクトガラス)から浮いていたり、原稿用紙102の上の圧板がある場合とない場合があったり等、読み取った画像データの画像特徴が変動し易い。そこで、センサ移動型読取動作時には、一例として、情報抽出手段においてドット検出信号の有無を判定するための閾値を複数設定し、ドットパターン103の検出漏れを防止するようにしている。
本明細書には、このような画像処理装置における画像処理方法、画像処理のためのコンピュータプログラム、このようなコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体をも開示する。
3.画像処理装置、画像処理方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータプログラムを記憶する記憶媒体
(1)ハードウェア構成
図13は、画像処理装置のハードウェア資源を示すブロック図である。図14は、画像入力手段としてのスキャナの縦断側面図である。図15は、図13中に示されているドットパターン検出部のブロック図である。
図13に示すように、本実施の形態の画像処理装置は、画像読取装置としてのスキャナ201、デジタル回路構成の画像処理部202、及びプロッタ203をシステムコントローラ204で制御するデジタル複写機構成とされている。システムコントローラ204は、コンピュータ1001の一部を構成し、内蔵するCPU(Central Processing Unit)204a、ROM(Read Only Memory)204b、及びRAM(Random Access Memory)204cから構築されるコンピュータ機能を活用し、操作表示部205からの指示に応じてスキャナ201、画像処理部202、及びプロッタ203を制御し、必要な情報を操作表示部205に返して表示させる。
ここで、スキャナ201について図14を参照して詳しく説明する。図14に示すように、スキャナ201のスキャナ本体2上には、自動原稿送り装置であるADF(Automatic Document Feeder )3が支軸3aにより開閉回動自在に備えられており、原稿移動型読取動作モードとセンサ移動型読取動作モードとが選択自在とされている。スキャナ本体2には原稿用紙102(図14には図示せず)が載置される矩形状のコンタクトガラス4が備えられており、このコンタクトガラス4に対向するスキャナ本体2の内部には、光学ユニット5が備えられている。この光学ユニット5は一般的に密着型イメージセンサと呼ばれているものであって、光源(図示せず)と、多数の撮像素子(CCD:Charge Coupled Device)を原稿の読取幅に相当する長さ分をライン状に連設したラインセンサ(図示せず)とを有している。光学ユニット5は、これらの撮像素子の配列方向を主走査方向B(図14の紙面と直交方向)としている。この光学ユニット5にはステッピングモータである駆動モータ6がプーリやワイヤなどにより連結されており、光学ユニット5は副走査方向Aに移動自在とされている。この光学ユニット5は、通常、図14に示す副走査方向Aの上流側をホームポジションHPとして位置し、下流側に移動する過程で、光源がコンタクトガラス4上に載置される原稿用紙102の原稿画像101(図14には図示せず)を照射し、原稿用紙102からの反射光をラインセンサが受光することにより原稿画像101を読取走査する。
このような光学ユニット5による原稿画像101の読取走査は、センサ移動型読取動作モードであるブックモードの設定下で実行されるが、スキャナ201には、このようなブックモードの他に、原稿移動型読取動作モードであるADFモードも、動作モードとして、後述する操作表示部205(図13参照)において切替自在に設定されている。このADFモードの設定下では、光学ユニット5をホームポジションHPにセットした状態でADF3により原稿用紙102を順次搬送することにより、原稿画像101が読取走査される。
ADF3は、原稿トレイ7、ピックアップローラ8、一対のレジストローラ9、搬送ドラム10、一対の搬送ローラ11、一対の排紙ローラ12等を有しており、ホームポジションHPに位置する光学ユニット5上を順次通過するように原稿用紙102を副走査方向Aに順次搬送して排紙トレイ13に排紙させる。この排紙トレイ13は原稿カバー14の上面に設けられており、この原稿カバー14はコンタクトガラス4に対して開閉自在とされている。ADF3のピックアップローラ8とレジストローラ9と搬送ドラム10と搬送ローラ11と排紙ローラ12とには、ステッピングモータ(図示せず)がギヤ列などにより連結されている。
次いで、画像処理部202について説明する。画像処理部202は、前処理部210、再生用画像処理部211、情報抽出部212、出力制御部213を含んでいる。
前処理部210は、図13(b)に示すように、ノイズ除去処理、自動濃度補正処理等を実行する。その詳細は後述する。このような前処理部210は、スキャナ101からの画像データを受信し、受信した画像データに必要な前処理を行った後、前処理後の画像データを再生用画像処理部211又は情報抽出部212に渡す。このような前処理部210は、デジタル回路やSIMD等のプロセッサ等によって構築可能である。
再生用画像処理部211は、フィルタ処理部206、変倍処理部207、γ処理部208、及び階調処理部209を含んでいる。これらの各部206、207、208、209は、一般的なデジタル複写機が備える同等の回路構成と異なる点はないため、その説明は省略する。
出力制御部213は、情報抽出部212での後述する判定結果に応じて、スキャナ101による読み取り画像の画像データをプロッタ106に出力するかどうかを決定する。
情報抽出部212は、図13(c)に示すように、ドットパターン検出部212a及び出力禁止文書判定部212bを具備する。これらのドットパターン検出部212a及び出力禁止文書判定部212bは、機密文書のような出力禁止文書を検出判定し、その複写を禁止するデジタル回路構成のハードウェアである。別の実施の形態として、SIMD等のようなプロセッサによって情報抽出部212を構成しても良い。
ドットパターン検出部212aは、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量、ここではドット密度を画像データから検出する処理と、検出した特徴量であるドット密度を出力禁止ドットパターンの特徴量として記憶領域253a、254a、255a(図15参照)に記憶されている基準特徴量と比較する処理と、検出した特徴量であるドット密度と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する処理とを実行する。これらの処理によって、原稿画像101の画像データに対して、その画像データに含まれる特定の情報を抽出する情報抽出手段の機能、情報抽出工程、情報抽出機能が実行されることになる。
このような各種の処理を実行するために、ドットパターン検出部212aは、出力禁止ドットパターンの特徴量として基準特徴量を記憶保存する記憶領域253a、254a、255aを有し、更に、例えば図15(a)に例示するハードウェア構成を有する。つまり、スキャナ201によって読み取られた原稿画像101に基づく画像データからドット検出部251によってドット106を検出する。この場合の検出手法としては、デジタル回路によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。その一例として、入力された画像データの輝度信号又はRGBのうちの特定の信号、例えばG信号を2値化し、2値画像データに対して記憶領域253a、254a、255aに保存されているテンプレートデータとの一致を検出する。対象のドットが特定の色で構成されている場合は、輝度信号に対する2値化ではなく、特定色との一致度を計算し、一致度を閾値と比較することで2値化する。あるいは、RGB信号の中から特定色の感度が高い信号、例えば黄色ドットならB信号を使って、2値化結果を得る。次いで、ドット密度判断部252は、ドット検出部251で検出されたドット106におけるある面積内でのドット密度を計算する。このような計算処理は、デジタル回路構成のカウンタや加算器等によって実行される。
ここで、ドットパターン検出部212aは、ドット密度判断部252の後段に、ベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254とを有する。これらのベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254とは、それぞれ記憶領域253a、254aを有する。ベース領域ドット数判断部253は、その記憶領域253aに、ドット密度判断部252でのドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とを記憶保存している。メッセージ領域ドット数判断部254は、その記憶領域254aに、ドット密度判断部252でのドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とを記憶保存している。
そこで、ベース領域ドット数判断部253は、ドット密度判断部252で計算されたドット106の密度が、記憶領域253aに記憶保存されているドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれていると判定した場合、ドット検出部251で検出された同一サイズのドット106のドット数を例えばカウンタに累積する。そして、累積したドットの数が、記憶領域253aに記憶保存されているドット数に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれている場合、出力が禁止されるドットパターン103のベース領域104が存在すると判断し、その判断結果を出力禁止文書判定部212bへ出力する。
一方、メッセージ領域ドット数判断部254は、ドット密度判断部252で計算されたドット106の密度が、記憶領域254aに記憶保存されているドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれていると判定した場合、ドット検出部251で検出された同一サイズのドット106のドット数を例えばカウンタに累積する。そして、累積したドットの数が、記憶領域254aに記憶保存されているドット数に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれている場合、出力が禁止されるドットパターン103のメッセージ領域105が存在すると判断し、その判断結果を出力禁止文書判定部212bへ出力する。
次いで、出力禁止文書判定部212bは、ドットパターン検出部212aの処理結果を受け、出力禁止文書の判断処理を、予め設定した判断基準によって実行する。この判断基準は、例えば、出力禁止文書判定部212bが備える図示しない記憶領域にパラメータとして保存しても良く、操作表示部205からの入力によってそのような記憶領域に設定されていても良い。例えば、出力禁止文書判定部212bは、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との一方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。あるいは、出力禁止文書判定部212bは、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との双方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。
なお、出力禁止文書判定部212bでの出力禁止文書判定の条件が、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との一方が存在する場合には出力禁止文書があると判定するように設定されていれば、ドットパターン検出部212aにおいてベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254との両方を設ける必要がない。例えば、出力禁止文書判定の条件にベース領域104のみを使う場合には、ベース領域ドット数判断部253のみを含む図15(b)のような構成とすれば良く、出力禁止文書判定の条件にメッセージ領域105のみを使う場合にはメッセージ領域ドット数判断部254のみを含む図15(c)のような構成とすれば良い。
さらに、ドットパターン103が単一の大きさのドット106から構成されている図6及び図7に例示したようなドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合には、ドット密度判断部252の後段に、ベース領域ドット数判断部253とメッセージ領域ドット数判断部254との両者を設ける必要はなく、ドット数判断部255のみ設けておけば良い。このドット数判断部255は、記憶領域255aを有し、この記憶領域255aに、ドット密度判断部252でのドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とを記憶保存している。
そこで、ドット数判断部255は、ドット密度判断部252で計算されたドット106の密度が、記憶領域255aに記憶保存されているドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれていると判定した場合、ドット検出部251で検出された同一サイズのドット106のドット数を例えばカウンタに累積する。そして、累積したドットの数が、記憶領域255aに記憶保存されているドット数に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれている場合、出力が禁止されるドットパターン103が存在すると判断し、その判断結果を出力禁止文書判定部212bへ出力する。
出力禁止文書判定部212bは、前述したように、検出した特徴量であるドット密度と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する手段、工程を実行する。つまり、出力禁止文書判定部212bは、ドットパターン検出部212aの処理結果を受け、出力禁止文書の判断処理を、予め設定した判断基準によって実行する。この場合の判断基準としては、例えば、ドット数判断部255から出力が禁止されるドットパターン103が存在するとの判断結果が送信された場合、機密文書のような出力禁止文書であると判断する、という基準が採用される。
以上、ドット数判断部253、254、255及び出力禁止文書判定部212bについて説明したように、本実施の形態におけるデジタル回路構成の画像処理部202は、原稿画像101の画像データに含まれる背景画像に埋め込まれたドットパターン103を画像データから検出し、検出したドットパターン103が有する特徴量であるドット密度を、記憶領域253a、254a、255aに記憶されている出力を禁止するドットパターンの特徴量と比較し、その同一性を判定する、という処理を実行する。これにより、本実施の形態では、原稿画像の種類を問わず、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域253a、254a、255aに記憶されているドットパターンの特徴量との同一性を確認することで、原稿画像101の画像データの出力を禁止すべきかどうかを判定することが可能となる。
そして、出力禁止文書判定部212bは、スキャナ201で読み取った原稿画像101が出力禁止文書であると判定した場合、システムコントローラ204へ出力禁止文書が検出されたことを送信する。これに応じて、システムコントローラ204は、出力禁止文書検知後の事後処理、つまり、プロッタ203での複写動作を禁止する。ここに、スキャナ201で読み取った原稿画像101が出力禁止文書であると判定した場合、つまり、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域253a、254a、255aに記憶されているドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるとシステムコントローラ204が判定した場合、事後処理である画像データの出力処理を禁止する処理が実行される。これにより、スキャナ201で読み取った原稿画像101が機密文書のような出力禁止文書である場合には、その複写(再現)が防止される。
なお、出力禁止文書の出力を禁止する態様として、本実施の形態では複写の禁止を例示したが、これは単なる一例に過ぎず、例えば、スキャナ201で読み取った原稿画像101の画像データについてスキャナ配信を禁止するような出力禁止態様を採用しても良い。この場合、配信の手法としては、出力禁止文書を本文又は添付文書として電子メールで送信したり、ファクシミリ送信したり、データ送信したりすることが可能であり、スキャナ配信を禁止することで、そのような各種の配信態様が禁止される。
別の実施の形態として、システムコントローラ204は、出力禁止文書検知後の事後処理として、元の原稿画像101の複写結果が複写物としての利用に耐え得ない状態、あるいは判読不能な状態でプロッタ203から出力されるように、元の原稿画像101の画像信号を変更するようにしても良い。その一例として、画像信号を一定の画素値に変更し、塗りつぶしてしまうような処理を行なう。この場合において、グレー(256階調で128)、白、黒などで塗りつぶすことが可能である。また、別の一例としては、何らかのパターンを繰り返し発生させるように画像信号を変更しても良い。
あるいは、出力禁止文書の出力自体は禁止しないまでも、その出力を抑制する態様として、複写禁止文書が画像読み取りされたり画像出力されたりしたことを、例えばシステムコントローラ204に接続されている通信処理部214を介して外部の遠隔操作部215に通知するようにしても良い。この場合の通知先である遠隔操作部215は、一例ではあるが、各種の管理者が使用する広義のコンピュータ、例えばパーソナルコンピュータ、モバイルコンピュータ、携帯電話等であることが好適である。
これに対して、スキャナ201で読み取った原稿画像101が機密文書のような出力禁止文書でない場合には、通常の複写動作を実行する。つまり、スキャナ201で読み取った原稿画像101の画像データを画像処理部202で処理し、その結果をプロッタ203で出力する。
(2)処理プロセス
以上、ドットパターン検出部212a及び出力禁止文書判定部212bをデジタル回路やSIMD等のプロセッサとして構成した例を説明した。これに対して、実施に際しては、一例としてシステムコントローラ204のROM204bにファームウェアとしてインストールされ、別の一例としてシステムコントローラ204が活用可能なHDD216等にインストールしたコンピュータソフトウェアに基づいて、コンピュータ1001がドットパターン検出部212a及び出力禁止文書判定部212bの機能を実現するように構成しても良い。この場合、HDD216等にインストールされたコンピュータソフトウェアの全部又は一部は、一例として、システムコントローラ204が有するRAM204cにコピーされて実行することが好適である。
ここで、コンピュータソフトウェアに基づいてコンピュータ1001が実行するドットパターン検出部212a及び出力禁止文書判定部212bの処理内容を図16に示すフローチャートに基づいて説明する。前述したデジタル回路構成のドットパターン検出部212a及び出力禁止文書判定部212bは、ドットパターン103が含むドット密度を基準として、スキャナ201で画像読み取りされた原稿画像101の画像データが機密文書等のような出力禁止文書であるかどうかの判定を行なっていた。これに対して、図16に示すフローチャートは、スキャナ201で画像読み取りされた原稿画像101の画像データが機密文書等のような出力禁止文書であるかどうかを判定するために、ドットパターン103が含むドット密度だけでなく、ドット間距離、つまり、図8に例示するドット106の間の距離dをも参照する。このような図16に示すフローチャートの処理内容は次の通りである。
まず、図16に示す処理ルーチンは、ある時間で実行されており、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定が繰り返されている(ステップS101)。
スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定された場合(ステップS101のY)、例えばRAM204cという包括概念で示されるメモリが有する画像メモリ中に入力された画像データがコピーされる(ステップS102)。
これに対して、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定されない場合には(ステップS101のN)、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定に待機する。
そして、そのような画像メモリにコピーされた画像データからドット106を検出する(ステップS103)。この場合の検出手法としては、コンピュータ処理によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。
次いで、CPU204aの演算機能によって、検出されたドット106におけるある面積内でのドット密度が計算される(ステップS104)。
ここで、本実施の形態においては、RAM204cという包括概念で示されるメモリが有する不揮発性のメモリやバッテリバックアップメモリにおける記憶領域に、ドット密度判定のためのデータとドット間距離判定のためのデータとを記憶保存している。ドット密度判定のためのデータとしては、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)とが記憶保存されている。ドット間距離判定のためのデータとしては、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)が記憶保存されている。
そして、ドット密度判定とドット間距離判定との二種類の判定に用いられる基準特徴量に対する閾値は、ベース領域104とメッセージ領域105とを含んでいるドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合と、ドットパターン103が単一の大きさのドット106から構成されている図6及び図7に例示したようなドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合とを想定し、複数種類の閾値の組がRAM204c中の記憶領域に記憶保存されている。つまり、ベース領域104とメッセージ領域105とを含んでいるドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合を想定し、RAM204c中の記憶領域には、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のベース領域104のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)とが記憶保存され、また、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のメッセージ領域105のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)と、が記憶保存されている。また、ドットパターン103が単一の大きさのドット106から構成されている図6及び図7に例示したようなドットパターン103を有する原稿画像101を出力禁止文書の判定対象とする場合を想定し、RAM204c中の記憶領域には、ドット密度計算の基準となるある面積内における出力を禁止するドットパターン103のドット密度に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、一つの原稿用紙102が含んでいる出力を禁止するドットパターン103のドット数に対する同一性判断の許容値となる閾値(基準特徴量に対する閾値)と、ドット間距離頻度のピーク位置及びピーク値に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)とが記憶保存されている。
続くステップS105〜ステップS110では、ステップS101で画像入力された原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度、ドット間距離と機密文書のような出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかが判定される。
具体的には、ステップS105で、ステップS104で算出された検出ドット106のある面積内でのドット密度が、RAM204c中の記憶領域に記憶保存されているドットパターン103のドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれているかどうかが判定される。この場合のドットパターン103のドット密度というのは、ドットパターン103におけるベース領域104のドット密度、ドットパターン103におけるメッセージ領域105のドット密度、又はドットパターン103のドット密度を意味する。
そして、ステップS105での判定の結果、ステップS104で算出された検出ドット106のある面積内でのドット密度が、RAM204c中の記憶領域に記憶保存されているドットパターン103のドット密度に関する閾値(基準特徴量に対する閾値)内に含まれているかどうかの判定結果について、その判定結果が肯定的である場合には(ステップS105のY)、検出ドット106のドット数を累積して例えばRAM204cのレジスト領域に一時記憶する処理(ステップS106)を経た後に、その判定結果が否定的である場合には(ステップS105のN)、ステップS106の処理を経ることなく、ステップS107及びステップS108の処理が実行される。
ここで、ステップS105での判定結果が否定的である場合というのは、ドット密度という特徴量について、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められないことを意味する。これに対して、ステップS106でRAM204cのレジスト領域に一時記憶される検出ドット106の累積ドット数は、その後のステップS109で、ドット密度という特徴量について原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかの判定処理に使用される。そこで、ステップS105での判定結果が肯定的である場合、つまり、ドット密度という特徴量について、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められないと判定された場合には(ステップS105のN)、ステップS106での処理を実行する意味がないため、ステップS106の処理を省略するものである。
ステップS107及びステップS108、その後に続くステップS110までの処理は、ドット間距離という特徴量について、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する処理である。したがって、本実施の形態では、原稿画像101の特徴量として検出されたドット密度と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定するに際して、ドット密度という特徴量とドット間距離という特徴量との両方の特徴量が用いられる。
ステップS107では、CPU204aでの演算処理によって、検出されたドットパターン103が含む隣接するドット106の間のドット間距離dが計算される。このステップS107で計算される検出されたドットパターン103が含む隣接するドット106の間のドット間距離dは、一例として、CPU204aの演算機能によって、隣接する二つのドット106についてそれらの中心座標を求め、これらの中心座標位置間の距離を算出することによって求めることができる。ステップS107では、このようなドット間距離dを、複数組の隣接するドット106について算出し、その算出結果である複数のドット間距離dを例えばRAM204cのレジスト領域に格納する。
ステップS108では、CPU204aでの演算処理によって、ドット間距離頻度が計算される。このステップS108で計算されるドット間距離頻度は、一例として、ステップS107で計算された複数組のドット間距離dに基づいて得られるそのピーク値及びピーク位置である。これらのピーク値及びピーク位置は、CPU204aの演算機能によって算出される。図9のグラフから明らかなように、複数組のドット間距離dに基づいて得られるそのピーク位置は、ステップS103で検出された複数個のドット106についての実際のドット間距離dであると推定される。この場合において、ピーク値は、ステップS103で検出された複数個のドット106がピーク位置に集中している度合いを示す。例えば、図10(a)に例示するようなドットパターン103であれば、ステップS103で検出した複数個のドット106についてのドット間距離頻度は、図9に例示するグラフで表現されるような値をとる。この場合、ドット間距離頻度のピーク値は、ある値以上となる。これに対して、図10(b)に例示するようなドットパターン103の場合、ステップS103で検出した複数個のドット106についてのドット間距離頻度は、図9に例示するグラフに示される分布値よりもより平坦な分布値となり、ピーク値はより低い値をとる。したがって、ピーク値を参照することで、ドットパターン103が図10(a)に例示するようなドットパターン103なのか図10(b)に例示するようなドットパターン103なのかを判別することが可能となり、図10(b)に例示するようなドットパターン103を判定対象から除くことができる。
以上説明したように、本実施の形態では、CPU204aの演算処理によって、検出ドット106のドット数が累積されて例えばRAM204cのレジスト領域に一時記憶される(ステップS106)。また、CPU204aの演算処理によって、ドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度が求められて例えばRAM204cのレジスト領域に一時記憶される(ステップS108)。そこで、本実施の形態では、続くステップS109の処理として、ステップS106でRAM204cのレジスト領域に一時記憶した検出ドット106のドット数がRAM204c中の記憶領域に記憶保存されている閾値内なのか、又は、ステップS107でRAM204cのレジスト領域に一時記憶したドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度がRAM204c中の記憶領域に記憶保存されている閾値内なのかという二種類の判定処理を実行する。このようなステップS109での判定処理の結果、二種類の判定結果が共に否定的である場合、つまり、検出ドット106のドット数が閾値内にはなく、ドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度が閾値内にない場合(ステップS109のN)、処理を終了する。これに対して、ステップS109での判定処理の結果、二種類の判定結果のいずれか一方でも肯定的である場合、つまり、検出ドット106のドット数が閾値内にあるか、あるいはドット間距離のピーク値及びピーク位置からなるドット間距離頻度が閾値内にある場合(ステップS109のY)、原稿画像101に含まれているドットパターン103の特徴量と出力禁止文書のドットパターンの特徴量との間に同一性が認められることになる。つまり、一例として、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104、ドットパターン103のメッセージ領域105、単一の大きさのドット106からのみ構成されるドットパターン103のいずれか一つ以上が含まれていることになる。そこで、この場合には、ステップS110での出力禁止文書判断処理に移る。
ステップS110の出力禁止文書判断処理では、出力禁止文書の判断処理を、予め設定した判断基準によって実行する。この判断基準は、例えば、RAM204c中の記憶領域にパラメータとして保存しても良く、操作表示部205から入力によってそのようなRAM204c中の記憶領域に一時設定されても良い。こうして、ステップS110の出力禁止文書判断処理では、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との一方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。あるいは、別の一例として、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103のベース領域104とメッセージ領域105との双方が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。あるいは、更に別の一例として、スキャナ201で読み取った原稿画像101中に、ドットパターン103が存在する場合に、機密文書のような出力禁止文書であると判断する。
こうして、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量を画像データから検出する処理と、検出した特徴量を出力禁止ドットパターンの特徴量としてRAM204c中の記憶領域に記憶されている基準特徴量と比較する処理と、検出した特徴量と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する処理とが実行されることになる。これにより、本実施の形態では、原稿画像の種類を問わず、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域に記憶されているドットパターンの特徴量との同一性を確認することで、原稿画像101の画像データの出力を禁止すべきかどうかを判定することが可能となる。
図17は、コンピュータソフトウェアに基づいてコンピュータ1001が実行するドットパターン検出部212a及び出力禁止文書判定部212bの処理内容の別の一例を示すフローチャートである。
まず、図17に示す処理ルーチンは、ある時間で実行されており、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定が繰り返されている(ステップS201)。
スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定された場合(ステップS201のY)、例えばRAM204cという包括概念で示されるメモリが有する画像メモリ中に入力された画像データがコピーされる(ステップS202)。
これに対して、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたと判定されない場合には(ステップS201のN)、スキャナ201によって原稿画像101が読み取られて画像データが入力されたかどうかの判定に待機する。
そして、そのような画像メモリにコピーされた画像データからドット106を検出する(ステップS203)。この場合の検出手法としては、コンピュータ処理によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。
次いで、CPU204aの演算機能によって、特定のドットパターン103の検出がなされる。つまり、システムコントローラ204の内外に存在する記憶領域、例えばHDD216、ROM204b、RAM204c等には、機密文書等の出力禁止文書判定用の基準となる基準ドットパターンが格納されており、ステップS204では、スキャナ201によって読み取られた原稿画像101の画像データ中に基準ドットパターンと同一のドットパターン103が存在しているかどうかが検出される。この場合の検出手法としては、コンピュータ処理によって画像パターンを検出する従来の各種の手法、例えばパターンマッチングを用い得る。
次いで、CPU204aの演算機能によって、ステップS204で検出されたドットパターン103におけるある面積内でのドットパターン密度が計算される(ステップS205)。この計算は、ある面積内におけるステップS204で検出されたドットパターン103の個数を求めることでなされる。
次いで、システムコントローラ204の内外に存在する記憶領域、例えばHDD216、ROM204b、RAM204c等には、機密文書等の出力禁止文書判定用の基準となる基準ドットパターン密度が格納されている。そこで、ステップS206では、ステップS205の計算処理によって求められたドットパターン密度が基準ドットパターン密度と一致しているかどうかが判定される。その結果、判定結果が肯定的である場合には(ステップS206のY)、例えばRAM204cの記憶領域に一致したドットパターン数を累積して(ステップS207)ステップS208のステップに進み、判定結果が否定的である場合にはステップS207の処理をすることなくステップS208のステップに進む。そして、ステップS208では、例えばRAM204cの記憶領域に累積記憶したドットパターン数がある閾値内であるかどうかを判定し(ステップS208)、その結果に応じて出力禁止文書判定処理を実行する(ステップS209)。
こうして、原稿画像101の画像データに含まれる機密文書判定用又は出力禁止文書判定用のドットパターン103が有する特徴量(ドットパターン103の形態)を画像データから検出する処理と、検出した特徴量を出力禁止ドットパターンの特徴量として例えばRAM204c中の記憶領域に記憶されている基準特徴量(特定のドットパターン103の単位面積当りの密度、累積数)と比較する処理と、検出した特徴量と基準特徴量との間に同一性が認められるかどうかを判定する処理とが実行されることになる。これにより、本実施の形態では、原稿画像の種類を問わず、検出したドットパターン103の特徴量と記憶領域に記憶されているドットパターンの特徴量との同一性を確認することで、原稿画像101の画像データの出力を禁止すべきかどうかを判定することが可能となる。
(3)スキャナ201で選択された読取動作の種類に応じた前処理
本実施の形態の画像処理装置は、スキャナ201において、複数種類の読取動作、つまり、原稿移動型読取動作とセンサ移動型読取動作とが選択可能である。そして、そのようなスキャナ201で得た画像データに対して、その画像読取動作がいずれの種類の読取動作によって得られたものであっても、精度よく、画像中の情報を抽出できるようにしている。
そのための手法として、本実施の形態では、例えばスキャナ201で得た画像データに対して、1又は2以上の前処理を選択的に実行する画像前処理手段を構成する前処理部210を設け、画像前処理工程を実行する。このような画像前処理手段による画像前処理機能は、デジタル回路構成の前処理部210によって実現可能なだけでなく、コンピュータソフトウェアに従ったコンピュータ1001の処理によっても実現可能である。そして、そのような前処理としては、一例として、ノイズ除去処理、自動濃度補正処理が選択される。
原稿移動型読取動作を行う場合、コンタクトガラス4の読取窓にゴミが付着していると、そのゴミの影響で読取画像に縦筋が生ずることがある。そこで、このような場合には、例えばデジタル回路構成のフィルタ処理部206によってノイズ除去処理という前処理を実行した後に、画像データに特定の情報が含まれているかどうかを判定する情報抽出処理を実行することが望ましい。つまり、ゴミによって生じる像は原稿よりも濃度が低い(薄い)像となって現れ易い。そこで、フィルタ処理部206によるノイズ除去処理では、濃度の低い細い線が副走査方向に連続して縦筋状になっている場合、その線に相当する画素の値を「白」レベルに変更するものである。これに対して、センサ移動型読取動作時には、コンタクトガラス4上のゴミに起因するノイズは、各点でしか現れないため、目立つノイズにはならない。したがって、線状ノイズ除去処理は行わない。
また、原稿移動型読取動作を行って得た画像データとセンサ移動型読取動作を行って得た画像データとの間には、同一の原稿画像101に基づく画像データであっても、画像データ中における原稿画像101の背景に微妙な明暗が生ずる。そこで、画像データに対して前処理部210のγ処理部208によって自動濃度補正を行うに際して、原稿移動型読取動作を行って得た画像データに対しては第一の濃度補正を行い、センサ移動型読取動作を行って得た画像データに対しては第一の濃度補正とは異なる第二の濃度補正を行う。この場合、第一の濃度補正の程度は第二の濃度補正の程度よりも軽くすることが好適である。
本実施の形態において重要なことは、スキャナ201によって選択された種類の画像読取動作に応じた種類の前処理を選択し、選択した前処理を画像前処理手段として機能する前処理部210に実行させる、ということである。例えば、原稿移動型読取動作が選択された場合には、前処理部210による前処理としてフィルタ処理部206でのノイズ除去処理の実行を選択し、γ処理部208で実行される自動濃度補正の程度として第一の濃度補正を実行する。これに対して、センサ移動型読取動作が選択された場合には、前処理部210による前処理としてフィルタ処理部206でのノイズ除去処理の実行を選択せず、γ処理部208で実行される自動濃度補正の程度として第二の濃度補正を実行する。
(4)スキャナ201で選択された読取動作の種類に応じた情報抽出処理
本実施の形態において、複数種類の読取動作のいずれの種類の読取動作によって得られた画像データであっても、精度よく画像中の情報を抽出できるようにしている別の手法の一例としては、情報抽出手段の機能を実行するドットパターン検出部212aに、スキャナ201によって選択された画像読取動作に応じた情報抽出処理を実行させることも行っている。つまり、原稿移動型読取動作時には、原稿用紙102とスキャナ201の光学ユニット5が備える図示しないセンサ(ラインセンサ)との間の距離は比較的一定であるのに対して、センサ移動型読取動作時には、原稿用紙102がコンタクトガラス4から浮いていたり、原稿用紙102の上の圧板がある場合とない場合があったりして、読み取った画像データの画像特徴が変動し易い。そこで、センサ移動型読取動作時には、一例として、ドットパターン検出部212aのドット検出部251(図15参照)において、ドット検出信号の有無を判定するための閾値を複数設定し、ドットパターン103の検出漏れを防止するようにしている。