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JP4378032B2 - トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー - Google Patents
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JP4378032B2 - トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜像を顕像化する方法に用いられる静電荷像現像用トナー及びトナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は、米国特許第2,297,691号明細書等に記載されている如く多数の方法が知られているが、一般的には、光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等により定着し、複写物を得るものである。そして、トナーを用いて現像する方法、或いはトナー画像を定着する方法について、従来より各種の方法が提案されており、夫々の画像形成プロセスに適した方法が適宜に採用されている。
【0003】
従来、電子写真法に用いるトナーは、一般に、下記に述べる粉砕方法によって製造されてきた。先ず、熱可塑性樹脂中に、染料及び顔料の如き着色剤、必要に応じて各種の添加剤を加えて溶融混合し、均一に分散させて樹脂着色剤分散体とした後、微粉砕装置、分級機を用いて粉砕・分級して得られる所望の粒径の着色樹脂微粒子をトナー粒子として、トナーを製造してきた。
【0004】
この製造方法によれば、かなり優れた特性のトナーを製造し得るが、トナー用材料の選択範囲に制限があった。例えば、樹脂着色剤分散体が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならなかった。ところが、こういった要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場合に形成された粒子の粒径範囲は広くなり易く、特に、比較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が生ずる。更に、このように脆性の高い材料は、複写機等の現像に用いた場合に、更なる微粉砕ないしは粉化を受け易い。又、この方法で、顔料等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に注意を払わなければならない。又、破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0005】
一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するために、特公昭36−10231号公報、同43−10799号公報及び同51−14895号公報等に記載されている懸濁重合法によるトナーをはじめとして、各種重合法トナーやその製造方法が提案されている。例えば、懸濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始剤、更に必要に応じて、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤を均一に溶解又は分散せしめて重合性単量体組成物とした後、この重合性単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、例えば、水相中に適当な撹拌機を用いて分散させると、同時に重合反応を行わせて、所望の粒径を有するトナー粒子を得る。
【0006】
この方法には、粉砕工程が全く含まれないため、樹脂着色剤分散体に脆性が必要ではなく、軟質の材料を使用することができ、又、分級工程の省略をも可能にするため、エネルギーの節約、時間の短縮、工程収率の向上等、コスト削減効果が大きい。
【0007】
一方、近年の複写機やプリンターの高画質化、フルカラー化、省エネルギー化等に対応すべく、トナー自体に対して多機能化が要求されている。例えば、高画質化に伴い高解像度・デジタル方式に対応するトナー粒子の微小粒径化や、フルカラー化に伴うOHP画像の透明性の向上や、省エネルギー化に伴う低温定着化に対応するため、トナー中に低軟化点物質を含有させること、更には、転写材への転写効率の向上に有効であるトナー粒子の球形化等が要求されている。そして、これらの要求を実現する有効な手段として重合法によるトナーが挙げられる。
【0008】
これに対し、一般に重合法では、重合法トナーも含めて、その反応形態は重合が進むにつれて重合反応系の粘度が上がり、ラジカル及び重合性単量体の移動が困難になるため、未反応の重合体中に重合性単量体成分が多く残留しがちである。特に、懸濁重合法トナーの場合には、重合性単量体系中に染料、顔料(特に、カーボンブラック)、荷電制御剤及び磁性体の如き重合反応を抑制する可能性のある成分が重合性単量体以外に多量に存在するために、なおさら未反応の重合性単量体が残存し易い。
【0009】
そして、トナー粒子中に、重合性単量体に限らず結着樹脂に対して溶媒として働く成分が多く存在すると、トナーの流動性を低下させ、画質を悪くするほか、耐ブロッキング性の低下を招く。これらトナーとして直接関わりあう性能のほかにも、特に感光体として有機半導体を使用した場合には、感光体ドラムへのトナーの融着現象以外にも、メモリーゴーストや画像のボケといった感光体の劣化現象に伴う問題点を生じることがある。更に、こうした製品の性能に係わる事項以外にも、定着時に残留している重合性単量体成分が揮発して悪臭を発したりするといった問題点もある。
【0010】
以上のようなことを改良するために、特開平7−92736号公報の如く、トナー粒子中に存在する重合性単量体の残存量を500ppm以下に減少させることによって、画質により一層の向上効果を生み出すことが提案されている。しかしながら、近年における複写機やプリンター等の小型化、パーソナル化に伴って装置上の制約が増し、前述の問題点に対する負荷が増していること、又、環境に対する関心の高まりから、トナー粒子中に存在する重合性単量体の残存量を100ppm以下に減少させることが好ましい。
【0011】
ここで、トナー粒子中の重合性単量体の残存量を更に微少となるように減少させる方法としては、結着樹脂を重合法で製造する際に用いられる公知の重合性単量体消費促進手段を使用することができる。例えば、未反応の重合性単量体を除去する方法としては、トナー結着樹脂は溶解しないが重合性単量体及び/或いは有機溶媒成分は溶解する高揮発性の有機溶媒で洗浄する方法;酸やアルカリで洗浄する方法;発泡剤や重合体を溶解しない溶媒成分を重合体系に入れ、得られるトナーを多孔化することにより、内部の重合性単量体及び/或いは有機溶媒成分の揮散面積を増やす方法;及び、乾燥条件下で主合成単量体及び/或いは有機溶媒成分を揮散させる方法が挙げられるが、トナーカプセル性低下によるトナー構成成分の溶出、その溶媒の残留性等、溶媒の選択が難しいので、乾燥条件下で重合性単量体及び/或いは有機溶媒成分を揮散させる方法が最も好ましい。
【0012】
従来より、重合反応が終了した懸濁液を固液分離した後に得られる湿潤着色樹脂微粒子は、一般に、棚段式乾燥機・真空乾燥機・気流乾燥機等を用いて乾燥されている。しかし、棚段式温風乾燥機は、トナー粒子が静置状態にある為、乾燥むらが生じるだけでなく、トナー粒子と温風との接触面が小さいので、非常に効率が悪い。前述した未反応の重合性単量体を減少させる場合、未反応の重合性単量体は、一般的に沸点が水よりも高温であるため、水分の除去がほぼ完了した後でないと有効に除去できない。その上、100ppm以下への除去が要求されるとなると、かなり長い乾燥時間を要してしまう。一方、トナーにかかる熱の履歴が長くなると、粒子の変形及び粒子同士の融着が起こり易く、結果として、粒子同士の凝集によるダマが発生し、画像特性を低下させてしまうことになる。
【0013】
又、真空乾燥機を初期から用いて乾燥を行った場合は、水分及び未反応の重合性単量体を十分に減少させるには非常に長い乾燥時間が必要とされ、前述の棚段式温風乾燥機と比べ、程度は軽減されるものの、粒子の変形及び粒子同士の融着が起こり、結果として、粒子同士の凝集によるダマが発生し、やはり画像特性を低下させてしまう。更に、真空方式の乾燥機は、殆どの場合が伝熱面を有した間接加熱方式であるが、この場合、小スケールの装置と大スケールの装置を比較すると、真空乾燥機内に仕込まれた被乾燥試料に対する伝熱面積の割合は大スケールになるに従って小さくなるというデメリットがあり、小スケールで要した乾燥時間は、大スケールの場合には更に長い時間を要してしまうので、スケールUPを試みると、長い熱履歴によって生じていた上述の問題は、更に顕著なものとなる。
【0014】
真空方式の乾燥において、スケール差によって生じる乾燥時間の延長を低減させることは、多くの技術者が課題としてきた問題であり、重合トナーの乾燥にこれを用いる場合も同様であった。一方、気流乾燥機単独で乾燥を行う場合は、湿潤着色重合体粒子を高速の熱気流中に分散させると同時に並流に送りながら乾燥をすることで、湿潤着色重合体粒子を、高速熱気流中に連続的に供給することが可能である為、非常に効率がよい。気流乾燥機は、このような優れた面を有する乾燥機ではあるが、乾燥時間が瞬時である為、未反応の重合性単量体を完全に近い程度まで除去することは困難であった。
【0015】
上述の通り、熱的な要因により劣化が生じ易い傾向にある重合法により生成されたトナーにおいては、乾燥工程時において、少しでも熱履歴を短縮すること、及び、未反応の重合性単量体を十分に除去することは、効率的な製造、製品の品質向上の観点から非常に重要な課題とされてきた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、上述の如き従来技術の課題を解決した静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。より詳しくは、本発明の目的は、重合法によって得られた着色重合体粒子中から、均一に、しかも短時間で、水系分散媒体及び未反応の重合性単量体を除去し、トナー粒子を製造する静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
又、本発明の目的は、残留する未反応の重合性単量体を100ppm以下とすることで、未反応の重合性単量体が原因となって生じている画像欠陥のない高画質画像が得られる静電荷像現像用トナー、及び該トナーの製造方法を提供することにある。
更に本発明の目的は、小スケール及び大スケールいずれの場合でも同様に短い乾燥時間で、水系分散媒体及び未反応の重合性単量体を効率よく除去することのできる、長時間の乾燥によって生じるトナーへの悪影響を抑制した高品質の静電荷像現像用トナーの製造方法、及び静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を水系分散媒体中で重合して、着色重合体粒子を生成させた後、洗浄、脱水し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥することによってトナーを構成するトナー粒子を製造するトナーの製造方法において、上記湿潤着色重合体粒子を乾燥する工程で、1次乾燥において水系分散媒体を除去した後或いは除去すると同時に着色重合体粒子の温度を30℃〜60℃にせしめ、その温度を維持した状態で真空乾燥機に投入し、2次乾燥として真空乾燥を行って未反応の重合性単量体を除去し、トナー粒子中の未反応の重合性単量体の残存量を100ppm以下にすることを特徴とするトナーの製造方法、及び静電荷像現像用トナーである。
特に、上記の本発明のトナーの製造方法の好ましい形態としては、1次乾燥を気流乾燥で行ない、2次乾燥である真空乾燥をガス流入下で行うトナー粒子の製造方法が挙げられる。更には、流入するガスの温度をA、真空乾燥時の加熱温度をBとしたときに、温度Aが、(B−10)℃<A<(B+30)℃の範囲内にあるように加熱されたガス流入下で真空乾燥を行なうトナー粒子の製造方法が挙げられる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、水系分散媒体中での重合反応によって得られた湿潤着色重合体粒子を、1次乾燥において水系分散媒体を除去した後、或いは、除去すると同時に、着色重合体粒子の温度を30℃〜60℃にし、より好ましくは35℃〜55℃にせしめ、その温度を維持したままの状態で真空乾燥機に投入し、2次乾燥として真空乾燥を行えば、短時間で湿潤着色重合体粒子中に含有される未反応の重合性単量体を効率よく除去でき、容易にトナー粒子中の未反応の重合性単量体の残存量を100ppm以下とすることができることを見出した。
更に、本発明で用いる上記の乾燥方式によれば、真空式の乾燥機が持つスケール差による乾燥時間の差をなくすことが可能であることを見出した。即ち、本発明では、真空乾燥を行う前に、気流乾燥等の方法による1次乾燥を行なうことで、多くの蒸発潜熱を必要とする水分乾燥時、及び、多くの顕熱を必要とする材料昇温時の、いずれも真空乾燥において伝熱面から与えられる熱量に支配される工程を予め済ませ、これによって、真空乾燥を加熱温度と品温の差がより少ない状態(熱移動がより少ない状態)にもっていくことを可能とし、スケール差によって乾燥時間の延長が生じないようにしたものである。
【0019】
従来の重合トナーの製造方法で使用されている棚段式温風乾燥機は、前述の通り、トナー粒子層と温風との接触面が小さいので非常に効率が悪く、未反応の重合性単量体の残存量が100ppm以下になるまで除去する為には、非常に長い乾燥時間を要し、その結果として粒子の変形及び粒子同士の融着が起こり、更に、粒子同士の凝集によるダマが発生し、画像特性を低下させるという問題を生じていた。一方、真空乾燥機を初期から用いて乾燥を行う場合は、上記の棚段式乾燥機に比べれば乾燥時間を短くすることができるが、それでも、近年の複写機やプリンター等に対する小型化、パーソナル化に伴う装置上の制約の増加に対応すべく、熱劣化の少ないトナーを提供するためには乾燥時間が長すぎる。
【0020】
又、真空式の乾燥機は、乾燥機内に仕込まれた被乾燥試料に対する伝熱面積の割合が大スケールになるに従って小さくなる為、伝熱面から供給される熱量に処理時間が大きく左右される水分の乾燥や材料の昇温に必要な時間が長くなるという問題がある。特に、乾燥時間が延長してしまうので、大スケールで乾燥を行なった場合は、製造されるトナーが、この乾燥時間の延長により長い熱履歴を有することになり、結果として、トナー粒子にダメージを与え、画像特性を低下させてしまうという問題があった。先に述べたように、湿潤着色重合体粒子の乾燥を気流乾燥単独で行った場合は、未反応の重合性単量体を除去するのが困難であり、その残存量が100ppm以下になるまでは除去されないという問題があった。
【0021】
以下、本発明のトナーの製造方法について更に詳細に説明する。
本発明に用いられる1次乾燥とは、固液分離後の湿潤着色樹脂微粒子の水分を5%以下、好ましくは3%以下、更に好ましくは1%以下の含水率に減少させ得るものであれば特に制限はないが、短時間で水分乾燥を行う点を考慮すると、気流乾燥であることが好ましい。ここでいう「含水率」とは、重量基準含水率、即ち、全重量(乾燥トナー重量と水分重量との和)に対する水分重量の比率をいい、105℃における加熱減量法によって求めた。
【0022】
本発明の静電荷像現像用トナーは、高画質化の要請に応えるためには、より微少な潜像ドットを忠実に再現する必要があり、トナーも、より微少粒子径の、具体的には、コールターカウンターにより測定された重量平均粒径が4〜10μmで、個数変動係数が35%未満のトナーであることが最も好ましい。重量平均粒径が4μm未満のトナーでは、転写効率の悪さから感光体や中間転写体上に転写残トナーが多く発生し、カブリ、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となるので好ましくない。一方、トナーの重量平均粒径が10μmを超える場合には、部材への融着が起き易く、又、トナーの個数変動係数が35%を超えると更にその傾向が強まり、問題となる。
【0023】
本発明において使用する重合法により生成された湿潤着色重合体粒子中から、水系分散媒体及び未反応の重合性単量体を除去する乾燥工程の一例として、図1に示すような、ループタイプの配管を利用した気流乾燥機5の後に、保温或いは昇温を行う為のジャケットを有したホッパー8、更にその後に真空乾燥機12が設置された一連の装置及び乾燥システムが挙げられる。しかし、特に限定されるものではない。この乾燥システムでは、乾燥初期から真空乾燥機を用いて乾燥を行う場合と比較して、水分除去を瞬時で、しかも連続的に行える為、乾燥時間の大幅な短縮を行うことが可能であり、気流乾燥で昇温せしめられたトナー粒子を、冷ますことなく、その温度を維持するようにして次の真空乾燥機に投入する為、真空乾燥における乾燥時間を大幅に短縮できるだけでなく、前述した伝導伝熱式真空乾燥機のデメリットであるスケールの違いによる乾燥時間の差異をなくすことが可能となる。これにより、製造されたトナーにかかる熱履歴を大幅に低減することが可能となり、結果として、トナー粒子の変形及び粒子同士の融着といった劣化を生じることの少ないトナーが得られる。
【0024】
図1に示す乾燥システムでは、先ず、熱風発生器2において所定の温度に加熱された圧縮空気が、気流分散部3で超音速で吐出される。超音速で吐出された加熱空気は、原料供給装置6から供給されてくる被乾燥物を分散し、ループ型の気流乾燥管5中で瞬時(0.5〜数十秒)に乾燥する。本発明においては、この際に、被乾燥物である湿潤着色重合体粒子の温度が、乾燥後に30〜60℃になるようにすることが好ましい。ループ型の気流乾燥管5に設けられている気流抜き出し口4は、気流乾燥管5の内側あるため、凝集状態にある粒子群と分散され単一粒子に近い状態のものとがコアンダ効果によって分級される。分級された粒子は、サイクロン7により気流と分離され保温(昇温)ホッパー8に捕集される。この保温(昇温)ホッパー8はジャケット10を具備しており、上記した気流乾燥機で上昇した品温の状態を保ち、或いは、気流乾燥で昇温された品温が目的の温度に達していない場合は昇温が行えるように構成されている。図1には示されていないが、この保温ホッパー8内に微量な温風を投入することで、ホッパー内においても乾燥を促進させるようにすることが、より好ましい。更に具体的に述べると、ホッパー内の被乾燥物である湿潤着色重合体粒子の品温を30〜60℃とすることを要し、好ましくは35〜55℃とする。又、ホッパー内に微量に温風を投入する場合には、その温風の温度が、20℃〜60℃であることが好ましい。
【0025】
即ち、被乾燥物である湿潤着色重合体粒子の品温が30℃以下になると、前述した通り、真空乾燥時に粒子の昇温に多くの熱エネルギーが必要となり、長い乾燥時間を要するだけでなく、大スケールで行なった場合には、被乾燥物である湿潤着色重合体粒子に対する伝熱面積の割合が小さくなる為、更に長い乾燥時間を要することになる。逆に、被乾燥物の温度が60℃を超えてしまうと、乾燥後に得られるトナー粒子同士の凝集・融着が発生して製品上問題が生じるだけでなく、ホッパー8内、及び、次の2次乾燥工程の真空乾燥時においても装置内への融着が発生し、これらの装置の清掃等に多大な労力がかかってしまう。
【0026】
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法では、次に、上記のような保温(昇温)ホッパー8から、温度を30℃〜60℃を維持したままの状態で着色重合体粒子を真空乾燥機12へと投入して2次乾燥を行う。但し、ここで挙げた保温ホッパーは、気流乾燥後の品温を保つ手段の一例であり、この限りではなく、真空乾燥機を複数台設け、気流乾燥後の粉を直接、ジャケット加熱された真空乾燥機に投入し、トナーが必要量に達したものから随時乾燥開始する方法等も例として挙げられる。本発明に用いることのできる真空乾燥機は、外部に加熱源が存在する伝熱タイプで、真空(=減圧)状態で着色重合体微粒子を乾燥できる装置であれば、いずれのものも特に制限なく用いることが可能である。例えば、図1に示したような態様の減圧式乾燥システムを好適に用いることができる。
【0027】
図1に示す真空乾燥機では、上記のような保温(昇温)ホッパー8から、先ず、乾燥機本体12に試料が投入される。この際、乾燥機本体12を覆うようにして取り付けられたジャケット14の内部に、温水及びスチーム等の加熱源を流し、伝熱により内部の試料の加熱を行って温度維持を図る。この場合に、試料全体を効率よく伝熱されるように、攪拌翼15により試料を攪拌することが好ましい。又、図1に示した乾燥システムでは、試料が加熱によるダメージを受けないようにする為、減圧ポンプ18によって乾燥機内を減圧する。乾燥機内を減圧することで、被乾燥物である湿潤着色重合体粒子中の揮発分の沸点が下がり、低温での乾燥が可能となる。
【0028】
更には、本発明においては、乾燥機内を減圧した場合に、減圧状態に起因する揮発分の滞留が生じる為、これをを防ぐ目的で真空乾燥をガス流入下で行うことが好ましい。この場合には、図1に示したように、ガス発生装置20で作られたガスをキャリアガスとして真空装置内に送り込むことが好ましい。又、そのキャリアガスの温度は、真空乾燥機投入前にせっかく昇温した状態の湿潤着色重合体粒子から熱を奪わない為にも、好ましくは、ガスの温度をA、真空乾燥時の加熱温度をBとした場合、ガス温度Aが、(B−10)℃<A<(B+30)℃の範囲内にあるような条件下で加熱することが好ましい。このようにすれば、より効率のよい乾燥を行うことが可能となる。
【0029】
本発明に好ましく用いられる真空式の乾燥機として、具体的には、ナウターミキサー(ホソカワミクロン社製)、リボコーン(大川原製作所社製)、SVミキサー(神鋼パンテック社製)等が挙げられるが、その限りではない。
本発明の2次乾燥である真空乾燥時に用いられるキャリアガスとしては、窒素・アルゴン・空気等の不燃性のガスを用いることが好ましい。又、本発明において、図1に示すような構成の真空乾燥機を用いた場合、ガスの供給位置は、特に制限されるものではなく、装置底部、装置側面、装置上部、又は攪拌翼からの供給等、いずれでも構わない。
【0030】
又、本発明で言う真空乾燥時における加熱温度とは、熱源の温度であり、図1に示したように、乾燥機本体を覆うようにして取り付けられたジャケットを有するものであれば、ジャケット内部を通る熱源の温度である。かかる加熱温度としては、被乾燥物の凝集、融着等の性能の低下を防ぐ為に、60℃以下好ましくは50℃以下であることが好ましい。
又、本発明において好ましい真空乾燥時の乾燥機内の圧力としては、乾燥効率を低下させない為に、13kpa以下を保持するようにすることが好ましい。
【0031】
本発明のトナーの製造方法においては、少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を水系分散媒体中で重合し、これによって得られる湿潤した着色重合体粒子を、以上で説明した特定の乾燥方法で乾燥することを特徴とする。従って、着色重合体粒子の作製方法は特に限定されず、通常の懸濁重合法の他、例えば、一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめる、所謂シード重合方法も好適に利用することができる。
【0032】
上記の着色重合体粒子の調製に使用できる重合性単量体としては、スチレン、o(m−、p−)−メチルスチレン、m(p−)−エチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン、イソプレン、シクロヘキセン、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸アミド等のビニル系の単量体が好ましく用いられる。又、必要に応じて2種以上を組み合わせて好ましく用いられる場合もある。
【0033】
これらは、単独で、又は、一般的には、出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(JohnWiley&Sons社製)に記載の理論ガラス温度(Tg)が、40〜75℃を示すように、上記したような重合性単量体を適宜混合して用いられる。即ち、理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から問題が生じ、一方、75℃を超える場合は、定着点の上昇をもたらし、特に、フルカラートナーの場合においては、各色トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更に、OHP画像の透明性を著しく低下させ、高画質化を達成するという面から好ましくない。
【0034】
本発明においては、上記のような材料から調製される着色重合体粒子が、外殻樹脂中に低軟化点物質を内包化せしめたカプセル構造を有するものであってもよい。この場合には、上記に挙げた形成材料からなる外殻樹脂の他に、更に極性樹脂を用いることが好ましい。この場合に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましく用いられる。又、用いる極性樹脂は、外殻樹脂又はその単量体と反応しうる不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。不飽和基を有する極性樹脂を用いた場合には、外殻樹脂層を形成するための単量体と架橋反応が起き、極めて高分子量となるので、特に、フルカラー用トナーとしてて用いた場合には、四色トナーの混色に不利となり、好ましくない。
【0035】
本発明に用いられる低軟化点物質としては、ASTM D3418−8に準拠し測定された主体極大ピーク値が、40〜90℃を示す化合物が好ましい。極大ピークが40℃未満であると低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット性が弱くなりフルカラートナーには好ましくない。一方、極大ピークが、90℃を超えると定着温度が高くなり、定着画像表面を適度に平滑化せしめることが困難となり、混合性の点から好ましくない。更に、直接重合法によりトナーを得る場合においては、水系で造粒、重合を行うため、極大ピーク値の温度が高いと、主に造粒中に低軟化点物質が析出してきて懸濁系を阻害するため好ましくない。具体的には、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0036】
本発明で使用する着色重合体粒子を作製する際に用いられる着色剤は、黒色着色剤としては、例えば、カーボンブラック、磁性体、或いは、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用いて黒色に調色されたものが挙げられる。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、例えば、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168等が好適に用いられる。
【0037】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、例えば、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254等が好適に用いられる。
【0038】
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、例えば、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等を特に好適に用いることができる。
【0039】
これらの着色剤は、単独又は混合して、更には、固溶体の状態で用いることができる。本発明で使用する着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性等の観点から適宜に選択される。これらの着色剤は、通常、樹脂100重量部に対して1〜20重量部程度の範囲の添加量で添加される。黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり、樹脂100重量部に対して40〜150重量部の範囲で添加される。
【0040】
本発明で使用する着色重合体粒子を作製する際には必要に応じて荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、無色でトナーの帯電スピードが速く、且つ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更に、本発明においては、特に、重合阻害性がなく、水系への可溶化物のない荷電制御剤を用いることが好ましい。具体的な化合物としては、ネガ系としては、サリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属化合物、スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリークスアレーン等が利用でき、ポジ系としては、四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。これらの荷電制御剤は、樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲で用いることが好ましい。しかしながら、本発明において着色重合体粒子中に荷電制御剤を添加するのは必須ではない。即ち、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリアとの摩擦帯電を利用してトナーを帯電させればよく、非磁性一成分ブレードコーティング現像方法を用いた場合においても、ブレード部材やスリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでトナーを帯電させればよいので、必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0041】
本発明で使用する湿潤着色重合体粒子を作製する場合には、先に挙げた重合性単量体及び着色剤等に加えて、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤を用いることができる。これらの重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には、重合性単量体に対して、0.5〜20重量%の範囲で添加される。重合開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独、又は、上記のもの等の中から混合して利用される。
又、重合度を制御するために、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0042】
本発明で使用する湿潤着色重合体粒子を分散剤を用いた懸濁重合を利用して作製する場合には、下記に挙げるような分散剤が必要となる。分散剤としては、例えば、無機化合物としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプン等を水相に分散させて使用できる。これら分散安定化剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜20重量部を使用することが好ましい。
【0043】
これら分散安定化剤の中で、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい粒子を得るために、分散媒中にて無機化合物を生成させて使用してもよい。例えば、リン酸三カルシウムを用いる場合には、高撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合して得られる微細な化合物を用いればよい。
又、これら分散安定化剤の微細な分散の為に、0.001〜0.1重量部の界面活性剤を使用してもよい。これは上記分散安定化剤の所期の作用を促進する為のものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0044】
本発明のトナー製造方法においては、以下の如き製造方法によって、具体的に湿潤着色重合体粒子を製造することが可能である。
即ち、先に挙げたような重合性単量体中に、着色剤、必要に応じて、低軟化点物質からなる離型剤、荷電制御剤、重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系分散媒体中に、通常の撹拌機又はクレアミックス、ホモミキサー、ホモジナイザー等によって分散せしめる。好ましくは、重合性単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように、撹拌速度、時間を調整し、造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ、粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えばよい。
【0045】
重合温度は40℃以上、一般的には、50〜90℃の温度に設定して重合を行うのが好ましい。又、重合反応後半に昇温してもよく、更に、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために、反応後半、又は、反応終了後に一部水系分散媒体を留去してもよい。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・濾過により回収して、湿潤着色重合体粒子を製造する。本発明においては、このようにして調製した湿潤着色重合体粒子を、先に述べた特定に乾燥方法により乾燥して、未反応の重合性単量体の残存量が100ppm以下であるトナー粒子を得る。
懸濁重合法においては、通常、重合性単量体組成物100重量部に対して、水300〜3000重量部を分散媒として使用することが好ましい。
【0046】
本発明で使用した数値については、夫々、以下の測定方法で測定した。先ず、着色重合体粒子の水分率の測定は、MA40電子水分計(ザルトリウス社製)で、105℃における加熱減量法によって求めた。
【0047】
又、トナー粒子中に残留した未反応の重合性単量体の残存量の測定は、以下のようにして行なった。残存量の定量は、トナー0.3gをアセトン10gに溶解したものを用い30分間超音振とう機にかけた後、1日放置し、次に0.5μmのフィルターで濾過したものを用い、ガスクロマトグラフィーにて、以下の条件で絶対検量線法により測定した。尚、かかる測定法で、残留している分散媒体についても測定することができる。
【0048】
G.C.条件
・測定装置:HEWLETTPACKARDHP6890series
・キャピラリカラム:(25m×0.2mm、HP−INNOWAX、膜厚:0.4μm)
・検出器:FIDHe流量25ml/min
・インジェクション温度:200℃
・ディテクター温度:200℃
・カラム温度:50℃から10℃/minの割合で15分間昇温。
・打ち込み試料量:2μl
【0049】
又、トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターを用いて行った。
測定装置としては、コールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、重量平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター(キヤノン製)を接続して用いた。電解質液には、1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製したものを使用した。測定法としては、前記電解質液100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。測定の際に、試料を懸濁した電解質液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行って、前記コールターカウンターTA−II型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから各種値を求めた。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1
イオン交換水710重量部に、0.1モル/リットルの濃度のNa3PO4水溶液450重量部を投入して60℃に加温した後、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて3,500回転/分にて撹拌した。これに1.0モル/リットルの濃度のCaCl2水溶液68重量部を添加し、Ca3(PO4)2を含む水系分散媒体を得た。
【0051】
一方、分散質系として、下記の処方を用いた。
・スチレン単量体 170重量部
・n−ブチルアクリレート 30重量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 10重量部
・飽和ポリエステル 15重量部
・サリチル酸金属化合物 3重量部
・パラフィンワックス 25重量部
【0052】
上記処方のうち、C.I.ピグメントブルー15:3、サリチル酸金属化合物とスチレン単量体100重量部をアトライター(三井三池化工機製)を用い3時間分散し、着色剤分散液を得た。次に、得られた着色剤分散液に上記処方の残りすべてを添加し、60℃に加温し30分間溶解混合した。これに、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0053】
上記重合性単量体組成物を前記水系分散媒体中に投入し、回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速攪拌機からプロペラ攪拌羽根に攪拌機を変え、内温を80℃に昇温させ、50回転/分で重合を10時間継続させた。次いで、内温80℃、装置内圧力47.3kpaの条件下で4hr蒸留を行った。蒸留終了後、スラリーを冷却し、希塩酸を添加し、Ca3(PO4)2を溶解させた後、濾過、水洗、次いで解砕を行い、含水率15%、重量平均径7.8μmの湿潤着色重合体粒子を得た。この時点で湿潤着色重合体粒子に残留している重合性単量体の量は420ppmであった。
【0054】
上記で得られた湿潤着色重合体粒子を、1次乾燥を行なう気流乾燥部は、配管径が0.1016mの図1に示したと同様の態様の気流乾燥装置、保温或いは昇温部は、ジャケットを有した図1と同様の態様のホッパー、2次乾燥を行なう真空乾燥部に、作業容量100LのナウターミキサーNXV−1(ホソカワミクロン社製)を有する乾燥システムを用いて乾燥を行った。
【0055】
気流乾燥は、熱気流温度:80℃、供給風量:480m3/hr、トナー供給量:70kg/hrの条件下で乾燥を行った。乾燥後の湿潤着色重合体粒子の含水率は0.22%、未反応の重合性単量体の量は410ppmであった。又、気流乾燥後のトナー粒子の品温は32℃であり、ジャケット温度が40℃であるホッパーに投入し、ホッパー内に30kg溜まった時点で、次の真空乾燥機へと投入した。
真空乾燥機投入直前の湿潤着色重合体粒子の温度を測定したところ、35℃であった。真空乾燥は、加熱温度:45℃、乾燥時真空度:1.3kpaの条件下で、5時間乾燥を行った。真空乾燥終了の時点で、得られたトナー中の未反応の重合性単量体の量は80ppmであった。
【0056】
上記で得られたトナー100重量部に対し、BET法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ1.5重量部を外添して、現像剤とした。そして、この現像剤を用いて、キヤノン製カラーレーザージェットプリンターであるカラーレーザーショット−2030改造機を用いて、23℃/65%RHの環境下で画出し試験を行った。この結果、5,000枚耐久においても、初期と耐久後の画像濃度に変化がなく、中抜けのない高画質画像が得られた。又、有機半導体である感光体に、トナー融着、メモリーゴーストのような問題を生じなかった。更に、両面画像を形成させたが、転写材の表裏面共にオフセットの発生は認められなかった。又、OHPシートへの画像形成を行ったところ、透明性の良好な画像が得られた。又、30℃/80%RHの高温・高湿環境下で同様な画出し試験を行ったところ、上記と同様な結果が得られた。
【0057】
実施例2
真空乾燥時に、作業容量100Lのリボコーン真空乾燥機(RM―100VD型:大川原製作所製)を用いた以外は、実施例1で使用したと同様の湿潤着色重合体粒子を用い、実施例1と同様の乾燥条件及び乾燥システムで乾燥を行い、トナーを得た。
【0058】
気流乾燥後の未反応の重合性単量体の量は410ppmで品温は33℃であり、真空乾燥機投入直前のトナー粒子の品温は35℃であった。又、真空乾燥終了後、5時間の時点で、未反応の重合性単量体の量は70ppmであった。更に、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、実施例1と同様の良好な画出し結果が得られた。
【0059】
実施例3
気流乾燥時の条件が、熱気流温度:80℃、供給風量:480m3/hr、トナー供給量:40kg/hrであり、気流乾燥後のトナー粒子をジャケット温度が45℃であるホッパーに投入する以外は実施例1と同様にして、実施例1で用いたと同様の湿潤着色重合体粒子について、実施例1と同様の乾燥条件及び乾燥システムで乾燥を行ってトナーを得た。
【0060】
この結果、気流乾燥後の未反応の重合性単量体の量は400ppmであり、品温は42℃であった。又、真空乾燥機投入直前のトナー粒子の品温は44℃であった。更に、真空乾燥終了後、5時間の時点で、未反応の重合性単量体の量は60ppmであった。更に、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、実施例1と同様の良好な画出し結果が得られた。
【0061】
実施例4
本実施例においては、真空乾燥時にガスを投入し、真空乾燥をガス流入下で行った。このキャリアガスには窒素ガスを用いた。窒素ガス流量:20L/min、窒素ガス温度:45℃のガス供給下で真空乾燥を行うこと以外は、実施例2と同じ乾燥条件及びシステムで乾燥を行った。気流乾燥後の未反応の重合性単量体の量は405ppmであり、品温は42℃であった。又、真空乾燥機投入直前のトナー粒子の品温は44℃であった。
【0062】
真空乾燥終了後、5時間の時点で、未反応の重合性単量体の量は20ppmであった。更に、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、実施例1と同様の良好な画出し結果が得られた。
【0063】
実施例5
実施例1で作製した湿潤着色重合体粒子を用い、乾燥工程に、1次乾燥を行なう気流乾燥部は、配管径が0.254mの図1に示したと同様の態様の気流乾燥装置、保温或いは昇温部は、ジャケットを有した図1と同様の態様のホッパー、2次乾燥を行なう真空乾燥部に、作業容量2000LのナウターミキサーDVX−2000(ホソカワミクロン社製)を有する乾燥システムを用い、乾燥を行った。
【0064】
気流乾燥は、熱気流温度:80℃、供給風量:2760m3/hr、トナー供給量:228kg/hrの条件下で乾燥を行った。気流乾燥後のトナー粒子は、ジャケット温度が45℃であるホッパーに随時投入し、ホッパー内に600kg溜まった時点で次の真空乾燥機へと投入した。
更に、真空乾燥は、窒素ガス流量:400L/min、窒素ガス温度:45℃のガス供給下で、加熱温度:45℃、乾燥時真空度:1.6kpaの条件下で5時間乾燥を行い、トナーを得た。
【0065】
湿潤着色重合体粒子の1次乾燥した気流乾燥後の含水率は0.3%、未反応の重合性単量体の量は410ppmであり、乾燥後の品温は42℃、真空乾燥機投入直前のトナー粒子の品温は43℃であった。又、真空乾燥終了後、5時間の時点で、未反応の重合性単量体の量は80ppmであった。
本実施例では大量のトナー粒子の処理を行う為、気流乾燥・真空乾燥共に大スケールでの乾燥を行った。しかし、乾燥時間(乾燥スピード)は、小スケールで行なった場合と同等であった。更に、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、実施例1と同様の良好な画出し結果が得られた。
【0066】
実施例6
実施例1で作製した湿潤着色重合体粒子を用い、乾燥工程に、1次乾燥を行なう気流乾燥部は、配管径が0.254mの図1に示したと同様の態様の気流乾燥装置、保温或いは昇温部は、ジャケットを有した図1と同様の態様のホッパー、2次乾燥を行なう真空乾燥部に、作業容量6000LのナウターミキサーDVX−6000(ホソカワミクロン社製)を有する乾燥システムを用い、乾燥を行った。
【0067】
気流乾燥は、熱気流温度:80℃、供給風量:2760m3/hr、トナー供給量:228kg/hrの条件下で乾燥を行った。気流乾燥後のトナー粒子は、ホッパーに随時投入され、ホッパー内に1800kg溜まった時点で次の真空乾燥機へと投入した。
真空乾燥は、窒素ガス流量:1200L/min、窒素ガス温度:45℃のガス供給下で、加熱温度:45℃、乾燥時真空度:1.7kpaの条件下で5時間乾燥を行った。
【0068】
1次乾燥である気流乾燥後の含水率は0.3%、未反応の重合性単量体の量は405ppmであり、乾燥後の品温は42℃、真空乾燥機投入直前のトナー粒子の品温は44℃であった。
又、真空乾燥終了後、5時間の時点で、未反応の重合性単量体の量は90ppmであった。本実施例では、より大量のトナー粒子の処理を行う為に、真空乾燥を実施例5より更に大スケールで乾燥を行ったが、乾燥時間(乾燥スピード)は、小スケールの場合と同等であることが確認できた。更に、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、実施例1と同様の良好な画出し結果が得られた。
【0069】
比較例1
解砕までは実施例1と同様にして得られた含水率15%の湿潤着色重合体粒子を、棚段式温風乾燥機を用いて、設定温度40℃で3日間乾燥を行った。得られたトナー粒子の含水率は、0.2%で、トナー粒子に含有している重合性単量体の量は50ppmであったが、トナー凝集によるダマがみられた。更に、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、500枚程度から転写不良によるベタ部白抜けが発生し、700枚程度から画像濃度の低下がみられた、更に、30℃/80%RHの環境下の画出しでは、1,000枚程度で感光体へのトナー融着による画像欠陥が発生した。
【0070】
比較例2
解砕までは実施例1と同様にして得られた湿潤着色重合体粒子約40kgを、実施例1で用いた気流乾燥装置のみを用いて乾燥を行った。気流乾燥の条件は実施例1と同じである。気流乾燥後の含水率は0.3であり、残存する未反応の重合性単量体の量は410ppmであった。
得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、700枚程度から転写不良によるベタ部白抜けが発生し、1,000枚程度から画像濃度の低下がみられた、更に、30℃/80%RHの環境下の画出しでは、1,500枚程度で感光体へのトナー融着による画像欠陥が発生した。
【0071】
比較例3
解砕までは実施例1と同様にして得られた湿潤着色重合体粒子を、乾燥初期からナウターミキサーNXV−1(ホソカワミクロン社製)を用いて乾燥を行った。乾燥機投入直前の湿潤着色重合体粒子の温度は21℃であった。
真空乾燥開始から2時間は、蒸気圧による機内圧の上昇がある為、ガスを投入せずに、加熱温度:45℃の条件下で乾燥を行った。この乾燥初期から2時間の間、真空度は最高5.3kpaまで低下した。真空度が3.7kpaになった時点で、流量20L/min、ガス温度:45℃のガスを投入し始め、9時間経過した時点で乾燥を終了した。
【0072】
最終的な到達真空度は1.6kpaであり、乾燥後の含水率は0.2%、未反応の重合性単量体は80ppmであった。
真空乾燥時に、水分乾燥及びトナー粒子の昇温に多くの熱エネルギーが費やされた為、又、昇温の際の温度の立ち後れによる揮発力の低下により、実施例1と比較すると、未反応の重合性単量体の量を100ppm以下に減少させるのに非常に長い乾燥時間を要した。
又、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、4,500枚程度から転写不良によるベタ部白抜けが発生し、更に、5,000枚程度から画像濃度の低下がみられた。
【0073】
比較例4
気流乾燥後、トナー粒子を24時間放置して次の真空乾燥を行う以外は実施例1と同様にして、実施例1で用いた湿潤着色重合体粒子に、実施例1の場合と同様の乾燥条件及び乾燥システムを用いて乾燥を行った。
気流乾燥後の含水率は0.25%であり、未反応の重合性単量体は415ppmであった。又、24時間放置した結果、真空乾燥機へ投入する際のトナー粒子の品温は22℃であった。真空乾燥は、加熱温度:45℃、乾燥時真空度:1.6kpaの条件下で7時間乾燥を行った。
【0074】
真空乾燥後の含水率は0.18%、未反応の重合性単量体は80ppmであった。真空乾燥時に、材料の昇温にエネルギーを費やした為、又、昇温の際の温度の立ち後れによる揮発力の低下により、実施例1の場合と比較して、未反応の重合性単量体の量を100ppm以下に減少させるのに長い乾燥時間を要した。
又、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、6,500枚程度から転写不良によるベタ部白抜けが発生した。
【0075】
比較例5
気流乾燥を、熱気流温度:80℃、供給風量:480m3/hr、トナー供給量:10kg/hrの条件下で行い、次の保温或いは昇温ホッパーのジャケット温度を70℃に設定し、真空乾燥機の加熱温度を65℃にすること以外は実施例1と同様にして、実施例1で用いた湿潤着色重合体粒子に対し、実施例1で行なったと同様の乾燥条件及び乾燥システム下で乾燥を行った。
気流乾燥後の未反応の重合性単量体の量は395ppmで、品温は55℃であり、真空乾燥機投入直前のトナー粒子の品温は62℃であった。
真空乾燥終了後、5時間の時点で、未反応の重合性単量体の量は20ppmであったが、乾燥終了後のトナー粒子は固く、凝集したものが多く見られた。又、ホッパー内及び真空乾燥機内壁には、融着が見られた。
【0076】
又、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、200枚程度から転写不良によるベタ部白抜けが発生し、500枚程度から画像濃度の低下がみられた。更に、30℃/80%RHの環境下では、1,000枚程度で感光体へのトナー融着による画像欠陥が発生した。
【0077】
比較例6
気流乾燥後、トナー粒子を24時間放置して次の真空乾燥を行う以外は実施例5と同様にして、実施例1で用いた湿潤着色重合体粒子に対して、実施例5と同様の乾燥条件及び乾燥システムを用いて乾燥を行った。気流乾燥後の含水率は0.3%、未反応の重合性単量体の量は420ppmであった。
又、一晩(24時間)放置して真空乾燥に投入する直前の品温は22℃であった。真空乾燥は、ガス流量:400L/min、ガス温度:45℃のガス供給下で、加熱温度:45℃、乾燥時真空度:2.0kpaの条件下で10hr乾燥を行った。真空乾燥後の含水率は0.2%、未反応の重合性単量体の量は80ppmであった。
【0078】
本比較例では、大スケールで処理を行った為、真空乾燥時に、トナー粒子に対する伝熱面積の割合が大きく減少し、これが影響して昇温時間が延びた為、実施例5の場合と比較して未反応の重合性単量体の量を100ppm以下に減少させるのに長い乾燥時間を要した。
又、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、3,500枚程度から転写不良によるベタ部白抜けが発生し、更に、4,500枚程度から画像濃度の低下がみられた。
【0079】
比較例7
気流乾燥後、トナー粒子を24時間放置して次の真空乾燥を行う以外は実施例6と同様にして、実施例1で使用した湿潤着色重合体粒子を用い、実施例6と同様の乾燥条件及び乾燥システムを用いて乾燥を行った。気流乾燥後の含水率は0.3%、未反応の重合性単量体の量は410ppmであった。
又、一晩放置して真空乾燥に投入する直前の品温は22℃であった。真空乾燥は、ガス流量:1200L/min、ガス温度:45℃のガス供給下で、加熱温度:45℃乾燥時真空度:2.1kpaの条件下で17時間乾燥を行った。真空乾燥後の含水率は0.2%、未反応の重合性単量体の量は90ppmであった。
【0080】
しかしながら、大スケールで処理を行った為、真空乾燥時に、トナー粒子に対する伝熱面積の割合が大きく減少し、この影響で昇温時間が延びた為、実施例6の場合と比較して、未反応の重合性単量体の量を100ppm以下に減少させるのに長い乾燥時間を要した。
又、得られたトナーを用い、実施例1と同様の操作を行って現像剤とし、実施例1と同様の画出し評価を行った。この結果、1,000枚程度から転写不良によるベタ部白抜けが発生し、1,500枚程度から画像濃度の低下がみられた。更に30℃/80%RHの環境下では、3,000枚程度で感光体へのトナー融着による画像欠陥が発生した。
【0081】
表1及び2に、上記した実施例及び比較例の乾燥条件及び得られたトナーの品質をまとめて示した。トナーの品質については、ベタ部白抜け・画像濃度低下・感光体へのトナー融着のうちのいずれかについて、一番早い段階で問題がでた枚数によって、下記の基準で評価した。
× :2,000枚以下の時
×△:2,000〜4,000枚の時
△ :4,000〜6,000枚の時
○△:6,000〜8,000枚の時
○ :8,000枚でも問題がない場合
【0082】
【表1】
Figure 0004378032
【0083】
【表2】
Figure 0004378032
【0084】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、重合法によって得られた湿潤着色樹脂微粒子から、均一に、しかも短時間で水系分散媒体及び未反応の重合性単量体を除去できる静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することで、残留する、未反応の重合性単量体が原因となって生じる画像欠陥のない高画質画像が得られる静電荷像現像用トナーが得られる。
更に本発明によれば、小スケール及び大スケールいずれの場合でも同様の乾燥時間で、水系分散媒体及び未反応の重合性単量体を除去することができる静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することで、長時間の乾燥によって生じるトナーへの悪影響を抑制した高品質の静電荷像現像用トナーが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーの製造方法で用いる気流乾燥を行った後に保温或いは/及び昇温を行い、その状態で真空乾燥を行う乾燥システムの一例である。
【符号の説明】
1:吐出ブロアー
2:気流加熱装置
3:気流分散部
4:気流抜き出し部
5:気流乾燥管
6:被乾燥物供給装置
7:サイクロン
8:保温ホッパー(昇温ホッパー)
9:バグフィルター室
10:保温(昇温)ホッパー用ジャケット
11:排気ブロアー
12:真空乾燥機本体
13:温度計(品温測定用)
14:真空乾燥機用ジャケット
15:攪拌機
16:バグフィルター
17:コンデンサー
18:真空ポンプ
19:ガス流量計
20:ガス発生装置
21:乾燥品排出口

Claims (8)

  1. 少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を水系分散媒体中で重合して、着色重合体粒子を生成させた後、洗浄、脱水し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥することによってトナーを構成するトナー粒子を製造するトナーの製造方法において、上記湿潤着色重合体粒子を乾燥する工程で、1次乾燥において水系分散媒体を除去した後或いは除去すると同時に着色重合体粒子の温度を30℃〜60℃にせしめ、その温度を維持した状態で真空乾燥機に投入し、2次乾燥として真空乾燥を行って未反応の重合性単量体を除去し、トナー粒子中の未反応の重合性単量体の残存量を100ppm以下にすることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記湿潤着色重合体粒子を乾燥する工程で、1次乾燥において水系分散媒体を除去した後或いは除去すると同時に着色重合体粒子の温度を35℃〜55℃にせしめる請求項1に記載の重合トナーの製造方法。
  3. 前記1次乾燥が気流乾燥である請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記気流乾燥が、湿潤着色重合体粒子を高速の熱気流中に分散させると同時に並流に送りながら乾燥を行なうことで、湿潤着色重合体粒子を高速熱気流中に連続的に供給することを可能とする方式である請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記真空乾燥をガス流入下で行う請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記流入するガスの温度をA、真空乾燥時の加熱温度をBとしたときに、温度Aが、(B−10)℃<A<(B+30)℃の範囲内に加熱されている請求項5に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記2次乾燥として行なう真空乾燥を、乾燥機内圧が13kpa以下に保持される量でガスを供給して行う請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  8. 少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、水系分散媒体中で重合して着色重合体粒子を生成させた後、洗浄、脱水し、得られた湿潤着色重合体粒子を乾燥することによって得られたトナー粒子を有する静電荷像現像用トナーであって、上記湿潤着色重合体粒子を乾燥する際に、1次乾燥において水系分散媒体が除去され後或いは除去されると同時に着色重合体粒子の温度が30℃〜60℃にされ、その温度を維持した状態で真空乾燥機に投入されて2次乾燥としての真空乾燥が行われ、湿潤着色重合体粒子から未反応の重合性単量体が除去されて、トナー粒子中に残留している未反応の重合性単量体の残存量が100ppm以下となるように抑制されていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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