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JP4381244B2 - 箱体の入出線部構造 - Google Patents
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Description

本発明は、電線や光ファイバケーブル等を挿通する箱体の入出線部構造に関する。
電気機器、電子機器、或いは通信機器を収納する箱体は、電線或いは光ファイバケーブル等のケーブルを挿通する入出線部が設けられている。このような箱体のケーブル入出線部は、従来現場で板金加工を行っており、作業性が悪かったし、切り粉が箱体内に入り込んだ場合は、充電部で短絡事故を招く恐れがあった。また、設置後に水滴や虫等の小さな動物が入り込まないように、ケーブル入線後にシーリング加工を施す等の後処理が成されていた。
一方で、このような後処理を不要とする為に、例えば特許文献1、或いは特許文献2に開示されているような技術が提案されており、特許文献1では、箱の開口部を塞ぐようにゴム板を貼着し、電線を挿通する部位のみに十字状のスリットを形成して電線を挿通させて隙間が生じないようにしている。また、特許文献2では、切り欠きにスリット入りのパッキンを嵌合してケーブルの入出線部を形成している。
実公昭62−81409号公報 特開2004−15947号公報
しかし、上記特許文献1の技術は、現場でのスリット形成加工が必要であるし、スリットで形成される電線挿通部は完全に閉塞することはできず、隙間から水滴等が箱内に侵入することがあった。
また、特許文献2の技術は、現場での孔加工等は必要ないものの、やはりスリットからケーブルを挿入するため、隙間の発生は防げなかった。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、現場での加工及び後処理を必要とせずに水滴や虫等が侵入することのない箱体の入出線部構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する為に、請求項1に記載の発明は、防水性及び伸縮性を有し電線等のケーブルを入出線させるための孔が複数穿設された防水シートに、吸水性を有し前記孔と同一位置にスリットが形成された吸水シートを重ね合わせた複合シートを、前記吸水シートを外側にして箱体の入出線用開口部を覆うように配設して成ることを特徴とする。
この構成により、ケーブルを挿通しない状態では、孔加工部はスリットを形成しただけの吸水シートにより気密性が保たれるし、ケーブルを孔に挿通しても、スリット越しに孔に挿通することでケーブル挿通部に気密性を維持させることができる。従って、予め孔加工しておくことができ、施工現場にて孔加工する必要がない。また、ケーブル挿通後にシーリング加工をすることなく虫等が箱内に入り込むのを防ぐことが可能となるし、水滴は吸水シートにより箱体内に侵入する前に確実に吸収できる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、防水シートに穿設した複数の孔は、複数種類の大きの孔で構成されることを特徴とする。
この構成により、挿通するケーブルの径に応じた孔を選択でき、ケーブルの径より僅かに小さな径の孔を選択すれば、防水シートの伸縮性により防水シートはケーブルに密着し、ケーブルの太さに拘わらず良好な気密性を得ることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明において、吸水シートのスリットは、少なくとも十字状に交叉して形成されて成ることを特徴とする。
この構成により、ケーブルを孔に挿通する際、孔とケーブルの間に吸水シートのスリット加工部先端が入り込み易くなり、孔とケーブルの間に隙間が発生する場合、その隙間に入り込むことで良好に隙間を閉塞できる。
本発明によれば、ケーブルを挿通しない状態では、孔加工部は吸水シートにより気密性が保たれるし、ケーブルを孔に挿通しても、スリット越しに孔に挿通することでケーブル挿通部に気密性を維持させることができる。従って、予め孔加工しておくことができ、施工現場にて孔加工する必要がない。また、ケーブル挿通後にシーリング加工等の後処理をすることなく虫等が箱内に入り込むのを防ぐことができるし、水滴は吸水シートにより箱体内に侵入する前に確実に吸収できる。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る箱体の入出線部構造を示す箱体の要部分解斜視図であり、1は箱本体、2は防水シート、3は吸水シート、4はシートを箱本体1の開口部1aに装着固定するための固定枠を示している。
防水シート2は、防水性及び伸縮性を有する例えばゴムシートを加工して形成され、箱本体1の開口部1aの形状に合わせた長方形状で形成されている。そして、中央には比較的大きな2つの円形の孔6(6a)が穿設され、シートの長手方向となる左右には、小さい円形の孔6(6b)が格子状に複数穿設され、2種類の孔6が形成されている。
吸水シート3は、吸水性に優れると共に吸収した水分が蒸発し易い蒸散性に優れた素材で形成され、防水シート2と同一形状に加工されている。そして、防水シート2に形成された孔6に合わせて十字状のスリット7(7a,7b)が複数切り込み加工されている。 尚、この吸水性と蒸散性の良好な材料としては、例えばユニチカ製ユニベックスSB(登録商標)を使用することができる。
このように形成された、防水シート2と吸水シート3は、吸水シート3を外側にして重ね合わせられて接着され、箱本体1の開口部1aを覆う複合シートが形成され、ケーブル挿通部は孔6とスリット7を重ね合わせて形成される。
箱本体1への取り付けは、開口部1aの形状に合わせて作製された金属製の固定枠4により複合シートを挟持して行われ、固定枠4に設けられたねじ挿通孔8a、及びこのねじ挿通孔8aに合うよう複合シートに形成されたねじ挿通孔8bにねじ(図示せず)を挿通し、箱本体1にねじ止めされて装着される。
図2は、複合シートのケーブル挿通部にケーブルを挿通した状態、即ち吸水シート3のスリット7を介して防水シート2の孔6にケーブルを挿通した状態を示し、9はケーブル、10はケーブル9上を伝わってきた水滴を示している。
ケーブル9の挿通操作は、ケーブル9の径より僅かに小さい径の孔6がある場合は、それを選択して行う。そうすることで、防水シート2の孔6は拡径されてケーブル9周囲に密着し、図2に示すようにケーブル挿通部に隙間が発生することがない。しかし、そのような孔が無い場合は、ケーブル径と同程度、或いは僅かに大きな孔6を選択すればよい。この場合、ケーブル9挿通操作の際、孔6とケーブル9の間の隙間に吸水シート3のスリット7加工部の端部が入り込むことで、隙間を塞ぐことができる。
尚、比較的大きな孔6aは、太いケーブルを挿通する以外に複数本のケーブルを合わせて挿通する場合に使用することもできる。
このように、ケーブルを挿通しない状態では、孔加工部はスリット加工を施しただけの吸水シートにより閉塞されるので気密性が保たれるし、ケーブルを孔に挿通しても、スリット越しに孔に挿通することでケーブル挿通部に気密性を維持させることができる。従って、挿通後にシーリング加工等の後処理をしなくても虫等が箱内に入り込むのを防ぐことができるし、吸水シートがケーブルから伝わってくる水滴を吸収するので、水滴が箱内に入り込むこともない。また、施工現場にて孔加工する必要がない。
更に、スリットを十字状に設けることで、ケーブルを孔に挿通する際、孔とケーブルの間に吸水シートのスリット加工部先端が入り込み易く、孔とケーブルの間に隙間が発生しやすい場合でも、その隙間を良好に閉塞できる。
図3は防水シート2に形成した孔6の他の形状を示している。図3(a)に示すように長孔、或いは図3(b)に示す楕円形状とすれば、VVFケーブルのように断面長円形状の電線であっても、隙間が発生すること無く良好に挿通することができる。また、図3(c)に示すように略三角形状にすればCV−Tケーブルのように3本からなるケーブルを挿通する場合、隙間が発生することがなく好ましい。
尚、上記実施の形態では防水シート2に設けた孔6の大きさは2種類であるが、更に多種類の大きさの孔を設けても良く、挿通するケーブルの径に応じて最良の孔を選択し易くなる。また、防水シート2の材質は、ゴムシートでなくとも良く、防水性及び柔軟性を備えたシートであれば、例えばビニールシートを使用することもできる。
更に、吸水シート2の材質は、少なくとも吸水性に優れたものであれば使用でき、合成樹脂繊維から成る不織布を使用することもできる。
また、吸水シート3に設けるスリット7は、十字でなくとも良く、更に交叉するスリット数を増やして例えば4本のスリットを交叉させて形成してもよい。交叉するスリットを増やすことで、複数本のケーブル9を1つの孔6に挿通する場合、良好に隙間を塞ぐことができる。
本発明に係る箱体の入出線部構造の実施形態の一例を示す箱体要部の分解斜視図である。 孔に電線を挿通した状態の説明図である。 防水シートに設けた孔の他の形状を示す図である。
符号の説明
1・・箱本体、2・・防水シート、3・・吸水シート、6・・孔、7・・スリット、9・・ケーブル。

Claims (3)

  1. 防水性及び伸縮性を有し電線等のケーブルを入出線させるための孔が複数穿設された防水シートに、吸水性を有し前記孔と同一位置にスリットが形成された吸水シートを重ね合わせた複合シートを、前記吸水シートを外側にして箱体の入出線用開口部を覆うように配設して成ることを特徴とする箱体の入出線部構造。
  2. 防水シートに穿設した複数の孔は、複数種類の大きの孔で構成される請求項1記載の箱体の入出線部構造。
  3. 吸水シートのスリットは、少なくとも十字状に交叉して形成されて成る請求項1又は2記載の箱体の入出線部構造。
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