JP4381570B2 - 円形物体識別装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被識別対象である硬貨やメダル等の円形物体を光学的に識別するための円形物体識別装置であって、特に硬貨の直径や厚みなどの複数の特徴を光学的に同時に検出して円形物体を識別することができる簡単な構成の円形物体識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から硬貨の直径を光学的に検出して硬貨の識別を行う識別装置は知られている。例えば、特開昭58−132884号には、図42(a)に示すように円形物体300が通る通路の両縁部を検出視野として一対の光電変換器301、302を設置し、それら光電変換器301、302が図42(b)に示すように円形物体300によって遮光される部分の面積に応じた光電出力V301、V302を発生することを利用して、上記一対の光電変換器301、302における遮光部分の面積が最大になっている時のデータに基づいて、円形物体300の径を求めて硬貨を識別する技術が開示されている。なお、出力V301は光電変換器301によるもので、出力V302は光電変換器302によるものである。
【0003】
他に、特公昭63−67714号にも同様の構成の光学式硬貨識別装置が提案されている。また、特開昭55−159103号には、被測定物体を挟むよう光源と多数の光ファイバよりなる光導帯とを対向配設し、上記光導帯の出射面に対向して多数の受光素子を配置した外形測定による識別装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこれらの識別装置は、硬貨等の円形物体の外径(直径)のみを光学的に測定して識別するものであり、厚みや穴の有無などの特徴を光学的に測定する機能は備えておらず、識別対象が狭いものであった。
【0005】
ところで、光学的に硬貨の孔の部分と外形とを測定する機能を有する識別装置が知られている。しかし、この技術は、光学的に硬貨の複数の特徴を同時に測定するものではなく、硬貨の外形と、これに加えて硬貨の厚みまたは穴の有無等とを同時に光学的に測定する機能は有していない。さらに、この技術に、仮に光学的に硬貨の厚みまたは穴の有無を検出する装置を付加したとしても、硬貨の外形のみならず硬貨の厚みまたは穴の有無を有効に検出できるとは限らない。その理由は、高価なラインセンサを用いると共にラインセンサによる検出タイミングを制御することや、大量のデータを高速処理するための高度な演算処理手段を用いることをせずに、簡単な構成により硬貨の外形、厚みまたは穴の有無を検出する為には、一般に、ホトダイオード等の光電変換素子を用いて遮光部分の面積が最大になった時を、識別データの検出位置と判断しているため、データ検出を行う時期の相違により硬貨の外形、厚みや穴の有無を正確に測定することが出来ないからである。より詳細に説明すると、以下の通りである。
【0006】
即ち、図42(b)に示すように、硬貨300が一対の光電変換器301、302を通過するに従って一対の光電変換器301、302の出力は、V301、V302のように変化するが、図示のように遮光部分が最大となる部分近傍におけるV301、V302は非常になだらかに変化するので、通過する硬貨のセンター位置を上記一対の光電変換器により正確に検出することが困難であるからである。
【0007】
このため、従来においては、硬貨の外形のみならず、硬貨の厚みや穴の有無に基づいて正確に識別することについて改良の余地が残っていた。
【0008】
本発明は、このような従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、簡単な構成であっても、円形物体の識別タイミングを正確に検出して円形物体を確実に識別可能とし得る円形物体識別装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の円形物体識別装置は、被識別対象である円形物体が搬送されていく搬送域の両側の縁に関する明暗境界を検出視野内とする一対の光電変換素子と、その一方の光電変換素子による検出視野より搬送方向にずれた位置にある搬送域の縁に関する明暗境界を検出視野内とする第3の光電変換素子とを有し、上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力に基づいて円形物体が特定位置に達したことを検出し、その検出時点における、上記一対の光電変換素子の検出値および第3の光電変換素子の検出値のうちの2値または3値に基づいて把握される円形物体の外形認識により円形物体を識別する構成である。
【0010】
この構成にあっては、円形物体の搬送方向に離隔した2つの光電変換素子の各々が、例えば予め特定位置に円形物体が位置するときに実測して定めた所定出力値と一致すると、円形物体が特定位置に達したことが検出され、その検出時点における2または3つの光電変換素子の出力に基づいて円形物体の外形認識を行い得、よって円形物体を正確に識別することが可能になる。
【0011】
ここで、上記各光電変換素子を照明する光源としては、各光電変換素子に対して1つずつ光源を配しても、或いは、2つの光源の一方で2つの光電変換素子を照明し、他方の光源で1つの光電変換素子を照明してもよく、或いは、1つの光源で3つの光電変換素子を照明するようにしてもよい。
【0012】
この場合において、1つの光源で3つの光電変換素子を照明するときは、円形物体の搬送域の両側の縁と光源との位置関係により各光電変換素子の位置が決定され、つまり3つの光電変換素子の相互間の位置関係が決定される状態となる。このとき、単一の光源としては、そのうちの1つの光電変換素子を真上から照明し、他の光電変換素子に対して斜め方向から照明する配置としたり、或いは、3つの光電変換素子に対して全て斜め方向から照明する配置としてもよい。
【0013】
また、2つの光源の一方で2つの光電変換素子を照明し、他方の光源で1つの光電変換素子を照明するときは、一方の光源が2つの光電変換素子の片方を真上から照明し、もう片方の光電変換素子を斜め方向から照明し、他方の光源が1つの光電変換素子に対して真上から又は斜め方向から照明する配置としてもよい。
【0014】
また、3つの光電変換素子を各々別の光源で照明するときは、各光源が該当する光電変換素子に対し、各々真上から又は斜め方向から照明する配置としてもよい。
【0015】
更には、或る1つの円形物体を識別するとき、3つの光電変換素子の各出力値は、全て同一である方が好ましいが、異なる値となっていても構わない。例えば、後者の場合は、円形物体の縁により生じる明暗境界が、上記検出時点において3つの光電変換素子の各受光面の任意位置に位置することになり、それ故に、各光電変換素子の出力値はまちまちとなり、直接それら出力値により検出時点を判定できない。そこで、予め検出時点のときの各光電変換素子の出力値を求めておき、出力値の各々が予め求めた値に一致するときに検出時点と判定し得る。
【0016】
これに対し、前者の場合は、例えば円形物体の縁により生じる明暗境界が、上記検出時点において、3つの光電変換素子の各受光面の中央位置に位置するように3つの光電変換素子を配していると、その出力値の直接的な比較、つまり3つの出力値が相互に一致したときに検出時点を判定でき、判定を行う際の演算処理が容易に行えるという利点がある。
【0017】
また、各光電変換素子の円形物体搬送域に対する高さ位置は、光電変換素子の出力値との関係を考慮して相互に違う位置としたり、同一高さ位置としてもよい。
【0018】
本発明の円形物体識別装置において、上記一対の光電変換素子の少なくとも片方および上記第3の光電変換素子が、最小径円形物体および最大径円形物体の縁に関する明暗境界を検出するように設けられている構成とすることができる。
【0019】
この構成にあっては、光電変換素子の受光面の全域が明または暗となって検出不能になることが防止される。
【0020】
本発明の円形物体識別装置において、上記一対の光電変換素子が搬送域の幅方向中央より等距離の位置の上方に設けられ、かつ上記第3の光電変換素子が上記距離と同一距離だけ上記幅方向中央から離れた位置の上方に設けられている構成とすることができる。
【0021】
この構成にあっては、各光電変換素子の位置が対称性を有する状態になり、検出結果の取り扱い性を向上させ得る。
【0022】
本発明の円形物体識別装置において、上記第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子を照明する光源が、これら光電変換素子とは上記搬送域を挟んで反対側に設けられている構成とすることができる。
【0023】
この構成にあっては、透過式の光学系を用いた検出により円形物体の識別を行うことが可能になる。
【0024】
本発明の円形物体識別装置において、上記光源とは別に第2の光源と、この第2の光源にて照明される第4の光電変換素子とが設けられ、これら第2の光源と第4の光電変換素子にて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界との位置関係と、上記第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子の一つにて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界と上記光源との位置関係とに基づいて円形物体の厚みも測定する構成とすることができる。
【0025】
この構成にあっては、円形物体の外形と厚みとの両者を一緒に検出して識別でき、識別精度が向上する。
【0026】
本発明の円形物体識別装置において、上記光源および上記第2の光源が搬送域に対して同じ側に、上記一対の光電変換素子、上記第3の光電変換素子および上記第4の光電変換素子が光源とは反対側であって、搬送域に対して同じ側に設けられている構成とすることができる。
【0027】
この構成にあっては、搬送域を挟んで光源側と光電変換素子側とが分離された状態になり、各光源の支持構造および各光電変換素子の支持構造を簡略化することが可能になる。
【0028】
本発明の円形物体識別装置において、上記光源と上記第2の光源とが搬送域に対して反対側に、上記一対の光電変換素子および上記第3の光電変換素子が光源とは反対側であって、搬送域に対して上記第4の光電変換素子と反対側に設けられている構成とすることができる。
【0029】
この構成にあっては、円形物体の厚み検出用の第4の光電変換素子と、その光源としての第2の光源とが、円形物体の外形認識用の光電変換素子および光源とは逆方向配置で設けられているので、検出用の両方の光が干渉し難くでき、その結果として厚み検出用の光電変換素子および光源の配置と、外形検出用の光電変換素子および光源の配置との自由度を向上させ得る。
【0030】
本発明の円形物体識別装置において、上記光源からの光を上記一対の光電変換素子および上記第3の光電変換素子へ平行光として照明するレンズ系が設けられている構成とすることができる。
【0031】
この構成にあっては、光源から放射される光が複数の平行光に処理されるため、唯一の光源を用いることが可能であり、それ故に各光電変換素子の出力を比較することで、搬送通路に汚れが存在するか否かを判定することが可能になる。また、光束の距離に応じた広がり程度を考慮する必要がなく、円形物体識別装置の小型化が図れる。
【0032】
本発明の円形物体識別装置において、予め求めている円形物体の直径と厚みとの関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真偽を判定する構成とすることができる。
【0033】
この構成にあっては、識別データと実測値との対比により円形物体の真偽を判定でき、識別処理速度の向上が図れる。
【0034】
本発明の円形物体識別装置において、上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判定手段と、上記判定手段からの識別タイミング信号を入力すると共に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力し、識別タイミング信号の入力時における一対の光電変換素子の各出力信号を加算する加算手段と、上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算された信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の直径を算出する手段とを具備する構成とすることができる。
【0035】
この構成にあっては、一対の光電変換素子の各出力信号を加算して円形物体の識別を行うので、円形物体が搬送域に対してその幅方向に位置ずれが生じていても、その位置ずれに伴う検出誤差を解消できる利点がある。
【0036】
本発明の円形物体識別装置において、上記一対の光電変換素子の各出力信号の基準値を記憶する記憶手段と、上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判定手段と、上記判定手段からの識別タイミング信号、上記記憶手段の基準値、上記一対の光電変換素子の各出力信号を入力し、識別タイミング信号を入力した時の上記各出力信号を基準値により除算して規格化する規格化手段と、上記規格化手段にて規格化された各信号を加算する加算手段と、上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算された信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の直径を算出する手段とを具備する構成とすることができる。
【0037】
この構成にあっては、規格化された信号を使用するため、複数の光電変換素子の間の照度差に伴って発生する測定エラーを解消させることが可能になる。
【0038】
本発明の円形物体識別装置において、上記第2の光源と第4の光電変換素子にて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界との位置関係と、上記第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子の一つにて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界と上記光源との位置関係とに基づいて円形物体の厚みを検出する厚み検出手段を備える構成とすることができる。
【0039】
この構成にあっては、2つの位置関係に基づいて円形物体の厚みを検出するので、円形物体の厚みを直接厚み検出手段により検出する場合よりも安価な検出手段を使用することができるという利点がある。
【0040】
本発明の円形物体識別装置において、上記搬送域に対して、上記一対の光電変換素子および上記第3の光電変換素子が光源と同じ側に設けられ、各光電変換素子が円形物体からの反射光を捉える構成とすることができる。
【0041】
この構成にあっては、反射式光学系を使用して円形物体の識別を行うことが可能になる。
【0042】
本発明の円形物体識別装置において、上記一対の光電変換素子の出力が一定レベル以上に達すると、円形物体の通過を示す信号を出力する構成とすることができる。
【0043】
この構成にあっては、その信号を捉えた時点以降の信号を記憶する等すればよく、識別に必要になる信号のみを有効に利用でき、識別に用いることがない信号の記憶等を不要にすることができるため、信号処理回路における簡略化が図れることとなる。
【0044】
本発明の円形物体識別装置において、上記一対の光電変換素子の他方と上記第3の光電変換素子との中間位置に第5の光電変換素子が設けられ、この第5の光電変換素子の出力に基づき円形物体に設けられる穴の有無が検出される構成とすることができる。
【0045】
この構成にあっては、円形物体の外形および厚みの他に、円形物体に設けられる穴の有無を円形物体の識別条件として利用することができる。
【0046】
本発明の円形物体識別装置において、上記第5の光電変換素子の出力に基づき検出された穴の有無に基づいて円形物体の真偽が判定される構成とすることができる。
【0047】
この構成にあっては、円形物体の外形や厚みに加えて、円形物体に設けられた穴の有無に基づき円形物体を識別できるので、より正確な識別が可能になる。
【0048】
本発明の円形物体識別装置において、予め求めている円形物体の直径と穴の有無との関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真偽が判定される構成とすることができる。
【0049】
この構成にあっては、予め求めている円形物体の直径と穴の有無との関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づいて円形物体の識別が行われるので、識別処理速度の向上が図れると共に円形物体の外形(直径)だけによる識別よりも精度の向上が図れる。
【0050】
本発明の円形物体識別装置において、予め求めている円形物体の直径、厚みおよび穴の有無の関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真偽が判定される構成とすることができる。
【0051】
この構成にあっては、予め求めている円形物体の直径、厚みおよび穴の有無との関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づいて円形物体の識別が行われるので、識別処理速度の向上が図れると共に円形物体の直径と穴の有無による識別よりも精度の向上が図れる。
【0052】
本発明の円形物体識別装置において、上記光源からの放射光を平行光とするレンズと、レンズを透過した平行光を部分的に遮光して円形物体に照射させるマスクとが設けられている構成とすることができる。
【0053】
この構成にあっては、光源から放射される光が平行光に処理されるため、光束の距離に応じた広がり程度を考慮する必要がなく、投光系および受光系、特に受光系の配置や光電変換素子の形状について簡潔化が可能になる。
【0054】
本発明の円形物体識別装置において、上記一対の光電変換素子、第3の光電変換素子および第5の光電変換素子の前に、円形物体からの反射光を集光するレンズが設けられている構成とすることができる。
【0055】
この構成にあっては、上記複数の光電変換素子の前面に集光レンズが存在するため、各光電変換素子を接近して配設することが可能となり、受光系を小型化することができる。
【0056】
本発明の円形物体識別装置において、上記光源からの放射光を所定エリアの光束にするマスクを有する構成とすることができる。この構成にあっては、単一光源からの光を同一強さで複数取り出すことができる。また、この円形物体識別装置において、円形物体からの反射光を集光するレンズが設けられている構成とすることができる。この構成にすると、光源から放射されて円形物体を反射した光を検出すべく平行光の場合よりも光電変換素子の間を大きく離隔する必要があるのを解消でき、隣り合う光電変換素子の離隔距離を短くすることができ、受光系の小型化を図ることが可能である。
【0057】
本発明の円形物体識別装置において、上記第5の光電変換素子は、その中央部に位置する第1受光部と、その外側を包囲する第2受光部とを有し、第1受光部と第2受光部の出力の比または差に基づいて、円形物体に設けられる穴の有無に加えて穴の径をも検出する構成とすることができる。
【0058】
この構成にあっては、穴の径(半径または直径)をも識別条件として用いることができるので、より正確に円形物体の識別を行うことが可能になる。
【0059】
本発明の円形物体識別装置において、上記第5の光電変換素子を照明する第3の光源が別に設けられている構成とすることができる。
【0060】
この構成にあっては、穴の有無または穴の大きさを検出する第5の光電変換素子を照明する光源が独立して設けられているので、他の光源からの光との干渉を解消し易くでき、また、そのような状態で配設するときの配設自由度を向上できる。
【0061】
本発明の円形物体識別装置において、上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判定手段と、上記判定手段からの識別タイミング信号を入力すると共に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力し、識別タイミング信号の入力時における一対の光電変換素子の各出力信号を加算する加算手段と、上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算された信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の直径を算出する手段と、上記第5の光電変換素子からの出力を入力し、そのピーク値を検出するピークホールド回路と、上記第5の光電変換素子からの出力を記憶し、その記憶値とピークホールド回路からのピーク値との比により円形物体の穴径を算出する手段とを具備する構成とすることができる。
【0062】
この構成にあっては、ピーク値は円形物体に穴が設けられていない部分からの光出力であり、円形物体の穴径を算出する手段は第5の光電変換素子からの出力値とピークホールド回路からのピーク値との比により円形物体の穴径を算出することとなる。
【0063】
本発明の円形物体識別装置において、上記ピークホールド回路に記憶されたピーク値に基づいて各光電変換素子の出力を規格化した値により円形物体の直径と穴径とを算出する構成とすることができる。
【0064】
この構成にあっては、ピーク値と第5の光電変換素子からの出力との比が一定値より大きいと穴無し円形物体と判定され、また、穴の直径に応じて予め求めている該当する値との対比により穴の直径が求められる。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき具体的に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置を硬貨の識別に適用した状態を示す平面図、図2はその円形物体識別装置のY方向における断面図、図3はその円形物体識別装置のX方向における断面図である。
【0066】
この円形物体識別装置は、硬貨4が上側を滑動される底板1を有し、その底板1は光学的な検出を可能とすべく、その一部が無色透明なガラス板にて構成されている。底板1の幅方向の両側には側壁2、3が設けられ、側壁2、3の間の底板1部分が搬送通路を構成している。上記硬貨4は、底板1の上方であって、その長手方向に張られた強制搬送用の搬送ベルト5により矢印D方向に上記搬送通路に沿って搬送される。ここで、搬送通路の幅は識別しようとする硬貨の最大径よりも若干大きめに設定されている。
【0067】
上記底板1のガラス板の下側には、光電変換素子としてのホトダイオード(PD)6、7、8、9が同じ高さ位置に配置されており、各ホトダイオード6〜9は長方形状の受光面を有する。一対のホトダイオード6と7は、搬送通路の幅方向中央に対して対称な位置に、各受光面の長手方向を搬送通路と直交するように配置されている。また、一対のホトダイオード8と9は、ホトダイオード6と7よりも搬送通路の下流側であって、搬送通路の幅方向中央に対して対称な位置に、各受光面の長手方向を搬送通路と直交させ、つまり一対のホトダイオード6と7に平行に配置されている。
【0068】
なお、ホトダイオード6(または7)と、ホトダイオード8(または9)との間隔は、識別すべき最小径の硬貨の中心が、一対のホトダイオード対6、7と別の一対のホトダイオード対8、9との中間位置に到達した時、つまり図1においてP2で示す位置に硬貨4が到達した時に全てのホトダイオード6〜9の一部が遮光されるように決められている。つまり、各ホトダイオード6〜9は、各々の受光面が硬貨4の搬送域における両縁のうち該当するものを検出できるようになっている。ここで、硬貨4の搬送域とは、搬送通路を硬貨が実際に搬送される領域をいい、硬貨の直径に応じた幅を持つ領域である。また、各ホトダイオード6〜9の長さについては、搬送中に硬貨4が搬送通路の幅方向にずれることと、搬送ベルト5によって照明光束が遮られることとを加味して決められており、識別すべき最大径の硬貨の縁を検出できるようになっている。
【0069】
一方、底板1のガラス板の上側には、ホトダイオード6〜9の中央位置の上方に点状の第1の光源10が配置されており、この第1の光源10は各ホトダイオード6〜8の受光面を均一に照明する。各ホトダイオード6〜8を均一に照明するのに適した光源としては、発光面積が小さく指向特性ができる限り均一なLED(Light−Emitting−Diode)が適しており、第1の光源10にはLEDを用いている。
【0070】
第1の光源10と底板1との間には第1の遮光マスク11が配置されている。この遮光マスク11は、第1の光源10から放射された光をホトダイオード6〜8のみへ入射させるべく設けており、フレアー光などの有害光の発生を防止すると共に第1の光源10から放射された光がホトダイオード9に入射することを防止する役目を有する。なお、図1において遮光マスク11は省略している。
【0071】
図4は遮光マスク11の詳細を示す正面図である。遮光マスク11には、長方形状の穴11a、11b、11cが開設されており、第1の光源10から放射されて穴11aを透過した光はホトダイオード6の受光面を均一に照明し、穴11bを透過した光はホトダイオード7の受光面を均一に照明し、穴11cを透過した光はホトダイオード8の受光面を均一に照明する。遮光マスク11に開けられた穴11a〜11cは、上述したように照射領域を規制する基本的な役目の他にホトダイオード6〜8の位置誤差を吸収する役目も有する。即ち、これらの穴11a〜11cを通過した光束がホトダイオード6〜8の受光面に到達したときのサイズが受光面に対して幾分か小さめとなるように、これらの穴11a〜11cのサイズを設定している。それ故に、ホトダイオード6〜8の設置位置に誤差が生じてもホトダイオード6〜8の出力に変化が生じない。
【0072】
第1の光源10の下方には、第1の光源10と同様にホトダイオード6〜9のセンター位置で搬送通路の上方に、第1の光源10と同様の特性を有するLEDからなる第2の光源12が配設されており、この第2の光源12はホトダイオード9の受光面を均一に照明する。第2の光源12の下方には第2の遮光マスク13が設けられ、この第2の遮光マスク13は、第1の遮光マスク11と同様、第2の光源12から放射された光線をホトダイオード9に入射させる目的を有する。図5は第2の遮光マスク13の詳細を示す正面図である。第2の遮光マスク13には、長方形状の開口部13a、13b、13c、13dが形成されている。開口部13a〜13cは、第1の光源10から放射された光を遮らずにホトダイオード6〜8へ到達させるべく形成され、第1の光源10から放射された光線をホトダイオード6〜8に入射させる光路を確保する。一方、開口部13dは、第2の光源12から放射された光線をホトダイオード9に入射させる光路を確保するためのものである。
【0073】
第2の光源12には、その近傍に遮光部材14が設けられている。この遮光部材14は、第2の光源12から放射された光の光路を規制し、第2の光源12から放射された光線が第2の遮光マスク13を透過してホトダイオード6〜8に入射することの無いようその光路を規制するものである。なお、第2の光源12の設置位置としては、第1の光源10の下方位置以外に、図2および図3に13′で示す位置としてもよい。要は、ホトダイオード9に対して、第1の光源10とは異なる角度で照明できる位置であればよい。
【0074】
次に、本実施形態の円形物体識別装置により硬貨の外形と厚みとを検出する原理を説明する。
【0075】
第1の光源10は、図1に示したようにホトダイオード6〜8の丁度センター位置であって搬送通路の上方に配置されていて、第1の光源10から放射される光線によりホトダイオード6〜8を均一に照明するようになっている。この状態のとき、硬貨4がp1位置から搬送通路を矢印D方向に移動してきてホトダイオード6、7の受光面上に達すると、第1の光源10からの光線の一部が硬貨4によって遮られてホトダイオード6と7の受光面上に影が生じる。さらに、硬貨4が矢印D方向に移動してホトダイオード8、9の受光面上に達すると、ホトダイオード8と9の受光面上にも影が生じる。そして、硬貨4がホトダイオード6(7)と、8(9)との中間位置P2に達すると、ホトダイオード6と8の受光面上に形成される影の面積は等しくなり、ホトダイオード6と8の出力は等しくなる。この時点におけるホトダイオード6またはホトダイオード7に形成される硬貨の影の位置は硬貨4の外形サイズに対応している。
【0076】
ところで、硬貨4は、図6に示すように、搬送方向と直交する方向にある程度の位置ずれdを含んで搬送されてくる。よって、この位置ずれdを取り除くために、搬送通路の幅中央を挟んで対称となるようにホトダイオード6と7を配置し、これら2つのホトダイオード6と7の出力V1とV3の和を求める。なお、図6において、V2はホトダイオード8の出力、V4はホトダイオード9の出力である。
【0077】
このようにホトダイオード6と7の出力V1とV3の和を求めることで、位置ずれdに影響されずに硬貨4の外形サイズにほぼ比例した出力を得ることができる。そして、図7に示すようにホトダイオード6と7の出力を加算した出力は、硬貨4の外形サイズに対してほぼリニアーに一義的に変化する。このため、ホトダイオード6と7の出力和を求めることで硬貨4の外形サイズを正確に求めることができる。
【0078】
以上の説明では各ホトダイオード6〜8上の照度は全て等しく均一なものとして説明しているが、実際には光源の指向特性の不均一性や取付け時の位置や傾き誤差等による影響により各ホトダイオード6〜8の受光面上での照度は必ずしも等しくはならない。そのため、図8に示すように、通常は隣接する2つのホトダイオード間、例えばホトダイオード6と7の間で受光面上の照度に照度差ΔIe(=V1−V3)が生じ、これによって測定エラーが発生する。
【0079】
そこで、この誤差を取り除くために、本実施形態では予め各ホトダイオード6〜8の受光面上の平均照度を測定しておいて、この値を基準として各ホトダイオード6〜8の出力を規格化し、この規格化された値に基づいて硬貨の外形を算出する。
【0080】
次に、図9に基づいて硬貨の厚みを測定する原理について述べる。この図9は、硬貨4がホトダイオード6、7とホトダイオード8、9の中間位置P2にある状態において、第1の光源10と第2の光源12から放射された光がホトダイオード7とホトダイオード9に入射する様子を模式的に示している。
【0081】
硬貨4が中間位置P2にある時には、硬貨4のホトダイオード7と9に対する位置関係は同じであるので、図9のように2つの光源10と12を通る光軸線(l−l′)に対して対称に硬貨4が位置しているものとして取り扱ってもよい。ここで、第1の光源10から底板(ガラス板)1の表面までの距離をAとし、第1の光源10から同一高さのホトダイオード6〜9の受光面までの距離をSa、第2の光源12から底板(ガラス板)1の表面までの距離をB、第2の光源12からホトダイオード6〜9の受光面までの距離をSb、上記光軸線よりホトダイオード7の受光面上における硬貨4の影のエッジまでの距離をLa、上記光軸線よりホトダイオード9の受光面上における硬貨4の影のエッジまでの距離をLb、上記光軸線から硬貨4のエッジまでの距離をC、硬貨の厚さをTとする。すると、LaとSaとの関係は下記(1)式で、LbとSbとの関係は下記(2)式で各々表される。
【0082】
La/Sa=C/(A−T) …(1)
Lb/Sb=C/(B−T) …(2)
これら(1)式および(2)式により、硬貨の厚さTは下記(3)式で表される。
【0083】
T=(A・Sb−B・Sa・K)/(Sb−Sa・K) …(3)
但し、K=Lb/La
したがって、図7と同様にしてホトダイオード7、9の出力より影のエッジの位置LaとLbとを算出し、それらの算出値と、予め定められた固定値A、B、Sa、Sbと、上記(3)式とに基づいて演算を行うことにより硬貨の厚さTを求めることができる。
【0084】
図10は、本実施形態の円形物体識別装置に備わった制御回路を示すブロック図である。この制御回路は、システム全体の制御およびホトダイオード出力信号の演算処理を行う中央演算処理装置としてのCPU20を備える。このCPU20にはROM21およびRAM22が接続されており、CPU20はROM21に書き込まれているプログラムに従って入出力ポートからデータを読み取ったり出力したり、RAM22に対してデータの読み書きを行ったり、演算処理を行ったりする。
【0085】
CPU20の入力ポートには各種のスイッチを収めたスイッチボックス23が接続され、CPU20の出力ポートにはディスプレイ24が接続されている。上記スイッチボックス23は、識別すべき金種の設定を含む各種のモード設定やディスプレイ24に対する表示情報の設定などの各種の情報を入力する。また、CPU20の出力ポートにはLED制御回路25が接続されており、このLED制御回路25は、その出力端に接続されている照明用光源(LED)10、12の点灯制御を行う。
【0086】
前記光源10、12から放射される光を受光する位置にはホトダイオード6〜9が配置され、ホトダイオード6の出力端には増幅器32が、ホトダイオード7の出力端には増幅器34が、ホトダイオード8の出力端には増幅器33が、ホトダイオード9の出力端には増幅器35が各々接続されている。これら増幅器32〜35はホトダイオード6〜9より出力される光電流を増幅して出力する。増幅器32〜35の出力端にはA/D変換器36〜39が接続されており、A/D変換器36〜39は増幅器32〜35より出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU20へ出力する。
【0087】
また、増幅器32の出力端にはハイパスフィルター40が接続され、ハイパスフィルター40は増幅器32より出力される高周波信号のみを選択的に出力する。増幅器34の出力端にもハイパスフィルター41が接続され、ハイパスフィルター41は増幅器34より出力される高周波信号のみを選択的に出力する。ハイパスフィルター40と41の出力端には加算回路42が接続され、加算回路42はハイパスフィルター40と41の出力を加算する。加算回路42の出力端には増幅器43が接続され、増幅器43は加算回路42の出力を増幅する。増幅器43の出力端にはコンパレーター44が接続され、コンパレーター44は増幅器43の出力を入力してハイ、ローの2値化した信号をCPU20へと出力する。
【0088】
上記ハイパスフィルター40と41、加算回路42、増幅器43およびコンパレーター44は、硬貨の通過を検出するための硬貨通過検出回路45を構成し、硬貨通過検出回路45は硬貨がホトダイオード6と7の上に到達したことを検出した時にハイからローレベルへと切り替わる。
【0089】
また、増幅器33の出力端にはハイパスフィルター40Aが接続され、ハイパスフィルター40Aは増幅器33より出力される高周波信号のみを選択的に出力する。増幅器35の出力端にもハイパスフィルター41Aが接続され、ハイパスフィルター41Aは増幅器35より出力される高周波信号のみを選択的に出力する。ハイパスフィルター40Aと41Aの出力端には加算回路42Aが接続され、加算回路42Aはハイパスフィルター40Aと41Aの出力を加算する。加算回路42Aの出力端には増幅器43Aが接続され、増幅器43Aは加算回路42Aの出力を増幅する。増幅器43Aの出力端にはコンパレーター44Aが接続され、コンパレーター44Aは増幅器43Aの出力を入力してハイ、ローの2値化した信号を出力する。
【0090】
上記ハイパスフィルター40Aと41A、加算回路42A、増幅器43Aおよびコンパレーター44Aは硬貨の通過を検出するための硬貨通過検出回路46を構成し、硬貨通過検出回路46は、硬貨通過検出回路45と同様の硬貨通過を検出するための回路であり、硬貨4がホトダイオード8と9の上に到達したことを検出した時にハイからローレベルへと変化する信号を出力する。硬貨通過検出回路46の出力端にはゲート回路47が接続され、ゲート回路47はCPU20からの制御信号により硬貨通過検出回路46から入力した信号をCPU20の入力ポートに出力する。
【0091】
また、CPU20の出力ポートにはフラッパー制御回路48が接続され、フラッパー制御回路48の出力端には硬貨の選別を行う為のフラッパー制御用モータ等の駆動源(図示せず)が接続されており、フラッパー制御回路48はCPU20から出力されるコントロール信号に基づいて識別した硬貨の選別を行う為のフラッパー制御用モータ等の駆動源(図示せず)への通電制御を行う。上記駆動源(図示せず)は、フラッパー機構49の一部を構成するものである。フラッパー機構49の動作状態はセンサー50により監視され、センサー50による監視結果はCPU20へ出力される。なお、硬貨の仕分けのためのフラッパー機構49や、硬貨を強制的に搬送する機構については、本発明の直接的な構成要素ではないので、詳細な説明は省略する。
【0092】
次に、本実施形態に係る円形物体識別装置の全体的な動作について、図11のフローチャートと図12のタイミングチャートに基づき説明する。
【0093】
まず、最初に硬貨識別動作をスタートさせると、CPU20はROM21に格納されたプログラムの実行を開始し、システム及び各部機構の初期化、ディスプレー24に対する初期画面表示と硬貨搬送機構の動作開始を行う(ステップS1)。
【0094】
次に、硬貨の識別を行うために2つのLED光源10、12を点灯し(ステップS2)、ホトダイオード6〜9から出力されるアナログ信号を増幅器32〜35で増幅し、A/D変換器36〜39でデジタル信号に変換してCPU20へ取り込む(ステップS3、S4)。また、同時にカウンターをスタートさせて、予め決められた一定時間毎にホトダイオード6〜9から出力されるデータをCPU20へと連続して取り込み、所定のメモリー番地へと順次格納する。そして、その取り込み回数(N)が、予め決められた一定の回数(C)だけ取り込まれたかをチェックして、一定の回数のデータが取り込まれるまで、この動作を繰り返す(ステップS5)。
【0095】
一定回数のデータ取り込みが完了すると前記NをCに設定してデータ取り込みを一旦終了し(ステップS6)、各ホトダイオード6〜9毎に複数回取り込まれた上記メモリー番地のデータを平均化処理し、その平均値を算出する(ステップS7)。このように各ホトダイオード6〜9毎に複数回取り込んだデータの平均値を求めることで、ノイズの影響を除去して各ホトダイオード6〜9の受光面上の明るさを正確に求めることができる。しかして、図8を用いて説明したように、各ホトダイオード6〜8の受光面上における平均照度値が求められる。
【0096】
ここで、求められたホトダイオード6〜8の3つの受光面上の平均照度データは相互に比較され、これらのホトダイオード6〜8の受光面上における照度分布の差がチェックされ、いわゆるフラットネスチェックが行われる(ステップS8)。そして、平均照度値に一定以上の差がある場合には搬送通路を構成するガラス表面などにゴミやほこりなどが付着した可能性が高く、この状態で識別を行うと正確な判定が行えないと判断して識別動作を中断して警告表示を行い、使用者にガラス面の清掃を指示する(ステップS9)。
【0097】
なお、本実施形態の円形物体識別装置を組み立てる際に、予め各ホトダイオード6〜8の平均照度を測定し、この測定値をメモリーに記憶しておけば、この記憶されたデータと上記の実際の使用時に求められた平均照度データを比較することでより正確に上記判断を行うことができる。
【0098】
次に、ステップS8のフラットネスチェックにおいて各ホトダイオード6〜8の受光面上の平均照度値が正常と判断されると、硬貨通過検出回路45の出力信号がローレベルであるか否かチェックする(ステップS10)。そして、出力信号がハイレベルの場合には硬貨4がまだホトダイオード6、7に到達していないと判断し、複数回連続して取り込まれた前記各ホトダイオード6、7のデータが格納されている記憶番地を1つずつシフトして最初に取り込まれたデータを削除し、代わりに最新の現時点における各ホトダイオード6、7の出力信号を取り込んでシフトした後に開いた所定のメモリー番地に格納して、出力信号がローレベルになるまでこの動作を繰り返す(ステップS11)。このようにして常時最新の照度データのチェックが行えるようにしている。
【0099】
図12のタイムチャートに示すように、T1時点において硬貨が搬送通路の最も上流側に配置されているホトダイオード6と7に到達すると、ホトダイオード6の出力V1とホトダイオード7の出力V3は減少し始め、高周波信号のみを取り出すハイパスフィルター40、41の出力も同様に変化して硬貨通過検出回路45の出力信号がハイよりローへと変化する。ここで、加算回路42と増幅器43は、硬貨がホトダイオード6または7に到達した瞬間をできるだけ早く検出する目的の為に設けてある。
【0100】
そして、硬貨通過検出回路45の出力信号がローへと変化すると、上記平均化処理で求められた各ホトダイオード6〜8の平均照度値を確定し(ステップS12)、各ホトダイオード6〜9より出力される信号をCPU20へと取り込む(ステップS13)。その取り込まれたデータが一定以上のレベルにあるか否かをチェックし(ステップS14)、一定以下の場合には搬送されてきた硬貨のサイズが一定以上であると判断して識別を行わずに偽硬貨として処理を行う(ステップS26)。一定以上の場合には、各ホトダイオード6〜9の出力を、対応する各ホトダイオード6〜9の平均照度データにて除算して規格化されたホトダイオード出力を求める(ステップS15)。そして、求められた上記規格化されたホトダイオード6とホトダイオード8の出力V1とV2を比較し(ステップS16)、一致していなければステップS13に戻って再び各ホトダイオード6〜9の出力を取り込み上記のステップを繰り返し、一致するまでこのステップを繰り返す。規格化された上記2つのデータが一致すると、これらのデータを一旦記憶すると共に識別タイミングと判定する(ステップS17)。そして、その記憶されている規格化されたホトダイオード6とホトダイオード7の出力V1とV3を加算してVxを求める(ステップS18)。このVxは、図6に示すようにホトダイオード6上の影のエッジの位置と、ホトダイオード7上の影のエッジの位置との離隔距離に応じた値であり、硬貨の直径Dと相関性がある。次に、このVx値より硬貨の直径Dを算出する(ステップS19)。
【0101】
即ち、図7に示すようにVx値は硬貨の直径Dに対して一義的に変化するので、予めこの式をプログラミングしておけばVx値を入力して硬貨の直径Dを算出することが出来る。または、Vx値と直径Dとの関係をルックアップテーブルとして記憶しておいてもよい。なお、実際には図7に示すように硬貨の直径Dの値は硬貨の厚さTによって影響を受けるが、予め一定の厚さと仮定して硬貨の直径Dを算出し、後で求められた硬貨の厚さと仮定した厚みとを比較することによって硬貨の真偽を確かめることが出来る。または、最初に硬貨の厚さを求めておき、この求められた値を基にしてVxと直径との関係を決めるほぼ直線の勾配(近似値)を決定し、決定されたほぼ直線の近似式に当てはめてVx値より直径を求めてもよい。図11のフローチャートの実施例では前者に基づいて記載してあるが、いずれのケースも本発明の範囲内であることは明らかである。
【0102】
次に、規格化されたホトダイオード7と9の出力データに基づいてホトダイオード7と9上における硬貨の影のエッジまでの距離LaとLbを求める(ステップ S20、S21)。図7において直径の代わりに横軸をLaまたはLbと置き換えれば、同様にして求めることが出来る。
【0103】
そして、求められたLa,Lb値と予め記憶されている光学系の寸法に関する固定データ値(Sa、Sb、A、B)とを前記(3)式に入力して硬貨の厚さTを算出する(ステップ S22)。そして、予め記憶されている硬貨の直径と厚さとの関係をまとめたテーブルを参照して、ステップ S19で求められた直径Dに対応する硬貨の厚さT0を求め(ステップ S23)、本実施形態の円形物体識別装置で光学的に求められた硬貨の厚さTと比較する(ステップ S24)。そして、両者TとT0の差が一定の範囲を超えている時には偽硬貨として処理を行い(ステップ S26)、フラッパー制御回路48の出力でフラッパー機構を駆動して偽硬貨格納部へ格納させる。一方、一定の範囲内の時には、硬貨がホトダイオード7と9を通過することを硬貨通過検出回路46の出力変化より確認し(ステップS25)、その後、真正硬貨として処理し、フラッパー制御回路48の出力でフラッパー機構49を駆動して金種毎の仕分けして、格納を行う(ステップS27)。
【0104】
かかるフローにおいては真偽の判定を硬貨の直径データと厚さデータの両方に基づいて行うようにしてあるが、直径を求めた段階でその値が既に真正硬貨の値よりも充分外れていると判断される時には、厚さによる判定を待たずに偽硬貨として処理を行ってもよい。
【0105】
本実施形態1による場合は、硬貨の搬送方向に離隔した光電変換素子の検出データに基づいて識別タイミングを範囲し、そのタイミングで検出した直径(外形)データと厚みデータに基づいて硬貨を識別するので、正確に硬貨の識別をすることが可能になる。
(実施形態2)
本実施形態2は、硬貨の外形(直径)と厚みとの検出を唯一つの光源で共用した場合である。
【0106】
図13は実施形態2に係る円形物体識別装置を示す正面図、図14は実施形態2に係る円形物体識別装置における硬貨とホトダイオードとの位置関係を示す平面図、図15は実施形態2に係る円形物体識別装置において用いるフレネルレンズを示す平面図である。
【0107】
この円形物体識別装置は、被識別対象である硬貨61が上方を搬送される搬送通路の底部の一部を構成するガラス板60を有する。このガラス板60の下側には、図14に示すような位置に光電変換素子としてのホトダイオード62〜65が同一高さ位置に配置され、ホトダイオード62〜65は受光した光を電気信号へ変換して出力する。尚これらのホトダイオード62〜65は図1で示した4つのホトダイオード6〜9にそれぞれ対応するものであり、ホトダイオード62〜64、特に62と63は、硬貨61の直径に対応する外形を測定し、ホトダイオード63と65は硬貨の厚さを測定する働きをする。また、ホトダイオード65は、他のホトダイオード62〜64に対して幾分長めに設計されているが、これは後述する点光源66から斜め方向に照射された光の硬貨による影を検出するためである。
【0108】
一方、搬送通路の上方には、上記4つのホトダイオード62〜65のちょうど中心位置の上方に点光源66が配置されており、点光源66はガラス板60を透過してホトダイオード62〜65を照明する。上記点光源66とガラス板60との間には、図15に示すように一部に開口穴67aを有するフレネルレンズ67が、その焦点位置に点光源66を位置させるようにして配置されている。このフレネルレンズ67は、点光源66より発散された光をレンズ部により平行にしてホトダイオード62〜65へと放射し、開口穴67aを通過した発散光をホトダイオード65へと入射するように構成されている。
【0109】
フレネルレンズ67の下側には、光路規制用のマスク68が配置されている。このマスク68は、点光源66より放射された光を4つのホトダイオード62〜65のみに入射するように光路を規制し、不要な有害光の発生を防止するものである。ここで、ホトダイオード62〜64に入射する光は光軸線(l−l’)に対して平行である。よって、硬貨61の厚さに影響されずにホトダイオード62〜64の出力信号より硬貨61の直径を正確に求めることが出来る。また、ホトダイオード63と65の出力より硬貨61の厚さが算出される。その算出は前述した方法に準じて行われる。この場合、光源が1つである故に、図9に示すAとBを同一、SaとSbを同一とした算出を行うこととなる。
【0110】
本実施形態2においても、ホトダイオード62と64とに基づいて識別タイミングを検出し、その識別タイミングのときのホトダイオード出力に基づいて硬貨の直径と厚みとを求めて、硬貨を識別するため、正確な識別が可能となる。
【0111】
また、本実施形態2においては、硬貨の直径と厚さを測定するために唯一つの点光源66を用いているので、4つのホトダイオード62〜65の平均照度値をそれぞれ比較して、より詳細に通路の汚れなどの判定を行い得るという効果を奏する。なお、フレネルレンズ67は円形物体識別装置全体の厚さを薄くするために用いたものであって、代わりに通常のレンズ系を採用してもよく、何ら機能、性能に変化は生じないことは言うまでも無い。また、レンズの代わりに、単なるプリズムを用いてもよく、同様の機能を有する。
(実施形態3)
本実施形態3は、硬貨の外形(直径)と厚みとに基づいて硬貨を識別する構成であり、硬貨の外形を識別する光学系と、硬貨の厚みを識別する光学系とを、硬貨の搬送通路に対して逆側に設けた場合である。
【0112】
図16は本実施形態3の円形物体識別装置を示す正面図である。この円形物体識別装置は、被識別対象である硬貨71が上方を搬送される搬送通路の一部を構成するガラス板70を有する。ガラス板70の下側には光電変換素子としてのホトダイオード72、73、74が実施形態1と同様に配置されており、これらホトダイオード72、73、74はそれぞれ図1に示すホトダイオード6、7、8に対応する。ガラス板70の上方には第1の点光源76が設けられ、この第1の点光源76は図1の第1の光源10に対応し、ホトダイオード72、73、74を照明するものである。上記第1の点光源76と搬送通路との間には、第1の点光源76から放射される光束の光路を規制するマスク78が設けられており、このマスク78は図4に示す遮光マスク11に対応するものである。
【0113】
一方、搬送通路を挟んで、第1の光源76とは反対側に、つまり搬送通路の下側に第2の点光源77が配置されている。この第2の点光源77は、搬送通路の上方に配置されたホトダイオード75を照明するためのものであり、図1に示す第2の光源12に対応する。なお、ホトダイオード75は図1におけるホトダイオード9に対応している。第2の光源77と搬送通路との間には光束規制用のマスク79が配置され、このマスク79は第2の光源77から放射された光の光路を規制するものである。
【0114】
この実施形態3にあっても、上述した実施形態1と同様に、硬貨の直径と厚みとにより正確に硬貨の識別が可能になる。
【0115】
また、実施形態3にあっては、硬貨の厚み検出用のホトダイオード75と、その光源としての第2の点光源77とが、固化の外形認識用のホトダイオード72〜74および光源76とは逆方向配置で設けられているので、両光源76と77からの光が干渉し難くでき、その結果として厚み検出用のホトダイオード75および光源77の配置と、外形検出用のホトダイオード72〜74および光源76の配置との自由度を向上させ得る。
(実施形態4)
本実施形態4は硬貨の外形と穴の有無とに基づいて硬貨を識別する場合であり、反射式光学系を用いて構成した場合である。
【0116】
図17は、本実施形態4に係る円形物体識別装置を示す正面図、図18はその円形物体識別装置における光学系を展開した状態を示す図、図19はその円形物体識別装置における硬貨と光照射位置との関係を示す平面図である。
【0117】
この円形物体識別装置は、被識別対象である硬貨81が上方を搬送される搬送通路の一部を構成するガラス板80を有する。ガラス板80の下側には、搬送されてくる硬貨に対して斜め下方より光を投射するための投光系82と、投光系82により投射された光の硬貨による正反射光を検出する受光系83とが設けられている。なお、ガラス板80の下側に投光系82と受光系83とを設けたのは、ガラス板80の上側に硬貨81を搬送する搬送ベルト89が硬貨81の中心部、つまり穴部分を塞ぐ虞れがあるためである。以下の実施形態において、穴の有無を検出する場合は、同様の理由により反射式光学系を用いている。但し、搬送ベルトを2列にして硬貨の穴を塞ぐことを回避できる場合には透過式光学系を使用することも可能である。
【0118】
投光系82は、微小光源としてのLED82a、レンズ82b、ホルダー82cおよび光束規制マスク82dから構成されている。LED82aより放射された光はレンズ82bにより平行にされて硬貨を照明するようになっている。これらLED82aおよびレンズ82bはホルダー82cにて一体的に支持されている。上記ホルダー82cの前面部に、上記光束規制マスク82dが取付けられている。この光束規制マスク82dには、5つの長方形状の開口が設けられていて、搬送される硬貨81に対して図19に破線で示す様な5つの長方形状の光束90〜94を投射するものである。
【0119】
投射光束90〜93は、図1で説明した光電変換素子としてのホトダイオード6〜9を照明するための投射光に対応しており、被識別対象である硬貨81の外形を測定するために、図示のように硬貨81から幾分かはみ出した長方形状に形成されている。一方、投射光束94は、これら4つの投射光束90〜93の中心に配置された縦長長方形状の光束であって、硬貨81の中心付近を照明し、穴の有無を検査する為のものであり、長辺が硬貨81の穴の直径よりも長く、かつ短辺が硬貨81の穴の直径よりも短い長方形状に形成されている。
【0120】
上記受光系83は、上記投光系82より投射された光の硬貨81による正反射光を検出する位置に配置されており、硬貨81によって反射された反射光を集光するためのレンズ83aと、その受光面に配置された受光素子基板83bと、これらレンズ83a、受光素子基板83bを支持するためのホルダー83cとから構成されている。なお受光素子基板83bは、硬貨81の表面に形成される像が受光素子基板83b上に結像するよう、つまり図17に示す如く、硬貨81とレンズ83aに対してシャインプルーフの関係を満足するように、受光系83のレンズ83aの光軸に対して斜めに配置されているものとする。受光素子基板83b上には、上記投射光束の硬貨81からの反射光を受光する位置に、上記5つの投射光束に対応して5つのホトダイオード84〜88が配置されている。
【0121】
したがって、本実施形態4にあっては、図1と同様に、硬貨81が一対のホトダイオード84、85に対応する位置と、別の一対のホトダイオード86、87に対応する位置とのちょうど中間に達すると、ホトダイオード84と86より出力される光電流が等しくなり、この時ホトダイオード84と85の出力を加算した信号は硬貨の外形に対応した信号を与える事になる。よって、硬貨81を正確に識別することが可能になる。
【0122】
また、ホトダイオード84、85が硬貨81の通過を検知し初めてからホトダイオード88の出力を時系列的に検出する事によって、硬貨81の穴の有無を検出することが出来る。即ち、穴の無い硬貨の場合には、硬貨が一対のホトダイオード84、85と、別の一対のホトダイオード86、87との中間位置にきても、中央のホトダイオード88の出力はその前後の状態と殆ど変化しない。これに対して、穴明き硬貨の場合には、中間位置付近において反射光の強度に急激な減少が見られるのでこれを検出する事で硬貨81に設けた穴を検出することが出来る。よって、硬貨の外形だけでなく、穴の有無によっても硬貨81を識別できるので、より正確な硬貨の識別が可能になる。
【0123】
なお、上述した実施形態4にあっては光源から放射される光が平行光に処理されるため、光束の距離に応じた広がり程度を考慮する必要がなく、投光系および受光系、特に受光系の配置や光電変換素子の形状について簡潔化が可能になる。また、上記複数の光電変換素子の前面に集光レンズが存在するため、各光電変換素子を接近して配設することが可能となり、受光系を小型化することができる。
(実施形態5)
本実施形態5は、上述した実施形態4で平行光を用いているのに対し、光源からの放射光を硬貨に照射し、硬貨の外形(直径)と穴の有無とにより硬貨を識別する場合である。
【0124】
図20は本実施形態5に係る円形物体識別装置を示す正面図であり、図21は上記円形物体識別装置における投光系の投影光束を説明するための正面図、図22は硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上における投影光束の形状を説明するための正面図、図23は上記硬貨より反射した上記投影光の受光面上における結像状態を示した正面図、図24は上記円形物体識別装置に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式図である。
【0125】
この円形物体識別装置は、被識別対象である硬貨104が上方を搬送される搬送通路の底部を構成する底板101を有し、その底板101は光学的な検出を可能とすべく、その一部が無色透明なガラス板にて構成されている。図20中の102及び103は、上記搬送通路の側面を構成している側壁であり、硬貨104は上記ガラス板からなる底板101の上側を図20の紙面に対して垂直方向に搬送されている。また、図20中の105は上記被測定硬貨を上記した搬送方向に対して強制的に搬送する為の搬送ベルトであり、不図示の機構によって上記硬貨を上記搬送通路に沿って強制的に駆動する。
【0126】
上記ガラス板(101)の下側には、光学的に上記硬貨104の直径や穴の有無などを測定する為の投光系106が、斜め右上方に光出射方向を向けて設けられている。この投光系106は、ガラス板(101)を透過してその上側を搬送されてくる硬貨104に対して斜め方向より光を投影するものであり、ホルダー106aと、ホルダー106aに取り付けられた光源106bと、上記ホルダー106aの前面に取り付けられたマスク106cとを有する。光源106bは、上記硬貨104を照明するための光を発生し、この光源106bより投影された光を所定のエリア内に規制して投影する。ここで、硬貨104の直径や穴の有無を安定して測定する為にはできるだけ均一に硬貨を照明する事が必要であるから、光源106bとしては発光面積が微小で指向特性に優れたLED(発光ダイオード)を用いている。
【0127】
上記硬貨104による反射光は受光系107にて捉えられる。この受光系107は、上記反射光を受光して硬貨104の直径や穴の有無を識別する為の信号を出力するものであり、ホルダー107aと、ホルダー107aに取り付けられた受光レンズ107bと、上記受光レンズ107bの結像面位置に配置された受光素子基板107cとからなる。この受光素子基板107cには、硬貨からの正反射光を結像する結像面に沿って後述する4つの光電変換素子が配置されている。
【0128】
ここで、上記受光レンズ107bは硬貨104の反射面の像を上記受光素子基板107c上に結像する様に配置構成されている。硬貨104の反射面、即ちガラス板101の上面をO−Cとし、受光レンズ107bの光軸に直交する軸線をO−Dとしたとき、硬貨104の反射面の像はシャインプルーフの法則により図20にO−Eで示す面上に結像するから、受光素子基板107cは受光レンズ107bの光軸に対して図示のように傾けて配置してある。図24は、この場合の展開図を示す。このように傾けて配置しているのは、受光素子基板107cの受光エリアと、上記硬貨104の反射面、つまりガラス板101の上面位置とを対応づけ、硬貨104の反射面(O−C)上に結像した上記投影光の像を受光素子基板107c上に結像させる為である。
【0129】
次に、図21から図23を参照して投影光束と受光光束との関係を詳細に説明する。図23中の110a、110b、110c、110dは上記受光素子基板107c上に図示のような位置に配置された4つの台形形状の光電変換素子である。光電変換素子110aは、図22に示すように上記ガラス板101の上面(O−C)において、図示のように硬貨の搬送方向(図22の左右方向)に対して直交する方向で、搬送通路の幅方向中央より片側(図22の上側)に寄った位置に設定された長方形状のエリア109aからの反射光を受光するように配置されている。
【0130】
光電変換素子110bは、上記長方形状のエリア109aに対して搬送通路の幅方向中心に対して反対側(図22の下側)であって対称位置に設定された、上記エリア109aと同一形状のエリア109bからの反射光を受光するように配置されている。
【0131】
光電変換素子110cは、上記エリア109aに対し搬送方向に平行な位置であって、識別すべき最小径の硬貨104の直径よりも短い距離離れた位置に設定された、上記エリア109aと同一形状の長方形状のエリア109cからの反射光を受光するよう配置されている。
【0132】
光電変換素子110dは、上記エリア109aと109cとの中間位置で、かつエリア109aと109bの中間であって搬送通路の幅方向中央の位置に設定された、搬送方向と直交する方向に縦長い長方形状のエリア109dからの反射光を受光するように配置されている。ここで、エリア109a、109b、109cの搬送方向に直交する方向の長さは識別すべき最小径の硬貨104が上記エリア109a〜109cを通過する際に、各エリア109a〜109cの一部を同時に通過するように、また、識別すべき最大径の硬貨104が上記エリア109a〜109cを通過する際に各エリア109a〜109cを同時に硬貨104の縁が通過するように大きさやその位置が設定されている。
【0133】
また、エリア109dの大きさは、識別すべき最小径の硬貨104の直径よりも小さく、かつ、長手方向が識別すべき穴明き硬貨の穴の直径よりも長く、長手方向と直交する方向が識別すべき穴明き硬貨の穴の直径とほぼ同じか、またはそれよりも短くなるように設定されている。
【0134】
上記光電変換素子110a〜110dを台形形状としたことについては、図24に示す様に各エリア109a〜109dに対応する光電変換素子110a〜110dの距離が各々異なる事によって結像倍率がそれぞれ異なる事による。
【0135】
図21は、投光系106に設けたマスク106c面上における上記エリア109a〜109dに対応する投影光束の形状を示したものであり、投影光束108aが109aに、投影光束108bが109bに、投影光束108cが109cに、投影光束108dが109dにそれぞれ対応している。従って、マスク106cとしては、上記投影光束108a〜108dを遮る事の無いように、例えば図21に点線で示す様な上記の4つの投影光束を包含した台形形状の開口が設けられたものが用いられる。
【0136】
なお、上記マスク106cは、不要な光が本実施形態の円形物体識別装置の一部に反射して有害光となって受光系107に入射することの無いように投影光束を規制する為のものである。
【0137】
かかる構成において、硬貨104が搬送通路を移動して来て上記投光系106の投影光束エリア内に達し、エリア109a、109bを横切ると、上記エリア109a、109bを照明する光束の一部が上記硬貨104によって受光系107側に反射され、受光レンズ107bによって光電変換素子110a、110b上に、上記エリア109a、109bを横切る上記硬貨104の反射像を結像する。
【0138】
さらに、硬貨104が移動してエリア109dに達すると、上記エリア109dを照明する光束の一部が上記硬貨104によって受光系107側に反射され、受光レンズ107bによって光電変換素子110d上に、上記エリア109dを横切る上記硬貨104の反射像を結像する。
【0139】
そして、硬貨104がエリア109cに達すると、上記エリア109cを照明する光束の一部が上記硬貨104によって受光系107側へと反射され、受光レンズ107bによって光電変換素子110c上に、上記エリア109cを横切る上記硬貨104の像を結像する。
【0140】
このようにして上記硬貨104の中心が上記エリア109dの中心に達して図22にて示す位置になると、エリア109aとエリア109cとを横切る上記硬貨104の面積が等しくなり、上記硬貨104上の上記エリア109aと109cから反射される光量が等しくなるので、上記エリア109aと109cからの反射光を受光する位置に配置された2つの光電変換素子110aと110cの出力が等しくなる。
【0141】
この時、上記光電変換素子110aと110cに入射する上記硬貨104からの反射光は硬貨の外形サイズに対応している(硬貨の外形に比例して光電変換素子に入射する光量が変化する)ので、上記光電変換素子110aまたは110bの出力を検出する事で硬貨の外形サイズを検出する事が出来るが、実際には硬貨が搬送されて来る時に搬送方向に対して直交する方向にある程度の位置ずれが発生するので、そのままでは測定誤差が発生する。
【0142】
そこで、本実施形態ではエリア109aとは搬送通路の幅方向中心に対して反対側(図の下側)であってかつ対称な位置に上記エリア109aと同じ形状の長方形の別のエリア109bを設け、このエリア109bを横切る硬貨104からの反射光を受光する受光レンズ107bの結像面位置に光電変換素子110bを別設して、上記光電変換素子110aと110bの出力の和を求めて上記硬貨104の外形を算出するようにしてある。このようにする事で上記硬貨104の搬送に付随して発生する上記誤差を効率よく除去できる。また、光電変換素子110dの出力に基づき硬貨に設けられる穴の有無を確実に検出できる。
【0143】
したがって、本実施形態5においても、実施形態4と同様に、硬貨の外形と穴の有無とに基づき硬貨の識別を正確に行い得る。
【0144】
なお、本実施形態5においては、図25〜図27に示すようにすることもできる。
【0145】
図25〜図27は、硬貨の搬送方向に対して平行となる方向に上記投光系106と受光系107を配置した構成図であり、図25は図20に、図26は図21に、図27は図23にそれぞれ対応している。また、対応する部分には同じ番号を付してある。
【0146】
この例では図示のように搬送方向に対して平行となるように投光系106及び受光系107が配置してあるので、投影光束108a〜108dの並びと光電変換素子110a〜110dの並びとが前記例とは異なっているが、それ以外は同じであるので詳細な説明は省略する。
(実施形態6)
本実施形態6は、硬貨の外形と穴の有無とを検出して硬貨の識別を行うものの、実施形態5とは異なり、平行光を用いている。但し、受光素子基板107cは受光系における光軸に対して垂直に配している。
【0147】
図28は、本実施形態6に係る円形物体識別装置を示す図であり、図29は上記円形物体識別装置における硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上における投影光束の形状を説明するための正面図、図30は上記円形物体識別装置に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式図である。なお、図28〜図30において図25と同様の機能を果たす部品には同一の番号を付けており、詳細な説明は省略する。
【0148】
この実施形態6においては、光源106bから投射された光を、光源106bの前方に配置されたレンズ106dによって平行光として投影する。レンズ106dの直前にはマスク106cが配置されている。このマスク106cには前述した搬送通路を構成するガラス板101の上面におけるエリア109a〜109dに対応した4つの開口が設けられていて、図29に109a〜109dにて示すような4つの長方形状の光を上記ガラス板101の上面に投影する構成となっており、光源106bからの光は上記マスク106cに開けられた開口に等しい形状の光束として上記ガラス板101の上面に投影される。
【0149】
一方、受光系107は上記投光系106から投影された平行光の上記投影光束109a〜109dを通過する硬貨104からの正反射光をレンズ107bにより集光して、上記レンズ107bの結像面に配置された複数の受光素子にて受光するように配置、構成されており、光電変換素子は上記レンズ107bによる上記マスク106cの結像位置に配置されている。図30は、その光路を展開して示す図である。
【0150】
なお、図29中の111a〜111dは上記光電変換素子における受光エリアであり、受光素子基板上での光電変換素子の取り付け誤差を考慮して、ガラス板101の上面における投影光エリア109a〜109dよりも若干大き目に設定されている。
【0151】
図31は本実施形態6の円形物体識別装置に備わった制御回路を示すブロック図である。
【0152】
この制御回路は、システム全体の制御および光電変換素子の出力信号の演算処理を行なう中央演算処理装置としてのCPU120を備える。このCPU120には、ROM121およびRAM122が接続されており、CPU120はROM121に書き込まれているプログラムに従って入出力ポートからデータを読み取ったり出力したり、RAM122に対してデータの読み書きを行ったり、演算処理を行なったりする。
【0153】
CPU120の入力ポートには各種スイッチを内蔵したスイッチボックス123が接続され、CPU120の出力ポートにはディスプレイ124が接続されている。上記スイッチボックス123は識別すべき金種の設定を含む各種のモード設定やディスプレイ124に対する表示情報の設定などの各種の情報を入力する。また、CPU120の出力ポートにはLED制御回路125が接続されており、このLED制御回路125は、その出力端に接続されている照明用照明光源(LED)106bの点灯制御を行なう。
【0154】
上記光源106bから放射された光の硬貨による反射光を受光する位置には光電変換素子(ホトダイオード:PD)110a〜110dが配置され、光電変換素子110a〜110dの出力端には増幅器131、132、133、134が接続され、これら増幅器131〜134は上記光電変換素子110a〜110dより出力される光電流を増幅して出力する。
【0155】
上記増幅器131〜134の出力端にはA/D(アナログ/デジタル)変換器135〜138が接続され、これらA/D変換器135〜138は増幅器131〜134より出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU120へ出力する。
【0156】
上記増幅器131の出力端にはハイパスフィルター139が接続され、このハイパスフィルター139は上記増幅器131より出力される高周波信号のみを選択的に出力する。上記増幅器132の出力端にはハイパスフィルター140が接続され、このハイパスフィルター140は上記増幅器132より出力される高周波信号のみを選択的に出力する。ハイパスフィルター139と140の出力端には加算回路141が接続され、加算回路141はハイパスフィルター139と140の出力を加算する。
【0157】
加算回路141の出力端には増幅器142が接続され、この増幅器142は加算回路141の出力を増幅する。増幅器142の出力端にはコンパレータ143が接続され、このコンパレータ143は増幅器142の出力を予め定められた一定のレベルの信号と比較し、上記増幅器142の出力が上記一定レベル以上の場合にハイ信号をCPU120へ出力する。
【0158】
上記ハイパスフィルター139と140、加算回路141、増幅器142およびコンパレータ143は、硬貨の通過を検出するための硬貨通過検出回路144を構成し、硬貨通過検出回路144は硬貨が光電変換素子110aと110bの光路中、つまりガラス板101の上面におけるエリア109a、109bに到達した瞬間を、光電変換素子110aと110bの出力変化より検出してローからハイヘと切り替わる。
【0159】
また、上記増幅器133の出力端にはハイパスフィルタ145が接続され、ハイパスフィルタ145は増幅器133の出力から高周波信号のみを選択的に出力する。ハイパスフィルタ145の出力端には増幅器146が接続され、増幅器146は上記ハイパスフィルタ145から出力される信号を増幅する。増幅器146の出力端にはコンパレータ147が接続され、コンパレータ147は増幅器146の出力を予め定められた一定レベルの信号と比較して、上記増幅器146の出力が上記一定レベル以上の場合にハイ信号を、一定レベル以下の場合にロー信号を出力する。
【0160】
上記ハイパスフィルタ145、増幅器146およびコンパレータ147は、上記硬貨通過検出回路144と同様、全体として硬貨の通過を検出する硬貨通過検出回路を構成し、特に硬貨104が光電変換素子110cの光路中を通過し終わった事を検出するためのもので、硬貨104が光電変換素子110cの光路中、つまりガラス板101の上面におけるエリア109cを通過し終わった瞬間を上記光電変換素子110cの出力変化より検出し、ハイよりローへと変化する信号を出力する。
【0161】
上記コンパレータ147の出力端にはゲート回路148が接続され、ゲート回路148はCPU120からの制御信号により上記コンパレータ146の出力を所定のタイミングでCPU120の入力ポートに出力する。
【0162】
上記A/D変換器138の出力端にはピークホールド回路149が接続され、ピークホールド回路149はCPU120から出力されるコントロール信号に基づいて上記A/D変換器138より出力される信号のピーク値をサンプルホールドしてCPU120へ出力する。
【0163】
CPU120の出力ポートにはフラッパー制御回路150が接続され、フラッパー制御回路150はCPU120から出力されるコントロール信号に基づいて、識別した硬貨の選別を行なう為の不図示のフラッパー制御用モータ等の駆動源への通電制御を行なう。
【0164】
上記フラッパー制御回路150の出力端にはフラッパー駆動用のフラッパー機構151が接続され、フラッパー機構151の動作状態はセンサー152にて監視され、センサー152はその監視結果をCPU120へ出力する。なお、フラッパー機構151や、硬貨を強制的に駆動して仕分けする機構については、本発明の直接的な構成要素ではないので詳細な説明は省略する。
【0165】
次に、図32および33のフローチャートと、図34のタイミングチャートとに基づいて本実施形態6の円形物体識別装置の全体的な動作について説明する。
【0166】
先ず、硬貨識別動作をスタートさせると、CPU120はROM121に格納されたプログラムの実行を開始しシステム及び各部機構の初期化、ディスプレー124に対する初期画面表示と硬貨搬送機構の動作開始を指令する信号を出力する(ステップS101)。
【0167】
次に、硬貨の識別を行なうために出力ポートよりLED制御回路125に対してLED点灯信号を出力し、光源(LED)106bを点灯する(ステップS102)。そして光電変換素子110aから出力されるアナログ信号V10、光電変換素子110bから出力されるアナログ信号V30、光電変換素子110cから出力されるアナログ信号V20、光電変換素子110dから出力されるアナログ信号V40を増幅器131〜134で増幅した後、A/D変換器135〜138でデジタル信号に変換してCPU120へ取り込み(ステップS103)、光電変換素子110a〜110dの出力を以下のようにチェックする(ステップS104)。即ち、上記光電変換素子110a〜110dに入射する光は、光源(LED)106bから投射された光がガラス板101の表面にて反射して受光系107に入射し、光電変換素子110a〜110d上に結像したものであり、いわばガラス板101の表面の反射特性に関係している。一般にガラス板表面での反射は硬貨表面での反射に比べて充分小さいと考えてよく、通常上記光電変換素子110a〜110dの出力は非常に小さなものであるが、何らかの原因によって、例えば上記ガラス板101の表面に付着したゴミやほこり、あるいはガラス表面に発生した傷等の影響によって、光源106bから投射された光が上記ガラス板101の表面で散乱して受光系107に入射して光電変換素子110a〜110d上に結像して有害光を形成する場合も考えられるので、上記光電変換素子110a〜110dの各出力をチェックし、上記光電変換素子110a〜110dの出力が全て一定レベル(α)以下であるかを確認する。
【0168】
また、上記光電変換素子110a〜110dにおける相互の出力のバランスをチェックし(ステップS107)、光電変換素子相互の出力のずれが一定以下である事を確認する。このとき、上記光電変換素子110a〜110dの出力が硬貨が存在しないにも係わらず一定レベル以上の信号を出力しているか、または各光電変換素子の出力にばらつきがある場合には、上記ガラス板101か光源106bにトラブルが有るものとして動作を中断して光源(LED)106bを消灯し(ステップS105)、ディスプレー124上に警告表示を行なう(ステップS106)。
【0169】
この様に2段階のチェックを設けている理由は、仮に光電変換素子110a〜110d上に無視し得ない有害光が結像していたとしても、光電変換素子相互の出力のバランスが悪くなければ測定に与える影響は小さいと考えて上記判定レベル(α)を多少ゆるめに設定し、できるだけ装置が停止する確率を減少させるためである。また、この円形物体識別装置を組み立てる際に、予め各光電変換素子上の平均照度を測定してこの測定値を所定のメモリーに記憶しておけば、この記憶されたデータと上記の実際の使用時に測定された平均照度データを比較する事で、より正確に上記判断を行なうことが出来る。
【0170】
上述したステップS107のフラットネスチェックにおいて各光電変換素子上の照度ばらつきが正常値以内と判断されると、硬貨通過検出回路144の出力がチェックされ、硬貨通過検出回路144の出力がローの場合には硬貨がまだ光電変換素子110a、110bに到達していないと判断して上記ステップS104からS109を繰り返し、硬貨通過検出回路144の出力がハイレベルになるのを待つ。
【0171】
そして、図34のタイムチャートに示す様にt1時点において硬貨が搬送通路の最も上流側のエリア109aと109bに到達すると、上記エリア109a,109bを通過する硬貨からの反射光が光電変換素子110aと110b上に結像し、上記光電変換素子110aと110bの出力V10、V30が増加し始める。この変化は上記光電変換素子110aと110bの出力端に接続された増幅器131と132で増幅された後、交流信号のみを取出すハイパスフィルタ139,140によって変化成分のみが抽出され加算回路141に入力される。
【0172】
上記加算回路141の出力端には増幅器142が接続されていて、増幅器142は上記変化信号をさらに増幅してコンパレータ143へ出力し、コンパレータ143は予め決められた信号レベルと上記増幅器142の出力を比較して上記増幅器142の出力が上記固定の信号レベルを超えた時にハイレベルの信号を出力する。
【0173】
このようにして硬貨が上記エリアに到達した瞬間を検出する。ここで加算回路141により光電変換素子110aと光電変換素子110bの出力を加算しているのは硬貨の上記エリア109aと109bへの到達を反射光を先に検知した方の受光素子の信号によって出来るだけ早いタイミングで検出する目的のためである。
【0174】
ステップS109で硬貨通過検出回路144の出力がハイレベルになると、各光電変換素子110a〜110dの出力がサンプリングされ(ステップS109)、CPU120からのコントロール信号によってピークホールド回路149は光電変換素子110dより出力される信号をサンプルホールドし、ピーク値(図34の(b)に示すV4max)をメモリーする(ステップS110)。
【0175】
続いて、ステップS111で、上記ピーク値にて光電変換素子110a〜110dの出力V10〜V40を除算して規格化された光電変換素子出力(V1〜V4)を算出し、硬貨の汚れや傷等による反射率の変化を補償する。即ち、光電変換素子110dの長辺方向の長さは識別すべき最小径の硬貨径よりも短く、またその短辺方向の長さは識別すべき穴明き硬貨の穴径か又はそれよりも短いので、上記エリア109dが搬送される硬貨104によって完全に包含された時に上記光電変換素子110dの出力がピークとなり、この時の上記光電変換素子110dの出力を上記硬貨104の反射率の基準値として用いる事が出来る。
【0176】
次に、上記規格化された光電変換素子110aと110bの出力V1とV3を比較して、一致していなければステップS109に戻って再び各光電変換素子の出力を取り込み、上記ステップを繰り返す(ステップS112)。そして、上記硬貨が上記エリア109aと109cのちょうど中間に達した時、つまり図34のt4時点において、上記規格化された2つの光電変換素子出力V1とV3とが一致し、この信号を受けてCPU120は光電変換素子110aと110bの出力を取り込んで上記のピーク値にて規格化してV1とV2を算出し、それらのデータを所定の番地に記憶する(ステップS113)。
【0177】
また、同様にして光電変換素子110dの出力を取り込み(ステップS114)、その出力V40をピーク値にて規格化してV4を求め、所定の番地に記憶する(ステップS115)。次に、ステップS116で、上記規格化された光電変換素子出力V1とV2を加算してVdを算出し、硬貨の直径Dを算出する(ステップS117)。ここで、上記のVdの値は硬貨の直径に対してほぼリニアーに変化して一義的に定まるので、予めこの関係式をプログラミングしておけば上記Vd値より上記硬貨の直径Dを算出することが出来る。
【0178】
次に、上記の所定の番地に記憶された光電変換素子110dの規格化データV4の値を予め定められた一定の値kと比較し、上記V4の値が上記一定値kよりも小さい場合には上記硬貨の中央部からの反射光量が少ないので穴明き硬貨と判定し、また上記V4の値が上記一定値kよりも大きい場合には上記硬貨の中央部からの反射光量が穴明き硬貨の場合に比べて相対的に多いので穴無し硬貨と判定する(ステップS118)。
【0179】
そして、前者の場合には、上記V4の値より上記硬貨の穴の直径Hを算出し(ステップS120)、後者の場合には、穴の直径を示す変数Hを0に設定する(ステップS119)。即ち、上記V4は上記硬貨の穴の無い部分からの反射光(硬貨による反射光のピーク値)と、穴を含む部分からの反射光(硬貨の中心が光電変換素子110aと110cとの中央にある時の光電変換素子110dの出力)との比であるから、穴の直径に比例していて、穴の直径と上記反射光量との関係を事前に基準硬貨を用いて測定し、記憶しておいた基準データと上記検出された光電変換素子出力に基づいて求められたV4とを対比する事で上記硬貨の穴の直径を求めるものである。
【0180】
次に、上記のようにして求められた直径Dと穴の直径Hとに基づいて上記硬貨の選別を行なう。即ち、直径Dが予め設定されたaとbとの範囲内にあって、かつ上記硬貨が穴明き硬貨でない場合は500円硬貨として処理し、穴明き硬貨の場合には偽造硬貨として処理する(ステップS121、S122、S123、S133)。
【0181】
また、直径Dが予め設定されたcとdとの範囲内にあって、かつ上記硬貨が穴明き硬貨でない場合は10円硬貨として処理し、穴明き硬貨の場合には偽造硬貨として処理する(ステップS124、S125、S126、S133)。
【0182】
また、直径Dが予め設定されたeとfとの範囲内にあって、かつ上記硬貨が穴明き硬貨でない場合は100円硬貨として処理し、穴明き硬貨の場合には偽造硬貨として処理する(ステップS127、S128、S129、S133)。
【0183】
また、直径Dが予め設定されたgとhとの範囲内にあって、かつ上記硬貨の穴の大きさHがlとmとの間にある場合には50円硬貨として処理し、穴明き硬貨でない場合には偽造硬貨として処理する(ステップS130、S131、S132、S133)。
【0184】
上記選別出力に基づき上記硬貨が上記の円形物体識別装置を通過した事を光電変換素子110dの出力変化より確認した後にフラッパー制御回路150の出力でフラッパー機構151を駆動して金種毎の仕分け、格納を行なう。
(実施形態7)
本実施形態7は、上述した実施形態5、6と同様に、硬貨の外形と穴の有無とを検出して硬貨を識別する場合であるものの、硬貨の外形は透過式光学系を用い、硬貨の穴の有無は反射式光学系を用いている。また、穴の有無だけでなく、穴の大きさをも検出する構成としている。
【0185】
図35は、本実施形態7に係る円形物体識別装置を示す正面図であり、図36は硬貨と光電変換素子との位置関係を説明するための正面図、図37は硬貨と光電変換素子との位置関係の他の例を説明するための正面図、図38は上記円形物体識別装置に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式図、図39は上記円形物体識別装置に設けられた投光系に備わったマスクを示す正面図、図40は上記円形物体識別装置に設けられた受光系に備わった受光素子基板を示す正面図である。
【0186】
この円形物体識別装置は、図35に示すように被識別対象である硬貨201が上方を搬送される搬送通路の底部を構成する底板200を有し、この底板200は光学的に硬貨201を識別する為に無色透明なガラス板にて構成されている。底板200の上方には、上記硬貨201の上面に接触して上記硬貨201を強制的に搬送するための搬送ベルト202が設けられている。搬送ベルト202による硬貨201の搬送域の上方には、微小な光源203が設けられ、この光源203は上記搬送通路を移動してくる硬貨201を一様に照明する。上記光源203と上記硬貨201の搬送域との間には投光マスク204が設けられ、この投光マスク204は上記光源203から投影される光を所定のエリアに規制して不要な光の発生を防止する。
【0187】
なお、この照明エリアは後述する3つの光電変換素子205、206、207全体をカバーする様に設定されている。光電変換素子205〜207は上記ガラス板200の下側表面に形成された長方形状のアモルファスシリコンホトダイオードであり、図36または図37にて示す様に硬貨201の搬送方向に対して直交する方向で搬送通路の両側の図の位置に配置されている。即ち、光電変換素子205と光電変換素子206は硬貨201の搬送通路の上流側で、上記搬送通路の両側で上記搬送通路の幅方向中心に対して対称となる位置に配置されている。
【0188】
上記光電変換素子205と光電変換素子206とは少なくとも上記搬送ベルト202の幅の分だけ離して上記の位置に配置されており、識別すべき最大径の硬貨が上記搬送通路を通過した際に、上記光電変換素子205と光電変換素子206に入射する、上記光源203からのマスク204を経た照明光がすべて上記硬貨によって遮られる事のない様にまた、識別すべき最小径の硬貨が上記搬送通路を通過した際に、上記光源203からのマスク204を経た照明光の一部が必ず上記硬貨によって遮られる様に上記光電変換素子205と光電変換素子206の長さが決められている。
【0189】
光電変換素子207は、上記光電変換素子205と光電変換素子206に対して搬送通路の下流側に配置されていて、識別すべき最小径の硬貨が通過時に上記光電変換素子205と光電変換素子207に入射する、上記光源203からのマスク204を経た照明光の一部が同時に遮られるような間隔で上記光電変換素子205と平行に上記搬送通路の片側に配置されている。
【0190】
上記ガラス板200の下側には投光系208が設けられ、この投光系208は、上記光電変換素子205と光電変換素子207の中間で搬送通路の幅方向中央に対して搬送方向に対して直交または平行する長方形状の光を斜め方向より投射する。
【0191】
上記投光系208は、後述する部品を保持する為のホルダー208aと、光源208bと、上記光源208bより投射された光を平行にして投影する為のレンズ208cと、上記レンズ208cの直前に配置されたマスク208dとを有し、マスク208dは上記投影光を上述した長方形状に整形する。また、上記ガラス板200の下側には上記硬貨201によって正反射された上記投光系208からの光を検出する為の受光系209が設けられている。この受光系209はホルダー209aと、上記正反射光を集光するためのレンズ209bと、上記レンズ209bの結像面に配置された光電変換素子を搭載した受光素子基板209cとから構成される。
【0192】
なお、硬貨と上記投影光束との位置関係を図36と図37に示す。図で矢印で示した方向が硬貨の搬送方向である。図38は、上記投光系208と受光系209の展開図である。受光レンズ209bは上記マスク208dの像を上記基板209c上の光電変換素子に結像させるように設定されている。
【0193】
図39は、上記マスク208dを示す正面図、図40は上記受光素子基板209cの平面図である。受光素子基板209cには、図40に示すように2つの光電変換素子211と212とを有し、光電変換素子211は、上記レンズ209bの光軸センターに配置された円形のもので、上記搬送通路の中央部からの反射光、即ち硬貨の中央部からの反射光を受光する。光電変換素子212は上記光電変換素子211が設けられた円形領域および配線部を除いた長方形状のもので、上記搬送通路の主として周辺寄りの領域、即ち硬貨の周辺寄りの部分からの反射光を受光する様に配置・構成されている。上記光電変換素子211の出力と212の出力との差、または比を求める事で搬送される硬貨201の穴の有無や穴の大きさ(半径または直径)が測定される。
【0194】
図41は、硬貨の搬送に伴う上記光電変換素子205、207、211、212の出力の変化の様子を示したタイミングチャートである。図でtlは硬貨201の影が光電変換素子205の受光面上にかかり始めた時点を、t2は上記硬貨201の先端が上記投光系208の投影光路(光電変換素子211と212の受光光路)内にかかり始めた時点を、t3は上記硬貨201の影が光電変換素子207の受光面上にかかり始めた時点を、t4は上記硬貨201が上記光電変換素子205と207の中間位置にある時を、t5は上記硬貨201が上記光電変換素子205を照明する上記光源203からのマスク204を経た光路より外れ始めた時点を、t6は上記硬貨201の後端が上記投光系208の投影光路(光電変換素子211と212の受光光路)より外れ始めた時点を、t7は上記硬貨201が上記光電変換素子207を照明する上記光源203からのマスク204を経た光路より外れ始めた時点を示している。
【0195】
ここで、図31から図34にて説明したのと同様に、上記硬貨201が上記搬送通路の同じ側に平行に並んで配置された上記光電変換素子205と光電変換素子207の中間に来た時点t4において、上記光電変換素子205と207の受光面上に投影される上記硬貨201の影の面積が等しくなり、上記光電変換素子205と光電変換素子207の出力が等しくなる(Vb)。よって、識別タイミングを判定できる。そして、このタイミングのときの光電変換素子205、206および207の少なくとも2以上の出力を用いて硬貨の外形を検出できる。また、この時点において上記光電変換素子211は上記硬貨201の中央部からの反射光を、光電変換素子212は上記硬貨201の上記中央部の両側からの反射光を受光する事となり、例えば上記硬貨201が穴明き硬貨の場合には上記投光系208からの投影光の一部が上記硬貨201の穴の部分を通過し、その部分からの反射光が減少して上記光電変換素子211の出力が少なくなる。
【0196】
これに対して光電変換素子212は上記硬貨201の周辺部からの反射光を受光しているのでその出力は大きく、上記光電変換素子211と212の出力VcとVaとの差または比を求める事によって上記硬貨の穴の有無と穴の大きさを検出する事が出来る。
【0197】
したがって、本実施形態7による場合は、硬貨の外形と穴の有無と穴の大きさとに基づいて硬貨を識別できるので、正確な硬貨識別が可能になる。
【0198】
なお、上記各実施形態1〜7においては、硬貨の外形(直径)と厚み、または、硬貨の外形(直径)と穴の有無、または、硬貨の外形(直径)と穴の大きさに基づいて硬貨を識別する場合を説明しているが、本発明はこれに限らず、硬貨の外形のみに基づいて硬貨の識別を行うようにしてもよい。また、本発明は、硬貨の外形(直径)と厚みと穴の有無とに基づき、または、硬貨の外形(直径)と厚みと穴の有無と穴の大きさとに基づき硬貨を識別するようにしてもよい。
【0199】
また、上記各実施形態1〜7においては、硬貨の識別を行う場合を例に挙げているが、本発明はこれに限らず、メダルや他の円形物体の識別にも同様に適用することができる。
【0200】
また、上述した実施形態では光電変換素子としてホトダイオードやアモルファスシリコンホトダイオードを例に挙げているが、本発明はこれらのホトダイオードに限らず他の光電変換素子を使用することができる。
【0201】
【発明の効果】
上述したように本発明の円形物体識別装置による場合には、一対の光電変換素子の一方および第3の光電変換素子が円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時点における、一対の光電変換素子の検出値および第3の光電変換素子の検出値のうちの2値または3値に基づいて把握される円形物体の外形認識により円形物体を識別する構成である故に、円形物体の搬送方向に離隔した2つの光電変換素子が円形物体を捉えた時を識別タイミングと判定し、円形物体の外形認識に基づいて円形物体を正確に識別することが可能になり、よって光電変換素子による簡単な構成であっても、円形物体の識別タイミングを正確に検出して円形物体を確実に識別可能とし得る円形物体識別装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置を硬貨の識別に適用した状態を示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置のY方向における断面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置のX方向における断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に備わった遮光マスクの詳細を示す正面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置に備わった第2の遮光マスクの詳細を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置により硬貨の厚みを測定する原理の説明図である。
【図7】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置における一対のホトダイオードの出力を加算した出力が硬貨の外形サイズに対してリニアーに変化することを示す図である。
【図8】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置において、搬送方向に対して直交する方向に搬送誤差が生じている状態を示す平面図である。
【図9】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置において、各ホトダイオード面上の照度に照度差が生じた場合に発生する測定エラーを防止する理由の説明図である。
【図10】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置の制御回路を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置の全体的な動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態1に係る円形物体識別装置の全体的な動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図13】本発明の実施形態2に係る円形物体識別装置を示す正面図である。
【図14】本発明の実施形態2に係る円形物体識別装置における硬貨とホトダイオードとの位置関係を示す平面図である。
【図15】本発明の実施形態2に係る円形物体識別装置において用いるフレネルレンズを示す平面図である。
【図16】本発明の実施形態3に係る円形物体識別装置を示す正面図である。
【図17】本発明の実施形態4に係る円形物体識別装置を示す正面図である。
【図18】本発明の実施形態4に係る円形物体識別装置における光学系を展開した状態を示す図である。
【図19】本発明の実施形態4に係る円形物体識別装置における硬貨と光照射位置との関係を示す説明図である。
【図20】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置を示す正面図である。
【図21】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置における投光系の投影光束を説明するための正面図である。
【図22】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置において、硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上における投影光束の形状を説明するための正面図である。
【図23】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置における硬貨より反射した投影光の受光面上における結像状態を示した正面図である。
【図24】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置における円形物体識別装置に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式図である。
【図25】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置の他の例を示す正面図である。
【図26】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置の他の例における投光系の投影光束を説明するための正面図である。
【図27】本発明の本実施形態5に係る円形物体識別装置の他の例における硬貨より反射した投影光の受光面上における結像状態を示した正面図である。
【図28】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置を示す図である。
【図29】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置における硬貨と投影光束との位置関係及び硬貨面上における投影光束の形状を説明するための正面図である。
【図30】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式図である。
【図31】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置に備わった制御回路を示すブロック図である。
【図32】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置の全体的な動作を示すフローチャート(前半部)である。
【図33】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置の全体的な動作を示すフローチャート(後半部)である。
【図34】本発明の実施形態6に係る円形物体識別装置の全体的な動作を示すタイミングチャートである。
【図35】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置を示す正面図である。
【図36】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置における硬貨と光電変換素子との位置関係を説明するための正面図である。
【図37】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置における硬貨と光電変換素子との位置関係の他の例を説明するための正面図である。
【図38】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置に備わった投光系と受光系との関係を展開して示す模式図である。
【図39】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置に設けられた投光系に備わったマスクを示す正面図である。
【図40】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置に設けられた受光系に備わった受光素子基板を示す正面図である。
【図41】本発明の実施形態7に係る円形物体識別装置の受光素子基板に設れられた光電変換素子の出力の変化の様子を示したタイミングチャートである。
【図42】従来の円形物体識別装置により硬貨の直径の検出内容を説明する図である。
【符号の説明】
4、61、81、104 硬貨(円形物体)
6、7、8、9、62、63、64、65、72、73、74、75、84、85、86、87、88、110a、110b、110c、110d ホトダイオード(光電変換素子)
10、76 第1の光源
12、77 第2の光源
66 点光源
82、106 投光系
82a LED
83、107 受光系
83b 受光素子基板
106b 光源
Claims (26)
- 被識別対象である円形物体が搬送されていく搬送域の両側の縁に関する明暗境界を検出視野内とする一対の光電変換素子と、その一方の光電変換素子による検出視野より搬送方向にずれた位置にある搬送域の縁に関する明暗境界を検出視野内とする第3の光電変換素子とを有し、上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力に基づいて円形物体が特定位置に達したことを検出し、その検出時点における、上記一対の光電変換素子の検出値および第3の光電変換素子の検出値のうちの2値または3値に基づいて把握される円形物体の外形認識により円形物体を識別することを特徴とする円形物体識別装置。
- 上記一対の光電変換素子の少なくとも片方および上記第3の光電変換素子が、最小径円形物体および最大径円形物体の縁に関する明暗境界を検出するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の円形物体識別装置。
- 上記一対の光電変換素子が搬送域の幅方向中央より等距離の位置の上方に設けられ、かつ上記第3の光電変換素子が上記距離と同一距離だけ上記幅方向中央から離れた位置の上方に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の円形物体識別装置。
- 上記第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子を照明する単一の光源が、これら光電変換素子とは上記搬送域を挟んで反対側に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の円形物体識別装置。
- 上記光源とは別に第2の光源と、この第2の光源にて照明される第4の光電変換素子とが設けられ、これら第2の光源と第4の光電変換素子にて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界との位置関係と、上記第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子の一つにて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界と上記光源との位置関係とに基づいて円形物体の厚みも測定することを特徴とする請求項4に記載の円形物体識別装置。
- 上記光源および上記第2の光源が搬送域に対して同じ側に、上記一対の光電変換素子、上記第3の光電変換素子および上記第4の光電変換素子が光源とは反対側であって、搬送域に対して同じ側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の円形物体識別装置。
- 上記光源と上記第2の光源とが搬送域に対して反対側に、上記一対の光電変換素子および上記第3の光電変換素子が光源とは反対側であって、搬送域に対して上記第4の光電変換素子と反対側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の円形物体識別装置。
- 上記光源からの光を上記一対の光電変換素子および上記第3の光電変換素子へ平行光として照明するレンズ系が設けられていることを特徴とする請求項6または7に記載の円形物体識別装置。
- 予め求めている円形物体の直径と厚みとの関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真偽を判定することを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の円形物体識別装置。
- 上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判定手段と、
上記判定手段からの識別タイミング信号を入力すると共に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力し、識別タイミング信号の入力時における一対の光電変換素子の各出力信号を加算する加算手段と、
上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算された信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の直径を算出する手段とを具備することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の円形物体識別装置。 - 上記一対の光電変換素子の各出力信号の基準値を記憶する記憶手段と、
上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判定手段と、上記判定手段からの識別タイミング信号、上記記憶手段の基準値、上記一対の光電変換素子の各出力信号を入力し、識別タイミング信号を入力した時の上記各出力信号を基準値により除算して規格化する規格化手段と、
上記規格化手段にて規格化された各信号を加算する加算手段と、
上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算された信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の直径を算出する手段とを具備することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の円形物体識別装置。 - 上記第2の光源と第4の光電変換素子にて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界との位置関係と、上記第3の光電変換素子および上記一対の光電変換素子の一つにて捉えられる円形物体の縁に関する明暗境界と上記光源との位置関係とに基づいて円形物体の厚みを検出する厚み検出手段を備えることを特徴とする請求項5乃至11のいずれかに記載の円形物体識別装置。
- 上記搬送域に対して、上記一対の光電変換素子および上記第3の光電変換素子が光源と同じ側に設けられ、各光電変換素子が円形物体からの反射光を捉えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の円形物体識別装置。
- 上記一対の光電変換素子の出力が一定レベル以上に達すると、円形物体の通過を示す信号を出力することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の円形物体識別装置。
- 上記一対の光電変換素子の他方と上記第3の光電変換素子との中間位置に第5の光電変換素子が設けられ、この第5の光電変換素子の出力に基づき円形物体に設けられる穴の有無が検出されることを特徴とする請求項13または14に記載の円形物体識別装置。
- 上記第5の光電変換素子の出力に基づき検出された穴の有無に基づいて円形物体の真偽が判定されることを特徴とする請求項15に記載の円形物体識別装置。
- 予め求めている円形物体の直径と穴の有無との関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真偽が判定されることを特徴とする請求項15に記載の円形物体識別装置。
- 予め求めている円形物体の直径、厚みおよび穴の有無の関係に基づく識別データと、これらの実測値とに基づき円形物体の真偽が判定されることを特徴とする請求項15に記載の円形物体識別装置。
- 上記光源からの放射光を平行光とするレンズと、レンズを透過した平行光を部分的に遮光して円形物体に照射させるマスクとが設けられていることを特徴とする請求項15乃至18のいずれかに記載の円形物体識別装置。
- 上記一対の光電変換素子、第3の光電変換素子および第5の光電変換素子の前に、円形物体からの反射光を集光するレンズが設けられていることを特徴とする請求項19に記載の円形物体識別装置。
- 上記光源からの放射光を所定エリアの光束にするマスクを有することを特徴とする請求項15、16、17、18または20に記載の円形物体識別装置。
- 円形物体からの反射光を集光するレンズが設けられていることを特徴とする請求項21に記載の円形物体識別装置。
- 上記第5の光電変換素子は、その中央部に位置する第1受光部と、その外側を包囲する第2受光部とを有し、第1受光部と第2受光部の出力の比または差に基づいて、円形物体に設けられる穴の有無に加えて穴の径をも検出することを特徴とする請求項15乃至22のいずれかに記載の円形物体識別装置。
- 上記第5の光電変換素子を照明する第3の光源が別に設けられていることを特徴とする請求項23に記載の円形物体識別装置。
- 上記一方の光電変換素子および第3の光電変換素子の出力信号が入力され、両光電変換素子が共に円形物体の縁部に関する明暗境界を検出した時の出力信号に基づいて識別タイミングを判定して識別タイミング信号を出力する判定手段と、
上記判定手段からの識別タイミング信号を入力すると共に上記一対の光電変換素子の出力信号を入力し、識別タイミング信号の入力時における一対の光電変換素子の各出力信号を加算する加算手段と、
上記加算手段にて加算された信号を入力し、その加算された信号と、予め設定されている演算式とに基づいて円形物体の直径を算出する手段と、
上記第5の光電変換素子からの出力を入力し、そのピーク値を検出するピークホールド回路と、
上記第5の光電変換素子からの出力を記憶し、その記憶値とピークホールド回路からのピーク値との比により円形物体の穴径を算出する手段とを具備することを特徴とする請求項15乃至24のいずれかに記載の円形物体識別装置。 - 上記ピークホールド回路に記憶されたピーク値に基づいて各光電変換素子の出力を規格化した値により円形物体の直径と穴径とを算出することを特徴とする請求項25に記載の円形物体識別装置。
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