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JP4387432B2 - 塗布膜用乾燥装置 - Google Patents
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JP4387432B2 - 塗布膜用乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布膜用乾燥装置に係り、詳しくは、乾燥エリア内に配置された塗布液の塗布後における基板の下面を、支持手段により複数の点で支持するように構成した塗布膜用乾燥装置に関する。
周知のように、液晶ディスプレイ用ガラス基板や半導体ウェハ等の基板の表面には、配向膜等の塗布膜が形成されるが、これらの塗布膜を形成する工程においては、基板の表面に塗布液を形成した後に、その塗布液を加熱により乾燥させることが行われる。この基板上の塗布液の乾燥は、当該基板の需要増及びこれに伴う量産化の観点から、塗布膜用乾燥装置の乾燥エリア内に、塗布液の塗布後における基板を順次供給し、その基板の塗布膜に対する乾燥処理を乾燥エリア内で自動的に行うことが実用化されている。
この種の塗布膜乾燥装置としては、例えば下記の特許文献1,2に開示されているように、乾燥エリア内に、基板を上面が塗布液の塗布面となるように水平姿勢で配置し、その基板の下面を複数の固定ピンと移動ピンとで交互に異なる複数点で支持することにより、ピン痕の発生確率を抑止することが行われる。この場合、複数の移動ピンは、個々の支持手段または一体化された支持手段となって駆動手段により上下移動等の移動が行われるように構成されており、これにより複数の移動ピンは一挙同時に基板の下面に対して当接及び離反することになる。
公知の塗布膜乾燥装置としては、大別すると、複数の移動ピンを移動させるための駆動手段が、特許文献1に開示されているように乾燥エリア内に配置されるものと、特許文献2に開示されているように乾燥エリアの中央部下方に離隔して配置されるものとが存在する。
特許第3917994号公報 特許第3597321号公報
ところで、特許文献1に開示されているように、移動ピンの駆動手段(エアシリンダや回転駆動体)が乾燥エリア内、同公報では乾燥炉の密閉された乾燥室内に配備されていたのでは、駆動手段の駆動部分や摺動部分からパーティクルが発生し、乾燥室内における雰囲気の汚染を招くのはもとより、このパーティクルが基板に付着して、乾燥後の塗布膜付き基板の品位低下を招く。
また、上記の特許文献2に開示されているように、移動ピンの駆動手段(シリンダ)が乾燥エリア(乾燥室)の中央部下方に、つまり平面視で乾燥エリアの領域とオーバーラップするように乾燥エリアから下方に離隔して配置されていると、乾燥エリアの下方に駆動手段の収納エリアが必要となる。そのため、乾燥装置を上下方向に短尺化することができず、しかも乾燥エリアと同一面積の収納エリアが必要となるため、スペース面で無駄が生じる。更に、量産化を図るべく上下方向に複数段の乾燥エリアを配列した場合には、各乾燥エリアの相互間に同数の駆動手段用の収納エリアを配列せねばならなくなり、乾燥装置の全高が極めて高くなるため、乾燥エリアの段数が少数に限られるという問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑み、乾燥エリア内における基板へのパーティクルの付着を抑止した上で、塗布膜用乾燥装置の上下方向の短尺化を図ると共に、乾燥エリアの多数段化を図ることを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するために創案された本発明は、加熱手段により加熱乾燥を行う乾燥エリア内に、上面に塗布液が塗布された基板を配置すると共に、基板支持用の2つの支持手段を駆動手段が相対移動させることにより、一方の支持手段が基板の下面を複数の点で支持する形態と、他方の支持手段が基板の下面を前記一方の支持手段とは異なる複数の点で支持する形態とに切り換えるように構成した塗布膜用乾燥装置において、前記乾燥エリアを、上下方向に複数段に隣接させて配列すると共に、前記駆動手段を、前記各乾燥エリアごとに、平面視でそれぞれの乾燥エリアの周縁部よりも外方側領域のみに配備し、且つ、前記駆動手段の高さ位置が、その駆動手段の直近部位で上下に隣接する乾燥エリアのうち、上方に存する乾燥エリアの上端から下方に存する乾燥エリアの下端までの範囲内に配置されていることに特徴づけられる。上記の「乾燥エリア」としては、周囲が閉鎖された密閉型の乾燥室としての乾燥エリアと、周囲が開放された開放型(プロキシミティタイプ)の乾燥エリアとが存在する。また、上記の「2つの支持手段を駆動手段が相対移動させる」とは、一方の支持手段に対して他方の支持手段を、上下方向のみに相対移動させる場合と、これに加えて、水平面内における一方向(X方向)に相対移動させる場合と、更にこれらに加えて、水平面内における前記一方向と直交する方向(Y方向)に相対移動させる場合とを含む意味である。
このような構成によれば、駆動手段により一方の支持手段に対して他方の支持手段を相対移動させることにより、基板の下面を複数の点で支持する形態が第1の形態と第2の形態とに切り換えられて、複数の支持点の位置が変更される。また、一方の支持手段による基板の支持から、他方の支持手段による基板の支持に切り換えた後に、更に一方の支持手段による基板の支持に切り換える場合にも、駆動手段が2つの支持手段を相対移動させることにより、一方の支持手段による前回の基板の支持点と今回の基板の支持点との位置を変更させることができる。これにより、基板の下面におけるピン痕の発生が抑止される。この場合、平面視で2つの支持手段は何れも乾燥エリアの領域内に存在するが、この2つの支持手段を相対移動させる駆動手段は、平面視で乾燥エリアの周縁部よりも外方側領域に配備されている。したがって、基板が配置された乾燥エリア内に駆動手段が存在しなくなり、駆動に伴うパーティクルの問題が生じなくなるのは勿論のこと、平面視で駆動手段の配設領域と乾燥エリアとがオーバーラップしなくなり、乾燥エリアの下方または上方に駆動手段の収納エリアを設ける必要がなくなる。これにより、塗布膜用乾燥装置(塗布膜用乾燥炉)の上下方向寸法を短尺にできると共に、乾燥エリアを上下方向に複数段に配列させても当該乾燥装置の全高を低くすることができ、乾燥エリアの多数段化を図ることが可能となる。
この場合、前記2つの支持手段は何れも、前記基板の下面に上端がそれぞれ当接可能な複数の支持ピンを有し、何れか一方の支持手段は、平面視で前記乾燥エリアの領域内に配置された移動体上に複数の支持ピンを配列して構成され、且つ、該移動体の一部を前記駆動手段が配備された外方側領域まで延出させることが好ましい。
このようにすれば、2つの支持手段の何れもが、複数の支持ピンの上端により基板の下面を支持することが可能となり、何れか一方の支持手段は、駆動手段の動作により移動する移動体上に配列された複数の支持ピンの上端により基板の下面を支持することが可能となる。そして、平面視で移動体を乾燥エリアの領域内に配置させた上で、移動体の一部のみを、駆動手段が配備された外方側領域まで延出させることにより、その延出部を駆動手段に連結することが可能となる。したがって、駆動手段を外方側領域に配設したにも拘わらず、移動体の全周を外方側領域まで延出させる必要がなくなり、駆動手段の配設箇所に対応する部分についてのみ移動体を延出させれば済むため、移動体の小型軽量化ひいては当該乾燥装置の小型軽量化が図られる。
また、前記2つの支持手段のうち、前記移動体を有する支持手段と異なる支持手段は、前記移動体の上方または下方に定置設置された加熱手段としてのホットプレート上に、複数の支持ピンを配列した構成とすることができる。
このようにすれば、加熱手段であるホットプレートが、固定側の支持手段として有効利用されると共に、一方の支持手段の移動体についてのみ駆動手段を装備すればよくなり、部品点数の削減を図ることが可能となる。
この場合、前記ホットプレートが、上下方向に複数段に配列されると共に、上下に隣接するホットプレートの相互間に前記乾燥エリアがそれぞれ形成され、且つ、各乾燥エリアごとに、それぞれの外方側領域に前記駆動手段が配設されていることが好ましい。
このようにすれば、上下に隣接する乾燥エリアの仕切壁としてホットプレートが有効利用されるため、当該乾燥装置の全高を可及的に低くすることができると共に、水平方向の拡がりも駆動手段を配設する部分のみを拡大させれば、全周に亘って拡大することを防止できることになり、当該乾燥装置の全体的なコンパクト化及び軽量化を図ることが可能となる。
一方、密閉型の当該乾燥装置では、前記乾燥エリアは、平面視における周縁部が主ケーシングにより覆われて密閉状空間とされると共に、前記主ケーシングの外面側に、駆動手段を収納する収納空間を有する補助ケーシングが取り付けられ、前記移動体の一部の前記外方側領域までの延出部が、前記密閉状空間と前記収納空間との間を貫通して駆動手段に連結されていることが好ましい。
このようにすれば、主ケーシングの内部に、一段または複数段の乾燥エリアが密閉状空間として形成されると共に、主ケーシングの外面側に取り付けられた補助ケーシングの内部に、駆動手段を収納する収納空間が形成され、密閉状空間内の移動体が収納空間内の駆動手段の動作により移動することになる。したがって、密閉状空間内の基板が、収納空間内の駆動手段によって適正に移動されつつ支持されることになる。
この場合、前記移動体の延出部が前記密閉状空間と前記収納空間との間を貫通している部位に、シール手段が装着されていることが好ましい。
このようにすれば、駆動手段を収納する収納空間が乾燥エリアに隣接しているにも拘わらず、乾燥エリアにおける密閉状空間の密閉性を適切に確保することができ、収納空間に存する駆動手段が、密閉状空間に存する移動体を、基板に雰囲気面での悪影響を及ぼすことなく移動させることが可能となる。
また、前記移動体とその下方に存する前記ホットプレートとの間に、前記移動体の下方への撓みを防止するための弾性付勢手段を介設することが好ましい。
このようにすれば、移動体上の複数の支持ピンにより支持される基板の大板化や重量増に伴って、移動体に撓みが生じ得る状態にあっても、弾性付勢手段(例えば、バネやゴム等)の動作により、移動体の移動に支障を来たすことなくその撓みの発生が抑止され得ることになる。
以上のように本発明に係る塗布膜用乾燥装置によれば、乾燥エリア内で基板を第1の形態で下方より支持する一方の支持手段に対して基板を第2の形態で下方より支持する他方の支持手段を相対移動させる駆動手段が、平面視で乾燥エリアの周縁部よりも外方側領域に配備されていることから、乾燥エリア内に駆動手段が存在しなくなり、駆動に伴うパーティクルの問題が生じなくなるばかりでなく、平面視で駆動手段の配設領域と乾燥エリアとがオーバーラップしなくなり、乾燥エリアの下方または上方に駆動手段の収納エリアを設ける必要がなくなる。これにより、塗布膜用乾燥装置の上下方向寸法を短尺にできると共に、乾燥エリアを上下方向に複数段に配列させても当該乾燥装置の全高を低くすることができ、乾燥エリアの多数段化を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の全体構成を示し且つ内部を切断して描写した概略正面図、図2は、図1のA−A線に従って切断した横断平面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る乾燥装置(乾燥炉)1は、乾燥エリアとしての乾燥室2が上下方向に複数段に配置され、各乾燥室2の相互間はホットプレート3により仕切られている。この場合、最上段と最下段とを除くホットプレート3は、上面と下面との両面にパネル型のヒータ(図示略)が設置されると共に、最上段のホットプレート3は下面のみに、また最下段のホットプレートは上面のみに、それぞれパネル型のヒータが設置されている。
複数段の各乾燥室2内には、外部から搬入された水平姿勢にある基板(例えば液晶ディスプレイ用ガラス基板)4の下面を複数の点で支持する固定支持手段5と、その基板4の下面を固定支持手段5とは異なる複数の点で支持する移動支持手段6とがそれぞれ配備されている。そして、固定支持手段5は、対応する乾燥室2の下方を仕切るホットプレート3上に複数の固定支持ピンP1を配列して構成され、また移動支持手段6は、駆動手段7の動作により移動する移動体8上に複数の移動支持ピンP2を配列して構成されている。
詳述すると、固定支持手段5は、ホットプレート3の上面に水平面内の一方向(X方向:図2の上下方向)に等間隔で固設され且つ水平面内の前記一方向と直交する他方向(Y方向:図2の左右方向)に沿ってホットプレート3のY方向略全長に亘って延びる複数本(図例では3本)の固定部材9を有し、これらの固定部材9にそれぞれ複数の固定支持ピンP1が長手方向(Y方向)に等ピッチで立設固定されている。図3は、固定支持手段5の複数の固定支持ピンP1により基板4が下面で支持された状態を示している。尚、図3は、固定支持手段5の固定支持ピンP1と移動支持手段6の移動支持ピンP2とを、便宜上、Y方向に僅かに変位させて図示したものである。
また、移動支持手段6は、組立枠体からなる移動体8を有し、この移動体8は、ホットプレート3のX方向における両側の外方をY方向にそれぞれ延びる一対の内外延出部材10と、ホットプレート3のY方向における両側の外方をX方向にそれぞれ延び且つ一対の内外延出部材10の上面に亘って架設された一対の架設部材11と、X方向に等間隔で配置され且つY方向にそれぞれ延びて一対の架設部材11の上面に亘って張り渡された複数本(図例では3本)の桟部材12とを備える。そして、これらの複数本の桟部材12にはそれぞれ、複数の移動支持ピンP2が長手方向(Y方向)に等間隔で立設固定されている。図4は、移動支持手段6の複数の移動支持ピンP2により基板4が下面で支持された状態を示している。尚、図4は、固定支持手段5の固定支持ピンP1と移動支持手段6の移動支持ピンP2とを、便宜上、Y方向に僅かに変位させて図示したものである。
この塗布膜用乾燥装置1は、いわゆる密閉型の乾燥装置(乾燥炉)に属し、複数段の乾燥室2は、平面視で周縁部が単一の主ケーシング13により覆われることにより、各乾燥室2ごとにそれぞれ密閉状空間とされると共に、主ケーシング13のX方向両端部の外面側に、移動体8を移動させる駆動手段7の収納空間Sを有する補助ケーシング14がY方向両側に突出した状態で着脱可能に取り付けられている。換言すれば、主ケーシング13の外面における四隅部に補助ケーシング14が固定されている。尚、補助ケーシング14の横断面は、図2に示すようにコ字形であってもよく、或いは額縁状の矩形であってもよい。また、主ケーシング13の内面部には、内方に突出する額縁状の基台13aが固定されており、この基台13a上にホットプレート3が敷設されている。そして、移動体8(内外延出部材10の一部を除く)は、平面視で乾燥室2の周縁部よりも内方側領域に配備されているのに対して、駆動手段7は、平面視で乾燥室2の周縁部よりも外方側領域に配備されていることになる。この場合、4つの駆動手段7は、移動体8を水平姿勢に維持した状態で、水平面内におけるX方向及びY方向並びに上下方向(Z方向)に移動体8を移動させることが可能となるように構成されている。尚、駆動手段7の高さ位置は、本実施形態では、ホットプレート3と略同一位置であるが、そのホットプレート3の直上方の乾燥室2の上端からそのホットプレート3の直下方の乾燥室2の下端までの範囲内における高さ位置であればよい。
そして、移動体8の一対の内外延出部材10におけるそれぞれのY方向両側への延出部10aが、密閉状の乾燥室2と収納空間Sとの間を貫通して、収納空間S内の駆動手段7に連結されている。この場合、図5に示すように、移動体8のY方向両側への延出部10aが乾燥室2と収納空間Sとの間を貫通している部位には、乾燥室2と収納空間Sとの間での気体の流通を実質的に阻止するためのシール手段15が装着されている。詳述すると、乾燥室2と収納空間Sとを仕切っている主ケーシング13(または主ケーシング13と補助ケーシング14)の仕切部13aには、貫通孔16が形成されており、この貫通孔16に遊び(駆動手段7によりX、Y、Z方向に移動可能な遊び)をもって挿通された内外延出部材10の挿通部10bに、仕切部13aを隙間を介在させて挟むと共に貫通孔16の孔周縁から径方向外方に全周に亘って張り出す一対のシール板17が固定されている。この場合、内外延出部材10の挿通部10bと一対のシール板17とは、内外延出部材10が駆動手段7の動作によりX、Y、Z方向に移動した場合であっても、仕切部13aと干渉せず且つ貫通孔16が露出しないように構成されている。尚、内外延出部材10の延出部10aには、収納空間S内の部位にテフロン(登録商標)等でなる断熱材18が介設され、これにより駆動手段7に乾燥室2側からの熱が伝導しないように配慮がなされている。
駆動手段7は、電動シリンダ、エアシリンダ、サーボモータ、またはパルスモータ等を駆動源とするものであって、本実施形態では、図6に示すように、補助ケーシング14内に固定された支持板14a上に設置され且つY方向移動の駆動源となるY駆動シリンダ7yと、このY駆動シリンダ7yの出退ロッド7yaと一体移動可能であり且つX方向移動の駆動源となるX駆動シリンダ7xと、このX駆動シリンダ7xの出退ロッド7xaと一体移動可能であり且つZ方向移動の駆動源となるZ駆動シリンダ7zとを備え、このZ駆動シリンダ7zの出退ロッド7zaが移動体8の内外延出部材10の延出部10aに連結されている。
この場合、駆動手段7としては、図6に示すように、X、Y、Zの3方向に内外延出部材10の延出部10aを移動させるものと、この図6に示すY駆動シリンダ7y、X駆動シリンダ7x及びZ駆動シリンダ7zを適宜抜き取って組み立てることにより、Y、Zの2方向に延出部10aを移動させるものと、X、Zの2方向に延出部10aを移動させるものと、Zの1方向のみに延出部10aを移動させるものとを有している。本実施形態では、図2に符号(C)で示す箇所の駆動手段7がX、Y、Zの3方向、符号(D)で示す箇所の駆動手段7がY、Zの2方向、符号(E)で示す箇所の駆動手段7がX、Zの2方向、符号(F)で示す箇所の駆動手段7がZ方向に、それぞれ内外延出部材10の延出部10aを移動させるものである。このように4つの駆動手段7を異なる構成とすることにより、移動体8がX、Y、Zの方向に熱膨脹或いは熱収縮した場合であっても、その変形を吸収して円滑に移動体8を移動させることが可能となる。
更に、図2及び図7に示すように、移動体8の各桟部材12の長手方向中央部にはそれぞれ、上端が桟部材12に固定され且つ下端がホットプレート3の上面に固定された弾性付勢手段としてのバネ19が装着されている。このバネ19は、各桟部材12とホットプレート3との間に介設されることにより、各桟部材12に上方への押し上げ力を付与して、各桟部材12の下方への撓み、ひいては架設部材11及び内外延出部材10の下方への撓みを防止する役割を果たしている。尚、このバネ19は、移動体8が移動することにより傾斜した場合であっても、各桟部材12に上方への押し上げ力を継続して付与することが可能である。
以上のような構成を備えた本発明の第1実施形態に係る乾燥装置1によれば、図外の搬送口から乾燥室2に搬入された基板4は、図3に示すように、固定支持手段5の複数の固定支持ピンP1により下面を複数の点で支持されて、乾燥室2の高さ方向中央部の近辺に保持される。この状態の下では、搬送口が閉じられて乾燥室2が密閉状空間とされると共に、乾燥室2の上方及び下方のホットプレート3は通電加熱され、乾燥室2内は一定の高温状態に維持される。これにより、基板4の上面に塗布された配向膜等の膜形成用の塗布液を乾燥させる工程が開始する。
このような状態から一定時間経過後に、駆動手段7が作動して、移動支持手段6の組立枠体からなる移動体8がZ方向に沿って上昇することにより、基板4の下面は、複数の移動支持ピンP2によって固定支持ピンP1とは異なる複数の点で支持される。そして、更なる駆動手段7の動作により、基板4が複数の移動支持ピンP2により支持された状態でX方向もしくはY方向またはその双方向に移動体8が移動することにより、基板4もそれと同方向に移動する。その後、駆動手段7が移動体8をZ方向に沿って下降させることにより、基板4もそれに伴って下降し、再び複数の固定支持ピンP1によって基板4の下面が支持される。この時点における固定支持ピンP1による基板4の下面の支持点は、前回の固定支持ピンP1による基板4の下面の支持点とは異なった位置となっている。更に、このような状態から一定時間経過後に、駆動手段7の動作により移動体8をZ方向に沿って上昇させることにより、移動支持ピンP2によって基板4を支持させると共に、駆動手段7が基板4をX方向及び/又はY方向に移動させた後、Z方向に沿って下降させることにより、固定支持ピンP1によって基板4が再び支持される。この時点における固定支持ピンP1による基板4の下面の支持点は、前回及び前々回の固定支持ピンP1による基板4の下面の支持点とは異なった位置となる。この一連の動作を繰り返し行うことにより、基板4の上面に塗布した塗布液の乾燥が支障なく円滑に行われると共に、基板4の下面におけるピン痕の発生が抑制される。
このように固定支持ピンP1による基板4の支持点を変化させるために移動支持ピンP2を移動させる駆動手段7は、乾燥室2内に設けられていないため、駆動手段7の作動に伴って発生するパーティクルが基板4に付着する等の不具合が生じなくなるのはもとより、駆動手段7の収納空間Sを乾燥室2の下方や上方に設ける必要がなくなるため、乾燥装置1の全高を低くできるという利点を享受することができる。しかも、駆動手段7の保守点検は、乾燥室2やホットプレート3更には固定支持手段5や移動支持手段6に影響を与えることなく、補助ケーシング14を取り外すだけで行うことができ、保守点検作業の簡略化を図ることも可能となる。
図8〜図10は、本発明に係る塗布膜用乾燥装置1の第2実施形態を例示している。この第2実施形態に係る乾燥装置1は、いわゆる開放型(プロキシミティタイプ)に属し、図8に示すように、主ケーシングに相当するケーシングが存在せず、上下に隣接するホットプレート3の相互間の乾燥エリア2は、平面視における周縁が開放されている。従って、駆動手段7を収納する収納空間Sが形成された補助ケーシングに相当する4本のケーシング14が、各ホットプレート3等を支持する支柱の役割を果している。また、図9及び図10に示すように、各ホットプレート3の下方に、組立枠体からなる移動体8が配置されると共に、各ホットプレート3に、移動体8に取り付けられた各移動支持ピンP2が遊び(駆動手段7によりX、Y方向に移動可能な遊び)をもって挿通される複数の貫通孔20が形成されている。そして、図9は、複数の固定支持ピンP1により基板4の下面が支持された状態を示し、図10は、複数の移動支持ピンP2により基板4の下面が支持された状態を示している。尚、この第2実施形態に係る乾燥装置1は、以上の構成以外が、上述の第1実施形態に係る乾燥装置1と同一であるので、この第1実施形態と共通の構成要件については同一符号を付してその説明を省略する。
本発明の第1実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の全体構成を示し且つ内部を切断して描写した概略正面図である。 図1のA−A線に従って切断した横断平面図である。 図2のB−B線に従って切断した縦断面図であって、前記第1実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の作用を示す図である。 図2のB−B線に従って切断した縦断面図であって、前記第1実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の作用を示す図である。 前記第1実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の要部を示す拡大横断平面図である。 前記第1実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の要部を示す拡大縦断正面図である。 前記第1実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の要部を示す拡大縦断正面図である。 本発明の第2実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の横断平面図であって、図2に対応する図である。 図8のG−G線に従って切断した縦断面図であって、前記第2実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の作用を示す図である。 図8のG−G線に従って切断した縦断面図であって、前記第2実施形態に係る塗布膜用乾燥装置の作用を示す図である。
符号の説明
1 塗布膜用乾燥装置
2 乾燥エリア(乾燥室)
3 ホットプレート
4 基板
5 固定支持手段
6 移動支持手段
7 駆動手段
8 移動体(組立枠体)
10 内外延出部材
10a 延出部
13 主ケーシング
14 補助ケーシング
15 シール手段
17 シール板
19 バネ(弾性付勢手段)
S 収納空間
P1 固定支持ピン
P2 移動支持ピン

Claims (7)

  1. 加熱手段により加熱乾燥を行う乾燥エリア内に、上面に塗布液が塗布された基板を配置すると共に、基板支持用の2つの支持手段を駆動手段が相対移動させることにより、一方の支持手段が基板の下面を複数の点で支持する形態と、他方の支持手段が基板の下面を前記一方の支持手段とは異なる複数の点で支持する形態とに切り換えるように構成した塗布膜用乾燥装置において、
    前記乾燥エリアを、上下方向に複数段に隣接させて配列すると共に、前記駆動手段を、前記各乾燥エリアごとに、平面視でそれぞれの乾燥エリアの周縁部よりも外方側領域のみに配備し、且つ、前記駆動手段の高さ位置が、その駆動手段の直近部位で上下に隣接する乾燥エリアのうち、上方に存する乾燥エリアの上端から下方に存する乾燥エリアの下端までの範囲内に配置されていることを特徴とする塗布膜用乾燥装置。
  2. 前記2つの支持手段は何れも、前記基板の下面に上端がそれぞれ当接可能な複数の支持ピンを有し、何れか一方の支持手段は、平面視で前記乾燥エリアの領域内に配置された移動体上に複数の支持ピンを配列して構成され、且つ、該移動体の一部を前記駆動手段が配備された外方側領域まで延出させたことを特徴とする請求項1に記載の塗布膜用乾燥装置。
  3. 前記2つの支持手段のうち、前記移動体を有する支持手段と異なる支持手段は、前記移動体の下方または上方に定置設置された加熱手段としてのホットプレート上に、複数の支持ピンを配列して構成されていることを特徴とする請求項2に記載の塗布膜用乾燥装置。
  4. 前記ホットプレートが、上下方向に複数段に配列されると共に、上下に隣接するホットプレートの相互間に前記乾燥エリアがそれぞれ形成され、且つ、各乾燥エリアごとに、それぞれの外方側領域に前記駆動手段が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の塗布膜用乾燥装置。
  5. 前記乾燥エリアは、平面視における周縁部が主ケーシングにより覆われて密閉状空間とされると共に、前記主ケーシングの外面側に、駆動手段を収納する収納空間を有する補助ケーシングが取り付けられ、前記移動体の一部の前記外方側領域までの延出部が、前記密閉状空間と前記収納空間との間を貫通して駆動手段に連結されていることを特徴とする請求項3または4に記載の塗布膜用乾燥装置。
  6. 前記移動体の延出部が前記密閉状空間と前記収納空間との間を貫通している部位に、シール手段が装着されていることを特徴とする請求項5に記載の塗布膜用乾燥装置。
  7. 前記移動体とその下方に存する前記ホットプレートとの間に、前記移動体の下方への撓みを防止するための弾性付勢手段を介設したことを特徴とする請求項3〜6の何れかに記載の塗布膜用乾燥装置。
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