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JP4418331B2 - コンクリート材と鉄骨材との結合構造 - Google Patents
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JP4418331B2 - コンクリート材と鉄骨材との結合構造 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート材と鉄骨材との結合構造に関する。さらに詳しくは、鉄骨材の再利用の利便性を図るようにコンクリート材と鉄骨材とを結合するためのコンクリート材と鉄骨材との結合構造に関する。
従来より、鉄骨構造の耐力および剛性を向上させるために、鉄骨材をRCスラブ(鉄筋補強コンクリート板)などのコンクリート材と緊結し、補強することが行われている。この場合、コンクリート材は鉄骨材に取り付けられたスタッドボルトにより鉄骨材と結合されるのが一般的である。
図9に、そのようなコンクリート材と鉄骨材との結合構造の一例を示す(特許文献1参照)。この結合構造100においては、図9に示すように、スタッドボルト101先端部分に設けられた雄ねじ101aを、鉄骨材(鉄骨梁)102の上側フランジに設けられた雌ねじ孔102aに螺合させ、これによりスタットボルト101が鉄骨材102に取り付けられている。
このように、従来、鉄骨構造の補強は、鉄骨材をコンクリート材とスタッドボルトを用いて強固に結合することによりなされていたため、解体時には、例えば鉄骨材を切断、破壊しながらコンクリート材を鉄骨材と分離していく必要があり、鉄骨材をそのままの形で別の建物に用いるなどの再利用が困難であるといった問題がある。
これを避けるために、例えば結合部分のコンクリート材をはつりながら鉄骨材とコンクリート材とを分離する方法も考えられる。しかしながら、そのような作業は大きな騒音を発生し、大変な手間を要するものであるため、住宅地などでは施工が困難な場合があるとともに、コストの増大を招くといった問題がある。
特開2003−56127号公報
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、鉄骨材の再利用を容易にすることができるコンクリート材と鉄骨材との結合構造を提供することを目的としている。
本発明のコンクリート材と鉄骨材との接合構造は、鉄骨材の再利用の利便性が図られてなるコンクリート材と鉄骨材との接合構造であって、コンクリート材を鉄骨材に緊結する緊結部材の周囲に、亜鉛や錫といった低融点の金属からなる空隙形成部材を埋設してなることを特徴とする。
さらに、本発明のコンクリート材と鉄骨材との接合構造においては、空隙形成部材が、鉄、銅、ニッケルなどの高融点の金属からなる芯部を有してなるのが好ましい。
さらに、本発明のコンクリート材と鉄骨材との接合構造においては、空隙形成部材がコイルスプリング状に形成され、そのコイル内部に緊結部材が収納されてなるのが好ましい。
本発明によれば、解体時に緊結部材の周囲に空隙を形成できるので、比較的弱い衝撃で緊結部材の周囲のコンクリート材を破壊でき、鉄骨材を容易にコンクリート材から分離できる。そのため、鉄骨材の再利用が容易となるという優れた効果が得られる。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
図1に、本発明の実施形態1に係るコンクリート材と鉄骨材との結合構造を横断面図により示す。図2に、同結合構造を上面透視図により示す。
結合構造Kは、図1に示すように、例えばH形鋼からなる鉄骨材(鉄骨梁)1によりRCスラブからなるコンクリート材2を下支えして床10を形成するように、コンクリート材2と鉄骨材1とを結合するものとされる。
結合構造Kにおいては、図1および図2に示すように、鉄骨材1にスタッドボルト(緊結部材)3が取り付けられ、このスタッドボルト3によりコンクリート材2が鉄骨材1と緊結される。また、結合構造Kにおいては、所定形状の溶融部材4が、スタッドボルト3周囲のコンクリート材2内部に埋設される。
溶融部材4は、亜鉛(融点:摂氏419度)、錫(融点:摂氏232度)といった低融点の金属をスタッドボルト3周囲に配設し得る所定形状、実施形態1ではコイルスプリング状に形成してなるものである。また、溶融部材4は、鉄骨材1を通して導電することが可能なように、鉄骨材1と接触した状態でコンクリート材2内に埋設されている。
しかして、結合構造Kにおいて、建物解体時等に鉄骨材1とコンクリート材2とを分離する際には、電源Eの一方の極と鉄骨材1とが結線され、かつ電源Eの他方の極と溶融部材4の上端(鉄骨材1と接触していない方の端部)とが結線または導通可能とされ、電源Eから溶融部材4に大電流が通電される。これにより、溶融部材4は加熱溶融される。つまり、溶融部材4は、いわゆる直接通電加熱工法により、加熱溶融される。
このため、コンクリート材2内部の溶融部材4の埋設部分には空隙が生じ、スタッドボルト3周囲でコンクリート材2が脆くなり、比較的弱い衝撃を加える等するだけでその部分のコンクリート材2を破壊することが可能となる。つまり、溶融部材4は空隙形成部材とされる。したがって、鉄骨材1を損傷することなくコンクリート材2と容易に分離することができ、鉄骨材1をそのままの形で別の建物に用いる等、鉄骨材1の再利用を図ることが容易となる。また、コンクリート材2は、脆くなっているために大きな騒音を発生することなく容易に破壊される。したがって、住宅地等における施工も可能となり、その労力も大幅に低減される。
ここで、溶融部材4を溶融するための加熱方法は、前記直接通電加熱工法の他、図3に示すように、高周波誘導加熱によるものとされてもよい。すなわち、高周波交流電流が通電されたコイル11を溶融部材4に近接させ、コイル11が発生する磁界Nにより溶融部材4の表面に渦電流を生じさせ、それにより溶融部材4を加熱溶融するものとしてもよい。なお、高周波誘電加熱による場合には、溶融部材4を鉄骨材1と導電可能なように接触した状態でコンクリート材2内に埋設する必要はない。
また、ガスバーナ等を用いて溶着金属4を加熱溶融するものとしてもよい。
以下、図4を参照して、結合構造Kが適用された鉄骨構造Lにおいて、コンクリート材2と鉄骨材1とを分離する具体的な手順を説明する。
手順1:コンクリート材2を内部の鉄筋2aと共にカッター(不図示である)により適当な大きさの切片Mに切断する。ここで、切片Mは、鉄骨材1の枠組みから落下しない所定形状とされる。
手順2:切片Mに切断されたコンクリート材2にアイボルト5をホールインアンカー(不図示である)により取り付ける。
手順3:アイボルト5にワイヤーを通し、クレーンに吊す。
手順4:溶融部材4を加熱溶融させる。
手順5:前記クレーンによりコンクリート材2を吊り降ろす。
このように、実施形態1の結合構造Kによれば、鉄骨材1とコンクリート材2とを結合するに際して、鉄骨材1に取り付けられたスタッドボルト3を囲むように溶融部材4をコンクリート材2に埋設するとともに、建物解体時等に鉄骨材1とコンクリート材2とを分離する際には、溶融部材4を加熱溶融させることによりスタッドボルト3周囲のコンクリート材2を脆くし、この状態で鉄骨材1とコンクリート材2とを分離するものとされる。したがって、鉄骨材1を損傷することなくコンクリート材2と容易に分離することができる。このため、鉄骨材1の再利用性の向上を図ることができるとともに、施工の静粛性の向上、および労力の低減を図ることも可能となる。
実施形態2
以下、図5を参照して、本発明の実施形態2を説明する。実施形態2の結合構造K1は実施形態1を改変してなるものであり、溶融部材4Aの上端部にコンクリート材2の表面と面一となる上面を有する上端部41を設けてなるものとされる。なお、実施形態2のその余の構成は実施形態1と同様とされている。
具体的には、実施形態2の結合構造K1においては、上端部41上面をコンクリート材2表面と面一とさせた状態で溶融部材4Aがコンクリート材2に埋設される。これにより電源Eと溶融部材4Aとの結線が容易になる。したがって、建物解体作業の効率化が図られる。また、各溶融部材4Aの上端部41上面を導体により連ねて結線することによって1回の通電で複数の溶融部材4Aに同時に通電し、加熱溶融することが可能となる。したがって、解体作業のより一層の効率化が図られる。なお、上端部41を予め導線により結線しておいてもよい。
実施形態3
以下、図6および図7を参照して、本発明の実施形態3を説明する。実施形態3は実施形態1を改変してなるものであり、溶融部材4Bを直線状に形成してなるものである。なお、実施形態3のその余の構成は実施形態1と同様とされている。
具体的には、実施形態3の結合構造K2においては、直線状に形成された所定本数(図示例では4本)の溶融部材4Bが、鉄骨材1に取り付けられたスタッドボルト3を囲うように、鉄骨材1と例えば平行にコンクリート材2内部に埋設される。つまり、スタッドボルト3は、鉄骨材1の上面に1列に所定間隔で設けられるのが通常であるため、直線状の溶融部材4Bを鉄骨材1と平行に所定の配置でコンクリート材2に埋設することによって、1列に並んだ全てのスタッドボルト3を同時に囲むように溶融部材4Bを配設することが可能となる。したがって、溶融部材4Bの埋設作業の効率化が図られる。なお、ここでは溶融部材4Bは鉄骨材1と接触しないように配設されてもよい。
実施形態4
以下、図8を参照して、本発明の実施形態4を説明する。実施形態4は実施形態1〜実施形態3を改変してなるものであり、図8に示すように、溶融部材4Cを2重構造の線材50から形成したものである。なお、実施形態4のその余の構成は実施形態1〜実施形態3と同様とされている。
すなわち、前記実施形態1〜実施形態3においては、前記直接通電加熱工法により溶融部材4Cを加熱溶融する場合に、その一部が先に溶け去ってしまい、断線状態となって全部が溶融しないおそれがある。そのような溶け残りが発生した場合、その部分のコンクリート材2が脆くならず、コンクリート材2の破壊が困難になる。
そこで、実施形態4においては、溶融部材4Cを構成する線材50を、比較的融点の高い金属(鉄、銅、ニッケル、金等。融点:摂氏1000度〜1500度)からなる心部51と、低融点の金属(亜鉛、錫等)からなる被覆部52とから構成し、被覆部52は溶融するが心部51は溶融しない温度となるように溶融部材4Cを加熱するものとされる。これにより、溶融部材4Cの溶け残りが発生するのを防止することができる。ここで、線材50の径が例えば10mmであれば、心部51の径は例えば2〜3mmとされる。
このように、実施形態4においては、溶融部材4Cを構成する線材50が、高融点の金属からなる心部51と低融点の金属からなる被覆部52を有する2重構造とされるため、通電により溶融部材4Cを加熱溶融する際に溶融部材4Cの溶け残りが発生することがなく、鉄骨材1とコンクリート材2との分離作業をより確実に容易化することが可能となる。
また、溶融部材4Cを全て低融点の金属から形成するのではなく、高融点の安価な金属(鉄等)を含ませて形成することによって、ローコスト化が図られる。
本発明は、コンクリート材と鉄骨材とがスタッドボルトにより結合された各種鉄骨構造に適用できる。
本発明の実施形態1に係るコンクリート材と鉄骨材との結合構造を示す断面図である。 同結合構造の上面透視図である。 同結合構造の溶融部材の加熱溶融方法の別の一例を示す断面図である。 同結合構造におけるコンクリート材と鉄骨材との分離手順の詳細を示す模式図である。 本発明の実施形態2のコンクリート材と鉄骨材との結合構造を示す断面図である。 本発明の実施形態3のコンクリート材と鉄骨材との結合構造を示す斜視図である。 同結合構造の断面図である。 本発明の実施形態4のコンクリート材と鉄骨材との結合構造に用いられる溶融部材の断面図である。 従来のコンクリート材と鉄骨材との結合構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
K、K1、K2 結合構造
1 鉄骨材
2 コンクリート材
3 スタッドボルト、緊結部材
4、4A〜4C 溶融部材
50 線材
51 心部
52 被覆部

Claims (3)

  1. 鉄骨材の再利用の利便性が図られてなるコンクリート材と鉄骨材との接合構造であって、
    コンクリート材を鉄骨材に緊結する緊結部材の周囲に、亜鉛や錫といった低融点の金属からなる空隙形成部材を埋設してなる
    ことを特徴とするコンクリート材と鉄骨材との接合構造。
  2. 空隙形成部材が、鉄、銅、ニッケルなどの高融点の金属からなる芯部を有してなることを特徴とする請求項記載のコンクリート材と鉄骨材との接合構造。
  3. 空隙形成部材がコイルスプリング状に形成され、そのコイル内部に緊結部材が収納されてなることを特徴とする請求項記載のコンクリート材と鉄骨材との接合構造。
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