JP4425595B2 - 電気二重層キャパシタ用セパレータ - Google Patents
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Description
また、長期間のバックアップを必要とする用途では、自己放電による電圧降下が少ない低自己放電タイプの電気二重層キャパシタが要求されている。
例えば、特許文献1には、弾性体からなるセパレータを用い、該セパレータの厚みを圧縮せしめることにより、電気二重層キャパシタ内に適当なかしめ圧を付与し内部抵抗を低減できることが開示されている。
しかし、前記特許文献1に開示のものでは、かしめ圧を常に一定に制御することは困難であり、セパレータ内の細孔径がかしめ圧によって変動することから、セパレータ内の電解質の量が一定とならず電気二重層キャパシタの内部抵抗がばらつくという問題があるとともに、セパレータ内の細孔径が変動して大きくなると、電極中の電荷を帯び電極から脱離した活性炭微粒子が電気泳動によってセパレータ内を貫通し対極に到達し易くなり、自己放電による電圧降下が大きくなるという問題があった。
また、前記特許文献2に開示のものでは、積層体からなるセパレータを使用するため、セパレータの厚さばらつきが大きくなったり、キャパシタの組立作業性が悪くなるという問題がある。
そこで、本発明は、水溶液系電解液を用いた低自己放電タイプの電気二重層キャパシタにおいて、内部抵抗が低く、かつ自己放電の少ない電気二重層キャパシタを得るためのセパレータを提供することを目的とする。
つまり、電気二重層キャパシタにおける自己放電と内部抵抗の両特性を考えた場合に、この両特性に影響を与えるセパレータの主な要因としては、(1)空隙率、(2)孔構造(主に孔径)、(3)厚さがあると考えられる。
ここでは、前記微多孔質膜として、ポリオレフィン系樹脂と、無機粉体と、可塑剤とを混合した原料混合物を加熱溶融・混練しながら押し出したシート状物に対して、薄肉化処理を行った後、前記可塑剤を抽出除去して得られるような微多孔質膜を想定しており、この製法自体は基本的に不変であり、よって、出来上がる微多孔質膜の性状も基本的に不変となることを前提としている。
一方、内部抵抗つまり電気抵抗は、言い換えれば、電解液イオンの通過し易さであり、セパレータにとっては、主に空隙率および厚さの大小が大きく影響する。孔径も影響がないとは言えないが、電解液イオンの大きさが、前記製法で作られる微多孔質膜の孔径の大きさに対して明らかに小さいため、影響としては軽微に留まる。
ところが、同時に要求される低内部抵抗化(低電気抵抗化)の要求に対応するためには、単純にセパレータの空隙率を上げればよいが、空隙率を上げると低自己放電化が阻害されるので、空隙率を弄ることなく低内部抵抗化を図るため、セパレータをより薄肉化する必要が生じた。しかし、上記のような製法で作られる微多孔質膜において薄肉化を追求しようとする場合、押し出したシート状物に対して押し出し直後に行う一般的な薄肉化処理である圧延処理には技術的な限界、すなわち厚さ精度(厚さの均一性を含む)の限界があり、100μm未満に薄肉化する場合には、前記薄肉化処理として、圧延処理に加え延伸処理を行う必要があった。
また、請求項2記載の電気二重層キャパシタ用セパレータは、請求項1記載の電気二重層キャパシタ用セパレータにおいて、前記薄肉化処理は、前記シート状物の長さ方向及び幅方向に対する延伸率が30%以下であることを特徴とする。
また、請求項3記載の電気二重層キャパシタ用セパレータは、請求項1又は2記載の電気二重層キャパシタ用セパレータにおいて、前記原料混合物に界面活性剤を更に混合したことを特徴とする。
また、請求項4記載の電気二重層キャパシタ用セパレータは、請求項1乃至3の何れか1項に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータにおいて、前記ポリオレフィン系樹脂はポリエチレンであり、前記無機粉体はシリカであることを特徴とする。
前記薄肉化処理は、実質的に圧延処理のみである。
また、この場合、前記圧延処理が、押出直後のシート状物に対して、近接して連続多段に配置した圧延ロール間を連続的に通すことにより行う。
(実施例1)
ポリオレフィン系樹脂として重量平均分子量200万の高密度ポリエチレン樹脂粉体70部と、無機粉体として比表面積が200m2/gのシリカ微粉体30部と、可塑剤としてパラフィン系オイル100部と、界面活性剤としてアルキルスルホコハク酸塩5部とを混合した原料混合物を、先端にTダイを取り付けた二軸押出機にて加熱溶融混練しながらシート状に押し出し、続いて、該シート状物を、近接して連続多段に配置された圧延ロール間を連続的に通して薄肉化処理を行い、厚さ85μmのシートを得た。次に、該シート中の可塑剤を有機溶剤で抽出除去して加熱乾燥し、ポリエチレン樹脂66.7質量%、シリカ微粉体28.5質量%、アルキルスルホコハク酸塩4.8質量%で構成される、厚さ85μmの微多孔質膜からなる電気二重層キャパシタ用セパレータを得た。尚、前記圧延ロール及び圧延装置は高精度な厚さ精度が出せるように特別に設計された非常に精密なものを使用した。
ポリオレフィン系樹脂として重量平均分子量200万の高密度ポリエチレン樹脂粉体70部と、無機粉体として比表面積が200m2/gのシリカ微粉体30部と、可塑剤としてパラフィン系オイル100部と、界面活性剤としてアルキルスルホコハク酸塩5部とを混合した原料混合物を、先端にTダイを取り付けた二軸押出機にて加熱溶融混練しながらシート状に押し出し、続いて、該シート状物を、近接して連続多段に配置された圧延ロール間を連続的に通して薄肉化処理を行い、厚さ50μmのシートを得た。次に、該シート中の可塑剤を有機溶剤で抽出除去して加熱乾燥し、ポリエチレン樹脂66.7質量%、シリカ微粉体28.5質量%、アルキルスルホコハク酸塩4.8質量%で構成される、厚さ50μmの微多孔質膜からなる電気二重層キャパシタ用セパレータを得た。尚、前記圧延ロール及び圧延装置は高精度な厚さ精度が出せるように特別に設計された非常に精密なものを使用した。
ポリオレフィン系樹脂として重量平均分子量200万の高密度ポリエチレン樹脂粉体50部と、無機粉体として比表面積が200m2/gのシリカ微粉体50部と、可塑剤としてパラフィン系オイル100部と、界面活性剤としてアルキルスルホコハク酸塩5部とを混合した原料混合物を、先端にTダイを取り付けた二軸押出機にて加熱溶融混練しながらシート状に押し出し、続いて、該シート状物を、近接して連続多段に配置された圧延ロール間を連続的に通して薄肉化処理を行い、厚さ85μmのシートを得た。次に、該シート中の可塑剤を有機溶剤で抽出除去して加熱乾燥し、ポリエチレン樹脂47.6質量%、シリカ微粉体47.6質量%、アルキルスルホコハク酸塩4.8質量%で構成される、厚さ85μmの微多孔質膜からなる電気二重層キャパシタ用セパレータを得た。尚、前記圧延ロール及び圧延装置は高精度な厚さ精度が出せるように特別に設計された非常に精密なものを使用した。
ポリオレフィン系樹脂として重量平均分子量200万の高密度ポリエチレン樹脂粉体70部と、無機粉体として比表面積が200m2/gのシリカ微粉体30部と、可塑剤としてパラフィン系オイル100部と、界面活性剤としてアルキルスルホコハク酸塩5部とを混合した原料混合物を、先端にTダイを取り付けた二軸押出機にて加熱溶融混練しながらシート状に押し出し、続いて、該シート状物を、圧延ロール間を通して薄肉化処理を行い、厚さ110μmのシートを得た。次に、該シート中の可塑剤を有機溶剤で抽出除去して加熱乾燥し、ポリエチレン樹脂66.7質量%、シリカ微粉体28.5質量%、アルキルスルホコハク酸塩4.8質量%で構成される、厚さ110μmの微多孔質膜からなる電気二重層キャパシタ用セパレータを得た。
ポリオレフィン系樹脂として重量平均分子量200万の高密度ポリエチレン樹脂粉体70部と、無機粉体として比表面積が200m2/gのシリカ微粉体30部と、可塑剤としてパラフィン系オイル100部と、界面活性剤としてアルキルスルホコハク酸塩5部とを混合した原料混合物を、先端にTダイを取り付けた二軸押出機にて加熱溶融混練しながらシート状に押し出し、続いて、該シート状物を、圧延ロール間を通して薄肉化処理を行い、厚さ110μmのシートを得た。次に、該シートを更に延伸機を用いて長さ方向に約250%延伸して薄肉化処理を行い、厚さ50μmのシートを得た。次に、該シート中の可塑剤を有機溶剤で抽出除去して加熱乾燥し、ポリエチレン樹脂66.7質量%、シリカ微粉体28.5質量%、アルキルスルホコハク酸塩4.8質量%で構成される、厚さ50μmの微多孔質膜からなる電気二重層キャパシタ用セパレータを得た。
[電気二重層キャパシタの作製]
(1)30質量%の硫酸と比表面積約1000m2/gの活性炭とを混合したカーボンペースト電極を作製し、外径約14mmで内径約8mmのリング状に打抜いた非導電性の未加硫ブチルゴムシートの下面に、外径約14mmに打抜いた導電性の未加硫ブチルゴムシートを配置し、リング内にカーボンペーストを充填し、ペースト充填シートを得た。
(2)次に、外径約12mmに打抜いたセパレータをペースト充填シートに載せ、更にペースト面がセパレータと接するようにペースト充填シートを載せ、加圧保持した状態で加熱し、加硫接着させて電気二重層キャパシタの基本セルを得た。
(3)この基本セルを6枚積層し、積層体の上下端面から電極を取り出して、動作電圧5Vの電気二重層キャパシタを得た。
(1)実施例1〜3のセパレータでは、延伸処理を実質的に含まない薄肉化処理方法を適用して、厚さが85μm以下で、空隙率が55%以下の微多孔質膜を形成するようにしたので、電気二重層キャパシタにおける内部抵抗が低く、かつ電圧保持率が高い良好な結果が得られた。
(2)比較例1のセパレータでは、従来の圧延装置を使用して圧延処理のみによる薄肉化処理を行ったため、85μm以下に薄肉化することができなかったことから、電気二重層キャパシタにおける電圧保持率は高かったが、内部抵抗が高い結果となった。
(3)比較例2のセパレータでは、圧延処理に延伸処理を加えた薄肉化処理を行ったため、85μm以下に薄肉化することができたことから、電気二重層キャパシタにおける内部抵抗は低かったが、延伸処理により微多孔質膜の孔径が拡大されてしまったことにより、電圧保持率が低い結果となった。
Claims (4)
- 水溶液系電解液を用いた低自己放電タイプの電気二重層キャパシタ用セパレータにおいて、前記セパレータは、ポリオレフィン系樹脂と、無機粉体と、可塑剤とを混合した原料混合物を加熱溶融・混練しながら押し出したシート状物に対して、近接して連続多段に配置した圧延ロール間を連続的に通すことにより行う圧延処理のみにより、薄肉化処理を行った後、前記可塑剤を抽出除去して得られる、厚さが85μm以下で空隙率が55%以下の微多孔質膜であり、前記薄肉化処理として延伸処理を実質的に含んでいないことを特徴とする電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 前記薄肉化処理は、前記シート状物の長さ方向及び幅方向に対する延伸率が30%以下であることを特徴とする請求項1記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 前記原料混合物に界面活性剤を更に混合したことを特徴とする請求項1又は2記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
- 前記ポリオレフィン系樹脂はポリエチレンであり、前記無機粉体はシリカであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電気二重層キャパシタ用セパレータ。
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