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JP4448757B2 - クリーンルームの照明システム - Google Patents
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本発明は、クリーンルームの照明システムに関する。
従来、一般的なクリーンルームの照明システムは、天井に設けられた開口部に照明器具を埋め込み、開口部および照明器具を覆うよう室内側から透光カバーを気密的に取り付けている。しかし、この照明システムでは、照明器具の点検・修理・交換などを行うとき、室内側から足場などに載って下から透光カバーを取り外して作業をするため、困難で手間がかかるという問題があった。また、透光カバーをはずしたときに、照明器具に付着していた塵埃が室内に落ちるため、クリーンルームの清浄度が低下するという問題もあった。
これらの問題を解決するために、天井に設けられた開口部の内側に天井材を挟持するようシール材を介して支持フレームを固定し、支持フレームの下部に透光パネルを取り付け、支持フレームの上にシール材を介して照明器具を載置するクリーンルームの照明器具の取付構造がある(特許文献1参照)。この取付構造によれば、天井裏から照明器具の点検・修理・交換などを行うことができる。
特開2000−182429号公報
しかしながら、特許文献1に記載のクリーンルームの照明器具の取付構造では、照明器具の点検・修理・交換などの作業を行う場合、照明器具がシール材を介して支持フレームに載置されており、天井内の空気中の塵埃が侵入しないよう照明器具の隙間や穴も全てシール材が充填されているため、これらのシール材を外して作業を行い、作業終了後には再びシール材を充填しなければならなかった。このため、これらの作業に労力と時間を要し、作業コストが嵩むという課題があった。また、照明器具がシール材により気密化されているため、照明器具が発する熱の逃げ場がなく、照明器具内の温度が上昇し、照明器具の寿命が短くなるという課題もあった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、照明器具の点検・修理・交換などの作業が容易で作業コストの低減を図るとともに、照明器具の寿命を延ばすことができるクリーンルームの照明システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係るクリーンルームの照明システムは、クリーンルームの空気をクリーンルーム下方からリタンシャフトを介して天井の上側の天井チャンバに吸込み、前記天井チャンバからファンフィルタユニットにより前記クリーンルームに清浄空気を送るクリーンルーム構造で、横断面が逆T型の鋼材から成る複数の梁の間に、ファンフィルタユニットおよびブランクパネルを敷き詰め、人が載って作業できる強固な天井が形成されているクリーンルーム構造にて用いられる照明システムであって、前記ブランクパネルは開口部を有し、前記ブランクパネル上部の前記天井チャンバに設けられて前記開口部を気密的に塞ぐ透光板と、前記ブランクパネル上部の前記天井チャンバ側に、前記開口部を包囲するよう固定された枠材と、前記透光板の上側かつ前記枠材の内側に載置されて前記透光板を通して前記クリーンルームを照らす照明器具とを、有することを特徴とする。
本発明に係るクリーンルームの照明システムは、照明器具が天井チャンバに設けられているので、照明器具の点検・修理・交換などの作業を天井チャンバの内部で行うことができる。このため、クリーンルームの室内側から足場に載って作業をするのに比べて、作業が容易で、作業コストの低減を図ることができる。また、照明器具はクリーンルームと透光板で気密的に遮られているので、照明器具に塵埃が付着していても、あるいは照明器具が汎用品の発塵未対策品であっても、塵埃はクリーンルームまで飛散せず、クリーンルームの清浄度に影響を与えることがない。
本発明に係るクリーンルームの照明システムでは、天井チャンバからファンフィルタユニットにより浄化されクリーンルームに送られた清浄空気が、クリーンルーム下方からリタンシャフトを介して再び天井チャンバに吸込まれるため、天井チャンバ内がクリーンルーム内に比べ負圧になっており、天井チャンバ内の空気の清浄度がある程度高くなっている。なお、天井チャンバ内の空気は、再びファンフィルタユニットにより浄化され、クリーンルームに送られる。このため、天井チャンバに設けられている照明器具や透光板に塵埃などが付着しにくく、照明器具をシール材などにより気密的に覆う必要がない。これにより、シール材などを除去・充填することなく、照明器具の点検・修理・交換などの作業を容易に行うことができる。また、照明器具や透光板に塵埃などが付着しにくいため、クリーンルームを照らす明るさを維持することができる。天井チャンバ内の清浄度がある程度高い空気が照明器具の隙間を通って照明器具が発する熱を拡散し、照明器具の温度上昇を抑えるため、照明器具の寿命を延ばすことができる。
本発明に係るクリーンルームの照明システムは、前記枠材の内側で前記開口部を包囲し前記ブランクパネルの天井側と前記透光板との間に設けられた枠状の第1パッキン材と、前記透光板の周縁部の上側に設けられた枠状の第2パッキン材と、前記枠材に固定され、前記第2パッキン材を介して前記透光板を前記ブランクパネルの天井側に押し付けて固定する枠状の押え部材とを有し、前記照明器具は前記押え部材の上に配置されていることが好ましい。

この構成では、押え部材で透光板を天井側に押し付けて固定することにより、第1パッキン材が天井と透光板との隙間を気密的に塞ぐことができる。これにより、天井チャンバ内の清浄度の低い空気や塵埃が、ファンフィルタユニットを通らずにクリーンルームと天井チャンバとの圧力差に抗して天井の開口部からクリーンルームに漏れ出るのを確実に防止することができ、クリーンルームの清浄度を維持することができる。
照明器具は、枠材の内側で押え部材の上に置かれるだけで、固定されていなくてもよい。この場合、シール材や固定具などにより照明器具を固定する場合と比べ、設置が容易で材料費を低減することができる。
枠材は、天井の天井チャンバ側に設けられた梁から成っていてもよい。この場合、枠材の材料費を低減することができる。
本発明によれば、照明器具の点検・修理・交換などの作業が容易で作業コストの低減を図るとともに、照明器具の寿命を延ばすことができるクリーンルームの照明システムを提供することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は、本発明の実施の形態のクリーンルームの照明システムを示している。
図1および図2に示すように、クリーンルームの照明システム10は、枠材11と第1パッキン材12と透光板13と第2パッキン材14と押え部材15と照明器具16とを有している。
図3に示すように、クリーンルーム構造1は、壁2、天井3および床4に囲まれたクリーンルーム5と、天井3の上側に設けられた天井チャンバ6と、床4の下側に設けられた床下空間4aとにより構成されている。天井3は、横断面が逆T型の鋼材から成る複数の梁3aの間に、ファンフィルタユニット8およびブランクパネル3bを敷き詰めて形成されている。天井3は、ブランクパネル3bに穴を開けて形成された吸込用開口部3cと送気用開口部3dと照明用開口部3eとを有している。照明用開口部3eは、使用する照明器具16の形や大きさに合わせた矩形状に形成されている。床4は、クリーンルーム5から床下空間4aに通気可能な複数の通気孔4bと、天井3の吸込用開口部3cの真下に形成された床開口部4cとを有している。
クリーンルーム構造1は、クリーンルーム5内に、床4から天井3まで伸びて床開口部4cおよび吸込用開口部3cに接続されたリターンシャフト7を有している。また、天井チャンバ6の内部の送気用開口部3dには、HEPAフィルタから成るファンフィルタユニット8が取り付けられている。クリーンルーム構造1は、クリーンルーム5の空気を、床4の通気孔4bから、床下空間4a、床開口部4c、リターンシャフト7の内部、吸込用開口部3cを通して天井チャンバ6に吸込み、ファンフィルタユニット8により空気を浄化および温調し、天井チャンバ6から送気用開口部3dを通してクリーンルーム5に清浄空気を送るようになっている。
図1および図2に示すように、枠材11は、横断面がL型の4つの細長い鋼材から成り、天井チャンバ6に設けられている。枠材11は、照明用開口部3eの周縁から所定の間隔を開けて照明用開口部3eを包囲するよう、矩形枠状に設けられている。枠材11は、コーナーを挟んだ一方の面11aがブランクパネル3bから垂直に立ち上がるよう、他方の面11bがブランクパネル3bに固定されている。枠材11は、他方の面11bが互いに外側を向くよう配置されている。枠材11は、矩形の長辺に対応する2つの鋼材の一方の面11aに、それぞれ2つずつ枠用固定孔11cを有している。
第1パッキン材12は、白色のEPT(エチレンプロピレン)製で、矩形枠状に形成されている。第1パッキン材12は、外周が枠材11の内周よりやや小さく、内周が照明用開口部3eの周縁とほぼ同じ大きさに形成されている。第1パッキン材12は、枠材11の内側で照明用開口部3eを包囲するようブランクパネル3bの上に設けられている。
透光板13は、矩形板状の強化ガラスから成る。透光板13は、枠材11の内周とほぼ同じ大きさに形成されている。透光板13は、照明用開口部3eを気密的に塞ぐよう、枠材11の内側で第1パッキン材12の上に設けられている。
第2パッキン材14は、白色のEPT(エチレンプロピレン)製で、矩形枠状に形成されている。第2パッキン材14は、第1パッキン材12と同じ大きさに形成されている。第2パッキン材14は、枠材11の内側で透光板13の周縁部の上側に設けられている。
押え部材15は、矩形枠状の鋼材から成り、押圧板部15aと固定枠部15bとを一体的に有している。押圧板部15aは、矩形枠状で、外周が枠材11の内周とほぼ同じ大きさを、内周が照明用開口部3eの周縁とほぼ同じ大きさを有している。固定枠部15bは、押圧板部15aの外周から垂直に立ち上がっている。固定枠部15bは、枠用固定孔11cに対応する4つの押え用固定孔15cを有している。押え部材15は、枠材11の内側で、固定枠部15bを上にして、押圧板部15aを第2パッキン材14に接触させて第2パッキン材14の上に設けられている。押え部材15は、第2パッキン材14を介して透光板13を天井3側に押し付けた状態で、押え用固定孔15cを枠用固定孔11cに合わせ、各孔にネジ17を貫通させて、枠材11に固定されている。
照明器具16は、蛍光ランプ16aを取り付けた市販製品から成る。照明器具16は、透光板13を通してクリーンルーム5を照らすよう、固定枠部15bの内側で押圧板部15aの上に置かれている。
次に、作用について説明する。
クリーンルームの照明システム10は、天井3が逆T型の鋼材製の梁3aで強固に形成されており、人が載って作業できる天井チャンバ6に照明器具16が設けられているので、照明器具16の点検・修理・交換などの作業を天井チャンバ6の内部で行うことができる。このため、クリーンルーム5の室内側から足場に載って作業をするのに比べて、作業が容易で、作業コストの低減を図ることができる。
押え部材15で透光板13を天井3側に押し付けて固定することにより、第1パッキン材12が天井3と透光板13との隙間を気密的に塞ぐことができる。これにより、天井チャンバ6内の清浄度の低い空気や塵埃が、ファンフィルタユニット8を通らずにクリーンルーム5と天井チャンバ6との圧力差に抗して天井3の照明用開口部3eからクリーンルーム5に漏れ出るのを確実に防止することができ、クリーンルーム5の清浄度を維持することができる。また、照明器具16は、枠材11と第1パッキン材12と透光板13と第2パッキン材14と押え部材15とによって、クリーンルーム5と気密的に遮られているので、照明器具16に塵埃が付着していても、あるいは照明器具16が汎用品の発塵未対策品であっても、塵埃はクリーンルーム5まで飛散せず、クリーンルーム5の清浄度に影響を与えることがない。
クリーンルームの照明システム10では、天井チャンバ6からファンフィルタユニット8によりクリーンルーム5に送られた清浄空気が、クリーンルーム5下方からリタンシャフト7を介して再び天井チャンバ6に吸込まれるため、天井チャンバ6内がクリーンルーム7内に比べ負圧になっており、天井チャンバ6内の空気の清浄度がある程度高くなっている。このため、天井チャンバ6に設けられている照明器具16や透光板13に塵埃などが付着しにくく、照明器具16をシール材などにより気密的に覆う必要がない。また、たとえ天井チャンバ6に設けられている照明器具16や透光板13にわずかな隙間があっても、クリーンルーム5側から天井チャンバ6内へ清浄空気が吸い込まれ、天井チャンバ6内は清浄度がある程度高い状態に保たれるため、照明器具16をシール材などにより気密的に覆う必要がない。これにより、シール材などを除去・充填することなく、照明器具16の点検・修理・交換などの作業を容易に行うことができる。また、照明器具16や透光板13に塵埃などが付着しにくいため、クリーンルーム5を照らす明るさを維持することができる。天井チャンバ6内の清浄度のある程度高い空気が照明器具16の隙間を通って、照明器具16が発する熱を拡散し、照明器具16の温度上昇を抑えるため、照明器具16の寿命を延ばすことができる。
照明器具16が、固定されず、枠材11の内側で押え部材15の上に置かれるだけであるため、シール材や固定具などにより照明器具16を固定する場合と比べ、設置が容易で材料費を低減することができる。
また、鋼材から成る枠材11などをブランクパネル3bの照明用開口部3eの周辺に固定するため、ブランクパネル3bが補強され、照明器具16の点検・修理・交換などの作業を安全に行うことができる。
本発明の実施の形態のクリーンルームの照明システムの使用状況を示す断面図である。 図1に示すクリーンルームの照明システムの分解斜視図である。 図1に示すクリーンルームの照明システムの設置状況を示すクリーンルーム構造の側面図である。
符号の説明
1 クリーンルーム構造
2 壁
3 天井
3a 梁
3b ブランクパネル
3c 吸込用開口部
3d 送気用開口部
3e 照明用開口部
4 床
4a 床下空間
4b 通気孔
4c 床開口部
5 クリーンルーム
6 天井チャンバ
7 リターンシャフト
8 ファンフィルタユニット
10 照明システム
11 枠材
12 第1パッキン材
13 透光板
14 第2パッキン材
15 押え部材
16 照明器具

Claims (2)

  1. クリーンルームの空気をクリーンルーム下方からリタンシャフトを介して天井の上側の天井チャンバに吸込み、前記天井チャンバからファンフィルタユニットにより前記クリーンルームに清浄空気を送るクリーンルーム構造で、横断面が逆T型の鋼材から成る複数の梁の間に、ファンフィルタユニットおよびブランクパネルを敷き詰め、人が載って作業できる強固な天井が形成されているクリーンルーム構造にて用いられる照明システムであって、
    前記ブランクパネルは開口部を有し、
    前記ブランクパネル上部の前記天井チャンバに設けられて前記開口部を気密的に塞ぐ透光板と、
    前記ブランクパネル上部の前記天井チャンバ側に、前記開口部を包囲するよう固定された枠材と、
    前記透光板の上側かつ前記枠材の内側に載置されて前記透光板を通して前記クリーンルームを照らす照明器具とを、
    有することを特徴とするクリーンルームの照明システム。
  2. 前記枠材の内側で前記開口部を包囲し前記ブランクパネルの天井側と前記透光板との間に設けられた枠状の第1パッキン材と、
    前記透光板の周縁部の上側に設けられた枠状の第2パッキン材と、
    前記枠材に固定され、前記第2パッキン材を介して前記透光板を前記ブランクパネルの天井側に押し付けて固定する枠状の押え部材とを有し、
    前記照明器具は前記押え部材の上に配置されていることを、
    特徴とする請求項1記載のクリーンルームの照明システム。
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