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JP4453399B2 - 1点ゲートによる樹脂製スパウト - Google Patents
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本発明は、中央位置に貫通孔がある環形状で、1点ゲートで射出成形してもウエルドライン(溶融樹脂の融着部分)、気泡やヒケ(収縮凹み)の発生が極めて少ない1点ゲートによる成形性良好な環形状に関するものである。
従来、環形状の成形品、例えば液体用紙容器の口栓のスパウト(注出口具)の1点ゲートによる成形においては、ウエルドライン、気泡やヒケの発生をどうしても防ぐことが出来ず、このウエルドライン、気泡やヒケが、成形品の外観性や物性を著しく損なっていた。このため、ウエルドラインや気泡やヒケが発生しにくい、例えば図3に示すリングゲート(G2 )による成形や図4に示す円盤状打抜用成形物(270)を用いた成形などが行われていた。
しかしながら、上述した図3に示すリングゲート(G2 )による成形においては、スパウト(200)の注出筒(260)の下端の内周全周からリングゲートで溶融樹脂をキャビティ(雌型と雄型の間と空間)内へ射出するものであり、成形が完了して型開きするときに、スパウトの注出筒の下端の内周全周にリング状の切れかすが発生したり、金型内に切れかすが付着したり、リングゲートが切れかすで詰まったりするなどのトラブルを発生することがあった。また、1点ゲートの金型より金型の作製費用が高くなった。
また、図4に示す円盤状打抜用成形物(270)を用いた成形においては、成形したのち、円盤状打抜用成形物をスパウト(200)から打ち抜くときに、スパウトの注出筒(260)の下端の内周全周に打ち抜きで発生する小さな返りが発生したり、抜きかすが静電気によりスパウトの内面に付着するなどのトラブルを発生することがあった。また、成形工程の後に、打抜き工程が必要となり、製造工程において工程数が増え、1点ゲートの金型より金型の作製費用も高くなった。なお、円盤状打抜用成形物の打抜き位置は、図4に示すように、円盤状打抜用成形物(270)の外周上面に環状切込み(271)を設けて環状薄肉脆弱線(272)を形成した位置で行うものである。
本発明は、上述の従来の環形状の成形における問題点を解決したものであり、ウエルドライン、気泡やヒケの発生が極めて少ない1点ゲートによる成形性良好な環形状を提供するものである。
すなわち、本発明の第1の発明は、中央から外側へ順に、環状貫通孔、幅狭の内側環状部、中間環状部、成形主体の幅広の外側環状部からなる環形状であって、前記幅狭の内側環状部の1箇所にゲート位置を設け、前記中間環状部は、前記ゲート位置を中心に周方向へ等間隔に中心線をもち幅狭の内側環状部と幅広の外側環状部との間に放射状に接続する複数個の厚肉接続部と、この複数個の厚肉接続部と前記幅狭の内側環状部と前記幅広の外側環状部との間に設ける複数個の薄肉平面部とからなり、かつ、前記複数箇の厚肉接続部の幅をゲート位置から離れるに従って広くし、前記複数個の薄肉平面部の厚みをゲート位置から離れるに従って厚くしたことを特徴とする1点ゲートによる成形性良好な環形状である。
そして、本発明の第2の発明は、前記複数個の厚肉接続部が、4個以上32個以下であ
り、前記複数個の薄肉平面部が4個以上32個以下であることを特徴とする請求項1記載の1点ゲートによる成形性良好な環形状である。
本発明の1点ゲートによる成形性良好な環形状の成形時の溶融樹脂のキャビティ内の流動は、1点ゲート(G1 )から溶融樹脂が図1(a)及び(b)に示す内側環状部(130)内へ射出されると、まず、溶融樹脂は、内側環状部内に充填されたのち、外周全周から中間環状部(120)へ流出して中間環状部内を充填する。中間環状部は、ゲート位置を中心に周方向へ等間隔に中心線をもちゲート位置から離れるに従って幅が広くなる複数個の厚肉接続部(121)と、これらの厚肉接続部間に設けられるゲート位置から離れるに従って厚くなる複数個の薄肉平面部(122)とから構成されており、この構成の作用によって、溶融樹脂が中間環状部の外周全周からほぼ同時に、成形主体となる外側環状部内へ流出されるようになり、溶融樹脂が外側環状部にウエルドラインを発生することなく充填される。また、溶融樹脂内の逃げ切れなかった気泡や溶融樹脂圧不足による成形品のヒケなどは、中間環状部の厚肉接続部と厚肉接続部周辺の薄肉平面部に吸収されるため、従って、成形主体となる外側環状部には、ウエルドライン、気泡やヒケの発生が極めて少なくなる。
次に、本発明の1点ゲートによる成形性良好な環形形状の一実施形態について、図を用いて詳細に説明する。
図1は、実施形態1の1点ゲートによる成形性良好な環形形状を示すものであり、(a)はその平面図であり、(b)は底面図で、(c)はA−A’線断面図である。図2は、
本発明の1点ゲートによる成形性良好な環形形状を用いた実施形態2の液体紙容器用口栓のスパウトのゲ−ト位置を示す説明図である。
実施形態1の1点ゲートによる成形性良好な環形形状(100)は、図1(a)に示すように、中央から外側へ順に、環状貫通孔(140)、幅狭の内側環状部(130)、中間環状部(120)、成形主体の幅広の外側環状部(110)からなる環形状であり、図1(b)及び(c)に示すように、幅狭の内側環状部(130)の裏面の1箇所に1点ゲート(G1 )を設けるものである。中間環状部(120)は、図1(a)及び(b)に示すように、1点ゲート(G1 )位置を中心に周方向へ等間隔に中心線をもち幅狭の内側環状部(130)と幅広の外側環状部(110)との間に放射状に接続する8個の厚肉接続部(121a,121b,121c,121d,121e,121d,121c,121b)と、この8個の厚肉接続部と幅狭の内側環状部と幅広の外側環状部との間に設ける8個の薄肉平面部(122a,122b,122c,122d,121d,121c,121b,121a)を設けるものである。そして、8箇の厚肉接続部の幅を1点ゲート位置から離れるに従って広くし、8個の薄肉平面部の厚みをゲート位置から離れるに従って厚くするものである。つまり、厚肉接続部の幅は、121e>121d>121c>121b>121aであり、薄肉平面部の厚みは、122d>122c>122b>122aにするものである。
なお、中間環状部に設ける厚肉接続部及び薄肉平面部の個数は、4個以上32個以下であり、4個以下では、成形主体の幅広の外側環状部にウエルドライン、気泡やヒケを発生することがあり、32個以上になると、金型の製作が難しくなる。
次に、本発明の1点ゲートによる成形性良好な環形形状を用いた実施形態2の液体紙容器用口栓のスパウトについて説明する。
実施形態2の液体紙容器用口栓のスパウト(200)の構造は、図2に示すように、環状のフランジ(210)の内周縁部に台座リング(230)を立設し、台座リングの内周縁部に雄ネジ(261)を外周面にもつ注出筒(260)を立設し、中央に環状貫通孔(240)を有するものである。そして、台座リングの内周下端部に、厚肉接続部(221)と薄肉平面部(222)とからなる中間環状部を設け、この中間環状部の内周に幅狭の内側環状部(230)を設け、この内側環状部の下面の一箇所に1点ゲート(G1 )を設けるものである。
図2に示す厚肉接続部(221)と薄肉平面部(222)とからなる中間環状部は、実施形態1と同様に、1点ゲート(G1 )位置を中心に周方向へ等間隔に中心線をもち内側環状部(230)と台座リング(260)の内周下端部との間に放射状に接続する8個の厚肉接続部と、この8個の厚肉接続部と幅狭の内側環状部と台座リングの内周下端部との間に設ける8個の薄肉平面部を設けるものである。そして、8箇の厚肉接続部の幅を1点ゲート位置から離れるに従って広くし、8個の薄肉平面部の厚みをゲート位置から離れるに従って厚くするものである。
上述の実施形態2の液体紙容器用口栓のスパウト(200)においては、図2に示す内側環状部(230)の下面に設けられた1点ゲート(G1 )から溶融樹脂が内側環状部(230)内へ射出されると、まず、溶融樹脂は、内側環状部内に充填されたのち、外周全周から中間環状部へ流出して中間環状部内を充填する。中間環状部は、ゲート位置を中心に周方向へ等間隔に中心線をもちゲート位置から離れるに従って幅が広くなる複数個の厚肉接続部(221)と、これらの厚肉接続部間に設けられるゲート位置から離れるに従って厚くなる複数個の薄肉平面部(222)とから構成されており、この構成の作用によって、溶融樹脂が中間環状部の外周全周からほぼ同時に、台座リング(250)を経てフランジ(210)(実施形態1の外側環状部に相当)内へ流出されるようになり、溶融樹脂が台座リング、注出筒(260)及びフランジにウエルドラインを発生することなく充填され、また、溶融樹脂内の逃げ切れなかった気泡や溶融樹脂圧不足による成形品のヒケなどは、中間環状部の厚肉接続部と厚肉接続部周辺の薄肉平面部に吸収されるため、成形主体部分には、ウエルドライン、気泡やヒケのない液体紙容器用口栓のスパウト(200)が成形される。
本発明の1点ゲートによる成形性良好な環形形状の実施形態1の形状を示すものであり、(a)は、その平面図であり、(b)は、底面図で、(c)は、A−A’線断面図である。 本発明の1点ゲートによる成形性良好な環形形状を用いた実施形態2の液体紙容器用口栓のスパウトのゲ−ト位置を示す説明図である。 従来の一例のリングゲートを用いた液体紙容器用口栓のスパウトのゲート位置を示す説明図である。 従来の他の一例の打抜き用円盤を用いた液体紙容器用口栓のスパウトの打抜き用円盤位置を示す説明図である。
符号の説明
100……環状成形体
110……外側環状部
120,220……中間環状部
121,221……厚肉接続部
122,222……薄肉平面部
130,230……内側環状部
140,240……環状貫通孔
200……スパウト
210……フランジ
250……台座リング
260……注出筒
261……雄ネジ
270……円盤状打抜用成形物
271……環状切込み
272……環状薄肉脆弱線
1 ……1点ゲート
2 ……リングゲート

Claims (2)

  1. 環形状部分を有し、1点ゲートによる射出成形によって射出成形された樹脂製スパウトであって、
    その環形状部分が、中央から外側へ順に、環状貫通孔、幅狭の内側環状部、中間環状部、成形主体の幅広の外側環状部からなり、
    射出成形のためのゲートが、前記幅狭の内側環状部の1箇所に対応する位置にあり、
    前記中間環状部は、周方向へ等間隔中心線を持って配置された複数個の厚肉接続部であって、幅狭の内側環状部と幅広の外側環状部との間に放射状に接続する複数個の厚肉接続部と、該複数個の厚肉接続部と前記幅狭の内側環状部と前記幅広の外側環状部との間に設けられたる複数個の薄肉平面部とからなり、
    前記複数箇の厚肉接続部の幅前記ゲート位置から離れるに従って広くなり、かつ、前記複数個の薄肉平面部の厚みゲート位置から離れるに従って厚くなっていることを特徴とする1点ゲートによる樹脂製スパウト
  2. 前記複数個の厚肉接続部が、4個以上32個以下であり、前記複数個の薄肉平面部が4個以上32個以下であることを特徴とする請求項1記載の1点ゲートによる樹脂製スパウト
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