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JP4459881B2 - 電力用変換器の制御方法 - Google Patents
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本発明は鉄道車両の駆動用のブロアレス電力用変換器の制御方法に関する。
近年普及しているインバータ駆動方式の鉄道車両においては、電力用変換器を、ブロア(送風機)を用いて冷却することが行われている。この冷却ブロアを用いた冷却は、一定の冷却効率を得ることができるが、ブロアの駆動音が大きく、ことにホームに停車しているときには耳障りである。このような問題を解決するために、例えば新幹線などにおいては、車体下部に搭載した電力用変換器を走行風によって冷却し、冷却ブロアによる冷却を行わない制御方法が考えられている。
このようなブロアなしの電力用変換器の制御方法を採用した車両は、停車中にはブロアなしの電力用変換器を冷却することができないので、発熱による当該電力用変換器の劣化や破壊を防ぐためには、ブロアなし電力用変換器の運転を停止することが必要となる。さらに、ブロアなしの電力用変換器の制御方法は、冷却効率が外気温の影響を受けやすいという問題があり、加えて新幹線のような長大編成の列車では、前方の電力用変換器の廃熱によって、後方になるほど外気温が高くなる現象がある。このため、冷却用ブロアを有する電力用変換器を搭載した車両とブロアなしの電力用変換器を搭載した車両を用いて列車を編成する場合には、列車の発車時に編成の駆動力を最大限に得るためには、走行風でブロアなし電力用変換器を冷却できる列車速度になるまで当該電力変換器の運転を控えることが望ましい。
本発明は、上記問題にかんがみ、冷却用ブロアを有する電力用変換器を搭載した車両とブロアなしの電力用変換器を搭載した車両で編成された列車において、列車の起動時および減速時に、ブロアなし電力用変換器を保護する制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、冷却用ブロアによらず走行風によって冷却されるブロアなし電力用変換器を搭載した複数の車両と冷却用ブロアにより冷却されるブロア付電力用変換器を搭載した複数の車両を含んで編成される鉄道車両用列車の電力用変換器の制御方法において、前記列車の先頭方向に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器の運転時間を後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器の運転時間より長くするように電力用変換器を制御する。
本発明は、上記電力用変換器の制御方法において、前記列車の発車時に前記前方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器を前記後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器よりも先に起動させるように電力用変換器を制御する。
本発明は、上記電力用変換器の制御方法において、前記後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器の運転時間が短いことによって発生する編成全体の電力用変換器の出力の不足を、ブロア付電力用変換器の出力を増大することによって補完するように電力用変換器を制御する。
本発明は、上記電力用変換器の制御方法において、前記列車の減速時に前記後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器を前記前方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器よりも先に減速動作を停止させるように電力用変換器を制御する。
本発明は、上記電力用変換器の制御方法において、前記ブロアなし電力用変換器を前記ブロア付電力用変換器よりも先に減速動作を停止させるように電力用変換器を制御する。
本発明は、上記電力用変換器の制御方法において、前記鉄道車両用列車が冷却用ブロアを有する電力用変換器を搭載した車両を含んで編成され、前記列車の発車後の所定の列車速度になってから前記ブロアなし電力用変換器の運転を開始し、このときの編成全体の電力用変換器の出力の不足をブロア付電力用変換器の出力を増大することによって補完するように電力用変換器を制御する。
本発明によれば、ブロアなし電力用変換器を搭載した車両を含んで編成される鉄道車両用列車において、所定の列車の加減速特性を保ちながらブロアなし電力用変換器の列車速度の低速時に落ちた冷却能力による劣化や破壊を防ぐことができる。
図を用いて本発明にかかる電力用変換器の制御方法の詳細を説明する。本発明の電力用変換器の制御方法が適用される列車の編成の例を、図1を用いて説明する。この例では、列車は、制御(付随)車19#1、電動車11#2、電動車11#3、電動車11#4、電動車12#5、電動車12#6、電動車11#7、電動車11#8、電動車11#9、制御(付随)車10#10で編成される。電動車11は冷却用ブロア付電力用変換器13Bを搭載した電動車であり、電動車12は冷却用ブロアなし電力用変換器13BLを搭載した電動車である。制御(付随)車10は、各電力用変換器11および電力用変換器12の駆動制御を行う制御部14を有している。
電力用変換器などの構成を示す図2を用いて、電力用変換器の構成の概要を説明する。電力用変換器13は、コンバータ131と平滑コンデンサ132と、インバータ133とから構成される。冷却用ブロア付電力用変換器13Bには、変換器を冷却する冷却用ブロア134が設けられ、ブロアなし電力用変換器13BLには、冷却用ブロアは設けられない。架線からの電力は、集電器15を経て変圧器16の一次巻線161に供給され、二次巻線162から各電力用変換器13へ供給され、コンバータ131で直流に変換され、平滑コンデンサ132で平滑された後、インバータ133で三相交流に変換されて、誘導電動機IMへ供給される。
ブロアなし電力用変換器13BLは、前述のように列車の走行時によって生じる走行風によって冷却される。
図3を用いて、本発明の電力用変換器の制御方法を説明する。図3(a)は本発明の制御方法を採用した場合の列車速度の時間変化を示し、図3(b)は編成全体の電力用変換器の出力の時間変化を示し、図3(c)は本発明の制御方法を採用しない場合の電力用変換器1台あたりの出力の時間変化を示し、図3(d)は本発明の制御方法を採用した場合の冷却用ブロア付電力用変換器13Bの1台あたりの出力の時間変化を示し、図3(e)は本発明の制御方法を採用した場合のブロアなし電力用変換器13BL#5の1台あたりの出力の時間変化を示し、図3(d)は本発明の制御方法を採用した場合のブロアなし電力用変換器13BL#6の1台あたりの出力の時間変化を示す図である。この例では、電力用変換器13BL#6が風下にあるとして説明する。
図3(a)に示すように、列車は、時刻Aから発車し、次第に速度を上げて時刻Eで惰行運転に移り、時刻Fで減速を開始し、時刻Iで停止する。このときの編成全体の電力用変換器の出力は、図3(b)に示すように時刻Aから時刻Eまでの力行運転時に出力が増大して速度が高くなって行き、惰行運転の後、時刻Fから時刻Iまでの減速時に回生動作が行われる。このときの各電力用変換器の一台あたりの出力は、本発明の制御方法が適用されないときには、全て図3(c)に示すように編成出力を等しく分担した形態になる。
図3(c)のようなパターンでブロアなし電力用変換器13BLを運転すると、起動時や減速時の終盤には列車速度が低いことから十分な冷却が行われず、電力用変換器の劣化や破壊を引き起こす恐れがある。このような不都合を回避するために、本発明の電力用変換器の制御方法では、例えば、図3(a)および図3(e)に示すように、発車時にはブロアなし電力変換器13BL#5の運転を行わず、列車速度がVbとなった時点Bで運転を開始する。同様に、ブロアなし電力用変換器13BL#5より列車の進行方向の後方にあるブロアなし電力用変換器13BL#6は、列車速度Vcになる時点Cまで待機し時点Cから運転を開始する。この場合、編成全体では編成中の電力用変換器出力が不足するので、図3(a)および図3(d)に示すように、冷却用ブロア付電力用変換器13B#2〜#4、#7〜#9は、編成全体の出力不足分を各電力用変換器13Bに、例えば等しく分けて負担する。ブロアなし電力用変換器13BLが運転を開始すると、核冷却用ブロア付電力用変換器13Bは不足分を負担している分の出力を減少する。この場合、低速時には、各冷却用ブロア付電力用変換器13Bの出力に余裕があるので、編成全体の出力を十分維持することができる。
同様に、列車の減速時には、各電力用変換器13は時点Fから回生動作を行うが、この場合も、列車速度が低くなると冷却効率が落ちるブロアなし電力用変換器13BLは、後方に位置する変換器13BL#6が列車速度Vg(時点G)で、その前方に位置する変換器13BL#5が列車速度Vh(時点H)でそれぞれ回生動作の運転を停止し、編成全体の電力用変換器出力の不足分を冷却用ブロア付電力用変換器13B#2〜#4、13#7〜#9が分担して負担することにより、十分な制動力を得ることができる。
このようにして、冷却用ブロアを持たない電力用変換器13BLと冷却用ブロア付電力用変換器13Bとが混在して編成された列車において、列車の停車時や低速時にはブロアなし電力用変換器13BLの運転を停止し、編成全体の出力不足を冷却用ブロア付電力用変換器13Bで分担して負担することによって、編成出力を補償することができ、ブロアなし電力用変換器13BLを保護することができる。
上記実施例で、ブロアなし電力用変換器13BLの運転開始時点や回生制動運転停止時点および駆動力ならびに運転条件などの運転パターンは、各々のブロアなし電力用変換器13BLを搭載した車両の列車の編成中の位置と列車の進行方向によって変更される。
電力用変換器13の運転パターンの変更は、先頭方向の車両に搭載された電力用変換器13の駆動力が、後方の車両に搭載された電力用変換器13の駆動力よりも大きくなるように設定される。さらに、粘着を考慮して駆動力を設定している列車においては、それによって定められる最適な駆動力と上記条件をマージして設定する。
本発明は、より先頭方向の車両に搭載されたブロアなし電力用変換器13BLの動作時間を後方にあるブロアなし電力用変換器13BLの動作時間より長くなるように、すなわち、起動動作開始速度および減速動作停止速度を前方の変換器13で低くなるように、設定する。
上記の実施例では、冷却用ブロアを持たない電力用変換器13BLと冷却用ブロア付電力用変換器13Bとが混在して編成された列車における場合について説明したが、冷却用ブロアを持たない電力用変換器13BLを搭載した車両でのみ列車を編成した場合には、冷却効率の高い先頭側の車両から順次起動動作を開始し、編成全体の出力不足を先頭側にあるブロアなし電力用変換器13BLで負担することによって、編成全体の出力不足を補完することができる。
本発明の電力用変換器の制御方法が適用される列車の構成を説明する図。 本発明の電力用変換器の制御方法が適用される列車の車両に搭載される電力用変換器の構成を説明する図。 本発明の電力用変換器の制御方法を説明するタイムチャート
符号の説明
10…制御(付随)車両、11…電動車両(冷却用ブロア付電力用変換器搭載)、12…電動車両(ブロアなし電力用変換器搭載)、13B…冷却用ブロア付電力用変換器、13BL…ブロアなし電力用変換器、131…コンバータ、14…制御装置、132…平滑コンデンサ、133…インバータ、134…冷却用ブロア、15…集電器、16…変圧器、161…一次巻線、162…二次巻線、

Claims (6)

  1. 冷却用ブロアによらず走行風によって冷却されるブロアなし電力用変換器を搭載した複数の車両と冷却用ブロアにより冷却されるブロア付電力用変換器を搭載した複数の車両を含んで編成される鉄道車両用列車の電力用変換器の制御方法において、
    前記列車の先頭方向に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器の運転時間を後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器の運転時間より長くする
    ことを特徴とする電力用変換器の制御方法。
  2. 請求項1記載の電力用変換器の制御方法において、前記列車の発車時に前記前方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器を前記後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器よりも先に起動させることを特徴とする電力用変換器の制御方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の電力用変換器の制御方法において、前記後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器の運転時間が短いことによって発生する編成全体の電力用変換器の出力の不足を、ブロア付電力用変換器の出力を増大することによって補完することを特徴とする電力用変換器の制御方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の電力用変換器の制御方法において、前記列車の減速時に前記後方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器を前記前方に位置する車両に搭載された前記ブロアなし電力用変換器よりも先に減速動作を停止させることを特徴とする電力用変換器の制御方法。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の電力用変換器の制御方法において、前記ブロアなし電力用変換器を前記ブロア付電力用変換器よりも先に減速動作を停止させることを特徴とする電力用変換器の制御方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の電力用変換器の制御方法において、前記鉄道車両用列車が冷却用ブロアを有する電力用変換器を搭載した車両を含んで編成され、前記列車の発車後の所定の列車速度になってから前記ブロアなし電力用変換器の運転を開始し、このときの編成全体の電力用変換器の出力の不足をブロア付電力用変換器の出力を増大することによって補完することを特徴とする電力用変換器の制御方法。
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