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JP4464642B2 - 研磨状態監視装置、研磨状態監視方法、研磨装置及び研磨方法 - Google Patents
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JP4464642B2 - 研磨状態監視装置、研磨状態監視方法、研磨装置及び研磨方法 - Google Patents

研磨状態監視装置、研磨状態監視方法、研磨装置及び研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェーハ等の研磨対象物の被研磨面の特性値を測定して、研磨の終点のタイミングを決定する研磨状態監視装置、研磨状態監視方法、研磨装置及び研磨方法に関するものである。
半導体ウェーハの表面の凹凸を除去してその表面を平坦化するための化学機械研磨(CMP)は周知である。化学機械研磨においては、層間絶縁膜のように被研磨膜が所望の膜厚になった時点で研磨を終了する必要があるものがある。また、STI(シャロートレンチアイソレーション)や銅配線膜などのように、被研磨膜が除去されて下地のストッパ膜、バリア膜などが現れた時点で研磨を終了することを求められることもある。これらの要求を満足する手段として、例えば、過剰研磨や研磨不足を防止するために、投光素子によって半導体ウェーハを照射し、そこからの反射光強度に基づいて被研磨面における光反射率の変化を検知し、化学機械研磨の加工終点を検出する研磨状態監視装置が知られている。
化学機械研磨において加工の終点を検出するために、半導体レーザーや発光ダイオード(LED)などの単色光源からの光の反射強度の変化や、白色光の分光(比)反射率等の光学的特性が利用されることがある。また、半導体ウェーハからの反射光の反射強度を用いてウェーハの膜厚を算出する研磨状態監視装置も知られている。
従来の研磨状態監視装置の中には、半導体ウェーハの研磨状態の監視、例えば、膜厚等の特性値の計測を、研磨材が取り付けられたターンテーブルの1回転毎に半導体ウェーハの表面を1回走査し、各走査期間に複数の点でサンプリングを行って各サンプリング点(領域)での特性値を求めるものがある。具体的には、各サンプリング点における半導体ウェーハ表面からの反射光の反射強度をA/D変換した値を特性値として順次プロットしてゆく(特許文献1参照)。ここで、光源が、照射光がウェーハ表面を走査する間、連続的に点灯するものであるならば、反射強度は走査線に沿って或る長さを持った領域を代表することになるが、これも含めサンプリング点と呼ぶことにする。図1の(イ)において、実線は半導体ウェーハ上の照射光の走査軌跡を示し、丸印は各サンプリング点を示している。
この場合、通常は、研磨材を取り付けたターンテーブルと半導体ウェーハを取り付けたトップリングとの回転速度が異なるため、半導体ウェーハ上の走査軌跡は走査毎に異なる。例えば、図1の(ロ)に示すように、引き続く3回の走査である第1走査、第2走査及び第3走査はそれぞれ異なる軌跡に沿って行われる。なお、点1−1、・・・、1−17、2−1、・・・、2−17、3−1、・・・、3−17は各走査軌跡上で17回のサンプリングを行ったときのサンプリング点である。
多くの場合において、よく知られるように、被研磨面のプロファイルは、半導体ウェーハの回転中心に対して略軸対称の形状になる。被研磨面を監視する際、図8に示すように、複数回の走査で得られた全ての特性値を機械的に並べると、各回の走査における被研磨面の研磨状況が監視されるが、前述のプロファイルの影響で各走査内で特性値は変化して、被研磨面の特定の位置(例えば、ウェーハ中心)における研磨状況を監視するのは困難となる。加えて、サンプリング点における配線パターンの違い、各サンプリング時のスラリの状況の違い、電気的ノイズ等の影響も加わって、特性値から研磨の進捗状況を把握しがたいという問題があった。
特開2001−284300号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、研磨対象物の研磨の進捗状況を容易に把握でき、研磨の終点を容易に検出することができる研磨状態監視装置、研磨状態監視方法、研磨装置及び研磨方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、
研磨対象物の被研磨面を研磨する研磨装置に用いるための研磨状態監視装置であって、前記研磨対象物を複数回走査して各回の走査において複数のサンプリング点のそれぞれから第1の特性値を取得することによって前記被研磨面の研磨の進捗状況を監視する研磨状態監視装置において、
前記複数のサンプリング点において前記被研磨面を照射する光を発することができる発光部と、
前記発光部を動作させて前記第1の特性値を取得するタイミングを制御すると共に、前記発光部から発せられて前記被研磨面から反射された光を受光して、前記サンプリング点のそれぞれにおいて前記第1の特性値を生成する制御部と、
前記各回の走査において、隣接する所定数の前記サンプリング点から取得される複数の前記第1の特性値の平均値を取得することによって複数の第2の特性値を計算する演算部であって、任意の1つの前記第1の特性値を、前記第2の特性値のうちの1つの値と前記第2の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いて前記平均値を取得する演算部と、
を具備することを特徴とする研磨状態監視装置、
を提供する。
請求項2の発明は、前記制御部が、前記第2の特性値からの予め選択された特性値にしたがって前記研磨の終点を検出するよう動作することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記の予め選択された特性値が、前記被研磨面の略中心位置に対応していることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記制御部が、前記第2の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するよう動作することを特徴とする。
請求項5の発明は、指定された数の前記第2の特性値が研磨の終点に達したとき、前記研磨を終了することを特徴とする。
請求項6の発明は、前記演算部が、前記被研磨面の前記各回の走査における同一のサンプリング点から取得される所定数の前記第2の特性値の平均値を生成することによって、複数の第3の特性値を計算するよう動作し、前記第2の特性値のうちの少なくとも1つの値を、前記第3の特性値のうちの1つの値と前記第3の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いることを特徴とする。
請求項7の発明は、前記制御部が、前記第3の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するよう動作することを特徴とする。
請求項8の発明は、
研磨対象物の被研磨面を複数回走査して各回の走査において複数のサンプリング点のそれぞれにおいて、前記被研磨面の状態を表す複数の第1の特性値を取得することによって、前記被研磨面の研磨の進捗状況を監視するための研磨状態監視方法であって、
前記被研磨面を複数回走査する工程と、
前記被研磨面の前記各回の走査において複数のサンプリング点のそれぞれから前記第1の特性値を取得するステップと、
前記被研磨面の前記各回の走査において、隣接する所定数の前記サンプリング点から取得される複数の前記第1の特性値の平均値を取得することによって、複数の第2の特性値を計算するステップであって、任意の1つの前記第1の特性値を、前記第2の特性値のうちの1つの値と前記第2の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いて前記平均値を取得するステップと、
を備えることを特徴とする研磨状態監視方法、
を提供する。
請求項9の発明は、前記第2の特性値から予め選択された特性値にしたがって前記研磨の終点を検出することを特徴とする。
請求項10の発明は、前記予め選択された特性値が前記被研磨面の略中心位置に対応することを特徴とする。
請求項11の発明は、前記第2の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するステップを更に備えることを特徴とする。
請求項12の発明は、異なる前記サンプリング点のうちの指定された個数のサンプリング点が前記研磨の終点に達したときに前記研磨の終点が検出されることを特徴とする。
請求項13の発明は、前記被研磨面のそれぞれの前記走査の同一のサンプリング点から取得される所定数の前記第2の特性値の平均値を取得することによって複数の第3の特性値を計算するステップを更に備え、前記第2の特性値のうちの少なくとも1つの値を、前記第3の特性値のうちの1つの値と前記第3の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いることを特徴とする。
請求項14の発明は、前記第3の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するステップを更に備えることを特徴とする。
請求項15の発明は、研磨手段が設けられたターンテーブルと、前記研磨対象物の被研磨面を前記研磨手段に押圧するトップリングと、請求項1に記載の研磨状態監視装置とを備える研磨装置を提供する。
請求項16の発明は、請求項8に記載の研磨状態監視方法を実施することを特徴とする研磨方法を提供する。
以下、本発明に係る研磨状態監視装置の一つの実施の形態について図を参照して詳細に説明する。なお、図において、同一の又は相当する構成要素には同一の符号を付すこととし、重複した説明を省略する。
図2は、本発明に係る研磨状態監視装置を備えた研磨装置の全体構成を概略的に示す図である。同図において、研磨装置1は、一方の面に研磨布10が貼り付けられた研磨用のターンテーブル11と、半導体ウェーハ12を保持して研磨布10の面に押圧するトップリング13とを有する。トップリング13の下面には半導体ウェーハ12が吸着、保持される。研磨布10の半導体ウェーハ12に対向する面14は、半導体ウェーハ12と摺接する研磨面である。ここで、研磨布の代わりに、例えばCeO等の微細な砥粒を樹脂等のバインダで固めた固定砥粒板を利用することもできる。
ターンテーブル11の中心は軸15によって支持され、軸15の下部は駆動用の第1のモータ(図示せず)に連結される。これにより、ターンテーブル11は第1のモータによって矢印Xの方向に軸15の回りに回転することができる。ターンテーブル11の上方には、研磨布10上に研磨液を供給するためのノズル16が設置される。
トップリング13は、トップリング・シャフト17を介して駆動用の第2のモータ及び昇降シリンダ(図示せず)に連結され、トップリング・シャフト17に沿って矢印Yの方向に昇降し且つトップリング・シャフト17の回りに矢印Zの方向に回転することが可能である。これにより、トップリング13は、その下面に保持した半導体ウェーハ12を自転しながら研磨布10の方へ所望の圧力で押圧することができる。この場合、トップリング13は半導体ウェーハ12の面に沿う方向には移動できないよう支持されている。
したがって、半導体ウェーハ12は、トップリング13の回転と共に回転しながらターンテーブル11上の研磨布10に押圧されて研磨される。このとき、ノズル16から研磨布10上に研磨液が供給され、半導体ウェーハ12の被研磨面と研磨布10との間に研磨液が存在する状態で研磨が行われる。ここで、研磨布の代わりに固定砥粒を用いた場合、研磨液は純水であってもよい。
ターンテーブル11の内部又は下面の適宜の場所には、半導体ウェーハ12の被研磨面上の絶縁膜や金属膜の膜厚や色合い等の特性値を光学的に測定して研磨の進捗状態を監視するための研磨状態監視装置18が設けられる。光学的測定を実現するために、研磨布10の半導体ウェーハ12に対向する位置に第1の窓19が設けられ、第1の窓19に対応してターンテーブル11に第2の窓20が設けられる。これらの窓19、20は光透過率の高い材料、例えば無発泡ポリウレタンで形成されることが望ましい。
他の光学測定手段としては、ターンテーブル11内に流体供給路を有する流体式が挙げられる。図3に示すように、第2の窓20に代えて、流体供給路30と流体排出路31とがテーブル内に設けられ、流体供給路30を通じて純水等の流体が半導体ウェーハ12に噴射されてから流体排出路31を介して外部へ排出される。流体供給路30内には2本の光ファイバ32、33が配置され、一方の光ファイバ32を介して測定光が半導体ウェーハ12に投光され、他方の光ファイバ33に半導体ウェーハ12からの反射光が受光される。この反射光によって研磨の進行状態を監視する。
研磨状態監視装置18は、図2に示すように、発光部21、受光部22、コントローラ23、電源24、ロータリ・コネクタを含むケーブル25及びパーソナル・コンピュータ26を有する。発光部21は、半導体ウェーハ12の被研磨面を照射する光を発する。受光部22は、発光部21から発せられた光で照射された被研磨面からの反射光を受光して各波長成分に分光し、分光された各波長成分の光の強度を表す電気信号を出力する。コントローラ23は、発光部21及び受光部22の動作開始、終了タイミング等の制御を行う。電源24は発光部21、受光部22及びコントローラ23の動作に必要な電力を供給する。なお、発光部21からの光は半導体ウェーハ12の被研磨面にほぼ垂直に入射することが好ましい。
発光部21としては任意のものを用いることができるが、白色光を含む波長帯域を有する光を照射する発光手段が望ましい。また、発光部21はキセノン・フラッシュランプ等のパルス点灯型であっても、タングステン・ハロゲンランプ等の連続点灯型であってもよい。
受光部22から出力された電気信号はコントローラ23に送られ、コントローラ23はこの電気信号に基づいて半導体ウェーハ12からの反射光のスペクトル・データを生成する。コントローラ23の出力は、ターンテーブル11及び軸15の内部を通るケーブル(ロータリ・コネクタを含む)25を介してパーソナル・コンピュータ26に接続される。こうして、コントローラ23で生成されたスペクトル・データがケーブル(ロータリ・コネクタを含む)25を介してパーソナル・コンピュータ26に送られる。
すなわち、発光部21からの光は、半導体ウェーハ12の被研磨面に照射されて反射され、第1の窓19及び第2の窓20を通って受光部22で受光される。受光部22は、受光された光を複数の波長成分に分光し、各波長成分の光の光量に応じて各サンプリング点に対応するスペクトル・データを生成してパーソナル・コンピュータ26に送る。
演算部であるパーソナル・コンピュータ26は、コントローラ23から送られてきたスペクトル・データに基づいて、半導体ウェーハ12の被研磨面の膜厚や色合い等の各種の特性値を算出し、算出した特性値の時間変化に基づいて研磨を停止させる時点やターンテーブル、トップリングの回転速度、トップリングに設けられた複数の押圧領域にかけるそれぞれの押圧力、スラリの種類の変更等の研磨条件の変更(これらも「研磨の終点動作」に含まれる)のタイミングを決定するようプログラムされている。この決定はパーソナル・コンピュータ26から研磨装置の動作を制御する制御部(図示せず)に送られる。また、パーソナル・コンピュータ26は上記制御部から研磨条件に関する情報を受信することができる。
さらに、ターンテーブル11の回転位置を検知するために、図2に示すように、ターンテーブル11の外周部下面の適宜の個所に、近接センサ27が取付けられ、近接センサ27に対応する位置にドグ28が設置される。これによって、近接センサ27は、ターンテーブル11の1回転毎にドグ28を検知し、検知毎に出力を制御部23に送る。これによって、コントローラ23はターンテーブル11の基準位置に対する回転角度を検出することができる。
図4の(イ)は、近接センサ27がターンテーブル11の中心40とドグ28とを結ぶ線上に来たときの、ターンテーブル11、半導体ウェーハ12、第1の窓19、近接センサ27及びドグ28の相互の位置関係を概略的に示す平面図である。トップリング13は半導体ウェーハ12の中心41が第1の窓19の円形の軌跡42上にあるように位置決めされている。したがって、ターンテーブル11とトップリング13とを同一方向に回転させ、また、パルス点灯型光源の場合には第1の窓19が半導体ウェーハ12の下方にいる期間に発光部21を所定時間間隔で動作させて、被研磨面を所定間隔のサンプリング・タイミングでサンプリングすると、軌跡42上の複数個のサンプリング点S、S、・・・、Sにおいて被研磨面の反射率、膜厚、色合い等の特性値を取得することができる。ここで、近接センサ27がドグ28を検知してからパルス点灯型光源の動作や被研磨面からの反射光のサンプリングを開始するまでの時間は、ターンテーブル11の回転の速度に応じて所定の値に調節される。
そこで、ターンテーブル11を例えば毎分60回転、トップリング13を例えば毎分70回転の速度で同一方向に回転させたとき、回転速度の差に起因して、第1の窓19が半導体ウェーハ12の被研磨面を走査する軌跡は、半導体ウェーハ12の中心40を中心として1回転毎に一定方向にずれてくる。これを3回の引き続く走査について見ると、例えば図4の(ロ)に示すようになる。つまり、i回目の走査を第i走査と呼び、第i走査におけるk番目のサンプリング・タイミングにおけるサンプリング点をi−kと表すとすると、図4の(ロ)は、第1走査においては、走査軌跡Tに沿ってm個のサンプリング点1−1、1−2、・・・、1−mにおいて特性値が取得され、第2走査においては、走査軌跡Tに沿ってm個のサンプリング点2−1、2−2、・・・、2−mにおいて特性値が取得され、第3走査においては走査軌跡Tに沿ってm個のサンプリング点3−1、3−2、・・・、3−mにおいて特性値が取得されることを示している。
図5の(イ)は、第1走査〜第3走査において、それぞれ同一のサンプリング番号、即ち、同一のサンプリング・タイミングに対する特性値を直線で結んで研磨の進捗状況を表示することを示す説明図である。
本発明に係る研磨状態監視装置においては、トップリングの回転中心が一定であるとき、k番目のサンプリング点、つまりk番目のサンプリング・タイミングにおけるサンプリング点は、何回目の走査であるかに無関係に、半導体ウェーハ12の中心41からほぼ同一の距離にあるという事実を利用する。つまり、発明者は、化学機械研磨装置においては良く知られているように、研磨後の被研磨面のプロファイルは概略軸対称の形状をしているから、各走査における同じ番目のサンプリング点群(例えば、1番目のサンプリング点1−1、2−1、3−1、・・・、i―1、・・・からなる群)から取得した特性値を追跡することにより、研磨の進捗状況を容易且つ正確に把握することができることに注目したのである。
換言するならば、複数回の走査における多数のサンプリング点を分類して、1番目のサンプリング・タイミングでのサンプリング点のグループをサンプリング点群1、2番目のサンプリング・タイミングでのサンプリング点のグループをサンプリング点群2、・・・、k番目のサンプリング・タイミングでのサンプリング点のグループをサンプリング点群kと呼ぶことにすると、本発明に係る研磨状態監視方法及び装置は、同じサンプリング点群内のサンプリング点から得た特性値を時間順に配列して研磨の進捗状況を監視するものである。
例えば、特性値として膜厚を取ったとき、図5の(ロ)に示すように、第1走査、第2走査、・・・、第i走査においてサンプリング点群1から取得された膜厚の曲線A、サンプリング点群3から取得された膜厚の曲線B及びサンプリング点群8から取得された膜厚の曲線Cを得ることができる。いま、1走査でのサンプリング点が15個であるとすると、サンプリング点群1は半導体ウェーハ12の端部に近い領域にあり、サンプリング点群8は半導体ウェーハ12の中心付近の領域にある。
一般に、同じ番目のサンプリング・タイミングにおけるサンプリング点であっても、走査軌跡が異なれば、それに対応する配線パターンは異なり、或いは、段差特性や面内均一性の違いのために特性値の時間変化が上下に変動する。多くの場合、図5の(ロ)に示すように、変動は半導体ウェーハ12の端部の方が中心付近よりも大きい。そこで、現実には、より安定した特性値を取り出して研磨の終点を検出できるように、着目するサンプリング点を任意に選択することができるようにし、安定した特性値が得られる個所に限定して終点検出をすることが望ましい。
例えば、サンプリング点群8のサンプリング点からの膜厚を表す図5の(ロ)の実線Cから分かるように、半導体ウェーハ12の中心41に近い領域では、特性値の変動が小さい。したがって、このように特性値の変動の少ないサンプリング点に着目すれば、ばらつきの小さく且つ正確に研磨の終点を検出することが可能になる。
また、1走査で複数のサンプリング点から特性値を取得する場合であっても、その全部のサンプリング点からの特性値を監視したり、全部のサンプリング点の特性値を用いて終点検出を行なわなければならない訳ではない。1走査のサンプリング点のうち、所望の任意の数のサンプリング点を選択し、その選択されたサンプリング点と同じサンプリング・タイミングのサンプリング点からの特性値をプロットしていっても、研磨の進捗状況を監視することが可能である。
そして、前記選択されたサンプリング点に対応する特性値の時間変化のうち、指定された個数の特性値が研磨の終点に達したとみなされるとき、半導体ウェーハ12は研磨終点に達したものとする。例えば、前記指定された個数を1とすれば、選択されたサンプリング点群のうち最も研磨が進行したサンプリング点で研磨を終了させることになり、早めに研磨を終了させることができる。また、前記指定された個数を、選択されたサンプリング点群の個数にすれば、選択されたサンプリング点のグループのうち最も研磨の遅い個所に着目して研磨を終了させたことになる。このように、異なるサンプリング・タイミングでのサンプリング点での特性値の変化を平行して監視することにより、研磨を終了させるタイミングを適宜に調整することができる。
実際、研磨の進捗状況を容易に把握するには、ノイズや局所的な変動の少ないグラフを用いることが望ましい。また、研磨の終点の検出において、特性値の時間変化に関して目標とする時点の少し前の特徴点(例えば、閾値、極大値、極小値等)を検知する必要があるが、そのためにも、特性値の時間変化のグラフからノイズや局所的な変動が除去されて平滑化されていることが好ましい。そのための一つの手法は、1回の走査において複数のサンプリング点から得られた特性値について、1つの特性値とその前後の所定の数の特性値との平均値を生成し、この平均値を第2の特性値として用いて研磨の進捗状況を監視すること、換言すると、個々のサンプリング点に着目して互いに他のサンプリング点からの特性値との平均値を算出するために重複して利用することを許容することである。
例えば、図4の(ロ)においてm=11であるとし、第1走査におけるサンプリング点1−1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−6、1−7、1−8、1−9、1−10、1−11から取得された特性値をそれぞれa11、a12、a13、a14、a15、a16、a17、a18、a19,a110、a111とするとき、第2の特性値A11、A12、A13、A14、A15、A16、A17、A18、A19、A110、A111として、
[数1]
A11=a11
A12=(a11+a12+a13)/3
A13=(a12+a13+a14)/3
A14=(a13+a14+a15)/3
A15=(a14+a15+a16)/3
A16=(a15+a16+a17)/3
A17=(a16+a17+a18)/3
A18=(a17+a18+a19)/3
A19=(a18+a19+a110)/3
A110=(a19+a110+a111)/3
A111=a111
を算出する。ここでは、重み付けのない単純な算術平均を例に示したが、平均化の手法はこれに限られず、例えば、調和平均であっても、相乗平均であっても、或いは中央値であってもよい。同様にして、他の回の走査においても、個々のサンプリング点からの特性値を重複利用を許容するようにして平均化処理を行って第2の特性値A21〜A211、A31〜A311、・・・、Ai1〜Ai11、・・・を算出する。次いで、何回目の走査であるかを示す数字(例えばA12であれば、Aの次の1)に続く数字が同じである第2の特性値(以下、これを、同じ番号の第2の特性値と呼ぶ)をプロットする。具体的には、同じ番号の第2の特性値の群、即ち、A11、A21、・・・、Ai1、・・・からなる特性値群1、A12、A22、・・・、Ai2、・・・からなる特性値群2、A13、A23、・・・、Ai3、・・・からなる特性値群3、・・・を作り、各特性値群毎に、その群に属する第2の特性値をプロットすることにより、図5の(イ)及び(ロ)に相当する曲線を得ることができる。
この場合、第2の特性値は、隣り合う任意の数のサンプリング点からの特性値を平均したものであってよく、また、半導体ウェーハ12の中心31の付近からの特性値については平均化処理を行わないでもよく、上の例であれば、A15=a15、A16=a16,A17=a17であってもよい。このように、1つのサンプリング点とその前後のサンプリング点とからの特性値の平均値を求めるようにしたので、サンプリング点が少ないときにも平均化の処理を行え、被研磨面のプロファイルを把握しやすいという利点がある。
図6の(イ)は、上で説明したように各回の走査毎に上記の平均化処理を行って第2の特性値を取得し、同じ番号の第2の特性値をプロットした例であって、実線は上記の例における特性値群8に属する第2の特性値をプロットしたもの、点線は上記の例における特性値群3をに属する第2の特性値をプロットしたものである。ここで、上述したような平均化手法を空間平均化と呼ぶ。
他方、図6の(ロ)は、前述のような平均化処理を行わない場合の特性値のグラフDと、該特性値に別の平均化処理を施して得たグラフEである。そのうち、グラフDは、半導体ウェーハの中心付近のサンプリング点8から得られた特性値をプロットしたものであり、グラフEは、サンプリング点8の時間平均値である。この例では平均化の点数は5点であり、第i走査のサンプリング点kに対する特性値はBi,k=(ai−4,k+ai−3,k+ai−2,k+ai−1,k)÷5と表される。これを時間平均と呼ぶ。
図5の(ロ)と図6の(イ)とのグラフを比較すると、上で説明したように平均化処理を行って第2の特性値を求め、同じ番号の第2の特性値の変化を監視することにより、ノイズや局所的変動を低減することができる。また、図6の(ロ)を見て分かるように、位相遅れδを伴うが、磁化平均によっても同様の効果が得られる。空間平均化と時間平均化はいずれか一方を実行してもよいし、空間平均化で生成された第2の特性値に対して更に時間平均化を施してもよい。
上記の空間平均化の効果を、被研磨面にうねり(凹凸)のある半導体ウェーハのプロファイルを示す図7を用いて更に説明する。1走査で15個のサンプリング点において膜厚値を測定したとき、破線Lで示す生データが得られた。そこで、本発明の研磨状態監視方法に従って、隣り合う5個のサンプリング点からの膜厚値の平均を、重複利用を許容して算出したところ、実線Nが得られた。ただし、被研磨面の端部では平均化を行わず、また、その1つ内側では3個のサンプリング点からの膜厚値の平均値を求めている。これに対して、15個のサンプリング点を重複を許すことなく5個ずつ3個の領域に分割し、それぞれの平均を求めるようにしたところ、点線Mが得られた。
この図7からも理解されるように、本発明の研磨状態監視装置を用いると、半導体ウェーハの被研磨面の局所的な凹凸を平滑化した上で被研磨面全体のプロファイルを把握することができる。これにより、この例では、被研磨面の中心付近の比較的研磨の進行した個所やその外側の研磨の遅れた個所に着目して研磨終点の検出を行うことが可能になる。なお、平均化に要するサンプリング点の個数は、1走査に存在するサンプリング点の数や、特性値の変動の具合等を考慮して、各サンプリング点毎に決めることが望ましい。
これまで、本発明に係る研磨状態監視装置の若干の実施の形態について説明してきたが、本発明はこうした実施の形態に限定されるものではない。例えば、これまでは、走査軌跡は図3の(ロ)に示すように被研磨面の中心を通るものとして説明したが、トップリングの位置が固定されているならば、走査軌跡は被研磨面の中心を通らなくともよい。トップリングが固定されているならば、同じ番号のサンプリング点は被研磨面の中心からほぼ同一距離にあると言えるからである。
以上説明してきたところから理解されるように、本発明は以下のような効果を奏することができる。
(1)同一の番号のサンプリング点から得た特性値の時間変化を用いるので、研磨対象物の研磨の進捗状況を容易に把握することができるという効果を奏する、
(2)実際に、研磨対象物の被研磨面の状態によって、サンプリング点から得られる特性値が時間的に細かく変動することがあるので、安定した特性値が得られる特定のサンプリング点を選択すると、研磨終点のタイミングの検出が容易になる、
(3)1走査における全サンプリング点のほぼ中央のサンプリング点に着目して研磨対象物の中心付近での研磨の進捗状況を監視すると、ばらつきが小さく且つ正確に研磨の終点を検出できる、
(4)所望の数のサンプリング点に着目して研磨の進捗状況を監視すると、研磨が早めに進行している個所と遅めに進行している個所とを同時に監視することができ、研磨の終点の検出タイミングを調整することができる、
(5)各走査において1つのサンプリング点から得た特性値を重複利用を許容する形で平均化して第2の特性値を求める処理を行うと、被研磨面に存在する局所的な変動が平滑化され、且つ被研磨面のプロフィルを把握しやすくなり、重複利用を許容するため、1走査当たりのサンプリング点数が少ないときに特に有効である、
(6)研磨の進捗状況を把握しやすい研磨状態監視装置を備えているので、半導体ウェーハ等の研磨対象物の研磨の終了を正確に検出することができる。
(イ)及び(ロ)は半導体ウェーハの被研磨面を走査する軌跡とサンプリング点とを示す図である。 本発明に係る研磨状態監視装置を備えた研磨装置の構成を概略的に示す図である。 図2の研磨状態監視装置における他の光学的測定手段を示す図である。 (イ)は、図2に示す研磨装置におけるターンテーブル、半導体ウェーハ、近接センサ及び第1の窓の相互位置関係を概略的に示す図であり、(ロ)は半導体ウェーハの被研磨面における3個の走査軌跡とサンプリング点とを示す図である。 (イ)は、各サンプリング点から得られた特性値を本発明にしたがって表示する方法を示す説明図であり、(ロ)は、各サンプリング点から得られた膜厚を本発明に従って処理した結果の一例を示すグラフである。 (イ)は、サンプリング点から得られた膜厚を本発明に従って平均化処理した結果の例を示すグラフであり、(ロ)は、本発明の別の平均化手法に従って処理した結果の別の例を示すグラフである。 本発明にしたがって平均化処理を行った結果のグラフを、そうした処理を行わない場合と比較して示す図である。 複数回の走査で得た特性値を時間順に配列したグラフである。
1:研磨装置、 10:研磨布、 11:ターンテーブル、 12:半導体ウェーハ、 13:トップリング、 14:面、 15:軸、 16:研磨液供給ノズル、 17:トップリング・シャフト、 18:研磨状態監視装置、 19、20:窓、 21:発光部、 22:受光部、 23:コントローラ、 24:電源: 25:ケーブル、 26:パーソナル・コンピュータ、 27:近接センサ、 28:ドグ、 30:流体供給路、 31:流体水排出路、 32、33:光ファイバ、 40:ターンテーブルの中心、 41:半導体ウェーハの中心、 T、T、T:走査軌跡

Claims (16)

  1. 研磨対象物の被研磨面を研磨する研磨装置に用いるための研磨状態監視装置であって、前記研磨対象物を複数回走査して各回の走査において複数のサンプリング点のそれぞれから第1の特性値を取得することによって前記被研磨面の研磨の進捗状況を監視する研磨状態監視装置において
    前記複数のサンプリング点において前記被研磨面を照射する光を発することができる発光部と、
    前記発光部を動作させて前記第1の特性値を取得するタイミングを制御すると共に、前記発光部から発せられて前記被研磨面から反射された光を受光して、前記サンプリング点のそれぞれにおいて前記第1の特性値を生成する制御部と、
    前記各回の走査において、隣接する所定数の前記サンプリング点から取得される複数の前記第1の特性値の平均値を取得することによって複数の第2の特性値を計算する演算部であって、任意の1つの前記第1の特性値を、前記第2の特性値のうちの1つの値と前記第2の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いて前記平均値を取得す演算部と、
    を具備することを特徴とする研磨状態監視装置。
  2. 前記制御部は、前記第2の特性値からの予め選択された特性値にしたがって前記研磨の終点を検出するよう動作することを特徴とする、請求項1に記載の研磨状態監視装置。
  3. 前記の予め選択された特性値が、前記被研磨面の略中心位置に対応していることを特徴とする、請求項2に記載の研磨状態監視装置。
  4. 前記制御部は、前記第2の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するよう動作することを特徴とする、請求項1に記載の研磨状態監視装置。
  5. 指定された数の前記第2の特性値が研磨の終点に達したとき、前記研磨を終了することを特徴とする、請求項4に記載の研磨状態監視装置。
  6. 前記演算部が、前記被研磨面の前記各回の走査における同一のサンプリング点から取得される所定数の前記第2の特性値の平均値を生成することによって、複数の第3の特性値を計算するよう動作し、
    前記第2の特性値のうちの少なくとも1つの値を、前記第3の特性値のうちの1つの値と前記第3の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いることを特徴とする、請求項1に記載の研磨状態監視装置。
  7. 前記制御部が、前記第3の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するよう動作することを特徴とする、請求項6記載の研磨状態監視装置。
  8. 研磨対象物の被研磨面を複数回走査して各回の走査において複数のサンプリング点のそれぞれにおいて、前記被研磨面の状態を表す複数の第1の特性値を取得することによって、前記被研磨面の研磨の進捗状況を監視するための研磨状態監視方法であって、
    前記被研磨面を複数回走査する工程と、
    前記被研磨面の前記各回の走査において複数のサンプリング点のそれぞれから前記第1の特性値を取得するステップと、
    前記被研磨面の前記各回の走査において、隣接する所定数の前記サンプリング点から取得される数の前記第1の特性値の平均値を取得することによって、複数の第2の特性値を計算するステップであって、任意の1つの前記第1の特性値を、前記第2の特性値のうちの1つの値と前記第2の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いて前記平均値を取得するステップと、
    を備えることを特徴とする研磨状態監視方法。
  9. 前記第2の特性値から予め選択された特性値にしたがって前記研磨の終点を検出することを特徴とする、請求項8に記載の研磨状態監視方法。
  10. 前記予め選択された特性値が前記被研磨面の略中心位置に対応することを特徴とする、請求項9に記載の研磨状態監視方法。
  11. 前記第2の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するステップを更に備えることを特徴とする、請求項8に記載の研磨状態監視方法。
  12. 異なる前記サンプリング点のうちの指定された個数のサンプリング点が前記研磨の終点に達したときに前記研磨の終点が検出されることを特徴とする、請求項11に記載の研磨状態監視方法。
  13. 前記被研磨面のそれぞれの前記走査の同一のサンプリング点から取得される所定数の前記第2の特性値の平均値を取得することによって複数の第3の特性値を計算するステップを更に備え、前記第2の特性値のうちの少なくとも1つの値を、前記第3の特性値のうちの1つの値と前記第3の特性値のうちの他の値とを計算するのに重複して用いることを特徴とする、請求項8に記載の研磨状態監視方法。
  14. 前記第3の特性値の時間変化を監視して前記研磨の終点を検出するステップを更に備えることを特徴とする、請求項13に記載の研磨状態監視方法。
  15. 研磨手段が設けられたターンテーブルと、前記研磨対象物の被研磨面を前記研磨手段に押圧するトップリングと、請求項1に記載の研磨状態監視装置を備える研磨装置。
  16. 請求項8に記載の研磨状態監視方法を実施することを特徴とする研磨方法。
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