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JP4469797B2 - 樹脂組成物の製造方法及びこれを用いて製造した木質形成体の製造方法。 - Google Patents
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JP4469797B2 - 樹脂組成物の製造方法及びこれを用いて製造した木質形成体の製造方法。 - Google Patents

樹脂組成物の製造方法及びこれを用いて製造した木質形成体の製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、ウレタン樹脂のリサイクル技術に関し、詳しくはウレタン樹脂分解物を用いた樹脂組成物及びこれを用いて製造した木質成型体に関するものである。
近年の環境問題に対する関心の高まりに伴い、冷蔵庫、建材、クッション材などの多用されているウレタン樹脂を含む廃棄物の処理技術が検討されている。このウレタン樹脂は、3次元の網目構造を有する熱硬化性樹脂であるためリサイクルが困難であり、現状は埋め立てや焼却などの処分がされている。しかしながら、これらの処理手段は、資源を浪費することとなるため、これを分解して樹脂材料として再利用する技術の開発が求められている。
ウレタン樹脂を化学的に分解する方法としては、ウレタン樹脂をモノエタノールアミンで分解し、その後蒸留してポリオール及びポリアミンを単離する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。またこのようにして得られたウレタン樹脂分解物を用いて樹脂を製造する方法としては、ウレタン分解物をウレタンの原料に混ぜて再生する方法(例えば特許文献2参照)、あるいは、エポキシ樹脂の硬化剤として再利用する方法(例えば特許文献3参照)が知られている。

特開昭42−10634 特開平10−152578 特開2004−75721
上記特許文献2及び3に示されている従来の再生方法では、ウレタン樹脂分解物とイソシアネート又はエポキシとは重付加反応で架橋するため、これらを混合した後にウレタン樹脂分解物とこれら化合物との反応が徐々に進み、混合後の使用可能な時間(以後、可使時間という)が短いという問題があった。
そこで本発明では、ウレタン樹脂分解物を用いて再生樹脂を製造する際、可使時間の長いウレタン樹脂分解物を用いた樹脂組成物及びこれを用いて製造した木質成型体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、ウレタン樹脂を分解して得られたウレタン樹脂分解物を再生する際に、ウレタン樹脂分解物とホルムアルデヒド及び/又はメチロール基を有する化合物と重縮合させて樹脂組成物とする反応経路を採用することにより、加熱による脱水もしくは脱ホルムアルデヒドによる縮合反応が開始されるまでは、安定的に保存できることに着目して本発明を完成するに至ったものである。
第1の本発明はウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、前記ウレタン分解物を、ホルムアルデヒド又は加熱によりホルムアルデヒドを発生させる化合物と反応させる工程とを有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法である。
また第2の本発明は、ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、前記ウレタン樹脂分解物を、メチロール基を有する化合物と反応させる工程とを有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法である。
ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、前記ウレタン分解物を、ホルムアルデヒドと加熱によりホルムアルデヒドを発生させる化合物とメチロール基を有する化合物の少なくとも1つとを反応させて樹脂組成物を得る工程と、前記樹脂組成物と木質材料を混合し、接着する工程とを有することを特徴とする木質成型体の製造方法である。
以上、本発明の樹脂組成物は、可使時間が長く、経済的である。また、これを用いた木質成型体は、機械的特性が良好である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明に係る樹脂組成物の各成分及び樹脂組成物の製造方法の実施形態について説明する。
(ウレタン樹脂分解物)
本実施の形態のウレタン樹脂分解物とは、ウレタン樹脂を化学的に分解、すなわち低分子化させたものである。被分解物であるウレタン樹脂としては、具体的には、発泡硬質ウレタン(硬質フォーム)、ヌレート結合を持つイソシアヌレート材、発泡半硬質ウレタン(半硬質フォーム)、発泡軟質ウレタン(軟質フォーム)、ウレタンエラストマー、RIM成型体等が挙げられ、これらは断熱材、構造材、寝具、自動車シート、バンパーなどとして使用されている。
ウレタン樹脂を化学的に分解する方法としては、ウレタン樹脂分解物中に水酸基、アミノ基を生成するものであれば特に方法は問わないが、具体的には熱及び分解剤の少なくとも一方を作用させて化学的に分解する方法が挙げられる(特公昭42−10634号公報、特開平6−184513号公報等参照)。
(1−1) 熱による分解を行う方法としては、ウレタン樹脂を300℃〜500℃の温度で、1〜20分の間加熱することによってウレタン樹脂を分解することができる。
この条件において、加熱温度が上記範囲を下回った場合、ウレタン樹脂の分解速度が不十分で、分解に長時間かかり、実用的ではない。一方、加熱温度が上記範囲を上回った場合、分解物の分子量が低下しすぎて、再生樹脂の製造条件が厳しくなる。また、加熱時間が、上記範囲を下回った場合、加熱分解が十分行われず、分子量低下が不十分で、再生樹脂材料としては不適切である。一方、加熱時間が上記範囲を上回った場合、分解物の分子量が低下しすぎて、再生樹脂の製造条件が厳しくなる。
この熱分解においては、ウレタン樹脂を常圧もしくは加圧状態下に置くことにより行うことができる。また、雰囲気としては、窒素置換か、無酸素雰囲気で行うことが、ウレタン樹脂分解物の所望しない副生成物の増加を防止するために望ましい。
この熱分解方法においては、被分解物であるウレタン樹脂は微粒子状に破砕して分解することが好ましい。また、分解処理を、機械的に粉砕しながら行うこともできる。これには、押出機などのスクリューフィーダが適している。
(1−2) 次に、ウレタン樹脂に分解剤を作用させて分解を行う方法について以下に述べる。
この方法は、ウレタン樹脂に分解剤を混合して化学的に分解するものである。この方法において用いる分解剤の例としては、アミン類分解剤、ポリオール類分解剤、あるいは加水分解触媒などが挙げられる。その中でも、アミン類分解剤が、分解物中に多くのアミノ基を含有するようになるので、後述するホルムアルデヒド及びまたはメチロール基との反応が良好になり、高強度の再生樹脂を得ることができるので特に好ましい。
前記アミン類分解剤としては、一級アミン、二級アミン、三級アミンが挙げられ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチレンジアミン、プロパンジアミン、イソプロパノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、エチルアミノエタノール、アミノブタノール、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、n−アミルアミン、イソブチルアミン、メチルジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、ピペリジン、アニリン、トルイジン、ベンジルアミン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、クロロアニリン、ピリジン、ピコリン、N−メチルモルフォリン、エチルモルフォリン、ピラゾール、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、12−アミノドデカン酸、2−エチルヘキシルアミン、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3−(メチルアミノ)プロピルアミン、3,3’−イミノビス(プロピルアミン)、3−アミノ−1−プロパノール、3−アミノクロトン酸メチル、3−メトキシプロピルアミン、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ブチルエタノールアミン、N−エチルエチレンジアミン、n−ヘキシルアミン、N−メチル−3,3’−イミノビス(プロピルアミン)、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、アリルアミン、イソプロピルアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジアリルアミン、ジイソブチルアミン、ジイソプロパノールアミン、ジイソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、ジエチレントリアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジブチルアミン、ジメチルアミン、テトラエチレンペンタミン、テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、テトラメチルエチレンジアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリアリルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエチルアミン、トリエチレンテトラミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、プロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、ペンタエチレンヘキサミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、モノイソプロパノールアミン、モノブチルアミン、モノメチルアミンが挙げられる。これらの化合物を2種類以上混合して使用しても問題はない。
ウレタン樹脂の分解の程度は、分解物中にアミノ基及び水酸基が残存している限り、任意である。分解物はどのような分子量に分解しても問題ないが、好ましくは分解前のウレタン樹脂中にあるウレタン結合を全て分解するのに必要な量以下の分解剤で低分子化し、分解物中にウレタン結合が一部残るような状態にすることが好ましい。ウレタン結合が残っていると、再生した樹脂に元のウレタン樹脂の特性を付与することができるのである。また、好ましい平均分子量としては、用途により異なるが、ポリスチレン換算の平均分子量が500〜5000になるように分解すればよい。
このような分解状態にするためには、元のウレタン樹脂の構造により異なるが、分解剤を被分解物であるウレタン樹脂100重量部に対し1重量部〜100重量部、好ましくは2〜25重量部で配合して分解すればよい。
分解温度は150〜300℃で行うのがよく、好ましくは200〜280℃である。これより温度が低いと、分解速度が遅くなり経済的に好ましくなく、これより温度が高いと熱分解が多くなり、安定した品質の分解物が得られない。
これらの分解剤とウレタン樹脂を分解装置に投入してウレタン樹脂分解物を得る。分解装置には、従来知られているどのような分解装置を用いることもできるが、特に加熱・混合・圧縮の同時にできる押出機を用いることが望ましい。釜などのバッチ式で分解を行うと、ウレタンの熱伝導率が悪いため、ウレタンの分解開始時間に大きな差ができてしまう。このため、先に分解した部分はより低分子量に、後に分解したものが高分子量になるため、幅広い分子量を持つ分解物となってしまうのである。
アミン分解剤とウレタン樹脂の反応の一例として、ジエタノールアミンを用いたウレタン樹脂中のウレタン結合、尿素結合との分解反応を下記の化学式1に示す。なお、以下の化学式(1)ないし(4)において、R、R1、R2、R3は、いずれも2価の任意の基を表し、同一であっても異なっていても良く、=CO基、=SO基、飽和もしくは不飽和アルキレン基、芳香族基などを表す。これらは、被処理樹脂であるウレタン樹脂に含有するものを含む。
このようにウレタン樹脂を分解すると、ウレタン樹脂分解物中に含有される成分は、分解するウレタン樹脂の原料であるポリオールと、原料のイソシアネートの末端がアミノ基に代わったアミン類、イソシアネート末端に分解剤が付加したアミン類またはポリオール類、及びこれらのオリゴマーとなる。成分の具体例を以下に挙げる。
まず、ウレタン樹脂分解物中に含有されるアミン類としては、原料の4−4’ジフェニルメタンジイソシアネート及びそのポリマー由来のジアミノジフェニルメタン(MDA)及びそのポリマー、トルイレンジイソシアネート(TDI)由来のトルイレンジアミン(TDA)などが主なアミン類として挙げられる。これ以外にも、NDI(1,5−ナフタレンジイソシアネート)、TODI(トリジンジイソシアネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、XDI(キシリレンジイソシアネート)、H6XDA(水添MDI)、LDI(リジンジイソシアネート)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チオホスフェート、TMXDI(テトラメチルキシレンジイソシアネート)、リジンエステルトリイソシアネート、等のイソシアネート基がアミノ基に変換したアミン類や、ポリオールと反応させたプレポリマーの末端がアミノ基に変換したものも挙げられる。
ウレタン樹脂分解物中ポリオール類としては、ウレタン樹脂原料として一般的に使用されているポリオールが挙げられ、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールに大別される。エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトールエチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スークロース、糖類などにプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド等を付加反応させたものが具体例として挙げられる。
(ウレタン樹脂分解物から樹脂組成物を作製する方法)
ウレタン樹脂分解物から樹脂組成物を得る方法としては、(2−1)ウレタン樹脂分解物をホルムアルデヒドと反応させる方法、(2−2)ウレタン樹脂分解物を、メチロール基を有する化合物と反応させる方法がある。以下、これらの方法について、順次説明する。
(2−1) ホルムアルデヒド系化合物と反応させる方法
ウレタン樹脂分解物とホルムアルデヒドとを反応させて樹脂組成物を得るには、ウレタン樹脂分解物とホルムアルデヒドとを混合した後、加熱することによって、ウレタン樹脂分解物とホルムアルデヒド系化合物とを重縮合反応をおこなわせることにより、行うことができる。
上記ホルムアルデヒドには、ホルムアルデヒド、もしくは、加熱によってホルムアルデヒドを発生する化合物を用いることができる。加熱によってホルムアルデヒドを発生する化合物としては、ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミン)、1,3−ジオキサン(ホルマール)などが挙げられる。
ウレタン樹脂分解物と、ホルムアルデヒド系化合物との混合比としては、ウレタン樹脂分解物1重量部に対し、0.05〜1重量部のホルムアルデヒド系化合物を用いることが好ましい。配合比がこの範囲外であると、再生する樹脂の硬化が不十分となり、実用的な再生樹脂が得られない。
ウレタン樹脂分解物は複雑な混合物であり、ホルムアルデヒドとの反応は正確には判明しないが、ウレタン樹脂分解物中の主成分(アミノ基,水酸基を有する化合物)と、ホルムアルデヒド系化合物の間で下記化学式2に示す反応が生じているものと考えられる。
すなわち、ウレタン樹脂分解物中のアミノ基とホルムアルデヒドが付加反応してメチロール基を形成し(反応A)、このメチロール基同士の縮合反応(反応B)とアミノ基との縮合反応(反応C)水酸基との縮合反応(反応D)によって樹脂を形成するのである。この反応Aで得られる反応物は場合によっては室温で固体となるが、加熱すると溶融し、加熱時に反応B、反応C、反応Dの縮合反応が起こり樹脂組成物となる。なお、この反応は水分の存在下ではほとんど進行せず、加熱して硬化させるのが好ましい。加熱条件としては、150〜200℃の範囲とすることが高効率であって経済的に好ましい。
(2−2) メチロール基を有する化合物と反応させる方法
ウレタン樹脂分解物とメチロール基を有する化合物とを反応させて樹脂組成物を得るには、ウレタン樹脂分解物とメチロール基を有する化合物とを混合した後、加熱することによって、ウレタン樹脂分解物のアミノ基および水酸基とメチロール基を有する化合物とを重縮合反応をおこなわせることにより、行うことができる。
この実施の形態のメチロール基を有する化合物としては、下記化学式3に示す物質を用いることができる。
上記化学式3において示したメチロール基を有する化合物としては、分子中に2つ以上のメチロール基を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、フェノール性水酸基を有する化合物(例えば、フェノール、クレゾール、キシリノール、p−アルキルフェノール、p−フェニルフェノール、クロロフェノール、ビスフェノール、フェノールスルホン酸、レゾルシンなど)にホルムアルデヒドを反応させたものや、アミノ基を有するもの(例えば、尿素、メラミン、グアナミン、アニリン、スルホアミド、及び前述したウレタン樹脂分解物に使用するアミン類など)にホルムアルデヒドを反応させたものが挙げられる。これらのものを一部縮合反応させたものであっても差し支えない。これらの化合物としては、フェノール、尿素、もしくはメラミンを原料とし、これにホルムアルデヒドを反応させたものが、ウレタン樹脂分解物と相溶性が良いため好ましい。
上記メチロール基を有する化合物とウレタン樹脂分解物の反応は、下記化学式4のように推定される。すなわち、メチロール基とアミノ基との縮合反応(反応E)、及び水酸基との縮合反応(反応F)によって樹脂が形成される。
ウレタン樹脂分解物とメチロール基を有する化合物との混合比は、特に問わないが、ウレタン樹脂分解物中の水酸基・アミノ基の数とメチロール基の数が同じか、メチロール基過剰の状態で混合すると強度の高い樹脂ができる。好ましい混合比はウレタン樹脂分解物中の水酸基・アミノ基の含有量によって異なるが、概してウレタン樹脂分解物100重量部に対し、20〜500重量部のメチロール基を有する化合物を添加するのが好ましい。さらに好ましくは50〜300重量部である。これよりもメチロール基を有する化合物の量が少ないと硬化しない場合があり、多いと再生樹脂中に含まれるウレタン樹脂分解物の量が少なくなり、再生樹脂中にウレタン樹脂分解物の特徴を活かしにくい。これらを混合後、加熱し脱水・脱ホルムアルデヒドによる縮合が起こり樹脂となる。
上記(2−1)、(2−2)に記載した方法のいずれにおいても、樹脂組成物に必要に応じて、アルコール類、ポリオール類、有機酸類、アミン類、乳化剤(陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤など)、相溶化剤、溶剤などを添加しても構わない。また縮合反応を進めるために、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなどを添加してもよい。
さらに、上記本実施の形態の樹脂組成物には、アルカリ性を示す物質を添加することが好ましい。樹脂組成物をアルカリ性にすることによって、再生樹脂の機械特性を向上させることができる。このアルカリ性物質としては、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどの弱酸強塩基の塩などの化合物を用いることができる。
このアルカリ性物質の添加量としては、ウレタン樹脂分解物100重量部に対して、0.1〜5重量部の範囲が好ましい。アルカリ性物質の添加量が上記範囲を下回った場合、アルカリ性物質添加の効果を期待することができない。一方、上記範囲を上回った場合、硬化樹脂中にこれらの物質が残存し物性を低下させるので好ましくない。
上記樹脂組成物は、一般の熱硬化性樹脂組成物と同様、成形型に注入し加熱硬化させて再生樹脂成型体を製造することもできるし、顔料を添加して熱硬化性塗料とすることもできる。また、熱硬化型接着剤としても使用できる。
上記樹脂組成物を用いた再生樹脂は、硬化樹脂中に長鎖のポリオールやウレタン結合を含むため、ユリアやメラミン、フェノールなどのメチロール基の縮合で得られる樹脂よりも柔軟性が増す。また、硬化樹脂中にウレタン結合を導入することにより、ウレタン結合を分解する分解剤を用いることによって、再度低分子化することができ、再利用することも可能である。
[第2の実施の形態]
(木質成型体の製造方法)
前述の樹脂組成物を用いて木質材料を接着することにより木質成型体を製造することができる。この製造方法は、木質材料の破砕片に前記樹脂組成物を混合し、型を用いて加圧加熱硬化させて成型体とするか、あるいは、木質材料の薄板を複数枚積層し、前記樹脂組成物を接着剤として、加圧加熱して合板とすることによって行うことができる。
木質材料としては、木、ワラ、籾殻、サトウキビ、植物由来の繊維などが挙げられる。木質材料の破砕片を用いる場合に、好ましい木質材料のサイズとしては特に制限されるものではないが、概して最大径0.5〜100mm程度に粉砕したものを用い、これらを積層して使用することが好ましい。これら木質材料99〜70重量部と、樹脂組成物1〜30重量部を混合機中で樹脂組成物を噴霧しながら混合してプレス成型する。樹脂の含有量がこれより多いと、反応で発生する水蒸気によって成型体が破裂する可能性があり、これより少ないと接着が不十分で、成型体を作ることが難しい。成型条件等は条件により異なるが、概して10〜100kg/cm,100〜200℃、10分以内の成型時間で行うのが良い。好ましくは150℃以上の成型温度で行うのが良い。本発明の反応は脱水反応であるため、反応系から水分を除去することにより反応が促進される。
上記したように得られた再生樹脂は、硬化樹脂中に長鎖のポリオールやウレタン結合を含むため、ユリアやメラミン、フェノールなどのメチロール基の縮合で得られる樹脂よりも柔軟性が増しており、その結果、これを用いた木質成型体は、柔軟性に優れ、木質材料の特徴を損なわない成型体とすることができる。
以下、実施例に基づき詳細に説明する。
[実施例1]
(ウレタン樹脂の分解)
冷蔵庫の断熱材に使用されているウレタン樹脂(水酸基価450mgKOH/gのポリオールとポリメリックMDIを主成分とする:以下ウレタン樹脂A)を合成した。合成されたウレタン樹脂A:モノエタノールアミン=4:1の混合比で250℃の1軸押出し機に投入して室温で液体のウレタン樹脂分解物を得た。
(再生樹脂の製造)
このウレタン樹脂分解物80重量部と、33%濃度のホルムアルデヒド溶液40重量部をディスポカップに入れ混合したところ、しばらくすると黄土色の固体になった。(以下、固化物)これを金型に入れ150℃で成形したところ、この固体の物質が一度溶融し、その後硬化して、ウレタン樹脂分解物を用いた樹脂板を製造することができた。また、この固体を室温で一日置いた後、同様に150℃の金型で成形したところ、溶融後に硬化して樹脂板を製造することができた。
[実施例2]
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物40重量部と、メラミンにホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有するメラミン誘導体の65%水溶液50重量部とを室温で混合した。混合後は茶色の液体であった(以下、樹脂混合物Aという)。これを150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化した。また、この樹脂混合物Aを室温で一日置いた後、同様に150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化し、1日以上保存できることがわかった。
[実施例3]
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物40重量部と、尿素にホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有する尿素誘導体の65%水溶液50重量部とを室温で混合した。混合後はクリーム色の液体であった(以下、樹脂混合物Bという)。これを150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化した。また、この樹脂混合物Bを室温で一日置いた後、同様に150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化し、1日以上保存できることがわかった。
[比較例1]
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物50重量部と、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル社製、M−200)50重量部を室温で混合した。混合後しばらくすると、発熱して両者の反応が始まり、2分後には硬化していた。この硬化物を150℃の熱板上で加熱しても溶融しないため、成形などの方法で樹脂板を製造することができなかった。この樹脂組成での保存時間は2分以下であった。
[比較例2]
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物50重量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、エピコート828)50重量部を室温で混合した。混合後すぐに金型に入れ、100℃で2時間ほど加熱したところ硬化し、樹脂板が得られた。しかし、この混合したものを室温で6時間置いたところ、非常に粘度が上昇して使用が困難になり、一日後には硬化していた。この硬化物を150℃の熱板上で加熱しても溶融しないため、成形などの方法で樹脂板を製造することができなかった。以上のことから、この樹脂組成での保存期間は6時間であることがわかった。
以上のことから、本発明の樹脂組成物は、ウレタン樹脂分解物と再生剤(ホルムアルデヒドやメチロール基を有する化合物)と混合した後も、加熱しなければ架橋反応がほとんど進行しないため、混合後の保存性に大変優れていることが確認できた。
[実施例4](木質ボードの製造)
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物80重量部とメラミンにホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有するメラミン誘導体の65%水溶液100重量部と、硫酸アンモニウムの15%水溶液20重量部を混合し、おがくずと混合した。この混合したものを金型に入れ、150℃10分で成形したところ、ウレタン樹脂分解物を接着剤の一部に用いた木質ボードが得られた。
[実施例5]
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物80重量部と尿素にホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有する尿素誘導体の65%水溶液100重量部と、硫酸アンモニウムの15%水溶液20重量部を混合し、おがくずと混合した。この混合したものを金型に入れ、150℃10分で成形したところ、ウレタン樹脂分解物を接着剤の一部に用いた木質ボードが得られた。
[実施例6]
(ウレタンの分解)
冷蔵庫の断熱材に使用されているウレタン樹脂(水酸基価450mgKOH/gのポリオールとポリメリックMDIを主成分とする:以下ウレタン樹脂A)を合成した。合成されたウレタン樹脂:ジエタノールアミン=10:1の混合比で280℃の1軸押出し機に投入してウレタン樹脂分解物を得た。このウレタン分解物は軟化点70℃であり、室温で固体であった。
(木質ボードの製造)
このウレタン樹脂分解物60重量部とヘキサメチレンテトラミン40重量部を粉砕機中でよく混合し、この混合物10重量部とおがくず90重量部を混合して金型に入れ、150℃10分で成形したところ、ウレタン樹脂分解物を接着剤の一部に用いた木質ボードが得られた。
このボードについて、JIS A 5908の方法で弾性率を測定した。
その結果は、2.01GPaであった。
[比較例3]
ウレタン樹脂分解物と反応させる薬剤として、ジフェニルメタンジイソシアネートを用いたこと以外には、実施例4と同様にして木質ボードを製作した。この木質ボードについて、実施例6と同様の方法で弾性率を測定した。
その結果は、3.42GPaであり、前記実施例6と比較して硬く、柔軟性に劣っていた。

Claims (4)

  1. ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、 ホルムアルデヒド又は加熱によりホルムアルデヒドを発生させる化合物と前記ウレタン樹脂分解物を反応させる工程とを有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
  2. ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、 メチロール基を有する化合物と前記ウレタン樹脂分解物を反応させる工程とを有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記メチロール基を有する化合物は、フェノール、尿素及びメラミンの少なくとも1つとホルムアルデヒドとを付加反応させた化合物か、またはこれを一部縮合反応させた化合物であることを特徴とする請求項2に記載の樹脂組成物の製造方法
  4. ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、 ホルムアルデヒドと加熱によりホルムアルデヒドを発生させる化合物とメチロール基を有する化合物の少なくとも1つと前記ウレタン樹脂分解物を反応させて樹脂組成物を得る工程と、 前記樹脂組成物と木質材料を混合し、接着する工程とを有することを特徴とする木質成型体の製造方法
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