JP4469797B2 - 樹脂組成物の製造方法及びこれを用いて製造した木質形成体の製造方法。 - Google Patents
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Description
そこで本発明では、ウレタン樹脂分解物を用いて再生樹脂を製造する際、可使時間の長いウレタン樹脂分解物を用いた樹脂組成物及びこれを用いて製造した木質成型体を提供することを目的とするものである。
以下、本発明に係る樹脂組成物の各成分及び樹脂組成物の製造方法の実施形態について説明する。
本実施の形態のウレタン樹脂分解物とは、ウレタン樹脂を化学的に分解、すなわち低分子化させたものである。被分解物であるウレタン樹脂としては、具体的には、発泡硬質ウレタン(硬質フォーム)、ヌレート結合を持つイソシアヌレート材、発泡半硬質ウレタン(半硬質フォーム)、発泡軟質ウレタン(軟質フォーム)、ウレタンエラストマー、RIM成型体等が挙げられ、これらは断熱材、構造材、寝具、自動車シート、バンパーなどとして使用されている。
この条件において、加熱温度が上記範囲を下回った場合、ウレタン樹脂の分解速度が不十分で、分解に長時間かかり、実用的ではない。一方、加熱温度が上記範囲を上回った場合、分解物の分子量が低下しすぎて、再生樹脂の製造条件が厳しくなる。また、加熱時間が、上記範囲を下回った場合、加熱分解が十分行われず、分子量低下が不十分で、再生樹脂材料としては不適切である。一方、加熱時間が上記範囲を上回った場合、分解物の分子量が低下しすぎて、再生樹脂の製造条件が厳しくなる。
この熱分解においては、ウレタン樹脂を常圧もしくは加圧状態下に置くことにより行うことができる。また、雰囲気としては、窒素置換か、無酸素雰囲気で行うことが、ウレタン樹脂分解物の所望しない副生成物の増加を防止するために望ましい。
この熱分解方法においては、被分解物であるウレタン樹脂は微粒子状に破砕して分解することが好ましい。また、分解処理を、機械的に粉砕しながら行うこともできる。これには、押出機などのスクリューフィーダが適している。
この方法は、ウレタン樹脂に分解剤を混合して化学的に分解するものである。この方法において用いる分解剤の例としては、アミン類分解剤、ポリオール類分解剤、あるいは加水分解触媒などが挙げられる。その中でも、アミン類分解剤が、分解物中に多くのアミノ基を含有するようになるので、後述するホルムアルデヒド及びまたはメチロール基との反応が良好になり、高強度の再生樹脂を得ることができるので特に好ましい。
このような分解状態にするためには、元のウレタン樹脂の構造により異なるが、分解剤を被分解物であるウレタン樹脂100重量部に対し1重量部〜100重量部、好ましくは2〜25重量部で配合して分解すればよい。
分解温度は150〜300℃で行うのがよく、好ましくは200〜280℃である。これより温度が低いと、分解速度が遅くなり経済的に好ましくなく、これより温度が高いと熱分解が多くなり、安定した品質の分解物が得られない。
ウレタン樹脂分解物から樹脂組成物を得る方法としては、(2−1)ウレタン樹脂分解物をホルムアルデヒドと反応させる方法、(2−2)ウレタン樹脂分解物を、メチロール基を有する化合物と反応させる方法がある。以下、これらの方法について、順次説明する。
ウレタン樹脂分解物とホルムアルデヒドとを反応させて樹脂組成物を得るには、ウレタン樹脂分解物とホルムアルデヒドとを混合した後、加熱することによって、ウレタン樹脂分解物とホルムアルデヒド系化合物とを重縮合反応をおこなわせることにより、行うことができる。
ウレタン樹脂分解物と、ホルムアルデヒド系化合物との混合比としては、ウレタン樹脂分解物1重量部に対し、0.05〜1重量部のホルムアルデヒド系化合物を用いることが好ましい。配合比がこの範囲外であると、再生する樹脂の硬化が不十分となり、実用的な再生樹脂が得られない。
ウレタン樹脂分解物とメチロール基を有する化合物とを反応させて樹脂組成物を得るには、ウレタン樹脂分解物とメチロール基を有する化合物とを混合した後、加熱することによって、ウレタン樹脂分解物のアミノ基および水酸基とメチロール基を有する化合物とを重縮合反応をおこなわせることにより、行うことができる。
このアルカリ性物質の添加量としては、ウレタン樹脂分解物100重量部に対して、0.1〜5重量部の範囲が好ましい。アルカリ性物質の添加量が上記範囲を下回った場合、アルカリ性物質添加の効果を期待することができない。一方、上記範囲を上回った場合、硬化樹脂中にこれらの物質が残存し物性を低下させるので好ましくない。
(木質成型体の製造方法)
前述の樹脂組成物を用いて木質材料を接着することにより木質成型体を製造することができる。この製造方法は、木質材料の破砕片に前記樹脂組成物を混合し、型を用いて加圧加熱硬化させて成型体とするか、あるいは、木質材料の薄板を複数枚積層し、前記樹脂組成物を接着剤として、加圧加熱して合板とすることによって行うことができる。
木質材料としては、木、ワラ、籾殻、サトウキビ、植物由来の繊維などが挙げられる。木質材料の破砕片を用いる場合に、好ましい木質材料のサイズとしては特に制限されるものではないが、概して最大径0.5〜100mm程度に粉砕したものを用い、これらを積層して使用することが好ましい。これら木質材料99〜70重量部と、樹脂組成物1〜30重量部を混合機中で樹脂組成物を噴霧しながら混合してプレス成型する。樹脂の含有量がこれより多いと、反応で発生する水蒸気によって成型体が破裂する可能性があり、これより少ないと接着が不十分で、成型体を作ることが難しい。成型条件等は条件により異なるが、概して10〜100kg/cm2,100〜200℃、10分以内の成型時間で行うのが良い。好ましくは150℃以上の成型温度で行うのが良い。本発明の反応は脱水反応であるため、反応系から水分を除去することにより反応が促進される。
(ウレタン樹脂の分解)
冷蔵庫の断熱材に使用されているウレタン樹脂(水酸基価450mgKOH/gのポリオールとポリメリックMDIを主成分とする:以下ウレタン樹脂A)を合成した。合成されたウレタン樹脂A:モノエタノールアミン=4:1の混合比で250℃の1軸押出し機に投入して室温で液体のウレタン樹脂分解物を得た。
このウレタン樹脂分解物80重量部と、33%濃度のホルムアルデヒド溶液40重量部をディスポカップに入れ混合したところ、しばらくすると黄土色の固体になった。(以下、固化物)これを金型に入れ150℃で成形したところ、この固体の物質が一度溶融し、その後硬化して、ウレタン樹脂分解物を用いた樹脂板を製造することができた。また、この固体を室温で一日置いた後、同様に150℃の金型で成形したところ、溶融後に硬化して樹脂板を製造することができた。
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物40重量部と、メラミンにホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有するメラミン誘導体の65%水溶液50重量部とを室温で混合した。混合後は茶色の液体であった(以下、樹脂混合物Aという)。これを150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化した。また、この樹脂混合物Aを室温で一日置いた後、同様に150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化し、1日以上保存できることがわかった。
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物40重量部と、尿素にホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有する尿素誘導体の65%水溶液50重量部とを室温で混合した。混合後はクリーム色の液体であった(以下、樹脂混合物Bという)。これを150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化した。また、この樹脂混合物Bを室温で一日置いた後、同様に150℃の熱板上で加熱したところ、2分で硬化し、1日以上保存できることがわかった。
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物50重量部と、ポリメリックMDI(三井武田ケミカル社製、M−200)50重量部を室温で混合した。混合後しばらくすると、発熱して両者の反応が始まり、2分後には硬化していた。この硬化物を150℃の熱板上で加熱しても溶融しないため、成形などの方法で樹脂板を製造することができなかった。この樹脂組成での保存時間は2分以下であった。
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物50重量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、エピコート828)50重量部を室温で混合した。混合後すぐに金型に入れ、100℃で2時間ほど加熱したところ硬化し、樹脂板が得られた。しかし、この混合したものを室温で6時間置いたところ、非常に粘度が上昇して使用が困難になり、一日後には硬化していた。この硬化物を150℃の熱板上で加熱しても溶融しないため、成形などの方法で樹脂板を製造することができなかった。以上のことから、この樹脂組成での保存期間は6時間であることがわかった。
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物80重量部とメラミンにホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有するメラミン誘導体の65%水溶液100重量部と、硫酸アンモニウムの15%水溶液20重量部を混合し、おがくずと混合した。この混合したものを金型に入れ、150℃10分で成形したところ、ウレタン樹脂分解物を接着剤の一部に用いた木質ボードが得られた。
実施例1で分解したウレタン樹脂分解物80重量部と尿素にホルムアルデヒドを反応させて末端にメチロール基を有する尿素誘導体の65%水溶液100重量部と、硫酸アンモニウムの15%水溶液20重量部を混合し、おがくずと混合した。この混合したものを金型に入れ、150℃10分で成形したところ、ウレタン樹脂分解物を接着剤の一部に用いた木質ボードが得られた。
(ウレタンの分解)
冷蔵庫の断熱材に使用されているウレタン樹脂(水酸基価450mgKOH/gのポリオールとポリメリックMDIを主成分とする:以下ウレタン樹脂A)を合成した。合成されたウレタン樹脂:ジエタノールアミン=10:1の混合比で280℃の1軸押出し機に投入してウレタン樹脂分解物を得た。このウレタン分解物は軟化点70℃であり、室温で固体であった。
このウレタン樹脂分解物60重量部とヘキサメチレンテトラミン40重量部を粉砕機中でよく混合し、この混合物10重量部とおがくず90重量部を混合して金型に入れ、150℃10分で成形したところ、ウレタン樹脂分解物を接着剤の一部に用いた木質ボードが得られた。
このボードについて、JIS A 5908の方法で弾性率を測定した。
その結果は、2.01GPaであった。
ウレタン樹脂分解物と反応させる薬剤として、ジフェニルメタンジイソシアネートを用いたこと以外には、実施例4と同様にして木質ボードを製作した。この木質ボードについて、実施例6と同様の方法で弾性率を測定した。
その結果は、3.42GPaであり、前記実施例6と比較して硬く、柔軟性に劣っていた。
Claims (4)
- ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 2 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、 ホルムアルデヒド又は加熱によりホルムアルデヒドを発生させる化合物と前記ウレタン樹脂分解物を反応させる工程とを有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
- ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 2 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、 メチロール基を有する化合物と前記ウレタン樹脂分解物を反応させる工程とを有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
- 前記メチロール基を有する化合物は、フェノール、尿素及びメラミンの少なくとも1つとホルムアルデヒドとを付加反応させた化合物か、またはこれを一部縮合反応させた化合物であることを特徴とする請求項2に記載の樹脂組成物の製造方法。
- ウレタン樹脂を化学的に分解して、末端がOH基又はNH 2 基のウレタン樹脂分解物を得る工程と、 ホルムアルデヒドと加熱によりホルムアルデヒドを発生させる化合物とメチロール基を有する化合物の少なくとも1つと前記ウレタン樹脂分解物を反応させて樹脂組成物を得る工程と、 前記樹脂組成物と木質材料を混合し、接着する工程とを有することを特徴とする木質成型体の製造方法。
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