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JP4477256B2 - 土木構築物用敷設構造物及びその製造方法 - Google Patents
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JP4477256B2 - 土木構築物用敷設構造物及びその製造方法 - Google Patents

土木構築物用敷設構造物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木構築物用敷設構造物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木構築物用敷設構造物として、古くからいわゆるふとん籠が知られている。このふとん籠は、金網を用いて形成された籠内に中詰め石を充填した重量構造物であり、このものを施工面に用いれば、その重量に基づき安定性を確保しつつ施工面を保護することができることになる。しかし、このふとん籠は、中詰め石を充填する籠が金網により形成されていることから、中詰め石を充填する際に、側面が外に膨らむ問題を有している。
【0003】
このため、本発明者は、少なくとも側面を木枠により構成し、その木枠(木材)の可撓性を有しない性質を利用して、中詰め石を充填する際に側面が外に膨らむことを防止することを考えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記木枠を用いた敷設構造物においては、木枠が、高さ方向全体に亘って占めることから、施工面に凹凸がある場合には、木枠は、撓んでその凹凸に馴染むことができず、これに基づき、当該敷設構造物は、その凹凸に基づいて不安定な設置状態とならざるを得ない。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その第1の技術的課題は、施工面の状況に対して十分に対応させて設置安定性を確保できる土木構築物用敷設構造物を提供することにある。
第2の技術的課題は、上記土木構築物用敷設構造物を製造する土木構築物用敷設構造物の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の技術的課題を達成するために本発明(請求項1の発明)にあっては、
木枠内に中詰め材が充填されている土木構築物用敷設構造物であって、
前記木枠の下面側に、底面用部材として、底面用網状体が設けられ、
前記底面用網状体上に、点在される短尺な複数の支持台を介して前記木枠が支持されて、該木枠と該底面用網状体との間に、該各支持台間毎において間隙がそれぞれ形成され、
前記木枠が、所定長さの複数の木材を突き合わせた状態で組み立てられ、
前記各支持台上に、前記各木材の突き合わせ端部がそれぞれ位置され、
前記底面用網状体と、前記各支持台と、該各支持台に位置される前記木材の突き合わせ端部とに対して、連結具がそれぞれ関連づけられ、
前記各連結具が、構成要素として、前記底面用網状体の裏面側に係止される係止部と、該係止部から上方に延びて前記底面用網状体、前記各支持台及び前記各木材の突き合わせ端部を貫通する軸部と、該軸部に先端部に着脱可能に取付けられる留め具と、を有し、
前記中詰め材が、互いが噛み合う大きさとされている構成としてある。この請求項1の好ましい態様としては、請求項2〜の記載の通りとなる。
【0007】
上記第2の技術的課題を達成するために本発明(請求項の発明)にあっては、
木枠配設予定個所において、底面用網状体の下面側から上方に向けて該底面用網状体に対して複数のU字状ボルトの軸部を貫通させ、
次に、前記各U字状ボルトの両軸部に、短尺な支持台をそれぞれ貫通させると共に該各支持台上において所定長さの木材の端部を貫通させて、木枠を組立てることとし、
次に、前記各U字状ボルトの両軸部に対してナットをそれぞれ螺合して、該U字状ボルトと該ナットとにより前記底面用網状体、前記支持台及び前記木枠を挟持し、
次に、前記木枠内に中詰め材を充填した後、該木枠上に上壁用網状体を配設して、該上壁用網状体に対して前記各U字状ボルトの軸部先端部をさらに貫通させ、
その後、前記各U字状ボルトの軸部に対してナットを螺合して前記上壁用網状体を前記木枠に押し付ける構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、底面用網状体上に、点在される複数の支持台を介して木枠が支持されて、該木枠と該底面用網状体との間に、該各支持台間毎において間隙がそれぞれ形成されことから、その間隙(空間)を利用して底面用網状体の可撓性が十分に発揮させることができることになる。その一方、中詰め材は、互いが噛み合う大きさとされていることから、木枠内に充填された中詰め材を互いに噛み合わせて中詰め材の互いの動きを規制して中詰め材全体を一種の一体化物とすることができ、それが木枠により規制されることになり、木枠内の中詰め材が、各隙間から外部にこぼれ出ることが抑制されることになる。このため、敷設構造物本来の機能を確保しつつ、施工面の状況に対して十分に対応(設置安定性を確保)させることができることになる。
【0009】
また、木枠が、所定長さの複数の木材を突き合わせた状態で組み立てられ、各支持台上に、各木材の突き合わせ端部がそれぞれ位置されていることから、規格化された所定長さの木材と支持台とを活用して、所望大きさの前記請求項1に係る敷設構造物を具体的に得ることができるできることになる。
【0010】
さらに、底面用網状体と、各支持台と、各支持台に位置される木材の突き合わせ端部とに対して、連結具がそれぞれ関連づけられ、各連結具が、構成要素として、底面用網状体の裏面側に係止される係止部と、該係止部から上方に延びて底面用網状体、各支持台及び各木材の突き合わせ端部を貫通する軸部と、該軸部に先端部に着脱可能に取付けられる留め具と、を有していることから、主として、連結部の軸部を利用しつつ底面用網状体、各支持台及び各木材の突き合わせ端部を積み上げるだけで、それらを簡単に連結できることになり、中詰め材の充填前において、強固な木枠を形成すると共に該木枠、各支持台及び底面用網状体を一体化できることになる。このため、中詰め材充填作業を確実に行うことができることになる。しかも、木枠上に上壁用網状体を設ける場合においては、上壁用網状体の網目を利用して、連結具を共通の連結手段として兼用できることになる。
【0011】
請求項の発明によれば、連結具が、留め具としてナットを備えると共に、該ナットが螺合される一対の軸部と該一対の軸部を連結する連結部とが一体的に形成されたU字状ボルトを備えていることから、その連結具を用いることにより、そのU字状ボルトの連結部を底面用網状体及び支持台に対する係止部として利用しつつ、木材を突き合わせた状態で簡単に連結することができ、連結作業性を向上させることができることになる。
【0012】
請求項の発明によれば、木枠上に、該木枠の上部を覆うようにして上壁用網状体が設けられ、連結具における軸部が、上壁用網状体をも貫通して上方に延び、軸部の先端部に止め板を挿通させた後にさらに留め具が取付けられて、該止め板が上壁用網状体を木枠に向けて押し付けるように設定されていることから、上壁用網状体の取付け前に既に木枠等を強固に形成して、中詰め材の充填を確実に行うことができると共に、中詰め充填後において、木枠の形成等に使用した連結具と新たな留め具を用いて、その強固な木枠上に上壁用網状体を固定できることになる。
【0013】
請求項の発明によれば、上壁用網状体と前記底面用網状体とが、前記木枠の最前端を経て一体的に連なっていることから、木枠が腐ってなくなっても、上壁用網状体と底面用網状体とが、木枠内に存在していた中詰め材を保持してその散らばりを防止することになり、当該敷設構造物の強度を長期に亘って保持できることになる。
【0014】
請求項の発明によれば、木枠内に、横方向に延びるようにして横棒が設けられていることから、施工面が傾斜していても、割栗石の充填後において、割栗石の荷重が、法尻側の横壁部だけでなく、横鉄筋を介して縦壁部にも伝達されることになり、木枠内の割栗石の荷重を分散できることになる。このため、収容壁として木枠を用いるとしても、十分な強度が確保できることになる。しかも、中詰め材の充填作業中においては、横鉄筋が割栗石が連れだって落ちることを抑制することになり、中詰め材の充填作業を容易にすることができることになる。
【0015】
請求項の発明によれば、前記請求項1に係る土木構築物用敷設構造物を得ることができるばかりか、中詰め材充填作業前において、底面用網状体、各支持台と共に一体化して、木枠を強固にすることができることになり、木枠内に中詰め材を確実に充填することができることになる。しかも、中詰め材充填作業後において、上壁用網状体を木枠に固定する際に、木枠等の組立固定のために用いられるU字状ボルトを利用できることになり、作業性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0017】
図1、図2において、符号1は、河床や護岸付近の施工面2上に吸い出し防止材3を介して設置される実施形態に係る敷設構造物である。この敷設構造物1は、使用に際し、施工面2の大きさに応じて、適宜、拡張され、又は所定大きさの敷設構造物(例えば図1のもの)が、基本ユニットとして継ぎ足されることになっており、このような敷設構造物1上に覆土4が施されて、土木構築物としての護岸5が構築される。
【0018】
上記敷設構造物1は、図1、図2に示すように、底面用網状体として樹脂ネット6を備えている。樹脂ネット6は十分な可撓性を有しており、その樹脂ネット6は、施工面2の天端部(施工面2の上端部)から法尻部(施工面2の下端部)にかけた施工面2全体に亘って敷設されている。この樹脂ネット6の大きさは、施工面2の面積に応じて適宜、つなぎ合わせることにより、形成される。勿論この場合、上記樹脂ネット6に代えて、金網等の可撓性を有する網状体を用いてもよい。
【0019】
上記敷設構造物1は、図1、図2に示すように、上記樹脂ネット6上において木枠7を備えている。木枠7は、基本単位をなす矩形形状の外枠を形成していると共に、その外枠内をさらに、横方向に所定間隔毎に仕切っている。このような木枠7は、施工面2の大きさに応じて横方向に順次、増やされることになっている。
【0020】
具体的には、木枠7は、図2に示すように、本実施形態においては、3つの縦壁部8と、2つの横壁部9とにより形成されている。各縦壁部8は、天端部から法尻部に向けて(縦方向)延ばされており、その各縦壁部8は、横方向に所定間隔毎に配列されている。この各縦壁部8は、複数(実施形態においては3本)の縦木10(端面)を直列に連ねることにより形成されている。各縦木10には、断面形状が正方形状とされた一定長さの加工丸太(角材)が用いられており(一辺が100mm前後の正方形状の断面形状をもって全長が2000mm前後とされたもの)、その両端部には、貫通孔11がそれぞれ形成され、その各貫通孔11は、ナット収容孔12と、そのナット収容孔12に連続して該ナット収容孔12よりも縮径された挿通孔13とにより構成されている(図3参照)。
【0021】
上記横壁部9は、図2に示すように、法尻部と天端部とにそれぞれ設けられており、それらは、平行に対向しつつ横方向に延ばされている。本実施形態においては、各横壁部9は、各縦壁部8間を跨ぐ横木14と、その各縦壁部8(縦木10)の端部とをもって構成されており、その各横壁部9においては、各横木14の端面が縦壁部8の端部側面に突き合わせられた状態とされている。この横木14にも、全長がやや短くされた以外は(全長1900mm前後)、前記縦木10と同様構成の加工丸太が用いられている。
【0022】
前記敷設構造物1は、図1、図2に示すように、前記樹脂ネット6と前記木枠7との間において複数の支持台(いわゆる笠木)15を備えている。支持台15は2種類が用いられており、その各支持台15は配設場所に応じて使い分けられている。各支持台15は、基本的には短尺な角材とされており、一方の種類の支持台16は、図3に示すように、木枠7の縦壁部8で用いるべく、一辺が100mm前後の正方形状の断面形状をもって全長が200mm前後とされ、その長手方向両端部には挿通孔17が形成されている。他方の種類の支持台18は、図5に示すように、木枠7の横壁部9で用いるべく、一辺が100mm前後の正方形状の断面形状をもって全長が300mm前後とされており、その長手方向両端部及び長手方向中央部に3つの挿通孔19が形成されている。
【0023】
上記一方の種類の支持台16は、その挿通孔19が上下方向を向くようにして樹脂ネット6上に配設されており、その各一方の種類の支持台16の上面には、縦壁部8配設個所において、図3に示すように、突き合わされた縦木10同士が載置され、また、図4に示すように、木枠7の角部における縦壁部8(縦木10)の端部と横壁部9(横木14)の端部とが突き合わされた状態で載置されることになっている。このとき、一方の種類の支持台16における挿通孔17と縦木10(及び横木14)における挿通孔13とが互いに対向して連通することになっている。他方の種類の支持台18も、その挿通孔19が上下方向を向くようにして樹脂ネット6上に配設されており、その他方の種類の支持台18の上面には、横壁部9配設個所において、図5に示すように、2本の横木14端部とその両横木14に挟持された縦壁部8(縦木10)の端部とが載置されることになっている。このとき、他方の種類の支持台18における3つ挿通孔19に対して、横木14の挿通孔13、縦壁部8(縦木10)の挿通孔13が対向して連通することになっている。これにより、木枠7と樹脂ネット6との間に、各支持台15間毎に間隙20がそれぞれ形成されることになっている。
【0024】
前記敷設構造物1は、図3〜図6に示すように、前記木枠7と前記各支持台15と前記樹脂ネット6とを連結一体化するために、連結具21を備えている。連結具21は、2種類のU字状ボルト22,23と、長ボルト24と、それらにそれぞれ螺合するナット25(留め具)とからなっている。一方の種類のU字状ボルト22は、一対の軸部22aとその一対の軸部22aを連結する連結部22b(係止部)とを有しており、その両軸部22a間隔は、前記一方の種類の支持台16における両挿通孔17間の長さに設定されている。他方の種類のU字状ボルト23も、一対の軸部23aとその一対の軸部23aを連結する連結部23bとを有しており、その両軸部23a間隔は、前記他方の種類の支持台18における長手方向両端部の両挿通孔19間長さに設定されている。そして、このいずれのU字状ボルト22,23の軸部22a,23aも、各支持台15における挿通孔17(19)を一方から他方に貫通しきって延びるように長さ設定されている。長ボルト24は、真っ直ぐに延びており、その軸部24aの長さは、他方の種類の支持台18における挿通孔19を一方から他方に貫通しきって延びるように設定されている。この2種類のU字状ボルト22,23及び長ボルト24のいずれにも、溶融亜鉛メッキ等のメッキ処理を施しておくことが好ましい。
【0025】
前記一方の種類のU字状ボルト22のいくつかは(本実施形態においては8つ)、図3に示すように、その両軸部22aが、樹脂ネット6の下面側から該樹脂ネット6の網目、一方の種類の支持台16における両挿通孔17を経て、突き合わされた縦木10端部の挿通孔13に通され、残りの一方の種類のU字状ボルト22は(本実施形態においては4つ)、図4に示すように、木枠7の各角部において、その両軸部22aが、樹脂ネット6の下面側から該樹脂ネット6の網目、一方の種類の支持台16における両挿通孔17を経て、縦木10端部及び横木14端部の各挿通孔13に通されている。このいずれの場合も、一方の種類のU字状ボルト22における両軸部22aの先端部は、縦木10(又は横木14)のナット収容孔12よりも外方に突出されており、その両軸部22aの先端部には、前記ナット25がナット収容孔12の底面に当接するまでそれぞれ螺合されている(図4においては、ナット25締めは省略されている)。これにより、一方の種類のU字状ボルト22(連結部22b)とその軸部22aに螺合される両ナット25とは、縦壁部8において、突き合わされた縦木10同士、一方の種類の支持台16及び樹脂ネット6を一体化すると共に、木枠7の各角部において、縦木10端部、横木14端部、一方の種類の支持台16及び樹脂ネット6を一体化している。
【0026】
前記他方の種類のU字状ボルト23いくつかは(本実施形態においては4つ)、図5、図6に示すように、その両軸部23aが、樹脂ネット6の下面側から該樹脂ネット6の網目、他方の種類の支持台18における長手方向両端部の両挿通孔19を経て、縦木10端部を挟む横木14端部における挿通孔13に通されており、長ボルト24は、その軸部24aが、他方の種類の支持台18下面側から該他方の種類の支持台18における長手方向中央部の挿通孔19を経て、縦木10端部の挿通孔13に通されている。この場合においても、他方の種類のU字状ボルト23における両軸部23a先端部は、横木14端部の両ナット収容孔12よりも外方に突出され、長ボルト24の軸部24a先端部は、縦木10端部のナット収容孔12よりも外方に突出されており、その各軸部24aの先端部には、ナット25がナット収容孔12の底面に当接するまでそれぞれ螺合されている。これにより、他方の種類のU字状ボルト23(連結部23b)とその両軸部23aに螺合される両ナット25とは、縦木10端部とその縦木10を挟む横木14、他方の種類の支持台18、樹脂ネット6を一体化している。
【0027】
尚、本実施形態においては、図5に示すように、他方の種類のU字状ボルト23の両軸部23aと、長ボルト24の軸部24aが直線状に並ぶように取付ける際に、他方の種類のU字状ボルト23における両軸部23aの連結部23bが長ボルトの頭部に干渉しないようにするため、その長ボルト24の頭部は、他方の種類の支持台18下面において挿通孔19よりも拡径された状態で形成されている収容孔26に収容されることになっている。
【0028】
前記敷設構造物1は、前記木枠7(外枠)内において、図1、図7に示すように、複数の横棒としての横鉄筋27(本実施形態においては2本)を備えている。各横鉄筋27は、各縦壁部8上面と樹脂ネット6との間の高さ位置を保持しつつ、該各縦壁部8を横切るようにして外枠の横方向全体に亘って延びており、その各横鉄筋27は、縦方向に所定間隔があけられている。本実施形態においては、図7に示すように、各縦壁部8において突き合わされる縦木10端面下部が切り欠かれて、その突き合わされた両縦木10とその両縦木10下側における一方の種類の支持台16とにより保持孔28が形成されており、その各保持孔28に横鉄筋27が挿通された状態でそれぞれ保持されている。
【0029】
前記敷設構造物1は、図2に示すように、中詰め材として割栗石29を備えている。割栗石29は、木枠7内全体に亘って充填されており、この割栗石29の大きさは、充填状態において、互いが噛み合って動きが規制されるものとされている(本実施形態においては、50mm〜150mm程度のものが使用)。これにより、割栗石29の互いの噛み合いにより割栗石29全体が一種の一体化物となり、それが木枠7により規制されることになって、木枠7内の割栗石29が、前記各間隙20から外部にこぼれ出ることが抑制されることになっている。勿論この場合、中詰め材としては、割栗石29の他に、砕石、コンクリート廃材等を用いてもよい。
【0030】
前記敷設構造物1は、図1、図8に示すように、上壁用網状体として樹脂ネット30を備えている(図8においては、一部破断状態を示す)。この樹脂ネット30には、前記樹脂ネット6と同様のものが用いられており、その樹脂ネット30により木枠7上面全体が覆われている。この樹脂ネット30は、本実施形態においては、木枠7の法尻部側(最前端部側)において前記樹脂ネット6と連続するようにつなげられており、その両樹脂ネット6、30により木枠7の法尻部側が包み込まれた状態となっている。この樹脂ネット30には、前記各支持台15が存在する個所において、その樹脂ネット6の網目を利用して、前記U字状ボルト22(23)の両軸部22a(23a)先端部、長ボルト24の軸部24a先端部が貫通されている。この各軸部22a(23a,24a)には、座金31(止め板)を通した後、新たにナット32(留め具)が螺合されており、樹脂ネット30は、各支持台15が存在する個所において、木枠7上面に押し付けられると共に、U字状ボルト等22,23,24により両樹脂ネット6、30が互いに離れることが規制されることになっている。勿論この樹脂ネット30においても、必要な大きさに対応すべく、適宜、つなぎ合わされる。
【0031】
したがって、このような敷設構造物1においては、木枠7と樹脂ネット6との間に、点在される短尺な各支持台15間毎において間隙20がそれぞれ形成されていることから、その間隙20を利用して樹脂ネット6の可撓性が十分に発揮させることができることになり、施工面2が凹凸を有していても樹脂ネット6を馴染ませることができることになる(設置安定性の確保)。その一方、木枠7内の割栗石29を互いに噛み合わせて割栗石29全体を一種の一体化物とし、それを木枠7により規制して木枠7内の割栗石29を各隙間から外部にこぼれ出ないようにしていることから、敷設構造物1としての本来の機能を確保できることになる。
【0032】
また、各間隙20が、樹脂ネット6と木枠7との間に位置されて、低い位置とされていることから、排水性を良好なものとすることができることになる。
【0033】
さらに、木枠7が形状をとどめて正常に機能する場合には、その木枠7が収容壁として割栗石29を規制する一方、木枠7が腐ってなくなったとしても、樹脂ネット6と30とが、最前端部(木枠7の法尻側)において連なって一体化されていること、横方向両側、最後端部において、樹脂ネット6と30とがU字状ボルト等22〜24により離間されない関係が確保されていることから、割栗石29が散らばることが防止され、護岸5としての強度を保持できることになる。
【0034】
さらにまた、施工面2が傾斜しているとしても、割栗石29の充填後においては、割栗石29の荷重が、法尻側の横壁部9だけでなく、横鉄筋27を介して縦壁部8にも伝達されることになる。このため、割栗石29の荷重が分散されることになり、収容壁として木枠7を用いるとしても、十分な強度が確保できることになる。
【0035】
次に、上記敷設構造物1の施工方法(製造方法)について説明する。上記敷設構造物1は、小型のものに関しては、工場において製造することができるが、本実施形態においては、施工と製造とを兼ねた施工現場での施工方法について説明する。
【0036】
先ず、図9に示すように、施工面2全体に、吸い出し防止材3を介して樹脂ネット6を敷設し、その樹脂ネット6に対して、各支持台配設予定個所において、対応するU字状ボルト22,23をセットする。U字状ボルト22,23のセットに際しては、連結部22a,23aが樹脂ネット6の下側に位置され、両軸部22a,23aが樹脂ネット6から上方に突出するようにされる(図9においては、一方の種類の支持台16用のU字状ボルト22を用いた例を示す)。尚、一方の種類の支持台16、他方の種類の支持台18、一方の種類のU字状ボルト22、他方の種類のU字状ボルト23の配設個所等の説明については、既に説明しているので、重複説明を避けるべく省略する。
【0037】
次に、各U字状ボルト22(23)に対して、図10、図11に示すように、対応する支持台15をセットする。このセットにおいては、U字状ボルト22(23)の両軸部22a(23a)が支持台15の挿通孔17(19)に挿通されるが、特に他方の種類の支持台18に関しては、そのU字状ボルト22(23)の両軸部22a(23a)の挿通前に、長ボルト24が他方の種類の支持台18における長手方向中央部の挿通孔19に予め挿通される。
【0038】
次に、図2に示すように、複数の縦壁部8(本実施形態においては4つの縦壁部8)を間隔をあけて形成すると共に、横壁部9を樹脂ネット6上の法尻側と天端側とに形成する。各縦壁部8を形成するに際しては、各一方の種類の支持台16上に突出しているU字状ボルト22の軸部22aに縦木10端部の挿通孔13を挿通して、一方の種類の支持台16間に縦木10を掛け渡すこととされ、これにより、各一方の種類の支持台16上において、縦木10端面同士が突き合わされることになる。各横壁部9を形成するに際しては、各他方の種類の支持台18上に突出しているU字状ボルト23aの軸部23aに横木14端部の挿通孔13を挿通して、各他方の種類の支持台18間に横木14を掛け渡されると共に、その各他方の種類の支持台18上に突出している長ボルト24の軸部24aに縦壁部8の端部側を構成する縦木10端部の挿通孔13が挿通されることとされ、これにより、各他方の種類の支持台18上において、縦壁部8端部側を構成する縦木10端部を横木14が挟持する状態となる。また、横壁部9の端部に関しては、その部分を構成する横木14の挿通孔13が、縦壁部8の端部に配設される一方の種類の支持台16上において、その一方の種類の支持台16上から突出するU字状ボルト22の軸部22aに挿通され、その横木14端面と縦壁部8を構成する端部側面とが突き合わされる。これにより、図1、図2に示すように、外枠が矩形状とされた木枠7が各支持台15を介して樹脂ネット6上に形成されることになる。
【0039】
次に、図2、図7に示すように、木枠7内に横鉄筋27を配設する。この横鉄筋27は、前記各保持孔28に保持されて、木枠7内における横方向全体に亘って延びることになるが、この組み付けにおいては、この時点における一方の種類の支持台16上において、突き合わされた縦木10がU字状ボルト22の軸部22aに案内されて上昇可能とされていること(未だ固定されていないこと)を利用して、それらが構成する保持孔28に横鉄筋27が、外枠の横方向外側から通されることになる。
【0040】
次に、前記縦壁部8及び横壁部9において、縦木10及び横木14から突出する各U字状ボルトの軸部にナット25をナット収容孔12の底部に当接するまで螺合する。これにより、各縦木10及び各横木14が連結されて木枠7が強固に形成されると共に、その木枠7は、各支持台及び樹脂ネット6に対して一体的に連結されることになる。またこのとき、各一方の種類の支持台16と、その各一方の種類の支持台16上における突き合わされた縦木10とが、横鉄筋27を挟持することになり、横鉄筋27は、強固に木枠7に保持されることになる。
【0041】
次に、図2に示すように、前記木枠7内に割栗石29を充填する(図2においては、一部の割栗石が省略されている)。これにより、木枠7内において、割栗石29は、互いに噛み合って一体化物となり、敷設構造物1としての重量、保護層等が確保されることになる。この割栗石29を充填するに際しては、施工面2が傾斜しているとしても、横鉄筋27が木枠7内に配設されており、その横鉄筋27が割栗石29が連れだって落ちることを抑制することになり、充填作業を容易にすることができることになる。
【0042】
次に、図2、図8に示すように、前記木枠7上に上壁用網状体としての樹脂ネット30を設けて、該樹脂ネット30により該木枠7を覆う。この場合、樹脂ネット30は、木枠7の法尻部側において前記樹脂ネット6と連結されて木枠7の法尻部側が包み込むようにされると共に、木枠7上面ににおいては、樹脂ネット30に、該木枠7から突出するU字状ボルト等の軸部22a,23a,24aがそれぞれ貫通され、その各軸部22a,23a,24aにナット32が螺合されて該樹脂ネット30が木枠7に固定される。
【0043】
この後、図1に示すように、上記敷設構造物1に覆土4を施し、土木構築物としての護岸5の構築を終える。
【0044】
尚、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたものに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る護岸を示す説明図。
【図2】実施形態に係る敷設構造物を示す斜視図。
【図3】縦壁部における縦木、支持台、樹脂ネット、U字状ボルト等の関係を示す縦断面図。
【図4】木枠の角部における縦木、横木、支持台、U字状ボルト等の関係を示す斜視図。
【図5】横壁部における縦木、横木、支持台、樹脂ネット、U字状ボルト等の関係を示す縦断面図。
【図6】横壁部における縦木、横木、支持台、樹脂ネット、U字状ボルト等の関係を示す斜視図。
【図7】木枠内において横鉄筋を配設している状態を示す斜視図。
【図8】木枠の法尻部側において、底壁側の樹脂ネットと上壁側の樹脂ネットとが、木枠を包み込むように連なっている状態を示す斜視図。
【図9】底壁用の樹脂ネットに対してU字状ボルトをセットした状態を示す斜視図。
【図10】一方の種類の支持台用U字状ボルトに対して、一方の種類の支持台をセットした状態を示す斜視図。
【図11】他方の種類の支持台用U字状ボルト、長ボルトに対して、他方の種類の支持台をセットした状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1 敷設構造物
5 護岸
6 樹脂ネット
7 木枠
10 縦木
14 横木
15 支持台
16 一方の種類の支持台
18 他方の種類の支持台
20 間隙
21 連結具
22 一方の種類のU字状ボルト
22a 軸部
23 他方の種類のU字状ボルト
23a 軸部
24 長ボルト
24a 軸部
27 横鉄筋
29 割栗石
30 樹脂ネット
31 座金
32 ナット

Claims (6)

  1. 木枠内に中詰め材が充填されている土木構築物用敷設構造物であって、
    前記木枠の下面側に、底面用部材として、底面用網状体が設けられ、
    前記底面用網状体上に、点在される短尺な複数の支持台を介して前記木枠が支持されて、該木枠と該底面用網状体との間に、該各支持台間毎において間隙がそれぞれ形成され、
    前記木枠が、所定長さの複数の木材を突き合わせた状態で組み立てられ、
    前記各支持台上に、前記各木材の突き合わせ端部がそれぞれ位置され、
    前記底面用網状体と、前記各支持台と、該各支持台に位置される前記木材の突き合わせ端部とに対して、連結具がそれぞれ関連づけられ、
    前記各連結具が、構成要素として、前記底面用網状体の裏面側に係止される係止部と、該係止部から上方に延びて前記底面用網状体、前記各支持台及び前記各木材の突き合わせ端部を貫通する軸部と、該軸部に先端部に着脱可能に取付けられる留め具と、を有し、
    前記中詰め材が、互いが噛み合う大きさとされている、
    ことを特徴とする土木構築物用敷設構造物。
  2. 請求項において、
    前記連結具が、前記留め具としてナットを備えると共に、該ナットが螺合される一対の軸部と該一対の軸部を連結する連結部とが一体的に形成されたU字状ボルトを備えている、
    ことを特徴とする土木構築物用敷設構造物。
  3. 請求項において、
    前記木枠上に、該木枠の上部を覆うようにして上壁用網状体が設けられ、
    前記連結具における軸部が、前記上壁用網状体をも貫通して上方に延び、
    前記軸部の先端部に止め板を挿通させた後に留め具が取付けられて、該止め板が前記上壁用網状体を前記木枠に向けて押し付けるように設定されている、
    ことを特徴とする土木構築物用敷設構造物。
  4. 請求項において、
    前記上壁用網状体と前記底面用網状体とが、前記木枠の最前端を経て一体的に連なっている、
    ことを特徴とする土木構築物用敷設構造物。
  5. 請求項1において、
    前記木枠内に、横方向に延びるようにして横棒が設けられている、
    ことを特徴とする土木構築物用敷設構造物。
  6. 木枠配設予定個所において、底面用網状体の下面側から上方に向けて該底面用網状体に対して複数のU字状ボルトの軸部を貫通させ、
    次に、前記各U字状ボルトの両軸部に、短尺な支持台をそれぞれ貫通させると共に該各支持台上において所定長さの木材の端部を貫通させて、木枠を組立てることとし、
    次に、前記各U字状ボルトの両軸部に対してナットをそれぞれ螺合して、該U字状ボルトと該ナットとにより前記底面用網状体、前記支持台及び前記木枠を挟持し、
    次に、前記木枠内に中詰め材を充填した後、該木枠上に上壁用網状体を配設して、該上壁用網状体に対して前記各U字状ボルトの軸部先端部をさらに貫通させ、
    その後、前記各U字状ボルトの軸部に対してナットを螺合して前記上壁用網状体を前記木枠に押し付ける、
    ことを特徴とする土木構築物用敷設構造物の製造方法。
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