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JP4477946B2 - 容器 - Google Patents
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JP4477946B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、被収容物を収容する容器に関し、特には、筒状の周壁と、該周壁の一端開口を閉塞した底部とを備え、これらが射出成形により一体的に形成された容器に関する。
従来から、被収容物(例えば、スープやみそ汁等の食品、コーヒーやジュース等の飲料)を収容する容器として、筒状の周壁と、該周壁の一端側の開口を閉塞する底部とを備えたものが周知である。かかる容器は、種々の製法により製造されているが、その一つとしてポリプロピレン系樹脂を射出成形して周壁及び底部が一体的に形成されたものがある。
かかる容器を射出成形によって成形する場合、容器の底部から樹脂を射出し、該樹脂が下流側に流れることで底部及び周壁が一体的に成形される。具体的には、容器の成形において、容器の外面を形成するためのキャビティ(凹型)と、容器の内面を形成するコア(凸型)とが用いられる。該キャビティ及びコアは、組み合わせた状態で当該キャビティの内面とコアの外面との間に形成される隙間によって、前記周壁を形成する筒状の空間(以下、周壁部成形空間という)と、周壁部成形空間の一端と連通し、前記底部を形成する平板状の空間(以下、底部成形空間という)とが形成されるようになっている。
前記キャビティには、樹脂を射出させる射出口が形成されている。該射出口は、樹脂が均等に流れる位置に配置されており、かかる容器の場合には、容器の中心となる底部成形空間における略中心部(底部の略中央部に相当する位置)に形成されている。これにより、射出口から樹脂を射出させると、該樹脂は、底部成形空間の中心から径方向に広がるよう流れた後、周壁部成形空間に流れ込み、上記構成の容器が成形されることになる。
ところで、近年、容器の軽量化が要求されている。その施策として、周壁及び底部を従来のものよりも薄肉にすることが考えられるが、このように底部を薄肉に形成する場合、前記底部成形空間が狭い隙間で形成されることになるため、成形時において底部成形空間及び周壁部成形空間の全領域に樹脂を均一に流すことができず、容器を軽量化するのに限界があった。即ち、射出成形によって容器を成形する場合、底部成形空間を狭くしすぎると、樹脂の流路の上流側で大きな圧力損失が発生することになるため、底部成形空間、及び該底部成形空間の下流側となる周壁部成形空間内に樹脂を充満させることができなくなるといった問題があり、容器の底部を薄肉に形成するのに限界があった
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、成形時における樹脂の圧力損失の低下を抑制し、底部を薄肉に形成して軽量化をした容器を提供することを課題とする。
本発明に係る容器は、筒状の周壁と、該周壁の一端側の開口を閉塞する底部とを備え、前記周壁及び底部が、成形時に底部の所定位置から樹脂が射出されて成形された容器であって、底部の外面及び内面の少なくとも何れか一方には、周方向に延びる周方向凸条と、周方向に所定間隔を有し、一端が前記周方向凸条に接続されて他端側が周壁に向けて延びる複数の径方向凸条とが設けられ、前記周方向凸条及び径方向凸条が底部と一体的に成形され、周壁は、上部開口を形成する上部周壁部と、該上部周壁部よりも外径が小さく設定された底部側の下部周壁部とからなり、該下部周壁部は、下端開口部が底部によって閉塞された薄肉周壁部と、該薄肉周壁部の上端縁部から上方に向けて延出され、該薄肉周壁部よりも厚く設定された厚肉周壁部とからなり、上部周壁部と下部周壁部とが環状の接続部を介して接続され、上部周壁部の下端開口縁部に、接続部に接続された下部周壁部と所定間隔を有するように、下方に向けて補強片が突設されていることを特徴とする。なお、ここで「周方向」とは、円弧方向は勿論のこと、円弧方向に対する接線方向(中心から外周に向く径方向と直交又は交差する方向)を含む概念であり、「径方向」とは、中心から外周に向けて延びる方向は勿論のこと、中心を通らずに外周に向けて延びる方向を含む概念である。
かかる容器によれば、底部の外面及び内面の少なくとも何れか一方に、周方向に延びる周方向凸条と、周方向に所定間隔を有し、一端が前記周方向凸条に接続されて他端側が周壁に向けて延びる複数の径方向凸条とが設けられ、前記周方向凸条及び径方向凸条が底部と一体的に成形されているので、当該容器を射出成形するに際して用いられる金型は、型組みすることで前記周壁を形成するための空間(周壁部成形空間)、底部を形成するための空間(底部成形空間)、周方向凸条を形成するための空間(以下、周方向凸条成形空間という)、及び径方向凸条を形成するための空間(以下、径方向凸条成形空間という)のそれぞれが連通して当該容器の形状に即した成形空間を形成するものが採用されることになる。
そして、かかる容器は、上述の如く、底部の所定位置から樹脂を射出させて成形されるので、成形時において前記底部成形空間の所定位置から樹脂を射出することになる。このように底部成形空間の所定位置から樹脂を射出すると、該樹脂は所定位置を中心にして底部成形空間に広がるように流れる。そうすると、前記周方向凸条成形空間が周方向凸条の形状に即して底部成形空間の周方向に延びるように形成されているので、所定位置から流れてきた樹脂は、該周方向凸条成形空間に到達することになる。該周方向凸条成形空間は、底部成形空間より広い空間(隙間)となるため、周方向凸条成形空間に到達した樹脂は、該周方向凸条成形空間に沿って流れた後、該周方向凸条成形空間に連通する径方向凸条成形空間に沿って流れることになる。そして、該径方向凸条成形空間を流れる樹脂は、各径方向凸条成形空間の間に位置する底部成形空間の全領域に広がることになり、該樹脂は周壁部成形空間に流れ込れこんで成形空間内に充満することになる。
以上のように、成形時に主として周方向凸条成形空間及び径方向凸条成形空間を樹脂が流れるので、底部成形空間を狭い隙間で形成しても、底部成形空間での圧力損失を抑えた上で、底部成形空間及び径方向凸条成形空間に樹脂を充満させることができる。換言すれば、底部の外面及び内面の少なくとも何れか一方に、樹脂が射出される所定位置を包囲するように周方向凸条が形成されると共に、一端が周方向凸条に接続されて他端側が周壁に向けて延びる複数の径方向凸条が形成された容器は、底部の肉厚が薄く軽量化されたものとなる。また、周方向凸条及び複数の径方向凸条を設けることで、底部の肉厚を薄くしても、底部の強度を十分なものにすることができるといった効果もある。
本発明の一態様として、底部の外面及び内面の少なくとも何れか一方には、周方向凸条から所定位置に向けて延びる複数の内側径方向凸条が凸設され、各内側径方向凸条は、一端が前記所定位置で集結する一方で、他端が前記径方向凸条の周方向凸条に対する接続位置に対して周方向に変位した位置で、該周方向凸条に接続された構成であってもよい。
このようにすれば、当該容器を射出成形するに際して用いられる金型は、型組みすることで内側径方向凸条を形成するための空間(以下、内側径方向凸条成形空間という)が前記周方向凸条成形空間及び底部成形空間に連通した成形空間を形成するものが採用されることになる。
そうすると、前記内側径方向凸条成形空間は、所定位置と周方向凸条成形空間とを結ぶように形成されることになるため、所定位置から樹脂を射出させた際に、該樹脂は、周方向凸条成形空間に向かって底部成形空間よりも広い空間(隙間)からなる内側径方向凸条成形空間を流れつつ、底部成形空間に広がることになる。従って、樹脂が周方向凸条成形空間から径方向凸条成形空間に沿って流れる場合と同様に、樹脂が射出される所定位置から周方向凸条成形空間までの間でも圧力損失を抑えることができる。従って、容器における底部の周方向凸条で包囲された領域内の肉厚も確実に薄くすることができ、容器をさらに軽量化することができる。
また、各内側径方向凸条は、一端が前記所定位置で集結する一方で、他端が前記径方向凸条の周方向凸条に対する接続位置に対して周方向に変位した位置で、該周方向凸条に接続されているので、内側径方向凸条成形空間から流れてくる樹脂が直接径方向凸条成形空間に流れることを防止することができ、各空間に樹脂を均等に流すことができる。即ち、内側径方向凸条成形空間を流れる樹脂を、周方向凸条成形空間を介して径方向凸条成形空間に流し込むことができるので、樹脂を周方向に広げつつ下流側に流すことができ、いっそう安定した樹脂の流れを実現させることができる。
本発明の他態様として、前記周方向凸条は、前記所定位置を中心にし、且つ周壁の径方向に所定間隔を有して複数形成され、前記径方向凸条は、周方向凸条同士を接続する第一径方向凸条と、周方向凸条と周壁とを接続する第二径方向凸条とで構成されてもよい。
このようにすれば、当該容器を射出成形するに際して用いられる金型は、型組みすることで周方向凸条を形成するための周方向凸条成形空間が所定位置を中心にして同心で複数形成されると共に、周方向凸条成形空間同士を結び、前記第一径方向凸条を形成するための第一径方向凸条成形空間と、周方向凸条成形空間と周壁部成形空間を結び、前記第二径方向凸条を形成するための第二径方向凸条成形空間とが形成されるものが採用される。
前記径方向凸条は、上述の如く、周方向に所定間隔を有して形成されているので、隣り合う径方向凸条間の間隔が周壁に向かうにつれて広がることになり、径方向凸条成形空間においても周壁部成形空間に向かうにつれ、隣り合う径方向凸条成形空間との間が広がることになり、径方向凸条成形空間を流れる樹脂が底部成形空間に周方向に流れ出ても、底部成形空間に樹脂が充満するまでに径方向凸条成形空間を流れる樹脂が周壁部成形空間に到達してしまう場合がある。
即ち、周壁の外径が大きく且つ径方向凸条の条数が少ないときは、径方向凸条間の領域が比較的広くなるため、上述の如く、径方向凸条成形空間を流れる樹脂が底部成形空間に周方向に流れ出ても、底部成形空間に樹脂が充満するまでに径方向凸条成形空間を流れる樹脂が周壁部成形空間に到達してしまう場合があるが、周方向凸条を形成するための周方向凸条成形空間が、所定位置と周壁部成形空間との間に複数形成されれば、径方向凸条成形空間(第一径方向凸条を成形するため第一径方向凸条成形空間)を流れる樹脂が、周方向凸条成形空間に流れ込んで周方向に広がった態様となった後に、再度径方向凸条成形空間(第二径方向凸条を成形するための第二径方向凸条成形空間)に流れ込んで周壁部成形空間に向けて流れることになり、底部の肉厚が薄く、且つ容器の径が大きくても樹脂を確実、且つ円滑に充満させることができる。
この場合、第一径方向凸条及び第二径方向凸条は、周方向凸条に対する接続位置が周方向に変位していることが好ましい。このようにすれば、成形時において、第一径方向凸条を成形するための第一径方向凸条成形空間から流れてくる樹脂が、一旦周方向凸条を成形するための周方向凸条成形空間に沿って周方向に流れてから、第二径方向凸条を成形するための第二径方向凸条成形空間を流れることになり、多段的に樹脂を周方向に流動させつつ下流側に流すことができ、底部成形空間で流動して広がる樹脂も周方向凸条によって流れが均一化され、該樹脂を底部成形空間に円滑に充満させることができる。即ち、樹脂が所定位置から周壁に向けて一直線に流れてしまうのを防止することができ、底部成形空間に円滑に樹脂を充満させることができる。
また、前記周壁の外周面に、上下方向に延びる複数の縦リブが放射状に形成され、前記径方向凸条は、前記縦リブの下端の形成位置と一致するように周壁に接続されるようにしてもよい。このようにすれば、当該容器を射出成形するに際して用いられる金型は、型組みすることで縦リブを形成するための空間(以下、縦リブ成形空間という)が前記周壁部成形空間及び径方向凸条成形空間に連通した成形空間を形成するものが採用されることになる。そうすると、上述の如く、径方向凸条成形空間を流れてきた樹脂が、縦リブ成形空間に流れ込み、該縦リブ成形空間に沿ってさらに下流側に流れることになる。
この際、径方向凸条成形空間から底部成形空間に流れ込むのと同様に、縦リブ成形空間から周壁部成形空間に流れ込むことになって、各縦リブ成形空間の間の周壁部成形空間に樹脂が順次流れ込んで充満することになる。従って、底部を形成した時と同様の作用を周壁を形成する際にも得ることができるので、周壁も薄肉に形成することができ、さらに容器の軽量化を可能にすることができる。また、該容器は、周壁の外周面に複数の縦リブが放射状に形成されているので、周壁を薄肉にしても縦リブで強度面を補強することができ、さらに、把持した際に縦リブの先端を把持することになって周壁とは非接触状態となるため、例えば、高温な食品等を被収容物として収容しても、該被収容物の熱が把持した指に伝わりにくく、断熱効果に優れた容器にすることができる。
また、底部の肉厚が、0.15mm〜0.3mmであり、前記厚肉周壁部が、0.3mm〜0.8mmであってもよい。
以上のように、本発明に係る容器によれば、成形時における樹脂の圧力損失の低下を抑制し、底部を薄肉に形成して軽量化をしたものとなるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の第一実施形態にかかる容器について、添付図面を参照して説明する。本実施形態にかかる容器は、熱湯を注ぐことで食することのできるインスタント食品(例えば、即席麺、スナック麺等)や、ホット飲料(例えば、コーヒー、スープ等)を収容したり、冷凍品や冷蔵品等の低温なものを収容したりする断熱容器である。
かかる断熱容器は、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン等を材料として射出成形により成形されたものであり、図1に示す如く、筒状の周壁1と、該周壁1の一端側の開口を閉塞する底部2とで構成されている。
前記周壁1は、上部開口(収容口)を形成する上部周壁部10と、該上部周壁部10より外径が小さく設定された底部2側の下部周壁部11とで構成されている。該上部周壁部10と下部周壁部11とは、環状の接続部12を介して連続して形成されている。
前記上部周壁部10は、前記上部開口を形成する環状のフランジ部100と、該フランジ部100から下方に延設された大径部101と、該大径部101から下方に延設された周壁本体部102とで構成されている。
前記フランジ部100は、断面コの字に形成されており、一方の片部100aで前記上部開口を形成するように環状をなしている。つまり、該フランジ部100は、一対の片部100a,100bを接続する部位100c(接続部)が該断熱容器の上端面を形成するように成形されている。該フランジ部100は、アルミ箔と合成樹脂フィルムや紙等のラミネート材とが積層されたシール蓋(図示しない)が、当該断熱容器の上面となる接続部100cに対して剥離可能に貼着されることにより、該断熱本体内が密閉されるようになっている。
前記大径部101は、筒状をなしており、上端開口縁部が前記フランジ部100の一方の片部100aの下端縁に連結されている。また、該大径部101は、表裏両面が均一な面に形成されており、下端開口縁部には、内側に向けて突出して水平環状をなす上部接続部103が形成されている。
前記周壁本体部102は、筒状に形成されており、下方側ほど外径が小さくなるように設定されている。該周壁本体部102は、上端開口縁部が前記上部接続部103の内周縁部に連結され、下端開口縁部が環状をなす前記接続部12の外周縁部に連結されている。また、上部周壁部10(周壁本体部102)の下端開口縁部には、接続部12に接続された下部周壁部11と所定間隔を有するように、下方に向けて補強片104が突設されており、この補強片104は、上部周壁部10の周方向の両端が後述する縦リブ3の側面に連結された状態をなしている。
前記下部周壁部11は、筒状をなしており、上端開口縁部の外径が前記接続部12の内径に対応して設定され、下方側ほど外径が小さくなるように形成されている。該下部周壁部11は、下端開口部が底部2によって閉塞された筒状をなす薄肉周壁部110と、該薄肉周壁部110の上端縁部から上方に向けて延設された筒状をなす厚肉周壁部111とで構成されている。
薄肉周壁部110は、図2に示す如く、肉厚が略均一に設定されており、本実施形態においては肉厚C1が、約0.2mmに設定されている。
前記厚肉周壁部111は、薄肉周壁部110より肉厚が厚く設定され、上端縁部が前記接続部12の内周縁部に連結されており、内周面が前記薄肉周壁部110の内周面と均一面を形成しており、前記薄肉周壁部110との接続部分における外周面側に段差を形成している。換言すれば、厚肉周壁部111は、外周面側が薄肉周壁部110の外周面に対して外側に隆起した状態をなしている。
また、周壁1(上部周壁部10及び下部周壁部11)の外周面には、上下方向に延びる複数の縦リブ3が、平面視放射状に突設されている。各縦リブ3は、前記上部接続部103の下面に上端が連結されて前記下部周壁部11の下端まで連続して形成されている(図1参照)。
該縦リブ3は、図3(図2における断面I−I)に示す如く、断面略三角形状をなしており、三角形状の底辺部が周壁の外周面に接続された状態をなしている。本実施形態にかかる縦リブ3は、薄肉周壁部110に接続された部位(底辺部)の肉厚Aが、約0.7mmに設定され、薄肉周壁部110外周面からの突出量B(三角形状の高さ)が、約2.7mmに設定されている。
下部周壁部11から突出した縦リブ3は、下部周壁部11の内周面を基準に略均一な突出量で外部に向けて突出して形成されており、上部周壁部10(周壁本体部102)から突出した縦リブ3は、下部周壁部11から突出した縦リブ3の先端と、上部接続部103の外周端縁を結ぶ線上に先端が位置するように形成されている。なお、薄肉周壁部110の肉厚、及び縦リブ3の肉厚、寸法が、上記の如く設定された場合には、前記厚肉周壁部111は、上下方向の高さHを約1mm〜10mm(例えば、7mm)に設定するとともに、肉厚C2を0.3mm〜0.8mm(例えば、0.5mm)に設定することが好ましい(図2参照)。
前記底部2は、図4(図1における断面II−II)に示す如く、円板状に形成されており、上記構成の周壁1の一端側の開口(下部周壁部11の下端開口部)を閉塞している。該底部2は、肉厚が約0.2mmに設定されており、該極薄の底部2の成形の円滑性及び該底部2の補強の観点から、該断熱容器の外面となる一方面に、周方向に延びる周方向凸条20と、周方向に所定間隔を有して周方向凸条20から周壁1に向けて延びる複数の径方向凸条22とが凸設されている。また、本実施形態に係る断熱容器は、底部2の一方の面に、前記周方向凸条20から成形時における樹脂の射出位置P(所定位置:本実施形態においては底部2の中心)に向けて延びる複数の内側径方向凸条21が周方向に所定間隔(角度)を有して凸設されている。各内側径方向凸条21は、一端が前記所定位置Pで集結しており、他端が周方向凸条20に接続されている。即ち、内側径方向凸条21は、所定位置Pを中心にして周方向凸条20に向けて放射状に形成されている。
本実施形態に係る周方向凸条20は、中央(成形時において樹脂が射出される所定位置P)を含む所定領域を包囲するように、周方向に連続的に形成されており、本実施形態においては円形の環状をなしている。また、本実施形態において、周方向凸条20は、所定位置Pで同心をなし、且つ周壁1の径方向で所定間隔を有するように二つ(二条)形成されており、これにより、本実施形態に係る前記径方向凸条22は、周方向凸条20を境にして、内側の周方向凸条20aと外側の周方向凸条20bとを接続した第一径方向凸条22aと、外側の周方向凸条20bと周壁1とを接続した第二径方向凸条22bとで構成されている。
前記第一径方向凸条22aは、線状に形成されており、一端が内側の周方向凸条20aに接続され、他端が外側の周方向凸条20bに接続されている。該第一径方向凸条22aの一端側における周方向凸条20aとの接続位置は、内側径方向凸条21と該周方向凸条20aとの接続位置に対して周方向に変位している。
前記第二径方向凸条22bは、線状に形成されており、一端が外側の周方向凸条20bに接続され、他端が周壁1に接続されている。該第二径方向凸条22bにおける外側の周方向凸条20bとの接続位置は、該周方向凸条20bと第一径方向凸条22aとの接続位置に対して周方向に変位している。
本実施形態において、内側径方向凸条21及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)は、周壁1に向かうにつれ、周方向凸条20aを境にして周方向における条数が多くなっている。即ち、各条数の関係が、内側径方向凸条21<第一径方向凸条22a<第二径方向凸条22bとなっており、周方向で隣接する内側径方向凸条21同士の間隔、径方向凸条22同士の間隔(第一径方向凸条22a同士の間隔,第二径方向凸条22b同士の間隔)が広くなりすぎないようになっている。これは、内側径方向凸条21、及び径方向凸条22を所定位置Pを中心にして周方向に一定角度で形成する(所定位置Pを中心にして放射状に形成する)と、内側径方向凸条21同士の間隔、径方向凸条22同士の間隔が外周側ほど広くなり、成形時における樹脂の流動効率が低下するという理由により、内側径方向凸条21及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)のそれぞれにおいて、周方向の間隔を均一化して成形時における樹脂の流動分布を均一化すべく、周壁1に向かうにつれて条数を増やすようにしている。
本実施形態において、前記底部2の肉厚が約0.2mmに設定されているので、図5に示す如く、周方向凸条20a,20b,内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)は、底部2との接続位置の幅D1が約0.7mmで先端幅D2が約0.6mmに設定されると共に、高さEが約0.5mmに設定されて断面台形状に形成されている。なお、底部2の肉厚C3を約0.2mmで形成するには、樹脂の流れを考慮して、周方向凸条20、内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)の高さEを0.5mm以上に設定すると共に、内側径方向凸条21及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)それぞれにおける周方向の間隔が10mm以下(特に8mm以下)であることが好ましい。
また、本実施形態おいて、周壁1の外周面に縦リブ3が凸設されているので、前記径方向凸条22の周壁1側の他端(第二径方向凸条22bの周壁側の他端)は、縦リブ3の下端の形成位置と一致するように形成されている。即ち、成形時に所定位置Pから内側径方向凸条21、内側の周方向凸条20a、第一径方向凸条22a、外側の周方向凸条20b、及び第二径方向凸条22bを形成しつつ流れてきた樹脂が、引き続き縦リブ3を形成しつつ下流側(周壁1の上端開口側)に流れるようになっている。
上記構成の断熱容器は、接続部12、フランジ部100、上部接続部103、補強片104、縦リブ3により径方向の強度を高め、把持した際に当該断熱容器が変形するのを防止し、底部2の下面に凸設した周方向凸条20(20a,20b)、内側径方向凸条21、及び径方向凸条22により、薄肉に形成した底部2の強度を高めるようにも構成されている。また、多数の縦リブ3が周壁1の外周面から突出するように設けられることにより、縦リブ3の先端部を把持する指と、周壁(上部周壁部10、下部周壁部11)の外周面との間に空間が形成され、該断熱容器内に収容した収容物の熱が把持した指に伝達されにくく、火傷等を防止することができるようになっている。
以上の構成からなる断熱容器は、縦リブ3上に所定の図柄や文字が印刷された熱収縮性フィルムからなるラベルが巻き付けられることにより装飾され、その状態で市場に流通することとなる。なお、縦リブ3の突出量が上記寸法よりも低い場合には、把持した際の周壁と指との間隔が小さくなって断熱性が低下するので、前記熱収縮性フィルムに代え、熱収縮性を有する発泡樹脂フィルムからなるラベルを巻き付けて断熱性が確保される。
上記構成の断熱容器は、射出成形装置を用いて成形される。該射出成形装置は、図6に示す如く、断熱容器の外形に即して形成されたキャビティ80を有する第一型81aと、断熱容器の内部形状に即して形成されたコア82を有する第二型81bとを備えている。なお、射出成形装置は周知であるので、第一型81a、及び第二型81b以外の構成については、説明を割愛する。
第一型81a及び第二型81bは、型締めすることで、キャビティ80とコア82との間に、前記断熱容器を成形する成形空間が形成されるように構成されている。
該成形空間は、前記底部2を成形する円板状の底部成形空間83と、該底部成形空間83の外周縁部と一端部が連通し、前記下部周壁部11を成形する筒状の下部周壁部成形空間84と、該下部周壁部成形空間84より径が大きく設定され、前記上部周壁部10を成形する筒状の上部周壁部成形空間85と、前記下部周壁部成形空間84の他端開口と上部周壁部成形空間85の一端開口とを連通させ、前記接続部12を成形する環状の接続部成形空間86と、上部周壁部成形空間85及び下部周壁部成形空間84の外周から放射状に膨出するように、中心軸方向で上部周壁部成形空間85及び下部周壁部成形空間84に連通し、前記縦リブ3を成形する縦リブ成形空間87とで構成されている。
また、接続部成形空間86に連通して上部周壁部成形空間85の一端開口から、下部周壁部成形空間84と所定の間隔を有して底部2側に向けて、前記補強片104を成形する補強片成形空間89が形成されるようになっている。
上部周壁部成形空間85は、前記一端開口が前記接続部成形空間86に連通し、前記周壁本体部102を成形する周壁本体部成形空間93と、一端開口が該周壁本体部成形空間93の他端開口に連通し、前記大径部13を成形する環状の大径部成形空間94と、該大径部成形空間94の他端開口に連通し、前記フランジ部100を成形するフランジ部成形空間95とで構成されている。
前記下部周壁部成形空間84は、一端側が底部成形空間83と連通した筒状の薄肉周壁部成形空間90と、キャビティ80とコア82との間の隙間が薄肉周壁部成形空間90の隙間より広く設定され、一端開口が薄肉周壁部成形空間90の他端開口に連通するとともに、他端開口が接続部成形空間86に連通する筒状の厚肉周壁部成形空間91とで構成されている。
前記薄肉周壁部成形空間90は、図7に示す如く、前記薄肉周壁部15の肉厚C1に対応して、キャビティ80とコア82との間の隙間X1が約0.2mmに設定されている。
前記厚肉周壁部成形空間91は、厚肉周壁部16の肉厚C2及び高さHに対応して、キャビティ80とコア82との間の隙間X2が0.3mm〜0.8mmに設定されるとともに、軸心方向の幅Lが約1mm〜10mmに設定されている。
薄肉周壁部成形空間90及び厚肉周壁部成形空間91の内周は、断熱容器の薄肉周壁部15及び厚肉周壁部16の内周面を均一面にすべく、均一な面状態をなしており、厚肉周壁部成形空間91は、外周側が薄肉周壁部成形空間90の外周から外側に膨出した状態をなしている。即ち、コア82における前記薄肉周壁部成形空間90及び厚肉周壁部成形空間91を形成する外周面は均一面をなしている。
前記縦リブ成形空間87は、図8(図6における断面III−III)に示す如く、キャビティ80により形成されており、下部周壁部成形空間84及び上部周壁部成形空間85に連通している。該縦リブ成形空間87は、前記周壁本体部成形空間93、及び下部周壁部成形空間84の外周から略一定の膨出量で形成されており、前記縦リブ3の肉厚A、及び突出量Bに対応して、薄肉周壁部成形空間90との連通部分の隙間幅Yは、約0.7mmに設定され、薄肉周壁部成形空間90の外周からの膨出量Z(三角形状の高さ)は、約2.7mmに設定されている。
さらに、本実施形態に係る断熱容器は、上述の如く、周方向凸条20、内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)が底部2の一方の面に凸設されているので、型組みされることで形成された成形空間には、図9(図6におけるIV−IV断面)に示す如く、底部成形空間83に連通するように、二つの周方向凸条20a,20bを形成するための二つの周方向凸条成形空間99a,99bが形成されると共に、前記所定位置Pから外周(下部周壁部成形空間84)に向けて、内側径方向凸条21を成形するための内側径方向凸条成形空間97、第一径方向凸条22aを成形するための第一径方向凸条成形空間98a、第二径方向凸条22bを成形するための第二径方向凸条成形空間98bが、各周方向凸条成形空間99を境にして形成されている。
上述の如く、底部2の肉厚C3が約0.2mmに設定され、周方向凸条20(20a,20b),内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)は、底部2との接続位置の幅D1が約0.7mmで先端幅D2が約0.6mmに設定されると共に、高さEが約0.5mmに設定されて断面台形状に形成されるので、図10に示す如く、底部成形空間83の隙間幅Sが約0.2mmに設定されると共に、前記周方向凸条成形空間99a,99b、前記内側径方向凸条成形空間97、第一径方向凸条成形空間98a、及び第二径方向凸条成形空間98bのそれぞれは、底部成形空間83との連通部分の隙間幅Q2が、約0.7mmで、先端側の隙間幅Q1が約0.6mmに設定され、前記底部成形空間83の下面からの膨出量Rは、約0.5mmに設定されている。
図6に戻り、上記構成の成形空間を形成可能に構成されたキャビティ80には、前記底部成形空間83の中央(所定位置P)から樹脂を射出させるスプルー部96が形成されている。即ち、成形時において底部2の中央から下流側に樹脂を流すことで、上記構成の断熱容器を成形できるように構成されている。
上記構成の断熱容器の成形について具体的に説明すると、射出成形装置から射出される溶融樹脂を型組みしたキャビティ80のスプルー部96から注入(射出)することで、その溶融樹脂は、底部成形空間83の中心から径方向(下流側)に流れることになる。即ち、内側径方向凸条成形空間97が底部成形空間83よりも広い隙間(空間)で構成されるので、スプルー部96から射出した樹脂は、図11(イ)に示す如く、内側径方向凸条成形空間97内を中心位置から外周に向けて流れつつ、底部成形空間83に広がることになる。そして、図11(ロ)に示す如く、内側径方向凸条成形空間97から周方向凸条成形空間99aに流れ込み、図11(ハ)に示す如く、当該樹脂が一旦周方向に流れた後、第一径方向凸条成形空間98aを流れて底部成形空間83に広がることになる。そして、第一径方向凸条成形空間98aを流れる樹脂は、図11(二)に示す如く、外側の周方向凸条成形空間99bに流れ込んで周方向に流れた後、第二径方向凸条成形空間98bを流れつつ底部成形空間83に広がった後、下部周壁部成形空間84及び縦リブ成形空間87に流れ込むことになる。このように、所定位置Pから周壁1側に樹脂が流れるに際し、上述の如く、内側径方向凸条成形空間97及び径方向凸条成形空間98(第一径方向凸条成形空間98a、第二径方向凸条成形空間98b)を流れる樹脂が先頭となりつつ、底部成形空間83に広がることで成形空間内に樹脂が充満していくので、底部2を薄肉に形成すべく、底部成形空間83を微小隙間で形成したとしても、大きな圧力損失が発生することなく、樹脂が確実に下流側に流動することになる。即ち、内側径方向凸条成形空間97及び径方向凸条成形空間98内での樹脂の流動が起因して底部成形空間83に樹脂が流れ込む態様で、底部成形空間83及び径方向凸条成形空間98内に樹脂が充満することになるので、下部周壁部成形空間84に到達するまでに圧力損失によって樹脂の流動が阻害されてしまうといったことが防止され、下部周壁部成形空間84(周壁1を成形するための成形空間)側に樹脂を確実に流しこむことができる。
そして、底部成形空間83及び第二径方向凸条成形空間98bから下部周壁部成形空間84及び縦リブ成形空間87内に樹脂が流れ込むと、図12(イ)の樹脂流動分布図に示す如く、薄肉周壁部成形空間90より隙間が広く設定された縦リブ成形空間87内を流れる樹脂が先頭となって、該縦リブ成形空間87から薄肉周壁部成形空間90に流れ込んだ樹脂、及び底部成形空間83から直接薄肉周壁部成形空間90に流れ込んだ樹脂が追従した状態で、厚肉周壁部成形空間91(接続部成形空間86)に向けて流れることとなる。これにより、縦リブ成形空間87,87間における薄肉周壁部成形空間90の中央部を流動する樹脂が、縦リブ成形空間87,87内を流れる樹脂に比して大きく遅れて流動した状態となり、下部周壁部成形空間84の周方向における樹脂の流動分布は、縦リブ成形空間87及び該付近における薄肉周壁部成形空間90で凸状となり、薄肉周壁部成形空間90の中央部で凹状となって、大きく起伏した波形形状となっている。
そして、薄肉周壁部成形空間90内の樹脂が厚肉周壁部成形空間91に到達すると、図12(ロ)に示す如く、厚肉周壁部成形空間91の隙間が薄肉周壁部成形空間90の隙間に比して広く設定されているので、縦リブ成形空間87内から厚肉周壁部成形空間91へ樹脂が流入しやすくなる。
これにより、樹脂が縦リブ成形空間87から厚肉周壁部成形空間91に周方向に流れ込み、縦リブ成形空間87内を流れる樹脂の先頭の流れが遅くなる。
そうすると、縦リブ成形空間87内の樹脂に追従するように縦リブ成形空間87の間に位置する薄肉周壁部成形空間90で流動していた樹脂が、厚肉周壁部成形空間91内を充満しつつある樹脂に追いつき、下部周壁部成形空間84(厚肉周壁部成形空間91及び縦リブ成形空間87)の周方向における樹脂の流動分布の起伏が小さくなる。
その結果、図12(ハ)に示す如く、縦リブ成形空間87及び厚肉周壁部成形空間91内を流れる樹脂の流動分布は、樹脂が接続部成形空間86に到達する前に略均一な状態となり、縦リブ成形空間87,87…、及び縦リブ成形空間87,87間の厚肉周壁部成形空間91内の樹脂が、略均一な流動分布状態で、接続部成形空間86内に流れ込むこととなる。
これにより、厚肉周壁部成形空間91からの樹脂の流入によって接続部成形空間86の空気が、上部周壁部成形空間85側に押し出され、接続部成形空間86内で空気溜まりを形成することなく樹脂が充満することとなる。
そして、接続部成形空間86を介して樹脂が補強片成形空間89、周壁本体部成形空間93、大径部成形空間94、及びフランジ部成形空間95へと順次流れ込み、各成形空間に充満することで上記構成の断熱容器が完成することとなる。
以上のように、本実施形態にかかる断熱容器は、底部2の一方の面に周方向凸条20(20a、20b)及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)を形成したので、底部2を極めて薄肉にしても、成形時における樹脂の流れが阻害されず、円滑且つ確実に底部2を形成することができる。
また、周方向凸条20(20a)から樹脂を射出する所定位置Pまで延びる複数の内側径方向凸条21を設け、各内側径方向凸条21の一端を所定位置Pで集結させると共に、他端を周方向凸条20aに接続するように形成しているので、成形時における初期の段階においても樹脂の流れを確保することができる。これにより、所定位置Pから周方向凸条20aまでの径方向の距離が遠くなっても、樹脂を周方向凸条20aまで確実に到達させることができ、大径の容器であっても確実に成形することができる。
さらに、径方向凸条22(第二径方向凸条22b)の周壁1側の一端(終端)を縦リブ3の下端と略一致させるように、径方向凸条22(第二径方向凸条22b)を形成するようにしているので、底部2のみならず、周壁1の成形時においても底部2と同様に樹脂の流れを確保することができる。これにより、底部2及び周壁1を薄肉に形成してさらなる軽量化が可能となる。
また、上記容器は、接続部12を介して上部周壁部10に連続する下部周壁部11を、底部2側の薄肉周壁部15と、該薄肉周壁部15よりも肉厚を厚くした厚肉周壁部16とで構成したので、当該断熱容器の成形時における射出成形装置の第一型81a及び第二型81bで形成した縦リブ成形空間87、及び薄肉周壁部成形空間90内の樹脂流れにおける流動分布が、樹脂が接続部成形空間86に到達する前に略均一化された状態で、下部周壁部成形空間84、及び縦リブ成形空間87内の樹脂を接続部成形空間86内に到達させることとなる。
これにより、縦リブ成形空間87から流入してきた樹脂が、該縦リブ成形空間87間の下部周壁部成形空間84内の樹脂よりも先に、接続部成形空間86に到達して当該接続部成形空間86内で周方向に拡がり、下部周壁部成形空間84内の樹脂との間に空気溜まりが形成されるといった事態を防止することができる。したがって、完成後の断熱容器は、接続部12付近でのピンホールの形成が防止されたものとなり、不良品の発生率を抑えることができる。
また、上部周壁部10の下端に補強片104を設けたので、径方向の強度を大きくすることができる。
次に、本発明の第二実施形態に係る容器について説明する。本実施形態に係る容器は、前記周方向凸条及び径方向凸条の構成を異にする以外は、第一実施形態に係る容器と同一の構成であるので、前記周方向凸条及び径方向凸条以外の構成については、説明を割愛し、以下の説明において、第一実施形態の構成と同一の構成、又はそれに相当する構成については、第一実施形態と同一名称及び同一符号を付すこととする。また、以下の説明において、周方向凸条及び径方向凸条と他の構成との関係を明確にすべく、便宜上第一実施形態の説明で用いた図面(周方向凸条及び径方向凸条以外の構成の図面)を参照乃至流用することとする。
本実施形態に係る容器は、図13(図1における断面II−II)に示す如く、第一実施形態と同様に、底部2の外面となる一方面に、周方向に延びる周方向凸条20と、周方向に所定間隔を有して周方向凸条20から周壁1に向けて延びる複数の径方向凸条21とが凸設されている。本実施形態に係る断熱容器においても、底部2の一方の面に、前記周方向凸条20から成形時における樹脂の射出位置P(所定位置:本実施形態においては底部2の中心)に向けて延びる複数の内側径方向凸条21が周方向に所定間隔(角度)を有して凸設されている。該内側径方向凸条21は、一端が前記所定位置Pで集結しており、他端が周方向凸条20に接続されている。
本実施形態に係る周方向凸条20は、中央(成形時において樹脂が射出される所定位置P)を含む所定領域を包囲するように断続的に形成されている。即ち、周方向凸条20は、底部2の中心(所定位置)Pを包囲するように、底部2における周方向に延び、且つ周方向に所定間隔を有して複数形成されている。
また、本実施形態において、複数の周方向凸条20は、所定領域を包囲した断続的な環状を二重に形成している。即ち、周方向凸条20は、周壁1の径方向で所定間隔を有して二重に形成されており、この周方向凸条20が底部2の周方向に所定の間隔を有して複数形成されることで断続的な環状を二つ形成している。これにより、前記径方向凸条22は、周方向凸条20を境にして、内側の周方向凸条20aと外側の周方向凸条20bとを接続した第一径方向凸条22aと、外側の周方向凸条20bと周壁1とを接続した第二径方向凸条22bとで構成されている。
各第一径方向凸条22aは、線状に形成されており、周方向凸条20a,20bに対して略直角をなすように、所定位置Pから放射状に延びる方向に一端が内側の周方向凸条20aの両端に接続され、他端が外側の周方向凸条20bの略中央部に接続されている。従って、該第一径方向凸条22aの一端側における周方向凸条20aとの接続位置は、内側径方向凸条21と該周方向凸条20aとの接続位置に対して周方向に変位している。
各第二径方向凸条22bは、線状に形成されており、周方向凸条20b及び周壁1に対して略直角をなすように、所定位置Pから放射状に延びる方向に一端が外側の周方向凸条20bの両端に接続され、他端が周壁1に接続されている。該第二径方向凸条22bにおける外側の周方向凸条20bとの接続位置は、該周方向凸条20bと第一径方向凸条22aとの接続位置に対して周方向に変位している。
これにより、本実施形態においても、内側径方向凸条21及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)の条数の関係が、内側径方向凸条21<第一径方向凸条22a<第二径方向凸条22bとなっている。
本実施形態に係る底部2についても、肉厚が約0.2mmに設定されており、図5に示す如く、周方向凸条20a,20b,内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)は、底部2との接続位置の幅D1が約0.7mmで先端幅D2が約0.6mmに設定されると共に、高さEが約0.5mmに設定されて断面台形状に形成されている。なお、底部2の肉厚C3を約0.2mmで形成するには、第一実施形態と同様に、樹脂の流れを考慮して、周方向凸条20、内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)の高さEを0.5mm以上に設定すると共に、内側径方向凸条21及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)それぞれにおける周方向の間隔が10mm以下(特に8mm以下)であることが好ましい。
上記構成の断熱容器は、第一実施形態と同様に、射出成形装置を用いて成形される。該射出成形装置は、図6に示す如く、断熱容器の外形に即して形成されたキャビティ80を有する第一型81aと、断熱容器の内部形状に即して形成されたコア82を有する第二型81bとを備えており、該第一型81a及び第二型81bは、型締めすることで、キャビティ80とコア82との間に、底部成形空間83、下部周壁部成形空間84、上部周壁部成形空間85、接続部成形空間86、及び縦リブ成形空間87が形成されるようになっている。
さらに、本実施形態に係る断熱容器は、上記構成の周方向凸条20、内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)が底部2の一方の面に凸設されているので、図14(図6におけるIV−IV断面)に示す如く、底部成形空間83に連通するように、断続的に形成された周方向凸条20a,20bを形成するための周方向凸条成形空間99a,99bが形成されると共に、前記所定位置Pから外周(下部周壁部成形空間84)に向けて、内側径方向凸条21を成形するための内側径方向凸条成形空間97、第一径方向凸条22aを成形するための第一径方向凸条成形空間98a、第二径方向凸条22bを成形するための第二径方向凸条成形空間98bが、径方向に間隔を有して形成された各周方向凸条成形空間99を境にして形成されている。
上述の如く、底部2の肉厚C3が約0.2mmに設定され、周方向凸条20(20a,20b),内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)は、底部2との接続位置の幅D1が約0.7mmで先端幅D2が約0.6mmに設定されると共に、高さEが約0.5mmに設定されて断面台形状に形成されるので、図10に示す如く、底部成形空間83の隙間幅Sが約0.2mmに設定されると共に、前記周方向凸条成形空間99a,99b、前記内側径方向凸条成形空間97、第一径方向凸条成形空間98a、及び第二径方向凸条成形空間98bのそれぞれは、底部成形空間83との連通部分の隙間幅Q2が、約0.7mmで、先端側の隙間幅Q1が約0.6mmに設定され、前記底部成形空間83の下面からの膨出量Rは、約0.5mmに設定されている。
上記構成の成形空間を形成可能に構成されたキャビティ80には、前記底部成形空間83の中央(所定位置P)から樹脂を射出させるスプルー部96が形成されている。即ち、成形時において底部2の中央から下流側に樹脂を流すことで、上記構成の断熱容器を成形できるように構成されている(図6参照)。
上記構成の容器は、第一実施形態と同様に、キャビティ80のスプルー部96から注入(射出)し、キャビティ80とコア82との間に形成された成形空間内に樹脂を充満させることで形成される。具体的には、内側径方向凸条成形空間97が底部成形空間83よりも広い隙間(空間)で構成されるので、所定位置Pから樹脂を射出すると、図15(イ)に示す如く、該樹脂は内側径方向凸条成形空間97内を中心位置から外周に向けて流れつつ、底部成形空間83に広がることになる。そして、図15(ロ)に示す如く、周方向凸条成形空間99aに到達し、その樹脂は、図15(ハ)に示す如く、枝分かれするように周方向に流れ込れんだ後、該周方向凸条成形空間99aの端部に連通した第一径方向凸条成形空間98aを流れて底部成形空間83に広がることになる。そして、第一径方向凸条成形空間98aを流れる樹脂は、図15(二)に示す如く、外側の周方向凸条成形空間99bに到達し、再度枝分かれするよう周方向に流れることになる。そして、該樹脂は外側の周方向凸条成形空間99bの端部に連通した第二径方向凸条成形空間98bを流れつつ底部成形空間83に広がった後、下部周壁部成形空間84及び縦リブ成形空間97に流れ込むことになる。
このように、所定位置Pから周壁1側に樹脂が流れるに際し、上述の如く、内側径方向凸条成形空間97及び径方向凸条成形空間98(第一径方向凸条成形空間98a、第二径方向凸条成形空間98b)を流れる樹脂が先頭となりつつ、底部成形空間83に広がることで成形空間内に樹脂が充満していくので、第一実施形態と同様に、底部2を薄肉に形成すべく、底部成形空間83を微小隙間で形成したとしても、大きな圧力損失が発生することなく、樹脂が確実に下流側に流動することになる。即ち、本実施形態においても、内側径方向凸条成形空間97及び径方向凸条成形空間98内での樹脂の流動が起因して底部成形空間83に樹脂が流れ込む態様で、底部成形空間83及び径方向凸条成形空間98内に樹脂が充満することになるので、下部周壁部成形空間84に到達するまでに圧力損失によって樹脂の流動が阻害されてしまうといったことが防止され、下部周壁部成形空間84(周壁1を成形するための成形空間)側に樹脂を確実に流しこむことができる。
以上のように、本実施形態にかかる断熱容器においても、第一実施形態と同様に、底部2の一方の面に周方向凸条20(20a、20b)及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)を形成したので、底部2を極めて薄肉にしても、成形時における樹脂の流れが阻害されず、円滑且つ確実に底部2を形成することができる。
また、周方向凸条20(20a)から樹脂を射出する所定位置Pまで延びる複数の内側径方向凸条21を設け、各内側径方向凸条21の一端を所定位置Pで集結させると共に、他端を周方向凸条20aに接続するように形成しているので、成形時における初期の段階においても樹脂の流れを確保することができる。これにより、所定位置Pから周方向凸条20aまでの径方向の距離が遠くなっても、樹脂を周方向凸条20aまで確実に到達させることができ、大径の容器であっても確実に成形することができる。
さらに、径方向凸条22(第二径方向凸条22b)の周壁1側の一端(終端)を縦リブ3の下端と略一致させるように、径方向凸条22(第二径方向凸条22b)を形成するようにしているので、底部2のみならず、周壁1の成形時においても底部2と同様に樹脂の流れを確保することができる。これにより、底部2及び周壁1を薄肉に形成してさらなる軽量化が可能となる。
尚、本発明の断熱容器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明は、底部2の肉厚C3が、0.15mm〜0.3mm(特に、0.16mm〜0.22mm)のときに有効であり、これに対して周方向凸条20及び径方向凸条22は、幅D1が0.5mm〜0.9mmで、高さEが0.5mm〜1.5mmにしたものが好適である。また、本発明は、メルトフローレート(MFR)が85以上のポリプロピレン系樹脂、好ましくは、MFRが90〜130、特に好ましくはMFRが105〜130のプロピレンエチレン共重合体を使用する場合に有効である。
上記第一及び第二実施形態において、内側径方向凸条21(内側径方向凸条)を設けるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、成形時における樹脂の射出位置(所定位置P)を包囲するように周方向凸条20を設け、該周方向凸条20から周壁1に向けて延びるように径方向凸条22を形成するようにしてもよい。即ち、所定位置Pを含む所定領域内においては、樹脂の流れが阻害されにくいため、該領域において径方向凸条22を設けなくても樹脂の流れを確保することができるという理由からである。
上記第一及び第二実施形態において、周方向凸条20及び径方向凸条22を底部2の外面(一方の面)に凸設したが、これに限定されるものではなく、例えば、上記構成の周方向凸条20及び径方向凸条22を底部2の内面に凸設するようにしたり、或いは、周方向凸条20及び径方向凸条22を底部2の外面及び内面の両面に凸設するようにしてもよい。このようしても、成形時における成形空間には周方向凸条成形空間99及び径方向凸条成形空間が形成されるので、樹脂を周方向凸条成形空間99及び径方向凸条成形空間内を先頭にして流れ、該樹脂の流れに起因して底部成形空間83に樹脂が充満することになり、底部2を薄肉に成形しようとしても樹脂の圧損によって樹脂の流れが阻害されるといった事態になるのを確実に阻止することができ、底部2を薄肉にした軽量容器を提供することができる。
上記第一及び第二実施形態において、周方向凸条20を底部2の径方向に間隔を有して二つ(二重に)形成したが、これに限定されるものではなく、周方向凸条20は、容器の外径に対応させて一つ以上設けるようにすればよい。また、周方向凸条20は、必ずしも中心を成形時における樹脂の射出位置(所定位置P)に一致させて形成する必要がなく、底部2の中心位置に対して偏心した態様であってもよい。即ち、周方向凸条20は、所定位置Pを含んだ所定領域を包囲するように形成すればよい。但し、ここで所定領域とは、射出した樹脂が周方向凸条20に到達可能な範囲の領域であり、周方向凸条20に樹脂が到達できれば、上記実施形態の如く、第一径方向凸条成形空間98aに沿って流れて底部2及び周壁1を確実に成形することができる。
上記第一及び第二実施形態において、周壁1の外周面に複数の縦リブ3を凸設するようにしたが、これに限定されるものではなく、筒状の周壁1と、該周壁1の一端側の開口を閉塞する底部2とで有底筒状にした容器であってもよい。
上記第一及び第二実施形態において、上部周壁部11と下部周壁部10とを環状の接続部12を介して接続することで、周壁1を階段状に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、周壁1は、上端から下端に向けて真っ直ぐな筒状に形成したものや、下端側ほど開口が小径に設定された円錐筒状に形成したものであっても勿論よい。
上記第一及び第二実施形態において、容器の上端面にシール蓋を貼着することで、断熱容器内を密封するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、フランジ部100に嵌合可能なキャップ等で容器内を密封するタイプの容器であってもよい。
上記第一及び第二実施形態において、周方向凸条20及び径方向凸条22の幅(厚み)を同一に設定したが、これに限定されるものではなく、例えば、図16に示す如く、周方向凸条20の幅を径方向凸条22の幅よりも広くするようにしてもよい。このようにすれば、成形時において所定位置Pから樹脂を射出した際に、径方向に広がる樹脂の流れが周方向凸条成形空間99で均一化された後、下部周壁部成形空間84側に流れることになり、樹脂を均一に流動させることができる。特に、内側径方向凸条21が設けられている場合には、成形時において内側径方向凸条成形空間97内で樹脂が先行して下部周壁部成形空間84側に流れる傾向にあるため、上述の如く、周方向凸条20(周方向凸条成形空間99)の幅を広くして成形時における樹脂の流れを均一化させる効果が高まり好適である。
上記第一及び第二実施形態において、周方向凸条20を環状に形成し、該周方向凸条20を境にして内側径方向凸条21、第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22bの条数が周壁1側ほど多くなるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、各領域内における径方向凸条21,22(22a,22b)の条数を同一にしても勿論よい。但し、周壁1側における径方向凸条22の間隔を狭くしようとすると、所定位置P側において径方向凸条22同士が極めて接近した状態になるので、その部分は実質的に厚みの厚い底部2を構成してしまうことのなるので、軽量化を考慮すれば、所定位置P側における径方向凸条22同士の間隔と、周壁1側の径方向凸条22同士の間隔とのバランスがとれる条数に各領域毎に設定することが好ましい。従って、所定位置Pから周方向凸条20にまで延びる内側径方向凸条21は、周方向に所定角度以上(好ましくは、30°以上、45°以下、より好ましくは30°以上、40°以下)の間隔を有することが好ましい。
上記第一及び第二実施形態において、成形時における樹脂の流れを考慮して内側径方向凸条21を周方向に所定の間隔で形成するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、内側径方向凸条21の間隔を比較的広く設定してもよい。この場合、内側径方向凸条21を形成する内側径方向凸条成形空間97の間の間隔が広くなるため、成形時において内側径方向凸条成形空間97の間の底部成形空間83での樹脂の流れが、内側径方向凸条成形空間97を流れる樹脂に比して大きく遅れ、その結果、空気だまりが形成されて成形後にピンホールが形成される虞があるので、このような事態になるのを回避すべく、図17に示す如く、底部2の外面又は内面に少なくとも何れか一方に、所定位置Pから周方向凸条20に向けて延びる凸条23を内側径方向凸条21,21間に設けれることが好ましい。該凸条23は、周方向凸条20に到達させる必要はなく、所定位置Pと周方向凸条20との間に終端を位置させるように形成すればよい。このようにすれば、成形時において凸条23を成形するための成形空間内を流れる樹脂は、内側径方向凸条成形空間97で流れる樹脂と同様に底部成形空間83内を流動する樹脂に対して先行して流動しつつ底部成形空間83内に流れ込むことになり、上述のような空気だまりが形成されるのを防止することができる。また、前記凸条23を設ける位置は、内側径方向凸条21間に限らず、他の径方向凸条(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)間にも同様に設けてもよい。
上記第一及び第二実施形態において、周方向凸条20を環状に形成し、該周方向凸条20に対する接続位置が周方向に変位するように内側径方向凸条21、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)を形成するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、内側径方向凸条21、第一径方向凸条22a、及び第二径方向凸条22bを同一直線上に形成するようにしてもよい。但し、成形時において、樹脂が周方向に円滑に広がるようにするには、上記実施形態と同様に、所定位置P側の第一径方向凸条22aと周壁側の第二径方向凸条22bと接続位置を周方向に変位させ、成形時において樹脂が周方向凸条成形空間99を経由してから下流側に流れるようにすることが好ましい。また、内側径方向凸条21を設ける場合も同様である。
上記第一及び第二実施形態において、周方向凸条20、内側径方向凸条21、及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a,第二径方向凸条22b)の断面形状を略台形状に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、断面を略矩形状に形成したり、断面を半円形状や半楕円形状等に形成するようにしてもよい。即ち、周方向凸条20、内側径方向凸条21、及び径方向凸条22(第一径方向凸条22a,第二径方向凸条22b)は、外面が、屈曲面や円弧面をなすように形成してもよい。
上記第一及び第二実施形態において、周壁1を構成する大径部101に縦リブ3を突設していないが、これに限定されるものではなく、例えば、縦リブ3を、大径部101から下部周壁部11に掛けて形成するようにしてもよい。即ち、周壁1全体に縦リブ3を形成するようにしてもよい。このようにすれば、当該容器を成形する成形空間は、縦リブ3を形成する縦リブ成形空間87と大径部成形空間94とが連通した態様となり、下部周壁部成形空間84及び上部周壁部成形空間85と同様に、縦リブ成形空間87内を流れる樹脂が先頭となって大径部成形空間94内に広がることになり、大径部101も薄肉に成形することができる。
上記第一実施形態において、周方向凸条20(20a,20b)を円形状の環状に構成したが、これに限定されるものではなく、周方向凸条20(20a,20b)は、例えば、楕円状の環状や矩形状等の多角形状の環状等に形成するようにしても勿論よい。
上記第二実施形態において、周方向凸条20(20a,20b)と略直角をなすように、径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)及び内側径方向凸条21を周方向凸条20に接続し、該接続部分を角張らせた(屈曲させた)が、これに限定されるものではなく、例えば、図18に示す如く、周方向凸条20(20a,20b)に対する径方向凸条22(第一径方向凸条22a、第二径方向凸条22b)及び内側径方向凸条21の接続部分に丸み(R)を持たせるようにしてもよい。このように、接続部分に丸みを持たせれば、内側径方向凸条成形空間97、周方向凸条成形空間99、径方向凸条成形空間98の連通部分に丸みを持たせることができ、内側径方向凸条成形空間97、周方向凸条成形空間99、径方向凸条成形空間98での樹脂の流れ方向の切り替わりでの圧力損失を低減することができ、さらに円滑な樹脂の流れを実現することができる。
本発明の第一及び第二実施形態にかかる断熱容器の一部断面を含む正面図を示す。 第一及び第二実施形態にかかる上部周壁部と下部周壁部とが接続部を介して連結された部分の拡大断面図を示す。 第一及び第二実施形態に係る縦リブ及び薄肉周壁部の一部断面であって、図2におけるI−I断面図を示す。 第一実施形態に係る底部に対する周方向凸条、内側径方向凸条及び径方向凸条(第一径方向凸条、第二径方向凸条)の態様を説明するための説明図であって、図1におけるII−II断面図を示す。 第一及び第二実施形態に係る周方向凸条、内側径方向凸条及び径方向凸条(第一径方向凸条、第二径方向凸条)の一部断面図を示す。 第一及び第二実施形態にかかる断熱容器を成形する成形空間の説明図であって、射出成形装置の第一型及び第二型の断面図を示す。 第一及び第二実施形態にかかる上部周壁部成形空間と下部周壁部成形空間とが接続部成形空間を介して連通した部分の一部拡大断面図を示す。 第一及び第二実施形態に係る縦リブ成形空間及び薄肉周壁部成形空間の一部断面であって、図6におけるIII−III断面図を示す。 第一実施形態に係る底部成形空間に対する周方向凸条成形空間、内側径方向凸条成形空間及び径方向凸条成形空間(第一径方向凸条成形空間、第二径方向凸条成形空間)の態様を説明するための説明図であって、図6におけるIV−IV断面図を示す。 第一及び第二実施形態における周方向凸条成形空間、内側径方向凸条成形空間及び径方向凸条成形空間(第一径方向凸条成形空間、第二径方向凸条成形空間)の断面図を示す。 第一実施形態に係る底部成形空間、周方向凸条成形空間、内側径方向凸条成形空間及び径方向凸条成形空間(第一径方向凸条成形空間、第二径方向凸条成形空間)での樹脂の流動分布の説明図であって、(イ)は、所定位置から樹脂を射出した際の底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間での樹脂の流動分布を示し、(ロ)は、底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間から周方向凸条に樹脂が流れ込んだ際の流動分布を示し、(ハ)は、底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間から第一径方向凸条成形空間にかけての樹脂の流動分布を示し、(ニ)は、底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間から第二径方向凸条成形空間にかけての樹脂の流動分布を示す。 第一及び第二実施形態にかかる下部周壁部成形空間、及び縦リブ成形空間での樹脂の流動分布の説明図であって、(イ)は、薄肉周壁部成形空間、及び縦リブ成形空間内での樹脂の流動分布を示し(ロ)及び(ハ)は、厚肉周壁部成形空間及び縦リブ周壁部内での樹脂の流動分布を示す。 第二実施形態に係る底部に対する周方向凸条、内側径方向凸条及び径方向凸条(第一径方向凸条、第二径方向凸条)の態様を説明するための説明図であって、図1におけるII−II断面図を示す。 第二実施形態に係る底部成形空間に対する周方向凸条成形空間、内側径方向凸条成形空間及び径方向凸条成形空間(第一径方向凸条成形空間、第二径方向凸条成形空間)の態様を説明するための説明図であって、図6におけるIV−IV断面図を示す。 第二実施形態に係る底部成形空間、周方向凸条成形空間、内側径方向凸条成形空間及び径方向凸条成形空間(第一径方向凸条成形空間、第二径方向凸条成形空間)での樹脂の流動分布の説明図であって、(イ)は、所定位置から樹脂を射出した際の底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間での樹脂の流動分布を示し、(ロ)は、底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間から周方向凸条に樹脂が流れ込んだ際の流動分布を示し、(ハ)は、底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間から第一径方向凸条成形空間にかけての樹脂の流動分布を示し、(ニ)は、底部成形空間及び内側径方向凸条成形空間から第二径方向凸条成形空間にかけての樹脂の流動分布を示す。 他の実施形態に係る底部に対する周方向凸条及び径方向凸条(第一径方向凸条、第二径方向凸条)の態様を説明するための説明図を示す。 別の実施形態に係る底部に対する内側径方向凸条及び凸条の態様を説明するための説明図を示す。 さらに別の実施形態に係る底部に対する周方向凸条、内側径方向凸条及び径方向凸条(第一径方向凸条、第二径方向凸条)の態様を説明するための説明図を示す。
符号の説明
1…周壁、2…底部、3…縦リブ、10…上部周壁部、11…下部周壁部、12…接続部、13…大径部、14…周壁本体部、15…薄肉周壁部、16…厚肉周壁部、20(20a,20b)…周方向凸条、21…内側径方向凸条、22…径方向凸条、22a…第一径方向凸条,22b…第二径方向凸条、80…キャビティ、81a…第一型、81b…第二型、82…コア、83…底部成形空間、84…下部周壁部成形空間、85…上部周壁部成形空間、86…接続部成形空間、87…縦リブ成形空間、89…補強片成形空間、90…薄肉周壁部成形空間、91…厚肉周壁部成形空間、92…補強部成形空間、93…周壁本体部成形空間、94…大径部成形空間、95…フランジ部成形空間、96…スプルー部、97…内側径方向凸条成形空間、98…径方向凸条成形空間、98a…第一径方向凸条成形空間、98b…第二径方向凸条成形空間、99a,99b…周方向凸条成形空間、100…フランジ部、100a,100b…片部、100c…接続部、101…大径部、102…周壁本体部、103…上部接続部、104…補強片、110…薄肉周壁部、111…厚肉周壁部

Claims (6)

  1. 筒状の周壁と、該周壁の一端側の開口を閉塞する底部とを備え、前記周壁及び底部が、成形時に底部の所定位置から樹脂が射出されて成形された容器であって、底部の外面及び内面の少なくとも何れか一方には、周方向に延びる周方向凸条と、周方向に所定間隔を有し、一端が前記周方向凸条に接続されて他端側が周壁に向けて延びる複数の径方向凸条とが設けられ、前記周方向凸条及び径方向凸条が底部と一体的に成形され、周壁は、上部開口を形成する上部周壁部と、該上部周壁部よりも外径が小さく設定された底部側の下部周壁部とからなり、該下部周壁部は、下端開口部が底部によって閉塞された薄肉周壁部と、該薄肉周壁部の上端縁部から上方に向けて延出され、該薄肉周壁部よりも厚く設定された厚肉周壁部とからなり、上部周壁部と下部周壁部とが環状の接続部を介して接続され、上部周壁部の下端開口縁部に、接続部に接続された下部周壁部と所定間隔を有するように、下方に向けて補強片が突設されていることを特徴とする容器。
  2. 底部の外面及び内面の少なくとも何れか一方には、周方向凸条から所定位置に向けて延びる複数の内側径方向凸条が設けられ、各内側径方向凸条は、一端が前記所定位置で集結する一方で、他端が前記径方向凸条の周方向凸条に対する接続位置に対して周方向に変位した位置で、該周方向凸条に接続されている請求項1記載の容器。
  3. 前記周方向凸条は、前記所定位置を中心にし、且つ周壁の径方向に所定間隔を有して複数形成され、前記径方向凸条は、周方向凸条同士を接続する第一径方向凸条と、周方向凸条と周壁とを接続する第二径方向凸条とで構成されている請求項1又は2記載の容器。
  4. 第一径方向凸条及び第二径方向凸条は、周方向凸条に対する接続位置が周方向に変位している請求項3記載の容器。
  5. 前記周壁の外周面に、上下方向に延びる複数の縦リブが放射状に形成され、前記径方向凸条は、前記縦リブの下端の形成位置と一致するように周壁に接続されている請求項1乃至4の何れかに記載の容器。
  6. 底部の肉厚が、0.15mm〜0.3mmであり、前記厚肉周壁部が、0.3mm〜0.8mmである請求項1乃至5の何れかに記載の容器。
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