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JP4490185B2 - 冷却液の交換用治具、冷却液の交換装置及び冷却液の交換方法 - Google Patents
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JP4490185B2 - 冷却液の交換用治具、冷却液の交換装置及び冷却液の交換方法 - Google Patents

冷却液の交換用治具、冷却液の交換装置及び冷却液の交換方法 Download PDF

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本発明は、自動車などの車両用エンジンの冷却液などの交換に適する冷却液の交換用治具、冷却液の交換装置及び冷却液の交換方法に関し、より詳しくは、例えば、密閉式リザーブタンクを有する密閉式ラジエータ冷却系を備えた車両用エンジンなどにも適用可能な冷却液の交換用治具、冷却液の交換装置及び冷却液の交換方法に関する。
自動車に搭載された水冷式エンジンは、エンジンで発生した熱を冷却液に伝え、この熱をラジエータ(放熱器)から大気に放散するようにしている。ところで、従来、冷却液の交換は、ラジエータの冷却液注入口(ラジエータフィラー)のキャップ及びエンジンとラジエータそれぞれのドレンプラグを外し、両ドレンからそれぞれ古い冷却液を排出し、水道水でラジエータ内を洗浄し、前記ドレンプラグをそれぞれ装着し、しかる後、ラジエータの冷却液注入口から新しい冷却液をエンジン内とラジエータ内とに充填する。しかし、このような冷却液の交換は、作業効率の点で問題があり、これを解決するため、ラジエータキャップから減圧して古い冷却液を抜き、減圧後に新しい冷却液を注入する方法(特許文献1)、ラジエータキャップ及びアッパーホースを外して強制的にエンジン冷却水系内を洗浄し、新しい冷却液を注入する方法(特許文献2)なども提案されているものの、前者の技術は、自動車の冷却系の経路が複雑であるため、減圧しても古い冷却液を抜きにくく、満足な交換率を得ることができず、後者の技術は、交換率の点では、前者の技術よりも向上するものの、準備作業から交換終了までに時間がかかるという問題があった。
そこで、かかる問題点を解決するものとして、特許文献3のような技術が提案されている。即ち、この技術は、ラジエータフィラーを通じて、交換用治具の新液注入パイプを、その先端部が流れ方向下流に位置するように挿入し、連結キャップをラジエータフィラーに装着し、旧液抜き出しパイプの先端部をラジエータ内の冷却液に臨ませた状態で、エンジンを始動し、サーモスタットを開弁させ、制御装置による制御のもと、注入用ポンプを稼働して、一定速度で新液貯留タンクから新液注入パイプを通じて新液を送り込む。この結果、注入された新液に相当する分の旧液が押し出され、循環経路中のラジエータフィラーの形成された付近に至ると、その下流で新液が次々に供給されていることから、再循環せずに、抵抗の少ない旧液抜き出しパイプ内に流れ、旧液貯留タンクに収容されるようになっている。
特開平10−184359号公報 特開平10−47060号公報 特開2002−70556号公報
ところで、近年、上記のようなタイプの簡易密閉式ラジエータ冷却系に対し、ラジエータとエンジンのウォータージャケットとに接続されて、該ラジエータ内の冷却液量の変化を吸収する密閉式リザーブタンクを備えるようにして、ラジエータを完全密閉したものが多くなってきている。しかしながら、この密閉式ラジエータ冷却系では、上記のような構成の交換用治具を密閉式リザーブタンクの注入口に使用しても、密閉式リザーブタンク内の旧液を吸い出すことはできない。即ち、連結キャップを密閉式リザーブタンクの注入口に装着して、新液を密閉式リザーブタンク内部に送り込んだとしても、旧液抜き出しパイプが連結キャップを介して密閉式リザーブタンク内の冷却液に臨んでいるだけであるから、旧液を押し出すことはできず、密閉式ラジエータ冷却系を備えた車両用エンジンには使用することができないという問題があった。この場合、専用のホースを密閉式リザーブタンクの注入口に取り付ければ、冷却液の交換ができなくはないが、専用のホースを別途用意しなければならないため、作業効率に影響が出ると共に、コストが嵩む。
本発明は上記した点に鑑みなされたものであり、交換率、作業性の向上を図れるのは勿論のこと、密閉式リザーブタンクを有する密閉式ラジエータ冷却系を備えた車両用エンジンなどにも適用可能な冷却液の交換用治具、冷却液の交換装置及び冷却液の交換方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、熱交換装置系を循環する冷却液の交換用治具であって、前記熱交換装置系を構成する冷却液の循環経路中に形成された開口部に接続可能な接続部が先端部の周囲に設けられ、外側に配置された新液注入パイプと、前記新液注入パイプの内側に配置される共に、先端部が前記新液注入パイプの先端部よりも突出しており、前記冷却液中に挿入される旧液吸い込みパイプとを備えた2重筒構造に形成されていることを特徴とする冷却液の交換用治具を提供する。
請求項2記載の本発明では、熱交換装置系を構成する冷却液の循環経路中に形成された開口部に接続可能な接続部が先端部の周囲に設けられ、外側に配置された新液注入パイプと、前記新液注入パイプの内側に配置される共に、先端部が前記新液注入パイプの先端部よりも突出しており、前記冷却液中に挿入される旧液吸い込みパイプとを備えた2重筒構造に形成された交換用治具と、前記交換用治具の新液注入パイプに接続され、冷却液の新液が貯留される新液貯留タンクと、前記新液注入パイプと新液貯留タンクとの間に介装され、前記新液貯留タンク内の新液を新液注入パイプに送る注入用ポンプと、前記旧液吸い込みパイプから前記旧液を吸い込む吸い込み用ポンプとを具備することを特徴とする冷却液の交換装置を提供する。
請求項3記載の本発明では、さらに、前記熱交換用治具の新液注入パイプと旧液吸い込みパイプとの間に介装配置され、抜き出した旧液を再生処理して、新液注入パイプに対して冷却液の新液として供給可能な再生手段を具備する請求項2記載の冷却液の交換装置を提供する。
請求項4記載の本発明では、前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び簡易密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項2又は3記載の冷却液の交換装置を提供する。
請求項5記載の本発明では、前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項2又は3記載の冷却液の交換装置を提供する。
請求項6記載の本発明では、熱交換装置系を循環する冷却液の交換方法であって、前記熱交換装置系を構成する冷却液の循環経路中に形成された開口部に接続可能な接続部が先端部の周囲に設けられ、外側に配置された新液注入パイプと、前記新液注入パイプの内側に配置される共に、先端部が前記新液注入パイプの先端部よりも突出した旧液吸い込みパイプとを備えた2重筒構造に形成された交換用治具を用い、前記新液注入パイプに新液を送る注入用ポンプを動作させて前記新液注入パイプから前記循環経路内部に新液を注入すると共に、前記旧液吸い込みパイプを前記冷却液の中に挿入し、吸い込み用ポンプを動作させて旧液を直接的に吸い込んで抜き出すことを特徴とする冷却液の交換方法を提供する。
請求項7記載の本発明では、前記交換用治具の旧液吸い込みパイプの先端部を、前記冷却液の循環方向の上流に位置するように挿入して行う請求項6記載の冷却液の交換方法を提供する。
請求項8記載の本発明では、前記抜き出した旧液を、前記熱交換用治具の新液注入パイプと旧液吸い込みパイプとの間に配置された再生手段により再生処理し、新液注入パイプに対して冷却液の新液として供給して使用する請求項6又は7記載の冷却液の交換方法を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び簡易密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項6〜8のいずれか1に記載の冷却液の交換方法を提供する。
請求項10記載の本発明では、前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項6〜8のいずれか1に記載の冷却液の交換方法を提供する。
本発明は、新液供給源に接続されると共に、熱交換装置系を構成する冷却液の循環経路中、任意位置に形成された開口部から前記循環経路内部に冷却液の新液を注入する新液注入パイプと、前記循環経路内部の旧液中に挿入され、旧液を直接的に吸い込んで、前記開口部を介して抜き出す旧液吸い込みパイプとを具備した交換用治具などを使用して、循環経路内部に冷却液の新液を注入すると共に、旧液を吸い込んで抜き出し、冷却液を交換するようにした。
この結果、準備作業及び交換作業が容易で、作業性を著しく改善できると共に、極めて高い交換率を達成することができる。しかも、ラジエータ内の冷却液量の変化を吸収する密閉式リザーブタンクを備えたもの、所謂、密閉式ラジエータ冷却系を備えた車両用エンジンでも、冷却液の旧液を直接的に吸い込んで抜き出して新液を注入することができ、冷却液の交換が容易になり、密閉式ラジエータを有する車両用エンジン専用のホースも不要で、装置のコスト低減を図ることができる。
以下、図面に示した実施の形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1及び図2は、本実施形態の冷却液の交換装置1を模式的に示す図であり、本体ユニット10と交換用治具20とを有して構成される。
本体ユニット10は、所定量の冷却液の新液が貯留された新液貯留タンク11と、この新液貯留タンク11に貯留された新液を注入するための注入用ポンプ12と、旧液を吸い込むための吸い込み用ポンプ13と、これら注入用ポンプ12と吸い込み用ポンプ13とを制御する制御装置14とを有している。また、抜き出した旧液は、任意に廃棄することができるが、本実施形態では、旧液を適切な手段を経て廃棄処理するため、抜き出した旧液を一旦溜めておく旧液貯留タンク15を有している。
交換用治具20は2つのパイプを有して構成されており、そのうち一方は、熱交換装置系を構成する循環経路中に新液を注入するための新液注入パイプ21であり、他の一方は旧液を外部に抜き出すための旧液吸い込みパイプ22である。本実施形態では、新液注入パイプ21と旧液吸い込みパイプ22とは、2重筒構造となっている。即ち、小径の内筒が旧液吸い込みパイプ22として用いられ、大径の外筒が新液注入パイプ21として用いられる。旧液吸い込みパイプ22は、その先端部22bが新液注入パイプ21の先端部21bよりも突出する長さで形成され、循環経路中の所定の位置から旧液を吸い込むことができる構成となっている。
なお、旧液吸い込みパイプ22の後部は、外筒である新液注入パイプ21の後部周部から外方に突出し、ここで双方が枝分かれ、新液注入パイプ21は、上記の注入用ポンプ12に連結された配管21aに接続され、旧液吸い込みパイプ22は、上記の吸い込み用ポンプ13に連結された配管22aに接続されている。また、新液注入パイプ21の先端部21bには、熱交換装置系を構成する循環経路中の任意の開口部に連結可能な接続部としての連結キャップ23が設けられている。
次に、上記した交換用治具20を備えた交換装置1を用いて熱交換装置系の冷却液を交換する方法について説明する。図3は、本実施形態において、冷却液の交換対象となる自動車などの車両の冷却系(熱交換装置系)を示し、ラジエータ30とリザーブタンク40とエンジン50のウォータージャケット60とを含み、さらに、ラジエータ30とウォータージャケット60とを接続するアッパーホース70とロアホース80を備えると共に、ウォーターポンプ90、バイパス回路100及びサーモスタット110を備えている。リザーブタンク40は、ラジエータ30内の冷却液量の変化を吸収するものであり、該ラジエータ30とエンジン50のウォータージャケット60とに接続されている。ウォーターポンプ90は、エンジン50から動力を得て冷却液を循環するものである。また、サーモスタット110は、エンジン50の温度が所定温度範囲となるように、ラジエータ30を迂回させて冷却液を流すバイパス回路100に流す冷却液の流量とラジエータ30に流す冷却液の流量とを調節する温度式の流量調整バルブである。
かかる構成において、充填された冷却液は、エンジン50のウォータージャケット60、アッパーホース70、ラジエータ30のアッパータンク31、ラジエータ30の伝熱チューブ部32、ラジエータ30のロアタンク33、ロアホース80、サーモスタット110、ウォーターポンプ90の順に循環する。また、密閉式リザーブタンク40は、ラジエータ30内の冷却液量の変化を吸収するべく、冷却液が循環される。そして、この循環経路中、冷却液は、特に、流れの集まる部分で勢いよく流れる。このため、このような循環経路中で勢いよく流れる部分において旧液を直接的に吸い込むようにすれば、より速やかに旧液を外部に抜き出すことができ、新液を流れに沿って速やかに循環させることができるため好ましい。
従って、循環経路中、このように冷却液が勢いよく流れる部分に相当する既設の開口部、あるいは、交換用に設けた専用の開口部を通じて上記交換用治具20を接続することにより、より速やかな冷却液の交換が可能となる。冷却液が勢いよく流れている部分に相当する既設の開口部としては、密閉式リザーブタンク40に設けられた注入口41、ウォータージャケット60などに設けられるその他の冷却液注入口等を利用でき、専用の開口部としては、例えば、アッパーホース70、ロアホース80、あるいはサーモスタット110付近に形成することができる。
本実施形態の交換方法は、具体的には、図4に示すように、密閉式リザーブタンク40の注入口41を通じて、交換用治具20の旧液吸い込みパイプ22を挿入する。この際、該旧液吸い込みパイプ22の先端部22bは、好ましくは冷却液の循環方向の上流(ラジエータ30側)に位置するように挿入する。なお、冷却液の循環方向の上流に位置するように挿入することが構造上できない場合には、そのまま挿入するだけでも良い。そして、連結キャップ23を注入口41に装着する。これにより、新液注入パイプ21の先端部21bが密閉式リザーブタンク40内の冷却液に臨むことになる。
次に、制御装置14による制御のもと、注入用ポンプ12と吸い込み用ポンプ13とを駆動して、旧液を旧液吸い込みパイプ22を通じて吸い込むと共に、新液貯留タンク11から新液注入パイプ21を通じて新液を送り込む。これにより、旧液は旧液吸い込みパイプ22から吸い込まれて、旧液貯留タンク15内に収容される。必要量の新液を注入したならば、注入用ポンプ12及び吸い込み用ポンプ13を停止し、連結キャップ23を注入口41から外して交換用治具20を取り外し、ラジエータキャップ42を再装着する。この方法では、エアの混入による交換不良がなく、交換後のエア抜き作業も不要である。
かかる交換方法によれば、交換用治具20を使用して、循環経路内部において旧液を直接的に吸い込んで抜き出して新液を注入する構成であるため、準備作業及び交換作業が容易で、作業性を著しく改善できると共に、極めて高い交換率を達成することができる。しかも、上記のようなラジエータ30内の冷却液量の変化を吸収する密閉式リザーブタンク40を備えた、所謂、密閉式のラジエータ冷却系30を有する車両用エンジンでも、冷却液の交換が可能となる。また、密閉式のラジエータ冷却系30を有する車両用エンジン専用のホースも不要であり、装置のコスト低減を図ることができる。
なお、上記実施形態では、冷却液の交換対象として、ラジエータ30内の冷却液量の変化を吸収する密閉式リザーブタンク40の注入口41を使用して冷却液を交換する方法について説明したが、密閉式リザーブタンク40のない簡易密閉式ラジエータ冷却系を備えた車輌のラジエータフィラーを使用して冷却液を交換することもできる。この場合、図5に示すように、ラジエータ120のラジエータフィラー121を通じて、交換用治具20の旧液吸い込みパイプ22を挿入し、かつ、連結キャップ23をラジエータフィラー121に装着して、新液注入パイプ21の先端部21bをラジエータ120内の冷却液に臨ませる。後は先に説明したリザーブタンク40の場合と同様の作用で、冷却液の交換を行えば良い。
(実施例)
図1に示した交換用治具20を備えた交換装置1を用いて、自動車の冷却液の交換を行った。実施例1では、密閉式リザーブタンクを備えた密閉式ラジエータを有する2つの車輌に対して、密閉式リザーブタンクの注入口に上記交換用治具20を接続して行った。この場合、図4に示すように、旧液吸い込みパイプ22の先端部22bが冷却液の循環方向の上流(ラジエータ30側)に位置するように挿入し、連結キャップ23を注入口41に装着して、新液注入パイプ21の先端部21bがリザーブタンク40内の冷却液に臨ませた。実施例2では簡易密閉式リザーブタンクを備えた冷却系に対して実施例1と同様に行った。また、比較のため、従来の方法によって、冷却液の交換を行った。なお、比較例1は、ラジエータキャップから減圧して古い冷却液を抜き、減圧後に新しい冷却液を注入する方法、比較例2は、ラジエータキャップ及びアッパーホースを外して洗浄してから新しい冷却液を注入する方法、比較例3は、背景技術の項で説明した特開2002−70556号公報(特許文献3)で開示された方法で行った。結果を次表に示す。比較例1及び比較例2はいずれも5車種について行っているが、作業性、交換率、作業時間、備考については次表においてまとめて示している。
(表)
車種 形式 作業性 交換率 作業時間 備考

実施例1 UCF11 密閉 ○ ○ 80% 2分 ・冷却液は新品色に回復
(充填LLC量 ・治具取付はワンタッチ
15リットル) で容易

〃 TCR10 密閉 ○ ○ 82% 2分 ・冷却液は新品色に回復
(充填LLC量 ・治具取付はワンタッチ
15リットル) で容易

実施例2 NCP20 簡易 ○ ○ 85% 2分 ・冷却液は新品色に回復
(充填LLC量 ・治具取付はワンタッチ
4.5リットル) で容易

比較例1 UCF11 密閉 ○ × 25-60% 2分 ・冷却液はほとんど変わ
TCR10 密閉 (充填LLC量 らず、色も回復しない
NCP20 簡易 2〜3リットル)
KCH46 簡易
LJ78 簡易

比較例2 UCF11 密閉 × ○ 80%以上 10分 ・アッパーホース脱着が
TCR10 密閉 (充填LLC量 以上 面倒
NCP20 簡易 6〜18リットル)
KCH46 簡易
LJ78 簡易

比較例3 NCP20 簡易 ○ ○ 81% 2分 ・冷却液は新品色に回復
(充填LLC量 ・治具取付はワンタッチ
4.5リットル) で容易
(比較例3は密閉式ラジエータ不可)
なお、表において、「密閉」は密閉式リザーブタンクを備えた密閉式ラジエータ冷却系であることを示し、「簡易」は簡易密閉式リザーブタンクを備えた簡易密閉式ラジエータ冷却系であることを示す。「UCF11」は、トヨタ自動車(株)製「CELSIOR」(登録商標)、TCR10は、トヨタ自動車(株)製「ESTIMA」(登録商標)、NCP20は、トヨタ自動車(株)製「TOYOTA FUN CARGO」(登録商標)、KCH46は、トヨタ自動車(株)製「グランド ハイエース」(登録商標)、LJ78は、トヨタ自動車(株)製「ランドクルーザー プラド」(登録商標)のことである。
上記の表から明らかなように、本発明では、密閉式ラジエータ冷却系を有する車輌において、80%、82%という高い交換率を達成できた。また、簡易密閉式ラジエータを有する車輌についても、比較例よりも高い交換率を得ることができた。作業性については、ラジエータキャップ42を外して、交換用治具20を注入口41に接続するだけの準備作業で良く、この準備作業、交換作業開始から終了まで、及び交換用治具20の取り外しとラジエータキャップ42の再装着を含めた全作業時間は2分であり、極めて短時間で実施できた。
これに対して、比較例2のものは、交換率が良くても全作業時間は10分以上と長く、アッパーホースの脱着も面倒であり、比較例1のものは作業時間が短くても交換率が悪かった。比較例3のものは、発明が解決しようとする課題の項でも述べたように、密閉式ラジエータを備えた車両用エンジンには使用することができない。
ここで、上記実施形態では、抜き出された旧液を旧液貯留タンク15に一旦回収し、その後、廃棄処分する手段を採用しているが、抜き出された旧液を公知の再生処理部を有する再生手段としての再生ユニットにより再生処理する構成とすることができる。このような再生処理部としては、金属さび、溶解金属が粒子化して析出した沈殿物、添加剤の沈澱物等を除去するフィルタを備えたろ過装置、防錆力を新品LLC相当に回復する処理手段を備えた再生装置などがあり、これらを単独あるいは適宜に組み合わせて用いられる。図6は、上記の簡易密閉式のラジエータ120のラジエータフィラー121を使用して冷却液を交換する際に、再生ユニット130により再生処理する構成としたものである。即ち、再生ユニット130は、再生処理部131を備えた再生用タンク132と、この再生用タンク132に接続された注入用ポンプ133と吸い込み用ポンプ134と、これら注入用ポンプ133と吸い込み用ポンプ134とを制御する制御装置とを有している。交換用治具20の新液注入パイプ21は、注入用ポンプ133に連結された配管に接続され、旧液吸い込みパイプ22は、吸い込み用ポンプ134に連結された配管に接続されている。
そして、ラジエータ120のラジエータフィラー121を通じて、交換用治具20の旧液吸い込みパイプ22を挿入し、かつ、連結キャップ23をラジエータフィラー121に装着して、新液注入パイプ21の先端部21bをラジエータ120内の冷却液に臨ませる。従って、ラジエータ120から回収された旧液は再生処理部131を通って再生用タンク132内に直ぐに貯留され、該再生用タンク132内から再びラジエータ120内に供給されるため、直ぐに安定運転がなされ、これが繰り返されて、冷却液が冷却系内を強制循環され、旧液が新液へと再生されて交換される。なお、背景技術の項で説明した特開2002−70556号(特許文献3)に比べ、運転直後から安定運転できるため、所定時間内での循環回数が増え、再生処理部131を通る回数が増加するため、より再生性能が向上すると言う利点がある。
なお、上記実施形態では、車両(自動車)の冷却系に適用した態様を例にとり説明しているが、その他の熱交換装置、例えば、住宅の床暖房で用いられる冷却液等の交換に際しても本発明を適用することは可能である。
図1は、本発明の冷却液の交換装置の一の実施形態を示す模式図である。 図2は、同上の冷却液の交換装置における交換用治具の拡大図である。 図3は、自動車の冷却系を示す模式図である。 図4は、本発明の冷却液の交換方法の一例を説明するための図である。 図5は、本発明の冷却液の交換方法の他の例を説明するための図である。 図6は、旧液を再生処理して新液として使用する例を説明するための図である。
符号の説明
10 本体ユニット
11 新液貯留タンク
12 注入用ポンプ
13 吸い込み用ポンプ
15 旧液貯留タンク
20 交換用治具
21 新液注入パイプ
22 旧液吸い込みパイプ
23 連結キャップ
30 ラジエータ
40 密閉式リザーブタンク
41 注入口
50 エンジン

Claims (10)

  1. 熱交換装置系を循環する冷却液の交換用治具であって、
    前記熱交換装置系を構成する冷却液の循環経路中に形成された開口部に接続可能な接続部が先端部の周囲に設けられ、外側に配置された新液注入パイプと、
    前記新液注入パイプの内側に配置される共に、先端部が前記新液注入パイプの先端部よりも突出しており、前記冷却液中に挿入される旧液吸い込みパイプと
    を備えた2重筒構造に形成されていることを特徴とする冷却液の交換用治具。
  2. 熱交換装置系を構成する冷却液の循環経路中に形成された開口部に接続可能な接続部が先端部の周囲に設けられ、外側に配置された新液注入パイプと、前記新液注入パイプの内側に配置される共に、先端部が前記新液注入パイプの先端部よりも突出しており、前記冷却液中に挿入される旧液吸い込みパイプとを備えた2重筒構造に形成された交換用治具と、
    前記交換用治具の新液注入パイプに接続され、冷却液の新液が貯留される新液貯留タンクと、
    前記新液注入パイプと新液貯留タンクとの間に介装され、前記新液貯留タンク内の新液を新液注入パイプに送る注入用ポンプと、
    前記旧液吸い込みパイプから前記旧液を吸い込む吸い込み用ポンプと
    を具備することを特徴とする冷却液の交換装置。
  3. さらに、前記熱交換用治具の新液注入パイプと旧液吸い込みパイプとの間に介装配置され、抜き出した旧液を再生処理して、新液注入パイプに対して冷却液の新液として供給可能な再生手段を具備する請求項2記載の冷却液の交換装置。
  4. 前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び簡易密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項2又は3記載の冷却液の交換装置。
  5. 前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項2又は3記載の冷却液の交換装置。
  6. 熱交換装置系を循環する冷却液の交換方法であって、
    前記熱交換装置系を構成する冷却液の循環経路中に形成された開口部に接続可能な接続部が先端部の周囲に設けられ、外側に配置された新液注入パイプと、前記新液注入パイプの内側に配置される共に、先端部が前記新液注入パイプの先端部よりも突出した旧液吸い込みパイプとを備えた2重筒構造に形成された交換用治具を用い
    前記新液注入パイプに新液を送る注入用ポンプを動作させて前記新液注入パイプから前記循環経路内部に新液を注入すると共に、前記旧液吸い込みパイプを前記冷却液の中に挿入し、吸い込み用ポンプを動作させて旧液を直接的に吸い込んで抜き出すことを特徴とする冷却液の交換方法。
  7. 前記交換用治具の旧液吸い込みパイプの先端部を、前記冷却液の循環方向の上流に位置するように挿入して行う請求項6記載の冷却液の交換方法。
  8. 前記抜き出した旧液を、前記熱交換用治具の新液注入パイプと旧液吸い込みパイプとの間に配置された再生手段により再生処理し、新液注入パイプに対して冷却液の新液として供給して使用する請求項6又は7記載の冷却液の交換方法。
  9. 前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び簡易密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項6〜8のいずれか1に記載の冷却液の交換方法。
  10. 前記熱交換装置系として、エンジンのウォータージャケット、ラジエータ及び密閉式リザーブタンクを備えて構成される車両用の冷却系に適用される請求項6〜8のいずれか1に記載の冷却液の交換方法。
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