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JP4496500B2 - 保持部材 - Google Patents
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本発明は、立設物を地面側に固定したアンカーボルトを介して地面に立設固定する場合において、前記アンカーボルトを地面側に固定する基礎コンクリートを造成するときに該アンカーボルトを立設保持する保持部材に関する。
従来、支柱やポールなどを地面に立設固定する場合、まず、支柱を立てる予定の地面を掘削し、この掘削部内に基礎コンクリートを造成する型枠を組み立て、この型枠内にアンカーボルトを垂直状に保持した状態でコンクリートを流し込んで基礎コンクリートを造成しアンカーボルトを固定する。
次いで、コンクリートが硬化した後、型枠を取り外し、掘削部の内面側と基礎コンクリートとの隙間を土砂やコンクリートで埋める。その後、基礎コンクリート上面より突出した状態でコンクリートによって固定されたアンカーボルトを介して支柱を立設固定するという手順で行われていた。
しかし、従来の工法では、アンカーボルトを介して支柱を立設固定する場合、支柱の傾斜角度を調節して垂直状に固定する必要から、基礎コンクリート造成後、該基礎コンクリート上には、支柱下端の取付プレートが当接する傾斜調整用のドームを造らなければならなかった。また、基礎コンクリートを造成する際に複数本のアンカーボルトを垂直状に保持させるため、コンクリート型枠内に鉄筋等でアンカーボルトを仮保持するための構造を組み立てる必要があり、その仮保持構造の組み立て作業には、多くの手間と時間とを要していた。特に狭小な型枠内の組み立て作業には、多くの手間と熟練を必要としていた。
そこで、上述の基礎コンクリートの造成作業、特には型枠の組み立てに要する手間と時間とを削減し、更にはアンカーボルトの仮保持構造を組み立て作業の簡便化を図るため、図8に示すようにプレキャストコンクリートブロック1を基礎コンクリート打設用の型枠として用いる工法が提案されている(特許文献1参照)。
この工法によれば、複数のアンカーボルト2は取付部3に立設保持され、該取付部3を金具や取付具を介してプレキャストコンクリートブロック1内に仮止めすることで、立設保持されるようになっていた。
特開2000−234339号公報
ところが、上述の工法にあっても、基礎コンクリートXの造成後、該基礎コンクリートX上に支柱4下端の取付プレート5が当接する傾斜調整用のドーム6を造らなければならないという煩雑さは解消されなかった。特に基礎コンクリートX上にドーム6を造成した後、すぐに支柱4の固定作業を行うことはできず、ドーム6の養生、硬化を待たなければならず、その分余計な工期を要するという不具合があった。またこの工法にあっては、複数のアンカーボルト2を立設保持する取付部3をブロック1内に金具や取付具を介して仮止めしなければならず、アンカーボルト2を立設保持することは容易ではなかった。
本発明は、基礎コンクリートの造成後、該基礎コンクリート上に支柱下端の取付プレートが当接する傾斜調整用のドームを造る必要がなく、しかも立設物を地面側に固定したアンカーボルトを介して地面に立設固定する場合において、前記アンカーボルトを地面側に固定する基礎コンクリートを造成するときに該アンカーボルトを簡単かつ確実に立設保持することができる保持部材を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、立設物を地面側に固定したアンカーボルトを介して地面に立設固定する場合において、前記アンカーボルトを地面側に固定する基礎コンクリートを造成するときに該アンカーボルトを立設保持する保持部材であって、
前記基礎コンクリートを造成するプレキャストコンクリートブロックからなる型枠の上部開口を跨るように取り付けられるプレートからなり、
該プレートには、前記アンカーボルトを立設保持する保持孔が形成されると共に、中央に傾斜調整用のドームが形成されており、
前記型枠内にコンクリートを打設することにより、前記型枠と前記アンカーボルトと共に、前記基礎コンクリート一体化されることを特徴とする保持部材をその要旨とした。
請求項2記載の発明は、保持孔に保持されたアンカーボルトの下端側に略籠型のアンカー部材が取り付けられることを特徴とする請求項1記載の保持部材をその要旨とした。
本発明の保持部材にあっては、プレート中央に傾斜調整用のドームが形成されていることから、基礎コンクリートの造成後、該基礎コンクリート上に支柱下端の取付プレートが当接する傾斜調整用のドームを造る必要がないため、現場作業を簡略化し、かつドームを造る必要がない分、工期を短縮化することができる。
また本発明の保持部材は、基礎コンクリートを造成する型枠上部開口を跨るように配置するだけで、保持孔に立設保持されたアンカーボルトが型枠上に垂直状に保持されるため、該アンカーボルトを立設保持するための手間が要らず、即座に基礎コンクリートの造成作業を行うことができる。
以下、本発明の保持部材を添付図面を参照して更に詳しく説明する。本発明の保持部材は、立設物を地面側に固定したアンカーボルトを介して地面に立設固定する場合において、前記アンカーボルトを地面側に固定する基礎コンクリートを造成するときに該アンカーボルトを垂直状に立設保持するものである。尚、この保持部材によって立設保持されるアンカーボルトを介して立設固定する立設物の範疇には、道路標識や街灯などの支柱やポールのほかに、家屋や工場の柱など、アンカーボルトを介して立設固定し得るあらゆるものが含まれる。図面に示す形態では道路標識の支柱20を立設物として例示した。
図1〜図5に示すように、保持部材15は、アンカーボルト16を固定する基礎コンクリートXを造成する型枠11の上部開口を跨るように配置されるプレートからなる。図示の保持部材15は、鉄製の方形状の板からなる。保持部材15の材質としては、鉄、アルミ、ステンレスなどの金属のほか、ABSなどの強化プラスチックやFRPなど、特に限定されず、その形状も方形の他に円盤状、三角状、半球状など任意である。
図1〜図3に示すように、保持部材15には、間隔をおいてアンカーボルト16を立設保持するための複数の保持孔15aが形成されている。図示の例では、方形のプレートの長さ方向に間隔をおいて4個の保持孔15aが二列並んで形成されている。そして、アンカーボルト16は、図3に示すように保持孔15aを通して表裏に突出するように挿入され、アンカーボルト16の上端が所定の高さ位置となるように高さ調整され、その後保持部材15の表裏でナット17により締め付け固定されるようになっている。また図3に示すように、保持部材15に立設保持されたアンカーボルト16の下端側には、該アンカーボルト16をより安定に固定するための略籠型のアンカー部材18が取り付けられるようになっている。尚、アンカーボルト16の形状や長さ、或いはその設置構造には、何らの制限はなく、従来のアンカーボルトの配置形態であっても何ら支障はない。
また図1〜図3に示すように、保持部材15の中央には、支柱20を地面に対して垂直状に立設固定するための傾斜調整用のドーム15bが形成されている。ドーム15bは、該保持部材15の成型時と同時にプレスなどで押し出して形成することができ、そのほか、ドーム状の部材を保持部材15上に溶接や接着などの接合手段で接合することで形成することもできる。
上述の保持部材15は、例えば図4に示すように、基礎コンクリートを造成する型枠11の上部開口(コンクリートを打設する充填口)を跨るように配置することで、アンカーボルト16が該型枠11上に垂直状に立設保持されるようになっている。尚、本発明に保持部材を配置する型枠としては特に限定されず、従来の現場で掘削部内に組み立てられるコンクリート型枠であっても、図8に示すような基礎コンクリート打設用の型枠として採用されるプレキャストコンクリートブロックであってもよい。図1、図4〜図7に示す例では、保持部材15が上部開口を跨るように配置される型枠11として、底部枠12と上部枠14と前記底部枠12と上部枠14との間に配される少なくとも1つの中間枠13とからなるものを用いた。以下、本発明の保持部材15を図1及び図4〜図7に示す型枠11に適用した例について説明する。
図1、図4及び図7に示す型枠11は、底部枠12と中間枠13と上部枠14とからなり、これら底部枠12、中間枠13及び上部枠14を支柱20を立てる予定地を掘削して形成された掘削部G内に順に積み上げることで構築される。
底部枠12は、該型枠11の底部を構成する四角状の枠であり、その枠を構成する各辺の内側面には連続した線状の突条12aが設けられている。また、底部枠12下部外面には、外方に広がるようにアンカー部12bが形成されている。図2及び図3に示すように、アンカー部12b上には掘削時に掘り出された土砂が埋め戻され、さらにその上面がコンクリートで固められるようになっている。このため、型枠11は、底部枠12のアンカー部12b上に埋め戻された土砂の重量で抑えられ、安定化されるようになっている。
中間枠13は、該型枠11の中間部を構成する四角状の枠であり、該型枠11の高さ(深さ)に応じて、1個の場合から複数個の枠からなることもある。また、この中間枠13を構成する各辺の内側面には、底部枠12と同様に連続した線状の突条13aが設けられている。
上部枠14は、該型枠11の上部を構成する四角状の枠であり、上部枠14を構成する各辺の内側面には、底部枠12と同様に連続した線状の突条14aが設けられている。また、図1及び図2に示すように、上部枠14の上面開口縁部には凹部14bが設けられており、この凹部14b内に上述のアンカーボルト16を垂直状に立設保持する保持部材15の端部が収められてるようになっている。
尚、図示の例では、型枠を構成する底部枠、中間枠、及び上部枠の各内側面に設けた凸部及び又は凹部として、底部枠12、中間枠13、及び上部枠14の各辺の内側面に設けた連続した線状の突条12a、13a、14aを例示したが、これに限らず、例えば底部枠12、中間枠13、及び上部枠14の各辺の内側面に設けた連続した溝であってもよい。
また、型枠を構成する底部枠、中間枠、及び上部枠の各辺の内側面に突条と溝とを交互に複数設けててもよい。さらに、型枠を構成する底部枠、中間枠、及び上部枠の各枠内側面に所定間隔に多数の突起又は穴を設けてもよく、各枠内側面に所定間隔に多数の突起と穴とを交互に設けてもよい。さらに、底部枠、中間枠、及び上部枠の各辺の内側面に連続した突条または溝を設けると共に、同じく各枠内側面に所定間隔に多数の突起または穴を設けることもできる。このように、型枠を構成する底部枠、中間枠、及び上部枠の各内側面にどのような形状でどのような配置で凸部及び又は凹部を設けるかはまったく任意であり、立設物の大きさや形状、造成する基礎コンクリートの大きさなどを考慮して適宜決定すればよい。
図1、図4〜図7に示す型枠11を構成する底部枠12、中間枠13、及び上部枠14は、コンクリートブロック、プラスチック、FRPなどによって製造することができる。図示の例では、該型枠11を構成する底部枠12、中間枠13、及び上部枠14のいずれも、工場で前もって製造されたプレキャストコンクリートブロックを用いた。図示の例の場合、型枠11を構成する底部枠12、中間枠13、及び上部枠14に、工場で前もって製造されたプレキャストコンクリートブロックを採用していることから、運搬や施工現場への設置に手間がかからず、しかも安価で均質であるといったメリットがある。
次に、上述した型枠を用いてアンカーボルトを地面側に固定する基礎コンクリートを造成する過程について説明する。まず、図4に示すように、支柱20を立てる予定地を掘削して掘削部Gを形成する。
次いで、図4及び図5に示すように、掘削部G内に型枠11を組み立てる。型枠11の組立ては、掘削部G内に底部枠12を配置し、次いで、底部枠12上に該型枠11の高さ(深さ)に応じて、1個から複数個の中間枠13を積み上げ、さらにこの中間枠13上に上部枠14を積み上げることで行う。
図4及び図5に示すように、底部枠12、中間枠13、上部枠14の順に積み上げて、型枠11を組み立てたとき、該型枠11を構成する底部枠12、中間枠13、及び上部枠14の内側面は、各枠内側面に設けた突条12a、13a、14aによってへこみ部分が形成される。
次いで、上部枠14の上面開口縁部に設けた凹部14b内に保持部材15の端部を収める。尚、保持部材15を上部枠14の上面開口縁部に設けた凹部14b内に収納するのに先立って、図1〜図3に示すように、該保持部材15の間隔をおいて形成された複数の保持孔15aにそれぞれアンカーボルト16を該保持部材15の表裏に突出するように挿入し、アンカーボルト16の上端が所定の高さ位置となるように高さ調整した上で、保持部材15の表裏でナット17により締め付け固定しておく。また、保持部材15に保持されたアンカーボルト16の下端側には、該アンカーボルト16を安定に固定するための略籠型のアンカー部材18を取り付けておく。そして、この保持部材15の両端部を上部枠14の上面開口縁部に設けた凹部14b内に収めることで、アンカーボルト16は該型枠11内の所定の位置に垂直状に立設保持されることになる。
次いで、図4及び図6に示すように、掘削部G内面と型枠11との隙間に掘削時に掘り出された土砂を埋め戻し、その上面をコンクリートで固める。これにより、底部枠12のアンカー部12b上には掘削時に掘り出された土砂が盛られ、型枠11の底部枠12は、埋め戻された土砂の重量で抑えられて安定化される。
次いで、図5及び図6に示すように、掘削部G内に組み立てられた型枠11内にコンクリートXを打設する。打設されたコンクリートは、上述の型枠11内側面に形成されているへこみ部分に流れ込んで硬化するようになり、この結果、打設された型枠11内の基礎コンクリートXは一体物となってアンカーボルト16を強固に固定するようになる。
この後、図7に示すように、基礎コンクリートXによって地面側に固定されたアンカーボルト16を介して支柱20を立設固定する。支柱20の下端には、複数の取付孔21aを設けた取付プレート21が取り付けられている。この取付プレート21の各取付孔21aにそれぞれアンカーボルト16を挿入し、該アンカーボルト16をナット21bで締め付け固定するのである。
この際、保持部材15の中央には傾斜調整用のドーム15bが形成されており、支柱20の取付プレート21は、このドーム15bの一点に当接し支持されることになる。作業者は、ドーム15b上に点で支持された支柱20の傾斜角度を調整しつつ、支柱20を垂直状に立設させ、この状態で前記アンカーボルト16をナット21bで締め付け固定するのである。
尚、本発明の保持部材は、上述の例に限定されるものではなく、例えば保持部材を優れた強度を有し、しかも軽量で取り扱い容易なFRPで構成するなど、特許請求の範囲に記載された範囲内で自由に変更することができる。また本発明の保持部材は、道路標識や街灯などの支柱やポールのほかに、家屋や工場の柱など、アンカーボルトを介して立設固定し得るあらゆる用途に使用できる。
本発明の保持部材と、該保持部材を配置する型枠とを示す分解斜視図である。 本発明の保持部材を示す平面図及び側面図である。 同じく保持部材の正面図である。 本発明の保持部材を掘削部内に組み立てた型枠上に配置した状態を示す断面図である。 同じく拡大断面図である。 型枠内にコンクリートを流し込む状態を示す断面図である。 基礎コンクリートによって強固に保持されたアンカーボルトを介して支柱を立設固定した状態を示す断面図である。 プレキャストコンクリートブロックを型枠として用いて基礎コンクリートを造成するときに、アンカーボルトを立設保持する取付部を示す断面図である。
符号の説明
11 ・・・型枠
12 ・・・底部枠
12a ・・・突条
12b ・・・アンカー部
13 ・・・中間枠
13a ・・・突条
14 ・・・上部枠
14a ・・・突条
14b ・・・凹部
15 ・・・保持部材
15a ・・・保持孔
15b ・・・傾斜調整用のドーム
16 ・・・アンカーボルト
G ・・・掘削部
X ・・・基礎コンクリート

Claims (2)

  1. 立設物を地面側に固定したアンカーボルトを介して地面に立設固定する場合において、前記アンカーボルトを地面側に固定する基礎コンクリートを造成するときに該アンカーボルトを立設保持する保持部材であって、
    前記基礎コンクリートを造成するプレキャストコンクリートブロックからなる型枠の上部開口を跨るように取り付けられるプレートからなり、
    該プレートには、前記アンカーボルトを立設保持する保持孔が形成されると共に、中央に傾斜調整用のドームが形成されており、
    前記型枠内にコンクリートを打設することにより、前記型枠と前記アンカーボルトと共に、前記基礎コンクリート一体化されることを特徴とする保持部材。
  2. 保持孔に立設保持されたアンカーボルトの下端側に略籠型のアンカー部材が取り付けられることを特徴とする請求項1記載の保持部材。
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