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JP4516005B2 - 把持材 - Google Patents
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Description

本発明は、建造物の内側面の仕上を行うための技術に関する。
建造物の内側面(本願では、『内側面』の語は、壁面、天井面、床面のいずれをも含む意味で用いるが、本願では主に、壁面と天井面を意味する。)は、仕上材で覆うことによって仕上される。
仕上材は、例えば、タイル材やパネル材、或いは、膜材である仕上シートである。最も頻繁に使用される仕上シートの例として、壁紙を挙げることができる。
ところで、仕上シートによって建造物の内側面を覆う場合には、仕上シートを内側面に、例えば接着剤を用いて貼り付けるのが通常である。このような液体、或いはそれに類するものを用いる工程を湿式工程と呼ぶのであるが、このような湿式工程は接着剤が垂れ落ちたりすることによる汚れを防止する必要がある、また、養生の期間が必要となるなど面倒が多い。また、接着剤を使用するとシックハウスの問題も生じがちである。
このような点を考慮すれば、仕上シートを、建造物の内側面に対して、湿式工程を経ずに取付けることができればよいということになる。実際、膜材である仕上シートを建造物の内側面の手前に配すことで、内側面の仕上を行うことが提案されている。
仕上シートを建造物の内側面の手前に配するこの技術において、仕上シートの着脱を自在に行えるようにすることも提案されている。このようにすることで、建造物の内側面の仕上げを簡単に行えるとともに、仕上シートが汚れた場合などにおける仕上シートの交換も簡単に行えるようになる。このような利点を有するこの技術は、将来の需要が見込まれる。
仕上シートは、従来、図8に示すような把持材100を用いて対象面を覆う状態で固定されている。
この把持材100は、建造物の内側面のうちの仕上を行う対象となる対象面を挟む取付け位置に取付けて用いられる。把持材100は長尺であり、通常は矩形である対象面の向かい合う2辺に沿って取付けられる。把持材100は、対象面よりもやや小さい矩形であり伸縮性を有する仕上シート200の向かい合う2辺を把持して固定することによって、仕上シート200により対象面を覆うようになっている。
把持材100は、長さ方向のすべての部分で、図8に示したような同一の断面形状を有している。把持材100は、固定部110と、第1把持板120と、第2把持板130を備えている。
固定部110、第1把持板120、第2把持板130はいずれも板状であり、樹脂により一体成形されている。
固定部110は、対象面を挟む取付け位置に把持材100を固定するためのものである。例えば、固定部110は、木ネジ300を打ち込むことにより、取付け位置に固定される。
第2把持板130はその基端が、固定部110に直接接続されている。他方、第1把持板120は、固定部110にその基端を接続された断面略L字型に形成の接続部140の先端に固定されることで、接続部140を介して固定部110に固定されている。第1把持板120は、その基端で、接続部140の先端と固定されている。
第1把持板120及び第2把持板130は、僅かな隙間を空けて設けられている。この隙間に、仕上シート200の先端を押込んで、仕上シート200の端部を把持材100に保持させる。
このような把持材100は、仕上シート200を対象面を覆うように固定でき、またその固定を着脱自在なものとすることができるという点で有用なものである。
しかしながら、把持材100にも改良すべき点がある。
上述したように、仕上シート200は伸縮性を有するものとする。これは、対象面よりも若干小さい仕上シート200によって対象面を覆うことで、仕上シート200にテンションを加え、仕上シート200に皺や波打ちが生じないようにして仕上シート200の美観を向上させるためである。したがって、把持材100によって固定されている仕上シート200の端部には、仕上シート200の中心方向に向かう力がはたらくことになる。
このような力が継続的にかかると、或いは何らかの事情によりこの力が一時的に大きくなると、把持材100のうち、第1把持板120と接続部140が固定されている部分に仕上シート200の中心方向に向かう力がはたらき、それにより第1把持板120が第2把持板130から離れる方向に移動することになる。このようなことが起きると、当然に、仕上シート200の端部が、把持材100から脱落する。
仕上シート200の交換など意図したときに仕上シート200を把持材100から取外せるのは好ましいが、上述の如き仕上シート200の把持材100からの意図せぬ脱落は好ましくない。
本発明は、建造物の内側面を仕上シートで覆って内側面の仕上を行うために用いる把持材を、仕上シートの意図せぬ脱落を防止できるように改良することをその課題とする。
上述の課題を解決するための本発明は、以下のようなものである。
本発明は、建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面を挟む取付け位置にそれぞれ取付けて用いられる長尺材であるとともに、前記取付け位置を結ぶ張渡し方向に張渡された伸縮性を有する膜材である仕上シートの端部をその長さ方向に沿って把持できるようになっており、前記仕上シートで前記対象面を覆うことで行われる建造物の内側面の仕上処理に用いられる把持材である。
この把持材は、前記取付け位置へ固定される固定部と、前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされている板状の第1把持板と、前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記第1把持板に対して平行に、且つ前記第1把持板に対して僅かな隙間を空けて臨まされる板状の第2把持板と、を備えており、前記隙間に挿入された前記仕上シートの端部を前記第1把持板と前記第2把持板で挟持することにより、前記仕上シートの端部を把持するようになっている。
また、この把持材の前記第1把持板は、前記対象面に略垂直な方向における両端の間とその一端で、前記固定部とその他端でそれぞれ接続されている接続部を介して前記固定部と一体にされており、前記対象面に略垂直な方向における一端が前記張渡し方向に略平行に移動した場合に、前記対象面に略垂直な方向における他端が前記張渡し方向に略平行であり、且つ前記対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようにされてなる。
このような把持材では、把持材によって固定されている仕上シートの端部に仕上シートの中心方向に向かう力がはたらくことにより、第1把持板の対象面に略垂直な方向における端部のうち対象面から遠い側が仕上シートの中心側に移動すると、第1把持板の対象面に略垂直な方向における端部のうち対象面に近い側が仕上シートの中心側から遠ざかる方向に移動することになる。つまり、この把持材では、第1把持板の対象面に略垂直な方向における端部のうち対象面から遠い側が仕上シートの中心側に移動することによって第1把持板と第2把持板の間の隙間が広がると、それと同時に、第1把持板の対象面に略垂直な方向における端部のうち対象面から近い側が仕上シートの中心側とは反対の方向に移動して、第1把持板と第2把持板の間の隙間が狭くなる。要するに、本発明の第1把持板は、第1把持板と接続部の先端とが接続されている部分を中心として、シーソー運動を行うようになっている。したがって、この把持材では、第1把持板と第2把持板の一部でその隙間が大きくなり仕上シートの脱落が起こりそうになった場合には、第1把持板と第2把持板の他の部分でその隙間が小さくなり仕上シートを挟持する力が大きくなる。
これにより、本発明の把持材では、仕上シートの張力に基づく意図しない仕上シートの把持材からの脱落を防止できる。他方、仕上シートを第1把持板と第2把持板の間の隙間方向に一定以上の力で引いた場合には、上述のような第1把持板の両端部の移動は生じないため、問題なく仕上シートを把持材から引き抜くことができる。これにより、本発明は、仕上シートの交換を容易に行えるという従来の把持材の利点も維持するものとなる。
本発明における接続部は、第1把持板と固定部とを接続することにより第1把持板と固定部とを一体にするものであって、第1把持板の対象面に略垂直な方向における一端が張渡し方向に略平行に移動した場合に、第1把持板の対象面に略垂直な方向における他端が張渡し方向に略平行であり、且つ対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようになっていればどのように構成されていても構わない。
例えば、接続部は、前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記張渡し方向に延び、且つその先端が前記仕上シートの中心から遠い方向に位置するようにされた板状の支持板を備えていてもよく、この場合、前記第1把持板は、その支持板の先端に接続されていてもよい。
本発明の第2把持板は、上述したように、第1把持板に対して僅かな隙間を空けて臨まされるものであり、その隙間に挿入された仕上シートを第1把持板と協働して挟持するものとなっている。第2把持板は、第1把持板との間に一定の隙間を作る役割を担っている。これが可能である限り、第2把持板は固定部と一体となっている必要は必ずしもない。他方、前記第2把持板は、前記固定部に接続され前記固定部と一体とされていてもよい。このようにすれば、本発明の把持材を取付け位置に固定する場合に、第2把持板の第1把持板に対する位置決めを行わずに済むようになる。
把持材は、前記隙間に挿入された前記仕上シートの先端を外部から見えないように収納する空間をその内部に有していてもよい。このような空間があれば、仕上シートによる対象面の仕上を行った際における美観を向上させられるようになる。
固定部は、把持材の取付け位置に対する固定をなすためのものであり、それが可能である限りその構成には特に制限はない。前記固定部は板状とすることができる。その場合、固定部の一端に沿って前記第2把持板が接続されていてもよい。この場合における前記固定部の前記一端は、前記第2把持板の前記第1把持板から遠い側の面よりも僅かに突出するようにされていてもよい。
第1把持板と第2把持板の間に仕上シートを挿入する場合には、第1把持板と第2把持板の隙間に押込めるだけの長さ的な余裕を持たせて仕上シートの端部を切断してから、仕上シートの端部の若干中心よりの位置に薄い板を押し当て、その板を仕上シートごと第1把持板と第2把持板の隙間に押込むという作業を行うのが一般的である。ところで、例えば矩形の天井の全面を対象面として仕上シートを配する場合には、天井のうちの対向する2辺に把持材を固定することになる。この場合、第2把持板を壁面に隙間無く当接させるようにして把持材を固定するのが美観という観点からすると好ましいが、第2把持板を壁面に隙間無く当接させると、仕上シートごと第1把持板と第2把持板の隙間に板を押込むという上述の作業を行うのが非常に大変になる。つまり、板を第1把持板と第2把持板の隙間に押込む場合に第2把持板が壁面に当接していると、板をその隙間に押込むときに隙間を大きくする方向に動くのが第1把持板のみとなるため、板を隙間に押込むのに必要な力が大きくなるのである。
他方、固定部の一端を、第2把持板の第1把持板から遠い側の面よりも僅かに突出するようにしておけば、第2把持板を壁面に隙間無く当接するように位置決めして把持材を固定したとしても、第2把持板と壁面の間に固定部の突出した部分に対応した僅かな隙間が生じる。これにより、板を第1把持板と第2把持板の隙間に押込む場合に、第1把持板、第2把持板ともに、隙間が大きくなる方向に動くようになる。これにより、板を隙間に押込むのに必要な力が小さくなるのである。固定部の一端は、第1把持板と第2把持板の隙間に上述の板を押込む際に、第2把持板が第1把持板から逃げる方向に移動でき、且つそれにより第1把持板と第2把持板の隙間に板を押込む作業が容易になる程度の長さだけ突出していればよい。また、その長さは、把持材を壁面に沿って配した場合に第2把持板と壁面(対象面が天井全面の場合には壁面であるが、対象面が壁全面の場合などにはこの限りではない。)との間に生じる間隙が、美観を損ねない程度となっていると好ましい。
固定部の一端が、第2把持板の第1把持板から遠い側の面から突出する長さは、0.5〜1.5mm程度、好ましくは0.5〜1.0mm程度である。
把持材の長さ方向に垂直な平面で切断した場合の断面形状は、その長さ方向のすべての部分で同じになるようにされていてもよいし、長さ方向の各部分によって異なるようになっていてもよい。長さ方向のすべての部分で断面形状が同じであれば、製造時における把持材の加工が容易になる。
把持材を長さ方向に垂直な平面で切断した場合の断面形状が、把持材の長さ方向の各部分で異なる場合とは、例えば、第1把持板、或いは第2把持板が把持材の長さ方向の一部に存在しない場合である。
本発明は、また、以下の把持材を提供する。
この把持材は、建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面に挟まれた取付け位置に取付けて用いられる長尺材であるとともに、伸縮性を有する膜材である2枚の仕上シートであり、前記長尺材の長さ方向に垂直な方向である張渡し方向に沿うようにして前記長尺材の両側にそれぞれ張渡されたものの端部をその長さ方向に沿って把持できるようになっており、前記仕上シートで前記対象面を覆うことで行われる建造物の内側面の仕上処理に用いられるものである。
この把持材は、前記取付け位置へ固定される固定部と、前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされており、平行に、且つ互いの間に僅かな隙間を空けて臨まされている2つの第1把持板と、を備えており、前記隙間に挿入された前記仕上シートの端部を2つの前記第1把持板で挟持することにより、前記仕上シートの端部を把持するようになっている。
また、この把持材における2つの前記第1把持板はともに、前記対象面に略垂直な方向における両端の間とその一端で、前記固定部とその他端でそれぞれ接続されている接続部を介して前記固定部と一体にされており、前記対象面に略垂直な方向における一端が前記張渡し方向に略平行に移動した場合に、前記対象面に略垂直な方向における他端が前記張渡し方向に略平行であり、且つ前記対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようにされてなる。
この把持材は、概略で、これまでに説明した把持材における第2把持板を、これまでに説明した把持材における第1把持板と同様に構成したものである。このような把持材は、隣接する2つの対象面の間に取付けて用いることができ、隣接する2つの対象面を覆う2つの仕上シートを一度に把持できる点で有用である。
この把持材における第1把持板は、上述した把持材における第1把持板と同様に構成することが可能である。
以下、本発明の好ましい第1〜第2実施形態を、図面を参照しながら説明する。第1〜第2実施形態において、重複する部分には同じ符号を付し、また、重複する説明は適宜省略するものとする。
≪第1実施形態≫
第1実施形態では、直方体形状の内側面を有する建造物の矩形の天井の全面を仕上を行うべき対象面とし、天井の全面を仕上シートにて覆うものとする。対象面は、この実施形態では、天井面であるが、天井面に限らず、壁面などであってもよい。また、対象面の形状は必ずしも矩形である必要はない。
図1に、天井Rを下から見上げた状態を示す。天井Rの対向する辺の近くである壁面に沿った部分に斜線が付された部分があるが、その部分に、後述する把持材が取付けられる。つまり、この実施形態では、斜線が付された部分が本発明でいう取付け位置となる。また、この実施形態における互いに平行な2つの取付け位置の双方に垂直な直線に沿う方向、即ち、図1における左右方向が、本発明における張渡し方向となる。なお、第1実施形態では天井Rの全面が対象面Tであると先に説明したが、正確には、斜線が付された部分で挟まれた部分が対象面Tとなる。また、把持材は、対象面Tの対向する一組の辺に沿って取付けられれば足りるが、対象面Tの対向する2組の辺に沿って、つまり4本取付けられてもよい。
仕上シートは、対象面Tの形状に応じて適当な形状にできるが、第1実施形態では、対象面Tよりも張渡し方向の長さがやや短い矩形のシート材とされている。仕上シートの形状は、一般的には、張渡し方向における長さが対象面の当該方向における長さよりもやや小さくされたものとすればよい。仕上シートは、伸縮性を有している。この実施形態における仕上シートは、例えば、ポリエステル製の織布とされている。仕上シートは、伸縮性を有する編物であってもよい。
次に、把持材の構成と使用方法について説明する。図2は、対象面Tを挟む天井Rの取付け位置である壁面に沿う部分に把持材10を取付けた状態の縦断面図を示す。
把持材10は、この実施形態では、樹脂による一体物として形成されている。この実施形態では、把持材10の長さ方向に垂直な平面で切断した場合の断面形状は、必ずしもこの限りではないが、いずれの部分でも同じになるようにされている。
把持材10は、固定部11、第1把持板12、第2把持板13、接続部14を備えている。固定部11、第1把持板12、第2把持板13はいずれも板状である。接続部14は断面略L字形状であり、接続板14Aと、支持板14Bからなるが、接続板14Aと、支持板14Bはともに板状である。
固定部11は、その外側の面を天井Rの取付け位置へ当接された状態で取付け位置に固定されるものである。固定部11を取付け位置に固定することにより、把持材10は、天井Rの取付け位置に固定される。
固定部11の取付け位置への固定はどのように行ってもよいが、この実施形態では、固定部11を貫通して天井Rに木ねじMを螺合させることにより、固定部11を取付け位置に固定することとしている。
それを可能とするため、固定部11は、対象面Tの中心に向かう方向で、接続板14Aから張出している。
また、固定部11は、対象面Tの中心から遠ざかる方向で、第2把持板13から僅かに突出している。固定部11が、対象面Tの中心から遠ざかる方向で第2把持板13から突出する長さは、この実施形態では略0.5mmとされているが、この長さは、0.5mm〜1.5mm程度の間で、より好ましくは0.5mm〜1.0mm程度の間で適当に決定すればよい。
なお、上述したように、この実施形態では、把持材10は壁面に沿わせて固定されている。したがって、把持材10を壁面に固定する場合には、それに先立って、固定部11の第2把持板13が接続されている側の端部を壁面に沿わせておき、その状態で固定部11を貫通して天井Rに木ねじMを螺合させる。固定部11の壁面側の端部は、上述のように第2把持板13から僅かに突出しているので、この状態で、後述するように固定部11に対して垂直な第2把持板13と壁面との間には、固定部11が第2把持板13から突出している長さに対応した僅かな隙間があく。
第1把持板12と第2把持板13は、その間に多少の隙間を空けて、互いに平行になるような位置関係で対向させられている。第1把持板12と、第2把持板13は、この実施形態では、固定部11に対して垂直にされている。第1把持板12と第2把持板13の間の隙間に、後述するように仕上シートが挿入される。その状態で、第1把持板12と第2把持板13は、仕上シートを挟持する。それを可能とするため、第1把持板12と第2把持板13の間の隙間は、仕上シートの厚さよりもその幅が若干狭くなるようにされている。
なお、第1把持板12と第2把持板13の対向する側の面の双方に、第1把持板12と第2把持板13によって仕上シートを挟持する際に仕上シートを確実に保持するための工夫を施すことができる。例えば、第1把持板12と第2把持板13の対向する面を、仕上シートに対する摩擦計数を大きくするために荒らしたり、第1把持板12と第2把持板13の対向する面に、天井R側に向かう鋸歯状の凹凸を付すことができる。
接続部14は、第1把持板12を固定部11に対して固定するためのものである。接続部14の一部を構成する接続板14Aは、この実施形態では固定部11に対して垂直になるようにされている。また、支持板14Bは、固定部11に対して平行となるようにされている。
支持板14Bはその基端で接続板14Aに接続されており、また、その先端で、第1把持板12に固定されている。この実施形態では、支持板14Bは、第1把持板12の固定部11に対して垂直な方向における中心に接続されている。もっとも、支持板14Bは、第1把持板12の固定部11に対して垂直な方向における両端部以外であれば第1把持板12のどこに接続されていても構わない。ただし、支持板14Bは、第1把持板12の固定部11に対して垂直な方向における中程で固定されるのが望ましい。
次に、2本の把持材10で、仕上シートの端部を把持する。
2本の把持材10で仕上シートSの端部を把持させるには、図3に示したような手順を実行すればよい。
仕上シートSの端部を把持材10で把持させるには、仕上シートSの端部を第1把持板12と第2把持板13の隙間の下側まで引っ張り(図3(A))、その状態で、図4に示すような押込み具30を用いて仕上シートSを第1把持板12と第2把持板13の隙間に挿入する。押込み具30は、手で握り易い形とされた把持部31に薄い金属製の刃32を取り付けたものである。
具体的には、把持材10の長さ方向のすべての部分について、例えば把持材10の長さ方向の一端側から他端側にかけて少しずつ、仕上シートSの端部(のやや中央寄り)ごと押込み具30の先端を第1把持板12と第2把持板13の隙間に押込む。このとき、第1把持板12と第2把持板13はともに、互いに離れる方向に移動するため、この作業は比較的楽に行える。この作業は、同じ場所に対して3〜4回程度繰り返して行う。
そうすると、仕上シートSの端部は、図3(B)の状態から、図3(C)の状態となり、押込み具30の刃32を抜き去ると、最終的に把持材10の隙間の第1把持板12と第2把持板13上側にある空間(固定部11、第1把持板12、第2把持板13、接続部14に囲まれた空間)内にすべて収納され、図3(D)に示した状態になる。
このような作業を、2本の把持材10の双方に対して行うことによって、把持材10により仕上シートSの両端部が把持され、仕上シートSにより対象面Tが覆われることになる。
このように張渡された仕上シートSの把持材10に把持された部分に、仕上シートSの中心方向に向かう力が働いた場合には、図5に示したように、第1把持板12の下端部が、仕上シートSの略中心方向である、図5中Xで示した方向に移動する。そうすると、第1把持板12の上端部は、Xと逆の方向である、図5中Yで示した方向に移動する。このとき第1把持板12の上端部付近における第1把持板12と第2把持板13の隙間は狭くなり、その部分に位置する仕上シートSを第1把持板12と第2把持板13が挟持する力は大きくなる。
したがって、仕上シートSの把持材10に把持された部分に、仕上シートSの中心方向に向かう力が働いたとしても、仕上シートSが把持材10から脱落することはない。なお、仕上シートSの把持材10に把持された部分に働く、仕上シートSの中心方向に向かう力が大きくなればなるほど、第1把持板12の下端のX方向の移動量は大きくなり、それにともなって第1把持板12の上端のY方向の移動量が大きくなる。つまり、仕上シートSの把持材10に把持された部分に働く、仕上シートSの中心方向に向かう力が大きくなればなるほど、第1把持板12の上端部付近における第1把持板12と第2把持板13の隙間は益々狭くなり、その部分に位置する仕上シートSを第1把持板12と第2把持板13が挟持する力は大きくなるので、仕上シートSの脱落は起こりえないことになる。
他方、仕上シートSの把持材10で把持されている部分を、図2における下方向に引いた場合には、第1把持板12の上端と下端における上述したような移動は生じない。したがって、仕上シートSを抜く方向が、第1把持板12と第2把持板13の間の隙間の方向に一致させられている場合など、第1把持板12の上端と下端における上述したような移動を生じさせないような方向とされているのであれば、意図的に仕上シートSを把持材10から引抜くのは容易である。
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態による把持材20について、説明する。
図6に、天井Rの取付け位置に取付けた状態の把持材20を示す。
第2実施形態の把持材20は、第1実施形態の把持材10と同様に、固定部11、第1把持板12、接続部14を備えている。異なるのは、第1実施形態の把持材10が、第1把持板12と接続部14とを1つずつしか持っていなかったのに対して、第2実施形態の把持材20はこれらを2つずつ備えているということと、第2実施形態の把持材20は第1実施形態の把持材10が備えていた第2把持板13を備えていないということにある。
つまり、第2実施形態の把持材20は、第1実施形態の把持材10の第2把持板13の代わりに、第1把持板12と接続部14を有するという構成となっている。2つの第1把持板12は、第1実施形態における把持材10の第1把持板12と第2把持板13の間にあったものに相当する隙間を空けて、互いに臨まされている。
この把持材20は、その両側(図6における左右方向)を対象面Tとして用いるものである。仕上シートは、この把持材20の長さ方向と垂直な方向に張渡される。この把持材20は対象面Tに挟まれた部分を取付け位置とし、そこに取付けられる。
第2実施形態の把持材20における固定部11、第1把持板12、接続部14の構成は、第1実施形態の場合と基本的に同様である。
第2実施形態における把持材20の使用方法は、基本的に第1実施形態と変わらない。
把持材20の使用にあたっては、適当な取付け位置に把持材20を取付け、次いで、2つの第1把持板12の間の隙間に、第1実施形態の場合と同様に仕上シートSの端部を押込んでいく。この実施形態では、その隙間に2枚の仕上シートSを押込むことになるが、かかる押込みは、2枚の仕上シートSの一方についてまず行ってから、他方を行う。
仕上シートSを把持材20で把持した状態を、図7に示す。なお、図示を省略するが、仕上シートSの把持材20で把持されていない側の端部は、この実施形態では、第1実施形態における把持材10により把持されている。
第1実施形態による把持材が取付けられる天井を下から見た状態を示す図。 第1実施形態による把持材を天井に取付けた状態を示す断面図。 図2に示した把持材で仕上シートを把持するための作業の流れを示す断面図。 図2に示した把持材で仕上シートを把持する作業を行う際に用いる押込み具を示す斜視図。 図2に示した把持材が仕上シートを把持している場合に、仕上シートに中央方向の力が働いた場合における把持材の動きを概略的に示す図。 第2実施形態による把持材を天井に取付けた状態を示す断面図。 図6に示した把持材で仕上シートを把持した状態を示す断面図。 従来の把持材を天井に取付けた状態を示す断面図。
符号の説明
10 把持材
11 固定部
12 第1把持板
13 第2把持板
14 接続部
20 把持材
R 天井
S 仕上シート
T 対象面

Claims (7)

  1. 建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面を挟む取付け位置にそれぞれ取付けて用いられる長尺材であるとともに、前記取付け位置を結ぶ張渡し方向に張渡された伸縮性を有する膜材である仕上シートの端部をその長さ方向に沿って把持できるようになっており、前記仕上シートで前記対象面を覆うことで行われる建造物の内側面の仕上処理に用いられる把持材であって、
    前記取付け位置へ固定される固定部と、
    前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされている板状の第1把持板と、
    前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記第1把持板に対して平行に、且つ前記第1把持板に対して僅かな隙間を空けて臨まされる板状の第2把持板と、
    を備えており、
    前記隙間に挿入された前記仕上シートの端部を前記第1把持板と前記第2把持板で挟持することにより、前記仕上シートの端部を把持するようにされているとともに、
    前記第1把持板は、前記対象面に略垂直な方向における両端の間とその一端で、前記固定部とその他端でそれぞれ接続されている接続部を介して前記固定部と一体にされており、前記対象面に略垂直な方向における一端が前記張渡し方向に略平行に移動した場合に、前記対象面に略垂直な方向における他端が前記張渡し方向に略平行であり、且つ前記対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようにされてなる、
    把持材。
  2. 前記接続部は、前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記張渡し方向に延び、且つその先端が前記仕上シートの中心から遠い方向に位置するようにされた板状の支持板を備えており、
    前記第1把持板は、その支持板の先端に接続されている、
    請求項1記載の把持材。
  3. 前記第2把持板は、前記固定部に接続され前記固定部と一体とされている、
    請求項1又は2記載の把持材。
  4. 前記隙間に挿入された前記仕上シートの先端を外部から見えないように収納する空間をその内部に有している、
    請求項3記載の把持材。
  5. 前記固定部は板状であり、且つその一端に沿って前記第2把持板が接続されているとともに、前記固定部の前記一端は、前記第2把持板の前記第1把持板から遠い側の面よりも僅かに突出するようにされている、
    請求項3記載の把持材。
  6. その長さ方向に垂直な平面で切断した場合の断面形状が、その長さ方向のすべての部分で同じになるようにされている、
    請求項3記載の把持材。
  7. 建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面に挟まれた取付け位置に取付けて用いられる長尺材であるとともに、伸縮性を有する膜材である2枚の仕上シートであり、前記長尺材の長さ方向に垂直な方向である張渡し方向に沿うようにして前記長尺材の両側にそれぞれ張渡されたものの端部をその長さ方向に沿って把持できるようになっており、前記仕上シートで前記対象面を覆うことで行われる建造物の内側面の仕上処理に用いられる把持材であって、
    前記取付け位置へ固定される固定部と、
    前記取付け位置へ前記固定部が固定された場合に、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされており、平行に、且つ互いの間に僅かな隙間を空けて臨まされている2つの第1把持板と、
    を備えており、
    前記隙間に挿入された前記仕上シートの端部を2つの前記第1把持板で挟持することにより、前記仕上シートの端部を把持するようになっているとともに、
    2つの前記第1把持板はともに、前記対象面に略垂直な方向における両端の間とその一端で、前記固定部とその他端でそれぞれ接続されている接続部を介して前記固定部と一体にされており、前記対象面に略垂直な方向における一端が前記張渡し方向に略平行に移動した場合に、前記対象面に略垂直な方向における他端が前記張渡し方向に略平行であり、且つ前記対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようにされてなる、
    把持材。
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