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JP4524040B2 - プリン誘導体の製法およびその中間体 - Google Patents
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JP4524040B2 - プリン誘導体の製法およびその中間体 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、プリン誘導体の新規な調製方法およびその方法で用いる新規な中間体に関する。
【0002】
ヌクレオシド・アンド・ヌクレオチド(Nucleosides and Nucleotides)、15(5)、981−994(1996)およびWO95/28402は、抗ウイルス性薬剤9−(4−アセトキシ−3−アセトキシメチルブタ−1−イル)−2−アミノプリン(ファムシクロビル(famciclovir))および9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブタ−1−イル)グアニン(ペンシクロビル(penciclovir))の調製方法を開示している。この「ブロモトリエステル」経路の方法によれば、2−アミノ−6−クロロプリンを塩基の存在下、3−ブロモプロパン−1,1,1−トリカルボン酸トリエチルと反応させ、2−[2−(2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル)エチル]−2−カルボエトキシマロン酸ジエチルを形成する。次いで、このアルキル化反応物からの粗単離物をメタノール中ナトリウムメトキシドで処理し、2−[2−(2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル)エチル]マロン酸ジメチルを形成する。該生成物を結晶化によって精製し、次いで、連続的に水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元し、O−アセチル化させ、9−(4−アセトキシ−3−アセトキシメチルブチル)−2−アミノ−6−クロロプリンを得る。ファムシクロビルは、後者の化合物を、支持されたパラジウム触媒上で水素添加して直接生産することが可能であり;ペンシクロビルはアセトキシ基の酸加水分解によって該化合物から生成する。
【0003】
ファムシクロビルおよびペンシクロビルに至るこの経路の短所は、ブロモトリエステル試薬との開始アルキル化反応によってN−9およびN−7異性体の混合物が生成することである。2−アミノ−6−クロロプリンはかなり高価な開始物質であるため、不要なN−7異性体の生成はその浪費となり好ましくない。
EP−A−0352953は、ブロモトリエステル経路に従ったプリン誘導体の調製方法を開示しており、その工程においてN−9のN−7生成物に対する割合は、2−アミノ−6−クロロプリンを類似する6−ヨード、6−ベンジルチオまたは6−(フェナシルメチル)チオ化合物に変換することで改善されている。
【0004】
一方、EP−A−0352953の方法は、ファムシクロビルを生成するためのブロモトリエステル経路を改良するものであるが、なおも実体量のN−7異性体が得られるという欠点を受けており、その上、6−クロロ置換基を6−ヨード、6−ベンジルチオまたは6−(フェナシルメチル)チオに変換する付加工程を必要とする。
従って、ファムシクロビルおよびペンシクロビルのようなプリン誘導体の調製方法の改善の必要がある。
【0005】
本発明の一つの態様に従って、式(I):
【化8】
Figure 0004524040
[式中、XはH、OHまたはハロであり;またR1およびR2は、独立して、C1-12アルキル、アリール、C1-12アルキルアリール、C1-12アルキルシリル、アリールシリルおよびC1-12アルキルアリールシリルから選択されるか、またはR1およびR2は一緒になって環状アセタールまたはケタールを形成する]
で示される化合物の製法であって、パラジウム(0)触媒およびリガンドの存在下、式(II):
【化9】
Figure 0004524040
[式中、Xは式(I)で定義した通りである]
で示される化合物と式(III):
【化10】
Figure 0004524040
[式中、Yは脱離基であり、R1およびR2は式(I)で定義した通りである]
で示される化合物とを反応させることを含む方法が提供される。
【0006】
好ましくは、Xはハロであり、より好ましくはXはクロロである。
1およびR2は、独立して、ベンジルおよびC1-12アルキルジアリールシリル、例えばC1-6アルキルジフェニルシリル、例えば、t−ブチルジフェニルシリルから選択されてもよい。しかし、好ましくはR1およびR2は、結合して環状アセタールまたはケタールを形成し、好ましくは式(IV):
【化11】
Figure 0004524040
[式中、R3およびR4は独立して、H、C1-12アルキルおよびアリールから選択される]
で示される6員環状アセタールまたはケタールを形成する。
【0007】
好ましくは、R3およびR4のいずれもC1-12アルキルであり、より好ましくはR3およびR4のいずれもメチルである。
パラジウム(0)触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムまたはいずれのパラジウム(0)ジベンジリデン触媒から選択されてもよい。さらに一般には、いずれのパラジウム(0)源も適当であるとされている。
【0008】
また、パラジウム(0)触媒はパラジウム(II)塩から系内にて形成されてもよい。この塩は酢酸パラジウム、塩化パラジウム、塩化アリルパラジウム二量体、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムおよび[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ジクロロパラジウム(II)から選択することもできる。
リガンドは、トリフェニルホスフィン;トリブチルホスフィン;トリシクロヘキシルホスフィン;ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン;1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン;1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン;(R)−(+)−2,2’ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ビナフチル;3,3’3”−ホスフィニジントリス(ベンゼンスルホン酸)トリナトリウム塩;亜リン酸トリメチル;亜リン酸トリイソプロピル;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリメチルオルプロパン、トリ−2−フリルホスフィンおよびトリス(4−メトキシフェニル)ホルフィンからなる群から選択することができる。
【0009】
好ましくは、リガンドは、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン[DIPHOS]、亜リン酸トリメチルオルプロパン[TMPP]および1,3−ビス(ジフェニルホルフィノ)プロパン[DPPP]から選択される。
【0010】
式(II)の化合物および式(III)の化合物間の反応を、さらに塩基の存在下で処理してもよい。塩基は、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、フッ化セシウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンおよび1,1,3,3−テトラメチルグアニジンから選択することができる。塩基は、好ましくは炭酸セシウムまたは炭酸カリウムである。
【0011】
触媒がパラジウム(II)塩の形で供給される場合、それは系内にてパラジウム(0)に還元され、該反応はホスフィンまたはホスファイトリガンドによって、または付加的な還元剤を用いることで行うこともできる。例えば、TMPPリガンドは、パラジウム(II)塩をパラジウム(0)に還元する能力があり、N−9のN−7に対する優れた割合が得られることが判明した。付加的な還元剤は、ヒドラジンおよび次亜リン酸ナトリウムから選択することもできる。
【0012】
該反応は、通常、不活性溶媒中で行われる。不活性溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、水性メタノール、水性アセトニトリルおよび水性ジメチルホルムアミドからなる群から選択されてもよい。好ましくは、該不活性溶媒はDMFを含む。
該反応は約20℃から120℃の温度範囲で行われてもよく、好ましくは約60℃から80℃で、使用する試薬によって1ないし50時間、好ましくは1ないし24時間行われる。
該反応は不活性雰囲気下で行われてもよい。いずれの適当な不活性ガスを用いてもよいが、アルゴンが好ましい。該反応は不活性ガスの流れ中で行われるのが好ましい。
【0013】
ヒドラジン水化物、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化マグネシウム、アリコート(Aliquat)336、酢酸バリウム、塩化リチウム、15−クラウン−5、蟻酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム水化物およびn−ブチルリチウムから選択される、別の添加物が反応混合物中に含まれていてもよい。
該反応は、式(II)および(III)の化合物、リガンドおよびいずれの添加物を含む反応混合物にパラジウム触媒を加え、結合した触媒種が系内で形成されるように行われてよい。しかしながら、結合した触媒種を予備形成することが好ましい。予備形成は、パラジウム触媒とリガンドを反応溶媒中、例えば、30分までの間攪拌し、式(II)および式(III)の化合物および別の試薬を添加することで達成される。
【0014】
意外にも、本発明の式(II)および式(III)の化合物間の反応は、不要なN−7異性体よりもN−9異性体が非常に高い収量で得られることが見出された。
本発明のさらなる態様において、新規な中間体である式(I)の化合物(ここで、X、R1およびR2は、上に定義している)を提供する。
本発明のもう一つ別の態様において、式(V):
【化12】
Figure 0004524040
[式中、X’はHまたはOHであり;またR5およびR6は、独立して、HおよびR’COから選択され、ここで、R’はフェニル、C1-12アルキルまたはホスホリルを意味する]
で示される化合物の製法であって、上記で定義した本発明の方法に従って、式(I)の化合物を調製し、式(I)の化合物を水素添加し、−OR1および−OR2を変換して2つのヒドロキシ基を形成させ、その後、要すれば必要に応じて:
(i) 得られた4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブタ−1−イル基上の1個または両方のヒドロキシ基を変換し、R5およびR6がR’COを示す化合物を形成する;および/または、
(ii) XをX’に変換する;
ことを含む方法が提供される。
好ましくは、R5およびR6はいずれも水素またはアセチルである。X’がHでありR5およびR6がいずれもアセチルであるとき、式(V)の化合物はファルムシクロビルである。X’がOHであり、R5およびR6がいずれもHであるとき、式(V)の化合物はペンシクロビルである。
【0015】
エチリデン基の水素添加は、触媒、好ましくはパラジウム触媒、例えば活性炭上パラジウム存在下、式(I)の化合物を水素添加することで行うことができる。その他の適当な触媒は、Pd/CaCo3およびPd/(OH)2/Cである。かかる水素添加は、アルキルエステル、例えば酢酸エチル、テロラヒドロフラン、およびC1-6アルキルアルコール、例えばメタノールまたはエタノールからなる群から選択される溶媒中で行うことができる。
【0016】
所望によって、塩基が反応混合物に含まれていてもよい。かかる塩基は、トリエチルアミン、酢酸ナトリウム、水酸化カリウム、水性水酸化ナトリウムおよび塩基性アルミナから選択されてもよい。また、塩基性イオン交換樹脂を含んでいてもよい。水素添加は高温高圧で行うことも、あるいは、室温常圧で行うこともできる。上記したように、好ましくは、Xはハロ、例えばクロロである。本発明の一つの重要な態様に従って、塩基の存在下、式(I)の化合物を水素添加し、プリン環上の6−位にあるクロロ基(Hへ)および二重結合の両方を還元する。6−クロロおよびエチルジン基の一工程還元は、ファムシクロビルへの特に有利な合成経路を示す。還元生成物は、所望により単離してもよい。塩基不在の場合、二重結合のみが還元される。次に、6−クロロ基および−OR1および−OR2の加水分解を行い、ペンシクロビルを得る。その結果、塩基を使用するかしないかの選択によって、ファムシクロビルまたはペンシクロビルが合成される。
【0017】
−OR1および−OR2は、当業者に公知の適当な技術によって−OHに変換される。環式アセタールまたはケタールを好ましくはテトラヒドロフラン/メタノールおよび塩酸を用いて加水分解する。R1およびR2がベンジルである場合、水素添加を用いることもできる。
本発明のこの態様の特に好ましい具体的例は、4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブタ−1−イル基の2個の水酸基をアシル化する。当業者に公知であるいずれか都合のよいアシル化法を用いてもよいが、好ましくは、無水酢酸を用いて行う。
【0018】
プリン環上の2−アミノ基は、慣用的な保護基、例えばベンジル、アセチルまたはシッフ塩基を用いて完全に保護されてもよい。
式(III)の化合物の多くが新規であり、それゆえ、本発明のさらなる態様に従って、式(III):
【化13】
Figure 0004524040
[式中、Yは脱離基であり、R1およびR2は一緒になって環状アセタールまたはケタールを形成する。]
で示される化合物が提供される。
【0019】
式(III)の好ましい一群の化合物は、式(IV):
【化14】
Figure 0004524040
[式中、Yは脱離基であり、R3およびR4は独立してH、C1-12アルキルおよびアリールから選択される]
で示される化合物である。好ましくは、R3およびR4はいずれもC1-12アルキルであり、より好ましくはR3およびR4はいずれもメチルである。]
で示される化合物である。
上記した式(III)の個々の化合物は、2,2−ジメチル−5−エテニル−1,3−ジオキサン−5−炭酸メチルである。
【0020】
式(III)の化合物は、式(VI):
【化15】
Figure 0004524040
[式中、R1およびR2は式(I)で定義した通りである]
で示される化合物をビニルカルバニオンと反応させ、その後得られたアルコキシドを脱離基Yに変換することで調製してもよい。
ビニルカルバニオンは、グリニャール試薬、例えば臭化ビニルマグネシウムであってもよい。
不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、約−60℃以下の温度、好ましくは−78℃で、ビニルカルバニオンを式(VI)の化合物に求核付加してもよい。
【0021】
脱離基Yは、炭酸C1-6アルキルまたはアリール、例えば炭酸メチルまたは炭酸フェニル、 1−6 アシルオキシ、例えば酢酸またはトリフルオロ酢酸、およびリン酸C1-6アルキル、例えばリン酸ジエチルからなる群から選択されてもよい。しかしながら、炭酸C1-6アルキルが好ましい。というのも、式(II)の化合物と反応させた場合には揮発性の副生成物を生じるためである。脱離基は、例えば、所望により、式(VI)の化合物とビニルカルバニオンの間の反応物をクロロギ酸C1-6アルキル、例えば、クロロギ酸メチルでクエンチすることで導入してもよい。ビニルカルバニオンと式(VI)の化合物を反応させて生成した5−ビニル−5−ヒドロキシ中間体を単離し、脱離基Yを導入してもよい。式(III)の化合物を単離し、公知の方法で精製してもよい。さらに、式(III)の化合物を精製せずに粗油として使用してもよい。
【0022】
特記しない限り、上記したいずれのアルキル基も、1−12個の炭素原子、好ましくは1−6個の炭素原子を含んでいてもよい。アルキル基は、直鎖、分岐鎖または環状であってもよい。環状アルキル基は好ましくは3−8炭素原子を含む。いずれのアルキル基も、1個以上のフッ素原子によって置換されてもよい。
上記したいずれのアリール基も、好ましくは5−10個の炭素原子を含み、単または二環式であってもよい。適当には、アリール基は、フェニルおよびナフチル、好ましくはフェニルを含む。
【0023】
本明細書に引用した特許および特許出願を含めすべての刊行物は、これらに限定されるものではないが、個々の刊行物が具体的かつ個別的に出典明示により本明細書の一部とすると明示されているとし、十分に開示されているとしても、そのすべてを本明細書の一部とする。
次に実施例を用いて本発明を記載するが、それは例示にすぎない。
【0024】
実施例1
2,2−ジメチル−5−エテニル−1,3−ジオキサン−5−炭酸メチルの調製
テトラヒドロフラン(250ml)中2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−オン(38.0g)をテトラヒドロフラン(700ml)中臭化ビニルマグネシウムの1M溶液に、アルゴン雰囲気下、温度を−60℃以下に維持して滴下した。反応混合物を−78℃まで冷却し、同温度で0.5時間攪拌した。クロロギ酸メチル(75ml)を滴下し、得られた混合物を室温に加温する前に、−78℃で0.25時間攪拌した。溶媒を減圧蒸発させて除去した。酢酸エチル(2×500ml)を残渣に加え、それぞれを添加した後、溶媒を蒸留して除去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン40:60中で攪拌し、得られた混合物を短かいシリカカラムに通した。カラムを別の酢酸エチル/ヘキサン40:60(2×1.0L)で洗浄し、合したフラクションを濃縮して油を得た。該粗油をシリカカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル90:10をヘキサン/酢酸エチル85:15に増加)に付して、淡黄色油の標記化合物(46g、収率73%)を得た。
1Hnmr (CDCl3): δ 6.0 (dd, 1H, CH); 5.3 (m, 2H, CH2); 4.05 (abq, 4H, 2xCH2); 3.75 (s, 3H, OCH3); 1.45 (s, 3H, CH3); 1.4 (s, 3H, CH3)
【0025】
実施例2
カラムクロマトグラフィーを介して精製する代わりに、2,2−ジメチル−5−エテニル−1,3−ジオキサン−5−炭酸メチルを78℃、0.6mmHgで蒸留して精製することを除いて、実施例1を繰り返し行った。
【0026】
実施例3
反応混合物を1Mジヒドロ−オルトリン酸カリウムに注ぎ、ジエチルエーテルに抽出し、カラムクロマトグラフィーで精製することを除いて、実施例1を繰り返し行った。
【0027】
実施例4
反応混合物を濃縮し、残渣をジエチルエーテルおよび飽和塩水中にスラリー状にすることを除いて、実施例1を繰り返し行った。エーテル層を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製した。
【0028】
実施例5
5− [ 2−(2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル) ] エチリデン−2 , 2−ジメチル−1 , 3−ジオキサンの調製
2,2−ジメチル−5−エテニル−1,3−ジオキサン−5−炭酸メチル(6.48g)、2−アミノ−6−クロロプリン(5.1g)、炭酸セシウム(9.9g)および亜リン酸トリメチルオルプロパン(0.48g)を、アルゴン雰囲気下、ジメチルホルムアミド(300ml)中20−25℃で攪拌した。
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム(0.78g)を加え、得られた混合物を60℃まで加熱し、同温度で3時間攪拌した。無機固体をセライトを通して濾過して除去し、フィルターをジメチルホルムアミド(50ml)で洗浄し、合した濾液および洗浄液を減圧濃縮して褐色油を得た。油をジクロロメタンに溶解して、沈澱した重合生成物を濾過して除去した。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/メタノール97:3)に付して、標記化合物を灰白色固体(6.1g、収率66%)で得た。
1Hnmr (DMSO-d6): δ 8.1 (s, 1H, CH); 6.9 (s, 2H, NH2); 5.5 (t, 1H, CH); 4.6 (d, 2H, CH2); 4.5 (s, 2H, CH2); 4.2 (s, 2H, CH2); 1.3 (s, 6H, 2xCH3)mp 157-159oC
【0029】
実施例6
実施例5の無機固体を除去した後、生成物のジメチルホルムアミド溶液を減圧除去することを除いて、実施例5を繰り返し行った。残渣を熱メタノール(5倍容量)に溶解し、溶液を5℃まで冷却した。生成物を濾過して収集し、メタノールで洗浄して、真空乾燥させた(1.62g、収率48%)。
【0030】
実施例7
結合した触媒種の予備形成
1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(0.378g)を、アルゴン雰囲気下、ジメチルフォルムアミド(22ml)に溶解した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.453g)を加え、得られた溶液を真空下で脱気し、アルゴン雰囲気下で10分間攪拌した。予備形成された触媒種を、完全に脱気したジメチルホルムアミド(45ml)中メチル−2,2−ジメチル−5−エテニル−1,3−ジオキサン−5−カルボネート(4.32g)、2−アミノ−6−クロロプリン(3.21g)および炭酸セシウム(0.063g)の攪拌懸濁液に、アルゴン雰囲気下、室温で加えた。該混合物を80℃まで加熱し、同温度で7.5時間攪拌した。室温で一晩放置した後、反応混合物を濾過および濃縮してガム状固体を得た。該固体をメタノールからスラリー状とし、再結晶して、所望の生成物(4.2g、収率72%)を得た。
【0031】
実施例8
メチル−2,2−ジメチル−5−エテニル−1,3−ジオキサン−5−カルボネート(1.5g)、2−アミノ−6−クロロプリン(1.07g)、炭酸セシウム(0.208g)および1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(0.126g)をジメチルホルムアミド(22.3ml)中、アルゴン雰囲気下、20−25℃で攪拌した。
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.145g)を加え、得られた混合物を80℃まで加熱し、4時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾過液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/メタノール97:3)を介して精製し、所望の生成物を灰白色固体(1.6g、収率81%)として得た。
【0032】
実施例9
5− [ 2−(2−アミノプリン−9−イル)エチル ] −2,2−ジメチル−1,3−ジオキサンの調製
酢酸エチル(22.5ml)中、2,2−ジメチル−5−[2−(2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル)]エチリデン−1,3−ジオキサン(0.45g)、炭素上の5%パラジウム(0.225g)およびトリエチルアミン(0.22ml)の混合物を50℃で18時間、50p.s.i.で水素添加した。触媒は濾過して除去し、フィルターを酢酸エチルで洗浄した。合した濾液および洗浄液を減圧濃縮してガム状物質を得、シリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン/メタノール99:1を97:3まで増加)を介して精製し、標記化合物(300mg、収率74%)を得た。
1Hnmr (DMSO-d6): δ 8.6 (s, 1H, CH); 8.1 (s, 1H, CH); 6.5 (s, 2H, NH2), 4.1 (t, 2H, CH2); 3.8-3.5 (m, 4H, 2xCH2); 1.73 (q, 2H, CH2); 1.6 (m, 1H, CH); 1.3 (s, 3H, CH3); 1.25 (s, 3H, CH3)
【0033】
実施例10
5− [ 2−(2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル)エチル ] −2,2−ジメチル−1,3−ジオキサンの調製
テトラヒドロフラン(40ml)中炭素上の5%パラジウム(1.5g)を50p.s.i.で30分間前もって水素添加した。テトラヒドロフラン(80ml)中2,2−ジメチル−5−[2−(2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル]エチリデン−1,3−ジオキサン(3.0g)を加え、テトラヒドロフラン(30ml)で洗浄した。混合物を50p.s.i.で攪拌しながら一晩水素添加した。触媒を濾過除去し、無色の溶液を得た。溶媒を減圧除去し、残渣をIPAから再結晶して標記化合物(1.92g、収率62.2%)を得た。
元素分析:測定値(%):C: 49.98; H: 5.82; N: 22.42; 計算値(%): C: 50.08; H: 5.82; N: 22.46。
5−[2−(2−アミノ−6−クロロプリン−9−イル)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサンを当該分野に公知の技術、例えばEP141927記載の技術を用いて、ペンシクロビルに変換してもよい。
【0034】
実施例11
2−アミノ−9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブタ−1−イル)プリン塩酸塩の調製
テトラヒドロフランおよびメタノール(6ml)の混合物(20ml)中2,2−ジメチル−5−[2−(2−アミノプリン−9−イル)エチル]−1,3−ジオキサン(1g)の室温ので攪拌溶液に、濃塩酸(0.32ml)を加えた。得られた混合物を2時間攪拌し、その間に固体が結晶化した。固体を濾過して収集し、テトラヒドロフラン(2ml)で洗浄し、風乾させ、所望の生成物を塩酸塩(800mg、収率81%)として得た。
1Hnmr (DMSO-d6/D2O): δ 8.9 (s, 1H, CH); 8.6 (s, 1H, CH); 4.2 (t, 2H, CH2); 3.5-3.3 (m, 4H, 2xCH2); 1.8 (q, 2H, CH2); 1.5 (m, 1H, CH)
mp 174-176℃
【0035】
実施例12
9−(4−アセトキシ−3−アセトキシメチルブタ−1−イル)−2−アミノプリン(ファムシクロビル)の調製
ジクロロメタン(16ml)中、2−アミノ−9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブタ−1−イル)プリン・塩酸塩(0.79g)、4−ジメチルアミノピリジン(16mg)およびトリエチルアミン(1.4ml)の室温での攪拌懸濁液に無水酢酸(0.57ml)を加えた。得られた混合物を外界温度で2.25時間攪拌した。蒸発乾固させる前に、メタノール(4ml)を加え、その溶液を0.5時間攪拌した。水(20ml)を加え、水性溶液をジクロロメタン(3×20ml)で抽出した。合した抽出物を濃縮して油を得た。該油を2−プロパノール(5ml)中に溶解し、溶媒を蒸発させ、残渣を2−プロパノール(5ml)から再結晶した。生成物を濾過して収集し、2−プロパノール(3ml)で洗浄し、乾燥させ、標記化合物(654mg、70%)を得た。
1Hnmr (DMSO-d6): δ 8.6 (s, 1H, CH); 8.1 (s, 1H, CH); 6.5 (s, 2H, NH2); 4.1 (t, 2H, CH2); 4.0 (d, 4H, 2xCH2); 2.0 (s, 6H, 2xCH3); 1.9 (m, 3H, CHおよびCH2)

Claims (12)

  1. 式(I):
    Figure 0004524040
    [式中、XはH、OHまたはハロであり;またR1およびR2は、独立して、C1-12アルキル、アリール、C1-12アルキルアリール、C1-12アルキルシリル、アリールシリルおよびC1-12アルキルアリールシリルから選択されるか、またはR1およびR2は、一緒になって環状アセタールまたはケタールを形成する;ここで、上記アルキル基は1個以上のフッ素原子で置換されていてもよい]
    で示される化合物の製法であって、パラジウム(0)触媒とトリフェニルホスフィン;トリブチルホスフィン;トリシクロヘキシルホスフィン;ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン;1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン;1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン;1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン;(R)−(+)−2,2’ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ビナフチル;3,3’3”−ホスフィニジントリス(ベンゼンスルホン酸)トリナトリウム塩;亜リン酸トリメチル;亜リン酸トリイソプロピル;亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリメチルオルプロパン、トリ−2−フリルホスフィンおよびトリス(4−メトキシフェニル)ホルフィンからなる群から選択されるリガンドの存在下、式(II):
    Figure 0004524040
    [式中、Xは式(I)で定義した通りである]
    で示される化合物と式(III):
    Figure 0004524040
    [式中Yは、炭酸C 1-6 アルキル、炭酸アリール、C 1-6 アシルオキシおよびリン酸C 1-6 アルキルからなる群から選択される脱離基であり、R1およびR2は式(I)で定義した通りである]
    で示される化合物とを反応させることを含む方法。
  2. Xがクロロである場合の請求項1記載の方法。
  3. 1およびR2が結合して、式(IV):
    Figure 0004524040
    [式中、R3およびR4は、独立してH、C1-12アルキルおよびアリールから選択される]
    で示される6員環状アセタールまたはケタールを形成する場合の請求項1または2に記載の方法。
  4. 3およびR4がいずれもメチルである場合の請求項3記載の方法。
  5. 触媒が、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムまたはすべてのパラジウム(0)ジベンジリデン触媒から選択される場合の請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
  6. リガンドが、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン[DIPHOS]、亜リン酸トリメチルオルプロパン[TMPP]およびビス(ジフェニルホフィノ)プロパン[DPPP]から選択される場合の請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 式(II)の化合物および式(III)の化合物間の反応が塩基の存在下で行われる場合の請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 脱離基Yが、炭酸メチ、炭酸フェニル、酢酸、トリフルオロ酢酸およびリン酸ジエチルから選択される場合の請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 式(III):
    Figure 0004524040
    [式中、Yは炭酸C 1-6 アルキル、炭酸アリール、C 1-6 アシルオキシおよびリン酸C 1-6 アルキルから選択される脱離基であり、R1およびR2は一緒になって環状アセタールまたはケタールを形成する]
    で示される化合物。
  10. 2,2−ジメチル−5−エテニル−1,3−ジオキサン−5−炭酸メチルである請求項記載の化合物。
  11. 式(V):
    Figure 0004524040
    [式中、X’はHまたはOHであり;またR5およびR6は、独立して、HおよびR’COから選択され、ここで、R’はフェニル、C1-18アルキルまたはホスホリルを意味する]
    で示される化合物の製法であって、請求項1ないし8のいずれかで定義した方法に従って、式(I)の化合物を製造し、式(I)の化合物を水素添加し、−OR1および−OR2を2つのヒドロキシ基に変換し、さらにその後、要すれば必要に応じて:
    (i) 得られた4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブタ−1−イル基上の1個または両方のヒドロキシ基を変換し、R5およびR6がR’COを示す化合物を形成する;および/または、
    (ii) XをX’に変換する
    ことを含む方法。
  12. 式(V)の化合物が、9−(4−アセトキシ−3−アセトキシメチルブタ−1−イル)−2−アミノプリン(ファムシクロビル)、または9−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルブタ−1−イル)グアニン(ペンシクロビル)である場合の請求項1記載の方法。
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