JP4538897B2 - 反応染料混合物及びその適用 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術】
本発明は、セルロース系繊維材料等を染色する際に有用な反応染料、及び、その繊維材料への適用に関する。
【0002】
【従来の技術】
反応染料は、その優れた染料特性の故に、繊維材料、とりわけ、セルロース系繊維の染色及び捺染に多用されている。反応染料を用いる繊維材料の染色等においては、黄色、赤色および青色の反応染料を三原色として用いることや、それらの三原色染料を組合せて用いることや、三原色の各色毎に複数の染料を適宜組み合わせて染色又は捺染する方法が有用であることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
三原色に使用される反応染料に関しては、(i)各染料のビルドアップ性、均染性、染色温度依存性及び浴比依存性が良好で染色の再現性が優れていること、(ii)三原色の染料染着速度が等しく、染色温度依存性が優れ、且つこれらの速度や依存性が揃っており、相容性が良好であること、(iii)三原色染料の耐光堅牢度や汗と日光との複合堅牢度、洗濯堅牢度、塩素堅牢度など諸堅牢度が優れており、且つそれらの堅牢度のレベルが揃っていることなどが好ましい。特に、(i)項の均染性や染色の再現性については、近年、素材の種類や形態の多様化及び工場の自動化、染色時間の短縮化による操作の簡略化などに伴い、より均染性がよく、染色の再現性のよい反応染料混合物が強く望まれている。三原色の各染料のビルドアップ性が互いに異なり、また、互いの染料を単独で用いて染色したときと適宜組み合わせて染色したときにおいて染色性が一致しない場合は、近年多用されているコンピューターカラーマッチングシステムによる色合わせが困難になり、上記(ii)項の三原色染料の染着速度、染色温度依存性が互いに異なる場合は、染色途中に斑染めが生じるという均染性の問題や染色ロット間で色違いを生じる等の染色の再現性が不良となる問題が生じる。また、(iii)項の三原色各染料の堅牢度のレベルが揃っていない場合は、耐光堅牢度や汗日光堅牢度、洗濯堅牢度及び塩素堅牢度の一部や全てにおいて変色が目立ち、良好な染色物を得ることが困難である等の問題が生じる。
一方、各色毎又は三原色用として反応染料を用いた染色、特に染色濃度が高い染色の場合には、多量の無機中性塩を必要とするが、多量の無機中性塩の添加は、多大な時間と労力を要するので、染色作業の操作性を著しく低下させる。また多量の無機中性塩の添加は、染色排水への無機中性塩の含量を増大させ、環境問題を考えると好ましくない。従って、少量の無機中性塩の添加で高濃度の染色物が得られる反応染料混合物が強く要望されている。
また、近年の環境問題への関心の高まりから、染色排水の着色負荷に対する規則も厳しくなる傾向にあり、固着率が高く、染色排水の着色度の低い反応染料混合物が強く望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、各色毎又は三原色染料を用いた反応染料混合物の染色及び捺染における上記の問題点を解決すべく、鋭意検討した結果、特定の混合物がこの目的を達成することを見出して、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、本発明は、遊離酸の形が一般式(I)で示されるモノアゾ染料化合物と、遊離酸の形が一般式(II)、(IV)、(VI)、(VIII)及び(X)で示される5つの染料化合物の群より選ばれる1つ以上とを含有してなる反応染料混合物、並びに、該混合物を用いて繊維材料を染色又は捺染する方法を提供する。
【0006】
【化12】
(I)
【0007】
[式中、m及びnは互いに独立に0又は1を表し、R1及びR2は互いに独立に水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキル基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表し、B1及びB2は互いに独立にC1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、スルホ基及びハロゲン原子の群から選ばれる1個又は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレン基、或いは、1個のスルホ基で置換されていてもよいナフチレン基を表し、Y1は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z1を表し、Y2は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z2を表し、Z1及びZ2は互いに独立にアルカリの作用で脱離する基を表す。]
【0008】
【化13】
(II)
【0009】
[式中、pは0、1、2又は3を表し、R4は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキル基を表し、R5はハロゲン原子、非繊維反応基で置換されていてもよいフェニルアミノ基又は一般式(III)
【0010】
【化14】
(III)
【0011】
{ここで、R6は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキル基を表し、U1は置換されていてもよいフェニレン、置換されていてもよいナフチレン基又は置換されていてもよいC2〜C6アルキレン基を表し、Y4は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z4を表し、Z4はアルカリの作用で脱離する基を表す。}
で示される基を表す。
R7はハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、ウレイド基、置換されていてもよいC1〜C4アルキルカルボニルアミノ基、置換されていてもよいC2〜C4アルケニルカルボニルアミノ基又は置換されていてもよいフェニルカルボニルアミノ基を表し、R8は水素原子を表すが、R7とR8は一緒になってベンゼン環を形成してもよく、かつ、同環はスルホ基で置換されていてもよい。
R9は水素原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基又はスルホ基を表し、B3はC1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、スルホ基及びハロゲン原子の群から選ばれる1個又は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレン基、或いは1個のスルホ基で置換されていてもよいナフチレン基を表し、Y3は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z3を表し、Z3はアルカリの作用で脱離する基を表す。]
【0012】
【化15】
(IV)
【0013】
[式中、R10及びR12は互いに独立に水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキルを表し、R13は水素原子、置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基又は−SO2C2H4Clを表し、Meは原子番号27〜29の金属イオンを表し、B5はC1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、スルホ基及びハロゲン原子の群から選ばれる1個又は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレン基、或いは1個のスルホ基で置換されていてもよいナフチレン基を表し、Y5は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z5を表し、Z5はアルカリの作用で脱離する基を表し、R11はハロゲン原子、非繊維反応基で置換されていてもよいフェニルアミノ基又は一般式(V)
【0014】
【化16】
(V)
【0015】
{R14は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキル基を表し、U2は置換されていてもよいフェニレン基、置換されていてもよいナフチレン基又は置換されていてもよいC2〜C6アルキレン基を表し、Y6は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z6を表し、Z6はアルカリの作用で脱離する基を表す。}
で示される基を表す。]
【0016】
【化17】
(VI)
【0017】
[式中、qは0、1又は2を表し、R15は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキルを表し、B6はC1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、スルホ基及びハロゲン原子の群から選ばれる1個又は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレン基、或いは1個のスルホ基で置換されていてもよいナフチレン基を表し、Y7は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z7を表し、Z7はアルカリの作用で脱離する基を表し、R16はハロゲン原子、非繊維反応基で置換されていてもよいフェニルアミノ基又は一般式(VII)
【0018】
【化18】
(VII)
【0019】
{R17は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキルを表し、U3は置換されていてもよいフェニレン、置換されていてもよいナフチレン又は置換されていてもよいC2〜C6アルキレンを表し、Y8は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z8を表し、Z8はアルカリの作用で脱離する基を表す。}
で示される基を表す。]
【0020】
【化19】
(VIII)
【0021】
[式中、R18は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキルを表し、U4は置換されていてもよいフェニレン、置換されていてもよいナフチレン又は置換されていてもよいC2〜C6アルキレンを表し、Y9は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z9を表し、Y10は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z10を表し、Z9及びZ10は互いに独立にアルカリの作用で脱離する基を表し、R19はハロゲン原子、非繊維反応基で置換されていてもよいフェニルアミノ基又は一般式(IX)
【0022】
【化20】
(IX)
【0023】
{R20は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキルを表し、U5は置換されていてもよいフェニレン、置換されていてもよいナフチレン又は置換されていてもよいC2〜C6アルキレンを表し、Y11は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z11を表し、Z11はアルカリの作用で脱離する基を表す。}
で示される基を表す。]
【0024】
【化21】
(X)
【0025】
[式中、W1及びW2は互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基又は置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表し、X1およびX2は互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基又はカルボキシル基を表し、R21及びR23は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキル基を表し、B7はC1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、スルホ基及びハロゲン原子の群から選ばれる1個又は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレン基、或いは1個のスルホ基で置換されていてもよいナフチレン基を表し、Y12は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z12を表し、Z12はアルカリの作用で脱離する基を表し、R22はハロゲン原子、非繊維反応基で置換されていてもよいフェニルアミノ基、非繊維反応基で置換されていてもよいアルキルアミノ基又は一般式(X)
【0026】
【化22】
(XI)
【0027】
{R24は水素原子又は置換されていてもよいC1〜C4アルキルを表し、U6は置換されていてもよいフェニレン、置換されていてもよいナフチレン又は置換されていてもよいC2〜C6アルキレンを表し、Y13は基−SO2CH=CH2又は基−SO2CH2CH2Z13を表し、Z13はアルカリの作用で脱離する基を表す。}
で示される基を表す。]
以下、本発明を詳細に説明する。
【0028】
【発明の実施の形態】
一般式(I)、(II)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)及び(X)において、R1、R2、R4、R6、R10、R12、R14、R15、R17、R18、R20、R21、R23及びR24は、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、スルホ基、スルファモイル基及びハロゲン原子等の置換基で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、或いは、水素原子を表す。かかる置換されていてもよいC1〜C4アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、4−シアノブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、1,2−ジカルボキシエチル、カルバモイルメチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモイルプロピル、4−カルバモイルブチル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、2−メトキシカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、3−メトキシカルボニルプロピル、3−エトキシカルボニルプロピル、4−メトキシカルボニルブチル、4−エトキシカルボニルブチル、メチルカルボニルオキシメチル、エチルカルボニルオキシメチル、2−メチルカルボニルオキシエチル、2−エチルカルボニルオキシエチル、3−メチルカルボニルオキシプロピル、3−エチルカルボニルオキシプロピル、4−メチルカルボニルオキシブチル、4−エチルカルボニルオキシブチル、スルホメチル、2−スルホエチル、3−スルホプロピル、4−スルホブチル、スルファモイルメチル、2−スルファモイルエチル、3−スルファモイルプロピル、4−スルファモイルブチル、クロロメチル、ブロモメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、4−クロロブチル、4−ブロモブチル等を挙げることができる。
【0029】
R1、R2、R4、R6、R10、R12、R14、R15、R17、R18、R20、R21、R23及びR24としては、水素原子、メチル基又はエチル基が好ましく、水素原子が特に好ましい。
【0030】
一般式(I)において、R3は水素原子またはメチル基を表す。R3としては、水素原子が特に好ましい。一般式(I)において、m及びnは、互いに独立に0又は1を表す。特に、mとしては0が好ましく、nとしては1が好ましい。
【0031】
一般式(I)、(II)、(IV)、(VI)及び(X)において、B1、B2、B3、B5、B6及びB7はC1〜C4アルキル基(該アルキル基はC1〜C4アルコキシで置換されていてもよい)、C1〜C4アルコキシ基、スルホ基及びハロゲン原子の群から選ばれる1又は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレン基、或いは、1個のスルホ基で置換されていてもよいナフチレン基を表す。
上記フェニレン基の置換基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、メトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−メトキシブチル、4−エトキシブチル、スルホ、クロロ、ブロモ等を挙げることができる。
【0032】
B1、B2、B3、B5、B6及びB7としては、無置換のフェニレン基、或いは、メチル、メトキシ及びスルホの群から選ばれる1〜2個の置換基により置換されたフェニレンが好ましく、無置換のフェニレンが特に好ましい。
【0033】
一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)及び(XI)において、Y1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9、Y10、Y11、Y12及びY13は、基−SO2CH=CH2を表すか、或いは、それぞれ、基−SO2CH2CH2Z1、−SO2CH2CH2Z2、−SO2CH2CH2Z3、−SO2CH2CH2Z4、−SO2CH2CH2Z5、−SO2CH2CH2Z6、−SO2CH2CH2Z7、−SO2CH2CH2Z8、−SO2CH2CH2Z9、−SO2CH2CH2Z10、−SO2CH2CH2Z11、−SO2CH2CH2Z12及び−SO2CH2CH2Z13(Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7、Z8、Z9、Z10、Z11、Z12及びZ13は、それぞれアルカリの作用で脱離する基)を表す。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7、Z8、Z9、Z10、Z11、Z12及びZ13としては、例えば、硫酸エステル基、チオ硫酸エステル基、燐酸エステル基、酢酸エステル基及びハロゲノや、カルボキシ及びカルバモイルの群からなる1又は2個の置換基で置換されていてもよいピリジニオ基等を挙げることができる。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6、Z7、Z8、Z9、Z10、Z11、Z12及びZ13としては、硫酸エステル基が好ましい。
Y1、Y2、Y3、Y4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9、Y10、Y11、Y12及びY13の好ましい具体例としては、−SO2CH=CH2又は−SO2CH2CH2OSO3Hを挙げることができ、−SO2CH2CH2OSO3Hが特に好ましい。
【0034】
一般式(II)において、R7が置換されていてもよいC1〜C4アルキルカルボニルアミノ又は置換されていてもよいC2〜C4アルケニルカルボニルアミノである場合、これらのアルキル又はアルケニルの置換基としては、スルホ、カルボキシ、ハロゲン原子等が挙げられる。又、R7が置換されていてもよいフェニルカルボニルアミノである場合、該フェニルの置換基としては、スルホ、カルボキシ、メチル、ハロゲン原子等が挙げられる。
好ましいR7は、メチル又はウレイドであるか、アセチル、プロピオニル、マレイニル、スクシニルもしくはベンゾイルで置換されたアミノ基であるか、或いは、R7とR8が一緒になってベンゼン環を形成し、かつ、同環に1個のスルホが置換されているものである。
R9で示されるC1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシは直鎖状又は分枝状であり、該アルキル又はアルコキシはクロロ又はヒドロキシのような置換基を有していてもよいが、好ましくは無置換のものであり、特にメチル及びメトキシが好ましい。
R7、R8及びR9の最良の組み合せは、R8及びR9が水素原子であり、且つ、R7がウレイドもしくはアセチルアミノである場合か、又は、R7がメチルであり、R8が水素原子であり、且つ、R9がメトキシである場合である。
【0035】
一般式(II)において、pは0、1、2又は3を表す。pとしては、2又は3が好ましく、特に3が好ましい。
【0036】
一般式(IV)において、R13は水素原子、置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ニトロ基、スルホ基又は−SO2C2H4Clを表すが、特に水素原子が好ましい。
【0037】
一般式(IV)においてMeで表される原子番号27〜29の金属イオンのうち、好ましい金属イオンは銅イオンである。
【0038】
一般式(III)、(V)、(VII)、(VIII)、(IX)及び(XI)において、U1、U2、U3、U4、U5及びU6が、置換されていてもよいフェニレンである場合、これらの置換されていてもよいフェニレンとしては、メチル基、エチル基等のC1〜C4アルキル基、メトキシ、エトキシ等のC1〜C4アルコキシ基、C1〜C4アルコキシC1〜C4アルキル基、塩素、臭素等のハロゲン及びスルホ基の群から選ばれる、1又は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレンであり、該フェニレンの置換基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、メトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−メトキシブチル、4−エトキシブチル、スルホ、クロロ、ブロモ等を挙げることができる。
【0039】
U1、U2、U3、U4、U5及びU6で表される置換されていてもよいフェニレンとしては、無置換のフェニレン、或いは、メチル、メトキシ及びスルホの群から選ばれる1又は2個の置換基により置換されたフェニレンが好ましく、無置換のフェニレンが特に好ましい。
【0040】
一般式(III)、(V)、(VII)、(VIII)、(IX)及び(XI)において、U1、U2、U3、U4、U5及びU6が、置換されていてもよいナフチレンである場合、これらの置換されていてもよいナフチレンとしては、好ましくはスルホ基1個で置換されていてもよいナフチレンが挙げられる。
【0041】
一般式(III)、(V)、(VII)、(VIII)、(IX)及び(XI)において、U1、U2、U3、U4、U5及びU6が、置換されていてもよいC2〜C6アルキレンである場合、これらの置換されていてもよいC2〜C6アルキレンとしては、例えば−(CH2)2−、−(CH2)3−及び−CH(CH3)CH2−等のC2〜C4アルキレン基が好ましい。
【0042】
一般式(VI)において、qは0、1又は2を表す。qとしては、1又は2が好ましく、1が特に好ましい。
【0043】
一般式(II)、(IV)、(VI),(VIII)及び(X)において、R5、R11、R16,R19及びR22が非繊維反応基で置換されていてもよいフェニルアミノ基である場合、これら置換されていてもよいフェニルアミノ基を形成するアミノ化合物としては、例えば、1−アミノベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−メチルベンゼン、1−アミノ−2,4−、−3,4−又は−3,5−ジメチルベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−エチルベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−メトキシベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−エトキシベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−クロロベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−ブロモベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−フルオロベンゼン、3−又は4−アミノフェニルメタンスルホン酸、2−、3−又は4−アミノベンゼンスルホン酸、3−又は4−メチルアミノベンゼンスルホン酸、3−又は4−エチルアミノベンゼンスルホン酸、5−アミノベンゼン−1,3−ジスルホン酸、6−アミノベンゼン−1,3−又は−1,4−ジスルホン酸、4−アミノベンゼン−1,2−ジスルホン酸、4−アミノ−5−メチルベンゼン−1,2−ジスルホン酸、2−、3−又は4−アミノ安息香酸、5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸、5−アミノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、4−アミノ−2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、5−アミノ−2−エトキシベンゼンスルホン酸、N−メチルアミノベンゼン、N−エチルアミノベンゼン、1−メチルアミノ−3−又は−4−メチルベンゼン、1−エチルアミノ−3−又は−4−メチルベンゼン、1−メチルアミノ−2−、−3−又は−4−クロロベンゼン、1−エチルアミノ−2−、−3−又は−4−クロロベンゼン、1−(2−ヒロドキシエチル)アミノ−3−メチルベンゼン、3−又は4−メチルアミノ安息香酸、1−アミノ−2−メトキシ−5−メチルベンゼン、1−アミノ−2,5−ジメトキシベンゼン、2−、3−又は4−アミノフェノール、1−アミノ−3−又は−4−アセチルアミノベンゼン、2,4−又は2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、及び、1−アミノベンゼン−3−又は−4−(β−ヒドロキシエチルスルホン)等を挙げることができる。
【0044】
R5、R11、R16及びR19としては、フルオロ、クロロ、並びに、1−アミノベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−メチルベンゼン、1−アミノ−2−、−3−又は−4−エチルベンゼン、2−、3−又は4−アミノベンゼンスルホン酸、2−、3−又は4−アミノ安息香酸、N−メチルアミノベンゼン、及び、N−エチルアミノベンゼンの残基が好ましく、フルオロ、クロロ、並びに、1−アミノ−2−エチルベンゼン、3−アミノベンゼンスルホン酸、及び、2−アミノ安息香酸の残基が特に好ましい。
【0045】
一般式(X)におけるR22で表される非繊維反応基で置換されていてもよいアルキルアミノ基としては、例えば、メチルアミノ、ヒドロキシメチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、β−メトキシエチルアミノ、β−エトキシエチルアミノ、γ−メトキシプロピルアミノ、β−ヒドロキシエチルアミノ、β−スルファ−トエチルアミノ、γ−ヒドロキシプロピルアミノ、 N−β−スルホエチル−N−メチルアミノ、β−カルボキシエチルアミノ、β−クロロメチルアミノ、β−シアノエチルアミノ、β−スルホエチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジヒドロキシメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジ−β−ヒドロキシエチルアミノ、シクロアルキルアミノ、ベンジルアミノ、及び、モルホリノ等を挙げることができる。
【0046】
好ましいR22としては、フルオロ及びクロロや、1−アミノベンゼン、1−アミノ−2−エチルベンゼン、2−、3−又は4−アミノベンゼンスルホン酸、1−アミノ−2−、−3−又は−4−メトキシベンゼン、2−、3−又は4−アミノ安息香酸、N−メチルアミノベンゼン及びN−エチルアミノベンゼンの残基、アミノ、ヒドロキシメチルアミノ、N,N−ジ−β−ヒドロキシエチルアミノ、β−スルホエチルアミノ、β−カルボキシエチルアミノ及びモルホリノであり、フルオロ、クロロ、アミノ及びβ−スルホエチルアミノが特に好ましい。
【0047】
一般式(X)におけるW1及びW2は、互いに独立に、水素原子、クロルやブロム等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル及びsec−ブチルなどの直鎖もしくは分岐状の炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ及びイソプロポキシなどの直鎖もしくは分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基、或いは、フェノキシ、p−メトキシフェニルオキシ及びp−メチルフェノキシなどの置換基を有していてもよいアリールオキシ基を表す。
W1及びW2は、好ましくは、互いに独立に、水素原子、クロル、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基であり、特にクロルが好ましい。
【0048】
一般式(X)において、X1及びX2は、互いに独立に、水素原子、クロルやブロム等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル及びsec−ブチルなどの直鎖もしくは分岐状の炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ及びイソプロポキシ等の直鎖もしくは分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基或いはカルボキシル基を表す。
X1及びX2は、好ましくは、互いに独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基であり、メトキシ基又はエトキシ基が特に好ましい。
【0049】
一般式(I)で示される染料化合物は、公知の方法、例えば、特開昭63-101458号公報記載の方法に準拠して製造することができ、一般式(II)で示される染料化合物は、公知の方法、例えば、特開昭63-225664号公報に記載の方法に準拠して製造することができ、一般式(IV)で示される染料化合物は、公知の方法、例えば、特公平3−10669号公報に記載の方法に準拠して製造することができ、一般式(VI)で示される染料化合物は、公知の方法、例えば、特開昭56-128380号公報に記載の方法に準拠して製造することができ、一般式(VIII)で示される染料化合物は、公知の方法、例えば、特開平6−287463号公報や特開昭56−128380号公報に記載の方法に準拠して製造することができ、一般式(X)で示される染料化合物は、公知の方法、例えば、特開平9−202788号公報に記載の方法に準拠して製造することができる。
【0050】
一般式(I)、(II)、(IV)、(VI),(VIII)及び(X)の染料化合物は、遊離酸の形で又はその塩の形で存在し、特にアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩が好ましく、とりわけ、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩が好ましい。
【0051】
本発明の反応染料混合物の調製法は特に限定されるものではなく、各染料化合物を混合した後に染色してもよいし、各染料化合物を染色する際に染浴中で混合してもよい。
【0052】
本発明の反応染料混合物は、一般式(I)で示されるモノアゾ染料化合物と、一般式(II)、(IV)、(VI)、(VIII)及び(X)で示される5つの染料化合物の群から選ばれる1つ以上とを含有するものであり、好ましくは、一般式(I)で示されるモノアゾ染料化合物の99−1重量%と、一般式(II)、(IV)、(VI)、(VIII)及び(X)で示される染料化合物群から選ばれる1つ以上の化合物の1−99重量%とを含有してなるものである。更に好ましくは、一般式(I)で示されるモノアゾ染料化合物の1つ以上の80−20重量%と、一般式(II)、(IV)、(VI)、(VIII)及び(X)で示される染料化合物群から選ばれる1つ以上の化合物の20−80重量%とを含有してなるものである。
【0053】
本発明の反応染料混合物は、必要に応じ、芒硝や食塩等の無機塩、β−ナフタレンスルホン酸ソーダ/ホルマリン縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ソーダ/ホルマリン縮合物、アセチルアミノナフトール系化合物等の分散剤、ジ−2−エチルヘキシルテレフタレート系等の粉塵飛散防止剤、酢酸ナトリウム塩、燐酸ナトリウム塩等のpH緩衝剤、ポリ燐酸塩等の硬水軟化剤等の公知の染色助剤や、その他の染料等を含有することができる。
【0054】
本発明の反応染料混合物はその形態において特に限定されるものではなく、例えば、粉末状であってもよく、顆粒状であってもよく、液体状であってもよい。
【0055】
本発明の反応染料混合物は、繊維材料、特にセルロース系繊維材料及びそれを含有する繊維材料の染色又は捺染に有用である。セルロース系繊維材料は特に限定されるものではないが、木綿、リネン、麻、ジュード、ラミー繊維、ビスコース人絹、ベンベルグ(登録商標)等の天然或いは再生セルロース繊維及びこれらの混交品が例示される。又、セルロース系繊維を含有する繊維材料としては、木綿/ポリエステル、木綿/ナイロン、木綿/アクリル混交品等が例示される。
【0056】
本発明の染色及び捺染方法は、特に限定されるものではない。
吸尽染色法では、例えば、無水芒硝や食塩等の無機中性塩の1つ以上、及び、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、苛性ソーダや第三燐酸ソーダ等の酸結合剤の1つ以上を用いて染色する方法が例示される。上記の無機中性塩や酸結合剤については、染浴1L当り1g以上使用することが好ましい。該無機中性塩や酸結合剤の染浴への投入は、一度に行ってもよいし、分割して行なってもよい。又、その他の均染剤、緩染剤、浴中柔軟剤等の染色助剤を併用してもよい。
染色温度は、通常40〜90℃であり、好ましくは50〜90℃である。
【0057】
コールドバッチアップ染色法では無水芒硝や食塩等の無機中性塩や、苛性ソーダや珪酸ソーダ等の酸結合剤を用いてパジング後、密閉包装材料中に、0〜90℃、好ましくは10〜40℃の温度で放置して染色する方法が例示される。
連続染色法では、例えば、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、苛性ソーダ等の酸結合剤を染料パジング液に混合し、公知の方法でパジング後、乾熱又は蒸熱により染色する一浴パジング法、及び、染料パジング後に、無水芒硝や食塩等の無機中性塩や、苛性ソーダや珪酸ソーダ等の酸結合剤をパジングし、乾熱又は蒸熱して染色する二浴パジング法が例示される。
捺染方法では、例えば、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ等の酸結合剤を含む捺染ペーストを印捺後、乾燥、蒸熱して捺染する一相捺染法、及び、捺染ペーストを印捺後、無水芒硝や食塩等の無機中性塩と、苛性ソーダや珪酸ソーダ等の酸結合剤溶液の80℃以上の高温中に投入して捺染する二相捺染法等で捺染する方法が例示される。この際に、均染剤、緩染剤、浴中柔軟剤等を併用してもよい。
【0058】
セルロース繊維上に本発明の反応染料混合物を固定させるのに適した酸結合剤は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属と、無機酸又は有機酸或いは加熱状態でアルカリを遊離する化合物との水溶性塩基性塩である。例えば、アルカリ金属の水酸化物、及び、弱〜中程度の強さの無機又は有機酸のアルカリ金属塩が例示され、特に、ソーダ塩及びカリウム塩が好ましい。上記酸結合剤としては、例えば、苛性ソーダ、苛性カリ、重曹、炭酸ソーダ、蟻酸ソーダ、炭酸カリ、第一、第二又は第三燐酸ソーダ、珪酸ソーダ、トリクロロ酢酸ソーダ等が挙げられる。
【0059】
【発明の効果】
本発明の反応染料混合物は、繊維材料の染色及び捺染において相容性、均染性、再現性及びビルドアップ性が良好であり、且つ、汗−日光の複合作用に対する堅牢度、塩素堅牢度、酸化性ガスに対する堅牢度等の諸堅牢度の良好な染色物及び捺染物を与える。特に、吸尽染色において染色温度依存性及び浴比依存性が小さく再現性に優れ、しかも、高い染色濃度でも少ない中性無機塩の添加で十分なカラーイールドが得られ、固着率が高いので、染色排水の着色負荷が小さい。
【0060】
【例】
以下、例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。尚、例中、%及び部は、特記しない限り、重量%及び重量部を表す。
【0061】
参考例1
遊離酸の形が下式(1)
【0062】
【化23】
(1)
【0063】
で示される染料39部、遊離酸の形が下式(2)
【0064】
【化24】
(2)
【0065】
で示される染料17部、遊離酸の形が下式(3)
【0066】
【化25】
(3)
で示される染料24部、遊離酸の形が下式(4)
【0067】
【化26】
(4)
【0068】
で示される染料13部、遊離酸の形が下式(5)
【0069】
【化27】
(5)
で示される染料7部を混合すると、ブラウン色の反応染料混合物が得られる。
この染料混合物の0.26部及び無水芒硝の4部を、綿繊維からなる編み物10部をセットした染色装置(浴比は1:10、浴温は70℃)中に公知の方法で投入し、投入後70℃で約20分間編み物を処理し、次いで、炭酸ソーダ2部を浴中に投入し、更に、この温度で60分間編み物を染色及び洗浄すると、洗濯及び汗日光堅牢度の良好な、斑のない均一で濃い緋赤色の染色物が得られる。又、上記染色の再現性も良好である。
【0070】
例2
遊離酸の形が下式(6)
【0071】
【化28】
(6)
【0072】
で示される染料25部、上式(2)で示される染料13部、上式(3)で示される染料33部、上式(4)で示される染料19部、上式(5)で示される染料10部を混合すると、ネイビー色の染料混合物が得られる。
この混合物の0.36部及び無水芒硝の4部を、参考例1と同様に、綿繊維からなる編み物10部をセットした染色装置(浴比は1:10、浴温は80℃)中に投入し、投入後80℃で約20分間編み物を処理し、次いで、38度ボーメの苛性ソーダ(無水芒硝の100gに対して7.5ml)を浴中に投入し、更に、この温度で50分間編み物を染色及び洗浄すると、洗濯及び汗日光堅牢度の良好な、斑のない均一な濃い緋赤色の染色物が得られる。又、上記染色の再現性も良好である。
【0073】
例3
遊離酸の形が下式(7)
【0074】
【化29】
(7)
【0075】
で示される染料17部、上式(2)で示される染料51部、上式(3)で示される染料17部、上式(4)で示される染料10部、上式(5)で示される染料5部を混合すると、カーキー色の反応染料混合物が得られる。
この混合物30部と食塩400部を、綿繊維からなる糸1000部をセットしたチーズ染色装置(浴比は1:10、浴温は80℃)に公知の方法で投入し、80℃で20分間処理後、炭酸ソーダ200部を浴中に投入し、次いで、この温度で60分間染色及び洗浄すると、洗濯及び汗日光堅牢度が良好な、チーズの内外層間で濃度差のない均一な緋赤色の染色糸が得られる。又、このチーズ染色の再現性も良好である。
【0076】
例4
遊離酸の形が上式(6)で示される染料17部、遊離酸の形が下式(8)
【0077】
【化30】
(8)
【0078】
で示される染料39部、上式(3)で示される染料11部、上式(5)
で示される染料27部、遊離酸の形が下式(9)
【0079】
【化31】
(9)
【0080】
で示される染料6部を混合すると、ブラウン色の反応染料混合物が得られる。
レーヨンからなる編み物10部をセットした染色装置(浴比は1:10、浴温は80℃)中に、上記組成物0.26部及び無水芒硝4部を投入し、80℃で20分間編み物を処理し、炭酸ソーダ2部を投入後、この温度で60分間染色及び洗浄すると、斑の無い均一な緋赤色の、洗濯及び汗日光堅牢度が良好な染色物が得られる。又、上記染色を繰り返しても再現性は良好である。
【0081】
例5
レーヨンからなる編み物10部を染色装置にセットし、浴比を1:10、水温を70℃にした。上式(6)で示される染料25部、遊離酸の形が下式(10)
【0082】
【化32】
(10)
【0083】
で示される染料13部、上式(3)で示される染料16部、上式(5)で示される染料38部、上式(9)で示される染料8部を充分混合することにより染料混合物を得る。この混合物の0.36部及び無水芒硝4部を浴中に投入後、投入時の温度で20分間編み物を処理し、炭酸ソーダ2部を投入する。次いで、上記温度で60分間編み物を処理し、染色を終了後、常法で洗浄して仕上げる。得られる染色物は斑の無い均一な緋赤色である。この染色物の洗濯及び汗日光堅牢度はいずれも良好である。又、上記染色を繰り返し行っても、いずれも染色の再現性が良好である。
【0084】
参考例6
上式(1)で示される染料17部、上式(2)で示される染料51部、上式(3)で示される染料8部、上式(5)で示される染料20部、遊離酸の形が下式(11)
【0085】
【化33】
(11)
【0086】
で示される染料4部を混合すると、ブラウン色の反応染料混合物が得られる。
この混合物200部を熱水で溶解後、25℃に冷却し、アルギン酸ソーダ1部、メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ10部、及び、炭酸水素ナトリウム20部を添加し、更に水を加えて全量を25℃で1000部とし、この液をパジング液として用いて木綿織物をパジングし、織物を120℃で2分間乾燥し、次いで100℃で5分間スチーミングして染料を固着させると、均一な濃い紺色であり、洗濯及び汗日光堅牢度が良好な染色物が得られる。又、上記染色を繰り返しても、染色の再現性は良好である。
【0087】
例7
例3で得られる反応染料混合物の0.5部を、各々、200部の水に溶解し、芒硝20部を加え、さらに木綿10部を加えて70℃に昇温する。70℃に達してから30分経過後、炭酸ソーダ4部を加え、同温度で1時間染色する。次いで水洗い及びソーピングを行う。水洗い及びソーピング時の染色排水の着色量は僅かであり、均一で濃い色の洗濯堅牢度等の諸堅牢度に優れた染色物が得られる。
【0088】
参考例8
反応染料混合物の0.26部に代えて、反応染料混合物の0.5部及びメチルナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物のナトリウム塩(スルホン化度110%、平均重合度1.8)の0.06部を用いる以外は、参考例1と同様に染色する。得られる染色物は、参考例1で得られる染色物と同等の品質を有する。
【0089】
参考例9
参考例1で得られる反応染料混合物0.26部に代えて、反応染料混合物の0.5部を用いる以外は、参考例1と同様に染色する。得られる染色物は、反応染料混合物0.5部を用いたものでは、0.26部を用いた参考例1のものに比べて十分に濃く、使用した染料混合物のビルドアップ性は良好である。
【0090】
参考例10
参考例1で得られる反応染料混合物を用いて、以下の組成をもつ色糊を作る。
【0091】
色糊組成
反応染料混合物 5部
尿素 5部
アルギン酸ソーダ(5%)元糊 50部
熱湯 25部
重曹 2部
バランス(水) 13部
合 計 100部
【0092】
この色糊をシルケット加工綿ブロード上に印捺し、中間乾燥後、100℃で5分間スチーミングを行い、湯洗い、ソーピング、湯洗い、そして乾燥して、仕上げる。得られる捺染物は均一で濃い色であり、その諸堅牢度は良好である。
【0093】
参考例11
参考例1で得られる反応染料混合物30部を熱水に溶解した後、25℃に冷却する。この染料溶液に32.5%苛性ソーダ水溶液15部及び50度ボーメの水ガラス150部を添加し、さらに25℃で水を加えて全量を1000部とした直後に、この液をパジング液として木綿織物をパジングする。パジングした木綿織物を巻き上げ、ポリエチレンフィルムで密閉して、25℃の室温で20時間放置した後、常法で洗浄し、乾燥して仕上げる。得られる染色物は均一で濃い色であり、その諸堅牢度は良好である。
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