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JP4547714B2 - 投影光学系、露光装置、および露光方法 - Google Patents
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投影光学系、露光装置、および露光方法 Download PDF

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Description

本発明は、投影光学系、露光装置、および露光方法に関し、特に複数の反射屈折型の投影光学ユニットからなる投影系に対してマスクと感光性基板とを移動させつつマスクのパターンを感光性基板上に投影露光するマルチ走査型投影露光装置に好適な投影光学ユニットに関するものである。
近年、パソコンやテレビ等の表示素子として、液晶表示パネルが多用されている。液晶表示パネルは、プレート上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法で所望の形状にパターニングすることによって製造される。このフォトリソグラフィ工程のための装置として、マスク上に形成された原画パターンを、投影光学系を介してプレート上のフォトレジスト層に投影露光する投影露光装置が用いられている。
なお、最近では、液晶表示パネルの大面積化の要求が高まっており、その要求に伴ってこの種の投影露光装置においても露光領域の拡大が望まれている。そこで、露光領域を拡大するために、いわゆるマルチ走査型投影露光装置が提案されている。マルチ走査型投影露光装置では、複数の投影光学ユニットに対してマスクとプレートとを移動させつつ、マスクのパターンをプレート上に投影露光する。
この種の投影光学ユニットとして、g線とh線とi線とに対して良好に色消しされた反射屈折型の投影光学ユニットが知られている(たとえば特許文献1を参照)。この投影光学ユニットでは、2つの結像光学系を直列に配置することにより、等倍の正立正像を形成している。
特開2000−39557号公報
上述のような2つの結像光学系からなる投影光学ユニット(投影光学系)において、光学部材の製造誤差や組立誤差などに起因して、回転対称な非点収差や光軸上の非点隔差(以下、「軸上非点隔差」という)が発生することがある。この場合、たとえば投影光学ユニット中の凹面反射鏡の近傍すなわち瞳面の近傍に配置されたレンズを光軸方向に移動させることにより、副作用を実質的に抑えつつ回転対称な非点収差を補正することができる。しかしながら、従来技術では、簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することができなかった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、たとえばマルチ走査型投影露光装置に搭載可能で、簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することのできる投影光学系を提供することを目的とする。
また、本発明は、簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することのできる投影光学系を用いて、マスクの微細パターンを高精度に露光することのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、第1面の像を第2面上に形成する投影光学系において、
前記第1面の中間像を形成するための第1結像光学系と、前記中間像からの光束に基づいて最終像を前記第2面上に形成するための第2結像光学系とを備え、
前記第1面および前記第2面から実質的に離れて配置されて、前記投影光学系の光軸廻りに相対的に回転可能な第1光学面と第2光学面とを有し、
前記第1光学面および前記第2光学面は、直交する方向にパワーの異なるトーリック面状にそれぞれ形成されていることを特徴とする投影光学系を提供する。
本発明の第2形態では、前記第1面に設定されたマスクを照明するための照明系と、前記マスクに形成されたパターンの像を前記第2面に設定された感光性基板上に形成するための第1形態の投影光学系とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第3形態では、前記第1面に設定されたマスクを照明し、第1形態の投影光学系を介して前記マスクに形成されたパターンを前記第2面に設定された感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法を提供する。
本発明の投影光学系では、たとえばトーリック面状の第1光学面が形成された第1光学部材およびトーリック面状の第2光学面が形成された第2光学部材をそれぞれ独立に光軸廻りに回転させることにより、すなわち物体面(第1面)および像面(第2面)から実質的に離れて配置されてサジタル方向とメリディオナル方向とで曲率の異なる第1光学面と第2光学面とを光軸廻りに相対的に回転させることにより、簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することができる。
また、本発明の露光装置および露光方法では、例えば簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することのできる投影光学系を用いて、マスクの微細パターンを高精度に露光することができ、ひいては良好なマイクロデバイスとして高精度な液晶表示素子などを製造することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。本実施形態では、複数の反射屈折型の投影光学ユニットからなる投影系に対してマスクとプレートとを移動させつつマスクのパターンをプレート上に投影露光するマルチ走査型投影露光装置に本発明を適用している。
換言すると、本実施形態では、マルチ走査型投影露光装置の各投影光学ユニットに本発明の投影光学系を適用している。なお、図1では、所定の回路パターンが形成されたマスクおよびレジストが塗布されたプレートを移動させる方向(走査方向)に沿ってX軸を設定している。また、マスクの平面内でX軸と直交する方向に沿ってY軸を、プレートの法線方向に沿ってZ軸を設定している。
本実施形態の露光装置は、マスクステージ(不図示)MS上においてマスクホルダ(不図示)を介してXY平面に平行に支持されたマスクMを均一に照明するための照明系ILを備えている。図1を参照すると、照明系ILは、たとえば超高圧水銀ランプからなる光源1を備えている。光源1は、回転楕円面からなる反射面を有する楕円鏡2の第1焦点位置に位置決めされている。したがって、光源1から射出された照明光束は、反射鏡(平面鏡)3を介して、楕円鏡2の第2焦点位置に光源像を形成する。この第2焦点位置には、シャッター(不図示)が配置されている。
楕円鏡2の第2焦点位置に形成された光源像からの発散光束は、リレーレンズ系4を介して再び結像する。リレーレンズ系4の瞳面の近傍には、所望の波長域の光束のみを透過させる波長選択フィルター(不図示)が配置されている。波長選択フィルターでは、g線(436nm)の光とh線(405nm)とi線(365nm)の光とが露光光として同時に選択される。なお、波長選択フィルターでは、たとえばg線の光とh線の光とを同時に選択することもできるし、h線の光とi線の光とを同時に選択することもできるし、さらにi線の光だけを選択することもできる。
リレーレンズ系4による光源像の形成位置の近傍に、ライトガイド5の入射端5aが配置されている。ライトガイド5は、多数のファイバ素線をランダムに束ねて構成されたランダムライトガイドファイバであって、光源1の数(図1では1つ)と同じ数の入射端5aと、投影系PLを構成する投影光学ユニットの数(図1では5つ)と同じ数の射出端5b〜5fとを備えている。こうして、ライトガイド5の入射端5aへ入射した光は、その内部を伝播した後、5つの射出端5b〜5fから射出される。
ライトガイド5の射出端5bから射出された発散光束は、コリメートレンズ(不図示)によりほぼ平行な光束に変換された後、フライアイ・インテグレーター(オプティカルインテグレータ)6bに入射する。フライアイ・インテグレーター6bは、多数の正レンズエレメントをその中心軸線が光軸AXに沿って延びるように縦横に且つ稠密に配列することによって構成されている。したがって、フライアイ・インテグレーター6bに入射した光束は、多数のレンズエレメントにより波面分割され、その後側焦点面(すなわち射出面の近傍)にレンズエレメントの数と同数の光源像からなる二次光源を形成する。
すなわち、フライアイ・インテグレーター6bの後側焦点面には、多数の光源像からなる実質的な面光源が形成される。なお、オプティカルインテグレータ(6b〜6f)は、フライアイ・インテグレーターに限定されることなく、回折光学素子、微小レンズ要素の集合体で構成されるマイクロフライアイレンズ、あるいは内面反射型のロッド状インテグレーター(中空パイプまたは光パイプ、棒状ガラスロッドなど)を含む構成を採用してもよい。
二次光源からの光束は、フライアイ・インテグレーター6bの後側焦点面の近傍に配置された開口絞り(不図示)により制限された後、コンデンサーレンズ系7bに入射する。なお、開口絞りは、対応する投影光学ユニットPL1の瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、照明に寄与する二次光源の範囲を規定するための可変開口部を有する。開口絞りは、この可変開口部の開口径を変化させることにより、照明条件を決定するσ値(投影系PLを構成する各投影光学ユニットPL1〜PL5の瞳面の開口径に対するその瞳面上での二次光源像の口径の比)を所望の値に設定する。
コンデンサーレンズ系7bを介した光束は、所定の転写パターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。同様に、ライトガイド5の他の射出端5c〜5fから射出された発散光束も、各コリメートレンズ、フライアイ・インテグレーター6c〜6f(参照符号は不図示)、各開口絞り、およびコンデンサーレンズ系7c〜7f(参照符号は不図示)を介して、マスクMをそれぞれ重畳的に照明する。すなわち、照明系ILは、マスクM上においてY方向に並んだ複数(図1では合計で5つ)の台形状の領域(投影光学ユニットの視野領域)を照明する。
なお、上述の例では、照明系ILにおいて、1つの光源1からの照明光をライトガイド5を介して5つの照明光に等分割しているが、光源の数および投影光学ユニットの数に限定されることなく、様々な変形例が可能である。すなわち、必要に応じて2つ以上の光源を設け、これら2つ以上の光源からの照明光をランダム性の良好なライトガイドを介して所要数(投影光学ユニットの数)の照明光に等分割することもできる。この場合、ライトガイドは、光源の数と同数の入射端を有し、投影光学ユニットの数と同数の射出端を有することになる。
マスクM上の各照明領域からの光は、各照明領域に対応するようにY方向に沿って配列された複数(図1では合計で5つ)の投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影系PLに入射する。ここで、各投影光学ユニットPL1〜PL5の構成は、互いに同じである。以下、本実施形態にかかる投影光学ユニットの構成について具体的に説明する。
図2は、本実施形態にかかる投影光学ユニットの構成を概略的に示す図である。本実施形態の投影光学ユニット(典型的には投影光学ユニットPL1など)は、図2に示すように、マスクMからの光に基づいてマスクパターンの一次像(中間像)を形成する第1結像光学系K1と、この一次像からの光に基づいてマスクパターンの等倍の正立正像(二次像)をプレートP上に形成する第2結像光学系K2とを有する。ここで、第1結像光学系K1と第2結像光学系K2とは、基本的に同じ構成を有する。なお、マスクパターンの一次像の形成位置(中間像面)の近傍には、マスクM上における投影光学ユニットの視野領域(照明領域)およびプレートP上における投影光学ユニットの投影領域(露光領域)を規定する視野絞りFSが設けられている。なお、照明系ILが照明視野絞りを備えており、この照明視野絞りによってマスクM上の照明領域が規定される場合には、照明視野絞りFSを省くこともできる。
第1結像光学系K1は、マスクMから−Z方向に沿って入射する光を−X方向に反射するようにマスク面(XY平面)に対して45°の角度で斜設された第1反射面P1aを有する第1直角プリズムP1を備えている。また、第1結像光学系K1は、第1直角プリズムP1側から順に、第1屈折光学系S1と、第1直角プリズムP1側に凹面を向けた第1凹面反射鏡M1とを備えている。ここで、第1屈折光学系S1は、第1凹面反射鏡M1が形成する往復光路中に配置された5つのレンズL11〜L15を備えている。
具体的には、第1屈折光学系S1は、第1直角プリズムP1側から順に、両凸レンズL11と、第1直角プリズムP1側に凹面を向けた負メニスカスレンズL12と、両凸レンズL13と、両凹レンズL14と、第1直角プリズムP1側に凹面を向けた正メニスカスレンズレンズL15とにより構成されている。第1屈折光学系S1と第1凹面反射鏡M1とはX方向に延びる光軸AX1に沿って配置され、全体として第1反射屈折光学系を構成している。この第1反射屈折光学系から+X方向に沿って第1直角プリズムP1に入射した光は、マスク面(XY平面)に対して45°の角度で斜設された第2反射面P1bによって−Z方向に反射される。
一方、第2結像光学系K2は、第1直角プリズムP1の第2反射面P1bから−Z方向に沿って入射する光を−X方向に反射するようにプレート面(XY平面)に対して45°の角度で斜設された第1反射面P2aを有する第2直角プリズムP2を備えている。また、第2結像光学系K2は、第2直角プリズムP2側から順に、第2屈折光学系S2と、第2直角プリズムP2側に凹面を向けた第2凹面反射鏡M2とを備えている。ここで、第2屈折光学系S2は、第2凹面反射鏡M2が形成する往復光路中に配置された5つのレンズL21〜L25を備えている。
具体的には、第2屈折光学系S2は、第2直角プリズムP2側から順に、両凸レンズL21と、第2直角プリズムP2側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凸レンズL23と、両凹レンズL24と、第2直角プリズムP2側に凹面を向けた正メニスカスレンズレンズL25とにより構成されている。第2屈折光学系S2と第2凹面反射鏡M2とはX方向に延びる光軸AX2に沿って配置され、全体として第2反射屈折光学系を構成している。この第2反射屈折光学系から+X方向に沿って第2直角プリズムP2に入射した光は、プレート面(XY平面面)に対して45°の角度で斜設された第2反射面P2bによって−Z方向に反射され、最終像面に設定されたプレートPに達する。
なお、マスクMと第1直角プリズムP1との間の光路中には、一対のくさび形状の偏角プリズム21aおよび21bからなるフォーカス調整部材21が配置されている。一対の偏角プリズム21aおよび21bは、その基準状態ではXZ平面において互いに相補的なくさび状の断面形状を有するように設定されている。そして、第2偏角プリズム21bは、X方向に沿って往復移動可能に構成されている。したがって、第2偏角プリズム21bをX方向に沿って往復移動させることにより、マスクMと第1直角プリズムP1の第1反射面P1aとの間の光路長が変化し、ひいては第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置がZ方向に移動する。
その結果、フォーカス調整部材21では、第2偏角プリズム21bのX方向移動により、投影光学ユニットの物像点間距離を調整すること、すなわちフォーカス調整を行うことができる。なお、フォーカス調整部材21では、たとえば第1偏角プリズム21aの頂角側と反対側(図2では左側)をZ方向に往復移動可能に構成することもできる。この場合、第1偏角プリズム21aのY軸廻りの回転により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像のX方向の寸法のみが変化する。こうして、フォーカス調整部材21では、第1偏角プリズム21aのY軸廻りの回転(第1偏角プリズム21aのチルト)により、投影光学ユニットのX方向倍率のみを調整すること、すなわち非等方的倍率調整を行うことができる。
また、フォーカス調整部材21と第1直角プリズムP1との間の光路中には、一対の平行平面板22aおよび22bからなる像シフト部材22が配置されている。一対の平行平面板22aおよび22bは、その基準状態では各光学平面がXY平面に平行になるように設定されている。そして、第1平行平面板22aはX軸廻りに回転可能に構成され、第2平行平面板22bはY軸廻りに回転可能に構成されている。したがって、第1平行平面板22aのX軸廻りの回転により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置がY方向に移動(像シフト)する。
同様に、第2平行平面板22bのY軸廻りの回転により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置がX方向に移動(像シフト)する。こうして、像シフト部材22では、第1平行平面板22aのX軸廻りの回転と第2平行平面板22bのY軸廻りの回転との組み合わせにより、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の形成位置をXY平面内において二次元的に移動させること、すなわち投影光学ユニットの像形成位置を二次元的にシフトさせることができる。
一方、第2直角プリズムP2とプレートPとの間の光路中には、3つのレンズ成分23a〜23cからなる倍率調整部材23が配置されている。倍率調整部材23は、たとえば第2直角プリズムP2側から順に、負レンズ23aと正レンズ23bと負レンズ23cとにより構成されている。ここで、各レンズ成分23a〜23cは、光軸方向(Z方向)に沿って相対的に移動可能に構成されている。したがって、倍率調整部材23では、各レンズ成分23a〜23cの光軸方向に沿った相対的移動により、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2を介して形成されるマスクパターン像の寸法をXY平面内において等方的に変化させること、すなわち投影光学ユニットの等方的倍率調整を行うことができる。
以下、本実施形態にかかる投影光学ユニットの基本的な動作について説明する。前述したように、マスクM上に形成されたパターンは、照明系ILからの照明光(露光光)により、ほぼ均一な照度で照明される。マスクM上の各照明領域に形成されたマスクパターンから−Z方向に沿って進行した光は、フォーカス調整部材21および像シフト部材22を介して、各投影光学ユニットの第1結像光学系K1に入射し、第1直角プリズムP1の第1反射面P1aにより90°だけ偏向される。
第1直角プリズムP1の第1反射面P1aにより−X方向に反射された光は、第1屈折光学系S1を介して、第1凹面反射鏡M1に達する。第1凹面反射鏡M1で反射された光は、再び第1屈折光学系S1を介して、+X方向に沿って第1直角プリズムP1の第2反射面P1bに入射する。第1直角プリズムP1の第2反射面P1bで90°だけ偏向されて−Z方向に沿って進行した光は、視野絞りFSの近傍にマスクパターンの一次像を形成する。なお、一次像のX方向における横倍率はほぼ+1倍であり、Y方向おける横倍率はほぼ−1倍である。
マスクパターンの一次像から−Z方向に沿って進行した光は、第2結像光学系K2に入射し、第2直角プリズムP2の第1反射面P2aにより90°だけ偏向される。第2直角プリズムP2により−X方向に反射された光は、第2屈折光学系S2を介して、第2凹面反射鏡M2に達する。第2凹面反射鏡M2で反射された光は、再び第2屈折光学系S2を介して、+X方向に沿って第2直角プリズムP2の第2反射面P2bに入射する。
第2直角プリズムP2の第2反射面P2bで90°だけ偏向されて−Z方向に沿って進行した光は、倍率調整部材23を介して、プレートP上において対応する露光領域にマスクパターンの二次像を形成する。ここで、二次像のX方向における横倍率およびY方向における横倍率はともに+1倍である。すなわち、各投影光学ユニットを介してプレートP上に形成されるマスクパターン像は等倍の正立正像であり、各投影光学ユニットは等倍正立系を構成している。また、各投影光学ユニットは、マスクM側およびプレートP側の双方にほぼテレセントリックな光学系である。
こうして、複数の投影光学ユニットPL1〜PL5から構成された投影系PLを介した光は、プレートステージ(不図示)PS上においてプレートホルダを介してXY平面に平行に支持されたプレートP上にマスクパターン像を形成する。すなわち、上述したように、各投影光学ユニットPL1〜PL5は等倍正立系として構成されているので、感光性基板であるプレートP上において各照明領域に対応するようにY方向に並んだ複数の台形状の露光領域には、マスクパターンの等倍の正立正像が形成される。
ところで、マスクステージMSには、このステージを走査方向であるX方向に沿って移動させるための長いストロークを有する走査駆動系(不図示)が設けられている。また、マスクステージMSを走査直交方向であるY方向に沿って微小量だけ移動させるとともにZ軸廻りに微小量だけ回転させるための一対のアライメント駆動系(不図示)が設けられている。そして、マスクステージMSの位置座標が移動鏡を用いたレーザー干渉計MIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
同様の駆動系が、プレートステージPSにも設けられている。すなわち、プレートステージPSを走査方向であるX方向に沿って移動させるための長いストロークを有する走査駆動系(不図示)、プレートステージPSを走査直交方向であるY方向に沿って微小量だけ移動させるとともにZ軸廻りに微小量だけ回転させるための一対のアライメント駆動系(不図示)が設けられている。そして、プレートステージPSの位置座標が移動鏡を用いたレーザー干渉計PIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
さらに、マスクMとプレートPとをXY平面に沿って相対的に位置合わせするための手段として、一対のアライメント系ALがマスクMの上方に配置されている。アライメント系ALとして、たとえばマスクM上に形成されたマスクアライメントマークとプレートP上に形成されたプレートアライメントマークとの相対位置を画像処理により求める方式のアライメント系を用いることができる。
こうして、マスクステージMS側の走査駆動系およびプレートステージPS側の走査駆動系の作用により、複数の投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影系PLに対してマスクMとプレートPとを一体的に同一方向(X方向)に沿って移動させることによって、マスクP上のパターン領域の全体がプレートP上の露光領域の全体に転写(走査露光)される。なお、複数の台形状の露光領域の形状および配置、ひいては複数の台形状の照明領域の形状および配置については、たとえば特開平7−183212号公報などに詳細な説明が記載されており重複する説明は省略する。
前述したように、各投影光学ユニットにおいて、光学部材の製造誤差や組立誤差などに起因して、回転対称な非点収差や光軸上の非点隔差(以下、「軸上非点隔差」という)が発生することがある。ここで、通常の回転対称な非点収差が発生している場合、図3(a)に示すように、サジタル像面Sとメリディオナル像面Mとの光軸AXに沿った差が、光軸AX上においては0である(サジタル像面Sとメリディオナル像面Mと理想像面IPとが光軸AX上において一致している)が、光軸AXから離れるにしたがって光軸AXに関して回転対称的に大きくなる。
一方、軸上非点隔差(センターアス)が発生している場合、図3(b)に示すように、理想像面IPから離間したサジタル像面Sとメリディオナル像面Mとの光軸AXに沿った差が、光軸AXからの距離(像高)に依存することなくほぼ一定である。この場合、たとえば図2に示す投影光学ユニット中において瞳面またはその近傍に配置された凹面反射鏡(M1またはM2)の近傍のレンズ(L15またはL25)を光軸方向に移動させることにより、副作用を実質的に抑えつつ、通常の回転対称な非点収差を補正(調整)することができる。
しかしながら、従来技術では、簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することができなかった。そこで、本実施形態では、マスクMおよびプレートPから実質的に離れて配置されて、光軸廻りに相対的に回転可能な第1光学面R1と第2光学面R2とを導入している。ここで、第1光学面R1および第2光学面R2は、直交する方向にパワーの異なるトーリック面状にそれぞれ形成されている。
具体的には、図4に示すように、第1結像光学系K1中において瞳面またはその近傍に配置された第1凹面反射鏡M1に隣接するレンズL15を光軸AX1廻りに回転可能に構成し、レンズL15の第1凹面反射鏡M1側の面を第1光学面R1としてトーリック面状に形成している。また、第2結像光学系K2中において瞳面またはその近傍に配置された第2凹面反射鏡M2に隣接するレンズL25を光軸AX2廻りに回転可能に構成し、レンズL25の第2凹面反射鏡M2側の面を第2光学面R2としてトーリック面状に形成している。
ここで、直交する方向にパワーの異なるトーリック面として、たとえばツェルニケ(Zernike)非球面の2θ成分に対応する非球面を用いることができる。以下、ツェルニケ非球面について基本的な事項を説明する。一般に、ツェルニケ非球面は、ツェルニケの多項式によって表すことができる。ツェルニケ多項式の表現では、座標系として極座標を用い、直交関数系としてツェルニケの円筒関数を用いる。まず、非球面上に極座標を定め、非球面形状を、M(ρ,θ)として表す。ここで、ρは非球面の半径を1に規格化した規格化半怪であり、θは極座標の動径角である。
次いで、非球面形状M(ρ,θ)を、ツェルニケの円筒関数系Zn(ρ,θ)を用いて、次の式(1)に示すように展開する。
M(ρ,θ)=ΣCnn(ρ,θ)
=C1・Z1(ρ,θ)+C2・Z2(ρ,θ)
・・・・+Cn・Zn(ρ,θ) (1)
ここで、Cnは展開係数である。以下、ツェルニケの円筒関数系Zn(ρ,θ)のうち、第1項〜第36項にかかる円筒関数系Z1〜Z36は、次に示す通りである。
n:Zn(ρ,θ)
1:1
2:ρcosθ
3:ρsinθ
4:2ρ2−1
5:ρ2cos2θ
6:ρ2sin2θ
7:(3ρ2−2)ρcosθ
8:(3ρ2−2)ρsinθ
9:6ρ4−6ρ2+1
10:ρ3cos3θ
11:ρ3sin3θ
12:(4ρ2−3)ρ2cos2θ
13:(4ρ2−3)ρ2sin2θ
14:(10ρ4−12ρ2+3)ρcosθ
15:(10ρ4−12ρ2+3)ρsinθ
16:20ρ6−30ρ4+12ρ2−1
17:ρ4cos4θ
18:ρ4sin4θ
19:(5ρ2−4)ρ3cos3θ
20:(5ρ2−4)ρ3sin3θ
21:(15ρ4−20ρ2+6)ρ2cos2θ
22:(15ρ4−20ρ2+6)ρ2sin2θ
23:(35ρ6−60ρ4+30ρ2−4)ρcosθ
24:(35ρ6−60ρ4+30ρ2−4)ρsinθ
25:70ρ8−140ρ6+90ρ4−20ρ2+1
26:ρ5cos5θ
27:ρ5sin5θ
28:(6ρ2−5)ρ4cos4θ
29:(6ρ2−5)ρ4sin4θ
30:(21ρ4−30ρ2+10)ρ3cos3θ
31:(21ρ4−30ρ2+10)ρ3sin3θ
32:(56ρ6−104ρ4+60ρ2−10)ρ2cos2θ
33:(56ρ6−104ρ4+60ρ2−10)ρ2sin2θ
34:(126ρ8−280ρ6+210ρ4−60ρ2+5)ρcosθ
35:(126ρ8−280ρ6+210ρ4−60ρ2+5)ρsinθ
36:252ρ10−630ρ8+560ρ6−210ρ4+30ρ2−1
ツェルニケ多項式において第n項にかかる展開係数Cnと円筒関数系Znとによって規定される非球面を第n項非球面と表現すると、sin2θ(またはcos2θ)を含む第5項非球面(または第6項非球面)はツェルニケ非球面の2θ成分に対応する非球面である。なお、適当な場合には、直交する方向にパワーの異なるトーリック面として、たとえばツェルニケ非球面の3θ成分に対応する非球面や4θ成分に対応する非球面などを用いることができる。ここで、sin3θ(またはcos3θ)を含む第10項非球面(または第11項非球面)はツェルニケ非球面の3θ成分に対応する非球面であり、sin4θ(またはcos4θ)を含む第17項非球面(または第18項非球面)はツェルニケ非球面の4θ成分に対応する非球面である。
こうして、本実施形態の投影光学ユニットでは、トーリック面状の第1光学面R1が形成されたレンズL15およびトーリック面状の第2光学面R2が形成されたレンズL25をそれぞれ独立に光軸廻りに回転させることにより、すなわちマスクMおよびプレートPから実質的に離れて配置されてサジタル方向とメリディオナル方向とで曲率の異なる第1光学面R1と第2光学面R2とを光軸廻りに相対的に回転させることにより、簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することができる。
特に、本実施形態では、第1光学面R1が第1結像光学系K1の光路中において瞳面の近傍に配置され、第2光学面R2が第2結像光学系K2の光路中において瞳面の近傍に配置されているので、換言すれば第1光学面R1および第2光学面R2がマスクMおよびプレートPから遠く離れているので、第1光学面R1と第2光学面R2との相対回転により軸上非点隔差の補正を効率的に行うことができる。また、第1光学面R1と第1結像光学系K1の瞳面との距離が第2光学面R2と第2結像光学系K2の瞳面との距離に等しく設定されているので、軸上非点隔差の補正に伴う副作用を良好に抑えることができる。
また、本実施形態の露光装置では、簡素な構成にしたがって副作用を実質的に抑えつつ軸上非点隔差を良好に補正することのできる複数の投影光学ユニットPL1〜PL5を用いているので、g線とh線とi線とを含む広い波長範囲の露光光を使用して高スループットで、マスクの微細パターンを高精度に露光することができる。なお、軸上非点隔差の補正は、露光装置に搭載される前の投影光学ユニット単体時に行っても良いし、露光装置に搭載された後に行っても良い。ただし、露光装置に搭載された後に軸上非点隔差の補正を行う場合、第1光学面R1と第2光学面R2との相対回転を外部から行う機構を備えることが好ましい。
なお、上述の実施形態では、第1結像光学系K1中のレンズL15の第1凹面反射鏡M1側の面を第1光学面R1とし、第2結像光学系K2中においてレンズL15に対応するレンズL25の第2凹面反射鏡M2側の面を第2光学面R2としている。しかしながら、これに限定されることなく、第1結像光学系K1中のレンズL15の第1直角プリズムP1側の面、レンズL14のいずれか一方の面、またはレンズL13のいずれか一方の面を第1光学面R1としたり、第2結像光学系K2中のレンズL25の第2直角プリズムP2側の面、レンズL24のいずれか一方の面、またはレンズL23のいずれか一方の面を第2光学面R2としたりすることもできる。さらに、第1光学面R1を第1凹面反射鏡M1の反射面に設け、第2光学面R2を第2凹面反射鏡M2の反射面に設けることもできる。
また、上述の実施形態では、第1光学面R1が第1結像光学系K1の光路中に配置され、第2光学面R2が第2結像光学系K2の光路中に配置されている。しかしながら、これに限定されることなく、第1結像光学系K1および第2結像光学系K2のうちのいずれか一方の光学系の光路中に第1光学面R1および第2光学面R2の双方を配置する変形例も可能である。たとえば、第1結像光学系K1の光路中に第1光学面R1および第2光学面R2の双方を配置する場合、図5に示すように、たとえばレンズL14の第1凹面反射鏡M1側の面を第1光学面R1とし、レンズL15の第1直角プリズムP1側の面を第2光学面R2とすることが好ましい。
このように、第1光学面R1と第2光学面R2とが互いに対向するように配置することにより、軸上非点隔差の補正に伴う副作用を良好に抑えることができる。ただし、図5に示す配置に限定されることなく、たとえばレンズL14の第1直角プリズムP1側の面を第1光学面R1とし、レンズL15の第1凹面反射鏡M1側の面を第2光学面R2とすることもできる。さらに、一般的には、たとえばレンズL13〜L15の光学面および第1凹面反射鏡M1の反射面から適当に選択された相対回転可能な2つの面を第1光学面R1および第2光学面R2とすることができる。これらの点は、第2結像光学系K2の光路中に第1光学面R1および第2光学面R2の双方を配置する場合にも同様である。
また、上述の実施形態では、第1結像光学系K1と第2結像光学系K2とが基本的に同じ構成を有するが、これに限定されることなく、実質的に構成の異なる2つの結像光学系からなる投影光学ユニットに対して本発明を適用することもできる。また、上述の実施形態では、投影光学ユニットがマスクMのパターンの等倍の正立正像をプレートP上に形成するが、これに限定されることなく、投影光学ユニットの倍率および像の姿勢などについては様々な変形例が可能である。
ところで、本実施形態では、第1光学面R1または第2光学面R2の設けられた光学部材を光軸廻りに回転させる際に、当該光学部材が光軸に対して傾いたり(チルトしたり)光軸直交方向に移動(シフト)したりして、この光学部材の偏心(チルト、シフトなど)に起因して偏心収差が発生し易い。そこで、軸上非点隔差の補正に伴う偏心収差の発生を良好に抑えるために、第1凹面反射鏡M1に最も近いレンズ群(本実施形態ではL14およびL15)の中でパワーの最も小さいレンズに第1光学面R1を形成し、第2凹面反射鏡M2に最も近いレンズ群(本実施形態ではL24およびL25)の中でパワーの最も小さいレンズに第2光学面R2を形成することが好ましい。
また、本実施形態において、走査方向(X方向)と直交する走査直交方向すなわちY方向に大きな寸法を有するマスクMを用いる場合、図6に示すようにマスクMがY方向に沿って比較的大きく撓み、この撓みの影響を無視することができなくなる。この場合、たとえば中央に配置された投影光学ユニットPL3に着目すると、マスクMの中央撓み量DF3だけ物像点間距離が設計値(マスクMの撓みを想定することなく設定された物像点間距離)よりも短くなる。したがって、投影光学ユニットPL3では、対応するマスクMの撓み成分の影響を補償するためにフォーカス調整を行う必要がある。同様に、他の投影光学ユニットにおいても、必要に応じて、対応するマスクMの撓み成分の影響を補償するためにフォーカス調整を行う必要がある。
また、たとえば端部に配置された投影光学ユニットPL1(またはPL5)に着目すると、マスクMの撓みに起因して直線DL1で示すようにY方向に沿ってマスクのパターン面が傾くため、最終的に形成されるマスクパターン像もY方向に沿って傾斜(像面傾斜)することになる。したがって、投影光学ユニットPL1(またはPL5)では、対応するマスクMの傾斜成分の影響を補償するために像面傾斜補正を行う必要がある。同様に、他の投影光学ユニットにおいても、必要に応じて、対応するマスクMの傾斜成分の影響を補償するために像面傾斜補正を行う必要がある。
各投影光学ユニットにおけるフォーカス調整の手法として、たとえば対応するマスクMの撓み量の約1/2に相当する移動量だけ第1直角プリズムP1を+X方向へ(光軸AX1に沿って第1凹面反射鏡M1と反対側へ:図2を参照)移動させる手法を用いることができる。ただし、この手法では、第1直角プリズムP1のX方向移動によりC字ディストーション(像高の変化に対して倍率誤差がC字状に変化する非線形倍率誤差)が発生する場合がある。このようなC字ディストーションが発生する場合には、第1結像光学系K1中の特定のレンズ(たとえばレンズL15)と、第2結像光学系K2中の対応する特定のレンズ(たとえばレンズL25)とを光軸方向に且つ逆方向へ同じ移動量だけ移動させてC字ディストーションを補正すればよい。
また、各投影光学ユニットにおけるフォーカス調整の手法として、C字ディストーションが発生しないように、第1直角プリズムP1を+X方向へ(光軸AX1に沿って第1凹面反射鏡M1と反対側へ:図2を参照)移動させるとともに、第1直角プリズムP1の移動量とは異なる移動量だけ第2直角プリズムP2を−X方向へ(光軸AX2に沿って第2凹面反射鏡M2側へ:図2を参照)移動させる手法を用いることができる。
一方、各投影光学ユニットにおける像面傾斜補正の手法として、第1直角プリズムP1を光軸AX1廻りに回転させる手法を用いることができる。具体的に、この手法では、Y方向に沿ったマスクMの傾斜方向と第1直角プリズムP1の稜線の傾斜方向とが一致するように、且つ第1直角プリズムP1の稜線の傾斜角度がマスクMの傾斜角度の約1/2になるように、第1直角プリズムP1を光軸AX1廻りに回転させる。
さらに、マスクMのY方向に沿った撓みに起因して各投影光学ユニットのY方向(走査直交方向)倍率が設計値(マスクMの撓みを想定することなく設定された倍率)よりも僅かに小さくなるが、各投影光学ユニットのX方向(走査方向)倍率はマスクMのY方向撓みの影響を受けることなく変化しない。換言すれば、マスクMのY方向に沿った撓みに起因して、各投影光学ユニットにはY方向(走査直交方向)とX方向(走査方向)とで倍率差が発生する。
この場合、フォーカス調整部材21における第1偏角プリズム21aのチルトによるX方向倍率のみの調整すなわち非等方的倍率調整を行うことにより、上述の倍率差を補正することができる。このとき、フォーカス調整部材21における第1偏角プリズム21aのチルトに起因して軸上非点隔差が発生するが、この軸上非点隔差は本発明にしたがう第1光学面R1と第2光学面R2との相対回転により良好に補正される。
図1に示す本実施形態における各光学部材および各ステージ等を前述したような機能を達成するように、電気的、機械的または光学的に連結することで、本実施形態にかかる露光装置を組み上げることができる。そして、照明系ILによってマスク(レチクル)を照明し(照明工程)、投影光学ユニットPL1〜PL5からなる投影系PLを用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に走査露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、図1に示す本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図7のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図7のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、その1ロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、上述の実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系(投影光学ユニット)を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。
また、上述の実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図8のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図8において、パターン形成工程401では、上述の実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列したカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
なお、上述の実施形態では、光源として超高圧水銀ランプを用いているが、これに限定されることなく、他の適当な光源を用いることができる。すなわち、本発明において、露光波長は、g線、h線、i線などに特に限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、複数の投影光学ユニットから構成された投影系に対してマスクおよび感光性基板を移動させながら走査露光を行うマルチ走査型投影露光装置を例にとって本発明を説明している。しかしながら、複数の投影光学ユニットから構成された投影系に対してマスクおよび感光性基板を移動させることなく一括的な露光を行う投影露光装置についても本発明を適用することができる。さらに、単一の投影光学ユニットから構成された投影系に対してマスクおよび感光性基板を移動させながら走査露光を行う走査型投影露光装置や、単一の投影光学ユニットから構成された投影系に対してマスクおよび感光性基板を移動させることなく一括的な露光を行う投影露光装置について本発明を適用することもできる。
また、以上の実施形態では、マスクとして透過性基板に遮光性の所定のパターンを形成したものを用いる例を示したが、本発明はこれに限ることなく、DMD(デジタルミラーマイクロデバイス)や液晶素子等を用いたパターン表示素子をマスクとして用いることも可能である。さらに、本発明は、DMDや液晶素子以外のパターン表示装置もマスクとして用いることが可能であることは言うまでもない。
本発明の実施形態にかかる露光装置の全体構成を概略的に示す斜視図である。 本実施形態にかかる投影光学ユニットの構成を概略的に示す図である。 (a)は通常の回転対称な非点収差の特徴を、(b)は軸上非点隔差の特徴をそれぞれ示す図である。 本実施形態にかかる投影光学ユニットの特徴的な要部構成を概略的に示す図である。 第1結像光学系K1の光路中に第1光学面および第2光学面の双方を配置する変形例を示す図である。 各投影光学ユニットに対するマスクの撓みの影響を説明する図である。 本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。 本実施形態の露光装置を用いてプレート上に所定のパターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
符号の説明
1 光源
2 楕円鏡
3 反射鏡
4 リレーレンズ系
5 ライトガイド
6 フライアイ・インテグレーター
7 コンデンサーレンズ系
M マスク
PL 投影系
PL1〜PL5 投影光学ユニット
P プレート
FS 視野絞り
R1 第1光学面
R2 第2光学面
S1 第1屈折光学系
S2 第2屈折光学系
M1 第1凹面反射鏡
M2 第2凹面反射鏡
K1 第1結像光学系
K2 第2結像光学系

Claims (9)

  1. 第1面の像を第2面に形成する投影光学系において、
    前記第1面の一次像を形成する第1結像光学系と、前記一次像からの光に基づいて前記第1面の二次像を前記第2面に形成する第2結像光学系とを備え、
    前記第1結像光学系は、前記第1結像光学系の瞳面またはその近傍に配置された第1凹面反射鏡と、前記第1結像光学系の瞳面から所定距離に配置された第1光学面とを含む第1反射屈折光学系を有し、
    前記第2結像光学系は、前記第2結像光学系の瞳面またはその近傍に配置された第2凹面反射鏡と、前記第2結像光学系の瞳面から前記所定距離とほぼ等しい距離に配置された第2光学面とを含む第2反射屈折光学系を有し、
    前記第1光学面は、直交する方向にパワーが異なるトーリック面状に形成されて、前記第1反射屈折光学系の光軸廻りに回転可能に設けられ、
    前記第2光学面は、前記トーリック面状に形成されて、前記第2反射屈折光学系の光軸廻りに回転可能に設けられていることを特徴とする投影光学系。
  2. 前記第1光学面は、前記第1凹面反射鏡に最も近いレンズ群の中でパワーの最も小さいレンズに形成され、
    前記第2光学面は、前記第2凹面反射鏡に最も近いレンズ群の中でパワーの最も小さいレンズに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
  3. 前記第1光学面は、前記第1凹面反射鏡の反射面に設けられ、前記第2光学面は、前記第2凹面反射鏡の反射面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
  4. 前記第1結像光学系および前記第2結像光学系の横倍率の大きさは、それぞれ1倍であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の投影光学系。
  5. マスクに形成されたパターンを感光性基板に転写する露光装置において、
    第1面に設定された前記マスクの前記パターンの像を第2面に設定された前記感光性基板に形成する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の投影光学系を備えることを特徴とする露光装置
  6. 前記第1面に設定された前記マスクを照明する照明系と、
    前記照明系による前記マスク上の照明領域に対して前記マスクを所定方向に移動させるマスクステージと、
    前記照明領域に対応する前記感光性基板上の露光領域に対して前記感光性基板を前記所定方向に移動させるプレートステージと、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の露光装置
  7. マスクに形成されたパターンを感光性基板に転写する露光方法において、
    第1面に前記マスクを設定することと、
    第2面に前記感光性基板を設定することと、
    前記第1面に設定された前記マスクの前記パターンの像を、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の投影光学系を介して、前記第2面に設定された前記感光性基板に形成することと、
    を含むことを特徴とする露光方法
  8. 前記第1面に設定された前記マスクを照明することと、
    前記マスク上の照明領域に対して前記マスクを所定方向に移動させることと、
    前記照明領域に対応する前記感光性基板上の露光領域に対して前記感光性基板を前記所定方向に移動させることと、
    を含むことを特徴とする請求項7に記載の露光方法
  9. 感光性基板を加工してマイクロデバイスを形成するデバイス製造方法において、
    請求項5または6に記載の露光装置を用いて前記パターンを前記感光性基板に転写する露光工程と、
    前記パターンが転写された前記感光性基板を前記パターンに基づいて加工する加工工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法
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