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JP4548554B2 - 歯の美白用セット - Google Patents
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JP4548554B2 - 歯の美白用セット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯を白くするために用いる美白セットに関し、更に詳述すると、食物の飲食、喫煙、口腔内細菌の産生する有色物質等により付着する歯の着色物(ステイン)を効果的に除去し、歯を白くすることができる美白用組成物これを歯牙に保持、固定させる適用用具とを組み合わせた歯の美白用セットに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、歯に付着した着色物質の除去は、▲1▼歯磨剤、歯ブラシを用い、歯磨剤に含まれる研磨成分で研磨することによる物理的方法、▲2▼ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等の可溶化剤による化学的方法、▲3▼過酸化物による酸化漂白方法等が行われていた。
【0003】
しかし、▲1▼の場合には、歯と歯の間、噛み合わせ部分の窪み等の歯ブラシの届きにくい部分、及び使用者のテクニックの優劣等より、着色物質を完全に除くことが困難な場合があると共に、歯面に固着した着色物質は研磨成分によっても除去できない場合が多々見受けられた。また、▲2▼の場合には、弱いタバコヤニを主体とする着色には効果がみられるが、その他の着色物に対する効果が十分でない。更に、▲3▼は、一部の歯科医院では行われているが、安全性に問題があり、日常生活で頻繁に実施することは難しい。
【0004】
また、従来より研磨剤による物理的除去ではなく、歯の着色物を化学的に除去する方法として、下記の方法が提案されている。
米国特許第3988433号公報:
特定の有機ペルオキシドを配合した口腔用組成物
米国特許第4183916号公報:
カチオン界面活性剤とリンゴ酸とを併用した口腔用組成物
特公昭48−43869号公報:
芳香族環を有するエステルを配合した口腔用組成物
特開昭51−139639号公報:
Fe>Caの安定度係数をもつキレート剤を配合した口腔用組成物
特開昭56−18911号公報:
フィチン酸と有機酸とを併用した口腔用組成物
特開昭60−4117号公報:
タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ−n−酪酸又はジヒドロキシマロン
酸を配合した口腔用組成物
特開昭61−286315号公報:
カルボン、アネトール又は3−オクタノールとレンゲ属植物の溶媒抽出物とを
併用した口腔用組成物
特開昭62−151498号公報:
2−オクタノールを配合した口腔用組成物
特開昭62−181212号公報:
特定のモノテルペンを配合した口腔用組成物
特開昭62−189233号公報:
全炭素数7〜11の脂肪族エステルを配合した口腔用組成物
【0005】
更に、ポリリン酸塩を配合して歯の着色物を化学的に除去する方法としては、以下の提案がなされている。
特開昭52−108029号公報:
ポリリン酸塩と多価金属陽イオンとを併用した口腔用組成物
特開平1−250312号公報:
炭素数7〜9のアルデヒド化合物とポリリン酸塩を配合した口腔用組成物
特開平7−10726号公報:
クエン酸塩と水溶性ポリリン酸塩とHLB=7〜14の非イオン性界面活性剤
を併用する研磨剤無配合の口腔用組成物
特開平9−12437号公報:
ポリリン酸塩とオルソリン酸塩と両性界面活性剤を併用した、化学的に歯の汚
れを清掃する口腔用組成物
特開平9−12438号公報:
ポリリン酸塩とオルソリン酸塩とアルキル硫酸塩を併用した、化学的に歯の汚
れを清掃する口腔用組成物
特開平9−175966号公報:
ピロリン酸塩+ポリリン酸塩(P≧3)を併用した、化学的に歯の汚れを清掃
する口腔用組成物
特表平9−501679号公報:
金属イオン封鎖剤と還元剤を併用した歯を白くする組成物
特表平9−507481号公報:
水溶性アルカリ金属トリポリリン酸塩5〜15%を配合した、歯を白くする組
成物
特開平10−182386号公報:
ポリリン酸塩と動植物由来の水不溶性スクラブ粒子を併用した、化学的に歯の
汚れを清掃する口腔用組成物
【0006】
しかしながら、これらの方法では、特に長期間の口腔清掃不良に伴い歯牙表面に沈着した頑固なステインに対しては、十分に除去しきれない場合が多かった。
【0007】
また更に、ポリリン酸塩単独で又はポリリン酸塩を含む金属イオン封鎖剤と還元剤を、アップリケ及びマウスピース等の歯に適用し確実に固定するための被膜と共に、数時間放置する調製物も提案されている(特表平9−501679号公報,特表平9−507481号公報)。しかしながら、ポリリン酸塩単独又は還元剤との併用では、ポリリン酸塩がステイン層を浸透、透過する力が弱く、効果を十分に発揮できない場合が多い。
【0008】
本発明は、上記事情を改善したもので、歯に付着した着色物質を簡単かつ確実に除去することが可能な歯の美白セットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、下記一般式(1)
n+2n3n+1 …(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m …(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上を含有すると共に、シトラールメチルサリシレート、カルボン、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタールら選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する組成物を使用し、この組成物を口中で唾液等に希釈されたり咬合,咀嚼等の機械的な力により除去されることなく歯牙に保持、固定させるための用具と組み合わせて使用することにより、歯の着色物(茶渋、タバコヤニ等)を剥離、除去する効果が高く、歯を白くする効果に優れることを見出した。
【0010】
即ち、本発明者は、上記ポリリン酸塩に上記特定の化合物を併用することで、ポリリン酸塩のステイン透過力を大幅に高めることを見出した。更に、この組成物は、歯牙に適用される時間が長いほどステイン除去効果を発揮するが、通常の口腔用組成物の剤型として提案されている練歯磨、水歯磨、液状歯磨、洗口液等の剤型では、口中で組成物が希釈されることなく歯牙に10秒間以上の長時間保持させることは困難である。また、組成物を直接歯牙に塗布し、保持させる剤型として、デンタルクリーム、ゲル剤等も提案されているが、唾液による組成物の希釈又は洗浄により歯牙に十分に保持させることが難しいが、上記ポリリン酸塩と特定の化合物とを併用する組成物と、この組成物を歯牙に保持、固定できる専用の用具とを組み合わせることで、より高いステイン除去効果をもち、歯を白く美しくする用法を見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記の歯の美白用セットを提供する。
請求項1; 下記一般式(1)
n+2n3n+1 …(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3m …(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上、シトラール、メチルサリシレート、カルボン、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタールから選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する歯の美白用組成物と、この組成物を唾液により希釈させることなく、かつ咬合及び咀嚼の物理的な刺激により歯牙から離脱することなく歯牙に保持、固定させる適用用具とを具備することを特徴とする歯の美白用セット。
請求項2; 歯の美白用組成物に含有する前記第2成分が、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタールから選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1記載の歯の美白用セット。
請求項3; 歯の美白用組成物が、更に、アルキル硫酸ナトリウム,N−アシルグルタミン酸ナトリウム,N−アシルサルコシンナトリウム,N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム,N−メチル−N−アシルアラニンナトリウムから選ばれるアニオン界面活性剤を含有する請求項1又は2記載の歯の美白用セット。
請求項4; 歯の美白用組成物が、更に、炭素数3以下の低級アルコールを含有する請求項1、2又は3記載の歯の美白用セット。
請求項5; 歯の美白用組成物が、更に、ゲル化剤を含有する請求項1乃至4のいずれか1項記載の歯の美白用セット。
請求項6; 組成物を歯牙に保持、固定させる適用用具が、水不溶性のテープ、シート、フィルム、歯科用トレー、マウストレー、マウスピース、スポンジ、印象材、パック材、歯列に成型した歯のカバー、又は歯列に成型した歯牙接触面に多数の突起物を有するチューイングブラシである請求項1乃至5のいずれか1項記載の歯の美白用セット。
請求項7; 歯の美白用組成物に含有する前記第2成分が、ポリリン酸塩のステイン浸透力向上成分として配合される請求項1乃至6のいずれか1項記載の歯の美白用セット。
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明の歯の美白用組成物は、美白成分を含む組成物を液状、ペースト状、ゲル状、泡状、粉末状の剤型として調製する。より好ましくは、これを歯牙に確実に適用、固定できて、使用中に組成物が唾液等により希釈されたり、咬合、咀嚼、ブラッシング等の機械的な力により歯牙から除去されることを防ぐための専用の適用用具と併せて美白用セットとして適用する。
【0012】
上記美白用組成物において配合される美白成分(第1成分)としては、下記一般式(1)
n+2n3n+1 …(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で示されるもの、即ち重合度n=2のピロリン酸ナトリウムやピロリン酸カリウム、n=3のトリポリリン酸ナトリウムやトリポリリン酸カリウム、n=4のテトラポリリン酸ナトリウムやテトラポリリン酸カリウム、高重合度のメタリン酸ナトリウムやメタリン酸カリウムなどの直鎖状のポリリン酸塩、並びに下記一般式(2)
(MPO3m …(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で示されるもの、即ち重合度m=3のトリメタリン酸ナトリウムやトリメタリン酸カリウム、m=4のテトラメタリン酸ナトリウムやテトラメタリン酸カリウム、m=6のヘキサメタリン酸ナトリウムやヘキサメタリン酸カリウムなどの環状のポリリン酸塩が使用される。これらポリリン酸塩は、その1種を単独で又は2種以上を混合して使用し得るが、これらの中では直鎖状のポリリン酸塩が好ましく、特に重合度2≦n≦50のものがより好適である。
【0013】
この場合、上記ポリリン酸塩の配合量は、組成物中0.1〜20%(質量百分率、以下同じ)、望ましくは0.5〜15%、特に1〜10%とすることが望ましい。配合量が少なすぎると、汚れの除去効果が十分に発揮されず、多すぎると、製剤に均一に溶解しない場合や、用具と併用してもなお微量な溶出に伴う不快な香味を感じる場合がある。
【0014】
また、ポリリン酸塩と併用される特定の化合物(第2成分)としては、シトラールメチルサリシレート、カルボン、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタール用いられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0015】
この場合、中でもシトラールメチルサリシレート、カルボンに優れた美白効果があり、好適に使用される。
【0016】
上記化合物(第2成分)の配合量は、組成物中0.001〜15%、望ましくは0.005〜10%、特に0.01〜5%が好適である。少なすぎると、ポリリン酸塩をステインに浸透させる効果が弱く、汚れの除去効果が十分に発揮されず、多すぎると、用具を併用してもなお微量な溶出に伴う不快な使用感や粘膜に刺激を感じる場合がある。
【0017】
本発明の美白用組成物には、上述した成分に加えて、よりポリリン酸塩のステイン透過力を高める成分を併用したり、更にその形態等に応じた適宜な成分を配合することができる。例えば、ポリリン酸塩のステイン透過力を高める成分として、アニオン界面活性剤及び/又は炭素数3以下の低級アルコールを配合することができる。
【0018】
この場合、上記アニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルサルコシンナトリウムなどのN−アシルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウムなどのN−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルPOE硫酸ナトリウム、ラウリルPOE酢酸ナトリウム、ラウリルPOEリン酸ナトリウム、ステアリルPOEリン酸ナトリウム等が用いられ、この中でも、アルキル硫酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム、N−アシルサルコシンナトリウム、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウムが好適に使用される。
【0019】
上記界面活性剤の配合量は、組成物中0.01〜20%、望ましくは0.05〜10%が好適である。少なすぎると、ポリリン酸塩をステインに浸透させる効果が弱く、汚れの除去効果が十分に発揮されず、多すぎると、用具を併用してもなお微量な溶出に伴う不快な使用感や粘膜に刺激を感じる場合がある。
【0020】
また、炭素数が3以下の低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールが用いられ、特にエチルアルコール又はプロピルアルコールが好適に使用される。
【0021】
上記低級アルコールの配合量は、組成物中0.05〜40%、望ましくは0.5〜30%が好適である。少なすぎると、ポリリン酸塩をステインに浸透させる効果が弱く、汚れの除去効果が十分に発揮されず、多すぎると、ポリリン酸塩が溶解できず、製剤が不均一になったり、用具を併用してもなお微量な溶出に伴う不快な使用感や粘膜に刺激を感じる場合がある。
【0022】
なお、本発明においては、上記アニオン界面活性剤とポリリン酸塩と上記特定の化合物を併用してもよく、炭素数が3以下の低級アルコールとポリリン酸塩と特定の化合物とを併用してもよく、更にはアニオン界面活性剤と炭素数が3以下の低級アルコールをポリリン酸塩と特定の化合物と併用してもよい。
【0023】
本発明の美白用組成物は、例えば、組成物をゲル化、ペースト化して歯牙への塗布性を高めたり、あるいは歯牙との粘着性を高める目的で各種のゲル化剤が使用される。ゲル化剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、カラゲナン、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、ジェランガム、ネイティブジェランガムなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイドなどの合成粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイトなどの無機粘結剤等の1種又は2種以上を配合し得る。
【0024】
この場合、口中での粘りや溶け出しが少なく使用感に優れたゲル化剤として、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラゲナン、キサンタンガム、ネイティブジェランガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマーが好適に使用される。特に、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラゲナン、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマーが望ましい。
【0025】
上記ゲル化剤を配合する場合、その配合量については、特に併用する用具がテープ、シートや歯列カバーの場合には、美白用組成物が単独で歯牙に付着、固定できる必要があるため、0.1〜15%が好適であり、中でも0.5〜10%が望ましい。少なすぎると、粘着力が発揮されず、テープ、シートや歯列カバーとは併用しにくく、多すぎると、ゲル化剤が十分に溶けきらず、製剤が不均一になる場合がある。
【0026】
更に、美白用組成物の乾燥を防ぐと共に、使用感を高める目的で、保湿剤として、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール等の1種又は2種以上を配合し得る。
【0027】
また、界面活性剤として、アニオン界面活性剤以外にノニオン界面活性剤や両性イオン界面活性剤の1種又は2種以上を併用することもできる。
【0028】
この場合、ノニオン界面活性剤としては、ステアリン酸モノグリセリル、ラウリン酸デカグリセリルなどのグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ミリスチン酸モノ又はジエタノールアミドなどの脂肪酸エタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル等が用いられる。
【0029】
両性イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシンなどのN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が用いられる。
【0030】
更に、本発明においては、有効成分として、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、アミラーゼ、プロテアーゼ、溶菌酵素、スーパーオキサイドディスムターゼなどの酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォスフェートやフッ化ナトリウムなどのフッ素化合物、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、アラントイン、ジヒドロコレスタノール、グリチルリチン酸類、グリチルレチン酸、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、ビサボロール、イソプロピルメチルフェノール、塩化ナトリウム、トリクロサン、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、アスコルビン酸及びその塩類、トコフェロール、オウゴン、オオバク、ローズマリー、チョウジ、タイムなどの生薬抽出物等の有効成分の1種又は2種以上を配合し得る。
【0031】
本発明の美白用組成物には、更に、メントール、アネトール、ペパーミント油などの香料、安息香酸及びそのナトリウム塩、パラベン類などの防腐剤、赤色3号、赤色104号、黄色4号、青色1号、緑色3号、雲母チタン、弁柄などの色素又は着色剤、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、グリチルリチン、アスパルテームなどの甘味剤等を配合し得る。
【0032】
また、本発明の美白用組成物は、そのままブラッシングすることで歯磨剤として使用することもできる。このような歯磨剤として使用する場合には、研磨剤としてカルシウムイオン等の多価金属イオンを放出しない研磨剤を配合することが好ましい。かかる研磨剤としては、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、ベントナイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化チタン、結晶セルロース、ポリメタクリル酸メチル、その他の合成樹脂等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上が使用される。
【0033】
なお、美白用組成物の適用前に研磨剤入りの歯磨剤でステインをブラッシングすることは、美白用組成物中のポリリン酸塩のステインへの浸透性がより促進されるため、特に好ましい用法である。この場合、研磨剤が入っていれば歯磨剤の成分は特定されるものではないが、上記研磨剤を美白用組成物に配合することにより、この歯磨剤を美白用組成物が兼用することもできる。
【0034】
なお、美白用組成物のpHは、口腔内及び人体に安全性上問題ない範囲であれば、特に限定されるものではないが、望ましくはpH=5.5〜9が好適であり、pH調整剤として、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等を配合し得る。
【0035】
本発明の美白用組成物と併用して使用される歯牙への保持、固定用の適用用具は、美白用組成物の歯牙への確実な適用、固定を補助すると共に、使用中の組成物の歯肉及び舌、口腔粘膜への溶出を抑え、不快な使用感や唾液の誘発を防ぎ、更に唾液の侵入や咬合、咀嚼、その他物理的な刺激による組成物の希釈や歯牙からの離脱を防ぐ目的で使用される。用具の素材及び形状については、上記目的を達成できるものであれば特に限定されるものではないが、水不溶性の素材で作られたテープ、シート、フィルム、歯科用トレー、マウストレー、マウスピース、スポンジ、印象材、パック材、歯列に成型した歯のカバー、歯列に成型した歯牙接触面に多数の突起物を有するチューイングブラシ等が好適に用いられる。
【0036】
上記用具については、口腔粘膜及び舌と接する面の材質を親水性、吸水性の高い素材、例えばレーヨン、パルプ、綿、絹、紙等を使った織布又は不織布で構成することにより、口中で発生した唾液を吸収し保持するため、使用感に優れており、好ましい。この場合、美白用組成物を保持する側には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の水不透過性フィルムを組み合わせることで、美白用組成物の適用用具への吸着、浸透を防ぐこともできる。
【0037】
一方、シリコーンゴム、天然ゴム等の可塑性樹脂及び酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂からなるトレー、マウスピース、チューイングブラシは、変形の自由度が高く、使用者の歯列、歯型にフィットさせやすいため、密着性、固定性に優れており、より長時間の美白用組成物の歯牙への適用を目的とする場合に適している。
【0038】
更に、液体又は粘度が低く歯牙への粘着性の弱い剤型の組成物を併用する場合には、製剤を含浸させたスポンジや、レーヨン、綿、パルプ等の吸水性樹脂を歯のカバー、トレー等の内側に敷き詰め、これを咬み続けることで、適量の組成物を歯牙に適用することもできる。
【0039】
本発明の美白用組成物は、上述した一般式(1)の直鎖状のポリリン酸塩及び/又は一般式(2)の環状のポリリン酸塩と上記特定の化合物(第2成分)とを含有してなるものであり、そのまま歯牙に塗布、あるいは歯磨剤としてブラッシングを行うものである。
【0040】
また、より好ましくは歯の美白用セットとして、上記美白用組成物を歯牙に確実に保持、固定できる適用用具と併用して長時間歯牙に適用させた後に、これを外して水洗浄、より好ましくは外した後に美白用組成物が歯牙に付着したまま歯ブラシ等でブラッシングすることで、歯牙に固着した汚れ、特にタンニンとタバコヤニ由来の着色物を除去する能力が向上したものである。特に、本発明におけるポリリン酸塩のステイン除去効果は、ポリリン酸塩がステインを表層から溶解、研磨又は脱色する効果より、ポリリン酸塩がステイン層に浸透、透過して歯牙表層のエナメル質に到達し、ステインとエナメル質との結合を弱めステインを歯牙表層から剥離することで、高い除去効果を発揮する。
【0041】
なお、本発明の歯の美白用セットは、予め美白用組成物を貼付、浸漬、付着、圧着、噴霧、塗布、埋没等の手段により用具に固定させ、そのまま歯牙に着用できるようにした方式、美白用組成物と用具を別途用意して、使用時に組成物を用具に固定させた後に歯牙に着用する方式、美白用組成物を歯牙に付着させた後に用具で被覆する方式のいずれにおいても、目的を達成することができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、各例中の%はいずれも質量百分率である。
【0043】
〔実施例、参考例、比較
表1に示す組成の美白用組成物を調製し、下記方法で歯牙に固着する着色物の除去力を評価した。
【0044】
【表1】
Figure 0004548554
【0045】
ヒト歯固着ステイン除去試験
▲1▼パネルの選定及びステイン付着度合いの評価方法
上顎前歯4本のうち、少なくとも1本の歯の舌側にタバコヤニ由来と思われる褐色〜黒褐色の汚れが付着している喫煙者35人をパネルに選別し、予め市販の歯磨剤を使い、各自の方法により歯磨きを行い、この着色汚れ(ステイン)が除去できないことを確認して、この歯を評価の対象とした(1人につき対象歯は1本に限定した)。
上記の対象歯を図1のように4歯面に分割し、各歯面に付着している着色汚れ(ステイン)の面積及び色調の濃さを目視にて判定し、表2の評価基準に基づき採点した。
【0046】
【表2】
Figure 0004548554
【0047】
評点後にパネルをステインの付着レベルが等しくなるよう、5人ずつ7つの群に層別し、それぞれ試験群1,試験群2,試験群3,試験群4,試験群5,比較群1,比較群2とした。
【0048】
▲2▼製剤及び使用方法
試験群1〜5及び比較群1,2のパネルは、それぞれ表3の組成物を用い、指定された用法(a又はbの用法)で使用した。
(a)ハミガキ用法:
組成物を市販歯ブラシにつけ、30秒間のブラッシングを行う。
(b)マウスピース用法:
組成物を前歯被覆用シリコーンゴム製マウスピースに流し込み、これを前歯でくわえて3分間歯牙に適用させた後に、マウスピースを外し、市販歯ブラシで30秒間のブラッシングを行う。
【0049】
【表3】
Figure 0004548554
【0050】
結果
清掃前後のステインの評点から、下式に基づきステイン除去率を算出した。
組成例1の美白用組成物をハミガキ用法で用いた場合の結果を試験群1(と比較群1との比較)に、同じ組成物をマウスピース併用での浸け置き用法で操作した結果を試験群2(と比較群2との比較)に示した。組成例2,3,4の美白用組成物は、いずれもマウスピース用法でのみ操作を行い(試験群3,4,5)、比較群2との比較で示した。
ステイン減少率(%)
=(清掃前の評点−清掃後の評点)/清掃前の評点×100
【0051】
【表4】
Figure 0004548554
ステイン除去効果
◎:80%以上
○:60〜79%
△:40〜59%
×:39%以下
【0052】
【表5】
Figure 0004548554
ステイン除去効果
◎:80%以上
○:60〜79%
△:40〜59%
×:39%以下
【0053】
表4,5の結果より、ポリリン酸塩と本発明の特定の化合物(第2成分)とを含有する美白用組成物を用いることにより、高いステイン除去効果を有することが確認された。
【0056】
〔実施例
下記液状組成物7を含浸させたレーヨン製不織布シート
(そのまま歯牙にシートを貼付して適用する)
美白用組成物7(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 7.0 %
ピロリン酸ナトリウム 1.0
メチルサリシレート 0.3
ラウリル硫酸ナトリウム 0.01
エタノール 15.0
プロピルアルコール 5.0
サッカリンナトリウム 0.02
香料(第2成分を含まない) 1.0
5N塩酸(pH調整剤、pH8.5に調整) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0057】
〔実施例
下記液状組成物8と、綿球を内側に敷き詰めたマウストレーとの組み合わせ
(使用時に液状組成物を綿球に含浸させ、トレーを咬んで適用する)
美白用組成物8(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
シトラール 0.01
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
エタノール 8.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料(第2成分を含まない) 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0060】
〔実施例
下記ペースト状組成物11と、水不溶性アクリル製歯牙パック材との組み合わせ
(使用時にペースト状組成物を歯牙に塗布し、その上からパック材を上塗りし
て被膜を作って適用する)
美白用組成物11(ペースト状)
ピロリン酸ナトリウム 1.0 %
シトラールジエチルアセタール 3.0
プロピレングリコール 3.0
グリセリン 10.0
ソルビット 10.0
キサンタンガム 2.0
サッカリンナトリウム 0.01
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0061】
〔実施例
下記ペースト状組成物12と、ポリエチレン製フィルムシートとの組み合わせ
(使用時にペースト状組成物を歯牙に塗布し、その上からフィルムシートで被
覆し、適用する)
美白用組成物12(ペースト状)
トリポリリン酸ナトリウム 4.0 %
シトラールプロピレングリコールアセタール 0.1
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
エタノール 10.0
ヒドロキシエチルセルロース 3.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料(第2成分を含まない) 0.9
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0062】
〔実施例
下記ゲル状組成物13を埋没させた天然ゴム製チューイングブラシ
(そのまま歯牙でチューイングブラシを咬んで適用する)
美白用組成物13(ゲル状)
メタリン酸ナトリウム(P鎖=14) 5.0 %
カルボン 0.5
ラウリル硫酸ナトリウム 2.5
N−ラウロイルサルコシンナトリウム 0.5
ラウリルリン酸ナトリウム 0.3
エタノール 7.0
プロピルアルコール 3.0
グリセリン 20.0
カラゲナン 5.0
サッカリンナトリウム 0.01
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0063】
〔実施例10
下記ゲル状組成物14を粘着層とするレーヨン/ポリプロピレン製歯牙貼付シート
(そのまま歯牙にシートを貼付して適用する)
美白用組成物14(ゲル状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
シトラール 0.3
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
エタノール 8.0
ソルビット 30.0
ヒドロキシエチルセルロース 4.5
アルギン酸ナトリウム 2.5
サッカリンナトリウム 0.02
香料(第2成分を含まない) 0.7
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、歯に付着した強固なステインを簡単かつ確実に除去して、歯を美白にする効果が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、ステイン除去試験に用いた前歯舌面の概略図である。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)
    n+2n3n+1 …(1)
    (但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
    で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
    (MPO3m …(2)
    (但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
    で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上、シトラール、メチルサリシレート、カルボン、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタールから選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する歯の美白用組成物と、この組成物を唾液により希釈させることなく、かつ咬合及び咀嚼の物理的な刺激により歯牙から離脱することなく歯牙に保持、固定させる適用用具とを具備することを特徴とする歯の美白用セット。
  2. 歯の美白用組成物に含有する前記第2成分が、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタールから選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1記載の歯の美白用セット。
  3. 歯の美白用組成物が、更に、アルキル硫酸ナトリウム,N−アシルグルタミン酸ナトリウム,N−アシルサルコシンナトリウム,N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム,N−メチル−N−アシルアラニンナトリウムから選ばれるアニオン界面活性剤を含有する請求項1又は2記載の歯の美白用セット。
  4. 歯の美白用組成物が、更に、炭素数3以下の低級アルコールを含有する請求項1、2又は3記載の歯の美白用セット。
  5. 歯の美白用組成物が、更に、ゲル化剤を含有する請求項1乃至4のいずれか1項記載の歯の美白用セット。
  6. 組成物を歯牙に保持、固定させる適用用具が、水不溶性のテープ、シート、フィルム、歯科用トレー、マウストレー、マウスピース、スポンジ、印象材、パック材、歯列に成型した歯のカバー、又は歯列に成型した歯牙接触面に多数の突起物を有するチューイングブラシである請求項1乃至5のいずれか1項記載の歯の美白用セット。
  7. 歯の美白用組成物に含有する前記第2成分が、ポリリン酸塩のステイン浸透力向上成分として配合される請求項1乃至6のいずれか1項記載の歯の美白用セット。
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