JP4549458B2 - Dma転送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DMA(Direct Memory Access)転送装置に係り、詳細には、CPUの動作と独立に、メモリと外部リクエストデバイス間で直接データを転送するDMA転送制御を行うDMA制御部を備えたDMA転送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
DMA転送は、CPUを介さずに直接メインメモリとI/O装置(例えば、外部リクエストデバイス)などの周辺機器間でデータ転送を行うものである。これにより高速・大容量のデータ転送がCPUのオーバヘッドを伴わずに可能となる。DMA転送は、一般にDMAC(Direct Memory Access Controler)がバスを管理して転送を制御する。
【0003】
従来、DMACと外部リクエストデバイスとの間でDMA転送を行うシステムにおいて、DMACは、外部リクエストデバイスから出力されるDMAリクエスト(DREQ)信号を受けてメモリデバイスと外部リクエストデバイス間でデータ転送ができるよう他のデバイスを制御する。
【0004】
図32は従来のDMA転送装置の構成を示すブロック図であり、DMACと外部リクエストデバイス間のデータ転送を例としたものである。
【0005】
図32において、1はCPU、2はDMAC、3,4は複数の(2つの)外部リクエストデバイス(外部リクエストデバイス1,2)、5は外部メモリである。
【0006】
外部リクエストデバイス3,4からリクエスト信号DREQ1/DREQ2がDMAC2に対して出力される。DMAC2には、それぞれのDMAリクエスト信号DREQ1/DREQ2が入力され、DMAC2は、このDREQ信号の入力によって、CPU1に対してバスリクエスト(BREQ)信号を出力し、バスの開放を要求する。
【0007】
BREQを受けたCPU1は、バス開放許可(BACK)信号を出力し、バスをDMAC2に開放する。ここで、外部リクエストデバイスが複数存在する場合は、各デバイスからのDREQの発生回数が増加するため、DMACの内部でBREQ信号を発生させる順序を調整(調停)し、各外部リクエストデバイスのDMA転送を実現している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のDMA転送装置にあっては、上述したように複数の外部リクエストデバイスシステムに搭載した場合に、DREQ信号の調停が必要である。また、外部リクエストデバイスの数と外部リクエストデバイスのDREQ信号の発生周期によってDMAによるバスの占有率が大きくなり、通常の一連のCPUによる処理が極端に延ばされてしまう可能性があるという問題点があった。
【0009】
以下、この不具合について説明する。
【0010】
図33はDMACの調停のタイミングを概念的に示すタイミングチャートである。
【0011】
3チャンネル持っているDMACにおいて、各CHの1回のDMA転送に所要する時間をTとする。図33の場合は、DMACが各チャンネルのDMAの調停を行って、CH1→CH2→CH3→CH1といったラウンドロビン型の方式でチャンネルを使用している。しかし、この方法を用いると、DMA転送にだけバスが占有されることになり、プロセッサがバスを使用して処理している時間が、時間的に極端に延ばされてしまうことがある。
【0012】
本発明は、外部リクエストデバイスが複数存在する場合、または、DREQ信号の発生周期が短い外部リクエストデバイスが同一のバスに存在する場合、DMAによるバス占有率を低減し、時間的にバスを有効に利用することができるDMA転送装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るDMA転送装置は、CPUと、外部メモリと、それぞれがデータ転送リクエスト信号を発生させる複数の外部リクエストデバイスと、前記CPUの動作と独立に、前記外部メモリと前記複数の外部リクエストデバイスとの間のDMA転送を制御するDMA制御部と、前記CPU、前記外部メモリ、前記複数の外部リクエストデバイス、及び前記DMA制御部を接続するバスとを備え、
前記DMA制御部は、前記複数の外部リクエストデバイスのいずれかがデータ転送リクエスト信号を発生したときに、前記CPUに対してバス開放リクエスト信号を出力してバスの開放を要求し、前記CPUからバス開放許可信号が返されると、前記データ転送リクエスト信号を発生させた前記外部リクエストデバイスにデータ転送リクエスト確認信号を送出して、前記外部メモリと前記データ転送リクエスト信号を発生させた前記外部リクエストデバイスとの間のDMA転送を制御する手段と、前記DMA転送によるバス占有状態を制御するように前記データ転送リクエスト信号をマスクすることによってバスリクエスト信号を生成するマスク回路と前記データ転送リクエスト信号をマスクするマスク時間をカウントするカウンタとを有し、前記複数の外部リクエストデバイスごとに設けられたマスク手段と、前記マスク手段の前記マスク回路のいずれかによって生成された前記バスリクエスト信号に基づいて、前記DMA転送を制御する手段による前記CPUへの前記バス開放リクエスト信号の出力を調整して、前記DMA転送を調停する調停手段とを有し、
前記CPUは、同時動作可能な前記外部リクエストデバイスの数に応じて前記マスク時間を制御する手段と、前記CPU自身が処理するタスクの処理負荷を管理するタスク管理手段とを有し、
前記タスク管理手段は、前記CPUが処理するタスクごとに設定された前記マスク時間に関する情報を保持する手段と、前記CPUによって現在処理されているタスクを監視する監視手段と、前記監視手段によって監視されている前記タスクに応じて、前記マスク時間に関する情報を保持する手段から、前記マスク時間を選択する選択手段と、選択された前記マスク時間を前記マスク回路が用いるマスク時間として設定する設定手段とを有することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態
図1は本発明の第1の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、外部メモリと外部リクエストデバイスとの間でDMA転送を行うシステムに適用したものである。
【0022】
図1において、DMA転送装置は、CPU100、DMAC110(DMA制御部)、外部リクエストデバイス111、外部リクエストデバイス112、及び外部メモリ113から構成される。
【0023】
DMAC110は、2つのDMAチャンネルを搭載しており、それらをCH0,CH1とする。また、CH0とCH1はそれぞれ、外部リクエストデバイス111、外部リクエストデバイス112に接続されている。
【0024】
外部リクエストデバイス111の内部には、DREQ信号マスク回路121(マスク手段)が、また外部リクエストデバイス112の内部には、DREQ信号マスク回路122(マスク手段)が設置され、DREQ信号マスク回路121,122は、CPU100からのマスク信号mask_en0,mask_en1により制御される。
【0025】
マスク信号mask_en0,mask_en1は、DREQ信号マスク回路121,122のイネーブル/ディセーブルをコントロールする信号であり、両信号ともアクティブ“H”(“H”レベルでアクティブな信号)である。
【0026】
また、DMAC110からCPU100にBREQ(バス開放要求)信号が出力され、CPU100からDMAC110にBACK(バス開放許可)信号が出力される。
【0027】
外部メモリ113は、DMA転送のディスティネーシ(転送先)、または、ソース(転送元)になる。
【0028】
図2及び図3は上記DREQ信号マスク回路121,122の構成を示す回路図であり、図2はDREQ信号がアクティブ“H”の場合の回路構成を、図3はDREQ信号がアクティブ“L”(“L”レベルでアクティブな信号)の場合の回路構成をそれぞれ示す。
【0029】
図2において、DREQ信号がアクティブ“H”の場合のDREQ信号マスク回路121,122は、ANDゲート131により構成される。外部リクエストデバイス内部のDREQ信号をDREQ_P_in(アクティブ“H”の場合)とし、マスクを制御するマスク信号をmask_enとする。
【0030】
ANDゲート131は、マスク信号mask_enの反転信号とDREQ_P_in信号のAND論理をとりDREQ_Pを出力する。この場合、mask_en=“H”のときにDREQ_P_in信号がマスクされて、出力としてDREQ_Pが出力される。
【0031】
同様に、図3において、DREQ信号がアクティブ“L”の場合のDREQ信号マスク回路121,122は、ORゲート132により構成される。
【0032】
ORゲート132は、マスク信号mask_enとDREQ_N_in信号のOR論理をとりDREQ_Nを出力する。この場合、mask_en=“H”のときにDREQ_N_in信号がマスクされて、出力としてDREQ_Nが出力される。
【0033】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0034】
ここでは、mask_en0によりCH0のDREQ信号マスク回路121がイネーブルになり、mask_en1によりCH1のDREQ信号マスク回路122がイネーブルになる場合を説明する。
【0035】
図4は上記DMA転送装置のDMA転送動作を示すタイミングチャートであり、時間T(例えば、500ns)で1回のDMA転送が行われる。図中、CH0,CH1は、DMAC110の2つのDMAチャンネルを示す。
【0036】
図4に示すように、T1の区間でCH0/CH1の各々のDREGが同時に発生したとする。
【0037】
T2の区間においては、CH0のDREQ0信号は、mask_en0信号によってマスクされているため、CH1のDMA転送が行われている。そのとき、mask_en1信号はディセーブルの状態(“L”)である。
【0038】
次に、T3の区間においては、両方のDMAチャネルがマスクされているため、DMA転送が行われない。この区間では、CPU100がバスを占有し、プログラムに応じた処理を行っている。
【0039】
次に、T4の区間においては、mask_en1がイネーブルの状態(“H”)になっているため、CH1のDREQ1信号がマスクされ、DREQ1が出力されないため、DMAシーケンスが行われない。この区間では、CH0のDMA転送が行われる。
【0040】
次に、T5の区間においては、T3の区間と同様に、CPU100の処理が行われる。よって、ここでもCPU100の処理は停止しない。
【0041】
このように、mask_en0,mask_en1を利用して、DREQ信号をマスクしてDREQ0/DREQ1信号の発生周期を変えている。
【0042】
また、mask_en0/mask_en1は、CPU100が制御しているが、このような周期的なイネーブル信号は、CPU100の内蔵のタイマを使用して実現することが可能である。例えば、500nsの割り込み処理で、mask_en0/mask_en1を交互にイネーブルにするように設定すれば、各CHのDMAは、2μsに1回DREQが発生する。さらに、設定間隔を短くする場合には、CPU100から設定するのではなく、外部リクエストデバイスの内部に周期的にイネーブルを制御するタイマを内蔵することによって実現できる。
【0043】
以上説明したように、第1の実施形態に係るDMA転送装置は、CPU100、DMAC110、外部リクエストデバイス111、外部リクエストデバイス112及び外部メモリ113から構成され、外部リクエストデバイス111,112は、DREQ信号をマスクするDREQ信号マスク回路121,122を備え、DREQ信号マスク回路121,122がDREQ0/DREQ1信号をマスクしてDMA転送によるバス占有状態を制御するように構成したので、CPU100からのmask_en0/mask_en1信号(アクティブ“H”)により、DREQ信号マスク回路121,122が、DREQ0/DREQ1信号をマスクすることで、周期的にDREQ信号を発生させることにより、DMAによるシステバス占有率を制御することができる。その結果、DMAにバスを占有されてCPUの処理ができなくなることを避けることができ、システムのDMACの介在による破綻を防止するという効果がある。
【0044】
また、DMAC側の構成には一切変更がないため、既存のCPUシステムの変更なしにシステム全体のスループットの向上及び信頼性の向上を図ることができる。また、ゲート回路という簡単な部品の追加で実現できるので、低コストで実施できる。
【0045】
なお、本実施形態では、外部リクエストデバイス111,112の内部に、DREQ0/DREQ1信号をマスクするDREQ信号マスク回路121,122を設けるようにしているが、これらマスク回路121,122は外部リクエストデバイス側に設置されていればよく、必ずしも外部リクエストデバイスの内部に設置する構成でなくてもよい。
第2の実施形態
図5は本発明の第2の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、DMACを使用して、外部メモリデバイスと外部リクエストデバイスとの間でDMA転送を行うシステムに適用した例である。本実施形態に係るDMA転送装置の説明にあたり前記図1と同一構成部分には同一符号を付している。
【0046】
図5において、DMA転送装置は、CPU100、DMAC200、外部リクエストデバイス240、外部リクエストデバイス241、及び外部メモリ113から構成される。
【0047】
DMAC200は、2つのDMAチャンネルを搭載しており、それらをCH0,CH1とする。また、CH0とCH1はそれぞれ、外部リクエストデバイス240、外部リクエストデバイス241に接続されている。
【0048】
DMAC200は、各チャンネル毎に設置され、CPU100からのマスク信号mask_en0,mask_en1により制御されるDREQ信号マスク回路210,220と、DREQ信号マスク回路210,220のBREQ0信号,BREQ1信号を調停する調停回路230とを備える。
【0049】
マスク信号mask_en0,mask_en1は、CH0とCH1のDREQ信号マスク回路210,220のイネーブル/ディセーブルの切替えをする信号であり、両信号ともアクティブ“H”である。
【0050】
なお、前記第1の実施形態のmask_en信号は、マスク信号そのものを意味するが、本実施形態を含む後述する各実施形態で記載されるmask_en信号はマスク回路を動作させるか否かを制御するための信号を意味する。したがって、必ずマスク回路を動作させる場合は、mask_en信号を省略することができる。
【0051】
CPU100は、このマスク信号mask_en0,mask_en1をDREQ信号マスク回路210,220に出力してDREQ信号マスク回路210,220を制御する。また、CPU100は、DREQ信号マスク回路210,220に対してタイマカウント値を設定することが可能であり、CPU100が設定するタイマカウント値によって、生成されるマスク信号の長さが変わる。
【0052】
外部リクエストデバイス240がDMAC200に出力するDREQ信号をDREQ0、外部リクエストデバイス241がDMAC200に出力するDREQ信号をDREQ1とし、DMAC200から外部リクエストデバイス240,241に返すDREQ0とDREQ1に対するDACK信号をそれぞれDACK0,DACK1とする。
【0053】
また、DMAC200からCPU100にBREQN信号(バス開放リクエスト信号:CPUに対して、バス権の開放を要求する信号/アクティブ“L”)が出力され、CPU100からDMAC200に対してBACKN信号(バス・アクノリッジ信号:外部DMACに対して、バス権の開放を許可していることを示す信号/アクティブ“L”)が出力される。
【0054】
ここで、DMAの転送方向は、外部リクエストデバイス→外部メモリ方向と、外部メモリ→外部リクエストデバイス方向の2通りあり、この転送方向は、CPU100がDMAC200に対して設定可能なものとする。
【0055】
図6は上記DREQ信号マスク回路210,220の構成を示すブロック図である。各チャンネルのDREQ信号マスク回路210,220は、同一構成をとるため、DREQ信号マスク回路210を代表して説明する。
【0056】
図6において、DREQ信号マスク回路210は、サンプリングクロックの立ち上がりエッジでカウント(デクリメント)するカウンタ回路211、カウントデータを所定値“0”と比較し、“0”とカウントデータが一致したときサンプリングクロックの周期分のパルス、すなわちカウンタTC(Terminal Count:最終カウントを意味する)信号を出力する比較器212、及びマスク回路213から構成される。
【0057】
カウンタ回路211には、データバスからカウントするための初期値と、カウントするためのサンプリングクロックが入力される。また、比較器212には、カウンタ回路211がカウントしたデータである現在のカウント値が入力され、比較器212からはカウンタTC信号が出力される。
【0058】
上記カウンタTC信号は、入力されてくるカウントデータ値が“0”になった区間で1サンプリングクロック分の幅で“H”のパルスになる信号であり、カウントが終了したことを示す。
【0059】
また、マスク回路213には、比較器212から出力されるカウンタTC信号が入力されるとともに、DREQ信号及びDACK信号が入力され、BREQ信号が出力される。
【0060】
図7は図6のマスク回路213の内部の詳細な構成を示す図である。
【0061】
図7において、マスク回路213は、カウンタTC信号を基にDACK信号が入力された時点で内部で生成されたマスク信号がイネーブルになるマスク信号を出力するマスク信号発生回路214、及び発生したマスク信号とDREQ信号のOR論理をとるORゲート215から構成される。
【0062】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0063】
図8はDMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図中、番号(1)〜(5)は動作タイミングまたは動作の区間を説明するための符号である。
【0064】
2チャンネルCH0,CH1のうち、まずCH0のDREQ0信号マスク回路210を例にして説明する。
【0065】
図8のタイミングチャートにおいて、DREQ0信号は、DACK0信号がディセーブル(“L”)になってから、一定時間経過後にイネーブル(“H”)になるものとする。
【0066】
図8の(1)のタイミングでCPU100はDREQ0信号マスク回路210に対して、タイマカウント値をライトする。本動作の場合は、“5”をライトするものとする。
【0067】
次に、図8の(1)−1のタイミングでCPU100は、mask_en0を“H”にする。ここまでのCPU100の動作で、DREQ0信号マスク回路210は動作可能状態になる。
【0068】
次に、外部リクエストデバイス240から出力されるDREQ0信号がタイマに入力される。このとき、DREQ0信号マスク回路210は動作することなしに、DMAC200はDREQ0の入力のタイミングでBREQN信号をCPU100に対して出力する。
【0069】
BREQN信号を受け取ったCPU100は、ある決まったタイミング(CPUの仕様によって異なる)で、BACKN信号を出力する(図8の(2)−1の区間参照)。この区間は、DMAC200がバスを占有する区間であり、この区間ではCPU100はバス権を開放している状態になる。
【0070】
図8の(2)−1区間でDMAC200は、BACKN信号からDACK0信号を生成し、外部リクエストデバイス240に出力する。この時、DACK0信号の立ち下がりのタイミング(図8の(3)−1参照)で、マスク信号を“H”にする。その後、図8の(5)−1のタイミングでDREQ0信号は、マスク信号でマスクされる。
【0071】
ここで、図6及び図7を参照してDREQ信号マスク回路210,220のマスク動作について説明する。
【0072】
図6において、CPU100がカウンタ回路211に対してカウントの初期値(本実施形態では、“5h”)をセットする。このとき、DACK信号が入力されて初めてカウントが行われる。
【0073】
サンプリングクロックの立ち上がりエッジでカウント(デクリメント)が行われ、比較器212では、このカウントデータを所定値“0”と比較する。“0”とカウントデータが一致した場合は、サンプリングクロックの周期の分だけカウンタTC信号が出力される。
【0074】
一方、マスク回路213では、DACK信号が入力された時点で、内部のマスク信号発生回路214(図7)のマスク信号がイネーブル(アクティブ“H”)となり、ORゲート215でこのマスク信号とDREQ信号とのOR論理がとられ、BREQ信号として出力される。マスク信号がディセーブルになるためには、カウンタTC信号を使用し、マスク信号をディセーブルにする。このマスク信号は、マスク信号発生回路214で生成される信号で、DACK信号により“H”となり、カウンタTC信号で“L”となる信号である。
【0075】
図8のタイミングチャートの説明に戻る。
【0076】
入力にDREQ0信号と上記マスク信号から生成された出力を使用してBREQN信号を作成する。
【0077】
図8の(3)−1地点からサンプルクロックに同期して、DREQ信号マスク回路210のカウンタ回路211のカウンタがデクリメントされる。カウンタ値が“0”になった時点で、カウンタTC信号が発生する(アクティブ“H”)。
【0078】
このカウンタTC信号の立ち下がりを利用してマスク信号が“L”となり、マスクがディセーブルになる(図8の(4)−1参照)。マスク信号が“L”になった時点でマスク回路213のマスク信号が“L”になるので、DREQ0信号がそのままゲートを抜けて出力となる。この出力信号を利用して、BREQN信号が出力される(タイミングは図8の(4)−1参照)。
【0079】
ここで、図8の(5)−1〜(2)−2のBACKN信号の立ち下がりエッジまでの区間においては、BREQNが出力されないため、バス権はCPU100にあることになる。
【0080】
図8の(4)−1以降の動作シーケンスに関しては上記説明と同様である。
【0081】
図8に示すように、区間(2)−1、(2)−2、(2)−3はDMAC200がバス権を所有している区間であり、それ以外の区間はCPU100がバス権を所有している区間である。
【0082】
上記では、外部リクエストデバイス240に関しての動作の説明をしたが、外部リクエストデバイス241に関しても、同じ動作である。
【0083】
次に、CH0とCH1のDREQ0/DREQ1信号の調停に関して説明する。
【0084】
図9はDMA転送装置のDMAC200の調停動作を説明するためのタイミングチャートである。図中、○印はCH0のDMAシーケンスの開始を、●印はCH0のDMAシーケンスの開始を指し、番号(1)〜(2)は動作タイミングを説明するための符号である。また、DREQ信号監視CHは調停回路230の内部にある。
【0085】
DMAC200内部でのDREQ0/DREQ1信号の調停は、調停回路230によって、CH0→CH1→CH0→…の順(ラウンドロビン式)にDREQが入力されたかどうかを監視している。
【0086】
ここではT1区間の始まりにDREQ0、DREQ1が入力された場合を例にとり説明する。
【0087】
まず、図9の(1)の箇所で、DREQ監視がCH0を監視しているときに同時にDREQ0/DREQ1が入力されたことから、DREQ0が優先される。DREQ0を受けたBREQN信号は“L”となる(図9の○の部分参照)。
【0088】
次に、T3の区間((2)の箇所参照)でCH0のDMAシーケンスが終了した時点で、DREQ信号監視CHがCH1を示していて、しかも、DREQ1信号がイネーブルであるために、T4の区間でDREQ1を受けたBREQN信号が“L”となる(図9の●部分参照)。CH1のDMAシーケンスはT5区間で終了する。
【0089】
T6〜T8区間では、DREQ信号監視CHが1周期毎に、CH0/CH1のDREQ0/DREQ1を監視し、DREQ信号が入力されるのを待っている状態である。このとき、マスク信号CH0とマスク信号CH1が動作しているために、T6でDREQ0が、T8でDREQ1がマスクされている。
【0090】
T9において、マスク信号CH1が“L”になるために、T10区間でBREQN信号がイネーブル(“L”)になり、CH1のDMAシーケンスが行われ、T11区間でそのシーケンスが終了する。
【0091】
また、T12区間においてマスク信号CH0が“L”になり、なおかつ、DREQ監視CHが“0”を示しているため、T13区間でDREQ0を受けたBREQN信号が“L”となり、CH0のDMAシーケンスが行われる。
【0092】
このように、DREQ監視CHによってDREQ信号を監視して、有効になったDREQ信号と監視CHが同じくなった場合にBREQN信号を“L”にしてDMAシーケンスをスタートさせている。
【0093】
以上説明したように、第2の実施形態に係るDMA転送装置は、DMAC200が、各チャンネル毎に設置され、CPU100からのマスク信号mask_en0,mask_en1により制御されるDREQ信号マスク回路210,220と、DREQ信号マスク回路210,220のBREQ0信号,BREQ1信号を調停する調停回路230とを備え、DREQ信号マスク回路210,220がDREQ0/DREQ1信号をマスクしてDMA転送によるバス占有状態を制御するように構成したので、DMAC側(内部)で外部リクエストデバイスのDREQ信号をマスクすることによって、周期的にDREQ信号を発生させることにより、DMAによるシステムのバス占有率を制御することができ、DMAにバスを占有され、CPUの処理ができなくなることを避けることができ、システムの破綻を防止できるという効果がある。
【0094】
さらに、本実施形態では、DREQ信号マスク回路210,220をDMAC200内部に搭載するようにしているので、外部リクエストデバイスを新規に追加した場合に、新規デバイス搭載の度に、上記マスク回路を追加することによるハードウェアの増加を防ぐことができるという効果がある。
【0095】
また、DMAC側(内部)に調停回路230によるDREQ監視CHを搭載することで、DMA転送チャンネルに優先順位を付与し、均等にDMAのチャネルを配分することが可能になるという効果がある。
【0096】
なお、本実施形態では、DMAC200の内部に、DREQ信号をマスクするDREQ信号マスク回路210,220を設けるようにしているが、これらマスク回路210,220はDMAC側に設置されていればよく、必ずしもDMACの内部に設置する構成でなくてもよい。
第3の実施形態
図10は本発明の第3の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るDMA転送装置の説明にあたり前記図5と同一構成部分には同一符号を付している。
【0097】
図10において、DMA転送装置は、CPU100、DMAC300、外部リクエストデバイス350、外部リクエストデバイス351、外部リクエストデバイス352及び外部メモリ113から構成され、DMAC300は、BREQN信号をマスクするカウンタ付きマスク回路310を備えて構成される。
【0098】
DMAC300は、3つのDMAチャンネルを搭載しており、それらをCH0,CH1,CH3とする。また、CH0,CH1,CH2はそれぞれ、外部リクエストデバイス351、外部リクエストデバイス352、外部リクエストデバイス353に接続されている。
【0099】
外部リクエストデバイス351のDMAチャンネルをCH1、外部リクエストデバイス352のDMAチャンネルをCH2、外部リクエストデバイス353のDMAチャンネルをCH3とする。
【0100】
図10の破線に示すように、CH0,CH1,CH2毎に、外部リクエストデバイス351、外部リクエストデバイス352、外部リクエストデバイス353からDMAC300にDMA要求信号DREQ1,DREQ2,DREQ3が出力され、また、DMAC300から外部リクエストデバイス351、外部リクエストデバイス352、外部リクエストデバイス353にDMA許可信号DACK1,DACK2,DACK3が出力される。
【0101】
DMAC300は、CPU100に対してバス開放リクエスト信号BREQNを出力し、CPU100は、DMAC300に対してバス開放許可信号BACKNを出力する。
【0102】
また、CPU100からDMAC300に出力されるmask_en信号は、CPU100のポートから出力される信号であり、カウンタ付きマスク回路310のカウンタ回路をイネーブルにする信号(アクティブ“H”)である。
【0103】
図11は上記カウンタ付きマスク回路310の構成を示すブロック図である。
【0104】
図11において、サンプリングクロックの立ち上がりエッジでカウント(デクリメント)するカウンタ回路311と、カウントデータを所定値“0”と比較し、“0”とカウントデータが一致したときサンプリングクロックの周期分のパルス、すなわちカウンタTC信号を出力する比較器312と、DMAC300内部で作成したBREQ信号とmask_enマスク信号とのOR(論理和)を作成して、BREQN信号を作成するマスク回路313とから構成される。
【0105】
カウンタ回路311には、データバス、サンプルクロック、BACKN信号が入力され、現在のカウント値が出力される。
【0106】
比較器312には、カウンタ回路311から出力された現在のカウント値のデータが入力され、カウンタTC信号が出力される。
【0107】
マスク回路313には、DMAC300内部でDREQ信号から作成したBREQ信号、CPU100からのBACKN信号、mask_en信号、比較器312からカウンタTC信号が入力され、BREQN信号を出力する。
【0108】
図12は図11のマスク回路313の内部の詳細な構成を示す図である。
【0109】
図12において、マスク回路313は、カウンタTC信号を基にBACKN信号が入力された時点で内部で生成されたマスク信号がイネーブルになるマスク信号を出力するマスク信号発生回路314、及び発生したマスク信号とBREQ信号のOR論理をとるORゲート315から構成される。
【0110】
図13は上記DMA要求信号DREQ1,DREQ2,DREQ3からBREQN信号発生までの構成を示す図である。
【0111】
図13において、316は、外部リクエストデバイス351、外部リクエストデバイス352、外部リクエストデバイス353からのDREQ1,DREQ2,DREQ3信号を調停し、DMAC300内部で作成したBREQ信号を出力するDREQ信号調停回路である。
【0112】
DREQ信号調停回路316で作成されたBREQ信号は、マスク回路313(図11及び図12)に出力され、マスク回路313はBREQN信号を出力する。
【0113】
ここで、本実施形態のマスクカウンタ付きマスク回路310は、第2の実施形態のDREQ信号マスク回路210,220と同様に、ハード的なカウンタ(タイマ)を設けてマスク時間を決定する方法をとる。但し、第2の実施形態のようにハード的なカウンタ(タイマ)を設けてマスク時間を決定する方法も可能であるし、CPU自体のタイマ割り込みを利用して、CPUポートを利用してマスク時間を制御することも可能である。
【0114】
また、本実施形態では、マスク時間(外部リクエストデバイスの数に応じて選択する)になるように、マスクカウンタ付きマスク回路310内のカウンタ回路311のカウンタの値をセットするものであり、このカウンタに対して、所定のマスク時間になるようにデータをセットする。これも、CPU自体のタイマ割り込みを使ってでも実現可能である。
【0115】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0116】
まず、カウンタ付きマスク回路310の動作について述べる。
【0117】
図11に示すように、CPU100はカウンタ回路311にカウントすべき初期値をセット(本実施形態の場合は“5h”をセット)する。次に、BACKN信号が入力されると、サンプルクロックの立ち上がりエッジでカウント(デクリメント)が行われる。次に、比較器312により現在のカウント値を“0”と比較し、一致するとサンプルクロックの1周期分のパルスを出力する。
【0118】
一方、マスク回路313においては、図12に示すようにBACKN信号により内部のマスク信号がイネーブル(アクティブ“H”)となり、DMAC300内部でDREQから作成したBREQ信号と内部のマスク信号とのORゲート315の出力をBREQNとして出力する。ここで、内部のマスク信号は、BACKN信号にてイネーブル(アクティブ“H”)となり、カウンタTC信号にてディセーブル(アクティブ“L”)となる信号である。
【0119】
また、図10に示すように、mask_en信号はCPU100からDMAC300に入力される信号であり、CPU100のポートで制御される。このmask_en信号は、マスクカウンタ付きマスク回路310全体をイネーブルにするかディセーブルにするかを制御する信号であり、マスクカウンタ付きマスク回路310を使用しないでBREQを出力する場合は、CPU100はディセーブル(“L”)になるように制御する。
【0120】
図14はDMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
なお、図中、番号(1)〜(4)は動作タイミングまたは動作の区間を説明するための符号である。
【0121】
図14のタイミングチャートにおいて、DREQ1、DREQ2、DREQ3信号が図14の(2)のタイミングで同時にイネーブルになるものとする。各CH(CH1、CH2、CH3)のDMA要求の優先度は、CH1→CH2→CH3→CH1というようなラウンドロビン方式である。
【0122】
カウンタ付きマスク回路310のカウンタ値を“5”に設定した場合を例にする。
【0123】
図14の(1)のタイミングでカウント値“5”がセットされる。
【0124】
次に、図14の(2)のタイミングで、3つのDREQ(DREQ1、DREQ2、DREQ3)が同時にイネーブルになる。ここで、図14の(2)−1の区間はCH1のDMAが実行されている区間である。
【0125】
次に、図14の(3)−1のタイミング(BACKN信号の立ち上がり)でマスク信号イネーブルになり、BREQ信号がマスクされる。カウントの開始も、(3)−1の地点つまり、BACKN信号が“H”になったタイミングで開始される。BREQ信号のマスク回路は、前記図11のマスク回路313であり、DMAC300内部のBREQ信号がこのマスク回路313のマスク信号にてマスクされる。
【0126】
次に、図14の(4)−1のタイミングでカウンタ値が“0”となり、マスク信号が“L”(ディセーブル)になり、マスクが解除され、BREQN信号がDMAC300外部に出力される。図14の(2)−2の区間は、CH2のDMA転送が行われる。
【0127】
次に、図14の(3)−2のタイミング(BACKN信号の立ち上がり)でマスク信号がイネーブルになりBREQN信号がマスクされる。このマスク動作は、前記図11に示したマスク回路313により行われる。
【0128】
次に、図14の(4)−2のタイミングでカウンタが“0”となり、マスク信号が“L”(ディセーブル)になり、マスクが解除され、BREQN信号がDMAC300外部に出力される。
【0129】
このようにして、BREQN信号をマスクしてBREQNが発生する周期を調整している。
【0130】
以上説明したように、第3の実施形態に係るDMA転送装置は、DMAC300は、BREQN信号をマスクするカウンタ付きマスク回路310を備え、カウンタ付きマスク回路310がBREQN信号をマスクしてDMA転送によるバス占有状態を制御するように構成したので、第1及び第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0131】
特に、本実施形態によれば、第2の実施形態のように外部リクエストデバイスから出力されるDREQ信号をマスクするのではなく、DMAC300内部で、BREQN信号をマスクしている。このようにすると、第2の実施形態のように、各CHごとにマスク回路を付加するよりも、マスク回路を1個にすることができ、第2の実施形態の場合よりもハードウェアを小さくできる効果がある。
【0132】
また、BREQN信号をマスクするので、複数の外部リクエストデバイスからのDREQ信号が頻繁に重なってきた場合でも、BREQN信号を周期的に出力するように制御することが可能になり、DMAC300によるバス占有率を一定にできる効果がある。
第4の実施形態
図15は本発明の第4の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るDMA転送装置の説明にあたり前記図5と同一構成部分には同一符号を付している。
【0133】
図15において、DMA転送装置は、CPU100、DMAC400、複数の外部リクエストデバイス(451,452,453,…,N−1,N)、及び外部メモリ113から構成される。
【0134】
DMAC400は、複数のDMAチャンネルを搭載しており、それらをCH1,CH2,CH3,…,CHN−1,CHNとする。また、CH1,CH2,CH3,…,CHN−1,CHNはそれぞれ、対応する外部リクエストデバイス(451,452,453,…,N−1,N)に接続されている。
【0135】
DMAC400は、CH1,CH2,CH3,…,CHN−1,CHNに対応して設置された複数のDREQ信号マスク回路410,…と、DREQ信号マスク回路410,…のBREQ信号を調停する調停回路230とを備える。
【0136】
外部リクエストデバイス451、外部リクエストデバイス452、外部リクエストデバイス453が出力するDREQ信号をそれぞれ、DREQ1、DREQ2、DREQ3とし、そのリクエスト信号に対するDACK信号をそれぞれ、DACK1、DACK2、DACK3とする。このとき、外部リクエストデバイス(N−1),外部リクエストデバイス(N)は、複数個外部リクエストデバイスがあるという意味で、DMAC400が対応可能な外部リクエストデバイスの数を示している。外部メモリ113は、DMAシステムのメモリであり、DMAシステムのソースデバイスにもなり、ディスティネーションデバイスにもなる。
【0137】
DMAC400内部には、マスクカウンタ及びマスク回路を内蔵したマスクカウンタ付きマスク回路(DREQ信号マスク回路)が各チャンネル毎に搭載されている。このマスク回路は、前記図2及び図3と同様な回路構成であり、マスクカウンタに対しては、CPU100がマスク時間に見合ったカウンタ値を設定する。
【0138】
DMAC400の内部のDREQ信号の調停回路230は、各チャンネルから出力されたDREQ信号を調停し、BREQN信号をCPU100に対して出力する。調停方法は、第2の実施形態と同様であり、DREQ信号の入力順番とDREQ信号監視CH(前記図9の動作説明参照)によりどのDMAシーケンスを行うか決定する。
【0139】
また、DMAC400からCPU100にBREQN信号(バス開放リクエスト信号:CPUに対して、バス権の開放を要求する信号/アクティブ“L”)が出力され、CPU100からDMAC400に対してBACKN信号(バス開放許可信号:外部DMACに対して、バス権の開放を許可していることを示す信号/アクティブ“L”)が出力される。
【0140】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0141】
図16はDMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
なお、図中、番号(1)〜(12)は動作タイミングまたは動作の区間を説明するための符号である。
【0142】
外部リクエストデバイス451、外部リクエストデバイス452、外部リクエストデバイス453からそれぞれDREQ1、DREQ2、DREQ3信号が任意のタイミングで同時(図16の(1)、(7)の地点)に出力された場合の動作について説明する。
【0143】
CPU100は、DMAコントローラ400内部のマスクタイマー(Ch1〜ChN)に対してマスク時間を設定する。設定値は図17に示す値である。本実施形態の場合、外部リクエストデバイスの個数が3個なので、図17に示す表からマスク時間=2μsに設定する。
【0144】
DMAC400は、任意のタイミングにおいて、1つのチャネルのDMAのみを有効にするため、チャンネルが有効になる順番をCh1,Ch2,…,ChNという順序で有効にする。
【0145】
図16のタイミングチャートにおいて、(1)、(7)地点でDREQ1を受けてBREQNが“L”となり、DMAシーケンスが開始される。このDMAシーケンスが終了したあと、(2)、(8)地点でMASK1信号がイネーブルになる。マスク時間の設定が2μsであるため、2μs分マスクされる。
【0146】
次に、図16の(3)、(9)のタイミングでDREQ2を受けて、BREQNが“L”となり、DMAシーケンスが開始される。図16の(4)、(10)のタイミングでこのDMAシーケンスが終了するが、このタイミングでマスクが開始される。
ここでも、マスク時間が2μs設定であるために、マスクは2μs分行われる。
【0147】
同様に、図16の(5)、(11)地点のタイミングでDREQ3を受けて、DMAシーケンスが開始されて、(6)、(12)地点でDMAシーケンスが終了し、マスクが開始される。この一連の流れにおいて、(6)の地点と(13)の地点の間に、DMAが行われていない区間が存在するが、この区間では、CPU100は、そのシステムのプログラムに準じた処理を行うことができる。この区間は、DREQのマスクがなければ存在しない区間である。この区間はDREQ1、DREQ2、DREQ3の発生周期と、外部リクエストデバイスを搭載する個数によって、決まってくる。
【0148】
以上説明したように、第4の実施形態に係るDMA転送装置は、DMAC400側(内部)に、CH1,CH2,CH3,…,CHN−1,CHNに対応して設置された複数のDREQ信号マスク回路410,…と、DREQ信号マスク回路410,…のBREQ信号を調停する調停回路230とを設け、各チャネル毎に配置された複数のDREQ信号マスク回路410,…が、CPU100により同時動作する外部リクエストデバイスの数に応じてマスク時間を制御するように構成したので、各DMAチャンネルのDMA転送の機会を時間的に均等に与えることが可能になりDMAチャンネルの時間的調停が可能になる。
【0149】
すなわち、複数の動作可能な外部リクエストデバイスが同一のバス上に存在する場合に、システムとしては、DMAC400がバスを占有する時間は自ずと増加する。つまり、DMAC400によるバス占有率が増加する。本実施形態では、DREQ信号のマスク時間を外部リクエストデバイスの同時動作する個数により制御することで、平均的なDMACのバス占有率を制御することができ、外部リクエストデバイスが複数存在することによる、システムにおけるDMAC400のバス占有率の著しい増加を防止することができる効果がある。
【0150】
なお、本実施形態では、DMAC400のバス占有率制御方法として第2の実施形態の方法を使用した例を示したが、第1の実施形態の方法に示したように、動作可能な外部リクエストデバイス側で制御することも、また第3の実施形態の方法でDMAC400のBREQを制御することによっても実現可能である。
第5の実施形態
図18は本発明の第5の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るDMA転送装置の説明にあたり前記図15と同一構成部分には同一符号を付している。
【0151】
図18において、DMA転送装置は、CPU500、DMAC400、複数の外部リクエストデバイス(451,452,453,…,N−1,N)、及び外部メモリ113から構成される。
【0152】
CPU500のプログラムの中には、プログラムの処理タスクを管理するタスク管理機能510(管理手段)が搭載されている。
【0153】
DMAC400は、複数のDMAチャンネルを搭載しており、それらをCH1,CH2,CH3,…,CHN−1,CHNとする。また、CH1,CH2,CH3,…,CHN−1,CHNはそれぞれ、対応する外部リクエストデバイス(451,452,453,…,N−1,N)に接続されている。
【0154】
DMAC400は、CH1,CH2,CH3,…,CHN−1,CHNに対応して設置された複数のDREQ信号マスク回路410,…と、DREQ信号マスク回路410,…のBREQ信号を調停する調停回路230とを備える。
【0155】
外部リクエストデバイス451、外部リクエストデバイス452、外部リクエストデバイス453が出力するDREQ信号をそれぞれ、DREQ1、DREQ2、DREQ3とし、そのリクエスト信号に対するDACK信号をそれぞれ、DACK1、DACK2、DACK3とする。このとき、外部リクエストデバイス(N−1),外部リクエストデバイス(N)は、複数個外部リクエストデバイスがあるという意味で、DMAC400が対応可能な外部リクエストデバイスの数を示している。外部メモリ113は、DMAシステムのメモリであり、DMAシステムのソースデバイスにもなり、ディスティネーションデバイスにもなる。
【0156】
また、CPU500から出力されるmask_en1、mask_en2、mask_en3はそれぞれDREQ信号マスク回路410,…(DREQ信号マスク回路CH1、CH2、CH3)のマスクを有効にする信号である。制御は、CPU500自体がポート制御により行う。
【0157】
DMAC400の内部のDREQ信号の調停回路230は、各チャンネル(CH1/2/3…)のDREQ信号を調停し、BREQN信号をCPU500に出力する。調停方法は、第2の実施形態と同様である。
【0158】
また、DMAC400からCPU500にBREQN信号(バス開放リクエスト信号:アクティブ“L”)が出力され、また、このBREQN信号に応答して、CPU500は、DMAC400に対して、BACKN信号(バス開放許可信号:アクティブ“L”)を出力する。
【0159】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0160】
CPU500は、通常プログラムに則って処理をしているが、処理するタスクによっては、CPUに対する処理負荷が異なっている。CPU500の内部にあるタスク管理機能510は、現在何のタスクを処理しているかを常に監視し、その情報を保持する機能をもつものである。このタスク管理機能510はソフトウェアにより実現されている。
【0161】
まず、プログラム上のタスク名T1〜T10とその処理負荷と対応するマスク時間の関係を図19の表に示す。
【0162】
図19に示すように、CPU500は、タスクをT1,T2,T3,…,T10,T1,…の順番で処理していくようなプログラムになっている。
【0163】
以下、DREQ1が連続して発生する時のDREQ1のイネーブル間隔が1μsである場合を例に挙げて説明する。
【0164】
図20はDMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0165】
まず、図20に示すように、タスクT1が処理されている最中は、マスク時間が1μsにセットされている(図19の表参照)。このときDREQ1信号がイネーブルされた場合、必ず1μs分DREQ1信号がDMAC400内部のマスクでマスクされて、DMA転送が行われる。この場合は、マスク設定時間が1μsであったが、DREQ1のイネーブル間隔が1μsであるために、マスクタイマが有効であってもまったく効果がない。
【0166】
次に、タスクT2が処理されている最中について説明する。このときは、マスク時間が2μsにセットされている(図19の表参照)。このとき、DREQ1信号がイネーブルされた場合、必ず2μs分DREQ1信号がDMAC400内部のDREQ信号マスク回路410でマスクされ、DMA転送が行われる。この場合は、DREQのイネーブル間隔が1μsであるのに対し、マスク設定時間が2μsであったため、マスクの効果が1μs出すことができたことになる。
【0167】
同様にして、タスクT3の場合は、マスクの効果が2μs、タスクT4の場合は3μsだけマスクの効果が出てくる。
【0168】
各チャンネル毎に上記動作を行う。また、各チャンネルの調停動作は第2の実施形態と同様である。
【0169】
以上説明したように、第5の実施形態に係るDMA転送装置は、CPU500が、プログラムの処理タスクを管理するタスク管理機能510を備え、CPUの処理負荷に応じてマスク時間を制御するように構成したので、以下のような効果を得ることができる。
【0170】
すなわち、CPU処理(タスク)が複雑であり、しかも、所定の時間内に処理を完了させなければならないタスクがシステム上に多くある場合、DMACから出力されるBREQ信号はそのCPU処理を時間的に非効率的にしてしまうことがある。このとき、本実施形態のように、タスクごとのDREQ信号のマスク動作を行うことで、CPU処理を所定の時間内に完了させることを遂行することができ、システム上のCPUの時間的処理能力の低下を防止することができる効果がある。
【0171】
なお、本実施形態では、DMACの動作を第2の実施形態の方法を制御したが、第1の実施形態に示したように、外部リクエストデバイス側で制御する方法でも、また第3の実施形態に示したように、DMAC内部のBREQ信号を制御する方法でも実現可能である。
第6の実施形態
図21は本発明の第6の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るDMA転送装置の説明にあたり前記図5と同一構成部分には同一符号を付している。
【0172】
図21において、DMA転送装置は、CPU100、DMAC600、外部リクエストデバイス650及び外部メモリ113から構成され、DMAC600は、DREQ信号マスク回路610(マスク手段)と、DREQ信号の発生周期を検出するDREQ周期検出回路620(DREQ周期検出手段)とを備えて構成される。
【0173】
外部リクエストデバイス650からDMAC600にDREQ信号が出力され、DMAC600から外部リクエストデバイス650にDACK信号が出力される。
【0174】
DMAC600からCPU100にBREQ信号が出力され、CPU100からDMAC600にBACK信号が出力される。
【0175】
また、外部メモリ113は、DMA転送のソースデバイス(または、ディスティネーションデバイス)になる。
【0176】
CPU100から出力されるmask_en信号は、DREQ信号マスク回路610を有効にする信号である。
【0177】
CPU100は、このマスク信号mask_enをDREQ信号マスク回路610に出力してDREQ信号マスク回路610を制御する。
【0178】
図22は上記DREQ周期検出回路620の回路構成を示す図である。
【0179】
図22において、DREQ周期検出回路620は、DREQ信号を入力してDREQ信号のエッジを論理的に検出するエッジ検出回路621、サンプリングクロックの立ち上がりエッジでカウント(デクリメント)するカウンタ622、及びカウントデータを格納するデータバッファ623から構成される。
【0180】
データバッファ623は、カウンタ623の結果をCPU100(図21)がリードできるようにデータを保持しておくバッファである。
【0181】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0182】
図23はDREQ周期検出回路620の動作を示すタイミングチャートである。
【0183】
まず、外部リクエストデバイス650からDREQ信号がDMAC600に入力され、その入力信号が内部のDREQ周期検出回路620に入力される。
【0184】
DREQ周期検出回路620の内部回路においては、図23のタイミングチャートに示すように、エッジ検出部621がDREQ信号の立ち上がりエッジを検出し、検出したパルスをトリガとして、カウンタ622がカウントを開始する。
このカウントは次のDREQ信号のエッジまでカウントする。
【0185】
カウンタ622によりカウントされたカウントデータは、データバッファ623に転送され、カウント終了後はデータバッファ623はそのデータを保持している。
【0186】
図24はDMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0187】
CPU100は、データバッファ623のカウントデータを任意のタイミングで読み出し、そのデータに従ってCPUのポートにより、mask_en信号のイネーブル/ディセーブルの操作を行う。すなわち、CPU100は、読み出したカウントデータが小さければmask_en信号をイネーブルにしている時間を長くする。
【0188】
図24に示すように、mask_en信号がイネーブルの場合、DREQ信号は一定期間(区間)マスクされ、マスク解除後、mask_en信号がディセーブルとなりBREQ信号となってCPU100に出力される。
【0189】
BREQ信号を受け付けたCPU100は、バス権を開放したことを知らせるためにBACK信号を出力する。
【0190】
図24に示すように、mask_en信号がディセーブルの区間は、BREQ信号の発生間隔が短くなっているが、mask_en信号がイネーブルの区間はBREQの発生間隔がディセーブルの区間に比べて長くなっているのがわかる。
この区間(マスク効果が出ている区間)では、CPU100がプログラムに従って処理している区間である。
【0191】
以上説明したように、第6の実施形態に係るDMA転送装置は、DMAC600が、DREQ信号マスク回路610と、DREQ信号の発生周期を検出するDREQ周期検出回路620とを備え、DREQ周期検出回路620が入力されるDREQ信号の発生周期を検出し、そのカウンタデータ値を利用してDREQ信号をマスクするように構成したので、DMAの周期(間隔)を広げることができ、しかも、DMAC600による、システムにおけるバス占有率を低減するという効果がある。
【0192】
また、この方法を使用すれば、DMA転送のスピードをCPU100によって制御することが可能になるため、DREQ信号発生周期が変動するI/O装置(外部リクエストデバイス)がバス上に存在する場合、同じ周期でBREQ信号を発生させ、バス占有率を低減させる効果がある。
【0193】
なお、本実施形態においては、DMACの動作を第2の実施形態の方法で制御したが、第1の実施形態の方法に示したように、動作可能な外部リクエストデバイス側で制御することも、また第3の実施形態の方法に示したようにDMAC内部のBREQを制御する方法でも実現可能である。
第7の実施形態
図25は本発明の第7の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るDMA転送装置の説明にあたり前記図21と同一構成部分には同一符号を付している。
【0194】
図25において、DMA転送装置は、CPU100、DMAC700、外部リクエストデバイス751、外部リクエストデバイス752及び外部メモリ113から構成され、DMAC700は、BREQN信号マスク回路720(マスク手段)と、動作を許可する複数の外部リクエストデバイスのDREQ信号に伴い発生するBREQN信号の発生周期を検出するBREQN周期検出回路720(BREQN周期検出手段)とを備えて構成される。
【0195】
DMAC700は、複数の(2つの)DMAチャンネルを搭載しており、それらをCH1,CH2とする。また、CH1,CH2はそれぞれ、外部リクエストデバイス751、外部リクエストデバイス752に接続されている。
【0196】
外部リクエストデバイス751のDMAチャンネルをCH1、外部リクエストデバイス752のDMAチャンネルをCH2とする。
【0197】
図25の破線に示すように、CH1,CH2毎に、外部リクエストデバイス751、外部リクエストデバイス752からDMAC700に対してDMA要求信号DREQ1,DREQ2(アクテイブ“H”)が出力され、また、DMAC700から外部リクエストデバイス751、外部リクエストデバイス752に対してDMA許可信号DACK1,DACK2が出力される。
【0198】
DMAC700は、CPU100に対してバス開放リクエスト信号BREQN(アクティブ“L”)を出力し、CPU100は、DMAC700に対してバス開放許可信号BACKN(アクティブ“L”)を出力する。
【0199】
また、CPU100からDMAC700に出力されるmask_en信号は、CPU100のポートから出力される信号であり、BREQNマスク回路720のカウンタ回路をイネーブルにする信号(アクティブ“H”)である。
【0200】
図26は上記BREQN信号周期検出回路720の回路構成を示す図である。
【0201】
図26において、BREQN信号周期検出回路720は、BREQN信号を入力してBREQN信号のエッジを論理的に検出するエッジ検出回路721、サンプリングクロックの立ち上がりエッジでカウント(デクリメント)するカウンタ722、及びカウントデータを格納するデータバッファ723から構成される。
【0202】
エッジ検出回路721からカウントパルスがカウンタに対して出力され、カウンタ722から、カウントデータがデータバッファ723に転送される。
【0203】
データバッファ723は、カウンタ723の結果をCPU100(図25)がリードできるようにデータを保持しておくバッファである。
【0204】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0205】
図27はBREQN信号周期検出回路720の動作を示すタイミングチャートであり、図28はDMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0206】
まず、CH1とCH2のDMA転送の優先度は、本実施形態の場合、CH1→CH2→CH1→CH2のようにラウンドするラウンドロビン型をとるものとする。同時にDREQ(要求信号)がDMAC700に入力された場合は、CH1優先とし、その他の場合は、時間的に先にDREQ(要求信号)が入ってきた方を優先とする。
【0207】
DREQ1とDREQ2が同時に図28の(1)の地点でアクティブになっている場合を例にする。このとき、DMAは、CH1のDMAが行われる。
【0208】
次に、図28の(2)の地点で、CH2のDMAが行われる。このとき、図28の(1)と(2)のBREQN信号の立ち下がりエッジで、図26に示すBREQN信号周期検出回路720が動作し、カウンタ722が動作する。そして、図27のタイミングチャートに示すように、カウントデータがデータバッファ723に転送される。
【0209】
また、図28の(3)の地点でCH1のDMAが実行されるが、このときも、BREQN信号周期検出回路720により図28の(2)と(3)のBREQNのエッジからエッジの間のカウントが行われる。この時のカウントデータも、データバッファ723に上書きされる。
【0210】
図28の(3)のDMA転送終了した時点でCPU100は、データバッファ723のデータをリードする。このリードした値で、DMAC700のBREQN信号の発生周期をCPU100が認識することができる。
【0211】
次に、図28の(4)−1の地点、つまりBACKN信号が“H”になった時点で、CPU100は、mask_en1信号を“H”にする。mask_en1を“H”にした時点で、BREQN信号は、マスクされていて、DREQ1、DREQ2が入力されても、BREQN信号は外部に出力されない(図28のマスク効果が出ている区間参照)。
【0212】
図28の(4)−2、(4)−3地点でも同様である。
【0213】
CPU100がmask_en1を“H”にする時間は、先にリードしたBREQ信号の発生周期の値をもとに制御する。例えば、データバッファ723からリードした数値が極端に短かかった場合は、mask_en1を“H”にしている時間を長くして、DMAC100によるバス占有率を低下させ、逆に、データバッファ723からリードした数値が極端に長かった場合には、mask_en1信号を“H”にする時間を短めに制御することが可能である。
【0214】
このように、BREQの発生周期をCPU100が認識することで装置のDMAC700によるバス占有率をCPU100が制御することが可能である。
【0215】
以上説明したように、第7の実施形態に係るDMA転送装置は、DMAC700が、BREQN信号マスク回路720と、動作を許可する複数の外部リクエストデバイスのDREQ信号に伴い発生するBREQN信号の発生周期を検出するBREQN周期検出回路720とを備え、BREQN信号周期検出回路720は、BREQN信号を入力してBREQN信号のエッジを論理的に検出するエッジ検出回路721、サンプリングクロックの立ち上がりエッジでカウント(デクリメント)するカウンタ722、及びカウントデータを格納するデータバッファ723により構成したので、BREQN信号の発生周期(発生間隔)をBREQNの信号のエッジを使用してカウントし、カウントデータをデータバッファ723に保持しておくことで、CPU100が、DMAC700から入力されるBREQの発生周期を認識することできるようになり、CPU100によって、DMAC700によるバス占有率を制御することが可能になる。
【0216】
また、第6の実施形態のように、CH(チャンネル)ごとに、DREQの発生周期を検出するDREQ周期検出回路620を搭載すると、外部リクエストデバイスを多数搭載したときに、DREQ周期検出回路を構成するカウンタや、データバッファを新規にCHごとに追加する必要がある。本実施形態によれば、BREQN信号に対して、BREQN周期検出回路720を搭載しているために、外部リクエストデバイスが多数搭載されても、BREQN周期検出回路を構成するカウンタやデータバッファは1個のみで済むので、ハードウェアの規模を小さくできる効果がある。
【0217】
なお、本実施形態では、第3の実施形態の方法でDMACの動作を制御したが、制御の方法はCPUによる制御でも、マスク回路にハード的なタイマーを設けて、ハードでマスクすることも可能である。また、第1の実施形態の方法に示したように、動作可能な外部リクエストデバイス側で制御することも、第2の実施形態の方法に示したように、DMAC側で制御することも可能である。
第8の実施形態
図29は本発明の第8の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係るDMA転送装置の説明にあたり前記図18及び図21と同一構成部分には同一符号を付している。
【0218】
図29において、DMA転送装置は、CPU800(設定手段)、DMAC600、外部リクエストデバイス650及び外部メモリ113から構成され、DMAC600は、DREQ信号マスク回路610と、DREQ周期検出回路620とを備えて構成される。
【0219】
CPU800のプログラムの中には、プログラムの処理タスクを管理するタスク管理機能810(管理手段)が搭載されている。このタスク管理機能810はソフトウェアにより実現されている。
【0220】
DMAC600は、外部リクエストデバイス650からDREQ信号が入力され、マスクイネーブルの場合はDREQ信号をmask_en信号の区間分だけマスクしてBREQN信号をCPU800に対して出力する。CPU800がバス権を開放したときにBACKN信号がDMAC600に出力される。
【0221】
そのBACKN信号を受けてDMAC600は、外部リクエストデバイス650に対して、DACK信号を出力する。
【0222】
DREQ周期検出回路620は、第6の実施形態の図22と同じ回路構成である。
【0223】
以下、上述のように構成されたDMA転送装置の動作を説明する。
【0224】
まず、システム全体のバス負荷率を規定する。説明を簡単にするために、本実施形態ではシステム全体のバス負荷率を12%以下とする。また、外部リクエストデバイス650のDREQ信号発生間隔を5μsとし、1回(Word分)のDMA転送のバス占有率を10%とする。これによりDMAでバスを占有する時間=500nsとなる。
【0225】
まず、プログラム上のタスク名T1〜T10とその処理負荷と対応するマスク時間及びDMACの負荷率の関係を図30の表に示す。
【0226】
図30に示すように、本実施形態は、タスクT1〜T10を使って処理するシステムであり、その中のT1,T3,T5,T7を図31に示すタイミングチャートのような順序でタスク処理していく場合を考える。
【0227】
図31はDMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0228】
まず、DREQ信号がタスクT1区間で入力される。この場合、図30の表から計算すると、合計のバス占有率が11%となり、本実施形態の占有率12%を超えることはない。そのためマスク回路を動作させる必要はないために、mask_en信号はディセーブルのままで、何ら問題がない。よってDREQ信号と同じ周期でBREQ信号が発生する。
【0229】
次に、タスクT3区間でDREQ信号が発生した場合、図30の表とDMAのバス占有率から計算すると13%となってしまう。本実施形態のバスの占有率は12%以下であるため、問題が生じる。このようなことが起きないように、処理がタスクT3に入った場合にmask_en信号を図31に示すタイミングで出力するようにCPU800がコントロールする。このとき、DREQ信号はmask_en信号によりマスクされてBREQ信号としてCPU800に出力される。このBREQ信号によってCPU800はバス権を開放するためにBACK信号を出力する。このようなやり取りでDMA転送のシーケンスを実行する。
【0230】
次に、タスクT5区間にDREQ信号が入力された場合を説明する。
【0231】
この場合はタスクT3の場合と同様にバス占有率を計算すると15%になってしまう。これもまた、本実施形態のバス占有率12%以下を満たしていないので、この条件を満たすために、図30の表を使用してマスク時間を設定する。
【0232】
この表によればT5の場合は、mask_enがイネーブルの時間が2.14μs+5μsとなり、バス占有率が12%以下になる。この時のマスク時間を満たすようにCPU800がmask_enを制御する。
【0233】
同様に、タスクT7の場合も図30の表からマスク時間を設定して、本実施形態で設定したバス占有率12%以下になるようにmask_en時間を決め、このマスク時間を満たすようにCPU800がmask_enを制御する。
【0234】
以上説明したように、第8の実施形態に係るDMA転送装置は、CPU800が、プログラムの処理タスクを管理するタスク管理機能810を備え、CPUの処理負荷に応じて所定のシステムのバス負荷を保持して、マスク時間を制御するように構成したので、各タスクが動作しているときのバス占有率を予め計算しておき、その計算値からシステム全体のバス占有率の限界値を設定し、CPU処理が効果的でかつ、DMA周期もバス占有率の上限を超えないような値で行うことが可能になり、予め計算していたバス占有率の値まで、確実にバス占有率を低減する効果がある。
【0235】
なお、本実施形態は、第2の実施形態の方法でDMACを制御していたが、第1の実施形態の方法に示したように、動作可能な外部リクエストデバイス側で制御することも、第3の実施形態の方法でDMAC内部のBREQ信号を制御することによっても実現可能である。
【0236】
また、マスク時間はCPUによって制御することも、マスク回路にハード的なタイマを設けてCPUからタイマの時間をセットすることによって実現することも可能である。
【0237】
したがって、このような特長を有するDMA転送装置を、例えば、プリンタなどに代表されるような、PC(パーソナルコンピュータ)周辺機器において、PCからのデータ転送速度と周辺機器自身のデータ処理速度がお互いに高速処理が必要な場合で、しかもシステムの破綻を避けることが不可欠なシステムにおいて、データ転送とCPU処理を時間的に均等に処理したい場合に有効である。また、CPUを中心としたDMAによるデータ転送を含むすべてのシステムにおいて利用可能である。
【0238】
また、上記各実施形態では、外部リクエストデバイスまたはDMAC内にマスク回路等を設置するようにしているが、これは一例であり、外部に外付けするように設置してもよい。また、DMACは、専用のDMAコントローラでも汎用のDMAコントローラでもよく、特に、高速性が要求されるときにはカウンタ及びバッファ等の個別部品を用いて構成するものでもよい。
【0239】
さらに、上記DMA転送装置を構成するレジスタ、カウンタ、各種制御回路等の種類、数などは上述した実施形態に限られないことは言うまでもない。
【0240】
【発明の効果】
本発明に係るDMA転送装置では、外部リクエストデバイスまたはDMA制御部が、DREQ信号をマスクするマスク手段を備え、マスク手段によりDREQ信号をマスクしてDMA転送によるバス占有状態を制御するように構成したので、外部リクエストデバイスが複数存在する場合、または、DREQ信号の発生周期が短い外部リクエストデバイスが同一のバスに存在する場合、DMAによるバス占有率を低減でき、時間的にバスを有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記DMA転送装置のDREQ信号マスク回路の構成を示す回路図である。
【図3】上記DMA転送装置のDREQ信号マスク回路の構成を示す回路図である。
【図4】上記DMA転送装置のDMA転送動作を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明を適用した第2の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図6】上記DMA転送装置のDREQ信号マスク回路の構成を示すブロック図である。
【図7】上記DMA転送装置のマスク回路の内部の詳細な構成を示す図である。
【図8】上記DMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】上記DMA転送装置のDMACの調停動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】本発明を適用した第3の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図11】上記DMA転送装置のカウンタ付きマスク回路の構成を示すブロック図である。
【図12】上記DMA転送装置のマスク回路の内部の詳細な構成を示す図である。
【図13】上記DMA転送装置のDMA要求信号DREQ1,DREQ2,DREQ3からBREQN信号発生までの構成を示す図である。
【図14】上記DMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図15】本発明を適用した第4の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図16】上記DMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】上記DMA転送装置のマスク時間を設定の表を示す図である。
【図18】本発明を適用した第5の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図19】上記DMA転送装置のプログラム上のタスク名とその処理負荷と対応するマスク時間の関係の表を示す図である。
【図20】上記DMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図21】本発明を適用した第6の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図22】上記DMA転送装置のDREQ周期検出回路の回路構成を示す図である。
【図23】上記DMA転送装置のDREQ周期検出回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図24】上記DMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図25】本発明を適用した第7の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図26】上記DMA転送装置のBREQN信号周期検出回路の回路構成を示す図である。
【図27】上記DMA転送装置のBREQN信号周期検出回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図28】上記DMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図29】本発明を適用した第8の実施形態に係るDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図30】上記DMA転送装置のプログラム上のタスク名とその処理負荷と対応するマスク時間の関係の表を示す図である。
【図31】上記DMA転送装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図32】従来のDMA転送装置の構成を示すブロック図である。
【図33】従来のDMACの調停のタイミングを概念的に示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100,500,800 CPU、110,200,300,400,600,700 DMAC(DMA制御部)、111,112,240,241,351,352,353,451,452,453,751,752 外部リクエストデバイス、113 外部メモリ、121,122,210,220,410,610 DREQ信号マスク回路(マスク手段)、131 ANDゲート、132 ORゲート、230 調停回路、211,311 カウンタ回路、212,312 比較器、213,313 マスク回路、214 マスク信号発生回路、215,315 ORゲート、310 カウンタ付きマスク回路(マスク手段)、316 DREQ信号調停回路、313 BREQ信号マスク回路、314 マスク信号生成回路、510,810 タスク管理機能(管理手段)、620 DREQ周期検出回路(DREQ周期検出手段)、621,721 エッジ検出回路、622,722 カウンタ、623,723 データバッファ、710 BREQN信号マスク回路(マスク手段)、720 BREQN周期検出回路(BREQN周期検出手段)
Claims (1)
- CPUと、
外部メモリと、
それぞれがデータ転送リクエスト信号を発生させる複数の外部リクエストデバイスと、
前記CPUの動作と独立に、前記外部メモリと前記複数の外部リクエストデバイスとの間のDMA転送を制御するDMA制御部と、
前記CPU、前記外部メモリ、前記複数の外部リクエストデバイス、及び前記DMA制御部を接続するバスとを備え、
前記DMA制御部は、
前記複数の外部リクエストデバイスのいずれかがデータ転送リクエスト信号を発生したときに、前記CPUに対してバス開放リクエスト信号を出力してバスの開放を要求し、前記CPUからバス開放許可信号が返されると、前記データ転送リクエスト信号を発生させた前記外部リクエストデバイスにデータ転送リクエスト確認信号を送出して、前記外部メモリと前記データ転送リクエスト信号を発生させた前記外部リクエストデバイスとの間のDMA転送を制御する手段と、
前記DMA転送によるバス占有状態を制御するように前記データ転送リクエスト信号をマスクすることによってバスリクエスト信号を生成するマスク回路と前記データ転送リクエスト信号をマスクするマスク時間をカウントするカウンタとを有し、前記複数の外部リクエストデバイスごとに設けられたマスク手段と、
前記マスク手段の前記マスク回路のいずれかによって生成された前記バスリクエスト信号に基づいて、前記DMA転送を制御する手段による前記CPUへの前記バス開放リクエスト信号の出力を調整して、前記DMA転送を調停する調停手段とを有し、
前記CPUは、
同時動作可能な前記外部リクエストデバイスの数に応じて前記マスク時間を制御する手段と、
前記CPU自身が処理するタスクの処理負荷を管理するタスク管理手段とを有し、
前記タスク管理手段は、
前記CPUが処理するタスクごとに設定された前記マスク時間に関する情報を保持する手段と、
前記CPUによって現在処理されているタスクを監視する監視手段と、
前記監視手段によって監視されている前記タスクに応じて、前記マスク時間に関する情報を保持する手段から、前記マスク時間を選択する選択手段と、
選択された前記マスク時間を前記マスク回路が用いるマスク時間として設定する設定手段とを有する
ことを特徴とするDMA転送装置。
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