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JP4558050B2 - 溶液製膜装置 - Google Patents
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JP4558050B2 - 溶液製膜装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光板保護膜等の光学用途透明フィルム、写真感光材料用支持体フィルム等に用いることができる高分子樹脂フィルムの溶液製膜装置に関し、さらに詳しくは、フィルム表面に機能層を塗工した際、塗工ムラが発生しないようにした高分子樹脂フィルム 溶液製膜装置に関するものである。
一般に、光学用途透明フィルム、写真感光材料用支持体フィルム等のフィルムとしては、セルローストリアセテートフィルム等が用いられており、このセルローストリアセテートフィルム等は溶液製膜法により製造されている。溶液製膜法は、有機溶媒に溶かしたポリマー溶液をダイから支持体上に流延するとともに、ダイ近傍に設けた減圧チャンバーにより流延リボン(ダイ吐出口から支持体着地までの間の液膜。以下同様)を支持体に密接に接触させるものである。このような溶液製膜法としては、例えば、特公昭49−36946号公報においては、エアー同伴を防止するために2つの吸引室を持つ減圧チャンバーを設け液体組成物流とローラーとを密接に接触させる液体組成物のキャスト方法が提案されており、特公昭62−38133号公報及び特公昭63−57222号公報においては、隔離壁で2つの真空帯域を設けることにより端部ビードを安定化できるウェブの均一押しつけ装置が提案されており、特開平5−86212号公報等においては、良溶剤と貧溶剤とを特定の割合にしたドープを用いることによりカワバリの発生を防止した流延方法が提案されている。
しかしながら、上述した従来の溶液製膜法で製造された高分子樹脂フィルムは、減圧チャンバー内部の気柱振動、減圧のための吸引ダクトの気柱振動、ブロワーの振動が伝わった減圧チャンバーの振動等の風圧振動や機械振動による振動外乱により、流延リボンがある周波数で振動するので、フィルムの長手方向に微小な周期的な段状の厚みムラが発生するものであった。また、流延リボンは、風により動圧外乱を受け好ましいものでなかった
特に、近年、液晶表示装置(以下、LCDという)の薄型化が進み、それぞれの素子も薄膜化が求められており、偏光板用保護膜も薄膜化が要求されているが、薄膜化することにより溶液製膜法の特徴であるレベリング効果が低減して種々の厚みムラが顕在化してくるものであった。
ところで、光学用途透明フィルムは、例えばハードコートや反射防止機能を付与するためにアンチグレア層を塗工しているが、ベースに厚みムラが存在するとそれに起因する塗工ムラが発生し、光学用途のフィルムの外観価値や機能性を阻害するので、LCD等において品質上の大きな問題であった。
また、写真感光材料用支持体においても乳剤塗工において同様な問題が生じるものであった。
本発明は、以上の問題点を解決し、流延リボンが動圧外乱を受けないようにした高分子 樹脂フィルムの溶液製膜装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究し、流延部近傍に、遮風ブロック、遮 風箱を用いると、流延リボンに作用する動圧外乱を小さくすることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の請求項1に係るによる溶液製膜装置は、高分子樹脂を有機溶媒に溶 かした溶液が流延される支持体と、該溶液を支持体に流延する流延ダイと、該流延ダイの 下流側において流延ダイに密着して設けられた遮風ブロックとを有することを特徴として 構成されている。
本発明の請求項2に係る溶液製膜装置は、高分子樹脂を有機溶媒に溶かした溶液が流延 される支持体と、該溶液を支持体に流延する流延ダイと、該流延ダイの上流側において流 延ダイに密着して設けられた遮風ブロックとを有することを特徴として構成されている。
本発明の請求項3に係る溶液製膜装置は、高分子樹脂を有機溶媒に溶かした溶液が流延 される支持体と、該溶液を支持体に流延する流延ダイと、該流延ダイの下流側において流 延ダイに密着して設けられた遮風箱と、該遮風箱に設けられたブロワーとを有することを 特徴として構成されている。
本発明の請求項4に係る溶液製膜装置は、前記流延ダイのダイリップクリアランスが、 0.2〜3mmの範囲であることを特徴として構成され、請求項5に係る溶液製膜装置は 、前記支持体と流延ダイとの距離が、1〜10mmの範囲であることを特徴として構成さ れている。
本発明は、流延ダイの下流側又は上流側に密着して遮風ブロックを設け、若しくは流延 ダイの下流側に遮風箱を設けているので、流延リボンが動圧外乱を受けないようにするこ とができる。
遮風ブロックを設けた溶液製膜装置の流延ダイ部分の模式図である。 遮風ブロックを設けた溶液製膜装置の流延ダイ部分の模式図である。 遮風箱を設けた溶液製膜装置の流延ダイ部分の模式図である。
に示す溶液製膜装置は、流延ダイ10の下流側(流延リボン100の流れる方向側 。以下同様)に密着して遮風ブロック92が設けられている。図に示す溶液製膜装置は、流延ダイ10の上流側(流延リボンの流れる方向側と反対方向側。以下同様)に密着して遮風ブロック92が設けられている。図に示す溶液製膜装置は、流延ダイ10の下流側に密着して遮風箱93が設けられ、また、この遮風箱93に吸引用のブロワ−94が設けられている。
溶液製膜法におけるダイリップクリアランスは、通常0.2mmから3mmの範囲で設定し、好ましくは0.5mmから2.5mmの範囲で設定するのが良いが、これに限定されるものではない。
流延ダイと支持体の距離は通常1mmから10mmの範囲で設定し、好ましくは1.5mmから6mmの範囲で設定するのが良いが、これに限定されるものではない。
本発明の高分子樹脂フィルムは溶液製膜法で製造されるものであるが、この溶液製膜法に用いられるポリマー溶液の素材ポリマーとしては、セルロースアシレート、ポリカーボネート等が用いられる。セルロースアシレートの詳細について、以下に記載する。好ましいセルロースアシレートは、セルロースの水酸基への置換度が下記式(1)〜(4)のすべてを満足する
ものである。
(1) 2.6≦A+B≦3.0
(2) 2.0≦A≦3.0
(3) 0≦B≦0.8
(4) 1.9<A−B
ここで、式中A及びBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を表し、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜5のアシル基の置換度である。セルロースには1グルコース単位に3個の水酸基があり、上記の数字はその水酸基3.0に対する置換度を表すもので、最大の置換度が3.0である。セルローストリアセテートは一般にAの置換度が2.6以上3.0以下であり(この場合、置換されなかった水酸基が最大0.4もある)、B=0の場合がセルローストリアセテートである。本発明の溶液製膜方法のポリマー溶液に用いるセルロースアシレートは、アシル基が全部アセチル基のセルローストリアセテート、及びアセチル基が2.0以上で、炭素原子数が3〜5のアシル基が0.8以下、置換されなかった水酸基が0.4以下のものが好ましく、置換度2.6〜3.0のセルローストリアセテートが特に好ましい。なお、置換度は、セルロースの水酸基に置換する酢酸及び炭素原子数3〜5の脂肪酸の結合度を測定し、計算によって得られる。測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することができる。
アセチル基の他の炭素原子数3〜5のアシル基はプロピオニル基(CCO−)、ブチリル基(CCO−)(n−、iso−)、バレリル基(CCO−)(n−、iso−、sec−、tert−)で、これらのうちn−置換のものがフィルムにした時の機械的強さ、溶解し易さ等から好ましく、特にn−プロピオニル基が好ましい。また、アセチル基の置換度が低いと機械的強さ、耐湿熱性が低下する。炭素原子数3〜5のアシル基の置換度が高いと有機溶剤への溶解性は向上するが、それぞれの置換度が前記の範囲であれば良好な物性を示す。
セルロースアシレートの重合度(粘度平均)は200〜700が好ましく、特に250〜550のものが好ましい。粘度平均重合度(DP)は、オストワルド粘度計で求めることができ、測定されたセルロースアシレートの固有粘度[η]から下記式により求められる。
DP=[η]/Km(式中、Kmは定数6×10−4)
セルロースアシレート原料のセルロースとしては、綿花リンターや木材パルプなどがあるが、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシレートでも使用でき、また、これらを混合して使用してもよい。
セルロースアシレートを溶解する有機溶剤の例には、炭化水素(例:ベンゼン、トルエン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン)、ハロゲン化炭化水素(例:メチレンクロライド、クロロベンゼン)、アルコール(例:メタノール、エタノール、ジエチレングリコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、プロパノール、イソ−プロパノール、1−ブタノール、t−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール)、ケトン(例:アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン)、エステル(例:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ペンチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル及び2−エトキシ−エチルアセテート)及びエーテル(例:テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、アニソール、フェネトール)などがあげられる。
炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素が好ましく用いられ、メチレンクロライドが最も好ましく用いられる。セルロースアシレートの溶解性、支持体からの剥ぎ取り性、フィルムの機械強度等、光学特性等の物性の観点から、メチレンクロライドの他に炭素原子数1〜5のアルコールを一種、ないし数種類混合することが好ましい。アルコールの含有量は、溶剤全体に対し2〜25質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等があげられるが、メタノール、エタノール、n−ブタノール、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
溶剤はセルロースエステルフィルムの形成において除去する。溶剤の残留量は一般に5質量%未満である。残留量は、1質量%未満であることが好ましく、0.5質量%未満であることがさらに好ましい。
本発明の高分子樹脂フィルムの溶液製膜法に用いるポリマー溶液には、各調製工程において用途に応じた種々の添加剤(例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、微粒子粉体、離型剤、光学特性調整剤、フッ素系界面活性剤)を加えることができる。またその添加する時期はポリマー溶液作製工程において何れでも添加しても良いが、ポリマー溶液調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行ってもよい。
前記可塑剤としては、リン酸エステル又はカルボン酸エステルが用いられる。リン酸エステルの例には、トリフェニルフォスフェート(TPP)及びトリクレジルフォスフェート(TCP)、クレジルジフェニルフォスフェート、オクチルジフェニルフォスフェート、ジフェニルビフェニルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート等があげられる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステル及びクエン酸エステルが代表的である。フタル酸エステルの例には、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)及びジエチルヘキシルフタレート(DEHP)が含まれる。クエン酸エステルの例には、O−アセチルクエン酸トリエチル(OACTE)及びO−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチルが含まれる。
その他のカルボン酸エステルの例には、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、トリメチルトリメリテート等のトリメリット酸エステルが含まれる。グリコール酸エステルの例としては、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレートなどがある。
以上に例示した可塑剤の中でも、トリフェニルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジエチルヘキシルフタレート、トリアセチン、エチルフタリルエチルグリコレート、トリメチルトリメリテートらを用いることが好ましい。特にトリフェニルフォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート、ジエチルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、トリメチルトリメリテートが好ましい。
以上のような可塑剤は1種でもよいし2種以上併用してもよい。可塑剤の添加量は、セルロースアシレートに対して0.1〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。添加量が0.1質量%未満では添加効果を十分に発揮することができず、添加量が20質量%を超えると、フィルム表面にブリードアウトする場合がある。
その他、本発明においてはその光学的異方性を小さくする可塑剤として、特開平11−124445号記載の(ジ)ペンタエリスリトールエステル類、特開平11−246704号記載のグリセロールエステル類、特開2000−63560号記載のジグリセロールエステル類、特開平11−92574号記載のクエン酸エステル類、特開平11−90946号記載の置換フェニルリン酸エステル類などが好ましく用いられる。
前記紫外線吸収剤は、目的に応じ任意の種類のものを選択することができ、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、ニッケル錯塩系等の吸収剤を用いることができるが、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系が好ましい。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の例として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−アセトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン等をあげることができる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等をあげることができる。サリチル酸エステル系としては、フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート等をあげることができる。これら例示した紫外線吸収剤の中でも、特に2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン、2(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾールが特に好ましい。
紫外線吸収剤は、吸収波長の異なる複数の吸収剤を複合して用いることが、広い波長範囲で高い遮断効果を得ることができるので好ましい。液晶用紫外線吸収剤は、液晶の劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ、液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられる。特に好ましい紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン系化合物である。中でも、ベンゾトリアゾール系化合物は、セルロースエステルに対する不要な着色が少ないことから、好ましい。
また、紫外線吸収剤については、特開昭60−235852号、特開平3−199201号、同5−1907073号、同5−194789号、同5−271471号、同6−107854号、同6−118233号、同6−148430号、同7−11056号、同7−11055号、同7−11056号、同8−29619号、同8−239509号、特開2000−204173号の各公報に記載がある。
紫外線吸収剤の添加量は、セルロースアシレートに対し0.001〜5質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。添加量が0.001質量%未満では添加効果を十分に発揮することができず、添加量が5質量%を超えると、フィルム表面へ紫外線吸収剤がブリードアウトする場合がある。
また、紫外線吸収剤はセルロースアシレート溶解時に同時に添加しても良いし、溶解後のポリマー溶液に添加しても良い。特にスタティックミキサ等を用い、流延直前にポリマー溶液に紫外線吸収剤溶液を添加する形態が、分光吸収特性を容易に調整することができるので好ましい。
前記劣化防止剤は、セルローストリアセテート等が劣化、分解するのを防止することができる。劣化防止剤としては、ブチルアミン、ヒンダードアミン化合物(特開平8−325537号公報)、グアニジン化合物(特開平5−271471号公報)、ベンゾトリアゾール系UV吸収剤(特開平6−235819号公報)、ベンゾフェノン系UV吸収剤(特開平6−118233号公報)などの化合物がある。
このうち、ヒンダードアミン化合物の例としては、t−ブチルアミン、トリフェニルアミン、トリベンジルアミン等がある。また、グアニジン誘導体として、下記式(1a)、(1b)で示される化合物等がある。
Figure 0004558050
劣化防止剤の添加量は、0.001〜5%が好ましく、0.01〜1%がより好ましい。添加量が0.001%未満であると添加効果が少なく、添加量が5%を超えると、原料コストが上昇して不利である。
前記微粒子粉体としては、シリカ、カオリン、タルク、ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナなどを目的に応じ、任意に用いることができる。これら微粒子粉体はポリマー溶液に添加する前に、高速ミキサー、ボールミル、アトライター、超音波分散機等、任意の手段でバインダー溶液中に分散を行うことが好ましい。バインダーとしてはセルロースアシレートが好ましい。紫外線吸収剤等、他の添加物と共に分散を行うことも好ましい。分散溶媒は任意であるが、ポリマー溶液溶媒と近い組成であることが好ましい。
微粒子粉体の数平均粒径は0.01〜100μmが好ましく、0.1〜10μmが特に好ましい。上記の分散液はセルロースアシレート溶解工程に同時に添加しても良いし、任意の工程でポリマー溶液に添加できるが、紫外線吸収剤同様スタティックミキサ等を用い、流延直前に添加する形態が好ましい。
微粒子粉体の含有量は、セルロースアシレートに対して0.001〜5質量%であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましい。添加量が0.001質量%未満では添加効果を十分に発揮することができず、添加量が5質量%を超えると、外観面状が悪くなる場合がある。
前記離型剤としては、界面活性剤が有効であり、リン酸系、スルフォン酸系、カルボン酸系、ノニオン系、カチオン系など特に限定されない。これらは、例えば特開昭61−243837号などに記載されている。離型剤の添加量は、セルロースアシレートに対して0.001〜2質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。添加量が0.001質量%未満であれば添加効果を十分に発揮することができず、添加量が2質量%を超えると、析出したり、不溶解物を生じたりすることがある。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリグリシジルやソルビタンをノニオン性親水性基とする界面活性剤であり、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステルを挙げることができる。
アニオン系界面活性剤としてはカルボン酸塩、硫酸塩、スルフォン酸塩、リン酸エステル塩であり、代表的なものとしては脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、α−オレフィンスルフォン酸塩、ジアルキルスルフォコハク酸塩、α−スルフォン化脂肪酸塩、N−メチルーNオレイルタウリン、石油スルフォン酸塩、アルキル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチレン化フェニールエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩ホルムアルデヒド縮合物などである。
カチオン系界面活性剤としてはアミン塩、4級アンモニウム塩、ピリジュム塩などを挙げることができ、第一〜第3脂肪アミン塩、第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、アルキルイミダゾリウム塩など)を挙げることができる。両性系界面活性剤としてはカルボキシベタイン、スルフォベタインなどであり、N−トリアルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタインなどである。
前記フッ素系界面活性剤を添加することにより、帯電防止効果を発揮することができる。フッ素系界面活性剤の添加量は、セルロースアシレートに対して0.002〜2質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましい。添加量が0.002質量%未満であれば添加効果を十分に発揮することができず、添加量が2質量%を超えると、析出したり、不溶解物を生じたりすることがある。
本発明においては、レターデーション上昇剤(光学特性調整剤)を添加することができる。レターデーション上昇剤を添加することにより、光学異方性をコントロールすることができる。レターデーション上昇剤は、セルロースアシレートフイルムのレターデーションを調整するため、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を使用することが好ましい。芳香族化合物は、セルロースアシレート100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲で使用する。芳香族化合物は、セルロースアセレート100質量部に対して、0.05〜15質量部の範囲で使用することが好ましく、0.1〜10質量部の範囲で使用することがさらに好ましい。二種類以上の芳香族化合物を併用してもよい。芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。
芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがさらに好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環及び1,3,5−トリアジン環が含まれる。
本発明においては、着色剤を添加することができる。着色剤を添加することにより、感光材料支持体等に用いる場合、ライトパイピングを防止することができる。着色剤の添加量は、セルロースアシレートに対する重量割合で10〜1000ppmが好ましく、50〜500ppmが更に好ましい。
また、本発明におけるポリマー溶液には、ルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩などの熱安定剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、油剤などを、必要に応じて適宜添加することができる。
本発明の溶液製膜方法により製造されるフィルムの光学特性について記す。まず、フィルムの面内のレターデーション(Re)について記すと、その測定法はエリプソメーター(偏光解析計AEP−100:島津製作所(株)製)を用いて、波長632.8nmにおける面内の縦横の屈折率差にフィルム膜厚さを乗じたものであり、下記の式で求められる。
Re=(nx−ny)×d
nx:横方向の屈折率
ny:縦方向の屈折率
レターデーション(Re)は、小さいほど面内方向の光学異方性がないことを示し、0〜300nmの範囲で用途に応じて用いられる。また、フィルムの厚さ方向のレターデーション(Rth)も重要であり、波長632.8nmにおける厚さ方向の複屈折にフィルム膜厚さを乗じたものであり、下記の式で求められる。
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
nx:横方向の屈折率
ny:縦方向の屈折率
nz:厚さ方向の屈折率
厚さ方向の屈折率が小さいほど、厚さ方向の光学異方性がないことを示すが、その使用用途によって好ましい範囲は定まる。一般には、本発明により製造されたセルロースアシレートフィルムのRthは100μm当たり、0nm〜600nmであり、さらには0nm〜400nmで用いられる。
本発明の高分子樹脂フィルムは、例えば、偏光板保護膜、光学補償シート、AR、LR、AG膜用支持体フィルム等の光学用途フィルム、写真感光材料用支持体フィルムとしても利用することができる。
本発明の高分子樹脂フィルムを光学補償シートに利用する場合、フイルムそのものを光学補償シートとして用いることができる。なお、フイルムそのものを光学補償シートとして用いる場合は、偏光板の透過軸と、光学補償シートの遅相軸とを実質的に平行又は垂直になるように配置することが好ましい。このような偏光板と光学補償シートとの配置については、特開平10−48420号公報に記載がある。液晶表示装置は、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル、その両側に配置された二枚の偏光板、及び該液晶セルと該偏光板との間に少なくとも一枚の光学補償シートを配置した構成を有している。
液晶セルの液晶層は、通常は、二枚の基板の間にスペーサーを挟み込んで形成した空間に液晶を封入して形成する。透明電極層は、導電性物質を含む透明な膜として基板上に形成する。液晶セルには、さらにガスバリアー層、ハードコート層あるいは(透明電極層の接着に用いる)アンダーコート層(下塗り層)を設けてもよい。これらの層は、通常、基板上に設けられる。液晶セルの基板は、一般に50μm〜2mmの厚さを有する。
光学補償シートは複屈折性を有し、液晶表示装置の表示画面の着色を取り除いたり、視野角特性を改善したりする目的で用いられる。本発明によるセルロースアシレートフィルムそのものを、光学補償シートとして用いることができる。さらに反射防止層、防眩性層、λ/4層や2軸延伸セルロースアシレートフィルムとして機能を付与してもよい。また、液晶表示装置の視野角を改良するため、本技術のセルロースアシレートフィルムと、それとは(正/負の関係が)逆の複屈折を示すフィルムを重ねて光学補償シートとして用いてもよい。
また、支持体の上に液晶性化合物(特にディスコティック液晶性分子)を含む光学的異方性層を設けた光学補償シートも提案されている(特開平3−9325号、同6−148429号、同8−50206号、同9−26572号の各公報記載)。本発明の高分子樹脂フィルムそのような光学補償シートの支持体としても用いることができる。
前記偏光板の偏光素子には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。いずれの偏光素子も、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。偏光板の保護膜は、25〜350μmの厚さを有することが好ましく、40〜200μmの厚さを有することがさらに好ましい。液晶表示装置には、表面処理膜を設けてもよい。表面処理膜の機能には、ハードコート、防曇処理、防眩処理及び反射防止処理が含まれる。
前記光学的異方性層は、負の一軸性を有し傾斜配向したディスコティック液晶性分子を含む層であることが好ましい。ディスコティック液晶性分子を含む層が、円盤面と支持体面とのなす角が光学的異方性層の深さ方向において変化したハイブリッド配向していても構わないし、円盤面が支持体面と平行なホメオトロピック配向、円盤面が支持体面と垂直なホモジニアス配向、又は、円盤面が光学的異方性層の深さ方向でねじれているツイスト配向を取っていても構わない。また、これらの配向が混在した配向(例えば、ハイブリッド配向+ツイスト配向)していても構わない。そのなかでもハイブリッド配向していることが好ましい。ディスコティック液晶性分子ひとつひとつの光軸は、円盤面の法線方向に存在する。しかし、ディスコティック液晶性分子がハイブリッド配向している層全体としては、光軸は存在しない。
本発明の溶液製膜方法により製造されるフィルムは、様々な表示モードの液晶セルに用いることができる。TN(TwistedNematic)、IPS(In−PlaneSwitching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically
Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)及びHAN(HybridAligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも提案されている。セルロースアシレートフィルムは、いずれの表示モードの液晶表示装置においても有効である。また、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装置においても有効である。
本発明の高分子樹脂フィルムをTNモードの液晶セルを有するTN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。TNモードの液晶セルとTN型液晶表示装置については、古くから良く知られている。TN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開平3−9325号、同6−148429号、同8−50206号、同9−26572号の各公報に記載がある。また、モリ(Mori)他の論文(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.36(1997)p.143や、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.36(1997)p.1068)に記載がある。TN型液晶表示装置については、特開平10−123478号、WO9848320号、特許第3022477号の各公報に記載がある。
本発明の高分子樹脂フィルムをSTNモードの液晶セルを有するSTN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。一般的にSTN型液晶表示装置では、液晶セル中の棒状液晶性分子が90〜360度の範囲にねじられており、棒状液晶性分子の屈折率異方性(Δn)とセルギャップ(d)との積(Δnd)が300〜1500nmの範囲にある。STN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開2000−105316号公報に記載がある。
本発明の高分子樹脂フィルムをVAモードの液晶セルを有するVA型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。VA型液晶表示装置に用いる光学補償シートには、レターデーションの絶対値が最小となる方向が光学補償シートの面内にも法線方向にも存在しないことが好ましい。VA型液晶表示装置に用いる光学補償シートの光学的性質は、光学的異方性層の光学的性質、支持体の光学的性質及び光学的異方性層と支持体との配置により決定される。VA型液晶表示装置に光学補償シートを二枚使用する場合は、光学補償シートの面内レターデーションを、−5nm〜5nmの範囲内にすることが好ましい。従って、二枚の光学補償シートのそれぞれの面内レターデーションの絶対値は、0〜5とすることが好ましい。VA型液晶表示装置に光学補償シートを一枚使用する場合は、光学補償シートの面内レターデーションを、−10nm〜10nmの範囲内にすることが好ましい。
本発明の高分子樹脂フィルムを、OCBモードの液晶セルを有するOCB型液晶表示装置あるいはHANモードの液晶セルを有するHAN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートには、レターデーションの絶対値が最小となる方向が光学補償シートの面内にも法線方向にも存在しないことが好ましい。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートの光学的性質も、光学的異方性層の光学的性質、支持体の光学的性質及び光学的異方性層と支持体との配置により決定される。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特開平9−197397号公報に記載がある。また、モリ(Mori)他の論文(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.38(1999)p.2837)に記載がある。
本発明の高分子樹脂フィルムをASM(Axially Symmetric Aligned Microcell)モードの液晶セルを有するASM型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。ASMモードの液晶セルは、セルの厚さが位置調整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴がある。その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様である。ASMモードの液晶セルとASM型液晶表示装置については、クメ(Kume)外の論文(Kume
et al.,SID 98 Digest 1089(1998))に記載がある。
10…流延ダイ
92…遮風ブロック
93…遮風箱
94…ブロワ−
100…流延リボン

Claims (5)

  1. 高分子樹脂を有機溶媒に溶かした溶液が流延される支持体と、該溶液を支持体に流延する流延ダイと、該流延ダイの下流側において流延ダイに密着して設けられた遮風ブロックとを有することを特徴とする溶液製膜装置。
  2. 高分子樹脂を有機溶媒に溶かした溶液が流延される支持体と、該溶液を支持体に流延する流延ダイと、該流延ダイの上流側において流延ダイに密着して設けられた遮風ブロックとを有することを特徴とする溶液製膜装置。
  3. 高分子樹脂を有機溶媒に溶かした溶液が流延される支持体と、該溶液を支持体に流延する流延ダイと、該流延ダイの下流側において流延ダイに密着して設けられた遮風箱と、該遮風箱に設けられたブロワーとを有することを特徴とする溶液製膜装置。
  4. 前記流延ダイのダイリップクリアランスが、0.2〜3mmの範囲であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の溶液製膜装置。
  5. 前記支持体と流延ダイとの距離が、1〜10mmの範囲であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の溶液製膜装置。
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