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JP4564351B2 - 半導体ウェーハの分割方法、研削装置および半導体ウェーハ分割システム - Google Patents
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JP4564351B2 - 半導体ウェーハの分割方法、研削装置および半導体ウェーハ分割システム - Google Patents

半導体ウェーハの分割方法、研削装置および半導体ウェーハ分割システム Download PDF

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本発明は、半導体ウェーハ表面のダイシングラインに沿って切削溝を形成し、半導体ウェーハ裏面を切削溝が表出する直前まで研削し、半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割する半導体ウェーハの分割方法、研削装置および半導体ウェーハ分割システムに関する。
半導体ウェーハを個々の半導体チップに分割する方法として、半導体ウェーハ表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインに沿って切削溝を形成し、この半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付け、半導体ウェーハ裏面を切削溝が表出する直前まで研削した後、この半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割する方法が、従来から知られている(特許文献1参照)。従来の半導体ウェーハ分割方法を図16〜図18を参照して説明する。
図16はダイシング装置81により半導体ウェーハ94の表面93に切削溝91を形成する従来の方法を説明する断面図である。まず、表面93に略マトリックス状に配置された半導体回路を区画する格子状のダイシングラインが設定された直径150mm〜300mmの半導体ウェーハ94の裏面92にダイシングテープ83を貼付ける。そして、表面93を上にして半導体ウェーハ94をダイシングチャックテーブル99上に載置する。次に、回転する円盤型ブレード80によりダイシングラインに沿って表面93を削って仕上がりの半導体チップ厚みよりも深い所定の深さに切削溝91を形成する。
図17は研削装置98で半導体ウェーハ94の裏面92を研削する従来の方法を説明する断面図である。裏面92のダイシングテープ83を剥がし、表面93にバックグラインド保護テープ89を貼り付けて半導体ウェーハ94を反転させ、バックグラインドチャックテーブル96上に裏面92を上にして載置する。その後、図17に示すようにバックグラインドチャックテーブル96を回転軸24の周りに所定の回転機構により回転させ、バックグラインド研削砥石97を回転軸25の周りに所定の回転機構により回転させて、半導体ウェーハ94の裏面92を切削溝91が表出する直前まで研削する。
図18はプラズマエッチング装置86で半導体ウェーハ94の裏面92をプラズマエッチングする従来の方法を説明する断面図である。プラズマエッチング装置86のチャンバー82内に設けられた下部電極84上に、バックグラインドチャックテーブル96から半導体ウェーハ94を搬送し、裏面92を上にして載置する。その後、チャンバー82内を所定の圧力まで真空引きし、所定の圧力まで達した処で硫化フッ素のガスを所定流量だけチャンバー82内に流し込む。そして、上部電極85及び下部電極84間に電圧を印加するとプラズマ76が発生して、半導体ウェーハ94の裏面92がプラズマエッチングされることにより切削溝91が表出して個々の半導体チップに分割される。
特開2003−7649号公報
図16〜図18で前述したように、切削溝91が表出する直前まで半導体ウェーハ裏面92を研削し、プラズマエッチングにより切削溝91を表出させて個々の半導体チップに分割する場合、研削した半導体ウェーハをプラズマエッチング装置のチャンバーまで搬送する途中で半導体ウェーハに割れが発生しないように、研削後の半導体ウェーハ裏面92から切削溝91までの厚みは最低20μm必要であり、プラズマエッチングは50μm程度必要である。
このように50μm程度エッチングしようとすると、発生するプラズマ76の外周部では内周部に比較して新鮮なガスが供給されるため、半導体ウェーハ94の外周部は内周部よりもエッチングレートが高くなり、外周部が内周部よりも先に分割される結果、個々の半導体チップの仕上がり厚み寸法が外周部と内周部とでばらつく。そして、研削による加工歪の除去量がばらつき、個々の半導体チップの抗折強度がばらつくという問題がある。
本発明は、上記従来例の問題点を解決し得る半導体ウェーハの分割方法、研削装置および半導体ウェーハ分割システムを提供することを目的とする。
本発明の半導体ウェーハの分割方法は、半導体ウェーハ表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインに沿って切削溝を形成し、この半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付け、裏面を球面状に湾曲させて半導体ウェーハを保持した状態で切削溝が表出する直前まで裏面を研削し、この半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割することを特徴とする。
この構成によれば、半導体ウェーハ裏面を球面状に湾曲させた状態で裏面を研削するので、中央部は外周部に比較して多量に研削される。このため、裏面から切削溝の底までの切削残り層が中央部は外周部に比較して肉薄になり、半導体ウェーハ裏面は、外周部が中央部に比較して肉厚なすり鉢状に形成される。プラズマエッチングでは、半導体ウェーハ外周部は中央部に比較して新鮮なガスが供給されるのでエッチング速度が速いため、本発明のように外周部を中央部に比較して肉厚に形成すると、切削溝が表出するタイミングを外周部と中央部とで揃えることができ、外周部と中央部とで同時に個々の半導体チップに分割することができる。その結果、個々の半導体チップの仕上がり厚み寸法のばらつきを低減し、研削による加工歪の除去量のばらつきを低減し、個々の半導体チップの抗折強度のばらつきを低減することができる。
本発明の他の半導体ウェーハの分割方法は、表面を球面状に湾曲させて半導体ウェーハを保持した状態で、半導体ウェーハ表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインに沿って切削溝を形成し、この半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付け、半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割することを特徴とする。
この構成によれば、半導体ウェーハ表面を球面状に湾曲させた状態で切削溝を形成するので、中央部は外周部に比較して切削溝が深くなる。このため、切削溝の底から裏面までの研削残り層は外周部では中央部に比較して厚くなる。プラズマエッチングでは、半導体ウェーハ外周部は中央部に比較して新鮮なガスが供給されるのでエッチング速度が速いため、本発明のように外周部の研削残り層を中央部に比較して厚く形成すると、切削溝が表出するタイミングを外周部と中央部とで揃えることができ、外周部と中央部とで同時に個々の半導体チップに分割することができる。その結果、個々の半導体チップの仕上がり厚み寸法のばらつきを低減することができる。
また切削溝を形成した半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付けた後、半導体ウェーハ裏面を切削溝が表出する直前まで研削することが好ましい。研削によれば加工時間を短縮できるからである。
湾曲させて保持した半導体ウェーハの曲率半径は、140m以上560m以下であることが好ましい。曲率半径が140m未満であると、外周部の研削残り層が厚くなりすぎ、中央部から先に切削溝が表出して半導体チップに分割されるため好ましくない。曲率半径が560mを超えると、外周部の研削残り層が中央部に比較して十分厚くならず、切削溝の表出タイミングは未だ中央部よりも早く、タイミングを中央部に揃えるまでに至らないので好ましくない。
本発明のさらに他の半導体ウェーハの分割方法は、半導体ウェーハ表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインに沿って切削溝を形成し、この半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付け、裏面垂直方向から見て円環状の領域を凹ませて半導体ウェーハを保持した状態で切削溝が表出する直前まで裏面を研削し、円環状の領域に対応する密度分布のマグネトロンプラズマで半導体ウェーハ裏面をエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割することを特徴とする。
この構成によれば、円環状の領域を凹ませた状態で半導体ウェーハ裏面を研削するので、凹んだ円環状領域はその内側および外側領域に比較して少量に研削される。このため、円環状領域がその内側および外側領域に比較して肉厚な形状に半導体ウェーハが形成される。マグネトロンプラズマエッチングでは、N極マグネットとS極マグネットとの間の領域に対応する円環状領域ではその内側および外側領域に比較してプラズマ密度が高いので、エッチング速度が速いため、本発明のように円環状領域をその内側および外側領域に比較して肉厚に形成すると、切削溝が表出するタイミングを円環状領域とその内側および外側領域とで揃えることができ、円環状領域とその内側および外側領域とで同時に個々の半導体チップに分割することができる。その結果、個々の半導体チップの仕上がり厚み寸法のばらつきを低減することができる。
本発明の半導体ウェーハ分割システムは、表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインが設定された半導体ウェーハを保持する切削用チャックテーブルと、この半導体ウェーハのダイシングラインに沿って切削溝を形成する円形ブレードとを有する切削装置と、切削装置により切削溝が形成されて表面に保護テープを貼り付けた半導体ウェーハを、裏面を上にして吸着保持する吸着保持面を設けた研削用チャックテーブルと、この半導体ウェーハの裏面を研削する研削砥石とを有し、吸着保持面が球面状に湾曲している研削装置と、プラズマエッチング用ガスをチャンバー内に供給するガス供給器と、チャンバー内に設けられてプラズマを発生させるための電圧が印加される上部及び下部電極とを有し、この下部電極には研削装置により研削された半導体ウェーハが裏面を上部電極に対向させて保持されるプラズマエッチング装置とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、球面状に湾曲した吸着保持面上の半導体ウェーハの裏面を研削するので、半導体ウェーハ裏面中央部は外周部に比較して多量に研削される。このため、外周部が中央部に比較して肉厚なすり鉢状に半導体ウェーハ裏面が形成される。プラズマエッチングでは、半導体ウェーハ外周部は中央部に比較して新鮮なガスが供給されるのでエッチング速度が速いため、本発明のように外周部を中央部に比較して肉厚に形成すると、プラズマエッチングにおいて、切削溝が表出するタイミングを外周部と中央部とで揃えることができ、外周部と中央部とで同時に個々の半導体チップに分割することができる。その結果、個々の半導体チップの仕上がり厚み寸法のばらつきを低減することができる。
本発明によれば、個々の半導体チップの仕上がり厚み寸法のばらつきを低減することができる半導体ウェーハの分割方法、研削装置および半導体ウェーハ分割システムを提供することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るダイシング装置11の斜視図である。ダイシング装置11によりダイシングされる半導体ウェーハ4は、カセット32に複数枚収容され、搬出入部33により1枚ずつ仮置き領域34に取り出され、搬送機構35によりチャックテーブル9に搬送されて吸着保持される。
図2は、半導体ウェーハ4の平面図である。半導体ウェーハ4の表面3には、略マトリックス状に配置された半導体回路18を区画する略格子状のダイシングライン17が設定されている。ダイシング装置11は、このダイシングライン17に沿って切削溝を形成する。
図3はチャックテーブル9の斜視図であり、図4はチャックテーブル9上の半導体ウェーハ4の表面3に切削溝1を形成する方法を説明する断面図である。
チャックテーブル9は、ポーラス部材等からなる吸着保持面27と、吸着保持面27の下側に配置され、吸着保持面27に吸着作用を施す吸着源36とを有する。半導体ウェーハ4の裏面2にはダイシング保護テープ23が貼り付けられ、吸着保持面27に吸着保持される。
次にチャックテーブル9が+X方向に移動することによってアライメント装置38の直下に半導体ウェーハ4が位置付けられ、切削溝1を形成すべきダイシングライン17がここで検出され、そのダイシングライン17と円盤型ブレード10との位置合わせが行われる。
そして、半導体ウェーハ4を保持したチャックテーブル9がさらに+X方向に移動し、高速回転する円盤型ブレード10を備えた切削部37が下降して半導体ウェーハ4の表面3のダイシングライン17に沿って切り込む。このとき、円盤型ブレード10の先端が裏面2まで到達しないように、且つ分割後のチップ厚みよりも深くなるように切り込み深さを制御して切削することにより、表面3に切削溝1を形成する。次にダイシングライン17の間隔だけY軸方向にチャックテーブル9を割り出し送りしながら、切削部37をX軸方向に往復移動させることによって、X軸方向に沿ったすべてのダイシングライン17に一定の深さの切削溝1を形成する。その後チャックテーブル9を90度回転させてから上記と同様の切削を行うことにより、略格子状に設定されたすべてのダイシングライン17に沿って切削溝1が形成される。
図5は実施の形態1に係る研削装置8及びプラズマエッチング装置16の斜視図であり、図6は研削装置8で半導体ウェーハ4の裏面2を研削する方法を説明する断面図である。
研削装置8は、カセット41、42を有する。カセット41、42は、その表面3にバックグラインド保護テープ19を貼り付けて裏面2からダイシング保護テープ23を剥離した半導体ウェーハ4を収容する。研削装置8には、カセット41から半導体ウェーハ4を搬出し、カセット42へ半導体ウェーハ4を搬入する搬出入機構43と、半導体ウェーハ4の中心位置を合わせる中心合わせテーブル44と、半導体ウェーハ4を搬送する搬送機構45、46と、半導体ウェーハ4を吸着保持する4個のチャックテーブル47、48、49及び50と、チャックテーブル47〜50を回転可能に支持するターンテーブル51と、半導体ウェーハ4を研削する粗研削機構52及び仕上研削機構53と、研削後の半導体ウェーハ4を洗浄する洗浄部54とを有している。
各チャックテーブル47〜50は、僅かに球面状に湾曲した吸着保持面5を有している。吸着保持面5の直径は150mm以上300mm以下であり、その中央と周縁との厚みの差は2μm以上20μm以下であり、その曲率半径は140m以上560m以下である。
カセット41には、研削前の半導体ウェーハ4が複数段に重ねて収容されており、搬出入機構43により1枚ずつピックアップされ、裏面2を上向きにして露出させた状態で中心合わせテーブル44に載置される。
そして半導体ウェーハ4の中心の位置を合わせた後に、搬送機構45に吸着され、その旋回動によりチャックテーブル47に搬送され、バックグラインド保護テープ19を貼り付けた表面3を下向きにし、裏面2を上向きにして吸着保持面5に吸着保持される。吸着保持面5は僅かに球面状に湾曲しているため、半導体ウェーハ4は、裏面2を僅かに湾曲させた状態で吸着保持面5に吸着保持される。
次にターンテーブル51が90度回転して半導体ウェーハ4が粗研削機構52の直下に位置付けられる。粗研削機構52は回転可能に支持されたスピンドル59を有し、スピンドル59の先端にマウンタ60を介して研削砥石61が装着されている。半導体ウェーハ4が粗研削機構52の直下に位置付けられると、チャックテーブル47の回転により半導体ウェーハ4が回転するとともに、研削砥石61が回転しながら粗研削機構52が下降することによって、回転する研削砥石61が半導体ウェーハ4の裏面2に接触し、半導体ウェーハ4の裏面2が粗研削される。
粗研削された半導体ウェーハ4は、ターンテーブル51がさらに90度回転することにより仕上研削機構53の直下に位置付けられる。仕上研削機構53は回転可能に支持されたスピンドル66を有し、スピンドル66の先端にマウンタ67を介して研削砥石7が装着されている。半導体ウェーハ4が仕上研削機構53の直下に位置付けられると、図6に示すように、チャックテーブル47の回転により半導体ウェーハ4が回転軸24の周りに回転するとともに、研削砥石7が回転軸25の周りに回転しながら仕上研削機構53が下降することによって、回転する研削砥石7が半導体ウェーハ4の裏面2に接触し、半導体ウェーハ4の裏面2が、切削溝1が表出する直前まで仕上げ研削される。
図7は、研削装置8で裏面2を研削した半導体ウェーハ4の断面図である。半導体ウェーハ4は、僅かに球面状に湾曲した吸着保持面5に吸着保持された状態で裏面2を研削されるため、中央部は周縁部よりも多量に研削される。このため図7に示すように、切削溝1の底から裏面2までの研削残り層の周縁部厚みH2は、その中央部厚みH1よりも2μm〜20μm厚くなり、研削後の半導体ウェーハ4の裏面2は、すり鉢状の形状になる。
そして半導体ウェーハ4は、ターンテーブル51の回転によって搬送機構46の近傍に位置付けられる。次に搬送機構46によって洗浄部54に搬送されて洗浄された後、バックグラインド保護テープ19を貼り付けたままの状態で搬送装置70によりプラズマエッチング装置16に搬送される。
図8は、実施の形態1に係るプラズマエッチング方法を説明するための模式的断面図である。プラズマエッチング装置16は、プラズマエッチング用硫化フッ素ガスをチャンバー12内に供給するガス供給器13(図5)と、チャンバー12内に設けられてプラズマを発生させるための電圧が印加される上部電極15及び下部電極14とを有する。
まず、研削装置8で研削された半導体ウェーハ4を、裏面2を上部電極15に対向させて下部電極14上に保持する。そして所定の圧力までチャンバー12内を真空引きする。次に、所定の圧力に達した処で硫化フッ素ガスをガス供給器13から所定流量だけチャンバー12内に供給する。その後、上部電極15と下部電極14との間に電圧を印加してプラズマ26を生成し、半導体ウェーハ4をプラズマエッチングする。
このプラズマエッチング工程では、プラズマ中に曝されたバックグラインド保護テープ19の温度が上昇して溶融し、半導体ウェーハ4に付着することを防止するために、下部電極14を冷却し、及びバックグラインド保護テープ19の保証温度に到達する前にプラズマエッチングを中断して冷却期間を設けている。
図9は、分割後の半導体チップ20を示す断面図である。格子状の切削溝1が表出するまで裏面2をプラズマエッチングして個々の半導体チップ20に分割した後、さらにチップ厚み方向に0.2μm〜50μmだけプラズマエッチングを続行して、ウェーハ裏面2、及びダイシングにより生じた半導体チップ20側部の加工歪層をエッチングすることにより、前述したダイシング工程及び研削工程での加工によって蓄積されたチップの内部ストレスを除去することができる。このため、半導体チップの抗折強度を高めることができる。
このように、僅かに球面状に湾曲した吸着保持面5に吸着保持して半導体ウェーハ4の裏面2を研削するので、切削溝1の底から裏面2までの研削残り層の周縁部厚みH2が中央部厚みH1よりも厚くなり、研削後の半導体ウェーハ4の裏面2が、すり鉢状の形状になる。このため、半導体チップに分割するタイミングを中央部と外周部とで揃えることができ、ウェーハ中央部と外周部とでのエッチングレートのばらつきによるエッチング後のチップ厚みのばらつきを吸収することができ、加工歪層除去量のばらつきを軽減できる。
(実施の形態2)
図10は実施の形態2に係るダイシング装置11Aで半導体ウェーハ4Aの表面3に切削溝1Aを形成する方法を説明する断面図であり、図11はダイシング装置11Aで表面3に切削溝1Aを形成した半導体ウェーハ4Aの断面図である。実施の形態1で前述した構成要素には同一の参照符号を付し、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
実施の形態2ではダイシング装置11Aのチャックテーブル9Aに、僅かに球面状に湾曲した吸着保持面27Aを設ける。そして、この吸着保持面27Aに、裏面2にダイシング保護テープ23を貼り付けた半導体ウェーハ4Aを吸着保持する。このため、半導体ウェーハ4Aは、表面3を僅かに球面状に湾曲させた状態で吸着保持面27Aに保持される。
そして前述した実施の形態1と同様にして、高速回転する円盤型ブレード10が下降して半導体ウェーハ4Aの表面3の略格子状のダイシングライン17に沿って切り込み、表面3に切削溝1Aを形成する。
半導体ウェーハ4Aは表面3を僅かに球面状に湾曲させた状態で吸着保持面27Aに吸着保持されているため、図11に示すように、切削溝1Aは、中央部では外周部よりも深く形成される。このため、切削溝1Aの底から裏面2までの研削残り層の外周部厚みH4は、その中央部厚みH3よりも2μm〜20μm厚い。
図12は、実施の形態2に係る研削装置8Aで半導体ウェーハ4Aの裏面2を研削する方法を説明する断面図である。研削装置8Aのチャックテーブル47Aは、平面状の吸着保持面5Aを有している。バックグラインド保護テープ19を貼り付けた表面3側を下向きにし、裏面2を上向きにして吸着保持面5Aに半導体ウェーハ4Aを吸着保持する。チャックテーブル47Aの回転により半導体ウェーハ4Aが回転軸24の周りに回転するとともに、研削砥石7が回転軸25の周りに回転しながら研削機構が下降することによって、回転する研削砥石7が半導体ウェーハ4Aの裏面2に接触し、切削溝1Aが裏面2に表出する直前まで半導体ウェーハ4Aの裏面2を研削する。
図13は、実施の形態2に係るプラズマエッチング方法を説明するための模式的断面図である。研削装置8Aで研削された半導体ウェーハ4Aを、裏面2を上部電極15に対向させて下部電極14上に保持する。そして実施の形態1と同様にして、半導体ウェーハ4Aをプラズマエッチングする。
図10で前述したように、僅かに球面状に湾曲した吸着保持面27Aに吸着保持して半導体ウェーハ4をダイシングしているので、切削溝1Aの底から裏面2までの研削残り層の外周部厚みH4は、その中央部厚みH3よりも厚くなっている。このため、ウェーハ中央部と外周部とでのエッチングレートのばらつきを抑えて、半導体チップに分割するタイミングを中央部と外周部とで揃えることができる。従って、エッチング後のチップ厚みのばらつきを吸収することができ、加工歪層除去量のばらつきを軽減できる。
なお、半導体ウェーハ4Aの裏面2を研削した後、プラズマエッチングする例を示したが、本発明はこれに限定されない。半導体ウェーハ4Aの裏面2を研削せずに、プラズマエッチングしてもよい。
(実施の形態3)
図14(a)は実施の形態3に係るマグネトロンプラズマ装置16Aの模式正面断面図であり、図14(b)はマグネトロンプラズマ装置16Aの下部電極14Aの模式平面断面図である。図15は、実施の形態3に係る半導体ウェーハ4Bの下面図である。
マグネトロンプラズマ装置16Aは、チャンバー12A内に設けられてプラズマを発生させるための電圧が印加される上部電極15A及び下部電極14Aとを有する。下部電極14Aは、図14(a)及び(b)に示すように中央に配置されたN極マグネット28と、N極マグネット28を中心として円周方向に配置された複数のS極マグネット29とを有する。
実施の形態3に係る半導体ウェーハ4Bは、裏面2に垂直な方向から見て円環状領域31に対応する円環状領域21を僅かに凹ませた状態で、円環状領域21に対応する領域が僅かに凹んだチャックテーブルに吸着保持され、切削溝が表出する直前まで裏面2を研削される。このため、円環状領域21は、その内周側及び外周側領域よりも少なく研削され、切削溝の底から裏面2までの研削残り層の円環状領域厚みは、その内周側及び外周側領域の厚みよりも厚くなる。
そして、研削した半導体ウェーハ4Bを下部電極14Aに載置し、プラズマエッチングする。図14(a)に示すように、N極マグネット28から各S極マグネット29へ向かう磁力線30がそれぞれ発生し、この磁力線30の周りをイオンが旋回する。このため、発生するプラズマ密度は、N極マグネット28と複数のS極マグネット29との間の円環状領域31で高くなる。
研削残り層の円環状領域厚みは、その内周側及び外周側領域の厚みよりも厚くなっているので、半導体チップに分割するタイミングを円環状領域とその内周側及び外周側領域とで揃えることができる。
本発明は、半導体ウェーハ表面のダイシングラインに沿って切削溝を形成し、半導体ウェーハ裏面を切削溝が表出する直前まで研削し、半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割する半導体ウェーハの分割方法、研削装置および半導体ウェーハ分割システムに適用することができる。
実施の形態1に係るダイシング装置の斜視図である。 実施の形態1に係るダイシング装置で表面に切削溝が形成される半導体ウェーハの平面図である。 実施の形態1に係るダイシング装置に設けられたチャックテーブルの斜視図である。 実施の形態1に係るダイシング装置で半導体ウェーハ表面に切削溝を形成する方法を説明する断面図である。 実施の形態1に係る研削装置及びプラズマエッチング装置の斜視図である。 実施の形態1に係る研削装置で半導体ウェーハ裏面を研削する方法を説明する断面図である。 実施の形態1に係る研削装置で裏面を研削した半導体ウェーハの断面図である。 実施の形態1に係るプラズマエッチング方法を説明するための模式的断面図である。 実施の形態1に係る分割後の半導体ウェーハを示す断面図である。 実施の形態2に係るダイシング装置で半導体ウェーハ表面に切削溝を形成する方法を説明する断面図である。 実施の形態2に係るダイシング装置で表面に切削溝が形成された半導体ウェーハの断面図である。 実施の形態2に係る研削装置で半導体ウェーハ裏面を研削する方法を説明する断面図である。 実施の形態2に係るプラズマエッチング方法を説明するための模式的断面図である。 (a)は実施の形態3に係るマグネトロンプラズマ装置の模式正面断面図であり、(b)はマグネトロンプラズマ装置の下部電極の模式平面断面図である。 実施の形態3に係る半導体ウェーハの下面図である。 ダイシング装置で半導体ウェーハ表面に切削溝を形成する従来の方法を説明する断面図である。 研削装置で半導体ウェーハ裏面を研削する従来の方法を説明する断面図である。 プラズマエッチング装置で半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングする従来の方法を説明する断面図である。
符号の説明
1 切削溝
2 裏面
3 表面
4 半導体ウェーハ
5 吸着保持面
6 バックグラインドチャックテーブル
7 バックグラインド研削砥石
8 研削装置
9 ダイシングチャックテーブル
10 円盤型ブレード
11 ダイシング装置
12 チャンバー
13 ガス供給器
14 下部電極
15 上部電極
16 プラズマエッチング装置
16A マグネトロンプラズマ装置
17 ダイシングライン
18 半導体回路
19 バックグラインド保護テープ
20 半導体チップ
21 円環状領域
23 ダイシング保護テープ
24、25 回転軸
26 プラズマ
27 吸着保持面

Claims (6)

  1. 半導体ウェーハ表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインに沿って切削溝を形成し、この半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付け、裏面を球面状に湾曲させて半導体ウェーハを保持した状態で切削溝が表出する直前まで裏面を研削し、この半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割することを特徴とする半導体ウェーハの分割方法。
  2. 表面を球面状に湾曲させて半導体ウェーハを保持した状態で、半導体ウェーハ表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインに沿って切削溝を形成し、この半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付け、半導体ウェーハ裏面をプラズマエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割することを特徴とする半導体ウェーハの分割方法。
  3. 切削溝を形成した半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付けた後、半導体ウェーハ裏面を切削溝が表出する直前まで研削する請求項2記載の半導体ウェーハの分割方法。
  4. 湾曲させて保持した半導体ウェーハの曲率半径は、140m以上560m以下である請求項1乃至請求項3の何れかに記載の半導体ウェーハの分割方法。
  5. 半導体ウェーハ表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインに沿って切削溝を形成し、この半導体ウェーハ表面に保護テープを貼付け、裏面垂直方向から見て円環状の領域を凹ませて半導体ウェーハを保持した状態で切削溝が表出する直前まで裏面を研削し、円環状の領域に対応する密度分布のマグネトロンプラズマで半導体ウェーハ裏面をエッチングすることにより切削溝を表出させて個々の半導体チップに分割することを特徴とする半導体ウェーハの分割方法。
  6. 表面にマトリックス状に配置された半導体回路を区画するダイシングラインが設定された半導体ウェーハを保持する切削用チャックテーブルと、この半導体ウェーハのダイシングラインに沿って切削溝を形成する円形ブレードとを有する切削装置と、
    切削装置により切削溝が形成されて表面に保護テープを貼り付けた半導体ウェーハを、裏面を上にして吸着保持する吸着保持面を設けた研削用チャックテーブルと、この半導体ウェーハの裏面を研削する研削砥石とを有し、吸着保持面が球面状に湾曲している研削装置と、
    プラズマエッチング用ガスをチャンバー内に供給するガス供給器と、チャンバー内に設けられてプラズマを発生させるための電圧が印加される上部及び下部電極とを有し、この下部電極には研削装置により研削された半導体ウェーハが裏面を上部電極に対向させて保持されるプラズマエッチング装置とを備えたことを特徴とする半導体ウェーハ分割システム。
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