JP4581644B2 - 有機elディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1ではRFスパッタ方法により酸化ケイ素からなるパッシベーション層を形成する方法が例示されている。
図1の例では、透明支持基板1の上に、青色変換層2、緑色変換層3、赤色変換層4がそれぞれ所定のパターンを有して形成され、これらの層を覆って平坦化層5が形成されている。後述のように、緑色変換層3は緑色フィルター層であってもよい。また、青色変換層2は、好ましくは青色フィルター層である。なお、本明細書においては、色変換層およびフィルター層を「色変換フィルター層」と総称する。この有機層5の上にパッシベーション膜6が形成されている。パッシベーション膜6は主として酸化ケイ素からなり、パッシベーション膜の少なくとも平坦化層近傍以外はSiOx(x=1.5〜2.0)であらわされる酸化ケイ素であることが好ましい。一方、パッシベーション膜の平坦化層近傍はSiOy(y=0〜1.4)で表されるケイ素または酸化ケイ素であることが好ましい。
図1の例では有機EL層は正孔注入層11、正孔輸送層12、発光層13、電子輸送層14からなっている。以下、各層について詳細に述べる。
1)有機蛍光色素
本発明において、有機蛍光色素は、発光体から発せられる近紫外領域ないし可視領域の光、特に青色ないし青緑色領域の光を吸収して異なる波長の可視光を蛍光として発光するものである。好ましくは、少なくとも赤色領域の蛍光を発する蛍光色素の1種類以上を用い、さらに緑色領域の蛍光を発する蛍光色素の1種類以上と組み合わせてもよい。すなわち、光源として青色ないし青緑色領域の光を発光する有機発光素子を用いる場合、該素子からの光を単なる赤色フィルターに通して赤色領域の光を得ようとすると、元々赤色領域の波長の光が少ないために極めて暗い出力光になってしまう。
さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
次に、本発明の色変換層に用いられるマトリクス樹脂は、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂(レジスト)を光照射および/または熱処理して、ラジカル種またはイオン種を発生させて重合または架橋させ、不溶不融化させたものである。また、色変換層のパターニングを行うために、該光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、未露光の状態において有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性であることが望ましい。
平坦化層は可視域における透明性が高く(400〜700nmの範囲で透過率50%以上)、Tgが100℃以上で、鉛筆硬度2H以上の表面硬度を有し、色変換フィルター層上に平滑に塗膜を形成することができ、および色変換フィルター層2〜4の機能を低下させない材料であればよい。たとえば、イミド変性シリコーン樹脂、無機金属化合物(TiO、Al2O3、SiO2等)をアクリル、ポリイミド、シリコーン樹脂等の中に分散した材料、アクリレートモノマー/オリゴマー/ポリマーの反応性ビニル基を有したアクリル樹脂、レジスト樹脂、またはフッ素系樹脂などの光硬化性樹脂および/または熱硬化性樹脂を挙げることができる。これらの中ではアクリル樹脂を好ましく用いることができる。
本発明において、パッシベーション層は主として酸化ケイ素からなる。すなわち、パッシベーション層の全てが酸化ケイ素からなってもよく、酸化ケイ素以外に金属ケイ素からなる部分を含んでいてもよい。また、本発明においては、パッシベーション層の平坦化層側が有機EL素子側に比べて低酸素濃度の酸化ケイ素層からなる。パッシベーション層が金属ケイ素からなる層を含む場合は、金属ケイ素からなる層は平坦化層に面する部分である。
パッシベーション層の上には有機EL素子が形成される。有機EL素子は第1の電極と、該第1の電極に対向配置された第2の電極の間に有機EL層を配置してなり、有機EL層は有機発光層を備え、さらに必要に応じて正孔注入層、電子注入層等を介在させた構造を有している。具体的には、有機EL素子として下記のような層構成からなるものが採用される。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
製造方法1
色変換層形成工程は、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂、有機蛍光色素および添加剤を含有する溶液または分散液を、透明支持基板上に塗布して樹脂の層を形成し、そして所望される部分の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を露光することにより重合させて形成される。所望される部分に露光を行って光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を不溶化させた後に、パターニングを行う。該パターニングは、未露光部分の樹脂を溶解または分散させる有機溶媒またはアルカリ溶液を用いて、未露光部分の樹脂を除去するなどの慣用の方法によって実施することができる。
製造方法2においては、パッシベーション層形成工程において、まず、無酸素雰囲気でケイ素をスパッタターゲットとして用いたスパッタ法で行って、平坦化層に接する層としてSi層を形成する。このSi層の厚みは3〜7nmとする。次いでチャンバー内に酸素ガスを導入することによりSi層の表面を酸化する。次いで、高い酸素濃度雰囲気でスパッタを行う。スパッタ法としてはDC、RF、デュアルカソード方式のいずれでもよい。平坦化層の上にSi層を形成することによりその後の高い酸素濃度雰囲気でのスパッタ時のアッシングの防止層として機能し、酸化されることにより光透過率を向上させることができる。
[青色フィルターの作製]
青色フィルター材料(富士ハントエレクトロニクステクノロジー製:カラーモザイクCB−7001)を透明支持基板1としてのコーニングガラス(50×50×1.1mm)上に、スピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、青色フィルター2の線幅0.1mm、ピッチ0.33mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.7質量部)を溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120質量部に溶解した。得られた溶液に光重合性樹脂である「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社製)100質量部を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布液を、先に青色フィルターのパターンを形成した透明基板1の上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、緑色変換層3の線幅0.1mm、ピッチ0.33mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.6質量部)、ローダミン6G(0.3質量部)、ベーシックバイオレット11(0.3質量部)を溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120質量部に溶解した。得られた溶液に光重合性樹脂である「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社製)100質量部を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布液を、先に青色フィルターおよび緑色変換層のパターンを形成した透明基板1の上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、赤色変換層4の線幅0.1mm、ピッチ0.33mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
この色変換層の上に、平坦化層としてUV硬化型樹脂(エポキシ変成アクリレート;JSR社製、NN810)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀灯で照射して、塗布したUV硬化型樹脂を硬化させた。得られた平坦化層の膜厚は8μmであり、変換層のパターンの変形はなく、平坦化層の上面は平坦であった。
パッシベーション層6として、RFスパッタを用いた交流スパッタ法により、室温で酸化ケイ素膜を平坦化層の上に厚み300nmで形成した。スパッタターゲットにはホウ素を添加した抵抗0.1ΩcmのSiを用い、スパッタ初期にはスパッタガスとしてAr24sccm、酸素2sccmの混合ガスを用い、およそ10nmの酸化ケイ素層を形成し、その後スパッタガスをAr24sccm、酸素6sccmに変更し、製膜を行った。
ターゲットと基板間の距離60mm、製膜圧力0.5Pa、電力密度2W/cm2とし、製膜初期には搬送速度を500mm/分とし、その後チャンバー内で折り返し搬送速度を約20mm/分で形成した。スパッタ初期に形成した酸化ケイ素のケイ素に対する酸素の比はおよそ0.5であり、その後に形成した酸化ケイ素のケイ素に対する酸素の比はおよそ2であった。
第1の電極7として、In−Zn酸化物からなるラインパターンの導電層をパッシベーション層の上にDCスパッタ法により室温において膜厚200nmで形成した。第1電極は外部駆動回路との接続部位から表示パネル中央まで配線される。スパッタターゲットにはIn−Zn酸化物ターゲットを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素を用いた。フォトリソグラフによりレジストをパターンニングした後にシュウ酸をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅100μmのパターンを形成した。
絶縁膜8として、窒化ケイ素膜をリフトオフ法により形成した。リフトオフレジストを第1バス電極と透明導電膜との接合部および外部駆動回路との接合部に形成した後、RFスパッタ法により室温において窒化ケイ素膜を300nm形成した。その後、レジスト剥離液でリフトオフレジストを除去し、絶縁膜を第1バス電極と透明電極の接合部および外部駆動回路との接合部を除いて形成した。
次いで、絶縁膜をその上に形成した基板1を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層11、正孔輸送層12、有機発光層13、電子注入層14を真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4′−ビス[2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。
有機EL層の作製に引き続き、そのまま真空を破らずに第2の電極を作製した。第1電極のラインと垂直に幅0.165mm、空隙0.03mmギャップのストライプパターンが得られるマスクを用いて、厚さ200nmのMg/Ag(10:1の重量比率)層からなる第2の電極(陰極)を、真空を破らずに形成した。こうして得られた有機ELディスプレイパネルをグローブボックス内乾燥窒素雰囲気(酸素および水分濃度ともに10ppm以下)下において、封止ガラスとUV硬化接着剤を用いて封止した。
[パッシベーション層の作製]を以下のようにした以外は実施例1と同様にして有機ELディスプレイパネルを作製した。
パッシベーション層6として、RFスパッタを用いた交流スパッタ法により、室温で酸化ケイ素膜を平坦化層の上に厚み300nmで形成した。スパッタターゲットにはホウ素を添加した抵抗0.1ΩcmのSiを用い、スパッタガスとしてAr24sccm、酸素6sccmの混合ガスを用い、ターゲットと基板間の距離60mm、製膜圧力0.5Pa、電力密度2W/cm2とし、搬送速度を20mm/分とした。パッシベーション層作成後のパッシベーション層表面粗さ(Ra)、最大高低差(P−V)および実施例1で行ったと同様の点灯試験後の第1の電極、第2の電極間の短絡による破壊孔の密度測定結果を表1に示す。
2 青色フィルター
3 緑色変換層
4 赤色変換層
5 平坦化層
6 パッシベーション層
7 第1の電極
11 正孔注入層
12 正孔輸送層
13 発光層
14 電子輸送層
15 第2の電極
Claims (1)
- 透明支持基板上に少なくともパターン化された色変換層を形成する色変換層形成工程と、前記色変換層形成工程で得られた透明支持基板上の色変換層の上に平坦化層を形成する平坦化層形成工程と、前記平坦化層形成工程で得られた平坦化層の上に主として酸化ケイ素からなるパッシベーション層を形成するパッシベーション層形成工程と、前記パッシベーション層形成工程で得られたパッシベーション層の上に第1の電極、該第1の電極に対向配置された第2の電極、前記両電極の間に配置された有機EL層と備えてなる有機EL素子を形成する有機EL素子形成工程とを有する有機ELディスプレイパネルの製造方法であって、パッシベーション層形成工程が平坦化層に接する層はスパッタ法でケイ素を製膜した後酸化して酸化ケイ素層を形成し、その上にスパッタ法で酸化ケイ素膜を直接製膜することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
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