JP4582967B2 - クランプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、テーブル上へワークを固定するためのクランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許第3101802号には、テーブル表面上における固定位置を調整自在にするとともに、液圧機構でクランプを上下動させるようにしたクランプ装置が示されている。このようにすると、ワークの形状や寸法等(以下、形状等という)が変化しても、それぞれに専用の治具を設けることなく、共通使用可能な汎用性のあるクランプ装置を得ることができる。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】
ところで、上記従来例のクランプ装置は液圧機構を備えるため、構造が複雑で高価になる。そこで、より簡単かつ安価な構造で同様効果を達成できるクランプ装置が望まれている。本願発明は係る要請を実現するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願のクランプ装置は、ワークを乗せるテーブルの表面に直交するクランプ軸を設け、このクランプ軸上に設けたクランプにより前記ワークを前記テーブル上へ固定するクランプ装置であって、前記クランプ軸を前記テーブル表面上で移動させて所定位置にて固定する横位置調整手段と、前記テーブル表面から前記クランプまでの間隔を調整するための高さ調整手段とを備えたものにおいて、前記高さ調整手段は、前記クランプ軸を構成する長さ方向へ相対移動可能に嵌合した内外筒と、これら内外筒間をロック又はアンロックするロック手段とを備え、このロック手段は前記内筒へ収納されるロッド部材を備え、このロッド部材の少なくとも一部を長手方向軸線回りに回動させることによりロック又はアンロックすることを特徴とする。
【0005】
このとき、前記ロック手段として、前記ロッド部材の外周部へ形成された凹部と、この凹部と一致したときアンロック位置へ移動し、前記ロッド部材の凹部以外の外周部によりロック位置へ移動するロックボールとを備え、前記ロッド部材の回動により前記凹部を回動させてロック又はアンロックするように構成することができる。
【0006】
また、前記ロック手段として、前記ロッド部材の外周部に形成された環状溝と、この環状溝に一致したときアンロック位置へ移動し、この環状溝以外の前記ロッド部材の外周部によりロック位置へ移動するロックボールとを備え、前記ロッド部材の回動により前記環状溝を内筒の長手方向へ移動させてロック又はアンロックするように構成することができる。
【0007】
【発明の効果】
本願発明のクランプ装置は、ワークの形状等が変化した場合、横位置調整手段を備えるためテーブル表面上で所定位置へ移動して固定できる。また、クランプの高さ調整手段を、内外に嵌合して相対移動可能な内外筒からなるクランプ軸とこれら内外筒間をロック又はアンロックするロック手段で構成したので、クランプ軸の長さを変化させてクランプの高さを調整できる。したがって、ワークの形状等が変化しても、これに対応して横位置調整手段と高さ調整手段を調整することにより確実に固定できる。ゆえに、従来と比べてワーク毎に専用治具を設けなくても済むため汎用性を有するクランプ装置になる。しかも、ロック手段を内筒へ嵌合してその少なくとも一部を長手方向軸線回りに回動させることによりロック又はアンロックするようにしたので、ロック構造を比較的簡単にして安価にできるとともに調整操作が容易になる。
【0008】
このとき、前記ロック手段として、前記ロッド部材の外周部へ凹部を形成し、この凹部の回動によってロックボールをロック又はアンロック位置へ移動させるようにすれば、ロッド部材を回動させることにより凹部の位置を変化させ、凹部がロックボールと一致したときロックボールがアンロック位置へ後退して内外筒間をアンロックし、凹部がロックボールと不一致になる場所へ移動すると、ロックボールがロッド部材の凹部以外の外周部によりロック位置へ前進して内外筒間をロックさせることができる。
【0009】
また、前記ロック手段として、前記ロッド部材の外周部へ環状溝を形成し、この環状溝の位置によってロックボールをロック又はアンロック位置へ移動させるようにすれば、ロッド部材の一部を回動させて環状溝の位置を内筒の長手方向へ移動させることにより環状溝の位置を変化させ、環状溝がロックボールと一致したときロックボールがアンロック位置へ後退して内外筒間をアンロックし、環状溝がロックボールと不一致になる場所へ移動すると、ロックボールがロッド部材の環状溝以外の外周部によりロック位置へ前進して内外筒間をロックさせることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。図1、2及び3はそれぞれ実施例のクランプ装置が適用されたワーク用テーブルの一部切り欠き正面図、同平面図、同左側面図である。図4はクランプ装置部分の拡大断面図、図5はロックピースを示す図である。
【0011】
まず、図1〜3において、平面視略長方形をなすテーブル1の上面であるテーブル表面の中央には長手方向へガイド溝3が設けられ、このガイド溝3に臨む対向面にレール4を形成し、このレール4に沿ってクランプ装置5を長さ方向へ移動自在に設ける。
【0012】
クランプ装置5の基部6はレール4を挟持し、基部6に設けた締め付けネジ7をハンドル8で回動することによりクランプ装置5をガイド溝3の長手方向所定位置へ移動させかつ固定できる。これらガイド溝3、レール4、基部6、締め付けネジ7及びハンドル8によりクランプ装置5の横位置調整手段を構成する。
【0013】
さらにクランプ装置5は、基部6からテーブル表面2と直交する上方へ向かって直立するクランプ軸10を備える。クランプ軸10は内外にはまり合う外筒11と内筒12を備える。外筒11は基部6と一体の固定側部材であり、内筒12は外筒11の内側へ嵌合して上下方向へ摺動自在である。
【0014】
外筒11と内筒12の間には後述するロック手段が設けられて高さ調整手段が形成される。また内筒12の上部にはクランプ13が固定されている。クランプ13は12の軸線と直交して水平方向へ延出している。
【0015】
図4に示すように、内筒12に設けたクリップ14にてクランプ13の下側を支持するとともに、内筒12の内側へ挿入されたロッド部材である丸棒状のロックピース15上端に形成された小径の角軸部16がクランプ13から上方へ貫通し、ここへ回り止め結合するナット17が嵌合され、さらに上方からボルト18を角軸部16のネジ穴へ締結することにより、ナット17をクランプ13上へ締め付け固定する。クランプ13は内筒12の上端部間には結合ピン19が挿入され回り止めされる。
【0016】
ロックピース15の下端部にはロック溝20が長手方向へ数段設けられ、図5に示すように、ロック溝20とこれを挟む太径部21とを連続するテーパー部22が形成され、かつ周囲に二面幅部分が形成され、その一部に平面部23が形成されている。平面部23はロック溝20と連続する。図中のAはロックピース15の上面視図、BはB−B断面図である。
【0017】
ロックピース15を囲む内筒12のロック溝20相当部には、ロック溝20の数と同じ数の丸穴24が形成され、これに出入するロックボール25が設けられる。一方、外筒11の内面で内筒12の下部が摺動する範囲には、断面V字形の溝26が上下方向へ連続して多数形成される。
【0018】
図4に明らかなように、ロックピース15は、ナット17をつまんでその軸回りに回転させることができ、ロックピース15のテーパー部22が丸穴24と対面しているときは、ロックボール25が丸穴24から半径方向外方へ押し出されて外筒11の溝26へ係合する。これにより、外筒11と内筒12を結合するロック状態となり、外筒11に対する内筒12の上下動を不能にする。
【0019】
また、ロックピース15を90°回転させることにより、平面部23を丸穴24へ対面させると、ロックボール25が丸穴24から内側の平面部23上へ入り込み、外筒11の溝26から離脱し、外筒11と内筒12の結合を解くアンロック状態となり、内筒12を外筒11に対して上下動自在とする。
【0020】
次に、本実施例の作用を説明する。テーブル表面2へワーク27を置き、その上面側をクランプ13で押さえて固定するとき、ワーク27の形状等が変更して調整を必要とする場合は、まずテーブル表面2上において水平方向位置を調整する。この場合には、ハンドル8を回してネジ7を緩め、レール4に沿ってクランプ装置5をガイド溝3方向へ移動させ、所定位置で再びハンドル8によりネジ7を締め付ける。
【0021】
また、高さを調整するには、図4において、ロック位置でナット17をつまんでロックピース15を90°回転させることによりアンロック位置にする。これにより、内筒12を外筒11に対して任意に上下動させることができ、クランプ13がワーク27へ当接するよう調整し、再びロックピース15を90°回転させればロックされ、内筒12は上下動不能に固定される。
【0022】
したがって、横位置調整手段と高さ調整手段を備えることにより、ワーク27の形状が変化しても、テーブル表面2上の位置とクランプ13の高さを任意に移動させてワーク27へ適合させることができ、ワーク27を確実に固定できる。
その結果、クランプ装置5を複数のワーク27に共通使用でき、ワーク27の形状が変る毎に専用のクランプ装置を設ける必要がなく、汎用性が増し、構造を簡単にし、安価にできる。
【0023】
また、クランプ10を内外筒式に構成し、かつロックピース15を回動するだけで、ロック及びアンロックができるので操作が容易になる。しかも、ロック溝20を多数にすることによりロックを確実にでき、かつロック手段を構成する各部の耐久性を高めるとともに、ロックピース15の回動角を調整することにより、アンロック状態への急激な切り換えを防ぐことができる。
【0024】
図6及び7はロック手段の別実施例であり、図6は図4、図7は図5に対応する。この実施例ではロックピース15が上部ロッド30と下部ピース31に分断され、上部ロッド30は長尺ボルト状をなし、頭部32とネジ部33を両端に有する。
【0025】
一方、下部ピース31は周囲に環状のロック溝34を多段に形成し、大径部35との間をテーパー面36で連続し、上端に小径の首部37を形成し、その軸心に形成したネジ穴38に上部ロッド30のネジ部33を結合するようになっている。
【0026】
下部ピース31の下端には直径方向へ張り出す張り出し部39を設け、この張り出し部39と内筒12の首部37周囲に形成された凹部40内との間にコイルスプリング41を設ける。図7のAは下部ピース31の下面視図である。
【0027】
なお、丸穴24、ロックボール25、溝26は前実施例と同様である。このようにすると、上部ロッド30を回転させるとネジ部33が張り出し部39に対して進退することにより、下部ピース31が内筒12の内側を軸方向へ移動し、丸穴24にロック溝34が一致すると、ロックボール25がロック溝34内へ入り込んでアンロックとなる。
【0028】
逆に、テーパー面36が丸穴24に一致するとロックボール25が押し出されて溝26と係合するロックとなる。このようにすると、下部ピース31がロック溝34及びテーパー面36を全周に形成する単純構造となるので、下部ピース31の構造を簡単にし、製作を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のテーブル一部切欠き正面図
【図2】同上平面図
【図3】同上左側図
【図4】ロック手段の拡大断面図
【図5】ロックピースを示す図
【図6】第2実施例の図4相当図
【図7】同上の図5相当図
【符号の説明】
1:テーブル、2:テーブル表面、3:ガイド溝、4:レール、5:クランプ装置、8:ハンドル、10:クランプ軸、11:外筒、12:内筒、13:クランプ、15:ロックピース、17:ナット、20:ロック溝、21:太径部、22:テーパー部、23:平面部、24:丸穴、25:ロックボール、26:溝、30:上部ロッド、31:下部ピース、32:頭部、33:ネジ部、34:ロック溝、35:大径部、36:テーパー面
Claims (3)
- ワークを乗せるテーブルの表面に直交するクランプ軸を設け、このクランプ軸上に設けたクランプにより前記ワークを前記テーブル上へ固定するクランプ装置であって、前記クランプ軸を前記テーブル表面上で移動させて所定位置にて固定する横位置調整手段と、前記テーブル表面から前記クランプまでの間隔を調整するための高さ調整手段とを備え、前記高さ調整手段は、前記クランプ軸を構成する長さ方向へ相対移動可能に嵌合した内外筒と、これら内外筒間をロック又はアンロックするロック手段とを備え、このロック手段は前記内筒へ収納されるロッド部材を備え、このロッド部材の少なくとも一部を長手方向軸線回りに回動させることによりロック又はアンロックするようにしたものにおいて、
前記ロック手段は、前記ロッド部材(15)の外周部に形成された凹部(20・23)と、この凹部(20・23)と一致したときアンロック位置へ移動し、前記ロッド部材(15)の凹部以外の外周部(22)によりロック位置へ移動するロックボール(25)とを備え、前記ロッド部材(15)の回動により前記凹部を回動させてロック又はアンロックするとともに、
前記ロッド部材(15)は前記内筒(12)に対して回転自在であり、そのロッド部材(15)の長手方向端部には、ロック溝(20)と、このロック溝の外径よりも大径の太径部(21)とが設けられ、さらにこの太径部(21)と前記ロック溝(20)を連続するテーパー部(22)と、このテーパー部(22)に設けた二面幅部分により形成された平面部(23)が形成され、これら平面部(23)と前記ロック溝(20)は連続して前記凹部(20・23)をなし、
前記内筒(12)の前記ロック溝(20)相当部には丸穴(24)が形成され、これに前記ロックボール(25)が出入し、
前記外筒(11)の内面で前記内筒(12)が摺動する範囲には、断面V字形の溝(26)が長手方向へ連続して複数形成され、
前記ロッド部材(15)の前記テーパー部(22)が前記丸穴(24)と対面しているときは、前記ロックボール(25)が前記丸穴(24)から半径方向外方へ押し出されて前記外筒(11)の前記溝(26)へ係合して、前記外筒(11)と内筒(12)を結合するロック状態となり、前記外筒(11)に対する前記内筒(12)の上下動を不能にし、
前記ロッド部材(15)を回転させて前記平面部(23)を前記丸穴(24)へ対面させると、前記ロックボール(25)が前記丸穴(24)から内側の前記平面部(23)上へ入り込み、前記外筒(11)の前記溝(26)から離脱し、前記外筒(11)と内筒(12)の結合を解くアンロック状態となり、前記内筒(12)を前記外筒(11)に対して上下動自在とすることを特徴とするクランプ装置。 - ワークを乗せるテーブルの表面に直交するクランプ軸を設け、このクランプ軸上に設けたクランプにより前記ワークを前記テーブル上へ固定するクランプ装置であって、前記クランプ軸を前記テーブル表面上で移動させて所定位置にて固定する横位置調整手段と、前記テーブル表面から前記クランプまでの間隔を調整するための高さ調整手段とを備え、前記高さ調整手段は、前記クランプ軸を構成する長さ方向へ相対移動可能に嵌合した内外筒と、これら内外筒間をロック又はアンロックするロック手段とを備え、このロック手段は前記内筒へ収納されるロッド部材を備え、このロッド部材の少なくとも一部を長手方向軸線回りに回動させることによりロック又はアンロックするようにしたものにおいて、
前記ロック手段は、前記ロッド部材の外周部に形成された環状溝(34)と、この環状溝(34)に一致したときアンロック位置へ移動し、この環状溝以外の前記ロッド部材(15)の外周部によりロック位置へ移動するロックボール(25)とを備え、前記ロッド部材15)の回動により前記環状溝(34)を長手方向へ移動させてロック又はアンロックするとともに、
前記ロッド部材(15)は、上部ロッド(30)と下部ピース(31)に分断され、前記上部ロッド(30)は長尺ボルト状をなし、頭部(32)とネジ部(33)を両端に有し、
前記下部ピース(31)は周囲に前記環状溝をなす環状のロック溝(34)とこのロック溝(34)の外径よりも大径の太径部(35)とが設けられ、さらにこの太径部(35)と前記ロック溝(34)との間をテーパー部(36)で連続し、上端に小径の首部(37)を形成し、その軸心に形成したネジ穴(38)に上部ロッド(30)のネジ部(33)を結合し、
前記下部ピース(31)の下端には直径方向へ張り出す張り出し部(39)を設け、この張り出し部(39)と前記内筒(12)の前記首部(37)周囲に形成された凹部(40)内との間にコイルスプリング(41)を設け、
前記内筒(12)の前記ロック溝(20)相当部には丸穴(24)が形成され、これに前記ロックボール(25)が出入し、
前記外筒(11)の内面で前記内筒(12)が摺動する範囲には、断面V字形の溝(26)が長手方向へ連続して複数形成され、
前記上部ロッド(30)を回転させると前記ネジ部(33)が前記張り出し部(39)に対して進退することにより、前記下部ピース(31)が前記内筒(12)の内側を軸方向へ移動し、前記丸穴(24)に前記ロック溝(34)が一致すると、前記ロックボール(25)が前記ロック溝(34)内へ入り込んでアンロックとなり、
逆に、前記テーパー部(36)が前記丸穴(24)に一致すると前記ロックボール(25)が押し出されて前記溝(26)と係合するロックとなることを特徴とするクランプ装置。 - 前記ロック溝(20・34)は前記ロッド部材(15)の軸方向に複数設けられ、前記丸穴(24)及び前記ロックボール(25)は前記ロック溝(20・34)と同数設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載したクランプ装置。
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