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JP4583241B2 - 炊飯器 - Google Patents
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JP4583241B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、鍋内を高温・加圧状態にして炊飯を行うことにより、短時間で美味しいご飯を炊き上げる圧力式の炊飯器に関する。
圧力式の炊飯器は、一般に、鍋内で米に水を吸水させる吸水工程、吸水工程後に加熱手段をフルパワーにして急速に加熱・昇温し、鍋内を加圧しながら沸騰状態に至らせる立上り工程、前記立上り工程で加圧された鍋内でこの沸騰状態を保って米を炊き続ける沸騰維持工程、及び前記沸騰維持工程の終了後に米を蒸らす蒸らし工程の各工程を経てご飯を炊き上げている。
この炊飯器の特長は、炊飯時、特に、沸騰開始前や沸騰中に鍋内の圧力を高くし、加熱と圧力との相乗作用によって水を米粒内に短時間で浸透させて炊飯時間を短縮し、結果として軟らかいご飯を炊き上げるところにある。
そして、最近の炊飯器は、鍋の外周に誘導加熱コイルを装着し、このコイルで発生させたうず電流を利用した炊飯器、所謂IH炊飯器なるものが主流となっている。しかし、この炊飯器は鍋自体を発熱させる構造となっているので、鍋の内側壁に近いところにある米は十分に加熱されるものの、内側壁から離れた鍋の中央部から中央上部にある米は加熱不足となり、炊きムラが生じることがある。
また、IH炊飯器とは異なる方式を採用し、古くから商品化されているヒータを内装した熱板を鍋の底に密着する熱板式の炊飯器は、ヒータによって鍋底全体を加熱するので、鍋底部が集中的に加熱されるためIH炊飯器と同様鍋内に炊きムラを生じ、炊き上がったときのご飯上面が山形となり、全体が均一に炊き上がらないことがある。
そこで、本件の出願人は、このような炊飯器が有する課題を克服するために、この種の炊飯器に種々の改良を加え、その成果をこれまで数多く特許出願している(例えば、下記特許文献1、2参照)。
下記特許文献1に開示した炊飯器は、炊飯時間を短縮し、炊き上がり状態を良好にするものであって、被炊飯物を入れた鍋と、この鍋を加熱する加熱源と、鍋内の圧力を調整する圧力装置を備え、この圧力装置によって、予熱工程、炊き上げ工程、沸騰工程の一連の炊飯工程において鍋内の圧力状態を所定の圧力に維持して、予熱工程での米の吸水、炊き上げ、沸騰の各工程における吸水及び熱伝導を良好にしたものである。
また、下記特許文献2に開示した炊飯器は、制御手段を備え、この制御手段により鍋内の被炊飯物が沸騰温度に達した沸騰維持工程中に、圧力弁を圧力機構により開作動させて沸騰中の鍋内の圧力を変更するように制御することにより、米粒を激しく沸騰現象、いわゆる突沸現象により激しく撹拌、いわゆる踊らせながらかき混ぜて炊き上げるようにしたものである。
特開平6−22710号公報(図1、段落[0005]〜[0009]) 特開2004−81824号公報(図2、要約)
上記特許文献1及び2に開示された炊飯器によれば、炊きムラが生じることなく美味しいご飯を炊き上げることができる。しかしながらその後、さらに研究・開発を進めてきた結果、上記のような炊飯器においても炊飯量の大小によって時々炊きムラが発生することが分かった。この炊きムラは、特に炊飯量の多いときに起こっている。
そこで本発明者らは、上記課題を解決する方法を種々検討した結果、炊飯量に応じて炊飯工程を変化させることにより上記課題が解決できることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明の目的は、炊飯量の大小に左右されることなく、炊きムラのない美味しいご飯を炊くことができる炊飯器を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本願の請求項1に記載の炊飯器は、被炊飯物が投入される鍋と、前記鍋が収容される開口部及び前記鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段を有する炊飯器本体と、前記本体の開口部を塞ぐ蓋体と、前記蓋体に装着されて前記鍋内の圧力を調整する圧力弁及び前記圧力弁を開放させる圧力弁開放機構と、前記鍋内の被炊飯物の炊飯量を判定する炊飯量判定手段と、前記炊飯量判定手段で判定した炊飯量により前記加熱手段及び前記圧力弁開放機構を制御して前記鍋内の被炊飯物の吸水工程、昇温加熱工程、沸騰維持工程及び蒸らし工程を順次実行する制御手段と、を備えた炊飯器において、
前記制御手段は、前記炊飯量判定手段により判定した炊飯量に比例して前記圧力弁開放機構を制御し、前記沸騰維持工程における前記圧力弁の開放時間及び開閉回数の少なくとも一方を変更することを特徴とする。
また、本願の請求項に記載の発明は、請求項1に記載の炊飯器において、前記制御手段は、前記圧力弁の弁口面積の大きさによって、前記圧力弁の開放時間及び開閉回数の少なくとも一方を変更することを特徴とする。
また、本願の請求項に記載の発明は、請求項に記載の炊飯器において、前記制御手段は、前記圧力弁の弁口面積に反比例して前記圧力弁の開放時間及び開閉回数を制御することを特徴とする。
また、本願の請求項に記載の発明は、請求項に記載の炊飯器において、前記圧力弁の弁口面積は、3〜30mm2の範囲にあることを特徴とする。
本発明は上記構成を備えることにより以下に示すような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、炊飯量判定手段により判定した炊飯量に比例して、沸騰維持工程における圧力弁の開放時間及び開閉回数の少なくとも一方をコントロールすることにより、鍋内に激しい突沸現象を効率よく発生させて被炊飯物を撹拌、いわゆる踊らせながらかき混ぜて、炊飯量の大小に左右されることなく炊きムラのない美味しいご飯を炊き上げることができる。特に、炊飯量が多いときに、鍋内の中央及び内壁側にある被炊飯物が激しく撹拌されるので、全体が効率よく効果的にかき混ざるため、炊きムラがなくなる。勿論、被炊飯物は、高温・高圧下で炊飯されるので、米粒の芯まで水分及び熱が浸透し、芯のない炊き上がりとなる。
請求項の発明によれば、弁口面積の小さい圧力弁を使用するときは、圧力弁の開放時間を長く、且つ減圧回数を多くすることにより、十分な減圧効果を確保すると共に、全体のかき混ぜを効率よく行わせることができる。
また、弁口面積が大きい圧力弁を使用するときは、一気に減圧できるので開放時間を短く、しかも、1回当たりのかき混ぜ効果が大きいので減圧回数を少なくする。したがって、弁口面積の大きさによって圧力弁の開放時間及び開閉回数の少なくとも一方を選定することにより、鍋内の被炊飯物を均一にかき混ぜることができるようになる。
請求項の発明によれば、圧力弁の弁口面積を3〜30mm2の範囲に設定することにより、圧力弁機構の設計を容易にし、鍋内の圧力調整を安全且つ円滑に行うことができる。この面積を大きくすれば鍋内の圧力を一気に素早く抜くことができるが、面積を大きくすると危険であるばかりか、水分も速く抜けてしまうので、この範囲が好ましい。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための炊飯器を例示するものであって、本発明をこの炊飯器に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
図1は本発明の一実施例に係る炊飯器の断面図、図2は図1の圧力弁開放機構を示す拡大断面図、図3は制御手段の内部構成を示すブロック図、図4乃至図6は炊飯器の制御フローチャート、図7は炊飯器の炊飯開始から保温までの各工程での鍋内圧力、鍋底温度、蒸気温度、圧力弁の開閉タイミング、加熱手段の加熱タイミングを示す説明図、図8は炊飯量に対する弁開放時間及び弁開閉回数を示す図である。
本発明の炊飯器は、米の種類及び炊き上げ状態に応じて複数の炊飯コース、例えば、「白米・ふつう」、「白米・すしめし」、及び「玄米・ふつう」の少なくとも三つの基本的な炊飯コースを備え、さらにこの基本炊飯コースの他に「白米・高速」、「白米・応用」、「おかゆ」等のコースをも有している。本実施例では、これらの炊飯コースから最も使用頻度が高い、「白米・ふつう」の炊飯コースについて説明する。
最初に、炊飯器の構造について説明する。
図1、図2において、(1)は炊飯器本体、(2)は水と米を収容するアルミニウムとステンレスのクラッド材よりなる鍋、(3)は鍋(2)を収納するケース、(4)はケース(3)の外側壁及び外底壁に取付けられた加熱手段である。この加熱手段(4)としては例えば誘導コイルを使用している。
(5)は鍋(2)の開口部(6)を覆う開閉自在の蓋体で、下側に設けた着脱自在な内蓋(7)とその上側に設けた外蓋(8)とから構成される。
内蓋(7)には、図2に示すように、圧力弁(14)が設けられ、弁口(9)を有する弁座(10)と、この弁座(10)の上に自重により弁口(9)を塞ぐ金属製のボール(11)と、このボール(11)を覆うカバー(12)とからなる圧力弁開放機構(18)を備えている。この圧力弁(14)は、鍋(2)内の圧力とボール(11)の自重とのバランスによって、ボール(11)が弁口(9)上に移動されたり離れたりし、このボール(11)の移動により弁口(9)の開閉が行われる。
また、内蓋(7)には鍋(2)内が異常に加圧された時、例えば炊飯中に圧力弁(14)が故障して開かないときなどに開放して、鍋内の圧力を逃がすための安全弁(9a)を備えている(図1参照)。
外蓋(8)内の圧力弁(14)には、図1、図2に示すように、プランジャ(17)が取付けられており、このプランジャ(17)は、制御手段(20)により制御される。すなわち、プランジャ(17)は、制御手段(20)からの出力を受けていないときは、ロッド(17a)がシリンダ(17b)から突出して弁口(9)上のボール(11)を弁口(9)の横方向に押し、弁口(9)を強制的に開放する。また、プランジャ(17)は、制御手段(20)の出力を受けた時には、ロッド(17a)がシリンダ(17b)内に引き込まれる。このときボール(11)は、自重により弁口(9)上に戻り、弁口(9)を閉塞する。
このようにしてプランジャ(17)は、圧力弁の開放機構として動作し、この開放動作により、炊飯工程中に加圧された鍋内の圧力を強制的に低下させる。
外蓋(8)には、弁口(9)を介して鍋(2)内と大気とを連通し、鍋(2)内の圧力や蒸気を大気中に逃がす蒸気口(15)を有している。
炊飯器本体(1)は、図1に示すように、上述の炊飯コースを選択するための選択手段(16)を備えている。
制御手段(20)は、周知のようにCPU(22)、ROM(23)、RAM(24)などで構成されたハードウエアと、後述するフローチャートの内容を実行するためのソフトウエアとにより構成される。
鍋(2)の底部には、図1に示すように、炊飯量検出手段としても機能し鍋底温度を検出するための温度センサー(19b)、また、蓋体(8)には適切な位置に蒸気温度を検出する沸騰検出手段となる蒸気センサー(19a)が取付けられており、各センサー(19a)、(19b)の出力は、制御手段(20)に送られる。なお、温度センサーの出力により鍋内の炊飯量を検出することは、既に公知であるので詳細な説明を省略する。
前記圧力弁(14)の下部には、図1、図2に示すように、弁座(10)に着脱自在に装着され複数個の小孔を穿設したフィルター(21)が装着される。このフィルター(21)を装着することにより、圧力弁(14)の開放時に鍋内を一気に流動する米粒がこのフィルター(21)によって阻止され外気に放出されるのを防止できる。
次に図3を参照して制御手段(20)の内部構成を説明する。
(22)は制御手段(20)内の種々の演算処理を行うためのCPUであり、(23)及び(24)は炊飯器(1)における炊飯工程などを記憶するためのROM及びRAMであり、(25)は炊飯工程における沸騰維持工程での弁開放時間を計時するための減圧タイマーであり、(26)は吸水工程の時間及び沸騰維持工程における弁開放後の弁閉鎖時間などの予め設定された時間の計時を行うためのタイマーであり、(27)は温度センサー(19b)の出力から鍋(2)内に投入された被炊飯物の量を検出する炊飯量検出手段であり、(28)は炊飯工程に応じて加熱手段(4)を制御する加熱制御手段であり、(29)は沸騰維持工程における弁開閉の回数をカウントするためのカウンタであり、(30)はカウンタ(29)によりカウントされる弁開閉回数の上限を設定するカウンタ上限値設定手段であり、(31)は圧力弁開放機構(18)を制御する圧力弁開放機構制御手段である。
なお、減圧タイマー(25)の弁開放時間と、カウンタ上限値設定手段(30)の弁開閉回数については炊飯量に応じて変更するようになし、その変更についてはCPU(22)により、ROM(23)あるいはRAM(24)内に記憶された炊飯量の振り分けテーブルを用いて行われる。また、この振り分けテーブルについては、本実施例では3段階、すなわち炊飯量「大」、炊飯量「中」及び炊飯量「小」に振り分けるものとして以下の説明を行うが、本発明の炊飯器は2段階であっても、3段階以上の多段階等であっても良い。
次に本発明の炊飯器による炊飯工程について、主に図4〜図6を参照して説明する。なお、本実施例では炊飯コースの中で「白米・ふつう」コースを選択した場合について説明するが、以下の一連の炊飯工程は図7に示す図に対応している。
先ず、炊飯の開始に際し、ユーザーにより所定量の水と白米が投入された鍋(2)が内部ケース(3)内に収容され、蓋体(5)が閉められる(S1)。次いで、選択手段(16)により炊飯コースが選択される。ここで白米・ふつうコースが選択されると(S2)、加熱制御手段(28)により、内部ケース(3)の外底壁と外側壁とに取り付けられた加熱手段(4)に高周波電流が印加され、鍋(2)に渦電流が発生してこの鍋が加熱され、被炊飯物の加熱が開始される(S3)。
次に、制御手段(20)の圧力開放機構制御手段(31)により圧力弁開放機構(18)を作動させてボール(11)を移動せしめ、圧力弁(14)を強制的に開状態にし(S4)、吸水工程が実行される(S5)。この吸水工程が開始されると、タイマー(26)が吸水時間の計時を開始し、次いで温度センサー(19a)により鍋底温度K1が計測される(S6)。この鍋底温度K1の計測は所定の温度に達するまで行われ、鍋底温度が所定値、例えば55℃に達したことを確認すると(S7)、制御手段(20)により加熱手段(4)の加熱量を制御して被炊飯物を所定温度に保持しつつ(S8)、吸水時間の計測が行われる。この吸水工程は、予め設定された吸水時間、例えば15分間継続される(図7参照)。
設定された吸水時間(15分間)が経過すると(S9)、立上り工程に移行する(S10)。この立上り工程は、短時間で沸騰状態になるように加熱手段(4)を全加熱(フルパワー加熱)にし(S10)、そして、この立上り工程の際に温度センサー(19b)により鍋(2)内の温度を計測することで炊飯量検出手段(27)により炊飯量の検出を行う(S11)。また、ここで検出された炊飯量はROM(23)あるいはRAM(24)に一時的に記憶される(S12)。また、この立上り工程では、フルパワー加熱を行うとともに、圧力開放機構制御手段(31)により、圧力弁開放機構(18)を作動させてプランジャ(17)のロッド(17a)を引き戻すことでボール(11)により圧力弁(14)を閉鎖させる(S13)。つまり、ボール(11)が、自重により弁口(9)上に転げて弁口(9)を塞ぎ、圧力弁(14)を閉鎖状態とする。この状態においては、鍋(2)内の圧力は弁口(9)を介してボール(11)を押し上げ得る圧力値に上昇するまで昇圧される。したがって、このときの鍋内の蒸気の圧力は、ボール(11)の重さ及び弁口(9)の大きさを設定することにより適宜定めることができる。
この立上り工程では、蒸気温度K2を蒸気センサー(19a)により計測する(S14)。そしてこの蒸気温度K2が所定温度、例えば75℃に達すると(S15)、被炊飯物が沸騰現象を起こす温度になり、立上り工程が終了する。このときの鍋(2)内の圧力は、圧力弁(14)により制御され、大気圧以上の所定圧力、例えば約1.2気圧となっており、また、以降の沸騰維持工程においても加熱手段(4)は常に稼動状態であるものとする。
次の沸騰維持工程に移行する前に、図5に示すように、減圧タイマー(25)の設定及びカウンタの上限値の設定を行う。減圧タイマー(25)の設定は(S16)、(S11)によって検出された炊飯量に基づき、ROM(23)あるいはRAM(24)に記憶された所定の減圧タイマー(25)の計時時間の振り分けテーブルを用いて行われる。この振り分けテーブルは、図8に示すような表に基づいており、例えば炊飯量が「大」の場合は弁開放時間、つまり減圧タイマー(25)の計時時間をtaとし、炊飯量が「中」の場合は弁開放時間をtbとし、炊飯量が「小」の場合は弁開放時間をtcとする。なお、このそれぞれの弁開放時間はta>tb>tcである。
同様にカウンタ上限値設定手段(30)に設定されるカウンタの上限も、図8に示す表に基づく振り分けテーブルによって行われ(S17)、例えば炊飯量が「大」の場合はカウンタの上限値、つまり弁開閉回数をEaとし、炊飯量が「中」の場合はカウンタの上限値をEbとし、炊飯量が「小」の場合はカウンタの上限値をEcとする。なお、このそれぞれのカウンタの上限値はEa>Eb>Ecである。
なお、上述のように本実施例では炊飯量に比例して弁開放時間及び弁開閉回数の両方を変更するものについて述べるが、炊飯量に応じてより細かく弁開放時間及び弁開閉回数を変更することも可能である。すなわち、本実施例では炊飯量を「大」、「中」、「小」の3段階に区分し、弁開放時間及び弁開閉回数も同じく炊飯量に応じて3段階で変更するようにしたが、炊飯量のカップ数に応じて弁開放時間及び弁開閉時間のいずれか一方のみを変更するようにしても良く、このようになせばより細かく弁開放時間及び弁開閉時間を制御することにより炊飯量に応じて最適な炊飯制御を行うことができ、以ってより効率よく炊飯を行うことができるようになる。
上記設定が完了すると沸騰維持工程に移行し(S18)、沸騰維持工程に移行すると、鍋(2)内の圧力は大気圧以上の所定圧力、例えば約1.2気圧となり、被炊飯物はこの圧力に対応する飽和温度で沸騰するようになる。
また、沸騰維持工程に入ると、先ず、(S11)で検出された炊飯量を参照して、各炊飯量に応じた制御を行うように振り分ける(S19)。そして、例えば炊飯量が「中」の場合は、制御手段(20)の圧力開放機構制御手段(31)により圧力弁開放機構(18)を作動させてボール(11)を移動させることで圧力弁(14)の強制的な開動作が行われる(S20)。この圧力弁(14)の強制的開動作により、鍋(2)内の加圧状態の圧力が大気圧近傍まで低下する。
このように沸騰維持工程において、鍋(2)内の圧力を所定沸騰圧力(約1.2気圧)から一気に大気圧近傍まで低下させると、鍋(2)内は激しい突沸状態となる。この突沸状態になると、鍋内に泡が発生し、この泡によって被炊飯物が撹拌される。この結果、被炊飯物が均一に加熱され、炊き上げられることになる。
また、この強制的な開動作が行われた際には、同時に減圧タイマー(25)の計時が開始される(S21)。この圧力弁(14)の開放時間は、炊飯量が「中」であるのでtbである。また、圧力弁13の強制的な開放が上記tb時間行われると(S22)、圧力弁開放機構(18)を作動させて再び圧力弁(13)を閉状態とし(S23)、予め設定された所定時間再び加熱する(S24)。なお、この加熱時間は、鍋(2)内の圧力が前述の所定圧力(約1.2気圧)まで回復するのに必要な時間であり、この計時はタイマー(26)により行われる。また、この時間は、予め実験的に求められる。
この圧力弁開放機構(18)による圧力弁(14)の強制的開放は所定回、すなわち炊飯量「中」の場合はEb回行われる(S26)。なお、沸騰維持工程において時間が経過すると、鍋(2)内の残水量が減少し、圧力変動幅が小さくなり、突沸現象が弱くなる。このため、圧力弁(14)の強制的な開放は沸騰維持工程の初期段階に集中させると効果的である。
圧力弁(14)をEb回開放する操作を終えると、圧力弁開放機構(18)による圧力弁(14)の強制的開放が停止され、圧力弁(14)を閉状態とするとともに、鍋底温度K3を計測する(S27)。そして、鍋底温度K3が所定温度、例えば130℃になると(S28)、鍋(2)内の水が枯れて強制ドライアップが終了したと判断されるので、加熱手段(4)による加熱作用を停止し(S29)、蒸らし工程に移行する。
また、S19において、炊飯量が「大」であると判断されると、制御手段(20)の圧力開放機構制御手段(31)により圧力弁開放機構(18)を作動させてボール(11)を移動させることで、圧力弁(14)の強制的な開動作が行われる(S30)。この圧力弁(14)の強制的開動作により、鍋(2)内の加圧状態の圧力が大気圧近傍まで低下する。すなわち、鍋(2)内の圧力を所定沸騰圧力(約1.2気圧)から一気に大気圧近傍まで低下させることで鍋(2)内を突沸状態とする。
また、この強制的な開動作が行われた際には、同時に減圧タイマー(25)の計時が開始される(S31)。この圧力弁(14)の開放時間は、炊飯量が「大」であるのでtaである。また、圧力弁13の強制的な開放が上記ta時間行われると(S32)、圧力弁開放機構(18)を作動させて再び圧力弁(13)を閉状態とし(S33)、予め設定された所定時間再び加熱する(S34)。なお、この加熱時間は、鍋(2)内の圧力が前述の所定圧力(約1.2気圧)まで回復するのに必要な時間であり、この計時はタイマー(26)により行われる。また、この時間は、予め実験求められる。
この圧力弁開放機構(18)による圧力弁(14)の強制的開放は所定回、すなわち炊飯量「大」の場合はEa回行われる(S26)。なお、沸騰維持工程において時間が経過すると、鍋(2)内の残水量が減少し、圧力変動幅が小さくなり、突沸現象が弱くなる。このため、圧力弁(14)の強制的な開放は沸騰維持工程の初期段階に集中させると効果的である。
圧力弁(14)をEa回開放する操作を終えると、炊飯量「中」の場合と同様の処理を行うのでここでは説明を省略する。
さらにまた、S19において、炊飯量が「小」であると判断されると、制御手段(20)の圧力開放機構制御手段(31)により圧力弁開放機構(18)を作動させてボール(11)を移動させることで、圧力弁(14)の強制的な開動作が行われる(S37)。この圧力弁(14)の強制的開動作により、鍋(2)内の加圧状態の圧力が大気圧近傍まで低下する。すなわち、鍋(2)内の圧力を所定沸騰圧力(約1.2気圧)から一気に大気圧近傍まで低下させることで鍋(2)内を突沸状態とする。
また、この強制的な開動作が行われた際には、同時に減圧タイマー(25)の計時が開始される(S38)。この圧力弁(14)の開放時間は、炊飯量が「小」であるのでtcである。また、圧力弁13の強制的な開放が上記tc時間行われると(S39)、圧力弁開放機構(18)を作動させて再び圧力弁(13)を閉状態とし(S40)、予め設定された所定時間再び加熱する(S41)。なお、この加熱時間は、鍋(2)内の圧力が前述の所定圧力(約1.2気圧)まで回復するのに必要な時間であり、この計時はタイマー(26)により行われる。また、この時間は、予め実験求められる。
この圧力弁開放機構(18)による圧力弁(14)の強制的開放は所定回、すなわち炊飯量「小」の場合はEc回行われる(S43)。なお、沸騰維持工程において時間が経過すると、鍋(2)内の残水量が減少し、圧力変動幅が小さくなり、突沸現象が弱くなる。このため、圧力弁(14)の強制的な開放は沸騰維持工程の初期段階に集中させると効果的である。
圧力弁(14)をEc回開放する操作を終えると、炊飯量「中」の場合と同様の処理を行うのでここでは説明を省略する。
続いて、蒸らし工程を図6を参照して説明する。沸騰維持工程が完了し、蒸らし工程に移行すると、先ず蒸らし工程1に移行させ、蒸らし時間T2の計時を開始する(S44)。所定の蒸らし時間T2が所定時間、例えば4分が経過すると(S45)、圧力弁開放機構(18)により圧力弁(14)を強制的に開放し(S46)、追炊き工程に移行する。この追炊き工程に入ると、加熱手段(4)により再加熱して米の表面に付着した水を蒸発させると共に、追炊き(再加熱)時間T3の計測を行う(S47)。そして、所定の追炊き時間T3、例えば3分が経過すると(S48)、加熱手段(4)による加熱動作を停止し、蒸らし工程2に移行し、蒸らし時間T4を計時する(S49)。そして、蒸らし時間T4が所定時間、例えば6分経つと(S50)、炊飯を終了し(S51)、保温工程に移行し(S52)、「白米・ふつう」コースでの炊飯工程を終了する。
図8では弁口(9)の大きさについては言及していないが、この弁口(9)の開口面積は3〜30mm、特に12mm(弁口(9)が筒状の場合、直径3.6mm程度)及びこの値の前後が好ましい。また、この弁口(9)の面積を大きくすれば圧力を一気に急速に抜くことができ、減圧タイマー(25)の計時も短時間で済むとともに、鍋(2)内に急激な圧力変化を生じさせるため、より効率的な撹拌を行うことができるため、減圧タイマー(25)の計時時間(弁開放時間)及びカウンタの上限値(弁開閉回数)は、この弁口(9)の大きさに反比例させて変更すると好ましい。
更に、圧力弁(14)の開閉回数は、1〜15回が好ましい。これは鍋内の残水が十分であれば回数を増すほど撹拌効果も増すが、残水量が減少するため十分な撹拌を得るにはこの回数の範囲内が好ましい。なお、圧力弁の開閉回数を1回或は2回にした場合は、十分な撹拌効果が得られない。更にまた、開放時間については、1〜10秒としたが、これは開閉時における鍋内の圧力差を十分に生じさせるのに好ましい時間である。
以上のように本発明は、被炊飯物を急激に加熱する立上り工程の終了後に鍋内を一定圧力に保持する沸騰維持工程及び蒸らし工程を経て保温工程を実行するものであるが、この沸騰維持工程中に圧力弁を開放することにより鍋内の圧力を急激に低下させて米粒を撹拌し鍋内の中央部にあった米粒と内側壁にあった米粒とが混ぜられ鍋内にある米粒全体を均一に加熱することができ、ムラのない炊き上げができる。
特に、このように炊飯を行うと、炊きあがった被炊飯物の上面に所定大きさの穴、所謂カニ穴と呼ばれる蒸気が抜けたあとの穴(steam−hole)が形成され、視覚的にも美味しくなる。
また、炊飯量判定手段により判定した炊飯量に応じて、沸騰維持工程における圧力弁の開放時間及び開閉回数をコントロールすることにより、炊飯量の大小に合わせて炊飯工程を可変でき、これにより炊きムラのない美味しいご飯を炊き上げることができる。特に、炊飯量が多いときには、圧力弁の開放時間及び開閉回数を多くすることで、鍋内の中央及び内壁側にある被炊飯物が複数回に渡り激しく撹拌でき、これにより全体が均一にかき混ざるため、炊きムラがなくなる。加えて、被炊飯物は、高温・高圧下で炊飯されるので、米粒の芯まで水分及び熱が浸透し、芯のない炊き上がりとなる。
また、この実施例では、鍋内の加圧状態での内圧を1.2気圧としたが、この内圧を2.0気圧近傍まで上げてもよい。これにより、沸騰維持工程の圧力弁開閉制御に伴う鍋内の圧力差がより大きくなり、鍋内の突沸現象が激しくなり、被炊飯物をより均一に効率よく炊き上げることができる。
なお、この実施例では、加熱手段(4)には、誘導コイルを使用したが、このような加熱手段に限定されず、ヒータを内装した熱板を鍋底に装着したものや他の加熱方式であってもよい。また、圧力弁開閉機構は、圧力弁が閉じている状態から強制的に弁を開くことができるものであれば機械的に作用する機構であっても電磁的に作用する機構であってもよい。
本発明の一実施例に係る炊飯器の断面図、 図1の圧力弁開放機構を示す拡大断面図、 制御手段の内部構成を示すブロック図、 炊飯器の制御フローチャート、 炊飯器の制御フローチャート、 炊飯器の制御フローチャート、 炊飯器の炊飯開始から保温までの各工程での鍋内圧力、鍋底温度、蒸気温度、圧力弁の開閉タイミング、加熱手段の加熱タイミングを示した説明図、 図8は炊飯量に対する弁開放時間及び弁開閉回数を示す図。
符号の説明
1 炊飯器本体
2 鍋
4 加熱手段
9 弁口
11 ボール
14 圧力弁
16 選択手段
18 圧力弁開放機構
19a 温度センサー
19b 蒸気センサー
20 制御手段
22 CPU
23 ROM
24 RAM
25 減圧タイマー
26 タイマー
27 炊飯量検出手段
28 加熱制御手段
29 カウンタ
30 カウンタ上限値設定手段
31 圧力弁開放機構制御手段

Claims (4)

  1. 被炊飯物が投入される鍋と、前記鍋が収容される開口部及び前記鍋内の被炊飯物を加熱する加熱手段を有する炊飯器本体と、前記本体の開口部を塞ぐ蓋体と、前記蓋体に装着されて前記鍋内の圧力を調整する圧力弁及び前記圧力弁を開放させる圧力弁開放機構と、前記鍋内の被炊飯物の炊飯量を判定する炊飯量判定手段と、前記炊飯量判定手段で判定した炊飯量により前記加熱手段及び前記圧力弁開放機構を制御して前記鍋内の被炊飯物の吸水工程、昇温加熱工程、沸騰維持工程及び蒸らし工程を順次実行する制御手段と、を備えた炊飯器において、
    前記制御手段は、前記炊飯量判定手段により判定した炊飯量に比例して前記圧力弁開放機構を制御し、前記沸騰維持工程における前記圧力弁の開放時間及び開閉回数の少なくとも一方を変更することを特徴とする炊飯器。
  2. 前記制御手段は、前記圧力弁の弁口面積の大きさによって、前記圧力弁の開放時間及び開閉回数の少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記制御手段は、前記圧力弁の弁口面積に反比例して前記圧力弁の開放時間及び開閉回数を制御することを特徴とする請求項に記載の炊飯器。
  4. 前記圧力弁の弁口面積は、3〜30mm2の範囲にあることを特徴とする請求項に記載の炊飯器。
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