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JP4585329B2 - 薄切片標本の作製方法及び薄切片標本 - Google Patents
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JP4585329B2 - 薄切片標本の作製方法及び薄切片標本 - Google Patents

薄切片標本の作製方法及び薄切片標本 Download PDF

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Description

本発明は、理科学試料分析や生体試料の顕微鏡観察などの医療、バイオ系の分析において用いられる薄切片標本の作製方法及び薄切片標本に係り、特に、粘着シート状または粘着テープ状の薄切補助部材を固形試料表面に密着固定した後に、ミクロトームを用いて固形試料を所望の厚さに薄切し、薄切されたシート標本をカセット(マウント)に組み込む方式の薄切片標本の作製方法及び薄切片標本に関する。
理科学試料分析や生体試料の顕微鏡観察等のために、固形試料の表層部を数〜数十μmの厚さに薄切し、これをテープやプレパラートに貼り付けるいわゆる薄切片の作製作業は、例えば図11の(a)〜(c)に示すようにミクロトーム21(固形試料20をカッター22によって希望する厚さに薄切して薄切片41を作製する装置)のカッター22とピンセット23を用いて作業者が手作業で行っている。固形試料20には主として生体試料をパラフィンで包埋したものが用いられており、これを薄くスライスして薄切片41とし、それをスライドガラス上に載せて組織観察用顕微鏡標本を作製している。
この薄切片作製工程において薄切中および薄切工程終了後の薄切片のハンドリングが重要かつ困難な作業とされているが、この作業は粘着テープ等の薄切補助部材を固形試料表面に接着した後に、固形試料を希望する厚さに薄切し、薄切補助部材に接着固定された組織観察用の薄切片を作製するという方法によって比較的容易に行うことができる。このような薄切片標本の作製方法は例えば特許文献1に記載されている。
特開2000−230889号公報
しかし、特許文献1に記載された従来技術は、薄切片を粘着テープ上に付着させることにより大量に薄切試料を作製することはできるが、粘着テープ上ではその取り扱いが不便である。また、粘着シートまたは粘着テープ上に薄切片試料を切り出し、シート標本やテープ標本を作製したとしても、現在普及している分析システムや顕微鏡あるいは撮像機器等の観察システムそのものがスライドガラスに対応するようにつくられているため、これらの機器にミクロトームで作製した薄切片試料をそのまま適用することができないという不便さがある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、種々の分析システムや顕微鏡、撮像機器等の観察システムに対応できる薄切片標本の作製方法及び薄切片標本を提供することを目的とする。
本発明に係る薄切片標本の作製方法は、(i)少なくとも片面に粘着剤を塗布した透明なシート状の薄切補助部材を、薄切対象である検体を包埋材で包埋した固形試料の表面に密着固定させる工程と、(ii)前記固形試料を所望厚さに薄切した薄切試料を含むシート標本とする工程と、(iii)前記シート標本を顕微鏡観察用のスライドガラスと実質的に同等の大きさの矩形状に形成された上カセット板と下カセット板との間に挟み込んで薄切片標本とする工程と、を具備することを特徴とする。
また、本発明に係る薄切片標本の作製方法は、(a)少なくとも片面に粘着剤を塗布した透明なテープ状の薄切補助部材を、薄切対象である検体を包埋材で包埋した固形試料表面に密着固定させる工程と、(b)前記固形試料を所望厚さに薄切した薄切試料を含むテープ標本とする工程と、(c)前記(a)及び(b)工程を繰り返すことにより、前記テープ状の薄切補助部材上に前記薄切試料が連続的に密着固定されたテープ標本とする工程と、(d)前記テープ標本を所望長さに切断してシート標本とする工程と、(e)前記シート標本を顕微鏡観察用のスライドガラスと実質的に同等の大きさの矩形状に形成された上カセット板と下カセット板との間に挟み込んで薄切片標本とする工程と、を具備することを特徴とする。
本発明に係る薄切片標本は、少なくとも片面に粘着剤を塗布した透明なシート状の薄切補助部材、および前記薄切補助部材上に密着固定された薄切試料を有するシート標本と、前記薄切試料が観察可能な状態となるように前記シート標本を挟み込み保持するために顕微鏡観察用のスライドガラスと実質的に同等の大きさの矩形状に形成され、前記シート標本を挟み込む上カセット板および下カセット板と、を具備することを特徴とする。
上下カセット板の外形寸法は、顕微鏡観察用のスライドガラスと実質的に同等の大きさの矩形状に形成されている。ちなみに、スライドガラスの標準サイズは、JIS R3703−1998またはISO 8037などの規格により規定されており、具体的には厚さが0.8〜1.5(好ましくは1.2mm)、幅が26mm、長さが76mmの程度を標準とする。
カセットは、シート標本を載せる下カセット板と、薄切試料を観察可能とする窓(穴)を有し、かつ下カセット板にヒンジで連結されて下カセット板との間にシート標本を挟み込む上カセット板と、を備えている。これら上下カセット板のうちの少なくとも一方にシート標本を貼り付けることができる。また、シート標本上の薄切片試料を薄切補助部材と実質的に同等の材質のカバーシートで挟み込むこともできる。
さらに、テープ状の薄切補助部材上に薄切片試料が連続的に密着固定されたテープ標本を所定長に切断することにより、シート標本を作製することもできる。
さらに、上カセット板は長辺中央に係止部を有し、この係止部を下カセット板の長辺中央に係止するようにしてもよい。
さらに、上カセット板または下カセット板のいずれか一方に突起部を形成し、上カセット板または下カセット板のいずれか他方に溝部を形成し、突起部を溝部に嵌合するようにしてもよいし、あるいは、上カセット板または下カセット板のいずれか一方に凹テーパ部を形成し、上カセット板または下カセット板の他方に凸テーパ部を形成し、凹テーパ部を凸テーパ部に嵌合するようにしてもよい。このようにすると上下カセット板の間に挟み込まれるシート標本が所定位置にしっかりと保持されて、シート標本が位置ずれしなくなる。
本発明によれば、ミクロトームで作製した薄切片試料を、現在普及している各種の分析システムや顕微鏡あるいは撮像機器等の観察システムに対してそのまま使用することができる。特に、本発明の薄切片標本のカセットを従来のスライドガラスと同じ大きさとすることによって、各種検査機器、顕微鏡、保管するための道具、保管庫との間に互換性があるのでその用途は幅広いものとなる。
以下、本発明を実施するための種々の最良の形態について添付の図面を参照しながらそれぞれ説明する。
(第1の実施形態)
図1を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
第1の実施形態の薄切片標本1Aは、シート標本4をカセット5Aに組み込んだものである。カセット5Aは、シート標本4が載置される下カセット板51と、シート標本4を上から押さえ付ける左右一対の上カセット板52とを備え、全体としてJIS R3703−1998またはISO 8037に規定された標準サイズのスライドガラスに対応する形状とサイズになるように作製されている。上カセット板52の各々はヒンジ53によって下カセット板51にそれぞれ連結されている。
上カセット板52の先端には横断面L字状の係止部54がそれぞれ形成され、係止部54が下カセット板51の切欠部55に引っ掛かるようになっており、これら係止部54と切欠部55とでロック機構が構成されている。すなわち、係止部54が切欠部55に係止されると、係止部54が下カセット板51の長辺と面一になる。なお、上下カセット板51,52は透明材料で形成するばかりとは限られず、各種樹脂等の不透明材料でつくるようにしてもよい。
シート標本4は薄切試料2および薄切補助部材3からなるものである。薄切補助部材3の少なくも片面には粘着剤が塗布又は貼付され、この薄切補助部材3の粘着面に薄切試料2が接着されている。シート標本4は、図2の(a)に示すように、カセット板60の中央に穴5wを開けて薄切試料2が上方から見えるような状態におくことができ、さらに図2の(b)に示すように薄切補助部材3をカセット板60に接着させることができる。さらに図3の(a)に示すように、カセット板61の一部に裏紙9を貼り付けた粘着部を形成し、裏紙9を剥ぎ取ってシート標本4を貼り付けることもできる。また、図1の(b)及び図2の(c)にそれぞれ示すように、ガラス板やプラスチック板からなる透明のカバープレート7を嵌め込み、接着剤で接着するようにしてもよい。
薄切片標本を作製する場合は、図1の(a)に示すように、シート標本4を下カセット板51の上に載せ、一対の上カセット板52を閉じて係止部54を切欠部55にそれぞれ係止させ、図1の(b)に示すように透明なカバープレート6を嵌め込み、接着剤で接着し、薄切試料2の部分が上方から顕微鏡などで観察することが可能な形状としてもよい。また、図3の(b)に示すように、シート標本4を下カセット板51の上に載せ、透明のカバーシート6でシート標本4を覆い、一対の上カセット板52を閉じて、図1の(b)に示すようにカバーシート6の両側端部を押さえ込むようにしてもよい。また、シート標本4は、図8に示すようにミクロトーム21を用いて個々に作製してもよいし、図9〜図10に示すようにテープ標本30から作製してもよい。
本実施形態によれば、ミクロトームで作製したシート標本を簡易な構造のカセットに組み込むことにより、従来のスライドガラスと同様にハンドリングすることが可能となり、各種の分析システムや顕微鏡あるいは撮像機器等の観察システムにおいて薄切試料を簡便に観察することができるようになった。また、切欠部を設けて係止部が下カセット板の長辺と面一になるようにしているので、薄切片標本の全体外観形状がスライドガラスに非常に近いものになり、従来の機器との間の互換性が向上するというメリットがある。
(第2の実施形態)
次に、図2を参照して第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、1枚のカセット板60の上にシート標本4を貼り付けることによって薄切片標本を作製する。1枚のカセット板60の中央に観察用の窓として機能する矩形状の穴5wを開け、図2の(a)に示すように、薄切試料2が穴5wを通して上方から見えるような状態にシート標本4を粘着シート3で貼り付ける。すなわち、カセット板60の下面にシート標本4を貼り付ける。この状態を図2の(b)に示す。さらに、図2の(c)に示すように、図2の(b)の薄切片標本の穴5wにさらに透明のカバープレート60を嵌め込み、シート標本4を保護する。カバープレート60は透明な材料であればよく、ガラスまたはプラスチックが好適である。
本実施形態によれば、カセット板が1枚でよいので、薄切片標本がさらに簡易な構造となり、ハンドリングが容易になる。
(第3の実施形態)
次に、図3を参照して第3の実施形態について説明する。
本実施形態においても、1枚のカセット板61の上にシート標本4を貼り付けて薄切片標本を作製する。1枚のカセット板61の中央に観察用の窓として機能する矩形状の穴5wを開け、さらに穴5wを間に挟んでその両側に粘着剤を塗布して左右一対の粘着部を形成し、粘着部の上に裏紙9を貼り付ける。
図3の(a)に示すように、シート標本4をカセット板61の中央部に貼り付け、さらに裏紙9を剥がして透明のカバーシート6を左右一対の粘着部に貼り付け、シート標本4を保護する。この状態を図3の(b)に示す。カバーシート6は透明な材料であればよく、樹脂フィルムが好適である。
本実施形態によれば、カセット板が1枚でよいので、薄切片標本がさらに簡易な構造となり、ハンドリングが容易になる。また、第2の実施形態のカバープレートの代わりにカバーシートを貼り付けるだけでよいので、作製作業が簡易になり、標本を短時間で作製することができるという利点がある。
(第4の実施形態)
次に、図4を参照して第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態の薄切片標本1Bは、シート標本4をカセット5Bに組み込んだものである。カセット5Bは、シート標本4が載置される下カセット板51Bと、シート標本4を上から押さえ付ける上カセット板52Bとを備え、全体としてJIS R3703−1998またはISO 8037に規定された標準サイズのスライドガラスに対応する形状とサイズになるように作製されている。上カセット板52Bは、その中央に観察用の窓として機能する矩形状の穴5wを有し、ヒンジ53によって下カセット板51Bに連結されている。下カセット板51Bの中央にも上カセット板52Bの穴5wに対応するところに矩形状の穴5wが形成されている。また、上カセット板52Bの長辺中央には横断面くさび状の係止部54Bが形成され、係止部54Bが下カセット板51Bの長辺中央に引っ掛かるようになっている。
なお、下カセット板51Bの上にラベル8を置き、ラベル8が見えるように透明の上カセット板52Bで挟み込まれている。ラベル8には、試料2の説明書き、あるいは各種の識別記や番号、あるいはバーコード等の種々の情報を記入することができる。
(第5の実施形態)
次に、図5を参照して第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態の薄切片標本1Cは、シート標本4をカセット5Cに組み込んだものである。カセット5Cは、シート標本4が載置される下カセット板51Cと、シート標本4を上から押さえ付ける上カセット板52Cとを備え、全体としてJIS R3703−1998またはISO 8037に規定された標準サイズのスライドガラスに対応する形状とサイズになるように作製されている。上カセット板52Cは、その中央に矩形状の穴5wを有し、ヒンジ53によって下カセット板51Cに連結されている。下カセット板51Cの中央にも上カセット板52Cの穴5wに対応するところに矩形状の穴5wが形成されている。また、上カセット板52Cの長辺中央には横断面矩形状の係止部54Cが形成され、係止部54Cが下カセット板51Cの長辺中央の切欠部55Cに嵌まり込むようになっている。
本実施形態によれば、切欠部を設けて係止部が下カセット板の長辺と面一になるようにしているので、薄切片標本の全体外観形状がスライドガラスに非常に近いものになり、従来の機器との互換性が向上する。
(第6の実施形態)
次に、図6を参照して第6の実施形態について説明する。
第6の実施形態の薄切片標本1Dは、シート標本4をカセット5Dに組み込んだものである。カセット5Dは、シート標本4が載置される下カセット板51Dと、シート標本4を上から押さえ付ける上カセット板52Dとを備え、全体としてJIS R3703−1998またはISO 8037に規定された標準サイズのスライドガラスに対応する形状とサイズになるように作製されている。上カセット板52Dは、その中央に矩形状の穴5wを有し、ヒンジ53によって下カセット板51Dに連結されている。下カセット板51Dの中央にも上カセット板52Dの穴5wに対応するところに矩形状の穴5wが形成されている。また、上カセット板52Dの長辺中央には横断面くさび状の係止部54Dが形成され、係止部54Dが下カセット板51Dの長辺中央に引っ掛かるようになっている。
上カセット板52Dの穴5wの両側には直線状の突起部56がカセット幅方向端部から端部までにわたって形成され、また、下カセット板51Dの穴5wの両側には直線状の溝部57がカセット幅方向端部から端部までにわたって形成されている。上カセット板52Dを下カセット板51Dに重ね合わせると、各突起部56が各溝部57にそれぞれ嵌まり込むようになっている。
本実施形態によれば、係止部に加えてさらに、上下カセット板に突起部と溝部をそれぞれ設けているので、上下カセット板の間に挟み込まれるシート標本が所定位置にしっかりと保持されて、シート標本が位置ずれしなくなる。
(第7の実施形態)
次に、図7を参照して第7の実施形態について説明する。
第7の実施形態の薄切片標本1Eは、シート標本4をカセット5Eに組み込んだものである。カセット5Eは、シート標本4が載置される下カセット板51Eと、シート標本4を上から押さえ付ける上カセット板52Eとを備え、全体としてJIS R3703−1998またはISO 8037に規定された標準サイズのスライドガラスに対応する形状とサイズになるように作製されている。上カセット板52Eは、その中央に矩形状の穴5wを有し、ヒンジ53によって下カセット板51Eに連結されている。下カセット板51Eの中央にも上カセット板52Eの穴5wに対応するところに矩形状の穴5wが形成されている。また、上カセット板52Eの長辺中央には横断面くさび状の係止部54Eが形成され、係止部54Eが下カセット板51Eの長辺中央に引っ掛かるようになっている。
上カセット板52Eの穴5wの両側には凹テーパ部58がカセット幅方向端部から端部までにわたって形成され、また、下カセット板51Eの穴5wの両側には凸テーパ部59がカセット幅方向端部から端部までにわたって形成されている。上カセット板52Eを下カセット板51Eに重ね合わせると、各凹テーパ部58が各凸テーパ部59に沿って嵌合密着するようになっている。なお、凹テーパ部58および凸テーパ部59の傾斜はカセット面に対して緩やかな角度(例えば15°〜30°)とすることが望ましい。
本実施形態によれば、係止部に加えてさらに、上下カセット板に凹テーパ部と凸テーパ部をそれぞれ設けているので、上下カセット板の間に挟み込まれるシート標本が所定位置にしっかりと保持されて、シート標本が位置ずれしなくなる。
次に、図8(a)〜(c)を参照してシート標本の作製手順の概要について説明する。
先ず、少なくとも片面に粘着剤を塗布した透明な粘着シート3を、図8(a)に示すように、ミクロトーム21上の固形試料20の表面に貼り付ける。この粘着シート3は薄切補助部材に該当するものである。次いで、カッター22を手動で図8(b)の矢印方向に移動させて、固形試料20を薄切りし、図8(c)に示すように薄切試料2を含むシート標本4をカッター22から剥ぎ取る。このようにして作製したシート標本4を上述のカセット5A〜5Eに組み込み、薄切片標本1A〜1Eをそれぞれ作製した。
次に、図9及び図10を参照して粘着テープを用いた薄切片標本の作製方法およびその観察方法の概要について説明する。
固形試料20は静電吸着方式により搬送台40に所定間隔ごとに吸着されている。一方、粘着テープ30が図示しない送給リールから搬送台40上の固形試料20に連続送給され、図示しない押圧ローラによって固形試料20に粘着テープ30が押圧接着された後に、カッター22を用いて固形試料20を薄切する。これらの工程を繰り返して、薄切試料2が所定間隔ごとに付着したテープ標本32を作製することができる。
次に、テープ標本の作製手順の概要を説明する。
図9の(a)に示すように粘着テープ30を矢印方向に送り、図9の(b)に示すところで粘着テープ30の送りを停止させる。次いで、図示しない押圧ローラによって粘着テープ30を押し上げ、図9の(c)に示すように粘着テープ30に固形試料20の表面を密着させる。さらに、カッター22を図9の(d)に示す矢印方向に前進させて、固形試料20を薄切りする。このときカッター22と粘着テープ30との間隙にエア(冷風)46を吹き込み、粘着テープ30からのカッター22の脱離性を高めるようにする。これによりカッター22に粘着テープ30が付着して絡み付くことなく、図9の(e)に示すようにきれいに薄切りすることができる。次いで、図9の(f)に示すように図示しない押圧ローラを上方に退避させ、さらに図9の(g)に示すようにカッター22を元のホーム位置まで後退させる。このような動作を繰り返すことにより複数の薄切試料2が粘着テープ30上に粘着されたテープ標本32が作製される。
得られたテープ標本32は、図10に示すように切断線48に沿って切断される。これによりテープ標本32から所定サイズのシート標本4が得られる。得られたシート標本4は上記のカセット5A〜5Eにそれぞれ組み込まれる。これにより薄切片1A〜1Eが作製される。
本発明は、理科学試料分析や生体試料の顕微鏡観察などの医療、バイオ系の分析において用いられる薄切片標本の作製に利用することができる。
(a)は本発明の実施形態に係る薄切片標本のカセットを開けた状態を示す斜視図、(b)は(a)の薄切片標本のカセットを閉じた状態を示す斜視図。 (a)は他の実施形態として1枚のカセット板に薄切片標本が組み込み作製される薄切片標本を示す分解斜視図、(b)は(a)のカセット板上にシート標本を組み込んだ状態の薄切片標本を示す側断面図、(c)は(b)の薄切片標本にさらにカバープレートを嵌め込んだ薄切片標本を示す側断面図。 (a)は他の実施形態として1枚のカセット板に薄切片標本が組み込み作製される薄切片標本を示す分解斜視図、(b)は(a)のカセット板にシート標本を載せてカバーシートで覆った状態の薄切片標本を示す側断面図。 他の実施形態の薄切片標本を示す斜視図。 他の実施形態の薄切片標本を示す斜視図。 (a)は他の実施形態の薄切片標本を示す斜視図、(b)は(a)の薄切片標本の側断面図。 (a)は他の実施形態の薄切片標本を示す斜視図、(b)は(a)の薄切片標本の側断面図。 (a)〜(c)は本発明の薄切片標本の作製手順を示す斜視図。 (a)〜(g)は粘着テープを用いた薄切片試料作製方法を示す工程図。 試料採取後の粘着テープを切断してシート標本を作製するときの平面図。 (a)〜(c)は従来のシート標本の作製手順を示す斜視図。
符号の説明
1A,1B,1C,1D,1E…薄切片標本、
2…薄切試料、
3…粘着シート(薄切補助部材)、
4…シート標本、
5A,5B,5C,5D,5E,60,61…カセット、5w…穴(窓)、
51,51B,51C,51D,51E…下カセット板、
52,52B,52C,52D,52E…上カセット板、
53…ヒンジ、
54,54B,54C,54D,54E…係止部(ロック機構)、
55,55C…切欠嵌合部(ロック機構)、
56…突起部、57…溝部、
58…凹テーパ部、59…凸テーパ部、
6…カバーシート、7…カバープレート、8…ラベル、9…粘着部用裏紙、
60,61…カセット板、
20…固形試料、
21…ミクロトーム、
22…カッター、
23…ピンセット、
30…粘着テープ(薄切補助部材)、32…テープ標本、
40…搬送台、
48…切断線。

Claims (14)

  1. (i)少なくとも片面に粘着剤を塗布した透明なシート状の薄切補助部材を、薄切対象である検体を包埋材で包埋した固形試料の表面に密着固定させる工程と、
    (ii)前記固形試料を所望厚さに薄切した薄切試料を含むシート標本とする工程と、
    (iii)前記シート標本を顕微鏡観察用のスライドガラスと実質的に同等の大きさの矩形状に形成された上カセット板と下カセット板との間に挟み込んで薄切片標本とする工程と、
    を具備することを特徴とする薄切片標本の作製方法。
  2. (a)少なくとも片面に粘着剤を塗布した透明なテープ状の薄切補助部材を、薄切対象である検体を包埋材で包埋した固形試料表面に密着固定させる工程と、
    (b)前記固形試料を所望厚さに薄切した薄切試料を含むテープ標本とする工程と、
    (c)前記(a)及び(b)工程を繰り返すことにより、前記テープ状の薄切補助部材上に前記薄切試料が連続的に密着固定されたテープ標本とする工程と、
    (d)前記テープ標本を所望長さに切断してシート標本とする工程と、
    (e)前記シート標本を顕微鏡観察用のスライドガラスと実質的に同等の大きさの矩形状に形成された上カセット板と下カセット板との間に挟み込んで薄切片標本とする工程と、
    を具備することを特徴とする薄切片標本の作製方法。
  3. 前記上カセット板は、少なくとも薄切試料が密着固定した部分に穴を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項記載の方法。
  4. 前記上カセット板は少なくとも薄切試料が密着固定した部分に穴を有し、前記下カセット板は前記上カセット板にヒンジで連結されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項記載の方法。
  5. 少なくとも前記下カセット板は、前記薄切補助部材と実質的に同等の材質であることを特徴とする請求項3又は4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記シート標本が貼り付いた状態の前記上カセット板の穴を、透明な材料の部材および封入材で封入することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記シート標本が貼り付いた状態の前記上カセット板の穴を、前記薄切補助部材と実質的に同等の材質の部材および封入材で封入することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項記載の方法。
  8. 少なくとも片面に粘着剤を塗布した透明なシート状の薄切補助部材、および前記薄切補助部材上に密着固定された薄切試料を有するシート標本と、
    前記薄切試料が観察可能な状態となるように前記シート標本を挟み込み保持するために顕微鏡観察用のスライドガラスと実質的に同等の大きさの矩形状に形成され、前記シート標本を挟み込む上カセット板および下カセット板と、を具備することを特徴とする薄切片標本。
  9. 前記シート標本は、テープ状の薄切補助部材上に薄切片試料が連続的に密着固定されたテープ標本を所定長に切断したものであることを特徴とする請求項8記載の薄切片標本。
  10. 前記上カセット板は、少なくとも薄切試料が密着固定した部分に穴を有することを特徴とする請求項8又は9のいずれか1項記載の薄切片標本。
  11. 前記上カセット板と前記下カセット板はヒンジで互いに連結され、これら上下カセット板のうちの少なくとも一方に前記シート標本が貼り付けられることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項記載の薄切片標本。
  12. さらに、前記上カセット板は長辺中央に係止部を有し、この係止部が前記下カセット板の長辺中央に係止されることを特徴とする請求項10又は11のいずれか1項記載の薄切片標本。
  13. さらに、前記上下カセット板のいずれか一方に形成された突起部と、この突起部に嵌合可能に前記上下カセット板の他方に形成された溝部と、を有することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項記載の薄切片標本。
  14. さらに、前記上下カセット板のいずれか一方に形成された凹テーパ部と、前記上下カセット板の他方に形成された凸テーパ部と、を有することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項記載の薄切片標本。
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