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JP4586714B2 - コネクタ - Google Patents
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Description

本発明は、コネクタに関する。
ランスの係止突部が端子金具の内部に入り込んで後方への抜止めを行うコネクタの一般的構造としては、下記特許文献1に記載のものが知られている。このものは、前後方向に貫通するキャビティを備えたコネクタハウジングと、そのキャビティ内に収容される端子金具とを備えている。端子金具は、舌片が内部に配された筒状の本体部を有し、その本体部の底面部にはランス係止孔が設けられている。舌片は、本体部の底面部の前縁から後方に向かう折り返し状に延出されており、舌片の延出端部がランス係止孔より後方の底面部内壁に支持される2支点構造をとっている。一方、ランスには本体部の内部に入り込んでランス係止孔の前縁と係止する係止突部が突出して設けられている。
特開2000−357555公報
しかしながら、このものは、2支点構造を前提としているため、舌片の延出端部はランス係止孔の後部開口縁の位置よりも後方に位置することになる。このことは、ランス係止孔の前後長が制約を受けることを意味し、ひいてはここに入り込むランスの係止突部の前後長も制約を受けることを意味する。このことは、さらに端子金具が引っ張られたときの係止突部の剪断面積の制約をも意味することとなり、端子金具に対する十分な保持力確保の障害となっていた。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子金具を小型化しつつも、端子金具の後方への抜止めに対する保持力を低下させないようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、互いに嵌合可能な両コネクタハウジングのうちいずれか一方には、底面部にランス係止孔が設けられた筒状の本体部を有しかつこの本体部の内部には底面部の前縁から後方へ向けて折り返し状に延出する舌片が撓み変形可能に形成された端子金具と、この端子金具を収容可能で前後方向に貫通して形成されたキャビティと、このキャビティ内に配され上面前端部には前記ランス係止孔を通じて前記本体部の内部に入り込み前記ランス係止孔の開口縁と係止する係止突部が突出して形成されたランスとが備えられたコネクタであって、前記ランス係止孔の後部開口縁から後方へ向けて一対のスリットが設けられこの両スリットで挟まれた部分を前記本体部の内方へ切り起すことによって、前記底面部には前記ランス係止孔を拡張する開口部が形成されるとともに、前記曲げ起された部分の前部上面には前記舌片の延出端部を前記係止突部より内方の位置で支持する支承面となっていて、前記係止突部が前記ランス係止孔に進入した状態では前記係止突部の前端が前記延出端部より前方に配され、かつ前記係止突部の後端が前記延出端部より後方に配される構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記支承面の幅方向両側縁のうち少なくともいずれか一方には、側方に向けて支持突部が張り出し形成されるとともに、前記本体部の側面部において前記支持突部と対向する位置には、受け部が設けられ、この受け部に前記支持突部が係止可能とされるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、舌片の延出端部を係止突部より内方に浮かせて位置させることにより、係止突部の前端が舌片の延出端部より前方に配され、かつ係止突部の後端が舌片の延出端部より後方に配されるから、係止突部のうちランス係止孔の開口縁から剪断力を受ける位置における前後長を長くし、もって剪断力に抗する断面積を大きくすることができることになり、端子金具を小型化しつつも、端子金具の後方への抜止めに対する保持力を向上させることができる。
また、支承面は、本体部の底面部を前方への片持ち状で、かつ内方に曲げ起こすことによって形成されるから、簡易でかつ低コストに設けることができる。
請求項2の発明
請求項2の発明によれば、支承面に支持突部を設け、この支持突部に係止可能な受け部を側面部に設けたから、舌片に対する支持が確実である。
参考例1
本発明の参考例1を図1ないし図12によって説明する。本参考例におけるコネクタはコネクタハウジング1を有し、その内部には前後方向に貫通するキャビティ2を有している。キャビティ2の略前半部は、断面略方形孔状の端子収容孔2Aとされ、キャビティ2の略後半部は、断面略円形孔状のゴム栓装着孔2Bとされている。キャビティ2の内部には、図1に示すように、後方から端子金具3が収容可能となっている。端子金具3は、キャビティ2の内部の前面壁4によって前止まりがなされるとともに、キャビティ2の内部のランス5によって後方への抜止めがなされるようになっている。また、前面壁4には、相手側コネクタハウジングに配される雄タブ(図示しない)が進入するための雄タブ挿入孔4Aが開口している。
端子金具3は全体として前後方向に長い形状をなし、金属平板を打ち抜き、折り曲げ加工することにより形成される。その端子金具3は、図7に示すように、前方から順に、角筒状の本体部6と、電線Wの芯線をかしめ固定するワイヤバレル部7と、ゴム栓8ともども電線Wの被覆部をかしめ固定するインシュレーションバレル部9とからなる。端子金具3がキャビティ2の内部に挿入されると、本体部6は端子収容孔2A内に収容され、ゴム栓8はゴム栓装着孔2B内に収容されるようになっている。
ゴム栓8は、例えばシリコン製であって全体として円筒状をなし、その中心に前後方向(軸方向)に貫通する電線挿通孔を有し、この電線挿通孔を通して電線Wの端末被覆に嵌着されるようになっている。ゴム栓8の前端部の外周面はインシュレーションバレル部9が巻き付けられる被圧着部10とされ、ここにインシュレーションバレル部9が圧着することでゴム栓8が端子金具3に保持されるようになっている。ゴム栓8の外周面のうち被圧着部10よりも後方には、前後方向に一定間隔をあけて並列する複数(図示する場合は3つ)のリップ部11が周方向に形成されている。各リップ部11は、径方向外向きに突出する形態とされ、ゴム栓8がキャビティ2内に挿入されたときに、ゴム栓装着孔2Bの内周面に密着し、ゴム栓装着孔2Bを通じて内部に水が浸入することが規制される。
ランス5は、端子収容孔2A内における底面において、前方に突出する形態で片持ち状に形成されている。このランス5は撓み可能とされ、ランス5の下方には、撓み空間Sが確保されている。ランス5は、撓み空間Sの奥壁から前方へ延びるベース部5Aと、その前端上面側において上方に突出する形態の係止突部5Bとからなる。この係止突部5Bは、上方にいくにつれて幅狭となるように形成されている。図12の(A)は、図1におけるランス5の拡大図であり、(B)は、(A)におけるXII−XII線(ベース部5Aと係止突部5Bの境界線)断面図を示しており、その境界は、水平面をなす基準面Bとなっている。ランス5の後方部は、基準面Bと同一高さをもち、かつベース部5Aと同幅をもってランス5と連続し、端子収容孔2Aの底面からリブ状に突出している。そして、その上面は、水平な摺接面5Eとなって、端子金具3の挿入時に本体部6の底面部6Aに対する下支えを行いつつ摺接する。この結果、端子金具3がランス5を撓み空間S内に撓ませつつ端子収容孔2A内を進入し、ランス5が復帰すると係止突部5Bの全領域(全高さ、全幅の範囲)がランス係止孔12に入り込むことになる。換言すると、基準面Bは端子金具3との係止時にランス係止孔12の開口面と面一をなし、端子金具3の後方への引っ張りによって受ける剪断力に抗する剪断面を意味することになる。
撓み空間Sは、コネクタハウジング1の前面に開口しており、この開口は雄タブ挿入孔4Aと連通することで、治具挿入孔13が形成されている。この治具挿入孔13を通じて解除治具(図示しない)を挿入し、ランス5を撓み変形させることにより、係止を解除することが可能となっている。治具挿入孔13は、図8に示すように、端子収容孔2Aの内部と連通して設けられることで、図10に示すように、前方からランス5が臨むようになっている。また、治具挿入孔13と端子収容孔2Aとの間において、端子収容孔2Aの幅方向両側には、一対の支持面4B,4Bが張り出し形成され、端子金具3の落ち込みを規制している。
端子金具3の本体部6は、底面部6Aと、その底面部6Aの幅方向両側縁から上方に起立する両側面部6B,6Bと、その両側面部6B,6Bを底面部6Aと対向するようにして互いに内側に折り曲げることで2枚重ねとなった上面部6Cとからなる。この2枚重ねとなった上面部6Cのうち下側のものについては、図1に示すように、下方かつ長さ方向に沿って叩き出されて、接触突部6Dが形成されている。一方、底面部6Aには、その前縁から後方に向けて折り返し状に延出される形態の舌片14が撓み可能に設けられている。本体部6の両側面部6B,6Bのうち舌片14の前縁14D(底面部6Aの前縁)の幅方向両側縁部と対向する部位は、切り欠かれることで外部から露出している。
舌片14は山形をなし、図1に示すように、その頂点部分には、ドーム状に上方に突出する接点14Aを有している。雄タブが雄タブ挿入孔4Aを通じて本体部6の内部に進入すると、接触突部6Dと接点14Aとの間で雄タブが弾性的に挟持されるように、接触突部6Dと接点14Aとの間の距離が設定されている。また、舌片14の接点14Aにおける幅方向両側縁には、一対の規制片14Bが張り出し形成されている。舌片14のうち接点14Aよりも後方への延出端部14Cは、微少ではあるものの上方に向けて折り返されている。
本体部6の底面部6Aには、ランス係止孔12が全幅に亘って設けられている。ランス係止孔12には、ランス5の係止突部5Bが進入可能となっている。係止突部5Bは、オーバーハング状に前方に傾斜する前端面5Cと、その前端面5Cの上縁から後方にかけて緩やかな下り勾配をなす傾斜面5Dとからなる。ランス5がランス係止孔12を通じて本体部5の内部に入り込んだ状態では、係止突部5Bの前端面5Cがランス係止孔12の前縁12Aと係止して、端子金具3の後方への抜止めがなされる。
ランス係止孔12の内の後端部を本体部6の底面部6Aから底上げされた形態の一対の支承面15,15が両側面部6B,6Bから突出形成されている。各支承面15,15は、雄タブ挿入時に舌片14の延出端部14Cを支持するための面であり、図4に示すように、底面部6Aから側面部6Bにかけての範囲を内方へ曲げ起こすことにより、延出端部14Cに対する引っ掛かり代を稼いでいる。本参考例における支承面15の上面には、雄タブ挿入前においても延出端部14Cが当接している。また、支承面15の前後長は、雄タブが正規位置に挿入されるまでの間、延出端部14Cが支承面15の上面に支持されるように設定されている。すなわち、舌片14はその前縁14Dと延出端部14Cの2点で支持された構造をとるため、舌片14の前縁14Dのみで支持されるよりも、雄タブに対する接圧を強化して接続信頼性を高めることができる。
係止突部5Bは、ランス係止孔12の前縁12Aと係止した状態で端子金具3が後方へ引っ張られると、前縁12Aにより前後方向に剪断力を受けることになる。したがって、端子金具3の後方への抜止めに対する保持力を確保するためには、剪断力を受ける高さ位置における前後長を少しでも長くとり、もって剪断力に抗する断面積が大きくなるようにすることが要求される。このため、係止突部5Bの傾斜面5Dの後端がランス係止孔12の開口縁後端にほぼ揃うような位置にまで至るようにして形成されている。その結果、舌片14の延出端部14Cを係止突部5Bより内方に浮かせて位置させることにより、係止突部5Bの前端面5Cを舌片14の延出端部14Cより前方に配置し、かつ係止突部5Bの傾斜面5Dの後端を舌片14の延出端部14Cより後方に配置することが可能となっている。さらに、傾斜面5Dは、支承面15を設置したことで舌片14と係止突部5Bとの干渉が確実に回避可能となり、係止突部5Bの傾斜面5Dと支承面15の下面側との間が最小となるようにして、前方に向かう上り勾配が設定されている。尚、傾斜面5Dの後端部は、端子金具3をキャビティ2の内部に後方から挿入するときに、舌片14の前縁14Dを変形させないようにしてランス5を撓み空間S内に撓ませることができる程度の勾配が設定されている。
本体部6の側面部6Bにおいて舌片14の規制片14Bと対向する位置には、一対の開口が設けられ、これらの開口の開口縁が規制部16とされている。規制部16は、舌片14がその弾性限度内で上下方向に撓み変形したときに、規制片14Bが規制部16に係止することで、舌片14が過度に撓むのを規制可能とするためのものである。図3は、規制部16において前方から見た縦断面図を示したものであり、図示左側の第2の規制部16Bは、図示左側の側面部6Bを貫通して孔明けしたものであり、図示右側の第1の規制部16Aは、図示右側の側面部6Bの一部を外方に突出させたものである。具体的には、第1の規制部16Aは、前後に長い一対のスリットを上下に対向する位置に設けておき、両スリットで囲まれた範囲を本体部6の内側から外方に叩き出すことにより形成される。このとき、第1の規制部16Aの外方には、前記叩き出しにより、後述する端子誤挿入防止機能を発揮するスタビライザ17が形成される。すなわち、第1の規制部16Aは、スタビライザ17を形成する際に叩き出されることにより側面部6Bの内壁に開口された開口縁とされ、その開口縁に規制片14Bが係止可能としてあるから、端子誤挿入防止と舌片14の過度撓み規制を同一場所で機能させることが可能となり、他の機能的な部分を構成する場所が増え、設計自由度が高くなる。
スタビライザ17は、図7に示すように、その前端面17Aが側面部6Bに対して切り立った形状をなしている。端子金具3がキャビティ2の後方から挿入される際に、スタビライザ17と対向するキャビティ2の内壁には、図11に示すように、ガイド凹部18が凹み形成されている。このガイド凹部18は、図8に示すように、キャビティ2の内部において端子収容孔2Aの後端から前端付近にまで前後方向に沿って形成されている。一方、キャビティ2の内部において、ガイド凹部18と幅方向の対称位置には、検知凹部19が凹み形成されている。この検知凹部19は、端子収容孔2Aの後端付近を一部切り欠いた形状をなしている。このため、端子金具3が正規姿勢でキャビティ2の内部に挿入されたときには、ガイド凹部18がスタビライザ17の進入を許容することで、端子金具3の挿入が許容されるものの、端子金具3が上下逆転した姿勢でキャビティ2の内部に挿入されたときには、スタビライザ17の前端面17Aが検知凹部19の前端面に当接し、スタビライザ17の進入が端子収容孔2Aの後端付近で規制されることで、端子金具3の誤挿入が検知される。
本参考例は以上のような構造であって、続いてその作用を説明する。
まず、端子金具3をキャビティ2の内部に後方から挿入する。このとき、端子金具3が正規姿勢でキャビティ2の内部へ挿入されると、ガイド凹部18がスタビライザ17の進入を許容することで、端子金具3の挿入が許容されるものの、端子金具3が上下逆転した姿勢でキャビティ2の内部に挿入されると、スタビライザ17の前端面17Aが検知凹部19の前端面に当接することで、端子金具3の誤挿入が規制される。端子金具3は、本体部6の底面部6Aをランス5の摺接面5Eに摺接させつつ、舌片14の前縁14Dが係止突部5Bに乗り上げると、ランス5をその撓み空間S内に撓ませ、さらに押し込みがなされると傾斜面5D上を摺接しつつ、本体部6が端子収容孔2A内を前進する。そして、本体部6の前端面が前面壁4に当接することで前止まりがなされるとともに、ランス5が弾性復帰してランス係止孔12を通じて本体部6の内部に入り込み、前端面5Cがランス係止孔12の前縁12Aに係止することにより、後方への抜け止めがなされる。
端子金具3がキャビティ2の内部に収容された状態では、電線Wが後方に強く引っ張られる等して、係止突部5Bの前端面5Cがランス係止孔12の前縁12Aによる剪断力を受ける場合がある。このような場合には、係止突部5Bの全領域がランス係止孔12内に入り込んでいるため、前記した基準面Bが剪断に抗する面となる。基準面Bは従来と比較して延出端部14Cの持上げによって拡張されていることから、端子金具3の後方への抜止めに対する保持力を強化することができる。その点、本参考例においては、舌片14の延出端部14Cが支承面15によって本体部6の底面部6Aから浮いた位置に支持され、係止突部5Bの後端が舌片14の延出端部14Cよりも後方に配されているから、端子金具2を小型化しつつも、後方への抜止めに対する保持力を向上させることが可能となっている。尚、支承面15を設置したことにより舌片14と係止突部5Bの干渉が確実に回避されるため、係止突部5Bの傾斜面5Dと支承面15の下面側との間が最小となるように傾斜面5Dの勾配を設定することが可能となった。また、舌片14はその前縁14Dと延出端部14Cの2点で支持される構造をとるため、前縁14Dのみで支持されるよりも、雄タブに対する接圧を強化して接続信頼性を高めることが可能である。
次に、相手側コネクタハウジングとの嵌合を行い、雄タブと端子金具3の接続を行う。雄タブは、雄タブ挿入孔4Aを通じて本体部6の内部に前方から挿入される。雄タブの先端が舌片14の接点14Aにさしかかると、雄タブは舌片14を下方に撓ませつつ、接点14Aと接触突部6Dとの間で弾性的に挟持されて接触状態を保ちながら、本体部6の内部に進入する。
以上のように、本参考例においては、舌片14の延出端部14Cを係止突部5Bより内方に浮かせて位置させることにより、係止突部5Bの前端面5Cが舌片14の延出端部14Cより前方に配され、かつ係止突部14Bの傾斜面5Dの後端が舌片14の延出端部14Cより後方に配されるから、係止突部14Bのうちランス係止孔12の前縁12Aから剪断力を受ける位置における前後長を長くし、もって剪断力に抗する断面積を大きくすることができることになり、端子金具3を小型化しつつも、端子金具3の後方への抜止めに対する保持力を向上させることができる。ここで、少なくとも雄タブとの接続時には舌片14の延出端部14Cが底面部6Aから底上げされた支承面15に当接するため、係止突部5Bが舌片14と干渉することを確実に回避することができ、舌片14はその前縁14Dと延出端部14Cの2点で支持される構造をとるため、1点で支持される構造をとる場合よりも、雄タブに対する接圧を強化して接続信頼性を高めることが可能である。また、支承面15が本体部6の底面部6Aから側面部6B側にかけての範囲を内方へ曲げ起こすことによって形成されるから、簡易でかつ低コストに設けることができる。さらに、支承面15が幅方向に一対設けられているから、舌片14をねじれ変形させることなく、その支持姿勢を安定化させることができる。
これらに加えて、第1の規制部16Aは、スタビライザ17の構造部と一部共有化して形成するようにしたため、端子金具3の小型化に寄与すると共に、他の機能的な部分を構成する場所を確保し、設計自由度が高められる。また、スリットを切り込んだ箇所の縁部が規制部16となるため、同縁部を平坦化することができ、これによって過度撓み規制を安定化させうる。さらに、スタビライザ17の外方への張り出し量を大きくとることができるため、誤挿入防止機能を高めることができる。
参考例2>
本発明の参考例2を図13によって説明する。本参考例におけるコネクタは、参考例1における端子金具3のスタビライザ17の構造を一部変更したものであり、その他の重複する構造については説明を省略する。すなわち、参考例1では、スタビライザ17は上下にスリットを入れて、その間を外に叩き出すことにより設けていたのに対し、本参考例のスタビライザ20は、スリットを入れることなく、外へ叩き出すようにして設けたものである。第1の規制部16Aは、舌片14がその弾性限度内で上下方向に撓み変形したときに、規制片14Bが第1の規制部16Aに係止することで、舌片14が過度に撓むのを規制可能としている。このようにすれば、スリットの切り込みによって端子金具3の側面部6Bに開口が生じることがなく、側面部6Bを閉じた構造のままスタビライザ20を構成できるから、異物の進入が回避できる。
実施形態
本発明の実施形態を図15ないし図17によって説明する。本実施形態におけるコネクタは、参考例1における端子金具3の支承面15の構造を一部変更したものであり、その他の重複する構造については説明を省略する。すなわち、実施形態1では、本体部6の底面部6Aから側面部6Bにかけての範囲を内方に曲げ起こすことによって支承面15を形成していたのに対し、本実施形態の支承面21は、ランス係止孔12の幅方向両側縁から後方に向けて一対のスリットを設けておき、このスリットで挟まれた部分を本体部6の内方に向けて曲げ起こすことにより形成している。この曲げ起こしによって形成された底面部6Aの開口がランス係止孔12となっている。曲げ起こし部分は、底面部6Aから前方に向けて上り勾配をなすテーパ面と、このテーパ面の前縁から前方に延びる平坦面とから構成され、この平坦面が支承面21となっている。また、支承面21の幅方向両側縁には一対の支持突部22,22が張り出し形成され、両側面部6B,6Bにおいて両支持突部22,22と対向する位置には、一対の受け部23,23が開口している。両支持突部22,22は、両受け部23,23の開口縁に係止可能としてある。このようにすれば、支承面21が舌片14の延出端部14Cから無理な力を受けたとしても支承面21が撓み変位することが規制可能であり、舌片14に対する支持が確実となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本実施形態では、延出端14Cが支承面15に常に当接する構成としたが、自然状態では離間し、雄タブの進入に伴って支持される構成としてもよい。
(2)本実施形態では、舌片14は後方延出端部14Cが支承面15に支持される長さ位置までとしたが、さらに後方へ延長される形態としてもよい。
(4)本実施形態においては、本体部6が角筒状のものを例示しているが、本発明によれば、本体部6の形状は筒状であれば他の形態であってもよく、例えば円筒状であってもよい。
(5)本発明によると、第2の規制部16Bは、規制片14Bと係止可能であれば他の形態であってもよく、例えば、側面部6Bの一部を内方に叩き出すことにより側面部6Bの内壁から内側に突出させて規制片14Bと係止させるようにしてもよく、孔明けによることなく係止構造を作れる。
(6)本実施形態においては、規制部16と規制片14Bが幅方向に各一対設けられているものを例示しているが、本発明によれば、舌片14の過度撓み規制としての機能を発揮することができれば、規制部16と規制片14Bを必ずしも一対設ける必要はない。
参考例1においてランスが本体部の内部に入り込んだ状態を示す縦断面図 図1におけるA部の拡大図 図1におけるIII−III線断面図 図1におけるIV−IV線断面図 そのスタビライザの内側に規制片が入り込んだ状態を示す側断面図 図5におけるB部の拡大図 その端子金具の平面図 そのキャビティ単体を上方から見た側断面図 その側方から見た縦断面図 その前方から見た正面図 その後方から見た背面図 (A)図1におけるランスの拡大図 (B)(A)のXII−XII線断面図 参考例2におけるスタビライザを示す縦断面図 スタビライザと規制部を個別に設けた場合の端子金具を示す側面図 実施形態における支承面を示す縦断面図 図15におけるXVI−XVI線断面図 図15におけるXVII−XVII線断面図
符号の説明
1…コネクタハウジング
2…キャビティ
3…端子金具
5…ランス
5B…係止突部
5C…係止突部の前端面(前端)
6…本体部
6A…底面部
6B…側面部
12…ランス係止孔
12A…ランス係止孔の前縁(開口縁)
14…舌片
14C…延出端部
15,21…支承面
22…支持突部
23…受け部

Claims (2)

  1. 互いに嵌合可能な両コネクタハウジングのうちいずれか一方には、
    底面部にランス係止孔が設けられた筒状の本体部を有しかつこの本体部の内部には底面部の前縁から後方へ向けて折り返し状に延出する舌片が撓み変形可能に形成された端子金具と、
    この端子金具を収容可能で前後方向に貫通して形成されたキャビティと、
    このキャビティ内に配され上面前端部には前記ランス係止孔を通じて前記本体部の内部に入り込み前記ランス係止孔の開口縁と係止する係止突部が突出して形成されたランスとが備えられたコネクタであって、
    前記ランス係止孔の後部開口縁から後方へ向けて一対のスリットが設けられこの両スリットで挟まれた部分を前記本体部の内方へ切り起すことによって、前記底面部には前記ランス係止孔を拡張する開口部が形成されるとともに、前記曲げ起された部分の前部上面には前記舌片の延出端部を前記係止突部より内方の位置で支持する支承面となっていて、前記係止突部が前記ランス係止孔に進入した状態では前記係止突部の前端が前記延出端部より前方に配され、かつ前記係止突部の後端が前記延出端部より後方に配されることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記支承面の幅方向両側縁のうち少なくともいずれか一方には、側方に向けて支持突部が張り出し形成されるとともに、前記本体部の側面部において前記支持突部と対向する位置には、受け部が設けられ、この受け部に前記支持突部が係止可能とされることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
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